ハック・フィン協奏曲

         2018・1・1から

  私は私の意見を述べる。それがよい意見だからではなく、私自身の意見だからだ。

 
    

 
        「医療と軍事」

       2020・4・6

    今日の新聞で、医療制度研究会副理事長で外科医でもある本田 宏さんが、「新型コロナで医療崩壊の危機 ・
   その背景」と題して問題点を摘出していた。この人は、5年前に『本当の医療崩壊はこれからやってくる!』という
   警鐘の本を出した人だ。つまり、今日の状況を早くから予測していたということだ。
   本田さんは、次のように語っている。

    医師不足と赤字経営は厚生労働省がつくった問題です。医療費と医学部定員を削減してきたのです。日本の医師
   数は、OECD(経済協力開発機構)加盟国の単純平均より約13万人も絶対数不足なのに厚労省などは全国的な
   医師不足を地域間で医師数に偏在があるためとすり替え、偏在解消が急務だと主張してきたのです。
      過労死ライン超8万人の過酷さ
  
  昨年、厚労省は「医師の働き方改革に関する検討会」で年間1860時間(休日労働を含む)以上働いている勤務医
   が2万人いることを認めました。過労死ラインの2倍です。この2万人に、過労死ライン以上の労働時間で働いている
   医師を合わせるとなんと8万人にもなるのです。このような過酷な勤務状況のなかで新型コロナウイルスの感染拡大
   で重症肺炎の患者さんが急増すればどうなるでしょう。一般の疾患や救急患者さんの受け入れが困難になるなど、
   医療現場が機能不全になるのは間違いありません。
    厚労省は高齢化社会到来による医療費上昇をきらって病院の診療報酬点数を操作して、長年日本のGDP当たり
   医療費を先進国以下に抑制してきました。一例をあげれば盲腸の手術や入院料金など病院が受け取る総額は、ヨー
   ロッパ諸国では100万円以上するのに日本では40万円弱です。医療費を国が「公定価格」で最低に抑制したため
   です。
    一方で、同様に公定価格の薬や医療機器価格は先進国の中で最高という非常にゆがんだ構図があります。日本の
   薬価の平均はイギリスと比べて2倍程度です。そのため製薬会社のなかには巨額の内部留保を利用して海外の製薬
   会社の買収も可能となっているのです。

    製薬会社の実態や薬価の原価率についての情報はまったくない。私たちも日頃はあまり関心をもっていないと思う。
   これが自動車産業であれば、関心のある人は新車開発から経営状態までかなりの情報を掴むことができるのだが、
   製薬会社となると闇の奥である。このあたりの事情となると日経新聞でも「タブー」扱いである。
    次のニュースはアメリカ軍についての内部情報だ。

        「空母壊滅」
     「われわれは戦争をたたかっているのではない。水兵たちは死ぬ必要がない。いま行動しなければ、われわれは彼ら
    を失うだろう」。中国海軍を念頭に、南シナ海やフィリピン海を航行中だった米原子力空母セオドア・ルーズベルトの艦長
    は3月30日、艦内での新型コロナウイルス感染拡大の惨状を訴え、乗組員の即時下船を要請しました。4日現在、同艦
    での検査は乗組員約4000人中44%にとどまっていますが、それでも155人の感染を確認。もはや任務継続は不可能
    な状態です。
     さらに、4月以降、フィリピン海などに展開するはずだった米海軍横須賀基地(神奈川県)所属の原子力空母ロナルド
    ・レーガンの乗組員にも感染が拡大。出港の見通しはたっていません。同基地内では3月末現在で5人の感染が確認さ
    れていますが、米国防総省は基地ごとの感染者数を非公表としたため、その後の状況は覆い隠されています。
     米国防総省によれば、軍属や家族を含む感染者数は3日現在で1648人、死亡6人(グラフ)。米軍でこれだけ感染が
    拡大している理由は、地球規模で軍事基地網を築き、海外で複数の軍事作戦を行い、移動を繰り返しているからです。
    このため、米国防総省は3月13日から移動制限措置を取っています。米国の軍事的覇権主義と、常時介入態勢が、感
    染症への脆弱(ぜいじゃく)性をもたらしたのです。

     そして国連の動きだ。

      コロナ停戦 70カ国支持
                  国連総長訴え

     国連のグテレス事務総長が3月23日に「世界のあらゆる場所での即時停戦を呼び掛ける」と訴えたことに対し、これま
    でに国連加盟の約70カ国をはじめ市民社会のネットワーク・組織などが支持を表明しています。グテレス氏が3日の記者
    会見で明らかにし、「COVID―19(新型コロナウイルス感染症)とたたかうには平和と団結がどうしても必要だ」と強調しま
    した。
     グテレス氏は「今の世界でたった一つのたたかいは、新型コロナ感染症に対する共通のたたかいだ」と改めて指摘。
    「地球的規模の停戦の呼び掛けは世界中で共感を呼んでいる」と述べました。
     一方、呼び掛けへの「支持を表明することと実際に行動することとの間には大きな隔たりがある」と表明。停戦の実現に
    は困難が伴うと認めながら、「活発な外交努力が必要だ」「銃を沈黙させるため、平和を求める声を上げねばならない」と
    強調しました。
     シリアやリビア、アフガニスタンでの感染拡大の状況と停戦に向けた努力に触れ、すべての紛争当事者に対し「停戦が
    現実のものとなるよう、可能なことはすべてやる」よう強く求めました。
    「新型コロナ感染症の嵐はあらゆる紛争の現場に近づきつつある」と警告。「打ち勝つためにあらゆるエネルギーを注ぎ
    こまねばならない」と訴えました。

         我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか
               ポール・ゴーギャン



         「蜘蛛の糸」

             2020・4・5 

      斉藤美奈子さんが言う「桜の王様」に関するニュースだ。
     今日の「しんぶん・赤旗」のコラムは、東海の楽園・倭国の「桜の王様」が国民を想うお気持ちを素晴らしい
     プレゼントでお示しになられたということだ。王様の発想と行動様式は、慈父のそれであって、ほとんど古代
     の聖帝を思わせる。これを仁政(じんせい)と呼ぶそうだ。意味は、人民を慈しむ思いやりのある政治という
     ことだそうだ。
      すべての貧しい家庭の人たちが、朝、目を覚まして玄関に出てみると郵便受けに「希望の布マスク」が2枚
      セッツトで入っている、これによって人々は勇気づけられ、改めて聖帝の顔を思い浮かべ、感謝と感動で両
     手を合わせて涙を拭うのである。なんだか古い昔の紙芝居を見せられているような気がしないでもないが、た
     だ私の記憶に誤りがないとすれば、その紙芝居の主人公は「桜の王様」ではなくて義賊の「鼠小僧次郎吉」で
     あった。鼠小僧は江戸の後期に、大名屋敷を専門に荒らしまわった窃盗犯であり、金に困った貧しい者に、
     汚職大名や悪徳商家から盗んだ金銭を分け与えたという伝説があるが、事実は、盗んだ金のほとんどは博打
     と女と飲酒に浪費したということである。別のヴァージョンでは、税金を盗んで毎夜お友だちと美酒満腹の宴会
     を開いたというお話もある。こちらの方の主人公は「鼠小僧」ではなく、なぜか「靖国小僧」となっていた。
     紙芝居の想い出はこれまでとして、その問題のコラムを読む。

      「きょうの潮流」

      筆者宅は家族が花粉症で、日ごろからマスクを備蓄しています。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大が
     長引き、ついに底が見えてきたので、ドラッグストアの行列に並ぶことになりました▼最寄りの店には「在庫な
     し」の張り紙が。自転車で必死に走り、2キロ先の店についたのは開店30分前でした。すでに100メートル近
     い列。出遅れに後悔しましたが、何とか7枚入りを1袋だけ確保できました▼そんな庶民の“右往左往”ぶりを
     みて、「施しもの」を思いついたのか。安倍晋三首相が突如表明した、各家庭への布マスク2枚の配布です。
     ある朝、郵便ポストを開けたらマスクが届いていた、さぞや国民は喜ぶだろう、と▼そう思っていたのかもしれ
     ませんが、あぜんとしました。マスク不足はもう1月下旬から続いています。「増産する」と2カ月以上も言い続
     けながらいっこうに改善されず、その結果がこれか、と。この「アベノマスク」は、「物笑いの種」として米国内で
     も報じられ、全世界で失笑の対象になりました▼最大の問題は、このマスク配布案は専門家会議の意見を踏
     まえていないことです。感染予防の効果も疑問視されています。専門家の意見を聞かずに決めた一律休校要
     請がもたらした混乱から、この人は何も教訓を学ばなかったのでしょうか▼国民が本当に求めているのは、長
     期にわたるコロナウイルスとのたたかいの中、生きていく上での確実な補償と正確な情報です。布マスク2枚に
     希望を見いだせるはずがありません。

      安倍首相が「希望の布マスク」プレゼントを発表したのが4月の1日の事だったので、世界の人々は最初は不
     謹慎な奴だと思いながらもエイプリル・フールの悪い冗談だと受け止めたのだが、数時間後、それが安倍首相
     の本気の感染拡大阻止の対策であると確認できた時、この仁政の底なしの狂気に言葉を失った。
      「施し(ほどこし)」とは辞書によれば、恵み与えること。また、そのもの。布施(ふせ)。施与。「施しを受ける」
     「施しを乞う」と言った解説が出てくる。
      「プレゼント」には、贈る側と、受け取る側に前提としての上下の関係はないが、「施し」は、ある意味では、上
     下関係の確認であり、それの再更新である。そして、この上下関係は社会的な地位の差であり、同時に経済的
     な格差も承認している。では、私たちは施しを受ける身分の者なのか、命が危険にさらされているこの朝、私た
     ちは郵便受けに入れられた2枚のマスクに感謝し、この絶望的な状況に自己責任の覚悟で耐え忍ばなければ
     ならない存在なのか、そうではないだろう、と私は思うのだが。
       この絶望的な状況を解決するためには何が必要なのか。
      思うに、こうした状況下で為政者が語る精神論は、彼の無能と無責任を証明する以外のなにものでもない。
      「無為無策」とは、計画が何もないこと。また、何の対策も立てられず、ただ手をこまねいていることである。
       クルーズ船ダイアモンドプリンセス号は1月20日、横浜港を出発し、鹿児島、香港、ベトナム、台湾、および
      沖縄に立ち寄り、2月3日に横浜に帰港した。この時点でクルーズ船には、乗客2、666人、乗員1、045人、
      合計3、711人が乗船していた。以上が事の始まりである。
      既に2カ月が経った。今日現在で国内の感染者数は3271人、死者は70人だ。
      そして、出て来た対策はすべての家庭に2枚の布マスクの施しである。
      もしも2枚の布マスクで命が助かるとしたら、その意味は、家族構成が2人以上の場合は、3人目からは見殺し
      ということである。誰がその3人目となるのだ。マスクが届いたその日から、その家庭は地獄となる。希望のマ
      スクとは、一本の蜘蛛の糸である。
 
       「阿呆はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている」
                     芥川龍之介

     ※ WHO(世界保健機関)は、布マスクの感染予防の効果について、「布マスクの採用は推奨しない」としている。
       布マスクは目が粗く、ウイルス防護にほとんど意味がないということだ。



 
            「世界の中のお馬鹿」

                    2020・4・4    

    新型コロナウイルスは世界中を恐怖のどん底に突き落とした。
   この恐怖は、人を選ばない。変な言い方になるが、ある意味では平等である。しかし、感染から快癒となると、人は選ばれる。
   貧富の差が、そのまま生死を分ける。そして、富裕層はその事を知っているから本気で救済に動こうとはしない。
    今日の新聞では、「国民生活守る 各国・地域の姿勢は」と題する記事があった。各国の指導者は何を語っているのか。

    「人々がどれほどの不安をいだいているかを理解している」「自営の人々は、英国の労働力にとって不可欠だ」
                英国  スナク財務相
 
    「政府が国民に家にとどまるよう要求するのなら、国民の安全を保障することが不可欠だ」
                スペイン  イグレシアス副首相

    「アーティストは今、生命維持に必要不可欠な存在」「皆さんを見殺しにはしない」
                ドイツ   グリュッテルス文化相

    「かつてない事態には、かつてない対策が必要だ」
                カナダ  トルドー首相

    「オーストラリアの労働者の雇用を維持し、この困難な状況のなかで希望とより多くの確実性を提供する」
                オーストラリア  モリソン首相

    「一番困難な人々に力を与えなければならない。そうした人々を優先し、失業の危機に直面した労働者の雇用を保護する
    必要がある」
                韓国  ムン・ジェイン大統領

    「国際社会の各メンバーが力を結集し、共同して挑戦を克服する必要がある」
                台湾  蔡英文総統

    「「全世帯に布マスクを2枚届ける」  
                日本  安倍晋三首相

      ここで問題です。以上の発言者の中に正真正銘のお馬鹿さんが一人紛れ込んでいます。それは誰でしょう。分かる人は
     手を挙げてください。なんとも退屈なつまらない授業だ。問題があまりにも簡単すぎる。お馬鹿のアベノマスクと言えば、今や
     世界中の幼稚園児でも知っている。それほどまでにコメディアン(道化師)としては有名なのだ。芸名は、ポエムのシンシャン。
     業界での通名は靖国小僧。名刺の肩書は、長州一家・お馬鹿の三代目。
      英国オックスフォード大学の研究者らが発表した調査結果では、3月20日までの集計で、人口100万人あたりで見た各国
     の検査件数を比較すると、日本は117人にとどまり、ドイツ(2023人)の17分の1にしかないということだ。韓国は6148人、
     オーストラリアは4473人だそうだ。日本の検査件数は極端に少ない。厚生労働省の今月1日の発表によると、2月18日~
     30日に日本国内で行ったPCR検査は約5万6700件。一方、ドイツでは3月15日の時点ですでに16万7000件に達してい
     たということだ。何かがおかしい。このことについて一つの答えが在日アメリカ大使館から出ている。
      国際ジャーナリストの高橋浩祐さんは、次のように報じている。

       在日アメリカ大使館は4月3日、日本に滞在するアメリカ国民に対し、帰国を強く促す文書をホームページ上に掲載した。
      その中で、「幅広く検査をしないという日本政府の決定によって、新型コロナウイルスの有病率を正確に把握すること
      が困難になっている
」と指摘した。同盟国のアメリカから、日本の検査不足が指摘される形となった。
       ヘルスアラート(健康に関する注意喚起情報)と題した掲載文書は、まず日本全体で過去72時間で、一日平均にして約200人
       の650人以上の陽性が確認されたことを説明している。
       そのうえで、「アメリカ国民が自国に帰国したいと望むのであれば、今にでもその準備をすべきである。アメリカに住む
      アメリカ国民ではあるものの、現在一時的に日本に滞在しているアメリカ人は、無期限に日本に滞在する用意がない
      限り、直ちに帰国準備をすべきである
」と述べ、アメリカへの帰国を強く呼びかけている。
       そして、アメリカとヨーロッパに比べて、日本の感染者数と入院数が比較的少ないとした上で、「幅広く検査をしないという日本
      政府の決定によって、新型コロナウイルスの有病率を正確に把握することが困難になっている」と指摘している。
       日本で感染者数が急増したのは、オリンピックの延期が決定してからである。この日から靖国小僧と緑のタヌキこと小池百合子
      婆さんの発言内容が変わった。野放しから自粛である。靖国小僧は錯乱状態で千鳥足、学歴詐称の疑いをもたれている緑のタヌ
      キは例によってカタカナを連発してありもしない教養をひけらかす厚化粧の日々。
      これでいいのか、ニッポン。

 


 
      「大江戸瓦版」
      
             2020・4・3

    今年もまた4月1日付の大江戸瓦版が手に入った。午後の7時、郵便局の人が届けてくれた。
   送り主は、ご存知港ヨコハマの小野さんである。この日、4月1日は世界のどこでもエイプリル・フールだ。まあ、日本の
   場合は靖国小僧が総理大臣になってからは1年365日の毎日がエイプリル・フールで、真実というものが何処を捜して
   も見つからないのだが、その理由はと聞けば、黒塗りの技術とシュレッダー機能が高く、瞬時にして消し去ってしまうから
   だと靖国小僧の子分たちが自慢していた。何だか雲切仁左衛門の一党である。早い話が、泥棒と詐欺師と人斬りが集ま
   って一家を立ち上げたのである。ファンクラブの名称は日本会議とか言うそうだ。協賛団体は合同結婚式で有名な統一
   協会である。名前だけ聞くと宗教団体のようでもあるが、実はこの二つの団体は固有の教義は持たず、神仏混淆にさら
   にキリスト教をかき混ぜ、またさらにその上をイスラム教をまぶしたとても贅沢な社交クラブなのである。こういう特殊な
   団体をフランス人は「カルト」と呼ぶそうだ。日本語では淫祠邪教という。
    それはともかくとして、私がいま手にしている大江戸瓦版は関東地区では「東京新聞」と呼ぶそうだ。この新聞は中日新
   聞の関東版で、中日新聞全体の発行部数は全国紙の毎日や日経や産経を上回っていて、全国ニュースを主体とする紙
   面構成となっているということだ。あの望月衣塑子さんがいる新聞社である。これだけでこの新聞社の性格と姿勢が了解
   されるか、朝日や毎日よりもリベラルである。望月さんの名前を知ったのはこの2・3年のことだが、こういう新聞をもう10
   年近く小野さんは読ませてくれているのである。1日に頂いた越の国の銘酒「越乃雪月花」が気付け薬だとすると、この新
   聞は痴呆防止薬か、それとも精神安定剤か、いずれにしても良薬である。それが証拠に、私は北の海辺の町にありながら
   花の大江戸でのペスト流行による混乱を、あのアルジェリアのオラン市の医師ベルナール・リューの眼でもって正確に知る
   ことが出来る。東京新聞は次のように伝えている。

    「1」 東京都は31日、新たに78人の新型コロナウイルス感染が判明したと発表した。1日の感染者数として最多を更新
       した。既に感染していた患者のうち50~70代の男女7人の死亡も明らかにした。大阪でも最多の28人が判明。
       全国の増加幅は初めて200人を超え240人となった。国内の感染者の累計は、クルーズ船の乗船者と政府チャー
       ター便による帰国者を除いて2千人を上回った。
    「2」【ジュネーブ共同】米ジョンズ・ポプキンズ大の集計によると、新型コロナウイルスの感染者が31日、世界全体で80
       万人を超えた。29日から2日間で10万人増えた。死者は3万8千人を上回った。
    「3」 1月末はまだ、この危機を政治利用しようという空気があった。野党議員が「桜を見る会」の問題を追及すると、自
       民党幹部がツイッターで「感染症について質問しない感覚に驚いている」とつぶやいたり、感染拡大について「緊急
       事態の一つの例。憲法改正の大きな実験台だ」と発言する長老議員がいたり・・・。当時はまだ「中国の問題」だった。
        2月。国内初の死者が出たのが13日で、安倍晋三首相が、小中高校などを休校するよう要請したのは27日だ。
       徐々に緊迫してきたが、それでも26日に首相補佐官など複数の自民党議員が政治資金パーティーを開いたことも
       報じられている。

     東京新聞には「こちら特報部」という頭脳集団があって、年に1回、4月の1日に世界を震撼させる大論文や新発見を
    発表する。今年の第一報は、東京・新宿から特急で1時間半の処にある奥関東・金銀銅温泉で野生のサルが湯船を独
    占したというファンタステックなニュースだ。タイトルは「猿インバンド」。インバンドとは一般的には、「外国人が日本を訪
    れる旅行」のことを指す言葉だが、山から下りて来たサルの御一行様がのんびり露天風呂を楽しんだということか。
     東京新聞の名物はもう一つある。「本音のコラム」だ。
    1日は文芸評論家の斎藤美奈子さんが登場した。以下に転写する。

     

    
     小野さん、有難うございました。
    歯は上下ともに入歯になってしまったけれど、まだ杖もつかず自分の足で歩いているよ。

        感謝



       「アベノマスク」

         2020・4・2

     昨日の参院決算委員会で、共産党の大門実紀史議員が新型コロナウイルスの感染拡大と政府の「自粛要請」により、深刻な
    打撃を受ける中小企業への支援と、働く人たちの雇用を守る実効性のある対策を迅速にとるように安倍晋三首相に迫った。
    この提言の中で、大門さんは「直接支援 実現努力を」と海外の例を挙げた。そのくだりを新聞から書き移す。

       「自粛と一体の補償原則に」

    大門氏は、安倍首相が「リーマン・ショック級の出来事が起きない限り消費税は増税する」として増税を実行したと指摘。首相が
   新型コロナの経済対策を「リーマン・ショックの規模を上回る」としているとし、「リ-マン・ショック以上の出来事が起きたということ
   だ。ならば消費税減税を検討すべきだ」と重ねて求めました。
   【中略】大門氏は、新型コロナによる損害を対象として中小企業に500億ユーロ(約6兆円)の給付を決定したドイツの事例を紹介。
   日本でも、感染拡大で深刻な影響をうける中小企業に対し損害を補填する直接支援をするよう迫りました。
    ドイツでは従業員5人以下(フルタイム担当)の事業者に、3カ月分の資金繰り支援として最大9000ユーロ(約110万円)を
   一括給付。従業員10人以下の事業者には同じく最大約180万円を支給します。ケースによっては2カ月分の追加支給もあり、
   文化・芸術分野のアーティストにも適用されます。

    新聞の海外ニュース欄を見ると、1日現在で世界の死者は4万人を超えている。
   国別では、イタリアが12428人、スペインが8464人、米国が4080人、フランスが3532人、中国が3310人、イランが2898人、
   英国が1789人、オランダが1039人となっている。国内の感染者は3420人、死者は84人(クルーズ船などを除く)。
    そうした中、昨日、安倍首相は5000万世帯へマスク2枚を配布すると発表した。マスクが各家庭に届くのは四月末ということだ。
   医療体制を強化するとか、新薬の開発を急ぐとか、休業・休職期間の補償をするとかと言うのであれば対策として理解できるが、マ
   スク2枚で命をつなげというのは何だか新興宗教の世界だね。この男、頭は大丈夫なのかしら、今に始まったことではないか。

     

    ところでだ、家族が二人以上いる家庭はどうするのか。
   元プロ野球選手でタレントの長嶋一茂(54)は、マスク2枚を思いついた人物に対し「私もバカですけど、こいつはもっとバカなんだ
   なと思う」とバッサリ。
    「アベノミクス」が「アホノミクス」に格上げし、ここにきて「アベノマスク」とさらに一段上がったということか。
   福島では県民を疫病神扱いし、沖縄では県民を土人扱いし、今度は全国民を乞食扱いか、そして本人は毎夜の美食三昧、女房の
   アッキーは悪党共を引き連れたの花見の宴。何とかならないのか、このお馬鹿の二人。





     「四月は残酷極まる月だ」

         2020・4・1 

    長かった冬が終わって今日からは四月だ。この50年、四月は必ず西脇順三郎さんの訳によるエリオットの
  『荒地』を開くことから始めてきた。

    西脇さんの全集を遺してくれたのは父親だ。父親が亡くなったのはもう27年も昔のことだが、この歳になって
  親の有難みが分かるとは、我ながらまことに救いようのない愚か者である。

   では恒例の儀式を始めよう。手にした我が宗の祈祷書は西脇順三郎の訳による『荒地』だ。

           1 埋葬

        四月は残酷極まる月だ

     リラの花を死んだ土から生み出し

     追憶に欲情をかきまぜたり

     春の雨で鈍重な草根をふるい起すのだ。

     冬は人を温かくかくまってくれた。

     地面を雪で忘却の中に被い

     ひからびた球根で短い生命を養い。

     シュタルンベルガ・ゼー湖の向こうから

     夏が夕立ちをつれて急に襲って来た。

 

        さわやかに吹く風は

        ふるさとへ

        わが愛蘭の子よ

        君は何処にさまようや

               「訳注」

        1「埋葬」

      「四月は残酷・・・・ひからびた・・・・」 この7行は四月の月の情景であって、チョーサーの『カンタベ
    リー物語』の序曲を連想させる。しかしその月は悩ましい月で春のめざめで、寧ろ残酷に思わせる月だ。これ
    に反して冬は地中の世界で静かな期節であるとして考えられている。そしてこの節のテーマとしては死と復活
    の最初の暗示である。

      この冬の間、私が読んだシェイクスピアは小田島さんの『リア王』『テンペスト』『ハムレット』の三冊と、
   福田恆存さんの『ハムレット』『オセロー』『ヴェニスの商人』、三上勲さんの『リア王』『マクベス』、中
   野好夫さんの『ロイオとジュリエット』だ。作品としては7本だ。

     シェイクスピアの戯曲全作品は37本だというから、旅は始まったばかりということか。一説によると、最近
   新たに3本が発見されたと聞く、とすると全作品は40本ということになる。気の遠くなるような旅程だね。

    しかし、最初に立てた誓いは守らなければならない。どういう形になるにせよ、全作品を集めて立派な書棚を作
   らなければならない。父親が西脇さんの全集を遺してくれたように、私も父親としての務めを果たさなければ
   ならない。


     『西脇順三郎全集』第三巻、138頁を開く。シェイクスピア「ソネット詩集」第18番。

君を夏の日にたとえても

君はもっと美しいもっとおだやかだ

手荒い風は五月の蕾をふるわし

また夏の季節はあまりにも短い命。

時には天の眼はあまりにも暑く照る

いく度かその黄金の顔色は暗くなる

美しいものはいつかは衰える

偶然と自然のうつりかわりに美がはぎとられる

だが君の永遠の夏は色あせることがない

君の美は失くなることがない

死もその影に君を追放する勇気はない

君は永遠の詩歌に歌われ永遠と合体するからだ

人間が呼吸する限りまた まなこが見える限り

この詩は生き残り、これが君を生かすのだ。


      四月1日、この聖なる夜、詩神に捧げる酒は純米大吟醸「越乃雪月花(コシノセツゲツカ)」、米どころ新潟の一本である。
     これは港ヨコハマの釣友・小野さんが痴呆予防の気付け薬としてわざわざこの日を選んで送ってくれた医薬品である。
     「酒は呑むべし、百薬の長」と言うではないか、先に届いたメールには、「英気を養え」と励ましの言葉があった。
     持つべきものは友である。
      この酒がどういうものであるかは酒造のホームペイジに聞く。

       妙高酒造の創業は文化12年(1815年)。日本スキー発祥の地としても知られる新潟県上越市に蔵を構え、越後富士と
      称される秀峰「妙高山」の麓、頸城平野の風土の中で育まれる妙高酒造には、その秀峰の名にちなんだ従来からの「妙
      高山」という銘柄に加え、品質をより一層吟味した「越乃雪月花」というワンランク上の銘柄があります。
       越乃雪月花は、全量を本醸造以上の特定名称酒のみで仕込まれる吟醸酒がメインの特約店限定銘柄で、原料米には
      地元新潟県産の良質の酒造好適米、仕込水には特に神経を使い、独自の水源から汲み上げる妙高山系のマイルドな超
      軟水の伏流水を仕込水に、自家培養した独自の妙高酵母と平田杜氏の理詰めされた緻密な酒造りによって、日本酒本来
      の旨みを追求した個性豊かな素晴らしい酒が丁寧に醸造されています。
      淡麗辛口のイメージが強い新潟清酒の中にあって、伝統を土台に厳選された原料と創意工夫に満ちた造りによって醸しあ
      げる越乃雪月花は、品格のある香味に、酒の旨みが溶け込んだ絶妙なバランスを誇る美酒です。

        私という人間は餓鬼の頃から単純そのもので、複雑な事は考えられないし、また出来ない。
       酒の話に戻すと、酒を呑むのは勿論好きだが、目の前にある酒の瓶を眺めて、あれかこれか、あれでもないこれでもない、
       と様々のことを連想したり追想したりする時が、一番幸福なのである。

            我思うに飲酒には五つの理由あり。
          友あらば飲むべし。良酒あらば飲むべし。
          喉渇きたらば飲むべし。または、喉渇く恐れあらば飲むべし。
          あるいは、いかなる理由あれども飲むべし。


       小野さん、どうも有難うございます。
      この冬は、「聡明になるまでは、老いるべきではなかった」の苦い想いを噛みしめる毎日でしたが、ここに来てようやく復活の
      準備が出来たようです。この気付け薬は神仙の霊薬か、呑めばたちまち邪気を払って清浄の地に人を導く。静謐のひと時、
      すなわち祝福の酒、命の水である。

             友情に感謝。
                         北の海辺の町から     風狂散人記す。


 
       「一陽来復」

          2020・3・24


        雪きえば ゑぐの若菜もつむべきに 春さへはれぬ深山べの里

    【現代語訳】  雪が消えればゑぐ(多年草のオモダカ)の若菜も摘めるのに。春になっても晴れない山深い里。

               曾禰好忠(そねのよしただ)   中古三十六歌仙に一人。

     朝の8時、3月も後数日で終わるというのに未練がましく小雪がちらちらと目に入ったが、何が何でも今日で冬を
    終わらせようと残雪を踏みつけながらスコップ、スノーダンプ、鶴嘴の除雪の道具を物置にしまった。この地ではま
    だ桜は咲いていないけれども、今日からは春だ、と心に決めた。
     私の名前には「雪」の一文字が入っているのだから、冬は決して嫌いな季節ではないけれども、今年に限っては
    この「汚れてしまった悲しみの季節」が1日も早く終わることを願う。
     一陽来復、無学な私が「易経」など知る由もないが、ただ単純にこの四字熟語に変化への希望を託す。
    冬が終わって春がくること、悪いことが続いた後に幸運が開けること、季節が変わって野山が色づき、私の内面の
    状況にも再生の歌が沸き起こること、まだ70のほんの若造だ、中原中哉の詩に酔っている場合ではない。
     四月になればまた庭いじりを始めよう。愚者の自給自足、土を起こし、種を蒔き、水を与え、一日の労働を終える。
    そして、夕暮れ時にはシェイクスピアを読み、命の水で喉を潤す。これで花(愛)と詩と酒は揃った。
     苦しみは人を成長させ、悲しみんは人を優しくさせ、辛い日々は人を豊かにする、そう在りたいと願う。
    老愁に耐える、耐え抜く。
    春よ、来い。命の春よ。


 
       「ヨコハマ通信」

          2020・3・23

    この月の13日の港ヨコハマの釣友・小野さんから久しぶりにメールが届いた。
   小野さんは政治や音楽の領域において新たな才能や運動を発見する独特の臭覚の持ち主で、そういう方面での
   「ユーレイカ(我、発見せり)」を度々知らせてくれる。それで北国の海辺の町の廃屋で余生の真似事を遊ぶ愚かな
   老骨にも都会の出来事、特に若い人たちの怒りと響きをを知ることができる。
    先ずは、届いたメールを転写しよう。

         「ヨコハマ通信」  3月13日
     

     新型コロナウイルスがさまざまな方面に影響を及ぼしています。
    釣り業界も新年から春にかけては新製品のショーが続くのですが、 2月以降のイベントはほとんど中止に追い込
    まれました。

    北海道も大変そうです。お近くの皆さまはご健勝でしょうか。
     音楽業界も大変そうで、ライブハウスが感染拡大要因の槍玉にあがっています。
    そんな中で、 ライブを決行した歌手がいた。 自粛を呼びかけた歌手もいた。
    そしてここに一人、「だって会場空いてるんやもん」と無観客ライブを演った歌手がいます。
    aikoという歌手です。 彼女のファンには熱狂的な人が多い。
    aikoが好き過ぎてライブに行けない」と言う僕の妻もその一人です。
    当然、ライブチケットを取るのは至難の業と聞いています。
    そんなファンたちの前でのライブを何よりも大切にしている彼女が、無観客ライブを行なった。しかもその一部始
    終を今、インターネットで公開しています。

    今朝、それを観ました。僕自身はファンではないのですが、 魂を震わせるようなライブに涙が止まらなくなりました。
    伝わると信じて歌い続けるaikoの歌は、心の奥までまっすぐに届いて響いた。
    動画は15日まで開かれています。中本さん、よかったら観てください。聴いてください。
    とはいえ、趣味ではないかもしれないので、 その場合は奥さまや娘さんたちに勧めてみてください。
                              
                                        ヨコハマ   小野

     「aiko」って誰だ?と中学2年生の娘・胡桃に聞いてみたら、さすがに娘は知っていた。これはほんの一例だが、最近
    こういうことが多い。娘たちにとっては当たり前の風景に過ぎない「今と此処」が、父親にとってはまったくの未知の異境
    であるということ。これは音楽状況に限らず、生活全般に及んでそうした時間差を感じることが多い。
    確かに、私はテレビを観ないし、スマホも持っていないので、知覚する情報量は世間の人たちと比べると圧倒的に少なく、
    また速度も遅い、と思う。しかし、原因はそんなところにあるのではない。認めたくないことだが、本当は私の感受性の老
    衰だろう。
     シェイクスピアは「聡明になるまで、老いるべきではなかった」と言ったが、残念ながら私は、聡明になる前に、どうやら
    老いてしまったようだ。まさかね、まだほんの70歳だよ。
     
      小野さん、いつもありがとう。

     ヨレヨレ、ボロボロ、クタクタ、でも生きているよ。無頼の一筋を生き抜いているよ。

              おもしろや今年の春も旅の空
                                     松尾芭蕉

     


 
       「曲学阿世の徒」

         2020・3・22

     新型コロナウイルスの対策を議論する政府専門家会議というものがある。
    その会議が19日夜、国内の感染は一程度抑えられていると分析しつつ、「一部地域で感染拡大が継続しており、
    大規模流行につながりかねない」との見解を公表した。
    欧州で起きているような爆発的な患者の急増(オーバーシュート)が突然起きることにつながる恐れがあると判断
    したということだが、その後に「爆発的な増加が起きると地域の医療体制が崩壊し、本来なら救えた命を救済でき
    なくなりかねない」と強調したということだ。
     優秀な専門家が集まって議論をした上で発表された対策というのが、この程度のものなのか、理解に苦しむと
    言うより、理解すべきことがまるでないではないか。この発表のどこに対策と呼べるものがあるのだ、これではま
    るで占い師の天気予報か競馬の予想屋の漫談ではないか。無為無策を恥じることもないこの会議はアリバイ作り
    のお飾りである。
    「一程度抑えられている」といった口が次に「オーバーシュートが起きる恐れがある」という。さらに「オーバーシュー
    トが起きると地域の医療体制が崩壊する」と他人事である。全く持って無責任な連中である。
     国民が専門家の諸先生に聞きたいのは、危機に対してどのように対応したらよいのかということであって、科学的
    な根拠に基づいた「状況への対策」である。
     この会議によく似たものに「原子力規制委員会」というものがある。看板には「規制」を掲げているが、実態は「原
    子力推進委員会」というもので、その役割は国民の安全確保にあるのではなく、業界の代理人であって、いかにし
    て再稼働への道を開くかということにある。従って、ここでは科学的根拠なるものは必要とされない、資料は改ざん
    され、あるいは隠蔽されて、情緒的な安全神話がばら撒かれる。
     安倍晋三政権は、「世界で最も厳しい規制基準に適合すると認められた」(エネルギー基本計画)としながら、5年
    近くもテロ対策施設を棚上げしたまま運転させてきた。その「世界で最も厳しい規制基準」とはどこの国との比較で
    言っているのか。フクシマ以降、世界は脱原発に舵を切り変え、再生可能エネルギーを中心としたエネルギー政策
    に転換している。再稼働などと言っているのは日本だけである。
      結論、日本の政府周辺には有識者とか専門家とか呼ばれる人間はひとりもいない。どれもこれも曲学阿世の幇
    間芸人である。
     だから、必要な情報は自分で探し出し、自分で確かめなければならない。
    21日(昨日)の「しんぶん・赤旗」の第1面(2・3面に続く)から少し書き写す。

         新型コロナQ&A
                健康・暮らし・子ども どう守る    しんぶん・赤旗  3月21日

     新型コロナウイルス感染拡大が大問題になっています。感染拡大を防ぎ、命と健康をどう守るか、暮らしと営業、
    子どもと教育をどう守るか―Q&Aで考えます。日本共産党はみなさんの不安に寄り添って、解決をめざす活動に
    全力をあげます。

    どんなウイルス?

    Q 新型コロナウイルスとは、どんなウイルス?

    A 人に感染するコロナウイルスは6種類知られていました。このうち4種類は一般的な風邪の原因となるウイルスで、
      ほとんどの人が6歳までに感染し、多くは軽症です。あとの2種類は動物のコロナウイルスが人に感染し、人から人
      にうつるようになったと考えられるもので、中国圏を中心に流行したSARS(サーズ)と中東を中心に拡大したMERS
      (マーズ)です。
      7番目の新しいウイルスが今回の「新型」で、コウモリが感染源の可能性があります。中国の感染者のデータによれ
      ば8割が軽症で、重症・重篤例は2割となっています。

        検査体制は大丈夫?

      Q どうしてなかなか検査してもらえないの?

      A 要因のひとつとして、日本の感染症対策の体制が年々弱体化していることが指摘されています。

       日本医師会の調べでは、医師がPCR検査を必要と判断したにもかかわらず、検査依頼を受けた保健所が拒否した
      事例が、2月26日から3月16日正午までに26都道府県で290件ありました。日医が記者会見で「それぞれの地域で
      余力がなかったのが一番の背景ではないか」と指摘したように、全国に472ある保健所は1995年当時と比べ、ほぼ
      半減しており、職員数も激減しています。
      国立感染症研究所も研究費や研究者数が削減され続けています。
      PCR検査が6日から保険適用されたことで、検査が必要だと判断した「帰国者・接触者外来」の医師は、保健所を経由
      することなく民間の検査会社や大学に直接、検査依頼を行うことが可能になりました。しかし、6日から16日までに行わ
      れた検査1万4275件のうち、保険適用の検査は計413件(1日平均37件、19日発表時点)にとどまっています。
       日本共産党は、医師が必要と判断した検査を速やかに行うため、感染症対策を担う組織・人員体制や感染防護体制
      の抜本強化とともに、公立・民間医療機関や大学など研究機関への抜本的な財政措置を強く求めています。


    「何言ってるかわからない」と言えば国民民主党の小沢一郎さんがこんなことを言っている。「デイリースポーツ」の記事だ。

    小沢氏、桜質問の答弁「その中において」連発の安倍首相に「何言ってるかわからない」

               3/20(金) 9:10配信      デイリースポーツ

     国民民主党の小沢一郎衆院議員が20日、公式ツイッターに新規投稿。3月4日の参議院予算委員会で、
    桜を見る会前夜祭に関する立憲民主党の福山哲郎幹事長の質問に対し、安倍晋三首相が激しく動揺して
    意味不明の答弁を繰り返したという報道を引用し、「何を言っているか自分でもわからないのだろう」と苦言を
    呈した。
     小沢氏は、福山氏の「料理は無料ですか?」という質問に対する安倍首相の答弁が「その中においてですね、
    その中において、この中身についてでございますが、これはですね、基本的にどういうこの中身になっているか」
    というものだったと文章で再現した。
     その上で、小沢氏は「人間、嘘をつき続けると、最後はこうなる。何を言っているか、もはや自分でもわからな
    いのだろう。国民はこれが総理なのだという自覚を」と訴えた。


 
       「悪徳の栄え」

        2020・3・21

    まず、昨日の新聞のコラムを転写する。

       きょうの潮流    2020・3・20  しんぶん・赤旗

    闇のなかで行われた前代未聞の不正。その舞台となり、手を染めることを強いられた人たちからは驚きと憤り
   の声が上がったといいます。そこまでやるのか▼安倍首相の妻、昭恵氏らが関与した小学校に国有地が異常な
   値引きで払い下げられた森友問題。取引の経緯を記した財務省の公文書は改ざんされ、首相夫妻や政治家に
   かかわる記述は削られていました。誰が何のためにやったのか。それを闇にほうむろうとして▼すべて佐川局長
   の指示―。無念さのなかで命を絶った近畿財務局職員の妻が国と元理財局長を提訴しました。財務省がいかに
   無理筋なことを押しつけたか、国民や国会を欺いていたか。公表された職員の手記や遺書が生々しく伝えていま
   す▼「謝っても、気が狂うほどの怖さと、辛(つら)さ。こんな人生って何?」。公務員としての矜持(きょうじ)も、誠
   実な生き方も奪われた絶望。訴えた妻は、いまでも夫のように苦しんでいる人を助けるためにも、すべてを明らか
   にしてほしいと強く願いながら▼この間の数々の不正の発生元はどこなのか。森友問題は加計や桜疑惑にも通じ
   る、「公」よりも「私」を優先させてきた首相や政権の際立った姿をあらわにしました▼都合の悪いことは隠される。
   いまのコロナ禍に対する政策や首相の呼びかけに多くの人びとが信頼を置けず、試練に立ち向かう一体感を築
   けないのも、こうした疑念がいつまでも拭えないからでしょう。公共や国民の命がないがしろにされる政権が居座る
   ことこそ、この国の不幸です。

    この件について「日刊ゲンダイ」と「朝日新聞」は次のように報じている(3月19日付)。

      森友文書改ざん 財務省“死人に口なし”で疑惑再燃潰しの卑  日刊ゲンダイ 

     森友学園を巡る公文書改ざん問題で、2年前に自殺した財務省職員・赤木俊夫さん(享年54)の妻が18日、
    国と佐川宣寿元国税庁長官を提訴した。同日発売の「週刊文春」では赤木さんの遺書や、決裁文書の改ざんは
    「すべて、佐川局長の指示です」と書かれた手記などを公表。国会でも取り上げられた。
     参院財政金融委員会で立憲民主党議員は、改ざんの経緯について財務省がまとめた報告書と手記の内容が
    かなり違うと指摘。もう一度、調査をし直すべきではないかと迫ったが、財務省側は「調査を尽くした結果をお示し
    した。新たな事実は見つかっていないと考えられることから、再調査を行うことは考えていない」(茶谷栄治官房長)
    と木で鼻をくくったような対応だった。

        ■名指しの6人は全員出世

      「財務省は17日に文春の早刷りを手に入れ、政務三役や財金委の委員など関係者に『手記の内容は誤りがあ
     る』『報告書がすべて』などと“ご説明”に回っていた。蒸し返されないよう、必死でフタをしています」(与党国対関係
     者)。
      麻生財務相はこれまで、赤木さんを弔問しないのは「遺族が来てほしくないということだった」と説明していたが、
     文春報道で遺族が麻生氏の弔問を望んでいたことも分かった。財務省側が「マスコミ対応が大変だから」と言って、
     勝手に遺族側から弔問を断ったことにしていたのだ。
      麻生氏は「お悔やみ申し上げる。公文書改ざんは由々しき問題で遺憾の極み」と原稿を読み上げたが、それくら
     い自分の言葉で語れないのか。 
      財金委では、手記で「刑事罰、懲戒処分を受けるべき者」と名指しされた佐川理財局長(当時)ら6人の現ポストも
     明らかになった。国税庁長官、横浜税関長、外務省駐英公使など、ことごとく出世している。
     「ぼくの契約相手は国民」が口癖だった実直な公務員が改ざんを苦にして死を選び、指示した側は出世する。こんな
     不条理を放置していいのか。
     「安倍首相が国会で『私や妻が関わっていたら総理も議員も辞める』と口走った直後から、佐川氏の指示で改ざんが
     始まった。改ざん問題の本質を明らかにする必要があります」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)

      “死人に口なし”では本当にやりきれない。
        安倍首相、自殺職員の手記に「胸痛む」 でも再調査否定  朝日新聞

         
      森友学園を巡る公文書改ざんが再び国会論戦の焦点に浮上している。自殺した財務省近畿財務局の職員の遺族
     が18日、国などに損害賠償を求めて提訴。野党は19日の国会で安倍晋三首相を追及した。
      首相は19日の参院総務委員会で、職員の手記を読んだことを明かし、「職務に精励していた方が自ら命を絶たれた
     ことは痛ましい出来事であり、胸が痛む思いだ。ご冥福をお祈りしたい」と述べた。
      ただ、野党議員が、改ざんのきっかけは首相の国会答弁だと指摘すると「手記の中には(書かれてい)ない」と反論。
     再調査については、検察の捜査や財務省の調査が終わっていることをあげ、否定的な姿勢を示した。
      再調査をめぐっては、麻生太郎財務相も19日の閣議後会見で「新たな事実が判明したとは考えられませんので、再
     調査を行うと考えているわけではない」と強調した。


      抑圧された者の無念の死に対して、抑圧した者が「胸が痛む思いだ」と白々しく言ってのける。
     忖度の共犯者たちは皆めでたく出世し、墓石の上で宴会を開く。なんとも醜悪極まりない。
     「死人に口なし」、これでいいのか。こんなことが許されるのか。
      共産党の清水忠史衆院議員は言う。

     「まじめに働いてきた職員が苦悩の末に命を絶ち、改ざんを命じた側は誰ひとり責任を取らずに出世した。このような
    不条理を絶対に許すわけにはいかない。他の野党と協力して徹底追及する」。

      最後にもう一つ、「レイバーネット」から転写する。

      残酷な「ドラマ」が私たちの現実にある〜『週刊文春』森友自殺職員の手記    渡辺てる子

     あるコンビニで最後の1冊を買った。こらえきれず車中でページを開いた。すぐに読むのをあきらめた。車中で嗚咽を
    我慢できなくなったからだ。帰宅して読んだ。動悸が止まらない。胸が苦しい。言葉が刺さる。不正を許さず、泣いて公
    文書改ざんを拒否した者が死に追いやられ、あっけらかんと「修正作業」を行う者がのうのうと生きている。こんな残酷
    な「ドラマ」が私たちの現実にある。
     「ぼくの契約相手は国民です」という清々しい信念を持つ者がなぜかくも苦しみ、自死に至り、ご遺族共々、死後まで
    も軽んじられなければならないのか。権力の腐敗に押しつぶされた一人のかけがえのない生命。自死というより憤死で
    はないか。
     取材した相澤冬樹氏は、佐川宣寿氏の自宅のインターホン越しに赤木俊夫氏が遺した「手記」を掲げた。文中には全
    く著されることのない相澤氏の怒りと執念をそこに感じた。
     夫の赤木氏の「後を追う」とまで言っていた妻の昌子さん(仮名)は、真相究明のための裁判を起こすという。醜く巨大
    な権力に闘いを挑む姿に畏敬の念を抱く。決して自死を美化はしたくない。だが、赤木氏の死を無駄にしないために、
    我々はこの事件を忘れてはならない。追及の手を緩めてはならないのだ。
     虚偽答弁を続けるばかりの「官僚」は、時の最高権力者への忖度にまみれた。その賤劣な構図の本丸を我々は「選
    挙制度」で生み出した。我々は、もう二度と赤木氏が苦しんだような状況を作るわけにはいかないのだ。(3月19日)




        「これでいいのか」

          2020・3・20

    スマホが全国的に全世代的に普及し、家庭に固定電話を置かない人が増えたのはこの数年のことだろうか。
   その実態が数字的にどうなのかは詳しくは知らないけれども、若い人たちの話を聴くと今はそれが常識なのだ
   と言う人もいる。スマホは多機能なので、その活用法は電話による送受信だけでなく、生活のあらゆる場面にお
   いて必要とする情報を提供してくれる。50・60代の人でもスマホが無ければ時間の潰し方が分らないという人も
   いる。そして、そういう人たちの多くは孤独な人間である。身近に日々の出来事について話し合うことができる家
   族や友人を持たない人という意味だ。そういう人たちにとってはスマホの価値は本来の携帯電話という機能にあ
   るのではなく、閉鎖された個人的な時空でのお友だちといった位置づけだ。
   ニュースを見る、音楽を聴く、画像を見る、写真を撮る、ゲームに興じる、見知らぬ人とのラインを交換する、その
   他色々。
    私はスマホを持っていないから、その便利さはよく分らないけれども、持っていないことで不便を感じたことは一度
   もない。しかし、余計なお世話ではあるが、いい大人が傍目も気にせず一心不乱にスマホに夢中になっている光景
   はどこか異様である。時々思うのだが、この人たちは他にやることがないのだろうか、もっと他にやるべきことがある
   のではないかと。
    追い詰められ、辱められ、踏みにじられ、孤独と不安と不満の中で明日が見えない状況、それでも無関心である、
   無感覚である。最後の一言は「そんなこと言ったって、どうせ世の中は変わらない」で終わる。
    なぜ自身を変えようとしないのか、なぜ社会を変えようとしないのか。
   一度も戦うことなく受け入れられる諦念、絶望を覚える前に受け入れられる諦念、権利も自由も夢幻と卑屈に笑う
   諦念、問題はこれだ。
    さて、ここで話を変えよう。老骨の社会勉強の時間だ。
   昨日の新聞にこんなことが書いてあった。

          フリーランスって?

            労働法制の保護なし


    65歳以上の労働者のフリーランス化を促す高年齢者雇用安定法等改正案が18日の衆院厚生労働委員会で可決さ
   れました。新型コロナウイルスでも不安定さが注目されているフリーランスとは、そもそもどういう働き方ののでしょうか。
    「フリーランスについての公式な定義は存在していませんが、一般的には人を雇っていないような方で、個人で、業務
   委託で働いているような方が多いと思われます」。厚生労働省の担当者はこう説明します。
    フリーランスは、個人事業主とも呼ばれ、企業に雇われない働き方です。商品個配、料金集金、ソフト作成などさまざ
   まな分野に広がっています。文化・芸能関係もその一つです。自分の特技や生活に合わせて働ける側面がある一方、
   労働法の保護がなく、労働時間の規制も、最低賃金の保障もなく、労災保険の適用も受けられません。健康保険は基
   本的に国民健康保険です。
    内閣府は昨年7月、フリーランスの人数を306万人~341万人ほどと推計する調査結果を公表してますが、この中
   には兼業・副業も含まれています。インターネットを介して単発・短期の仕事を受注する働き方です。都市部で増えてい
   る出前代行の「ウーバーイーツ」などが典型で「ギグワーク」と呼ばれています。
    フリーランス・個人事業主の中には、事実上、企業の指揮命令下で働いている人も少なくありません。実態は、労働者
   なのに労働法の保護を受けていないのです。ところが、安倍政権は「多様で柔軟な働き方」だとしてフリーランスの拡大
   を推進。雇用に伴うさまざまな責任を逃れようとする財界・大企業の要求に応えようとしています。
 



         「一人の公務員の自殺」

           2029・3・19

     暴言大王の麻生太郎がまたまた吐いた。暇な男だね。他にやることはないのかね。
    今回は「呪われた五輪」ときたよ。この老害は少年漫画の読み過ぎなのではないか。いつものことだけれども知性も風格
    もなく、ただひたすらに無邪気である。つまり、阿呆である。
     盟友の靖国小僧の方は、これまた「完全な形」での五輪を目指すと、延期または中止の逃げ道を用意しだした。
    これもゴルフと美食とポエムの高級暇人だ。高級といっても人格に関してのことではないよ。地位と収入のことだ。やっぱ
    り阿呆である。
     そんな中、次のようなニュースが飛び込んできた。まず、これを全文転写しよう。昨日の時事通信の配信だ。

      「全て理財局長の指示」自殺した近畿財務局職員の『手記』を公開...妻が国と佐川氏を提訴

                      3/18(水) 19:26配信

     学校法人「森友学園」を巡る公文書改ざん問題発覚後、国有地売却問題を担当していた財務省の近畿財務局の職員が
    自殺しました。この職員の妻が今年3月18日、「夫は改ざんを強制されて自殺に追い込まれた」として、国と元理財局長に
    慰謝料などを求めて提訴しました。

        森友・公文書改ざん問題

      『最後は下部がしっぽを切られる。なんて世の中だ。手が震える。恐い 命 大切な命 終止符』

     これは、財務省近畿財務局の職員だった赤木俊夫さん(当時54)が自殺する直前に書き残したものです。
      2017年、大阪府豊中市で小学校の開校を目指していた学校法人「森友学園」に対し、国有地が約8億円も値引きされて
     売却されていたことが分かりました。小学校の名誉校長として安倍晋三首相の妻・昭恵氏の名前が書いてあり、値引きに
     安倍首相の関与が疑われました。安倍首相は2017年2月の国会でこう発言しました。
     「私や妻が関係していたということになれば、総理大臣も国会議員も辞めるとはっきりと申し上げておきたい。」(安倍晋三
     首相・2017年2月)
      その後、国有地売却に関する財務省の決裁文書14件で改ざんが行われていたことが発覚。『国と学園側の事前の価格
     交渉を伺わせる記述』や『安倍昭恵氏の名前』などが削除されていました。この改ざん作業にあたった職員の一人が近畿
     財務局の職員だった赤木俊夫さんで、改ざんが発覚した5日後に自ら命を絶ったのです。
      その後、2018年3月、国会では改ざんが行われていた当時・理財局長だった佐川宣寿氏に証人喚問が行われましたが、
     「刑事訴追の恐れ」を理由に証言の拒否を連発。財務省は既に依願退職していた佐川氏を懲戒処分にするなど合わせて
     20人を処分しました。大阪地検特捜部も「改ざん」について捜査しましたが、結局、佐川氏らを不起訴処分とし、刑事責任は
     問われないまま捜査は終結していました。

      阿呆が我が世の春を歌い上げる時、まともな人間がその犠牲となる。
     さて、暴言大王に関するニュースは「時事通信」からだ。

           麻生氏「呪われた五輪」 自説披露も論議呼ぶ

                3/18(水) 17:12配信   時事通信

       麻生太郎財務相は18日の参院財政金融委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大により東京五輪・パラリンピックの
     延期や中止の懸念が高まっていることに関し「呪われたオリンピック」と表現した。
     「40年ごとに問題が起きてきた」との自説を披露したものだが、予定通りの開催を願う競技者らへの配慮を欠いており、論議
     を呼びそうだ。古賀之士氏(国民民主)への答弁。
      過去には、1940年冬の札幌五輪と同年夏の東京五輪を戦争のために返上。80年のモスクワ五輪では日本を含め西側諸国
     が旧ソ連のアフガニスタン侵攻に抗議し、参加をボイコットした経緯がある。
      安倍晋三首相は「完全な形」での五輪を目指すと表明。麻生氏も「190何カ国の人が参加でき、観客も日本だけでなく他の国
     からも入れた形での開催が望ましい」と述べた。
     麻生氏は「スポーツ選手でこの種のこと(感染者)になる確率は極めて低いと思う」との見方を示す一方、「観客は違う」と述べ、
     開催判断の難しさを指摘した。

      京都精華大学専任講師(政治学)の白井聡さんは次のように語っている。

      40年周期で「呪われたオリンピック」になる、という話は私もよくするんですが、興味深いのは、
     1940年東京五輪中止⇒5年後に大日本帝国崩壊、
     1980年モスクワ五輪⇒約10年後にソ連崩壊、

     という事実です。中止まで追い込まれると、そこから5年、中止とはならずとも大いにケチがつくと、そこから10年で、体制は崩
    壊しました。
     2020東京五輪は、東日本大震災、とりわけ福島の原発事故を「なかったことにしたい」という根本動機から招致されたと私は思
    います。動機が最低なだけにトラブルが続発する。
   「復興した姿を世界に見せる」なら、なぜ東京でやるのか?  意味不明です。福島でやるならわかりますが。ですから事実上、東京
   五輪とは、「東京(都会)がまたしても東北・福島(田舎)を踏みにじる様を世界に見てもらう」イベントでしかないわけです。
   日本は一度潰れるべきだ、ということでしょう。


 
         「シェイクスピアの庭」

         2020・3・18

    小田島さんのシェイクスピア三冊『リア王』『テンペスト』『ハムレット』はなんとか読み終えた。
   『リア王』を開いたのは2月の17日・月曜日、『ハムレット』を閉じたのは29日の土曜日。読む前と読んだ後では
   何が変わったか。本当かどうかは分らないが、私なりにシェイクスピアという名の森の深さ、もしくは庭の広さの
   ようなものが朧気ながらも見えてきたということである。もちろん、たったの三冊で全体像をつかんだなどとは言
   わない、そうではなくて、それがどれほど深い森であろうと、どれほど広い庭であろうと、その中に目的地に向かう
   一本の細い道を発見したということだ。どうでもいいようなことだけれども、私はこれを喜ぶ。
    その後は何を選ぶかと考えたが、連日のコロナウイルス感染拡大の報道で、外に出る気もせず、暫くは家の中
   で休息をとることにした。その間、手持ちのシェイクスピア関連の本を読んでいた。
   小田島さんのものでは『シェークスピア劇のヒーローたち』(日本放送出版協会・1989年)、『珈琲店のシェイクス
   ア』(晶文社・1978年)の二冊、世界文学全集第4巻『シェイクスピア』(河出書房・昭和42年)、大山俊一さんの
   『ハムレットの悲劇』(篠崎書林・昭和36年)、西脇順三郎全集第3巻(筑摩書房・昭和46年)に収録されている
   シェイクスピアの「ソネット詩集」、吉田健一著作集第1巻『英国の文学 シェイクスピア』(集英社・昭和53年)、
   ピーター・ミルワードの『シェイクスピアの人生観』(安西徹雄訳・新潮選書・昭和60年)、福原麟太郎の『詩心私語』
   (文芸春秋社・昭和48年)と『読書と或る人生』(新潮選書・昭和42年)、それと評伝・書評ではないがシルヴィア・
   ビーチの『シェイクスピア・アンド・カンパニー書店』(中山未喜訳・河出書房新社・1974年)、この本については機
   会があれば別な処で紹介する。
    70年も生きて来てこの程度の冊数しか持っていないとは何とも貧しい精神だね、確かに私はシェイクスピアにつ
   いてはあまり関心をもってはいなかったけれども、それにしても少なすぎる。今にして後悔するのだけれども、剣菱
   と菊正宗にお金を注ぎ込み過ぎた。まあ、愚か者の人生だ、こんなものだろう。
    その70歳になる愚か者に晩学初心の楽しみの道案内をしてくれた小田島雄志さんとはどんな人なのか、今更
   ながらの感はあるけれども、おそれながらと玄関のベルを鳴らしてみるか。
    小田島雄志(おだじま ゆうし)さんは1930年(昭和5年)、満州・奉天市(現・瀋陽市)で生まれで、今は90歳。
   終戦の翌年の 9月に博多に引揚げ、列車で東京に入った。1953年、東京大学文学部英文学科卒業。
   英文学者、演劇評論家、東京大学名誉教授、東京芸術劇場名誉館長、日本演劇協会理事、豊島区芸術顧問。
   大変な人物である。
   学生の頃、坪内逍遥訳『シェイクスピア全集』や、続いて読んだ『ハムレット』の原書に感動し、シェイクスピア研究
   を志すようになったということだ。
    小田島さんは宝塚歌劇のファンで、タカラヅカの生徒たちとの交遊録のようなものもこれまでに何度か発表して
   いる。また、麻雀の愛好家でもあり、「麻雀の神様」阿佐田哲也とも交流があった。
    若い頃は詩人を志したということだ。ご本人は「詩人への道を志したのはいいが、才能のない悲しさ、いつのま
   にか行き止まりにきてしまい、別の道をふらふら歩いている始末である。ぼくの芸術はぼくの人生よりも短かった
   のである。せめてシェイクスピアの全集を翻訳すれば、彼の名とともにぼくの名もこの日本で少しは生きながらえる
   のではないかと、ちょうど半分ほど訳了したところであるが・・・・」と1978年の9月に語っている。
    小田島さんはこう言う。

    シェークスピアは、それについて「話す」ものではなく、舞台や映画やテレビで「見る」ものだ、とぼくは思っている。
   彼は座付作者として芝居を書いたのであるし、芝居に関しては「百聞は一見にしかず」という諺がみごとにあては
   まるのだから。

    また、別なところではこうも言っている。

    シェイクスピアの人物は、脇役や端役にいたるまで、自分が世界の中心にいるような感覚、という意味での主人
   公意識をもっている。イアーゴーはもとより、ロダリーゴやビアンカにしても例外ではない。活字だとどうしても主人
   公中心に読むことになるが、舞台で見ると、それぞれの小宇宙の王である人物たちが、自分の王国の存否をかけ
   て闘う姿まで浮かび上がってくる。

    なるほどね、こういうのを卓見というのだろう。シェイクスピアは、部屋で読むものではなく、舞台で見るものだと
   いうことか。ただし、読書と観劇は同じ次元で扱えるものかどうかは疑問は残る。
    15日の「しんぶん・赤旗」日曜版の近作映画の紹介欄を開く。なんとここではイギリス映画『シェイクスピアの庭』
   を取り上げていた。その次の頁の芸能欄では、劇団俳優座が『マクベスの悲劇』を上演するという情報が詳しく
   取り上げられていた。マクベスを演じるのは斎藤淳、マクベス夫人は佐藤あかり。同座の今作の上演は41年ぶり。
   前回はマクベスを加藤剛、妻は大塚道子と河内桃子のダブルキャストか。
    映画の方は公式サイトから紹介する。

   
    
     【シェイクスピアと庭】
    シェイクスピアの戯曲には約170種類の植物が登場し、作品の重要な構成要素となっている。
   現在、シェイクスピアの生家や妻アンの実家の庭には、彼の作品に登場する植物が多く植えら
   れている。英語圏の国、特に米国では、公園・大学など公共の庭にこれらの植物を栽培する「シ
   ェイクスピア・ガーデン」が造園され、ニューヨークのセントラルパークなどはその代表格である。  

    
     ケネス・ブラナー悲願のプロジェクト
     不朽の名作を生み出した文豪シェイクスピアの晩年をついに映画化
    没後400年以上を経て、今もなお愛され続ける幾多の名作を世に送り出した英国の偉大な劇作家・詩人ウィリアム・
    シェイクスピア。彼の戯曲は現在でも世界各国で上演され、作品や功績は広く知られているが、その生涯はベール
    に包まれている。芸術家として輝かしい栄光と遺産を築き上げたシェイクスピアは一体どんな人生を送ったのか?
    彼がロンドンを去り、故郷で過ごした人生最期の日々がついに映画化された。監督・シェイクスピア役には、ロイヤル
    ・シェイクスピア・カンパニー出身で10代の頃からシェイクスピアに魅入られてきたケネス・ブラナー。自身が主催する
    ケネス・ブラナー・シアター・カンパニーの第1弾作品として選び、演出・出演をした『冬物語』で幼い息子を失ったリオ
    ンティーズを演じたブラナーは、先ず、シェイクスピアと彼の夭逝した愛息ハムネットとの関係をリサーチしたという。
    49歳という若さで執筆活動を引退したシェイクスピア。「何故、こんなに才能に溢れた男が早くに引退したのだろう?」
    というブラナーの抱いた疑問から本作は生まれた。シェイクスピア劇にその人生をかけ、シェイクスピアを愛して止ま
    ないケネス・ブラナーが満を持して立ち上げた集大成ともいえる悲願のプロジェクトがここに完成した。

      この世のすべてを知り尽くす
     シェイクスピアが知らなかったこと
      1613年6月29日、『ヘンリー八世』(発表当時のタイトルはAll is True)上演中にグローブ座を焼き尽くした大火災の
     後、断筆したシェイクスピア(ケネス・ブラナー)は故郷へ戻った。20余年ものあいだ、めったに会うことのなかった主
     人の突然の帰還。8つ年上の妻アン(ジュディ・デンチ)と未婚の次女ジュディス(キャスリン・ワイルダー)、町医者に
     嫁いだ長女スザンナ(リディア・ウィルソン)は、驚きと戸惑いを隠せずにいた。そんな家族をよそに、17年前に11歳で
     他界したジュディスの双子の弟ハムネット(サム・エリス)の死に取り憑かれたシェイクスピアは、愛する息子を悼む庭
     を造り始める。
      ロンドンで執筆活動に勤しんでいた長いあいだに生じた家族との溝はなかなか埋まらなかったが、気付かなかった
     家族の秘めた思いや受け入れ難い事実が徐々に露わになってゆく・・・
     すべてを知り尽くしていたはずの天才劇作家シェイクスピアでさえ知らなかった驚愕の事実が、彼の家族のなかに潜
     んでいたのだった――。

      俳優座の方も公式サイトから紹介する。

     

劇団俳優座No.341
「マクベスの悲劇」
作=ウィリアム・シェイクスピア
訳=近藤弘幸 演出=森 一

     神の領域に踏み込んだ時、悲劇はそこに始まる。
     人を殺めるという不条理はなぜ起こったのか?そしてあの魔女たちの声とは?
    近藤弘幸氏による新たな視点での翻訳。本水を使った挑戦的な3面舞台に、実力派俳優陣が挑みます。演出は
   「女と男とシェイクスピア」「クレアモントホテルにて」他、数々の翻訳劇を手掛けてきた森一が担当致します。
    おとぎ話ではない夫婦の物語が、今、400年の時空を超えて蘇ります。



        「双方の生きづらさ」

          2020・3・17 

    この頃、「生きづらさ」という言葉をよく耳にする。
   人を生きづらくしているものは何なのか、それは個人の内面の問題なのか、それとも社会のあり方なのか。
   もしある人が「生きづらさ」を感じているとすれば、解決の方法はどこにあるのか。
   誰もが安心して、安全に暮らせる社会、もしそういう社会が実現すれば、この「生きづらさ」という問題はなくなる
   だろう。事はそれほど単純ではないかもしれないけれども、少なくとも、これは個人の責任に帰するものではな
   いだろう。また、そういう解釈は無責任な、もしくは悪意の差別主義である。例えば、事が加害と被害の関係に
   及ぶとき、自己責任論はいかなる意味においても正当性を持たない。
   重要なことは、加害と被害の関係が発生する前の段階で、その社会がどういうものであったかだ。
   そんなことを考えながら新聞を読む。


     「全国革新懇ニュース417=3月号」を開く。
    第一面は奈良女子大学教授の三成美保さんのインタビュー記事だ。この抜粋を書き写す。

         ジェンダー視点―――
      役割規範に縛られていませんか?

        服装や色が意味するのは?
      
「ジェンダー」は堅苦しく考える必要はありません。日常生活の色、服装、マナーに、なぜ? と問う。これが
      「ジェンダー視点」です。
         男性も解放されるべき
      
「ジェンダー」とは、性に基づいた規範や役割を指します。社会や文化の中で「こうあるべき」とされた男らしさ
      や女らしさなどです。ジェンダー規範は女性への抑圧のみのように語られますが、男性をも縛っている。そして、
      男性に対する縛りのほうがきつい。
       「男たる者、泣いてはいけない」「男は、働いて結婚して妻を養わなくてはいけない」。そう思い込んでいません
      か? 女性には、結婚する、シングルで働く、パートで働くなど選択肢が多い。けれども男性は違う。未婚だと
      一人前扱いされにくい。失業したとたんにおちこぼれ扱いされる。ジェンダーに基づく差別の根底には、女性差
      別の問題があるのですが、同時に目をむけるべきは男性差別です。「男だからがんばらないといけない」のでは
      ない。男女問わず「自分が実現させたい」が動機になると人生が豊かになると思います。
         日本的な構造の反映
      
日本はジェンダー平等停滞国です。国際会議では女性が多いのはあたりまえ。でも、日本の企業や閣僚などの
      会議は男性ばかりで異様です。政治経済の意思決定に女性が参与していない。グローバル・ジェンダー・ギャップ
      指数の順位の低さは、それだけが切り離されているのではなく、日常生活の日本的な構造の反映です。女性参画
      の実現は、法律を作ってクータ制を導入すればできるし非常に効果的です。トップに女性を据えることでほかの
      女性のモデルになるし励みになります。
         発見と救済の視点
      
「ジェンダー視点」は発見の視点です。日常生活のなかで「こんなのあり?」と思ったとき問い直してみてください。
      「ジェンダー視点」は救済の視点でもあります。
      社会の障壁にも自分の心の壁にも害されず、個人の自由な思いを実現できる社会。それが「個人の尊厳」が保障
      された公正な社会です。あらゆる世代が「ジェンダー視点」でそれぞれの問いかけをつかみとっていっていただけれ
      ばと思います。

       次は「しんぶん・赤旗」(15日付け)の「焦点・論点」欄のインタビュー記事だ。
      日本障害者協議会代表の藤井克徳さんが「相模原事件  判決を前に」と題してこの問題の本質を明らかにして
      いる。相模原事件というのは、相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」の元職員、植松聖被告(30)が入所
      する重度障害者など45人を殺傷したあの事件だ。
       藤井さんは次のように質問に答えている。

            裁判で明らかにすべきことは何だったのでしょうか
       
向き合うべきテーマは四つありました。一つは、事件当時の精神状態を含む植松被告本人に関することです。
       次に、彼の言動の根底に横たわる社会のあり方や、彼の元職場など事件の背景にあるものです。三つめは、
       植松被告の言動を賛美するネットを中心とした動きです。事件直後からこの動きは後を絶ちません。
        最後に行政のあり方です。大きく見れば、事件は国の政策と無関係とはいえません。生産性・経済性一辺倒の
       社会の中で彼は優生思想的な考えをはぐくみ、犯行に影響したと考えます。
            植松被告に面談しましたね
       
障害者団体としてこの事件に向き合わなければいけないと、植松被告に申し入れ、面談を3回しました。
       彼と話してみて感じたことは、対話が深まらないということです。空疎でかみ合わないのです。彼は自身が心地良
       いと感じることにしか耳を貸さず、私が彼への異論を語るといら立ちをあらわにしました。
        植松被告は重度障害者のことを「心失者」と呼びます。
            植松被告との面談で浮かび上がったことは何ですか
       
問われることの一つは、障害者施設制度の脆弱性です。国が人員配置や建物の基準を決めています。国は事件
       後、再発防止として、施設の防犯対策や精神障害者の措置入院などをめぐって検討しました。それで終わりにする
       のでなく、施設制度の不備に向き合うべきでしょう。
        精神障害者が社会に危害を及ぼすとして隔離することは、誤った障害者観からくるものです。2018年に発覚した
       、官公庁による障害者雇用の水増し問題は、うそをついてでも数字を取り繕う「官製の障害者排除」です。
       旧優生保護法が1996年まで「不良な子孫の出生防止」を掲げて障害者に対する優生手術を強制してきたことは、
       重大な人権侵害にとどまらず、障害者差別や誤った障害者観をこの国に浸透させました。
            再発させないために、私たちはどうすべきでしょうか
       
事件の背景には、社会のいろいろな部署にある「内なる優生思想」「内なる差別」が存在することを意識しなければ
       なりません。事件を契機に、官公庁や国会、裁判所をはじめ市民は、誤った障害者観に向き合う必要があります。
       判決を終着とするのではなく、新たなスタート地点とすべきです。
        そしてゴールは、当事者ニーズと障害者権利条約に基いて障害者施策を転換することです。国は表層的に障害者
       の「自立」を強調するのではなく、経済的にも介助も家族に頼らざるを得ない障害者の実態に足を踏み込むべきです。
       どんな重度の人でも社会の中で安心して暮らせるようにしなければなりません。そのとき、社会は変わるはずです。


 
       「コロニアリズム」

             2020・3・16

         その国家では、万事世の中と逆にしたいと思います。
        まず、取引はいっさい認めません。官職は廃し、
        学問は広めず、裕福とか貧乏とかの差をなくし、
        したがって奉公というものもなくなるわけです。
        契約、相続、境界、領地、田畑、葡萄畑などなくし、
        所有権をめぐる法律問題も起こらなくなります。
        金属、穀物、酒、油などの使用を禁じ、職業はなにも
        なくなります。男はみんな遊んで暮らします。
        女もです、ひたすら無心に清純に生きるのです。
        君主権もなくします――――

                    『テンペスト』第二幕第一場     ゴンザーローの台詞

    小田島さんの訳によるシェイクスピア第二作目は『テンペスト』だ。本を開いたのは2月の23日・日曜日の夜のことだ。
   シェイクスピアにこの作品があることは幼少年期には知らなかった。青年になってからも知ることはなかった。
   第一に元々シェイクスピアには関心がなかった。英文学というとD・H・ロレンス以外は全く知らない。イギリス人の書いた
   ものではアイザック・ウルトンの『釣魚大全』は座右の書として崇めたが、それ以外はほとんど読んだことはない。
   食事にせよ、読書にせよ、その他の何にせよ、私という人間は偏食が激しいのだ。だからこうして発達障害の出来損ない
   となった。
    それはともかくとして、『テンペスト』という作品について私の目や耳が動き出したのは40歳を過ぎたあたりだったろうか、
   何故か気になる作品となった。その理由は後で述べる。
    物の本によれば、テンペストは古いフランス語に由来する英語で、「嵐」または「暴風雨」のこと、転じて「大騒ぎ」や「騒動」
   といった意味でも使われることもあり、また個人の心理の中に荒れ狂う嵐、すなわち「激情」といった意味でも使われること
   もあるそうだ。
    ベートーヴェン(1770~1827)のピアノソナタ第17番ニ短調作品31-2は「テンペスト」の通称で知られている。
   名の由来は、弟子のアントン・シンドラーがこの曲の解釈について尋ねたとき、ベート-ヴェンは「シェイクスピアの『テンペス
   ト』を読めと言い放ったことによる。この音楽家は読書家でもあり、その芸術観は、同時代の文芸ではゲーテやシラーを好み、
   古いものではシェイクスピアの影響を受けたとされる。
   ベートーヴェンの『テンペスト』はネットではその第三楽章をフジコ・ヘミングの演奏で聴くことができる。音楽で読書体験を表
   現すとなれば、こういう風になるのか。楽聖はシェイクスピアをこのよううに読んだということか、ここでのベートーヴェンは古
   典派ではなく、ロマン派の魁である。
    では、『テンペスト』とはどういう作品なのかということだが、小田島さんの『珈琲店のシェイクスピア』(晶文社・1978年発行)
   の169頁で語っているところを聞く。

    シェイクスピアというのはだいたい20年間にわたって芝居を書いてるんです。最初の4・5年というのは当時流行していた
   作品の模倣、つまり修業時代ですね。第二期は独自の世界を築き、ロマンティック・プレイズと言われるものを書き、一方で
   はひじょうにリアリスティックな脇役を作っていくという時代です。それから人間世界を在りのまま描き出せるようになっていく
   のが第三期といわれる悲劇時代なんです。『ハムレット』『オセロー』『リア王』『マクベス』という四大悲劇を中心とする時代。
   その後『アントニーとクレオパトラ』なんかを書いて、やがて最後に『冬物語』『テンペスト』など、愛と調和に充ちた世界に行く。

    小田島さんのもう一冊の本『シークスピアのヒーローたち』では「名指揮者プロスペロー」と題して、次のように書いている。

    『テンペスト』の主人公プロスペローは、他の主人公たちとはことなり、劇世界において全能である。彼が魔法を駆使して、
   娘ミランダや空気の妖精エアリエルや化け物キャリバンを自由に動かし、みごとなハーモニーを生み出していくさまは、オー
   ケストラの名指揮者を思わせる。

    小田島さんの『テンペスト』(白水社)も巻末に訳注はなく、日本シェイクスピア協会の前川正子・津田塾大学教授が解説を
   書いている。前川さんはこう言う。

     この作品が1610年の秋以降に書かれたと推測されるのは、シェイクスピアが材源に使ったと思われるバーミューダ島
    での遭難に関する記録がいくつか、その頃出版されたためである。
     【中略】
     第二幕第一場でゴンザーローが述べる理想郷の姿は、1603年に英訳が出たモンテーニュの「食人種について」と題さ
    れた随想に影響されている。人間の作った社会的制約を廃して、すべてを大自然に委ねるというゴンザーローの理想郷は
    、文明に汚されていない未開の人たちの自然な生き方を肯定的に受け止めるモンテーニュの考え方とよく似ている。
      【中略】
     王政復古時代にサミュエル・ピープスは何度もこの芝居を見たと書き残している。1667年11月7日に初めて見た時には、
    あまり高い評価を下さなかったが、後には、変化に富んでいてこれほど楽しい喜劇はほかにない、と褒めている。

     前川さんの解説で、私が注意するところは、シェイクスピアがモンテーニュを読んでいるということである。そして、それは
    どのように読まれたのかということだ。
     コロンブスが新大陸を発見したのは(ヨーロッパから観ての歴史に過ぎないが)1942年のことである。
    スペイン出身のカトリック司祭バルトロメ・デ・ラス・カサスが『インディアスの破壊に関する簡潔な報告』を発表したのは1542
    年のことである。
    ウリアム・シェイクスピアが生まれたのは1564年である。ポルトガル人ルイス・デ・カモンイスが『ウズ・ルジアダス(ルシタニ
    アの人びと)』を出版したのは1572年のことである。フランスでは1580年、モンテーニュが『随想録』を出した。スペインでは
    ミゲル・セルバンテスが『ドン・キホーテ』の前編を1605年に、後編を1615年に出版している。
     ヨーロッパは植民地主義(コロニアリズム)の時代に入っていた。。イギリスもまた植民地を保有する帝国であった。
    物語は、それが書かれた時代の影響を受け、時には意識的に肯定し、時にはそれを無意識的に激しく否定する。
    例えばだ、この物語をプロスペローではなく化け物とされたキャリバンの視点で観れば、この孤島の世界は全く違ったものにな
    るのではないか。シェイクスピアの創作の意図が何処にあったのか私の知る限りではないが、この作品こそ、最初の植民地
    文学なのではないか。劇の始めにおいてはプロスペローは被簒奪者として現れるが、その後の行動は紛れもない簒奪者である。
     大阪市立大学教授の杉井正史さんは、1944年の10月に開かれた第35回シェイクスピア学会で「プロスペローのいらだち」
    と題する論考を発表している。

       「プロスペローのいらだち」

     1609年の海洋冒険号の生存者で,ヴァージニアの植民者の一人ジョン・ロ コ ルフは,インディアンの長であるパウハタンの
    娘ポカホンタスを誘拐し,こ いれと結婚した。彼は,総督の祝福を求める手紙の中で「自分は,決して抑制のない肉欲によって
    は導かれてはおらず, こうするのはすべてこの植民の利益のため,我が国の名誉のため,神の栄光のため,ポカホンタスとい
    う不信心者に神とイエス・キリストを本当に知らしめるためである」と書いた。

     『テンペスト』についてはどういう読み方が可能なのか。その一例を米田拓男という人の解釈に見る。題して「テンペストと植
    民地主義」、以下に転写する。

     プロスペローは魔法によって、島での支配力を強めていくが、実際の植民地支配の現場では、それは銃であり、言語であり、
    法律であった。中でも、文明の基盤にある言語は、特に大きな役割を果たして来た。
     プロスペローが、物語の舞台となる島を支配するのにも、言葉は大変に有効であった。事実、プロスペローがキャリバンに
    最初に行ったことは、言葉を教えることであった。
    プロスペローとキャリバンの関係は、友好的なものとして始まるが、途中でそれが変化する。そのきっかけとなるのがミランダ
    に対する、キャリバンの強姦未遂事件である。ことによると、それは通常の求愛行為であり、ミランダもキャリバンに対して好意
    を持っていたかもしれないのに、プロスペローは、とにかくそれを陵辱と名付けた。
    そして、それ以降、プロスペローは、言葉によってキャリバンを貶めていくことになる。ミランダをキャリバンに嫁がせるはめにな
    らないように、プロスペローは、キャリバンを、悪魔と獣の領域に貶めておく必要があったのだ。プロスペローと言い争っても、
    キャリバンは手も足も出ない。プロスペローの話す言葉でプロスペローと論争しても、キャリバンに勝てる見込みが無いのは当
    然である。
     しかし、キャリバンは反逆に出る。それは、アイルランド先住民やヴァージニアのインディアンが、イギリス支配に抵抗したのに
    似ている。キャリバンは、ステファノーとトリンキュローという味方を得て、プロスペローの殺害を企てるが、結果的にその目論み
    は裏目に出る。結果的に、キャリバンの「裏切り者」という本性が立証され、従属状態が正当化されてしまうのだ。そして、最後に
    は、キャリバンは改心し、自らいっさいの権利を放棄するのである。
     こうして、『テンペスト』は、プロスペローにとって満足すべき結末を迎える。キャリバンの、強姦未遂という罪には、奴隷になると
    いう罰が下され、殺害未遂という罪には、使用人になるという罰が下される。これら二つの事件で起こった、キャリバンの立場の
    変化は、奴隷制度から封建制度への移行に重ねることができる。その関係は、穏健なものになったが、同時に、いっそう強固な
    ものとなった。この結末は、プロスペローにとってというより、ヨーロッパ植民者の夢の成就といえる。

     植民地主義とは何か、それは言葉を教えることから始まる、そして、それは言葉を奪うことから始まる。これを言語帝国主義と
    いう。次に名を与える、これは元の名を奪うということである。そして、最後に神を与える、これはその土地の歴史を奪うというこ
    である。スペイン人が南米大陸でしたこと、イギリス人が北米大陸でしたこと、日本人が朝鮮半島でしたこと、みなこの手順によ
    って展開された。血塗られた恩寵、これがコロニアリズム(植民地主義)である。
     私は『テンペスト』をそのように読んだ。それは深読みだと笑う人もいるかもしれない。けれども深読みは決して誤読ではない。
    もし、深読みを許さない作品があるとすれば、それは文学とは別の世界の事情であろう。
     『テンペスト』を愛と調和の世界という小田島さんのタカラヅカ的解釈には違和感を覚える。
    小田島さんの『珈琲店のシェイクスピア』を読んだのは40代の始めの頃だった。その題名からして、ジャズと散歩が好きだった
    植草甚一のコラム集に近いものを感じて買い求めたのだが、その本には自由人・植草甚一の無頼の孤独はなかった。
     小田島さんが宝塚の生徒の楽屋を訪ねて、嬉しそうに、得意げに、ファン用語で対談している文章を読むと永井荷風のことを
    思い出した。
     荷風散人、晩年のある日の午後のことだ。歯の抜けた文豪は浅草のストリップ小屋で裸の踊り子たちに囲まれていた。
    荷風ほどの大知識人が、大文学者が、そこに何を求めていたのか。老人の性の問題ならば、谷崎潤一郎に任せておけばよいで
    はないか。生涯素人女には手も出さず、関心の抱かなかった荷風散人がその楽屋に求めた慰安の正体は何だったのか、
    これが私には分らない。
     夷斎という雅号を持つ最後の文人・石川淳が荷風先生の追悼文を書いている。
    題して「敗荷落日」。
 
     一箇の老人が死んだ。通念上の詩人らしくもなく、小説家らしくもなく、一般に芸術的らしいと錯覚されるようなすべての雰囲気を
    絶ちきったところに、老人はただひとり、身近に書きちらしの反故もとどめず、そういっても貯金通帳をこの世の一大事とにぎりしめ
    て、深夜の古畳の上に血を吐いて死んでいたという。このことはとくに奇とするにたりない。小金をためこんだ陋巷の乞食坊主の野
    たれじにならば、江戸の随筆なんぞにもその例を見るだろう。しかし、これがただの乞食坊主ではなくて、かくれもない詩文の家とし
    て、名あり財あり、はなはだ芸術的らしい錯覚の雲につつまれて来たところの、明治このかたの荷風散人の最期とすれば、その文
    学上の意味はどういうことになるか おもえば、葛飾土産までの荷風散人だった。戦後はただこの一篇、さすがに風雅なお亡びず、
    高興もっともよろこぶべし。しかし、それ以後は……何といおう、どうもいけない。荷風の生活の実情については、わたしはうわさば
    なしのほかには何もしらないが、その書くものはときに目にふれる。いや、そのまれに書くところの文章はわたしの目をそむけさせた。
    小説と称する愚劣な断片、座談速記なんぞにあらわれる無意味な饒舌、すべて読むに堪えぬもの、聞くに値しないものであった。
    わずかに日記の文があって、いささか見るべしとしても、年ふれば所詮これまた強弩の末のみ。書くものがダメ。文章の家にとって、
    うごきのとれぬキメ手である。どうしてこうなのか。荷風さんほどのひとが、いかに老いたとはいえ、まだ八十歳にも手のとどかぬうちに、
    どうすればこうまで力おとろえたのか。わたしは年少のむかし好んで荷風文学を読んだおぼえがあるので、その晩年の衰退をののし
    るにしのびない。すくなくとも、詩人の死の直後にそのキズをとがめることはわたしの趣味ではない。それにも係らず、わたしの口ぶりは
    おのずから苛烈のほうにかたむく。というのは、晩年の荷風に於て、わたしの目を打つものは、肉体の衰弱ではなく、精神の脱落だか
    らである。老荷風は曠野の哲人のように脈絡の無いことばを発したのではなかった。言行に脈絡があることはある。ただ、そのことが
    じつに小市民の痴愚であった。(中略)
     むかし、荷風散人が妾宅に配置した孤独はまさにそこから運動をおこすべき性質のものであった。これを芸術家の孤独という。はるか
    に年をへて、とうに運動がおわったあとに、市川の僑居にのこった老人のひとりぐらしには、芸術的な意味はなにも無い。したがって、そ
    の最期にはなにも悲劇的な事件は無い。今日なおわたしの目中にあるのは、かつての妾宅、日和下駄、下谷叢話、葛飾土産なんぞに
    於ける荷風散人の運動である。日はすでに落ちた。もはや太陽のエネルギーと縁が切れたところの一箇の怠惰な老人の末路のごとき
    には、わたしは一灯をささげるゆかりも無い。   

                            『夷斎虚実』文芸春秋社・昭和51年発行。



 
       「この国の今と此処」

        2020・30・15

    この国の今と此処、新型コロナウイルスの感染者1500人を超す、死者は31人。
   先ず、最新の情報を3点ほど確認しておく。1番目は首相の記者会見、2・3番目は時事通信のニュース。
   もう何処で誰が感染するのか分からない。

    怒号と質問が飛び交った首相会見 「36分→53分」続行促す場面も

        3/15(日) 6:30配信     THE PAGE

    3月14日夕、安倍晋三首相は2週間前と同じ午後6時から記者会見に臨んだ。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、
   「緊急事態宣言」を可能にする改正特別措置法や世界的に落ち込みを見せる経済への対策について説明したが、前回
   の首相会見で沸き起こった批判に対する配慮のような変化も見られた。

       記者から一斉に抗議

    「以上をもちまして終わらせていただきます」。司会がアナウンスすると、会見場の後方や脇の方にいた記者たちから怒
   号のような異論が相次いだ。

    「質問に答えてください」「おかしいですよ」「時間取ってもいいんじゃないですか」「総理、これ記者会見と呼べますか」

    会見開始から44分、質疑開始から22分が経っていた。首相は苦笑いを浮かべた。抗議を受けて会見は続けられた。

   この日は新型コロナウイルスへの政府対応を安倍首相が説明する2回目の記者会見だった。

    前回2月29日の会見は、大規模イベント自粛や全国一斉休校の要請について国民に理解と協力を求めた場だったが、
   フリージャーナリストの江川紹子さんの「まだ質問があります」との声を振り切る形でわずか36分で終わったため、「ただ
   の首相の演説会だ」「説明責任を果たしていない」などと批判が集まっていた。

       丁寧な説明には遠く

    今回の会見では、そうした国民の目を意識したかのような対応が見て取れた。
   約22分間の首相の冒頭発言と官邸記者クラブの幹事社2社による質問の後、「幹事社以外からの質問をいただきます」
   と司会が呼びかけると、メディア各社が一斉に挙手した。
   「中国全土からの入国制限は遅かったとの反省はあるか」「非常事態宣言は政権への信頼が大事だが、その信頼が失
   われている」など厳しい質問も飛んだ。
    安倍首相は「政治の使命は国民の命を守ること。適切に判断した」などと原則論でかわした。非常事態宣言については
   「そう簡単な判断じゃない」と言葉を強め、「より透明性をもって、専門家の意見を聞いた上で判断する。そして判断の経
   緯について会見を開いて国民に丁寧に説明する」と強調した。
    新型コロナウイルスの感染拡大による経済の落ち込みに対しては、「一気呵成に思い切った措置を講じていく」などと繰
   り返したが、経済対策の内容や規模を問われると「具体的には政府・与党と練り上げていきたい」と詳細には言及しなかった。

        質問が当たり「驚いた」

    約20分の首相冒頭発言と大手メディア中心の計5人の質疑の計36分で終わった前回の会見に比べ、今回は約53分とい
   う時間を取って計12人の質問に答えた。その中には、記者クラブ加盟のメディアだけではなく、政治ジャーナリストの安積
   明子さん、ニコニコ動画の七尾功さん、IWJの岩上安身さんといったフリーランスやネットメディアの記者も含まれた。安積
   さんは事前通告はしておらず「当たってとても驚いた」と語った。
    前回の会見では、予定時間の超過を理由に江川さんの質問を受け付けなかった。今回は、司会が会見を終了しようとす
   るのを安倍首相が「いいんじゃない」と遮ってみせる場面もあった。

      感染1500人超す 新型コロナ、死者は31人

        3/15(日) 17:56配信    時事通信社

   感染拡大が続く新型コロナウイルスは、15日も各地で新たな患者が判明し、クルーズ船の乗客乗員を含む国内の感染者
  は1500人を超えた。
   また、札幌市の80代女性と名古屋市の高齢男性が同日死亡し、死者は計31人となった。名古屋市は、遺族の意向を理由
  に、基礎疾患の有無や年代などは非公表としている。
   神戸市は同日、兵庫県宝塚市の医療機関に勤務する男性医師2人の感染を発表した。この医療機関は、10日に死亡した
  後に感染が判明した県内の80代男性の入院先で、男性は感染者が相次いでいる同県伊丹市のデイケア施設を利用していた。
  男性の同室患者2人の感染も分かった。
   このほか、15日は北海道で保育園児を含む男女4人、東京都で調布市職員の20代男性ら3人、相模原市で40~80代の男女
  3人、和歌山市で10代女性の感染などが分かった。
  厚生労働省によると、イタリアに滞在歴のある10代と20代の男性が、羽田空港での検疫で14日に陽性と確認された。空港検疫
  での感染判明は4、5例目。 

     はま寿司、ケンタッキーで感染者 サービス業で相次ぐ―新型コロナ

          2020年03月09日21時28分    時事通信

     多くの事例では新型コロナウイルス感染者は周囲の人にほとんど感染させていないものの、【一人の感染者から多くの人
    に感染が拡大したと疑われる事例はある】。
   2020・3・4

     クラスター感染は屋形船やスポーツジムなどの狭い限定的な空間で起こっている。
    この一例として、大阪市内のライブハウスで行われたコンサートに参加した男女4人が新型コロナウイルスに感染していることが
    確認された。
    このライブハウスには100人いたとみられ、対策班は参加者を調べたうえで感染拡大を防ぐ対策を進めることにしている。    
      <<集団感染しやすい密室空間とは?>>
    スポーツジム、ビュッフェスタイルの会食、雀荘、屋形船など。
    共通点は、「換気が悪く」「人が密に集まって過ごすような空間」「不特定多数の人が接触するおそれが高い場所」となる。

     「クラスター」という言葉を誰が言い出したのかは分からないけれども、何かがおかしい。「喚起が悪く、人が密に集まって過ごす
    ような空間」という説明であれば、横浜に帰港した大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」そのものが最初のクラスターだという
    ことになる。であればこの時点では厚労省は「クラスター感染」というものを知らなかったということになる。
     事実、2月19日に横浜港で取材していたBBCのローラ・ビッカー記者は、ダイヤモンド・プリンセスを降りた乗客たちが待機して
    いたバスやタクシーに乗ってその場を離れたことについて、ダイヤモンド・プリンセスの乗客の出身地は50カ国以上で、世界的な感
    染拡大の発生源になる懸念が出ていると、指摘していた。
     何が問題なのか。
    昨日の日刊現代で二人の作家がこんなことを言っていた。
    
       「安倍晋三が総理大臣という悲劇…早急に常識人を据えるべき」

     私は総理大臣は哲人である必要はないと思っております。まずは常識人であること。人の痛みがわかること。義務教育修了程
    度の学力。最低限の品性。そして自分の役職や権限がわかっていること。「私は立法府の長」とか言う狂人は論外です。
    さらに言えば、嘘をつかない人がいい。「移民政策はとりません」「採択されている多くの教科書で自衛隊が違憲であるという記述
    がある」「土砂投入に当たって、あそこ(埋め立て区域2―1)のサンゴは移している」「(福島の原発事故の)状況は、統御されてい
    ます」といった膨大な数の嘘とデマを垂れ流すような人物は論外だ。また、沖縄県沖で米軍のF15戦闘機が墜落した件について
    「(飛行)中止を申し出た」とか、「北方領土問題を解決した上で平和条約を締結するのが日本の原則だと(プーチンに)直接反論
    した」などと外交の場においても平気な顔で嘘をつくやつは安全保障上大きな問題がある。
     北方領土の主権を棚上げし、不平等条約の締結に邁進し、皇室に嫌がらせを続け、沖縄を見捨てる国賊・売国奴も総理にふさ
    わしくない。結局、最初の「常識人であること」という条件に戻ってくる。無知は怖いが無恥はもっと怖い。ポツダム宣言と原爆投下
    の時系列も知らずに「戦後レジームからの脱却」を唱え、表現の自由も法の支配も理解せずに憲法を変えるという究極のバカが
    7年間も総理をやっていた。
     安倍によると、総理大臣の説明が正しい理由は私が総理大臣であるからであり、総理大臣は森羅万象を担当しているとのこと。
    要するにカルトだ。現実と嘘の間に矛盾が発生すれば、言葉の定義自体を変えてしまう。「そもそも」「反社会勢力」の定義も勝手
    に変えてきた。わが国に残された時間はない。まずは早急に政権の座からバカを引きずり降ろすことだ。

        適菜収作家
     1975年生まれ。作家。ニーチェの「アンチクリスト」を現代語訳した「キリスト教は邪教です!」、「ゲーテの警告 日本を滅ぼす
     『B層』の正体
」など著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

         「この国のトップは義務教育をちゃんと受けたのだろうか?」
    
      「保管や廃棄での不適切な取り扱いや、記載の一部を消去する不適切な対応があった。誠に遺憾だ」(安倍晋三・首相)
     これは31日の衆院予算委員会で、首相主催の「桜を見る会」での公文書管理の扱いを質問されたときの、安倍首相の答え。
     遺憾だって。遺憾の意味を知らない? それともわざとそういって、官僚に罪をなすりつけてる? そりゃ、あんたのために悪さし
     た官僚のつぶやきだわさ。そういったことがどれだけ恥ずかしいことかわかっていない。
     まあね、別の日の衆院予算委では、「私は幅広く募っているという認識でした。募集しているという認識ではなかった」と答え、失笑
     された。募集の募の字が、募るって知らなかったみたいで。
     また別の日には、「私の事務所に関わることなので、事務所の説明は総務大臣から」、さらに、「公開の対象とは書いているけど、
     公開されるとは書いてない」
      あの方、義務教育をちゃんと受けたのだろうか。てか、なんでこの人がこの国のトップなのだろう。
     あの方、一年くらいまえ、「私は総理なので森羅万象すべて担当している」といっていたが、ほんとにそう思っているんじゃね? 
     てか実際、あたしもちょっとそんな風に思えてきた。

           室井佑月作家
      1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜
     レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。


 
      「シェイクスピアの森」

          2020・3・13

    2月の18日の火曜日、私は「 今は2月、雪が止まない。そんな寒い冬の夜、私の心を慰め、暖めてくれるのは
   シエクスピアしかない、と思った。愚かな老骨が暖炉の傍らでウイスキーを呑みながら拓く一冊、シイクスピア
   はそういう本だ」と書いた。
    何故、シェイクスピアなのか、正直なところを言えば自分でもよく分からない。ただ、何となく自分が抱えているい
   くつかの問題についてシェイクスピアならば答えが出るとまではいかなくとも、考え方の方向を導いてくれるのでは
   ないかという希望のようなものがあった。当初は、シェイクスピアの全作品ではなく、私が再読の欲求を感じていた
   のは『リア王』一冊だった。私にとっての問題は、老いの狂気と、父と娘の間に生じる誤解(あるいは正解かもしれ
   ない)は避けられないものなのかということだ。だから、70歳にしてシェイクスピアを読むというのは、エドワード、サ
   ードや加藤周一や石川淳を読む動機とは全く異なる。この読書は、純粋に私生活上の精神衛生法である。従って、
   この読書から政治や社会に関する発言が生まれることはない。何処まで行っても私事である。
   そんなことをあれやこれやと考えながら12月から1月にかけてシェイクスピアの森を遠くから眺めて過ごしてきたが、
   これは『リア王』だけでは済まないなという予感のようなものが生じてきた。というのは、私の抱えている問題の性
   格上、とても短期間で解決できるものではなく、また家庭内の単なる雑事で収まるものでもなく、長いお付き合いが
   予想されるからだ。そう思った時、私はシェイクスピアの全作品を読む計画を立てた。
    前にも言ったが、「何かの抑圧から解放されることを望む時、内的治療としての読書は、その病に応じての
  ある程度の長さを必要とする。この時、本を読むということは回復期の記録である。本の中で展開される時
  間の流れと、それを読む人間の現実の生活
の時間を重ね合わせて、もう一つの時間を想像し、もし能力があ
  ればそれを新たに創造すること」、つまり再生への手がかりを掴むということである。
それは、私にとって
  「見出された時」と名付けても良い人生の終着駅のようなものだろう。
  「険しい丘に登るためには、最初にゆっくり歩くことが必要である」とシェイクスピアも言っている。
   
私がシェイクスピアを最初に読んだのは何時のころだったか、かなり遠い昔のことだ。
  例によって記憶は正確ではないけれども、あれは小学校の3・4年の頃だったと思う。読んだのは『リア王』
  『ハムレット』『ロミオとジュリエット』『ヴェニスの商人』の四冊で、後は題名も知らない。
   読んだといっても、それは活字本ではなく、少年少女向けの挿絵で物語の進行を進めるという児童文学書で
  あったから、読むというよりは観るといった感覚だ。それも自分で頁を開いてのものであったか、母親が読ん
  で聴かせてくれたものだったか、今となってはよく思い出せない。いずれにしても読書などとは到底呼べるも
  のではなかった。しかし、この四作品についてはその後も色々な場面で観たり聞いたりすることが多かったの
  で自分でも読んだことがあると思い込むようになったのだろう。
   実際に私が「本」と出会ったのは17歳の夏の浜辺でヘンリー・ミラーの『北回帰線』の頁を開いた時からだ
  から、それ以前に石坂洋二郎や谷崎潤一郎や山田風太郎を、あるいはトルストイやアンデルセンを読んでいたと
  しても、それは読書の名に値するような体験ではなかった。
   さて、最初の一冊『リア王』だが、この本の、そして私の実人生においてもテーマは、「聡明になるまで、老
  いるべきではなかった」という道化の苦い台詞である。
   小田島雄志さんの訳では「年をとるのは知恵がついてからじゃないといけないんだ」と評論家風である。
  三神 勲さんの訳では「りこうにならんうちに、年をとっちまっちゃだめじゃないか」と教訓的である。
  狂気のリア王は80歳の坂を越えている。私はまだ70歳になったばかりだ。まだ狂ってはいない、と思う。
   道化は「ヒバリは育てたカッコウの雛に食い殺される」とリアを揶揄う。
  ここは三神さんは「ひばりが知らずにかっこうを育てりゃ、やがてひなめに食い殺される」となる。
   三神 勲(みかみ いさお、1907年~1997年)、明治学院大学教授を務めた英文学者。シェイクスピア
  の主要作品を中野好夫とともに戦後いち早く翻訳した人だ。
   私が持っている河出書房新社の世界文学全集第四巻『シェイクスピア』(昭和42年発行)に三神さんの『リア
  王』と『マクベス』が収められている。また巻末の長文の解説も三神さんの手によるものである。
  この本に収録されている作品は、『ハムレット』『オセロー』『ヴェニスの商人』福田恆存訳、『ロミオとジュリ
  エット』中野好夫訳の6作品である。巻末には訳注、年表、解説が付いている親切な本である。
   小田島さんには『シェークスピア劇のヒーロー立ち』(日本放送出版協会・1989年発行)という案内本があ
  って、その中で、「受苦の王リア」と題してこんなことを書いている。

  『リア王』を、世界演劇史が生んだ最高の悲劇の一つに数える人は多い。だがその主人公は、悲劇の概念に反し
  て―――と言うことは、自覚した意志をもって敢然と運命に挑戦し敗れるといったイメージとはほど遠く—――意外
  に受け身の人である。もう少し正確に言えば、受苦の人である。

   リア王には、ゴネリル、リーガン、コーディーリアの3人の娘がいる。上の二人は悪徳の世界の住人であり、そ
  の性は淫乱と虚言である。
   問題は、三女コーディーリアだ。父の傲慢と娘の馬鹿正直、これがすれ違う。この時、父は既に狂気の人か。
  ロジエ・マルタン・デュ・ガールの『チボー家の人びと』では、名望家であるチボー氏は息子のジャックを少年院
  へ追放した。ここでも父の傲慢と息子の馬鹿正直のすれ違いである。
   何が問題なのか、エディプスコンプレックスは、ジーグムント・フロイトが提示した概念である。男根期に生じ
  始める無意識的葛藤のことだそうだ。フロイト派によれば、男女ともに適用される用語であり、心的発達の重要な
  転換点として、また神経症の発症段階として注目されていると何かの本に書いてあった。
   私は医学については全くの無知であり、また本を読むのに精神分析学の助けを必要ともしないので、話を元に戻す。
  小田島さんの本には訳注は付いていない。巻末の解説は上野美子さん(うえの よしこ・1939年生まれ)で、
  この人は東京都立大学名誉教授。専門はロビン・フッド伝説とシェイクスピアだそうだ。
  上野さんの解説を読む。

   シェイクスピア劇、いや、シェイクスピア劇に限らず当時の劇は、歴史や他の作家からプロットを借りてくる
  ことが多かったが、『リア王』もその好例である。主要な在源は、先に触れた作家未詳の劇、『レア王とその三
  人娘、ゴネリル、レーガン、コーデラの実録年代記』である。シェイクスピアは、老王と三人娘をめぐる主筋を、
  この古めかしい劇から借用したが、才筆をもって種本を換骨奪胎し、教訓臭の強い年代記から、悲劇『リア王』
  を創造したのだ。
   【中略】
   だが、写実主義の尺度からこの劇を断罪し、批評史に名をとどめた作家がいる。その代表こそトルストイに他な
  らない。トルストイは、『リア王』を不自然で不道徳な駄作だと非難し、粉本となった『レア王』のほうがすぐれ
  ていると主張してはばからなかった。「リア、トルストイと道化」と題する随筆で、ジョージ・オーウエルがこれ
  に反駁したことはあまりにも有名である。1946年にオリヴィエの扮するリア王を観たアンドレ・ジッドも、ト
  ルストイと同様に、不自然でわざとらしい作品だ、と『日記』のなかでおとしめている。
   【中略】
   『リア王』を読むのは、自分の姿を鏡に映すのと同じなのかもしれない。どの時代の『リア王』批評も、その時
   代相をくっきりと投影せずにはおかない。『リア王』のこわさは、まさにここにあるのだ。
   
   小田島さんの『リア王』を読み始めたのは2月17日・月曜日の夜の事だ。読み終えたのは22日の土曜日、6日
  間の仕事だ。確かに、読書の速力は落ちている。視力の衰えなのだろうか、そうでないとすれば、それが問題だ。
   



      「3.11とコロナ」

        2020・3・11 

    まず、この国「今と此処」を改めて確認する。
   今日の新聞の第一面左上の記事。

         きょう「3・11」 9年

    東日本大震災・東京電力福島第一原発事故から11日で9年。住まいを失い、いまなお避難生活を続けている人は
   復興庁の調べで約4万8千人(2月10日現在)。原発事故の影響で、避難指示が解除されても故郷に戻れる人は少
   なく、解除市町村の居住率は28%にとどまっています。住まいや生業(なりわい)の再建など、被災地は多くの課題
   を積み残したまま、震災から10年目に入ります。

    確認することは、震災から10年になろうとする今も何一つとして解決されていないということだ。
   避難者は故郷に帰れず、原発は九州電力玄海3・4号機・川内1・2号機、関西電力大飯3・4号機、高浜原発4号機
   が稼働している。そして今なお4万8千人の人びとが避難生活をしているということだ。
    ではこの9年間、復興に向けて政治は何をしてきたのか。何もしてこなかった。それにも係わらず、政府は10年とな
   る来年の「3・11」の追悼式典を最後にしようとしている。あまりにも無責任、あまりにも冷酷である。
   この政府は、被災者を、犠牲者を、社会的弱者を、性的少数者を、踏みつけて、辱めて、沈黙を強いる。
   彼らはそうした人々の悲惨と不幸に自己責任の圧力をかけたり、単なる不運と見放したりして、税金を使っての美食の
   祭典に興じる。地震が発生しようと、津波が押し寄せようと、コロナが感染拡大しようと、宴会は果てしなく続き、我が世
   の春を寿ぐ。政治は、いったい誰のためにあるのか。
    今日11日、世界保健機関(WHO)は新型コロナウイルスの流行はパンデミック(世界的な大流行)となったとの見解を
   表明した。この意味は、今後、感染者と死者は増え続けるという見通しを示したということだ。
    今日もまた本業不明のいつものメンバーが口に泡をためて蟹さんのごとく喋りまくっているが、こうした自己顕示の漫談
   は捨て置いて、私の信頼する中野晃一さんの話を聞く。問題の本質はどこにあるのか。


      新型コロナで機能不全、安倍政権の事なかれ主義 「やってる感」も無策 これから来る本当の危機

          3/12(木) 6:02配信      47NEWS 

    新型コロナウイルスというグローバルな感染症が脅かすのは、私たち一人一人の身体だけではない。政治学には古くから、
   一つの政府の下に統合された国民と国家を人体に例える概念がある。body politic、「政体」という考え方だ。グローバルな感
   染症はこの政体をも脅かす。日本も例外ではない。 (上智大学国際教養学部教授=中野晃一)

    新型コロナウイルスの脅威に直面した日本の政体、とりわけ人体に例えると頭部に当たるであろう安倍政権に、これまで表
   れた“症状”を整理すると、第一段階は「水際作戦の幻覚」が見られ、第二段階では「国内外から批判を受けたことによる“発
   熱”」と「感染対策のコストとリスクを他者に押しつける外部化衝動」が観察される。このように病に侵されている日本の政体は、
   私権制限を伴う緊急事態宣言を可能とする特措法成立がとどめとなって、いよいよ死に至るかのようである。

      ▽軽視された国内感染

    第一段階では、安倍晋三首相はじめ政権の政治家たちは、新型コロナウイルスがグローバルな感染症である認識を欠き、
   国内感染の拡大の危険性に十分な注意を払わず、その準備を怠っていた。結果として、出入国在留管理庁や厚生労働省な
   どの官庁が、中国・武漢市からの帰国者や、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に対するちぐはぐで穴だらけの「水際作戦」
   をそれぞれ行うのみだった。
    1月28日に国内感染が初めて確認され、30日に安倍首相を本部長とし全閣僚で構成する新型コロナウイルス感染症対策
   本部
が設置された。2月13日に国内初の死者が出たにもかかわらず、加藤勝信厚生労働相は「国内での流行は認められな
   い」と述べるのみで、安倍首相は十数分、対策本部に顔を出すだけで連日会食を繰り返した。小泉進次郎環境相、森雅子法相
   萩生田光一文部科学相は政務で対策本部を欠席するなどしていた。
    当然のことながら水際作戦の限界が明らかになり、対策本部に専門家会議がようやく設置されたのは2月16日、医療機関の
   「受診の目安」を国民に向けて公表したのは17日、そして対策本部が「基本方針」を決定したのは25日だ。この問題で首相が
   初めて記者会見を開いたのは、初の国内感染確認から1カ月がたった2月29日である。

       ▽機能不全を招いた元凶

    これまでもあったように、2014年山梨などの豪雪被害、2018年西日本豪雨被害、そして昨年の台風15号や19号被害など、
   首相はじめ政権与党が国民生活に大きな被害をもたらす災害対応に興味を示さないのは、政権中枢が世襲政治家とその取り
   巻きのような政治家や官僚によって占められていることと無関係ではないだろう。安倍政権でより顕著となったトップダウンの政体
   だからこそ、リーダーシップの欠如は国家の機能不全を悪化させ、官僚組織は場当たり的で事なかれ主義的な対応を行ってしま
   ったものと考えられる。
    国内外からの批判を浴びて、安倍首相は2月29日の記者会見などを通じて、テレワーク(在宅勤務)や休暇取得の推進、スポ
   ーツ・文化イベントの自粛、そして全国一斉の小中高休校措置などの踏み込んだ「要請」を行い、国民が総じて外出を控えること
   によって、クラスター(集団)感染の連鎖による感染の拡大を抑制する狙いを表明した。これに先立って24日に専門家会議が「ここ
   1、2週間が瀬戸際」と言い出した頃から、第二段階の予兆があったと言っていいだろう。

        ▽「やってる感」重視、責任自ら負わず

    ここで、政体における首相ら官邸トップと官僚組織のかみ合わない動作、そして国民生活への圧迫は新たな局面に入る。首相と
   その側近たちは熱に浮かされたかのように生煮えの対策を打ち出し始める。ところが法的あるいは科学的な根拠を欠き、また政
   権内部や与党との協議も経ずに、実際には「これから」着手することを首相自ら発表し「やってる感」を演出することを重視するので
   ある。
    しかも、そうした対策の多くが自粛などの「要請」なので、国家は責任を負わず、ようは自己責任ということになる。とりわけ顕著な
   のは、感染防止のコストとリスクを「家」というプライベートな単位に押しつける傾向である。仕事をできるだけ家でし、さらには子ども
   も家で見て、また自分や家人に発熱など風邪症状があった場合も、原則としてまずは4日以上家で様子を見ることが求められている。
    実際には、家庭内感染は複数確認されているわけだが、第一段階で国内感染が軽視されたように、第二段階でも家庭内感染につ
   いて政府はほぼ無策である。マスク、トイレットペーパー、米などの食料の買い占めが問題になっているが、それは国家が自分たち
   を守らないなら国民自らが自宅を要塞化しなくてはならないという不安を抱いていることの証左でもあるまいか。

         ▽露呈した統治エリートの劣化

    実際、第一段階から今に至るまで繰り返し指摘されているように、検査が少ない、医師が検査を必要と判断しても受けられないよう
   では、感染者の確認と治療に国家は本気で取り組んでいないと疑われても仕方ない。長年、新自由主義改革が繰り返されてきた結果、
   医療資源は確かに限られており、多くの患者が殺到して医療崩壊してしまったら元も子もないのはその通りだ。ただ露骨に国民を衆愚
   とみなしてかかるのは、むしろそれだけ統治エリートの劣化を示す面もある。いずれにしても、他国で実施できる検査が日本で同じよう
   にできないのは、政体として深刻に病んでいるというほかない。
    感染防止のコストはできるだけ国家から家庭に外部化し、限られた医療資源は重症化したケースにあてるというのが政府の基本方針
   の要点になるが、軽症だからと検査せず放置していては感染拡大は防げないし、そのなかから重症化して手遅れになる患者が出ること
   も避けられまい。しかし、それ以上何かをするつもりがあるようには見えない。

         ▽緊急事態宣言が意味するもの

    戦後、現憲法の下で確立された日本の立憲民主政体は過去30年間、グローバル資本主義の波の中で、大きな変容を求められてきた。
   その結果もたらされたのが富と権力の集中である。政治はトップダウン、経済は格差の拡大へと変容しても、かろうじて立憲民主政体の
   範ちゅうに留めていたのは、当時二大政党制へと向かっていた政党政治におけるチェック・アンド・バランスであった。ところが民主党政
   権が2012年に崩壊し、安倍晋三率いる自民党が政権復帰を遂げると、政党政治の歯止めさえ欠いた強権的な支配が確立していった。
    強権的な性格を持つ安倍政権が、新型コロナウイルス対応の次の段階として進めているのが、緊急事態宣言を可能にする特措法の制
   定だ。これまでの対策を事後正当化する目的で、緊急事態が宣言されると、憲法が保障する私権が制限されることもあり得る。それは、
   判断能力を欠いた頭から、日本の立憲民主政体がいよいよ死に至る病に陥ることを意味しかねない。


 
         「何があろうとも、福島を忘れるな」

        2020・3・9

      厚労省などによると9日午後10時30分時点で、国内で確認された感染者は1218人、死者は16人。
     まず赤旗のコラムを転写する。次に朝日新聞の7日付けの記事を転写する。
          きょうの潮流     2020・3・9  しんぶん・赤旗

    カミュの小説『ペスト』が売れているそうです。伝染病に襲われ、封鎖された街で災厄と格闘する市民たち。その
   姿を通し、人間は不条理とどう向き合い、生きていくべきかを問いました▼古来、人類の歴史を動かし、社会を変
   容させた疫病。文明は感染症の「ゆりかご」といわれるように、政治や経済、文化に与えてきた影響は大きい。同
   時に新たな文明をうみだす契機にもなりました▼感染が拡大する新型コロナウイルス。政府がイベント自粛や一律
   休校を要請してから10日がすぎます。上からの独断や押しつけはくらしを混乱させ、さまざまな現場で悲鳴があが
   りつづけています▼緊急事態だと自由や人権を抑制するのではなく、国民の苦しみや不安に寄り添う。生活支援に
   手を尽くすことこそ行政の役割ではないか。一方で、必要な人や場所にマスクを融通したり、職場で勤務形態や休
   みを都合し合ったり、支え合って困難に立ち向かう人びとも▼専門家や現場の声に耳を傾けることは先手の対応に
   もつながるはず。くり返されてきた疫病禍は教訓を残しています。楽観や悲観になりすぎず、決して絶望しないこと。
   そして、対立や差別ではなく力を合わせることを▼カミュは小説で主人公の医師にペストとたたかう唯一の方法を口
   にさせています。それは「誠実さ」。自分の場合は職務を果たすことだと。独り善がりや投げやりにならず、いまやる
   べきことと誠実に向き合う。最も求められている人たちにこそ、伝わってほしいのですが…。

         新型コロナ感染、世界累計10万人超す 5万7千人回復    2020・3・7  朝日新聞
     新型コロナウイルスの感染者数が7日、累計10万人を超えた。米ジョンズ・ホプキンス大学システム科学工学セン
    ター(CSSE)などの集計によると、日本時間の同日午後、感染者数は10万3735人となった。昨年12月に中国で初
    の発症者が出てから約3カ月で、100カ国・地域へと広がった。
     世界保健機関(WHO)や米疾病対策センターの情報をまとめたCSSEのデータなどによると、感染者数が最も多い
    のは中国。次いで韓国、イラン、イタリアとなっている。死者は18カ国・地域で計3519人に上り、2002~03年に流行し
    た重症急性呼吸器症候群(SARS)の死者774人の4倍以上となった。一方、37カ国・地域で計5万7千人以上が回復
    した。
     WHOが6日に発表した統計によると、中国の感染者数は世界全体の約8割を占める。中国では感染の広がりは鈍
    化する傾向にあるが、世界的な感染拡大の収束は見通せない。韓国保健福祉省は7日午後、韓国の感染者数が70
    41人になったと発表。6日には南米のペルーやコロンビア西アフリカのトーゴで初の感染者が確認された。
    (半田尚子、ソウル=神谷毅)

         主な国・地域の感染者数

     中国 8万651人(死亡3070人)、韓国 7041人(死亡48人)、イラン 5823人(死亡145人)、イタリア 4636人(死亡19
    7人)、日本 1155人(死亡13人)、フランス 716人(死亡11人)、ドイツ 684人、スペイン 401人(死亡5人)、米国 33
    8人(死亡14人)、スイス 214人(死亡1人)、オランダ 188人(死亡1人)、英国 164人(死亡2人)、シンガポール 130
    人、ベルギー 109人、ノルウェー 108人、香港 107人(死亡2人)、スウェーデン 101人、マレーシア 83人、オースト
    リア 66人オーストラリア 63人(死亡2人)
      (7日午後10時半時点、米ジョンズ・ホプキンス大や各国の集計から)

     感染拡大がどこまで広がるのか、そしていつ収束するのか、色々な人が色々なことを言っているが、どうも信用できる
    ものがないように思える。
     ネット上では本業不明のいつものメンバーが競馬の予想屋のごとく喧しいが、どうしてこういう人たちの意見?を報道
    するのか、その理由が分からない。有識者気取りのいつものメンバーの名前を挙げておこう。
     東国原英夫(62歳)、舛添要一(71歳)、橋下徹(50歳)、高須克弥(75歳)、立川志らく(56歳)、上西小百合(36歳)、
    金子恵美(42歳)と宮崎謙介(39歳)の夫婦漫才、乙武 洋匡(43歳)、この人たちは何者なのか。易者か予言者か、そう
    ではあるまい。どれもこれも脛に傷を持つ単なる騒動師の面々もしくは野次馬の饒舌の徒に過ぎない。
     今日の新聞から重大なニュースを一つ書き写しておく。

            長引く避難生活で・・・

     東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から11日で9年。暮らしは、生業(なりわい)は―――「被災者の今」を現地
    から報告します。

     原発周辺自治体では、事故後、介護の必要な人が急増し、高止まりの状況が続いています。背景には、多くの住民が古
    里を奪われ、長期避難を強いられ続けている状況があります。
     福島県浪江町は3年前に避難指示が部分解除されたものの、いまだ多くの人が戻れずにいます。面積の8割に及ぶ帰還
    困難区域は、除染もほぼ手付かずの土地が多く残ります。


 
        「パンと権利と平和を」

          2020・3・8

    今日8日は「国際女性デー」だ。国連は今年の女性デーを「ジェンダー平等達成、すべての女性と少女に人権を
   保障する世界的な好機」「要の年」にと呼びかけている。このことについて今日の新聞の主張欄は「男女平等の21
   世紀へ」と題して次のような一文を載せている。

          男女平等の21世紀へ
    

     国際女性デーは20世紀初頭の女性参政権を求める米国の女性たちの行動から始まりました。1910年、社会
    主義をめざす世界の女性運動の会議で、毎年あらゆる国で女性デーを実施することが決議されました。以来、「パ
    ンと権利と平和」をスローガンに1世紀を超えて、世界の女性のたたかいの中で受け継がれてきました。
     日本では23年に初めて開催されました。世界の運動と連帯して女性の切実な願いと平等、くらし、平和の要求を
    掲げて全国で多彩な行動が繰り広げられています。
     77年には、国連総会が「女性の権利と世界平和のための国連の日」と決め、世界的な取り組みとなりました。今
    年の女性デーを前にグテレス国連事務総長は、「奴隷制や植民地主義が汚点であったように、21世紀においては
    女性が被る不平等を私たちはみな恥じ入るべきだ」「21世紀は男女平等の世紀に」と訴え、ジェンダー平等実現へ
    の決意を語っています。

      「主張」は他紙でいうところの「社説」だが、これは第二面の右上にある。第一面には「今日の潮流」と題するコラ
     ムが掲載されている。これも女性デーに関するものなので以下に転写しておく。

           きょうの潮流

      まだ起きていない。山本和奈(かずな)さんは日本の現状をこう言い表します。男女の格差は先進国で最下位。
     性を理由に女性の可能性や夢をつぶす悪(あ)しき慣習は根づよく、差別が差別と認識されない現実があると▼昨
     年、週刊誌の記事に抗議の声をあげ、いまは南米チリに活動拠点を置く山本さん。政治や社会問題が日常の中に
     あり、自分の思いを表現することが当たり前の国で感じ、日本にもとめる変化を『女性のひろば』4月号に語っていま
     す▼人にやさしく、かかわるすべての人々が家族の次に大切な存在といえる関係を―。そんな理想を掲げる服飾大
     手の会社社長が辞任しました。女性社員らに複数のセクハラ行為があったとする一連の報道を受けて▼本人は認め
     ていませんが、ホテルやデートに誘うSNSのメッセージやわいせつ行為をされたという女性への聞き取り記録も。この
     社長は女性の活躍を加速させるリーダーとして、内閣府の男女共同参画会議の議員にも名を連ねていました▼国際
     女性デーのきょう、性暴力をなくそうと花を手に集まるフラワーデモが全都道府県で開かれる予定でした。新型肺炎の
     影響で一斉の開催はかないませんが、性被害を告発する声は全国に社会にひろがりました▼「未来を変えられるかも
     しれないという意思が生まれた場所になった」。デモを呼びかけた作家の北原みのりさんは、異例の運動の意義を強調
     しています。先の山本さんも意思表示をすることで変えていこうと。寝たままのこの国を起こすために。

      第三面の「焦点・論点」欄は連載企画「ジェンダー平等 求めて」で、今日は「性暴力にもっと向き合う社会を」と題して
     のインタビュー記事だ。語り手は一般社団法人「Spring(スプリング)」代表理事の山本 潤さんだ。
     山本さんは1974年生まれ。13歳から20歳まで実の父親から性暴力を受けていた。その体験を「13歳、『私』をなくし
     た私」につづり2017年に出版し、各地で講演活動を続けている。性暴力被害者支援看護師としても活動している。
      山本さんはこう語っている。

      性暴力は、加害者が支配や依存などさまざまな欲求を性という手段、行動を通じて自己中心的に充足させるために行
     われます。その実態は、精神的・物理的に追いつめていったり、上下関係を利用したりさまざまで、暴行・脅迫だけでは
     ありません。実態にあった規定にするため、「暴行・脅迫」要件を見直し、まずは意思に反する性交を処罰する規定を
     設けるべきです。

      ジェンダーとは何か、簡単に云うと次のような解説がある。

       ジェンダー(gender)とは、生物学的な性別(sex)に対して、社会的・文化的につくられる性別のことを指します。世の
      中の男性と女性の役割の違いによって生まれる性別のことです。たとえば、「料理は女がやるもの」って考えている人、
      いますよね?料理=女のシゴト。でも男で料理上手もいるのに?この性別がジェンダーです。

       男女の不平等については次のような報告が発表されている。

       世界経済フォーラム(WEF)は12月16日、各国のジェンダー不平等状況を分析した「世界ジェンダー・ギャップ報告書
      (Global Gender Gap Report)2020」を発表し、毎年発表している2019年版「ジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Inde
       x:GGI)」を公表した。対象は世界153カ国。
       ジェンダー格差が少ない1位から5位までは、アイスランド、ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、ニカラグア。日本
      は121位と昨年の110位から11順位を下げ、過去最低の順位となった。その他、ドイツ10位、フランス15位、カナダ19位
      、英国21位、米国53位、イタリア76位で、日本はG7の中で圧倒的に最下位。中国は106位、韓国は108位で日本より上
      だった。同指数では、「ジェンダー間の経済的参加度および機会」「教育達成度」「健康と生存」「政治的エンパワーメン
      ト」の4種類の指標を基に格差を算定し、ランキング付けされている。

       ジェンダー・ギャップ世界121位を誇る日本の実態は具体的にはどういうことなのか、最新の情報を二つ確認しておく。

         ストライプ石川社長がセクハラ疑惑報道受けて辞任        ストライプインターナショナルは、3月6日付けで石川康晴社長兼最高経営責任者(CEO)が辞任したと発表した。朝日
      新聞などで石川社長による同社スタッフへのセクハラ疑惑が報じられたことの責任を取ったもの。これにより、グループ
      会社キャンの社長でもある立花隆央専務兼最高執行責任者(COO)営業統括本部長が、同日付けで社長兼CEOに就い
      た。
       立花新社長は2002年10月に前身のクロスカンパニーに入社。ブランド管理や店舗開発、生産など幅広い業務に従事。
      05年取締役に就任し生産を担当、14年4月より専務兼COO営業統括本部長、15年よりキャンの社長を務めている。
      石川前社長は引き続き同社の株の40%を保有しており、筆頭株主であることは変わっていない。

         【独自】大手服飾社長が社員にセクハラ 政府会議の議員

       女性向け洋服ブランド「アースミュージック&エコロジー」などを展開するストライプインターナショナル(岡山市)の石川
      康晴社長(49)が複数の女性社員やスタッフへのセクハラ行為をしたとして、2018年12月に同社で臨時査問会が開かれ、
      厳重注意を受けていたことが分かった。
       石川氏は19年3月から、男女の人権尊重や政策立案への女性の参画などを目的とする内閣府男女共同参画会議
      の議員を務める。

         最後は「東洋経済」の記事だ。

           伊藤詩織さんの「勝訴」になぜ世界は騒ぐのか
              日本人に感じる当事者意識の低さ
       2019・12・27

      12月18日、伊藤氏が山口氏から性行為を強要されたとして損害賠償を求めた裁判で東京地方裁判所は、山口氏に330万
     円の賠償を求める判決を下した。4年間の闘いを経て、伊藤氏は勝利を手にしたのである。裁判長は伊藤氏が行為に同意し
     ておらず、被害を虚偽申告する動機がないことを認めた。
      さらに重要なこととして、裁判長は伊藤氏が「公共性および公益目的」のために戦っていると明確に認めると同時に、山口氏
     の証言に食い違いがあることを指摘し、山口氏が起こしていた名誉毀損の訴訟を棄却した。

      セクハラ社長の石川康晴さんは内閣府の男女共同参画会議の議員を務めていた、レイプドラックの達人山口敬之さんは安倍
     晋三君のお友だちであった。元気で恥知らずな男たち。
      日本は従軍慰安婦(軍性奴隷)の存在を公式には認めない国である。従って、謝罪もしない。
     もう一度確認しておく。日本はジェンダー・ギャップ指数世界121位を誇る男尊女卑の神国である。
      



       「お馬鹿の昨日・今日・明日」

            2020・3・7

    共産党の志位和夫委員長は4日の安倍晋三首相との党首会談で、「専門家の知見を踏まえない『政治決断』では、
   国民の理解を得ることはできないし、ウイルスとのたたかいに勝ことはできない。こうした姿勢は即刻あらためるべき
   だ」と批判した。これに対し、安倍首相は「今後は専門家の方々の知見を尊重するという提起はその通りだと思う。そ
   れで、尊重する点で『問題があった』という指摘を受けることがないようにしていきたい」と述べた。
    ところがだその翌日の5日、またしても独断である。今度は中韓両国へ入国制限強化ときた。そのタイミングは中国
   の習近平国家主席の訪日中止の決定直後である。新聞各紙は6日付で、「対中ジレンマ  対策後手」(朝日)、「『習
   氏国賓来日』控え配慮」(読売)などと批判した。
    元々あまり賢い男ではなかったが、ここにきてとうとう錯乱状態に堕ちた。失速、墜落、大破の瞬間速報である。
   上杉 隆さんの『世襲議員のからくり』(文芸春秋新書・2009年発行)に「安倍の場合」と題して次のようなエピソード
   が語られている。

    「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介、その娘の洋子の次男が安倍晋三である。晋三の父、晋太郎は自身も代議士の
   安倍寛の息子でありながら、人の良さから権力欲を曝け出すこともなく一生を終えた。順天堂大学病院で闘病中、隣
   の病室に詰めていた秘書(匿名)は、すでに秘書官であった次男の晋三の忘れられない振る舞いについて述べている。
   「父親の死期が近づき、無念の臨終を迎えるという時期に、隣の部屋でゲームに興じていた。もちろん時間潰しという
   のも分かるが、何かしらやるべきことはあるだろうと思った。彼が後継者なのかと思うと、どこかしら頼りなさを感じた」

    安倍晋三のもう一つのエピソードは母・洋子の登場するものだ。2008年、安倍晋三は政権を投げ出した。
   この年の選挙では母・洋子が壇上に上がり、支持者に向かって頭を下げた。上杉さんは書いている。

    筆者が驚くのは、手術をしたばかりの高齢の母親を選挙に巻き込む息子の非情さである。50歳を過ぎてもなお、親
   に対する甘えを捨てきれず、庇護の下いるのがまさしく安倍だ。

    無能にして非情なこういう男が最長の政権を誇るという。なぜそれが可能だったのか、ここが問題だ。
   一つは「日本会議」という極右の院外団の存在だ。いま一つは自民党内の派閥の無機能化だ。三つ目は祖父・岸信介
   譲りのなりふり構わぬ対米従属だ。この3点セットがあればお馬鹿でも首相は務まる、これがこの国の現実だ。
    そのお馬鹿について時事通信は次のように報じている。

       安倍首相主導で対策連発 「後手」批判意識、現場に混乱 新型コロナ

                 3/8(日)    時事通信

    新型コロナウイルス感染の広がりに安倍晋三首相が新たな対策を連発している。

   大規模イベント自粛や全国の小中高校などの休校要請に続き、5日には中韓両国などからの入国規制強化を表明。
  野党に「対応が後手に回った」と批判されていることを意識し、首相主導をアピールする狙いとみられるが、説明不足
  で現場の混乱も招いている。

  「諸外国で感染が拡大する中、今が正念場だ。今般、積極果断な措置を講じることにした」。5日夕に首相官邸で開か
  れた政府対策本部。首相は(1)中国、韓国からの航空機到着を成田空港と関西空港に限り、入国者を2週間「隔離」(2)
  韓国、イランの一部地域を入国禁止対象に追加(3)マスク転売を禁止―などの方針を矢継ぎ早に示した。

   対策本部の開催は7日で計18回。同日の会合では臨時休校の影響を受けた保護者や売り上げが減少した中小企業
  への支援策などを表明した。

   会合は毎回、終了直前の数分だけが報道陣に公開され、首相は閉会あいさつで新たな施策を打ち出してきた。国民
  生活に直結する重大発表でも事 務方の補足説明はない。それどころか担当省庁が詳細を把握していないケースすら
  ある。

   2月27日の会合では首相が「全国一律」の休校要請を突如表明。首相官邸から駆け足で文部科学省に戻った幹部は
  「大混乱だ」とつぶやいた。3月5日の新たな水際対策をめぐっても、出入国在留管理庁や外務省領事局からマスコミ向
  けの詳しい説明はなかった。中韓からの到着便受け入れ先に指定された空港の検疫関係者は「まだ何も聞いていない」
  と困惑顔で語った。

   菅義偉官房長官は6日の記者会見で「引き続き国民に対し丁寧に説明し、理解を得るべく最大限努めていきたい」と強
  調した。だが、失地回復にまっしぐらのような動きに、主要野党から「対策は遅過ぎ、決断は思い付きだ」(中堅議員)と批
  判の声が上がっている。 
 



      「政治界の脱出王」
 

        
 2020・3・6

     
あの戦う輪転機の伝説を持つニューヨークタイムズが安倍晋三首相を「政治界の脱出王」と厳しく批判している。
    「彼のへたくそな努力は、最大の政治危機を拡大しているだけだ」と酷評し、「東京オリンピック・パラリンピックが中止
    になるか、日本経済が火を噴けば、安倍首相は退陣せざるを得ないだろう」と、強い調子で断言したということだ。
    「脱出王」というのは、安倍首相がこれまで数々の政治危機(スキャンダル)から逃げて来た事実を揶揄したものだろう。
    脱出王もしくは奇術師、これが海外のメディアが観る安倍首相の実像であって、決してまともな政治家とは認知されて
    はいない。
     では国内ではどうかと言うと、日刊ゲンダイは「 錯乱しているとしか言いようがない」と病状を診断し、その「ハリボテ
    外交」を笑う。
     また金子勝慶応大学名誉教授は、「「ヘイト規制臭い、アベによる韓国中国への入国の制限強化もまたしも専門家
    会議を経ていないようだ。クルーズ船の失敗に懲りず、バカボンは科学より政治を優先する。いち早く引っ込んで、呼
    吸器の新ウイルスの専門家にリーダーシップを任せよ」と投稿したとデイリー・スポーツは伝えている。
    奇術師、錯乱、バカボン、愚かな者、汝の名は安倍晋三。この程度の人物なのだ。

     「能力なくして、その地位にしがみつく者、これを俗物と云う」
                                 ウイリアム・シイクスピア

     襲来!新型コロナウイルス】もう止まらない!
    米メディアの安倍攻撃 NYタイムズ紙「政界の脱出王」よばわりの猛批判

                       2020・3・7    J-CASTウオッチ 配信

 

     海外メディアの安倍批判が止まらない!

   新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、日本政府の対応をめぐる海外メディアの批判が目立つようになりました。

    政府が中韓からの入国者らに対する制限措置を発表したことで、批判はさらにヒートアップ。米ニューヨーク・タイムズ紙は安倍晋三
   首相を20世紀初頭にかけて活躍した奇術師になぞらえて、「政治界の脱出王もコロナウイルスの反撃から逃げられない!」と強い口調
   で非難しています。海外メディアは「忖度」も「手加減」もしてくれないようです。

      米メディアは「忖度」しません!

    これまでも新型コロナウイルスをめぐる日本政府の対策に批判の声はありましたが、学校の全国一斉休校や中韓からの入国者制限
   措置の発表といった対策が引き金を引いたことは間違いないでしょう。

    皮肉なことに、安倍首相が「先手先手」で「思い切った」決断をすればするほど、海外メディアの批判が増しているようです。

    米NYタイムズ紙は、中韓からの入国制限が発表されるやいなや、「安倍晋三首相もコロナの反撃からは逃げられない」と題した手厳し
   い内容の記事を掲載しました。

    Shinzo Abe Japan's Political Houdini Can't Escape Coronavirus Backlash
    (日本政界の「脱出王」こと安倍晋三首相も、コロナウイルスの反撃からは逃げられない)


      この政権には無理だ 恐るべき愚鈍と場当たりに国民は戦慄

                  

     錯乱しているとしか言いようがない。この政権に任せていたら、新型コロナウイルスの感染拡大を止めることは無理だ。
    安倍首相が5日の政府対策本部会合で唐突にブチ上げた、中国、韓国からの入国者に2週間の待機を求める制限強化
    に、案の定、現場は振り回されてい…

       安倍首相“咳動画”が中国で拡散 習近平訪日延期の決定打か
                         日刊ゲンダイ

      日朝首脳会談は見通しすら立たず、北方領土返還をめぐる対ロ交渉も暗礁。ハリボテの“外交のアベ”を取り繕うべく
     安倍首相が執心する、中国の習近平国家主席の国賓来日も頓挫した。日中ともに感染拡大中の新型コロナウイルス
     の対応が理由にされているが、果たしてそうなのか





       金子勝慶応名誉教授 安倍首相に「専門家を無視」、自作自演の「非常事態」

                                   3/6(金) 20:12配信      デイリースポーツ

     立教大学大学院特任教授で慶応義塾大学名誉教授の金子勝氏が6日、ツイッターに投稿。政府が中国、韓国からの入国制限
    を強めたことについて批判的にツイートした。
     金子教授は「アベは専門家を無視し、クルーズ船『入国拒否』→『一斉休校』→『中韓入国制限』と自作自演の『非常事態』演出。
    科学的な根拠もなくかえって感染を拡大し、それがさらに『非常事態』を演出。人命を犠牲にする最悪の政治手法」と投稿した。
    金子教授はまた、「ヘイト規制臭い、アベによる韓国中国への入国の制限強化もまたしも専門家会議を経ていないようだ。クルーズ
    船の失敗に懲りず、バカボンは科学より政治を優先する。いち早く引っ込んで、呼吸器の新ウイルスの専門家にリーダーシップを
    任せよ」と投稿した。
     菅義偉官房長官は6日の参院予算委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、政府による中韓両国からの入国制限強化
    に関し、政府の専門家会議での協議を経ていないと明らかにした。会議にはかけていないものの、専門家の知見を判断した根拠の
    一つとしたとの見解を示し「専門家から意見を聞いたのは事実だ」と主張した。



       「女性自身」

         2020・3・5

      以前、週刊誌について書いたことがある。何を書いたのかはよく思い出せないが、週刊誌の読者の性格について
     感じるところを思いつくままに書いたものだと記憶する。どうせ無頼の落書きだから、書き捨て、読み捨てであって、
     どこに書いたかを探し出すまでもない。
      週刊誌には男性用と女性用があって、男性週刊誌は女性の裸体写真とセックス記事とスキャンダル・スクープの
     三本立てで、女性週刊誌は芸能・皇室・ファッションを定番とするというようなことだったか。この分け方はかなり大雑
     把だけれども、それほど間違ってはいないだろう。しかし、これは男女の趣味の違いや関心の方向の違いを意味する
     ものではなく、男女の知性と品性の格差を証明するものである。簡単に云えば、日本の男性は写真を見る、対して女
     性は活字を読むということである。先に女性週刊誌は芸能・皇室・ファッションを定番とすると書いたが、中にはそうで
     ないものもある。大本営発表の読売や産経は論外としても、リベラルにして公平中立を自称する朝日や毎日でも書か
     ないことを真正面から取り上げる女性週刊誌もある。『女性自身』はそういう知的な週刊誌である。こういう編集方針を
     執る男性週刊誌は私の知る限りでは一紙もない。つまり、週刊誌の読者層に限って言えば、日本では女性の方が知
     的水準が高く、また羞恥心の何たるかを弁えており、それに対して男性は知的水準が異様に低く、羞恥心というものを
     まったく持たず、社会に対しても無関心である。
      4・5日に配信された『女性自身』の記事を転写する。これを読めば私の下手な説明など不要であろう。

           安倍首相「説明責任を」河井氏に忠告も「お前が言うな」の声 (3月4日)

      自民党の河井案里参院議員(46)の陣営をめぐる選挙違反事件について3月3日、安倍晋三首相(65)が答弁。その
     発言内容について、Twitter上では“総ツッコミ”状態となっている。

      広島地検は3日、いわゆるウグイス嬢に違法報酬を支払ったとして、案里氏の公設秘書と夫で前法相の克行氏(56)の
     政策秘書ら3人を逮捕した。逮捕に先立って安倍首相は3月3日午前の参院予算委員会で、広島地検が秘書らを立件す
     る方針を固めたことをうけて、次のように述べた。

     「議員としてそうした疑いを抱かれることのないよう身を処していく必要がある」
     「国会議員として、さまざまな疑いについては国民に説明を果たす責任を負っている」

     案里氏に説明を求めたこの発言に対し、Twitter上では《自分は、説明責任を果たしていないのに、他人には言うんだ》
     《よりによって、お前が言うな》と首相の姿勢を疑問視する声が相次いだ。

     さらには《よくぞ言った安倍首相。国会議員の見本になりましょう》と皮肉めいたツイートも。

     「昨年から追求されている『桜を見る会』問題だけでなく、'17年に発覚した森友学園や加計学園に関する疑惑についても、
     安倍首相は十分に説明を果たしているとは言いがたい状況です」(政治部記者)

     また案里氏の選挙違反についても、安倍首相は無関係とは言えないとの声もある。『週刊文春』の報道で、案里氏の選挙
     資金として1億5千万円という異例の大金が自民党本部から振り込まれていたことが発覚。安倍首相も「報告は受けていな
     い」としながらも、党本部による資金支出を認めている。

     「これほどの”軍資金”が案里氏陣営に投下された理由に、首相に批判的な立場であった同選挙区の自民党前職・溝手顕
     正元議員(77)を落選させる意図があったのではないかとの指摘もあります。そうした中で起きた選挙違反ですから、自民党
     総裁でもある安倍首相自身にも説明責任が求められるはずです」(前出・政治部記者)


         コロナで日本経済は壊滅…「令和恐慌」招く安倍政権の失策 (3月5日)

       新型コロナウイルスの影響で、日本経済には激震が走っている。日経平均株価は2月24日からの5日間で2,243円(9.6%)
      も下落。下げ幅はリーマン・ショック直後の'08年10月以来の大きさだ。

       さらに、国際オリンピック委員会(以下、IOC)の重鎮、ディック・パウンド氏が「(3カ月あとも事態が終息していなければ)お
      そらく東京五輪の中止を検討するだろう」と、中止の可能性に言及するなど、東京五輪の中止が現実味を帯び始めている。

       新型コロナによる消費減少という大打撃に加え、東京五輪まで中止となれば、日本経済には甚大な損失が発生することに
      ――。しかし、京都大学大学院の藤井聡教授は、コロナショック以前の“政府の失策”に大きな原因があると話す。

       「そもそも、安倍政権が昨年10月に消費税を8%から10%へ引き上げたことで、日本経済はすでに大きく冷え込んでいました。
      10~12月のGDP(国内総生産)は6.3%のマイナス。東日本大震災の冷え込みに匹敵するほどのひどい落ち込みでした。景気
      動向指数も激しく下落しており、かつ、その下落幅は過去の消費税率引き上げの時よりもさらにひどい。ところが、総理はこの
      状況を『ゆるやかな回復』と主張している。これは明らかな嘘です」

      2月21日には、愛知県の老舗旅館が経営破綻。中国人旅行客の激減が決定打となった模様で、ついに“コロナショック”による
      倒産第1号となった。さらに北海道のコロッケ製造業者、神戸市のクルーズ船運航会社など、新型コロナウイルス関連の倒産
      が相次いでいる。

      リーマン・ショックが起きた'08年、日本では1万5千件以上の企業が倒産。上場企業の倒産は戦後最多の33件となった。日経平
      均株価は一時、7千円を割り込んでバブル後最安値を記録。2カ月でほぼ半減した。'09年には失業率も過去最悪の5.6%となっ
      ている。

      消費増税直後という最悪なタイミングでの“コロナ恐慌”は、リーマン・ショックをも上回る“大倒産時代”を招きかねない――。

      「今後さらに、コロナ騒動で内需も外需も落ち込むでしょう。そのうえ五輪が中止になれば、観戦のために来日する外国人によ
      る経済効果といった“オリンピック景気”も期待できないのです。このままでは、令和2年の日本経済は奈落の底にたたき落とさ
      れることになります。安倍内閣がこのまま何の景気対策もしないのなら、間違いなく“令和恐慌”が日本を襲うでしょう」(藤井教授)

       経済産業省は28日、新型コロナウイルスの感染拡大で被害を受けている中小企業への金融支援を拡充すると発表した。しかし
      藤井教授は、さらに抜本的な対策を決断すべきだと主張する。

      「今すぐに、消費税率を5%に引き下げる。それが内需を回復させる、いちばん簡単な手段です。安倍内閣がすべきことは、嘘を
      つかずに正しく景気判断を行い、対策を行うことです。消費税を5%に戻すのも、決して難しいことではありません。たとえば軽減
      税率の制度を使えばすぐにでもできるはずです」

      迫り来る“新型コロナ恐慌”の悪夢。はたして感染拡大を食い止め、日本経済の窮地を救うことができるのだろうか――。

 


 
      「論客・ドクター小池」

        2020.3・4

    昨日の参院予算委員会で、共産党の小池晃書記局長が質問に立った。
   私の見るところこの人は現在の政界では最高峰の「論客」である。と言うより、「論客」という言葉はこの人のためにあるのかと
   さえ思う。論理、分析、実証の3点において抜群である。それで今日はドクター小池の発言を全文転写する。
   私にとってこの全文を読むということは、一つは社会勉強であり、いま一つは国語の勉強である。すなわち、正しい日本語でこの
   国の「今と此処」を知るということである。
     —-----------    —---------

          新型コロナ対策 国民の不安にこたえ、対案示す    2020・3・4 「しんぶん・赤旗」から

                参院予算委 小池書記局長の質問

     3日の参院予算委員会で、新型コロナウイルスやジェンダー平等をめぐる問題で政府の対応をただした日本共産党の小池
    晃書記局長。安倍晋三首相を厳しく追及するとともに、国民の不安にこたえ、希望を広げる積極的な提案を行いました。

            一律休校
         科学的根拠に基づく対策を

    新型コロナウイルス感染防止策として安倍晋三首相が要請した全国の小中高校・特別支援学校の一律休校について、小池
   氏が科学的根拠を示すよう求めたのに対し、安倍首相は「政治的に判断した」と繰り返し、科学的根拠がなかったことが明確に
   なりました。

    小池氏は、「全国一律休校方針を見直して、科学的根拠に基づく感染予防の道に進むべきだ」と提起。その上で、期間限定
   や休校しないなど各自治体がとっている自主的判断に是正指導をしないよう求めました。

    萩生田光一文科相は、休校要請については「学校の設置者の判断がある。それは尊重する」と答え、事実上、「全国一律休
   校」を撤回しました。

    小池氏は、「給食の停止により大きな影響を受ける牛乳や野菜などを納品する農家をはじめとした関係者を守るため、あら
   ゆる手だてを尽くすべきだ」と提起。江藤拓農林水産相は、長期休業の際に牛乳を引き受ける工場に振り向けるなどとし、それ
   でも減収になる
   業者に対しては「手だてを検討している」と答弁しました。

           休業補償
        「雇調金」助成水準 10割に

    小池氏は、新型コロナウイルスの影響を受けた業者を対象とした雇用調整助成金(雇調金)の拡充を求めました。雇調金は、
   売り上げや生産の減少を余儀なくされても従業員の雇用を維持した企業への助成制度。休ませた従業員に賃金の6割以上を
   支払う「休業手当」などに対し、中小企業の場合は3分の2を助成します。

    小池氏は、自粛要請などによる「休業手当」への助成は賃金の4割程度にとどまると指摘。一方で、2日発表された一律休校
   により仕事を休んだ保護者に賃金を支払った企業に対する新たな助成金制度は、1人当たり日額8330円を上限に、10割を
   助成するという違いがあることを示し、雇用保険2事業の積立金1兆4400億円なども活用して「雇調金の助成水準を引き上げ、
   賃金の10割補償とすべきだ」と求めました。

    加藤勝信厚労相は、緊急事態宣言を出している北海道などで「対策を打っていきたい」と答弁。小池氏は「被害は全国に広が
   っている。危機意識がない。きちんと手当てすることが最低限の政治の責任だ」と指摘しました。

    新たな助成金制度の対象になっていないフリーランスへの対応について安倍首相は、経営相談窓口の設置や、貸し付けなど
   資金繰り支援の措置を講じると説明しました。

    小池氏は、音楽家や劇団員といったフリーランスは政府の要請による公演・イベントの中止で収入が断たれるとし、「貸し付け
   ではなく損失補てんが必要だ」と強調。新たな助成制度で対象となる労働者と同様の対応を検討するよう求めました。

           医療体制
       統廃合をやめ 病床確保急げ

    安倍首相は2月29日の会見で、治療のために必要なベッド数について「全国で2000を超える病床がある」「緊急時は5000
   床を超える病床を確保」と説明しました。首相の説明について加藤勝信厚生労働相は3日、感染症病床2000のうち空床は13
   00床で、さらに一般病床を4000床分確保できると説明しました。

    小池氏は総務省が2017年12月に行った「感染症対策に関する行政評価・監視」では感染症指定医療機関の診療体制につ
   いて、「指定病床数通りの患者の受け入れを危惧する医療機関」が23%もあり、実態把握を勧告していたと指摘。にもかかわら
   ず厚労省がいまだに調査結果をまとめていないとし、「(勧告は)2年前だ。こんなことでいいのか」と批判しました。そのうえで小
   池氏は、中国・武漢からチャーター機で帰国した体調不良の5人を最初に受け入れたのは公立病院だったことにふれ「政府も公
   的病院の重要性を改めて認識したのではないか」と強調。安倍政権が狙う公立・公的病院の統廃合を見直すよう求めました。

   加藤氏は「感染症病床全体の9割以上を公立、公的医療機関が担っており、果たす役割は大きい」と答えました。

    小池氏は、医療現場では従事者の感染防止に必要なマスクや防護服の不足が深刻で、現場からは「職員の安全が守れない」
   との声が上がっていることを紹介し、現場にマスクなどを届けるよう要求。「感染症指定医療機関に優先的に供給」すると言う加藤
   氏に対し、「一般医療機関にも発熱患者が受診する。指定医療機関以外にもマスクを供給する仕組みをつくるべきだ」と提起しま
   した。

    政府は、感染症の疑いがある場合「帰国者・接触者相談センター」に連絡するよう案内しています。相談センターで必要がある
   と判断された人は、全国で844カ所ある帰国者・接触者外来で受診することになります。

    加藤氏は、2月1日からの同外来受診者数は2185件だと報告。小池氏は、相談センターでは6万件を超える相談を受けてい
   るのに約30件に1人しか受診していないことをあげて「帰国者・接触者相談センターがバリアーになってしまっていないか」と述べ、
   帰国者・接触者外来にきちんと誘導されていない状況を指摘。必要な人が受診できるようにせよと求めました。

           検査体制PCR検査 
            誤解ない説明を

    新型コロナウイルスの感染を判定するPCR検査について、安倍首相は「保険適用により、保健所を経由することなく民間の検査
   機関に直接、検査依頼を行うことが可能となる」(2月29日の会見)、「かかりつけ医が必要と考える場合にはすべての患者がPCR
   検査ができる」(3月2日の答弁)と説明しています。

    小池氏は、首相のこうした説明を受けて多くの国民が保険適用でどこの病院でも検査が受けられるようになると思っているが、当
   面は「帰国者・接触者外来」を持つ844の医療機関だけで対応するというのが政府の方針ではないのかと確認。加藤厚労相は「い
   まはそうだ」と認め、かかりつけ医など一般の医療機関で対応できるようにしていくのは次の段階だと認めました。

    小池氏は、「帰国者・接触者外来」を持つ病院の名前はそもそも非公開で国民は知る由もないと指摘。今回の措置で、その他の
   医療機関は検査の依頼すらできなくなるという問題にもふれ、首相の発言は誤解を招いていると、答弁の訂正を求めました。

   安倍首相は「いますぐできるとは申し上げていない」「私の会見を見れば誤解は生じない」と開き直りました。

   小池氏は「これだけ国民が不安を抱えているのだから、誤解の余地のない丁寧な説明に心がけるべきだ」と求めました。

    小池氏は、国立感染症研究所の予算がピーク時の約107億円(2007年度)から約65億円(20年度予算案)へと6割に減らされ
   たことを確認。実人員は348人で、実際に新型コロナウイルスのPCR検査に携わっているのは十数人だと明らかにしました。
  

   アメリカ疾病対策センター(CDC)の人員体制は、1万4000人(常勤職員)と日本の国立感染研の40倍以上、年間予算は120億
  ドル(1兆3000億円)と200倍です。

   小池氏は「国を守るというのであれば、こういう部門にこそ予算をつぎ込むべきだ」と述べ、国立感染研の抜本的な強化を求めました。

   加藤厚労相は「充実を図るべく努力していきたい」と答えました。

           経済対策
        中小企業に無利子融資を

    新型コロナウイルス感染症対策として出した政府の要請により、外出や外食、イベントの中止が相次いでいます。中小零細企業は
   収入の道が途絶える一方、家賃やリース料など負担がのしかかります。

    小池氏は「リーマン・ショック時は20兆円の緊急保証制度。98年の金融危機は金融安定化特別保証制度を30兆円まで拡大。ところ
   が今回5000億円。これは2月13日に決めたもので、事態は全く変わっている。思い切って拡充すべきだ」と迫りました。

    政府の「衛生環境激変対策特別貸付」ではコロナウイルス感染拡大による影響を受けた旅館業等の資金繰りを支援します。しかし
   金利が1・9%と売り上げが激減している中小業者にとって低いとは言えません。小池氏は「これで支援になるのか。財政投融資から
   の調達金利は0・003%だ。無利子・無担保・個人保証なしの融資に」と迫りました。安倍晋三首相は「災害の時と同じ金利だ。それ以
   上の要因があれば検討していきたい」と答えましたが、小池氏は「災害以上に政策による要因がある。政治の責任が問われている」と
   強調しました。

    小池氏は、消費税10%増税による深刻な経済の打撃を取り上げ「さらにコロナウイルスの問題も加わり大変なことになっている。消費
   税率5%への減税に踏み切り、抜本的な経済対策を求める」と訴えました。

           ジェンダー平等推進
          男女賃金の格差是正へ

    職場におけるジェンダー平等の実現を―。小池氏は日本の深刻な男女賃金格差を是正するため、男女賃金格差状況の把握、公表
   を企業に義務づけるべきだと迫りました。

    主要先進国のフルタイム労働者の男女賃金格差は約25%と日本が最も大きくなっています(グラフ)。女性は短時間のパートも多く、
   実際の格差はさらに大きくなります。

   小池氏はこうした実態を告発した上で、昨年の女性活躍推進法審議のさい、男女の賃金格差状況の開示も「把握」も義務づけられなかっ
  たと指摘。労働政策研究・研修機構の調査によれば、男女間賃金格差指数を定期的に計算している企業はわずか3・3%だと述べ、「企業
  が性差別の解消にむけて本気で取り組むには、企業自身が把握し改善の必要性に気づくことが必要だ」と追及。加藤厚労相は労働政策審
  議会で慎重な意見があったことを口実に義務化に背を向けました。

   小池氏は、1999年3月まで有価証券報告書が平均給与額などを男女別で開示していたと述べ「復活すべきだ」と要求。麻生太郎財務相
  が「開示は経営者にとって負担だ」などと拒否したのに対し、小池氏は、アイスランドが男女に同額賃金を支払っている証明書の取得を使用
  者に義務づけたことを紹介し、「先進事例に学び取り組みを進めるべきだ。第一歩として賃金格差の把握を義務づけ、さらに情報公開を」と
  求めました。

   安倍首相は、政府の女性活躍推進と、有価証券報告書での男女別の給与額などの開示が「同じ方向か検討したい」などと答弁。小池氏は
  「基本的な方向はまさに合致している。見直すべきだ」と訴えました。

          女性にだけ苦痛許すな

   小池氏は、職場における暴力とハラスメントの防止も課題だと述べ、職場で女性にだけパンプス・ヒールを強制するのをやめるよう求める
  「#KuToo」運動をとりあげました。

   小池氏は「パンプスやヒールは、外反母趾(ぼし)や腰痛など健康被害を招く。性差別であり健康・労働問題だ」と指摘。安倍首相は「苦痛を
  強いるような合理性を欠くルールを女性に強いることは許されない」と答弁しました。

   小池氏は、日本航空の女性客室乗務員の制服規定を挙げ、「機外ではヒール高3~6センチ、機内では高さ3~4センチ・横幅3~4センチ
  のパンプスをはくこととされ、はき替えのタイミングまで指定されている」と告発。就職活動する女子学生などへの「暗黙のルール」もあると指
  摘し、「パンプス着用の強制に業務上の合理性はない」と力を込めました。

  その上で、英国政府が2018年に発表した「ハイヒールの着用規定のようなジェンダーに特定した規定は避けるべきだ」との見解や、ジェンダ
  ーハラスメントを禁止する法令の制定を加盟国に義務付けるILO(国際労働機関)条約を挙げ、「男女の賃金格差も、ジェンダー平等に反する
  服装規定もなくす政治の責任が問われている」と強調しました。

  安倍首相は「関係法令の着実な執行にとりくみ、職場におけるジェンダー平等の確保に努めたい」と答えました。



      「内閣の賞味期限」

           2020・3・3 

         戦争へは一番後から、宴会へは真っ先かけてだ、
        これが腰抜け武士と食いしん坊の守るべき掟だ。
                              サー・ジョン・フォールスタッフの言葉
                         『ヘンリー四世・第一部』   ウイリアム・シイクスピア
          

     この箴言は、シイクスピアを読まない人が目にする、あるいは耳にしたならば10人が10人とも間違いなく
    安倍晋三の発言だと受け取るだろう。いつものことだが、この男は危険な処へは絶対に視察に出かけない、街
    頭演説の時でも街宣車の周囲は警察や日本会議の連中で二重三重のガードで「こんな人たち」とは接触しない。
     そして、公務はほどほどにして時間がきたら台風が来ようと地震が起きようと下々の悲惨は捨て置いて真っ先
    に高級料理の並ぶテーブルに駆けつける。確かに、腰抜け武士にして食いしん坊である。
    しかし、こういう男が憲政史上最長の在任期間を誇るというのだから日本というのはまことに不思議な国である。
     自民党の河井案里参院議員と夫で前法相の河井克行議員の秘書らが公職選挙法違反(運動員買収)の疑い
    で逮捕された。このことについて安倍首相は今日の参院予算委員会で「大変残念のことだ」と述べた。また「国会
    議員として国民に説明を果たす責任を負っている」とも述べた。河井案里というのは安倍首相が1億5千万円注
    ぎ込んで当選させた人物である。その人に政治家の「説明責任」とやらを果たせと言っているのだよ。これまで「説
    明責任」とやらを一度も果たしたことがない安倍晋三がだよ、全くもってお笑いである。
     小池百合子都知事から「排除発言」を引き出したジャーナリストの横田一(よこた はじめ)さんが「安倍首相の
   保身術を見習いたい(笑い)」
と言っている。(Smart  FRASH/3月3日発売)。

     内閣支持率が急降下中の安倍晋三首相(65)だが、在任期間は憲政史上最長。褒めるところはあるはず――。
    というわけで、鋭く政権を批判してきたジャーナリストたちに、「あえて首相を褒めてみてください」と依頼した!

     今回は、政官業の癒着や公共事業・原発問題などを長年取材してきた、ジャーナリストの横田一氏(63)だ。「長く
    社長をやりたい人は、安倍首相を見習おう」と横田氏は言う。その意味は?

    「『とにかく、強い者にゴマをすっていればいい』ということです。それで、自分のポストを守ることができる。安倍首相
    の保身術には、素晴らしいものがあります。

     安倍首相は、『アメリカの後ろ盾があれば、政権が安泰だ』と知っている。そのために、アメリカに貢ぎ続けるんです。
    『イージス・アショア』などの防衛装備品の購入、辺野古沖の埋め立て、カジノ誘致、すべてアメリカへの貢ぎ物です。

     横浜市へのカジノ誘致に反対する “ハマのドン” こと藤木幸夫氏は、安倍首相を『トランプ大統領の腰巾着』と呼ん
    でいました。ご本人の解説によると、『腰にぴったりとつけてお金を入れるもの』で、スポンサー役ということ。

     「デイリースポーツ」(3日配信)では作家の石田衣良さんがこんなことを言っている。
      石田氏は「ぶっちゃけ言えば、安倍さんの政権の支持率が落ちた途端に焦ったんですよ。これはもう、否定できない
     じゃないですか、タイミング的に。それでこのバタバタなので、ここは反省してほしいし、国民の安全とかを考えた上で、
     じっくり見てたんですっていうんじゃなくて、自分の人気がなくなったらこんな急にメチャクチャなことやっちゃうっていう
     のは、やっぱりちょっとこの事態に限っては信用ならないなと思いますよね」と、安倍政権を厳しく批判した。

      昨日の「デイリー」では慶応大学の金子勝名誉教授が1日にツイッターに投稿したものを紹介している。

      金子名誉教授は「【逃げ帰った大本営会見】」とし、「昨夜のアベ記者会見。『まだ質問があります』との記者の声を振
     り切って終わらせた。無能無知ゆえ、新型コロナ対策会議は10分しか出ず、提灯メディアの頻繁な長時間会食。これで
     はまともな記者の質問には答えられまい。逃げるのは当然」と投稿した。フリーの記者から「まだ質問がある」と声が上が
     る中、会見は36分で終了。安倍首相は約20分後に官邸を出て帰宅した。

       今日の「デイリー」では落語家の立川志らくさんがこんなことを言っている。

      安倍首相は一斉休校について「臨時休業の要請については直接、専門家の意見をうかがったものではありませんが、
     私の責任において判断させていただいた」と発言。首相の側近とされる萩生田光一文科相は、当日まで首相の判断を
     知らなかったと国会で説明している。
      志らくは「この二つは明らかにちょっと訳が分からないですね」とあきれ、「普通は専門家にちゃんと話を聞くべきだし、
     大臣は大臣で、当日まで知らなかったって、これはいったい何なんですか?」と、首相と文科相を批判。「僕は知らなかっ
     たんですよと。もう総理が勝手にやったことですから、僕に何か言われても困りますよという、そういうにおいもしますよね」
     と、萩生田氏の心中を勝手に推察していた。


       いよいよ終わりの始まりか。「そして誰もいなくなった」の一歩手前だ。
      そして今日、国会でコロナウイルスをめぐる現状について安倍首相は、自治体による外出自粛の指示などが可能となる
      「緊急事態宣言」を出すような状況ではない、との見解を示した。
       ところが安倍内閣の一員である橋本聖子五輪相は東京五輪の開催都市契約に20年中に開催されない場合、IOCが
      大会を中止できると明記されていることに触れ「20年中であれば延期できると取れる」と語った。
       そんな中、公私混同を題材にした掛け合い漫才が公演された。

       河野防衛相「議員宿舎があるんだから、議員宿舎に入れということを命じまして」
      苦言を呈した、その相手とは防衛省のナンバー2・山本朋広副大臣(44)。山本副大臣は当選4回、2017年に防衛副
      大臣に就任、去年には2度目となる副大臣に就任した。その山本副大臣に河野防衛相が「議員宿舎に入れ」と言った、
      その理由とは。
       防衛省によると、山本副大臣はこれまでの2度の任期中に、なんと合計146回も都内のホテルに宿泊。その宿泊費を
      公費で負担していたという。その額、およそ118万円。

       もうバラバラである。あれだけ強い絆で結びあっていた友愛の楽園は何処へいってしまったのか、お友だちの間ではもは
      や何の相談もなく、打ち合わせもなく、各自が自己保身に走り、その場その場で勝手なことを口走る。こうなると官僚も誰
      に忖度してよいのか分からない。既に賞味期限は切れている。


 
        「なぜ赤旗を読むか」

        2020・3・2

    私が「しんぶん赤旗」を読み始めてから10年を数える。私はテレビは観ないから芸能界やスポーツ界のニュース
   には詳しくないけれども、自分が生きていく上で必要とする情報は、社会の出来事及び海外の動静は赤旗の日刊紙と
   日曜版ですべて知ることが出来る。情報にとって大事なことは鮮度であることは言うまでもないことだが、それ以上に
   大事なことは精確性と分析力である。しかし、もっと大事なことは、どのような立場で書かれているのかということだ。
   こうした観点から見るとき、私にとって赤旗は単なる情報源ではなく、なくてはならない生活必需品である。
    「しんぶん赤旗」は日本共産党の日刊機関紙である。創刊は治安維持法が存在していた1928年(昭和3年)の2月
   1日、非合法による発行の地下新聞(ガリ版印刷)だった。当時は「せっき」と呼んでいて創刊時の編集長は水野成夫、
   主筆は渡辺政之輔。今年は創刊92周年となり、日本の政党機関紙としては最大の発行部数を誇る。
    元日本共産党赤旗編集局長の韮沢忠雄は、既存のマスコミにはアメリカ合衆国や広告主、創価学会、皇室、部落解
   放同盟などに関する事項にタブーが存在し、そのような報道におけるタブーに切り込める点が、赤旗(あかはた)の存在
   意義の一つであると言っている。
    ではこのような「しんぶん・赤旗」をどのような人たちがどのように読んでいるのか。

    川上詩朗さん(弁護士)➡Twitter
   徴用工問題で解決策を提起する弁護士・川上詩朗さん。「自分の頭で考えるための『事実』『視点』を与えてくれる有益
   な新聞」と「赤旗」を勧めます。政府の言うことを鵜呑みにしない、オリジナルで柔軟なものの見方にとって役に立つ新聞
   です。

     二見伸明さん(元公明党副委員長)➡Twitter
    「朝・毎・読だけでは、かたよってしまうから『赤旗』をとった。根底に流れているのは"反戦・平和" と"ヒューマニズム"」
    ――元公明党副委員長の二見伸明さんが、熱い思いを切々と語ってくれました。

     小松泰信さん(岡山大学名誉教授)➡Twitter
    最近、赤旗「配達宣言」をした小松泰信・岡山大学名誉教授。「赤旗を読めないときは、知らないところで世の中がネガ
    ティブに動いてないか不安にかられる」と〝中毒ぶり〟をアピール。商業紙がとりあげない政治、経済の記事がしっかり
    書かれてることに注目します。

     池田香代子さん(翻訳家)➡Twitter
    「 #桜を見る会」も「 #南スーダン日報」も「赤旗」記事から始まった――翻訳家の池田香代子さんは「赤旗」のスクープ力
    に注目しています。

     角田由紀子さん(弁護士)➡Twitter
    ジェンダー問題の第一線で活躍する弁護士の角田由紀子さん。「赤旗」は「わかりやすく、おもしろい」とまわりの人にも
    すすめてくださっているそうです。

     それで月間の購読料は日刊紙(ブランケット版)が3、497円、日曜版(タブロイド版)は930円。
    因みに新聞各社の購読料はというと、統合版(朝刊のみ)で東京が2950円、読売が3400円、朝日が3093円、毎日
    が3093円、産経が3034円、日経が4000円。
    余談だが、「朝日は経営で売る。毎日は記者で売る。読売は足で売る」と誰かが言っていた。これは読売の購読勧誘員
    の熱心さを揶揄したものだそうだ。
     読売については黒藪哲哉さんの『「押し紙」という新聞のタブー』(宝島社新書・2009年発行)の中に次ぎのようなことが
    書かれてあった。


     早稲田大学の有馬哲夫教授は『原発・正力・CIA』(新潮新書)の中で、読売の元社長・正力松太郎氏が、新聞を通じて
    親米世論を盛り上げるためにCIAに操作されていた事実を、米国公文書館の外交機密文書により明らかにしている。
    正力氏の暗号名は「ポダム」だったという。

    黒藪さんは、日本の新聞は広告料金をつり上げるために、発行部数を誇張している。それを「押し紙」と呼んでいる、と
    告発し、執筆の動機を次のように書きている。

     メディアをコントロールする鍵は、経営部門への介入にほかならない。
    このあたりに、日本の新聞ジャーナリズムの構造的な弱点があるようだ。新聞社に経営上の汚点があり、その摘発を
    逃れるためには、権力構造の一部に組み込まれざるをえないという事情が、徹底した批判精神を発揮できない背景に
    なっているといえるだろう。本書は、新聞ジャーナリズムの衰退を、部数至上主義の功罪という観点から検証したルポ
    ルタージュである。

     ここでもう一冊、ジャーナリストの岩瀬達哉さんの『新聞が面白くない理由』(講談社・1998年発行)の9頁にはこんな
    ことが書いてあった。

     かつて、フランスの『ル・モンド』紙は、「強者にはうやうやしく弱者には無情な日本のプレスは、権力との曖昧な関係を
    維持している」うえ、「その激しい競争は、慎重さよりむしろ、政財界勢力との暗黙の申し合わせに基く自制と情報操作
    への加担に結びついている」(93年11月3日付)と、酷評したことがある。また、同じフランスの『リベラシオン』紙も、日
    本の新聞記者を、「ジャーナリストと、役所の広報課員との中間の位置にある」(93年6月22日付)と揶揄している。

     本題に戻る。私はなぜ赤旗を読むか。3月1日の日曜版の第一面はまたしても特大スクープだ。少し書き写す。

        「桜」参加のマルチ元社長は昭惠氏事業の資金提供者
     「桜を見る会」に参加した悪質マルチ企業代表が、安倍晋三首相の妻・昭惠氏発案のプロジェクトに資金提供していた。
    桜を見る会への参加が大問題となっている「48(よつば)ホールディングス」(48HD、札幌市)をめぐり重大事実が編集部
    の取材で明らかになりました。同社が首相夫妻との記念写真を本社に飾り、会員勧誘に利用していたことも判明。首相夫
    妻の責任は重大です。

     次は日刊紙(3月2日・月曜日)の記事だ。

        「日の丸・君が代」強制やめよ
      ILO・ユネスコ勧告  実施求め市民会議発足

    
国際労働機関(ILO)と国連教育科学文化機関(ユネスコ)が日本政府に対し、教員への「日の丸・君が代」強制の是正を
   求める勧告を出したことについて、同勧告の実施を求める「市民会議」が1日、発足しました。
    ILOとユネスコは昨年春に日本政府に「愛国的な式典に関する規則に関して教員団体と対話する機会を設ける」ことなどを
   内容とする勧告を出しました。卒業式・入学式での「日の丸・君が代」の強制によって教職員の思想・良心の自由が侵されてい
   る問題を、「アイム89東京教育労働者組合」が、ILO・ユネスコの合同委員会に申し立てたことを受けてのものです。
   勧告は「起立や斉唱を静かに拒否することは…教員の権利に含まれる」とのべ、教員団体との対話は、起立・斉唱したくない
   教員にも対応できる合意をつくることや起立・斉唱しなかった教員への懲戒処分を避けることを目的とするよう求めています。
    市民会議は翻訳家の池田香代子さん、作家の落合恵子さん、東京大学名誉教授の堀尾輝久さんら34人が呼びかけ人とな
   り、85人が賛同人となって発足しました。
   同日、東京都内で開かれた発足集会には約150人が参加。寺中誠東京経済大学客員教授らによるシンポジウムなどが行わ
   れ、日本政府に勧告の順守と「日の丸・君が代」強制の中止を求める声明を採択しました。
   日本共産党の宮本徹衆院議員、田村智子、吉良よし子両参院議員、社民党の福島みずほ党首、吉川元衆院議員からメッセ
   ージが寄せられました。




       「そして誰もいなくなった」

         2020・3・1

    安倍首相が27日に表明した全国の小中学校、特別支援学校の一律休校の舞台裏の情報が色々と出て来た。
   新聞によると、首相は官房長官や与党幹部にも知らせず、文科省の抵抗も押し切って独断で表明したということだ。
   今、政権内部で何が起きているのかは分からないけれども、総辞職したというニュースも聞いていないけれども、
   この様子では安倍内閣というのはもはや存在していないのではないか。閣僚が何人いるのかは知らないが、安倍内
   閣は実質は安倍晋三一人であり、全くの個人商店である。例のお友だち連中は何処へ行ったのだろうか。可哀想に
   本当に「裸の王様」になってしまったようだ。
    25日に発表された政府の基本方針では学校での感染対応は都道府県レベルで判断するとされていたが、27日に
   は安倍首相が一転して全国一律の臨時休校を要請し、28日にはさらに一転して「柔軟な対応を求める」と述べた。
   この二転三転を「日刊スポーツ」はコロコロコロナ対策と笑っていた。保守系の「日経」までもが「根拠に基づく行動基準
   を示さないと自治体が判断に迷うケースも出る」と苦言を呈する始末である。毎日新聞は「学校に1日で準備しろという
   のはめちゃくちゃだ」と批判し、朝日新聞は「対策をやっているふりだけじゃないか」と手厳しい。
    混乱とパニックはどこにあるのか、船内にか、市中にか、それとも安倍晋三の頭の中にか、正解はどれだ。考える
   までもないか。
    28日のニューヨークタイムズは臨時休校は政治的な計算だと喝破している
   同紙は東京五輪・パラリンピック中止の懸念が浮上する中、安倍晋三首相が指導力発揮に躍起になったと伝えている。
   記事では、7月の五輪開催を控え、科学的な観点よりも政治的な計算が上回ったとするアナリストらの見方を紹介した
   ということだ。
    スウーデンのウメオ大学の研究チームが国際的な医学誌『ジャーナル・オブ・トラベル・メディシャン』に28日に発表
   した内容は、「下船させ対応なら感染大幅減も」というものだ。それによると「船内の感染率は、中国の最悪の感染地域
   でみられるより約4倍高かった。推定される原因は、船内で人々が互いに接近していたことにある」と指摘している。
   つまり、最初から対応が間違っていたということだ。何故そうなったか、一つは、政府が東京五輪開催のため感染拡大の
   事実を少なめに見積もったということだ。もう一つは、この政権の最大の特徴である集団的無能症である。
   そして気が付けば靖国小僧の傍には誰もいなくなった。
    茶坊主筆頭の菅義偉は反旗を翻したのか、それとも意図的に干されたのか、なぜかこの数日は行方不明である。
   政調会長の岸田文雄が「一律休校」を知ったのは発表直前、「唐突感が否めない」と岸田さんは言う。総務会長の鈴木
   俊一には報告がなかったとかで、鈴木さんは「報告は必要だった」と不満を漏らす。
    政府に全体の意思統一とその確認がなく、与党内部でも協議の必要がないと判断したとなれば、靖国小僧・大殿の乱心
   ということになるのか、やはり、魚は頭から腐るであったということか。
    最後にテレビニュースを一つ伝えておこう。

     1日放送のTBS系「サンデーモーニング」(日曜・前8時)で、安倍晋三首相が2月29日に新型コロナウイルスの
    感染拡大を受けた記者会見を行ったことを伝えた。

      スタジオでジャーナリストの青木理氏は会見について「いいことだと思うんですけど」とした上で「しかし、具体的な例えば、
     検査体制についても休業保証についても共働きや一人親のお子さんには、どうするのかって具体的な措置一切出ず、金
     額についても予備費から出す方針というだけで、僕は昨日がっかりしたんですね」と印象を明かした。
      さらに「判断に時間をかける余裕がなかったとおっしゃるんですけど、もう初の感染者から1か月以上出ているんです。そ
     の間、いろんな準備をしたり、判断をしたり検査体制を充実する余裕があったはずなのに、これをほとんどされていない」と
     指摘した。続けて「その間の首相の記録見ていると、取り巻きだったりとかお友達と会食されてて、昨日も記者会見では三
     十数分で終わっちゃったんですけど、まだ質問ありますって記者が言っているのに、お帰りになられた。予定の時間が過ぎ
     たから。そのままご自宅に戻られているようなんです」と話した。
      その上で「この間のやり方がちぐはぐなのと緊張感がないのと具体的な動きがないのを考えると、今の政権の特徴のやっ
     てる感みたいなものを演出するようなところがここでも見えている気がする。なので本当に1、2週間が勝負なのであれば、
     みなさん協力すると思うのでもっと具体的にどうするんだと、弱者の人たちをどうするんだって、もっと積極的にメッセージ、
     具体的な政策を出してほしいってことに尽きると思うんです」と提言していた。

      さあ今日からは3月だ。桜の季節だ。
      
      さまざまの こと思ひ出す 桜かな     松尾芭蕉

      花ちりて 身は下やみや ひの木笠    与謝蕪村

      死支度 致せ致せと 桜かな        小林一茶

      夜桜や 港の船の 見ゆる園        山口誓子



        「大至急 隔離せよ」

          2020・2・29 
   
     夜の6時半、テレビをつけると靖国小僧がヒトラーのような顔をして「政府の力だけではこの戦いに勝利できない」
    と吠えていた。吐き気がしたのでチャンネルを変えると他の局でも同じ映像が流れていた。よほど重大なニュースな
    のかと思い直して少しの間その演説を聞いてみた。相変わらず感情的で、興奮状態である。ひよっとしてこの男は
    覚醒剤でもやっているのではと思ったが、今のところは薬物反応は出ていないらしい。しかし、私のような素人が観
    ても明らかに陽性である。隔離を急ぐべしと思うのだが、と言うのは、日本会議から発生したネトウヨ・コロナウイルス
    は市中感染率が高いからである。ご本人も数日前には「人混みに出るのは避けてください」と言っていたのだから、
    先ずご本人を隔離するのが先決であろう。この場合の隔離とは、退陣のことである。
     それで靖国小僧は何を吠えていたのかというと、「日刊スポーツ」は次のように報じている。

      満持しての安倍首相会見、疑問や不安に響かぬ精神論

      安倍晋三首相は2月29日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、初めての国民に向けた会見を開いたが、小
     中高校などの一斉休校要請に至った唐突な判断の具体的根拠は示さなかった。政治決断への理解や協力を求め
     ただけ。予備費2700億円を活用した経済対策には触れたがとりまとめはこれからだ。多くの国民が目にする土曜夕
     方に会見を設定した割には、まさかの時間制限付きで、国民の不安と向き合う覚悟は、この日も見えなかった。
     【中略】今後1~2週間が感染拡大か収束かの瀬戸際という、24日の専門家会議の見解を「土台」としたが、その後も
     全国で感染拡大は続く。首相は「学校で集団感染のような事態は起こしてはならない」と強調し、子どもたちが影響を
     受けることは「断腸の思い」と述べたが、「判断に時間をかけているいとまはなかった」と強調した。説明の不十分さは
     認めたものの、教育現場を混乱させたことへの陳謝はなく、「ご理解を」「ご協力を」と繰り返した。
     【中略】感染防止策を「戦い」と表現するなど、精神論も目立った。「政府の力だけでこの戦いには勝利できない」と国
     民全体に協力を求めたが、「必ず乗り越えることができると確信している」と、希望的観測でしか語れなかった首相。
     「夜日程」が批判される中、前日も作家百田尚樹氏らと会食。この日は会見後、自宅に直行した。【中山知子】

      要するに無内容だったということだ。会見は内容にではなく目的が優先された田舎芝居である。
     自身の決断力と実行力を諸外国に誇示することを目的としたものである。この数日、海外のメディアは「後手後手の
     アベ」と批判を連発している。万年幼児の靖国小僧はこのことがよほど悔しかったのだろう。この反撥には靖国小僧
     の持つ不安が隠されている。それはオリンピック中止に追い込まれることだ。
      25日の専門家会議が決定した基本方針には全国一律の休校要請という発想はなかった。つまり、この唐突な方針
     転換は靖国小僧の独断である。
      共産党の藤野保史議員は、予算案衆院通過の反対討論で、「全国一律で休校する合理的な根拠は示されていない」
     と指摘し、新型コロナウイルス感染症が拡大し、対策が緊急課題となっているにもかかわらず、同予算には新型コロナ
     対策費が1円も計上されていないと批判した。
      「政府の力だけではこの戦いには勝利できない」とはあらかじめ責任転嫁の逃げ道を用意しての自己陶酔である。
     しかし、ご本人は会議3分会食3時間の美食三昧の無責任男であり、その男が大規模なイベント自粛を呼びかけた
     26日、部下の秋葉賢也首相補佐官は立食形式の政治資金パーテイーを開いて金儲けに大忙しである。
     さらには靖国小僧の盟友である暴言大王こと麻生太郎先生は、小中高校などの休校により発生する費用について質問
     した記者に対し、「つまんないこと聞くねえ」と相変わらず反社会的勢力(ギャング・スター)の代表気取りお馬鹿丸出しで
     ある。こういう連中が昼には悲壮な顔で国難を煽り、夜にはドアを閉めて仲間と高級ワインを飲みながら金儲けに走るの
     である。
      寺脇 研さん(元文科相文化庁文化部長)はこう批判している。

      安倍首相の判断はあまりにも唐突です。学校を「閉める」までの期間がたった1日しかない。全国の小中高生は約1300
     万人で人口全体の1割に上ります。親や教員などを含めれば、国民生活全体を大きく変えるもので、現場の大混乱は
     当然です。せめて1週間前に準備に入る必要がありました。
      【中略】安倍首相の判断はそうした自治体独自の権限や準備を事実上無視した政治介入であり、独裁的な行為だとい
     えよう。

      新型コロナウイルス対策の第一手は、妄想虚言の靖国小僧を隔離することである。



        「最後の賢者」

          2020・2・28 

    星置9条の会の重鎮にして最長老である尾張 正さんが26日(水)亡くなられた。享年88歳。
  お通夜は今日の午後6時、告別式は明日の午前9時、場所はベルコ手稲シティホールと福盛田勉さんが知らせてくれた。
   思い起せばあれは風狂無頼59歳の春のことであった。私はこの町で多くの賢者と知り合った。その出会いは、私のそ
  れまでの生き方を根本から変えるものであった。つまりは、人生に向き合う態度ということだが、簡単に云うと、その年の
  12月27日、60歳となる誕生日、私は政治的立場を明確にした。
   人生において政治が第一の問題であるかどうかはともかくとして、政治を変えなければ社会は、また生活も変わらない。
  ここで言う社会及び生活とは、個々人の「人権と権利」に関する状況のことである。こうした考え方は星置の賢者たちから
  学んだことである。
   賢者の名は、塩谷敏彦さん、伊藤太郎さん、五十嵐公人さん、小坂利幸さん、そして尾張正さんである。
  星置9条の会はこの5人の賢者によって2005年の3月5日に設立された。既に10年の歴史を数える。その10年の時間
  の流れの中で私が学びの姿勢をとって受け継いだものは「志」である。
  いかなる理由があろうとも、「戦争」は悪である。
    
    ここに改めてご冥福を祈る。

     感謝


 
         「ペスト」

      2020・2・27

    政府には「新型ウイルス感染症対策本部」というものがある。
   鳩山由紀夫氏が「政府の新型コロナウィルス感染症対策本部は安倍首相のやってるフリのメディア対策だったのだ」と
   指摘し、「首相はメディアや様々な会合には平均2~3時間費やしておられるのに、対策本部の平均出席時間は11分
   だとか。国民の命よりご自分なのだ。今頃に総合的な基本方針を『早急に』取りまとめたいとは信じられない」と遅きに失
   していると投稿したあれだ。
    その対策本部が25日、基本方針なるものを発表した。
   医療体制の方針は、▽一般医療機関で診療時間を分けるなどして患者を受け入れる▽風邪の症状が軽度の場合は、
   自宅での安静を原則とする、―――といったものだ。ただ基本方針は医療機関に財政的な支援をすることにはふれて
   おらず、実効性に疑問を残すものとなったと新聞は報じている。
   この会議に何時間費やしたのか、まさか11分ではないと思うが、またこの会議にアベの靖国小僧やポンコツ加藤やポ
   エムの進次郎が出席していたのかは確認できないが、内容は数日前に靖国小僧が「できるだけ人混みには出ないよう
   にしてください」と云った町内会の回覧板レベルから一歩も前進していない。
    この基本方針のもつ問題点について共産党のドクター小池が次のように批判している。
   25日、日本共産党の小池晃書記局長の国会内での記者会見。
   「患者や国民、医療機関にはさまざまな要請をする一方で、国が果たすべき責任が打ち出されていない」
   「わが国のPCR検査の実施件数が、同程度の感染被害が起こっているとされる韓国などと比べても極端に少ない」
   「こうした措置を取るために、医療機関に対する単なる『要請』ではなく、緊急で抜本的な財政措置をとることを政府に
   求める」
    そして25日の産経新聞だ。朝日ではないよ、毎日でもないよ、大本営発表の国営新聞の産経だよ。
   産経とFNNとの合同世論調査(22,23両日実施)によると、安倍晋三内閣の支持率が前回調査(1月11、12両日
   実施)より8・4ポイント減の36・2%と急落し、不支持率は7・8ポイント増の46・7%となったということだ。
   安倍首相主催の「桜を見る会」の問題をめぐる安倍首相の説明には「納得していない」が78・2%に達し、「納得して
   いる」は11・8%だということだ。
 

    
    ・・・・・・ここで古い本を開いてみる。何十年ぶりのことだろうか。
   「4月16日の朝、医師ベルナール・リウーは、診療室から出かけようとして、階段口のまんなかで一匹の死んだ鼠に
   つまずいた。咄嗟に、気にもとめず押しのけて、階段を降りた。しかし、通りまで出て、その鼠がふだんいそうもない
   場所にいたという考えがふと浮かび、引っ返して門番に注意した」。
   開いた本はアルベール・カミの『ペスト』、1972年に新潮社から「カミユ全集」全10巻として刊行されたものの第4巻
   の10頁。
    この作品は、不条理と人間の闘いの寓意小説であるという見方もある。それは「ある種の監禁状態」についての考察
   という意味であろう。予防を口実にした非常事態宣言、こういうことは起こる。私の読み方に誤りがあるとしても、私が
   読み取ったものは、ファシズムに対する警鐘であrった。
    私がこの全集を買ったのは1977年の春の事で、帯広の田村書店であった。当時、私は20代の半ばであった。
   その頃はまだ「オリエンタルリズム」というものを知らなかった。読書に関して言えば、思えば幸せな時代であった。
    60歳を過ぎた頃、私はカミを必要としなくなるのだが、ここから先のことは個人的な事情であるから、ここに書くこ
   とはしない。問題は、『異邦人』の読み方だ。回りくどい言い方はしない。それが植民地主義者の文学だということだ。
   「入植者」の眼によって書かれた季節であり、土地であり、出来事であったということだ。
   「本との別れ」、これもまた一つの喪失である。

   ・・・・・・さて、一息ついたところで現実に戻る。私が生きているこの国の「今と此処」だ。
   ドクター小池は言う。
   「軽症患者が殺到して、重症患者の治療に支障が出ることは避けるべきだが、『自宅待機』を過度に強調しすぎると、
   重症化を見逃す危険がある」。
    クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号は、1月20日に横浜港を出発し、鹿児島、香港、ベトナム、台湾、沖縄に立ち
   寄り、2月3日に横浜港へ帰港した。日本政府はダイヤモンドプリンセス号の乗員乗客の下船を許可しなかった。この
   時点でのクルーズ船には、乗客2、666人、乗員1、045人、合計3、711人が乗船していた。
   これが最初の監禁である。その後、感染が船外に拡大するにつれて監禁もさまざまな形をとって拡大される。
   監禁とは、人を一定の区画などの閉じ込め、そこから出る自由を奪うことである。感染の拡大を阻止するためにはどう
   いう方法があるのかと考えるとき、見落としてならないのは、方法の政治的な意味である。すなわち人権と自由の問題
   である。若かった私がカミの『ペスト』から教えられたことは、この問題であった。



       「苦渋の決断」

        2020・2・26
             


    昨日、星置9条の会の事務局(福盛田、阿部、中本)の会議があった。阿部さんは体調不良のため出席しなかったの
   で、実質は福盛田代表と私だけの話し合いとなった。結論から先に言うと、3月10日に予定していた「第42回学習交
   流会」は中止と決定した。理由は、新型コロナウイルスである。
    既に会場も確保し、チラシ及び案内状も仕上がっており、予算も確保でき、準備万端整って後は開催日を待つだけと
   いうところまで進んでいたので、何とも残念な思いだ。
    今回は、「8年目の福島をたずねて―――福島と憲法」と題して、星置在住の作田信子さんが福島で観たこと、考えた
   ことについて報告するという形式で、この国の「今と此処」について何が真実であるかをみんなで考えようという企画であ
   った。星置9条の会としてはどうしても実現しなければならない「講演と文化のつどい」だった。
    しかし、現在の状況では開催することは不可能だ。
   この数日、各地域の9条の会のイベント中止のメールが入ってくる。そして、日ごとに感染者の数は増え、地域も拡大し
   ている。今では、日本全土が感染地域だ。安全の場所は何処にもない。
    この問題について、昨日の「デイリー・スポーツ」は次のように報じている。

   IOC現職委員が見解 東京五輪開催可否期限は5月末 
     新型肺炎「これは新しい戦争」

     新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大する中、国際オリンピック委員会(IOC)の元副会長で、現職委員のディック・
    パウンド
氏(カナダ)が、5カ月後に開幕が迫る東京五輪の開催の可否について、判断は遅くとも5月下旬までに行うとの見
    解を示した。AP通信がインタビューを報じた。
     IOC委員の中で最古参のパウンド氏は東京五輪が直面するリスクを指摘。コロナウイルスにおいて宿泊、警備、食料など
    多くの点でクリアすべき問題があるとし「これは新しい戦争」とした。その上で、先伸ばしをしても5月下旬までに判断する必要
    があるとした。また、日本開催が難しいという判断になれば、別の都市への移転ではなく「おそらくキャンセルとみている」と、
    中止になるという見方を示した。
     東京五輪を巡っては、懸念の声が海外メディアから相次いでおり、韓国紙「朝鮮日報」は24日付けで「東京五輪がウイルス
    拡散できしんでいる
」と題して「大会準備に『赤信号』がともっている」と、報じた。タイ紙の「バンコクポスト」は「日本は五輪につ
    いて再考する必要がある」と厳しく指摘。その理由について船内で多くの感染者を出した「ダイヤモンドプリンセス号」での日本
    政府の対応を挙げ「失敗した」と断じている。
     米「タイム」誌は「東京五輪はウイルスの犠牲になる?」と題し、組織委が17日に公式モットー「United by Emotion(感動
    で私たちは1つになる)」に触れつつ「今日、世界をつなぐ感情が1つあるとすれば、それは恐怖かもしれない」と、コロナウイル
    スの脅威を強調。また、「ニューズウィーク」も「2020年五輪はキャンセルされるか?」、ロイター通信は「一部投資家は、ウイル
    スの流行が7月24日に東京で開始される予定の五輪を奪う可能性があることを心配している」などと伝えている。

     オリンピック開催危ぶまれるという報道はこの数日かなり増えている。発言者の立場はそれぞれで、医学的なもの、政治的な
    もの、商業的なものと色々で、中には漫談的な戯言もないわけではない。
     星置9条の会が企画した第42回目の「講演と文化のつどい」の内容は、先にも書いたように「8年目の福島をたずねて―――
    福島と憲法」というものだ。なぜ、作田さんは福島を訪ねたのか、問題はここだ。
     日本にオリンピックを開催する資格はあるのか。福島を置去りにし、沖縄を踏みつけ、世界の潮流に逆行して原発再稼働に
    突き進み、対米従属の軍拡路線をひた走る日本に「平和の祭典」を開催する資格があるのか。
    オリンピックを国威発揚の場とする政治利用、こんなことが許されるのか。
     そんな中、厚生労働省が2月20日夜に発表した国内で開催予定の大規模イベントに関して、正式な方針を発表した。

 「イベント等の主催者においては、感染拡大の防止という観点から、感染の広がり、会場の状況等を踏まえ、開催の必要性を
 改めて検討していただくようお願いします。なお、イベント等の開催については、現時点で政府として一律の自粛要請を行うもの
 ではありません」。
     厚生労働大臣は加藤勝信という人で岡山県出身、竹下派所属、64歳。連日、ニコニコ顔で意味不明な発言を繰り返している。
     この人を誉める記事は見当たらない。この人を批判する記事も見当たらない。ただ、この人に関する記事には必ず「無能」とい
     う二文字がセットになっている。問題は、状況の把握能力に在るのだろう。この人については『日刊現代』が「ポスト安倍」が聞い
     て呆れるポンコツぶり。首相候補どころか大臣も失格だ」と切り捨てていた。
       その加藤さんの部下である厚生労働省大臣官房審議官に大坪寛子という人がいる。この数か月、何かと世間を騒がせている
     毒婦だ。大坪さんの近況については「スポーツ報知」が次のように伝えている。政治欄だったか芸能欄だったか、それとも風俗欄
     だったかは確認していない。

      八代弁護士、海外出張で計4回コネクティングルーム利用の和泉氏&大坪氏に「なぜ和泉補佐官は大変、体調を崩す
    たびに出張に行こうと思うのか?その答弁自体がお笑い」
   2月21日配信、TBS。

      21日放送のTBS系「ひるおび!」(月~金曜・前10時25分)では、政府が和泉洋人首相補佐官に同行した海外出張が不適切
     と問題視されている厚生労働省の大坪寛子官房審議官に関する「旅行(出張)命令簿」を衆院予算委員会理事会に提出したことを
     報じた。
      大坪氏は2018年に計4回、和泉氏の海外出張に同行し、計約185万円が支払われていた。両氏は出張の際、外廊下を通らず
     に互いの部屋を行き来できるコネクティングルームを4回とも利用したことが判明している。和泉氏は内閣官房健康・医療戦略室長
     で、大坪氏は同室次長を兼務している。
     命令簿によると、大坪氏は18年7月にミャンマー、9月にインドと中国、11月にフィリピンへそれぞれ2~3日間の日程で出張した。

      和泉洋人首相補佐官と大坪さんは京都で記念写真を撮っている。何の記念かは知らない。
     そういえば誰かが言っていた。「コロナウイルスと戦うネズミ男とヘビ女の愛の記録、ある濃厚接触」と。
     だから、私はオリンピックを中止せよと言うのだ。そんな場合ではないだろう。



       「今読みたい本」

         2020・2・25 


    変革への胎動がマルクスを呼ぶ

   『未来への大分岐ー資本主義の終わりか、人間の終焉か?』
  (マルクス・ガブリエル/マイケル・ハート/ポール:メイソン/斎藤幸平=編、集英社新書、2019年8月刊、980円)評者:志真秀弘

 社会主義体制が崩壊しマルクスなど過去の人と言わんばかりの論評が横行して久しかった。が、その
風潮に変化が生じている。本書は編者・斎藤幸平(1987―)とマイケル・ハート(1960―)、マルクス・ガブ
リエル(1980―)、ポール・メイソン(1960―)の三人との対話からなる。いずれも若い気鋭の論客である。

 ●自然の略奪と資本主義

 マイケル・ハートはアントニオ・ネグリとの共著『帝国』で知られるが、かれと斎藤との対話が本書の第一部。
現在の資本主義の危機の特徴がまず示される。世界経済は、リーマンショック後の長期停滞から抜け出せ
ていない。先進国はすでに1970年代に資本蓄積の危機、利潤率低下の危機に直面していたが、では、新自
由主義に代わるケインズ主義的・社会民主主義的な、つまり改良的プログラムの実行でこの危機は克服で
きるかの問いにハートは「ノー!」だとして、変革の可能性は運動をおいてないと応える。

 そこでハートは水や電力をめぐる地域のたたかいを紹介し、〈コモン〉(共有のもの)の概念を説いたうえで、
斎藤が著書(追記参照)で解明したマルクスと環境問題について質問する。利潤の最大化を目的とする資本
主義は地球環境を保つことはできないーそれを晩年のマルクスは明らかにしたと斎藤は応える。危機を民主
主義の力で転換するには、経済的視点に立ち止まらず資本による「自然の略奪」(斎藤)を阻止しする思想が
必要。この問題提起は本書の白眉である。同趣旨のことをカストロは切迫感を込めて語っていた(イグナシオ・
ラモネ『フィデル・カストローみずから語る革命家人生』岩波書店、2011年)。それを『〈いのち〉を食う』でキュー
                   バの原発中止問題と合わせて木下昌明が指摘している。(写真下=斎藤幸平氏)

  ●哲学の復権

   第二部にはNHK『欲望の資本主義』シリーズで知られる哲学者マルクス・ガブリエルが登場する。かれのポストモダンのへの厳しい批判、
  そしてその淵源は1968年にあったとの論は、同時代に生きた評者にとって興味深い。いくつもの「真実」があるわけではない、「ホロコース
  トと従軍慰安婦は『自明の真実』」であり、事実が存在するのに事実を見ない「相対主義」は民主主義にとって危険な考え方だ。
  かれは、こう主張してフーコー、デリダ、さらにニーチェ、ハイデガーなどに見られる「他者を非人間化」する考え方を厳しくしりぞける。
  「さまざまな倫理的問題について根本的な合意が、全人類のあいだに存在する」つまり、普遍的理念は実在するとのかれの主張はいまとり
  わけ大切だ。疎外の現実に立ち向かう共同の根拠もそこにある。AI万能論を批判できるのは哲学はじめ人文諸科学以外にないとの主張も
  重要である。科学技術の進歩への信仰は危険であって、そこでも倫理的課題が問われている。

  ●マルクスに帰れ

   最後の第三部は『ポストキャピタリズム』で話題をよんだポール・メイソンとの対話だが、これが意外な展開をみせる。メイソンはコンドラチ
   ェフ波動などによりながら、「ポストキャピタリズム」の概念を説明する。かれが情報技術の発展を過大評価しているのではないかとの疑問
   から、斎藤はいくつかの問いを投げかける。これに対しメイソンは情報工学の発展を道徳的・倫理的に制御するのは人間であり、自分の論
   は「伝統的なマルクス主義の流れに位置づけられる」と応える。

    こうして三編の対話を貫く思考は、斎藤のいうように「マルクスに帰れ」であり、共通するのは、危機を転換できるのは人びとの運動をおい
   てないとの認識だ。その意味で、本書は、「99パーセントの人びと」への励ましの書ともいえる。

   〔追記〕編者・斎藤は著書『大洪水の前にーマルクスと惑星の物質代謝』(堀之内出版)で2018年のドイッチャー賞を受賞。この賞は、マルクス
   主義の伝統における最良かつ最も革新的な新刊書に与えられる。過去に故エリック・ボブズボーム、デヴィッド・ハーヴェイらが受賞。

   *「週刊 本の発見」は毎週木曜日に掲載します。筆者は、大西赤人・渡辺照子・志真秀弘・菊池恵介・佐々木有美、根岸恵子、杜海樹、ほか
   です。

   


 
        「パンデミック(世界流行)」

          2020・2・24

    パンデミックとは、ある病気(感染症)が国中あるいは世界中で流行すること。感染症(特に伝染病)の(顕著な
   感染や死亡被害が著しい事態を想定した)世界的な流行。「世界流行」ともいう。語源はギリシャ語の「パンデミア」
   であり、「全て」プラス「人々」を意味するそうだ。
    WHO(世界保健機構)によれば感染症の流行は、その規模に応じて「エンデミック(地域流行)」、「エビデミック
   (流行)」、「パンデミック(汎発流行)」に分類される。このうち最も規模が大きのがパンデミックである。
   「汎発(はんぱつ)」とは三省堂の『大辞林』によれば、「症状が広範囲に発現すること」と解説されている。医学用語だろう。
    現在の状況がパンデミックであるのかどうか無知無学の私には判断のしようがないけれども、「対策本部」の設置以降も
   グルメ優先で高級料理を楽しんでいる安倍晋三が総理大臣では政府の発表はとても信用できない。
    ここ暫くはNHK・読売新聞、産経新聞の報道は無視して、他の情報源を追いかけよう。その中には個人のブログやツイッ
   ターも入る。いや、むしろこういう状況下ではそうした個人メディアの方が信頼できる。
    それはともかくとして、関連するニュースをいくつか拾ってみる。

     新型コロナウイルス感染拡大で現実味・・・・・東京五輪返上で20兆円消失
                        日刊ゲンダイ

    「感動で、私たちは一つになる」なんて言っている場合か。新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大に歯止めが
   掛からず、東京五輪中止が現実味を帯びてきた。コロナ禍に襲われる日本は不信の的。2012年大会を開催した英
   ロンドンが“名乗り”を上げる前代未聞の事態に追い込まれている。開催に向け莫大な資金が投じられてきた。万が
   一、中止となった場合の経済損失はシャレにならない。

     行事自粛や自宅療養を 新型ウイルスの感染拡大を受け、専門家会議が緊急会見
                       2/24(月) 23:55配信     時事通信

     新型コロナウイルス感染拡大を受け、政府の専門家会議は24日、緊急記者会見を開いて行事の自粛や風邪
    
の症状が出た場合の自宅療養など、社会の協力を強く呼び掛けた。
     同会議の尾身茂・副座長は、現状は「一部の地域で感染の連鎖が起きているが、まだ急拡大には至っていない」と
    の認識を示し、今後1、2週間が急拡大するか拡大を抑えられるかの分かれ道になると強調した。
    今回のウイルスは、大半が軽症で済む半面、高齢者や持病のある人は重症化し死亡する恐れもあることが分かってき
    た。感染が急拡大すれば医療体制がパンクし、重症者が十分な治療を受けられない懸念も生じる。

        中国、医療関係3000人が感染  新型肺炎
             2/24(月) 23:20配信   時事通信

     【北京時事】新型コロナウイルスが発生した中国湖北省武漢市を視察した世界保健機関(WHO)と中国の合同専門家
    調査チームは24日、北京で記者会見し、同省を中心に医療関係者3000人以上が感染したと明らかにした。
     ロイター通信によると、会見した梁万年・中国国家衛生健康委員会調査チーム長は、医療関係者に広がる感染は「防
    護品の不足や疲労」が引き起こした可能性があるという見方を示した。WHOが中国に派遣したカナダの伝染病学者ブル
    ース・エールワード博士も同席した。

       鳩山由紀夫氏「国民の命よりご自分なのだ」…安倍首相のウイルス対策批判
               2/24(月) 22:36配信    デイリースポーツ

    鳩山由紀夫元首相が24日、ツイッターに新規投稿。新型コロナウィルスへの安倍晋三首相の対応を厳しく批判した。
   鳩山氏は「政府の新型コロナウィルス感染症対策本部は安倍首相のやってるフリのメディア対策だったのだ」実質が伴ってい
   ないと批判。「首相はメディアや様々な会合には平均2~3時間費やしておられるのに、対策本部の平均出席時間は11分だ
   とか。国民の命よりご自分なのだ。今頃に総合的な基本方針を『早急に』取りまとめたいとは信じられない」と遅きに失している
   と投稿した。


    「東京五輪中止のシナリオを」舛添氏が提言 「指揮官が無能だからこうなる」政府対応を批判
            元厚労大臣・舛添要一氏  Abema  TINES

     改めて東京五輪中止のシナリオについて問われると「私も東京五輪を一生懸命準備してきたので絶対にやりたい。しかし
    危機管理は最悪の事態を想定して準備をする。今回の新型コロナウイルスに特性が似ているのはSARSのウイルス。SARS
    は11月に始まり、収束したのは7月。今回は武漢で12月に始まった。つまり収束するのは8月くらいになるが、7月から8月に東
    京五輪ができるのか。この1、2週間で日本と韓国が頑張らなければ、WHOがパンデミックを宣言する可能性がある。その場合、
    8月までにWHOが終息宣言を出せないケースも考えられる」と述べ、最悪のシナリオを描いていない政府の対応を批判した。


      新型肺炎  中村愛媛知事「国の連絡遅すぎる  自治体もっと信じて」と苦言
              2/24(月) 21:22配信    毎日新聞

     愛媛県の中村時広知事は24日の臨時記者会見で、新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・
    プリンセス」から20、21日に下船した県内在住者7人について、厚生労働省からメールで名簿が提供されたのは23日午前3時
    40分だったと明らかにした。中村知事は「(連絡が)遅いんじゃないかと思う。自治体をもっと信じて指示を出したらいいので
    はないか」と苦言を呈した。


 



         「戦後75年」

          2020・2・23

     今年は戦後75年目となる。新聞の海外ニュース蘭に次ぎの記事が載っていた。

         「戦時の日系人収容謝罪」
         米カルフォルニア州  下院で全会一致

      “自由への攻撃を繰り返すな

      
      【ワシントン=池田晋】米カリフォルニア州議会の下院本会議は20日、第2次世界大戦中に12万人以上におよぶ日系人
     を排斥、強制収容した過去の行いについて、公式に「謝罪する」決議案を全会一致で可決しました。連邦政府はレーガン大
     統領の下で1988年に謝罪、賠償しており、トランプ政権が特定の移民を敵視するなか、地方議会が警鐘を鳴らしたかたち
     です。
      決議には、トランプ現政権による親子引き離しなどの排他的移民政策を念頭に、「このような自由に対する攻撃を二度と繰
     り返さないため、過去の過ちから学ぶことがいっそう重要」とする一文が盛り込まれました。
      日本の真珠湾攻撃後の42年2月19日、フランクリン・ルーズベルト大統領による大統領令の下で、カリフォルニア州など
     西海岸の日系人は安全保障上の脅威とみなされ、一方的に住まいを追われ、砂漠などに設置された10カ所の強制収容所
     へ収監。うち2カ所は同州に置かれていました。
     決議提案の中心となった日系3世のアル・ムラツチ議員(民主党)は、2001年の対テロ戦争以来、イスラム系を脅威とみな
     す風潮が広がっていると米メディアに指摘。「大戦中に日系人に起きたことと、現在起きていることには著しい類似点がある」
     と移民敵視を批判しました。同州のニューソム知事は大統領令から78年を迎えた19日を「追憶の日」とする布告の中で、強
     制収容は「国家としての最も神聖な価値に対する背信行為であり、決して繰り返してはならない」と述べました。


      こういうニュースに接すると、アメリカのニューヨークのリバティ島に「自由の女神」の像が立っていることを思い出す。
     この像の正式名は「世界を照らす自由」というものだそうだ。ウイキペディア(フリー百科事典)は次のように解説している。

      自由の女神像はアメリカ合衆国の独立100周年を記念して、独立運動を支援したフランス人の募金によって贈呈され1886年
     に完成した。アメリカ合衆国の自由と民主主義の象徴であるとともに、19世紀以来絶えることなく世界各地からやってくる移民に
     とって新天地の象徴ともなっている。アメリカ合衆国ナショナル・モニュメントに指定されている。1984年にはユネスコ世界遺産
     (文化遺産)に登録された。

      アメリカは先住民虐殺で国を興し、人種差別で国を繁栄させ、二発の原爆で世界の支配者となった国だ。これはアメリカの歴史
     である。しかし、アメリカは「自由と平等」を理想として仰ぐ国でもある。そして何よりも「嘘」を嫌う国でもある。
      戦後75年、アメリカは自国の過去に向き合い、日系人に対して犯した誤りを認め、そして謝罪した。
     日本では、いまもってこういうことは起こってはいない。
      北国の方はどうだろうか。
     第2次世界大戦中、ソ連では100万を超える女性が従軍したそうだ。慰安婦ではない、兵士としてだ。その声を聞き書きした『戦争
     は女の顔をしていない』という本があるそうだ。著者の名はスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ、2015年のノーベル文学賞受賞作品
     だ。本は二冊、一冊は三浦みどり訳による岩波現代文庫、もう一冊は小梅けいとという人が漫画家したもので出版元は角川書店。

   
←岩波現代文庫 


       角川書店→
 

    この本の内容(岩波現代文化版)

   ソ連では第二次世界大戦で100万人をこえる女性が従軍し,看護婦や軍医としてのみならず兵士として武器を手にして戦った.
  しかし戦後は世間から白い目で見られ,みずからの戦争体験をひた隠しにしなければならなかった――.500人以上の従軍女性
  から聞き取りをおこない戦争の真実を明らかにした,ノーベル文学賞作家の主著.(解説=澤地久枝)
     ■内容紹介
   アレクシエーヴィチはこれまで,ソ連の一般市民に対する綿密なインタビューを重ねることによって,大文字の歴史からはこぼれ
  落ちてしまう市民の生の声をすくいあげ,世界中に衝撃を与えてきました.とりわけチェルノブイリの事故処理を担った一般人など,
  ともすれば国家権力に圧殺されてしまいがちな弱者の声に耳を傾けるその姿勢は,社会性および人道性の観点から高く評価され,
  また,市井のさまざまな証言を集め,多声的なドキュメンタリー文学作品に仕上げるその創作手法は,芸術性の点でもきわめて高い
  到達を示しているとして,これまで数々の文学賞が授与されてきました.それが認められて2015年ノーベル文学賞を受賞しました.
   その創作スタイルがドキュメンタリーの手法であるため,文学賞として認められるか懸念されましたが,スウェーデン・アカデミーは
  「私たちの時代の苦悩と勇気への記念の碑」と称え,「文学の新しいジャンルを案出した」と評しました.
   本作はアレクシエーヴィチが1984年に発表した最初の作品です.雑誌記者だった30歳代の彼女が1978年から取材を開始して,500
  人を超える女性から聞き取りをしました.完成後2年間は出版を許されず,ペレストロイカ後に出されました.ベラルーシの独裁者ルカ
  シェンコ大統領は彼女を「外国で著書を出版し祖国を中傷して金をもらっている」と非難し,長い間ベラルーシでは出版禁止にされてき
  ました.
   ソ連では第二次世界大戦で100万人をこえる女性が従軍し,看護婦や軍医としてのみならず兵士として武器を手にして戦ったのです
  が,しかし戦後は世間から白い目で見られ,みずからの戦争体験をひた隠しにしなければなりませんでした.英雄としてではなく生身の
  人間としての従軍女性(パルチザンや抵抗運動に参加した女性をふくむ)に本書が初めて光をあてたのです.
   ベラルーシのドキュメンタリー作家アレーシ・アダモーヴィチいわく,
  「戦争は女の顔をしていない.しかし,この戦争で我々の母親たちの顔ほど厳しく,すさまじく,また美しい顔として記憶されたものはなか
  った」
  人間は戦争よりずっと大きい
  思い出したくない
  お嬢ちゃんたち,まだねんねじゃないか
  恐怖の臭いと鞄いっぱいのチョコレート菓子
  しきたりと生活
  母のところに戻ったのは私一人だけ……
  わが家には二つの戦争が同居してるの
  受話器は弾丸を発しない
  私たちの褒美は小さなメダルだった
  お人形とライフル
  死について,そして死を前にしたときの驚きについて
  馬や小鳥たちの思い出
  あれは私じゃないわ
  あの目を今でも憶えています……
  私たちは銃を撃ってたんじゃない
  特別な石けん「K」と営倉について
  焼き付いた軸受けメタルとロシア式の汚い言葉のこと
  兵隊であることが求められたけれど,かわいい女の子でもいたかった
  甲高い乙女の「ソプラノ」と水兵の迷信
  工兵小隊長ってものは二ヶ月しか生きていられないんですよ,お嬢さん方!
  いまいましい女(あま)と五月のバラの花
  空を前にした時の不思議な静けさと失われた指輪のこと
  人間の孤独と弾丸
  家畜のエサにしかならないこまっかいクズジャガイモまでだしてくれた
  お母ちゃんお父ちゃんのこと
  ちっぽけな人生と大きな理念について
  子供の入浴とお父さんのようなお母さんについて
  赤ずきんちゃんのこと,戦地で猫が見つかる喜びのこと
  ひそひそ声と叫び声
  その人は心臓のあたりに手をあてて……
  間違いだらけの作文とコメディー映画のこと
  ふと,生きていたいと熱烈に思った

      訳者あとがき
     解説 著者と訳者のこと        澤地久枝
   スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ
  1948年ウクライナ生まれ.国立ベラルーシ大学卒業後,ジャーナリストの道を歩む.民の視点に立って,戦争の英雄神話をうちこわし,
  国家の圧迫に抗い続けながら執筆活動を続ける.

   三浦みどり
  ロシア語通訳・翻訳家.『ノンちゃん雲に乗る』をロシア語に翻訳し出版.アレクシエーヴィチを3冊翻訳.アレクシエーヴィチと親交があり,
  来日の際は通訳をおこなった.2012年没.

   戦後75年、アメリカ人の求める自由と平等について考える。ロシア人(旧ソ連)の求める自由と平等について考える。
  戦後75年、日本人はなぜ自由と平等を求めないのかについて考える。
  犯罪と良心の関係を論じるとき、戦勝国と敗戦国の違いは何の意味もない。
  謝罪するドイツ、謝罪するアメリカ、そして絶対に謝罪しようとはしない日本・・・・・ それぞれの戦後75年。





        「経済の実態」

         2020・2・22

    日本の大手新聞は本当のことを報道しないから、原発にしても、中東情勢にしても、コロナウイルスにしても、国内
   の経済の実態についても、時々は海外メディアの報道を覗き見しなくてはならない。
    それで今日は米紙ウオールストリート・ジャーナルの社説を開いてみる。
   以下に転写するのはその社説とツイッターによる反応だ。


     米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は18日の社説で、昨年10月の日本の消費税率引き上げが「大失態」
    だったと酷評した。
    昨年10~12月期の国内総生産(GDP)が大きく落ち込んだためで、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)も安倍晋三
    政権の増税判断に批判的な社説を掲載。米英の大手経済紙がそろって日本の経済政策への懐疑論を掲げている。

  海外メディアが日本の消費増税を酷評、
      「タイミング最悪」と安倍政権の失政を猛烈批判

    米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが18日、「日本の消費税の大失敗」というタイトルで社説を掲載した。時事通信
   によると、社説は昨年10月の消費増税が1997年と2014年の増税時と同様、日本経済にマイナスの影響を与えたとして、
   「三度目の正直とはならなかった」と皮肉った内容だ。
    また社説には、「消費増税による消費の冷え込みでGDPが6.3%も減少し、その後に新型コロナウイルスの感染拡大が
   起きたことから、増税のタイミングは最悪。安倍首相の失策で日本経済は大きな危機に見舞われている」といったことも
   記されており、「回復が最も必要な時に経済を締め付けた」「安倍首相は政権公約に掲げた『経済活性化に向けた大規
   模な政策改革』を実行していない」「日本が安倍首相の経済失政の代償を回避するのは手遅れだ」などと散々な書かれ
   ようだ。

    日本が犯した3度目の過ち、消費増税が経済に打撃
   繰り返される「消費増税は財政健全化が目的」という論理は一段と怪しくなっている。

    この記事を受け、SNSでは「アベノミクスの正当な評価だ」「今すぐに減税するべきだ」「そんなことはわかっていたが、
   国内メディアが“安倍首相の失政である”と報じないことに違和感がある」「国に信用があれば税金が高かろうが納める
   が」「増税前からわかっていたことでは?」「日本国民もいい加減目覚める時だ」といった声で溢れかえっている。
    景気後退は、安倍政権の失政が招いたものであることに、国民は気づいていたようだ。そんな中、「景気は緩やかに
   回復している」などとお得意の「嘘答弁」をし、GDPの落ち込みを台風直撃や暖冬の影響などの気候的理由のせいにす
   る首相を、一体誰が支持するというのだろうか。

      Twitterの反応

     

     アベノミクスも消費増税も大失敗

     安倍政権が繰り返した悪政と失政の数々は

     カネと党利党略の為経団連と外資の意のままに

     しかもメディア掌握で国民を騙しながら…その代償は大きすぎる

     今すぐにでも政権を代え引き返さないといけない

     お願いだから早く気付いて!https://t.co/exb4xLpEjd

     — YellowishPink (@pink_yellowish) February 19, 2020

       英国紙『エコノミスト』は17日、「安倍晋三首相は2度目の消費税引き上げを行い、最大の経済的愚策を繰り返した」と
     報じた。
      昨年10~12月期の国内総生産(GDP)が実質で年率6・3%の大幅減少となりましたと発表されている。個人消費など
     民間需要が総崩れだということだ。
      国別GDPランキングではアメリカカ、中国に次いで第三位であるが、国民一人当たりのGDPランキングは世界211カ国
     中では第32位である。ある経済評論家によると、これは「日本株式会社」の売り上げは世界3位ながら、社員一人当たり
     の売り上げでは世界で32番目であるということだ。つまり軍事的にも経済的にも既にアジアの盟主ではないということだ。
      それでも茂木敏光経済再生担当大臣は記者会見で、「政府として現時点で景気回復が途切れたとは考えていない」と強
     調した。政府全体としては、緩やかな回復傾向にあるというのが基本的な見方だそうだ。
     この連中はよっぽど頭が悪いのか、あるいは根っからの嘘つきなのか、いずれにしても無能力であることは間違いない。


 
      「魚は頭から腐る」

       2020・2・21

    韓国政府は20日、新型コロナウイルスによる肺炎の感染者から初の死亡者が出たと発表した。韓国国内で
   の感染者は計104人だということだ。
    中東のイランでは19日、中部のイスラム教シーア派聖地コムで新型コロナウイルスの陽性反応が出ていた
   高齢者2人が死亡したと同国の保健省が発表している。
   発生源地の武漢市がある中国政府20日現在で、感染者は7万4576人、死者は2118人と発表している。
    では日本はというと厚生労働省の発表によると、都道府県別患者数は以下のとおりである。
   北海道(4)、東京都(14)、神奈川県(9)、埼玉県(1)、千葉県(3)、愛知県(7)、三重県(1)、大阪府(1)、
   京都府(2)、奈良県(1)、和歌山県(10)、福岡県(2)、沖縄県(3)、この他に海外在住が11人。
    テレビ(民放)が伝えるところでは感染者数は728人、死亡者は3人ということだ。水際対策どころか既に国内
   全土に蔓延したペストである。
    19日の神奈川新聞にこんな記事が載っていた。

  小泉進次郎氏、肺炎会合欠席日に新年会 「後援会
     優先したのか」野党が批判

    小泉進次郎環境相(衆院神奈川11区)が新型肺炎に関する政府の対策本部会合を欠席した日に、横須賀市内
   で開かれた地元後援会の新年会に出席していたことが18日、関係者への取材で分かった。同日の衆院予算委員
   会では、共産党の宮本徹氏が「新型コロナウイルス対策よりも後援会行事を優先したのか」と批判した。
    小泉氏が欠席したのは、政府の新型コロナウイルス感染症対策本部が16日午後4時から首相官邸で開催した会
   合。同本部は全閣僚がメンバーになっており、当日は八木哲也環境政務官が代理出席した。大臣が東京から離れ
   る際のルールに沿った対応という。
   予算委で小泉氏は「必要な指示はしており、副大臣や政務官と情報共有もしている。危機管理は万全だ」と説明。
   宮本氏は「対策本部が開かれた時間帯に、何をしていたのか」と追及したが、小泉氏は明確な答弁を避けた。

     この件について21日のスポニチはこう伝えている。

    小泉進次郎環境相が20日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルスに関する対策会合を欠席し、地元の新年会
   に出席した問題について、「反省」の言葉を約20回重ね、野党議員が求めた謝罪をかたくなに拒む場面があった。
   立憲民主党の本多平直氏が19日に続いて追及。「国民の皆さんにおわびする気はないのか」と迫ると、小泉氏は「反
   省の色が伝わらない、そういう自分を反省したい」などと釈明を繰り返した。

    ポエムの達人と揶揄されるマザコン坊やの小泉進次郎君は相変わらず夢遊の人である。しかし、進次郎君は有名
   人であり、資産家であり、親の七光りであり、艶福家であり、その他色々の事情を持ち、色々な話題を振りまくが政治
   家としての実績は今もってゼロなのである。つまり純粋なる無能の人なのであって、それ以下でもそれ以上でもない。
   従って、進次郎君に関する報道は常に政治欄ではなく芸能欄の扱いとなる。要するにタレントなのである。
    さて、マザコン坊やの次は靖国小僧だが、こちらの方は知性も品性も常識も絶無であるということは既に世間周知
   のことではあるが、一応は現職の総理大臣であるから笑い事では済まない。
    「日刊ゲンダイ」は首相動向を伝える。

    安倍首相グルメ三昧 コロナ対策会議わずか10分のデタラメ

    安倍政権が「新型コロナウイルス感染症対策本部」を設置したのは、1月30日。2月18日まで、土日を含めて計11
   回も開いている。安倍首相が「本部長」をつとめ、全閣僚が出席することになっている。小泉進次郎環境相が、地元の
   新年会に出席するために、政務官を代理出席させたのが、この「対策本部」だ。コロナ対策を話し合う最高機関の位置
   づけである。
    ところが、なぜか大手メディアは伝えようとしないが、会議時間は毎回10分程度。安倍首相が冒頭に挨拶したら、すぐ
   にお開きになっているのだ。わずか10分の会議では、どう考えても効果的なコロナ対策を話し合えるはずがない。政界
   関係者がこう言う。
    わずか10分間という意味のない対策会議を11回も開いているのは、安倍首相が挨拶するシーンをテレビカメラに撮ら
   せるためです。要するに、国民に“やってる感”をアピールするのが目的です。小泉環境相、萩生田文科相、森法相が会
   議をさぼったのも、国民向けのパフォーマンスだと分かっているからです。“やってる感”を演出する、安倍首相のいつも
   の手口ですよ。本気でコロナ対策をやる気があるのか疑問です」
    たった10分の無意味な会議には、さすがに批判が噴出しはじめている。とくに、2月14日の「対策会議」には、SNS上
   でも<会議にたったの8分間だけ出席。その後、3時間の会食 何をやってんだ>と批判が飛びかっている。さっさと会議
   を終わらせ、その足で帝国ホテルに向かい、日経新聞社長らと3時間も豪華ディナーを楽しんでいるからだ。
   同日の「対策会議」は、注目されていた。前日に国内初の死者が出たからだ。なのに、いつも通り、“やってる感”のパフォ
   ーマンスで終わらせている。
   安倍首相の“グルメ優先”は、この日だけではない。「対策本部」の設置以降も、コロナ対策そっちのけで、ふぐ、中華、鉄
   板焼き……と高級料理を楽しんでいる(別表参照)。
    政治評論家の森田実氏がこう言う。
   「人命がかかっているのに、安倍首相には真剣さが感じられない。いつものように、うわべだけです。いま多くの日本人は、
   相手に迷惑をかけないように会合を控えている。なのに、美食三昧なのだから、どうかしています。もちろん、医療関係者
   と会食するのはいいですよ。しかし、会食相手は、メディアのトップや森喜朗元首相、自民党議員でしょう。精神を疑います
   よ」
   これでは感染は広がるばかりだ。

    先日の予算委員会で立憲民主党の辻本清美議員が「鯛は頭から腐る」と言い放ったが、これは正確には「魚は頭から腐
   る」で、ロシアのことわざである。意味は、組織はトップから駄目になっていくということ。
   どちらが本家本元かは分からないが、約700年間続いたオスマン・トルコ帝国の絶頂期からの衰退で、無能な指導者が相
   次いで表れたとき、国民は「魚は頭から腐る」と嘆いたそうだ。
    因みに、ロシア人が食べている魚はニシン、スケトウダラ、タラ、マスなどの北国の魚類で、鯛を食べる習慣があるかどうか
   は分からない。トルコ人の食べている魚類は今度暇な時に調べておく。
    『鯛は頭から腐る』という題名の本は政治評論家の佐高信が光文社から出しているが、私は読んではいない。




         「ホテルの信用」

        2020・2・20

 
   紳士淑女をおもてなしする私たちもまた紳士淑女です

          企業理念「ゴールドスタンダード」

   ANAインターコンチネンタルホテル東京は、2013年、14年、16年に「桜を見る会」の前夜祭の会場であった。
  安倍首相は前夜祭について、これまで「ホテル側から明細書の提示はなかった」として、詳細について一切明らかにして
  こなかった。ところが立憲民主党の辻本清美議員が17日の衆院予算委員会で、ANAホテルに問い合わせたところ「見
  積書や請求明細書を主催者側に発行しないケースはない」などと書面で回答してきたとして、「首相の答弁が事実と違う」
  と追及した。これに対して安倍首相は「ホテルに確認したところ、『辻本議員にはあくまで一般論で答えたもので、個別案
  件については営業の秘密にかかわるため回答には含まれていない』ということだ」と述べた。またまたところがだ、ANA
  ホテルは17日の衆院予算委後、「『個別の案件については、営業の秘密にかかわるため回答には含まれていない』と
  申し上げた事実はない」と、メールで複数のメディアに回答したことが報じられた。さらに。ANAホテルは「幣ホテルとして
  は、主催者に対して明細書を提示しないケースはないため、例外はない」と念を押した。
  ANAホテルは、辻本議員への回答では、「領収書において、宛名を空欄のまま発行することはない」「代金は主催者から
  まとめて支払ってもらう」と証言した。
   この件について18日、鳩山由紀夫元首相がツイッターを更新し、次のように書き込んでいる(デイリースポーツ)。
   
    鳩山氏は「ANAホテルあっぱれ!」と切り出し、「桜明細書に関して、安倍首相が、ホテル側は『個別の案件は営業の
   秘密に関わる』として答えなかったと予算委員会で答弁したが、ホテル側は、そう申し上げた事実はないときっぱりと否定
   した」と経緯をたどった。同氏は「政府の権力に抗してでも真実を述べたANAホテルの勇気に心から感謝したい」とツイー
   トした。

    「桜を見る会」の前夜祭の件では、「ホテルニューオータニ東京」の名前が先に出ていた。この時のニューオータニの対応
   は「お客様第一」で、なるほど日本のサービス業とはこういうものであったかと思わせるものであった。つまり、ホテルとして
   の国際的信用よりも時の権力との癒着による事業存続の方に価値を置いたということだ。
    ニューオータニは日系で、ANAは外資系である。これは経営資本の主体の違いという以上に大きな問題を含んでいるよ
   うだ。

    話は少し変わるが、私はホテルといえばリッツ・カールトンの伝説を思い浮かべる。貧乏人の私が高級ホテルを利用する
   ことはこれまでにもなかったし、これからもないだろう。私がこのホテルの名前を知ったのはマルセル・プルーストの小説『失
   われた時を求めて』の中でのことである。
    また、創業者セザールの息子にして継承者のシャルルはフライフィッシングの世界ではこれまた伝説的な人物で、ヘミング
   ウイの親友でもあった。
    リッツ・カールトンの企業理念を書き写す。

      紳士淑女をおもてなしする私たちもまた紳士淑女です

     リッツ・カールトンの歴史は、そのホームペイジには次のように書かれてある。
        

    第1章 ある若きホテルマン

    リッツ・カールトンの創始者であるセザール・リッツは、1850年、スイスの二―ダーヴァルト (Niederwald)で羊飼いの13番目の
   息子として生まれました。彼は15歳からウエイターとして働き、その後は多くの有名ホテルでホテルマンとしてのキャリアを積み
   ながら、ヨーロッパの上流社交界の人々の趣味や嗜好を学びとっていきます。リッツのきめ細やかで完璧なパーソナル・サービ
   スは多くの王族や富豪から信頼を寄せられ、さ まざまな一流ホテルが彼をマネージャーとして招きました。
    そんな中リッツは料理人オーギュスト・エスコフィエと出会います。二人はホテルの料理やサービスに対する考えが一致してお
   り、リッツがロンドンの有名ホテルにマネージャーとして招聘された際はエスコフィエも同行したほどです。よいホテルに素晴らし
   い料理は欠かせないと考えるリッツにとって、エスコフィエは 夢を実現するのに欠かせないパートナーでした。1907年に出版され
   たエスコフィエの料理本は、今なお多くのシェフのバイブルとして受け継がれています。
    赴いたホテルで、リッツはエスコフィエによる最高の料理を供すとともに、レストランの営業時間を延ばしオーケストラを導入する
   など、華やかな晩餐のシーンを提供。彼のサービスは英国の上流社交界の人々からも絶大な支持を得ました。それに対し、イギ
   リスのプリンス・オブ・ウェールズ(皇太子、後のエドワード 7世)からは、"Where Mr. Ritz goes, there I go."(リッツの行くところに私
   も行く)という賛辞が寄せられました。

    第2章 ヴァンドーム広場の夢

    ロンドンを後にしたセザール・リッツは1898年、高級宝飾店が軒を連ねていることで有名なパリのヴァンドーム広場に、自分の名
   前を冠した理想のホテルをつくりました。快適さ、安全性、プライバシー、サービスにおいて、すべてのゲストに極上のそして自宅の
   ようなくつろぎを提供することをめざす「ホテル・リッツ」です。
    家庭的な雰囲気を醸し出す、落ち着いたこじんまりとしたロビー。貴族の邸宅のようなクラシックで華麗な装飾。素晴らしい料理。
   スタッフによる洗練された対応。エレガントで優美な空間と革新的で比類なきサービスを確立したこのホテルは、エドワード7世から
   “king of hoteliers and hotelier to kings”(ホテリエの王、王のホテリエ)と賞賛されました。 また、アーネスト・ヘミングウェイ氏やマル
   セル・プルースト氏、マダム・ココ・シャネルらの滞在先としても知られ、小説や映画にも登場するなど、リッツ・カールトンのラグジュ
   アリーのルーツとして多くの人々を魅了しつづけています。
    1899年には「カールトン・ホテル」をロンドンに開業。パリの「ホテル・リッツ」と併せて、1905年に米国に設立された「ザ・リッツ・カー
   ルトン・マネジメント・カンパニー」の名前の由来となりました。

     ホテルとは何か、業種としては宿泊設備のある宴会場か、あるいは宴会場のある宿泊施設か、だが果たしてそれだけのことなの
   だろうか。日系と外資系の違いとは、「おもてなし」についての文化の違いである。
   



           「市民の義務」

            2020・2・19 

    昨日は公私ともに色々なことがあった。もっとも「公」と呼べるものが私の生活にあるとは思えないが、それらしき
   ものもいくらかはあるのだろう。まあ、社会人もしくは市民としての最低限の責任に属するものだ、これはまったくの
   私事ではない。
    朝の10時、いつものように「火曜日のお茶会」に出かけた。そこで町内の仲間のここ一週間の近況報告を聞き、
   その後は政治談議となった。
    政治、これが人生にとって一番重要なことだとは決して思うものではないけれども、これを変えなければ個々人の
   生活の風景も条件も変えることはできない。何故ならば、それこそが個々人の「権利と自由」に直結する問題である
   からだ。
    その席で、星置9条の会の代表である福盛田勉さんから「第42回学習交流会」の企画についての報告があった。
   予定日時は3月10日(火)、14時~16時。会場は星置地区センター2階集会室、講師は作田信子さん(生活クラブ
   北海道10万年P:東京電力福島原発事故被災の子どもたちの保護活動)他多様な活動者)、この人は星置在住で、
   星置9条の会の呼びかけ人の一人でもある。
    我が友ながらいつも感心させられるのだが、勉さんはいい仕事をする。言動に無駄がなく、構想に過不足がなく、方
   法が論理的だ。だから信頼できる、また安心してお任せすることができる。確かに、良き友とは知的財産のことである。
    午後からはその盟友勉さんと発寒にある喫茶店ブラウンに出かけた。
   今度は「『ていね9条の会』連絡会」の企画会議に出席するためだ。これは手稲の各地区にある9条の会の統一団体
   のようなもので、企画は当番制で年に一回大がかりな学習会を開催している。
    第一回目は発寒9条の会、2回目となる昨年は星置9条の会、今年の当番は前田9条の会さんだ。
   先ず、企画についての説明が前田9条の会の平山雄二さんからあった。今の段階では、その内容について詳しく述べ
   ることは出来ないけれども、もし実現すればかなり画期的なものだ。それは「思想・信条の違いを超えて」という意味で
   だが、この企画に私が教えられることは、平山さん及び前田9条の会の皆さんの状況認識の精確性と洞察力の踏み
   込みの深さだ。
    目の前に刻々と広がるコロナ・ウイルスの絶望的な「出口なし」の闇、踏みつけられ、辱められ、なおかつ口を塞がれ
   ようとしている福島と沖縄、そして季節はずれの汚れた桜の政治汚染、そればかりでなく夏には利権まみれのオリンピ
   ックの開催が予定されている。
   こうした状況の中、国民はいったい何処にいるのだ。
    現在の政治上の問題とは、保革の対立ではない。そうではなくて、私たちがファシズムに屈服するのかどうかという
   ことである。
    私たちがもし本当に「権利と自由」を望むなら、立ち上がり、声を出さなければならない。そうしなければ「人間の条件」
   は変えられない。最終の目標が新たな政府、民主連合の人民の政府を作ることにあるならば、そのためには私たちは
   イデオロギーの次元を超えて共に手を繋がなければならない。その闘争に参加しなければならない。これは「市民の義
   務」である。誇り高き義務とは、権利と自由のために戦いに参加するということである、私はそう考える。
   
   「社会変革は強者の弱さのために起こることはなく、弱者の強さによって起こる」とマルクスは言った。
              
    以上の理由によって、私は今日も市民の義務を果たす。それは悪政を撃つということである。

 


 
         「聡明になるまで、老いるべきではなかった」

        2020・2・18

              
    『リア王』

    ウイリアム・シイクスピア
     1564年~1616年

    小田島雄志訳

  白水社全37巻中の第28巻


    昨日のことだ。朝早く雪の降る中、新川通りにある郊外型大型書店「コーチャンフォー」に車を走らせた。
   目的は一つ、シイクスピアの『リア王』を買うためだ。翻訳は小田島雄志さんで白水社から37巻の全集として
   刊行されているものだ。この数か月、私生活上で色々な事があって、シイクスピアをもう一度読まなければな
   らないのっぴきならぬ事情が発生した。その色々な事というのは私生活上の雑事に属することであるから、ここ
   では書くことはしない。なに、老骨の単なる身辺雑記に過ぎぬもので、私の精神(もしそんなものがあるとしてだが)
   とは直接の関係はないし、これからも続くであろう長い人生の中ではいずれは忘れられてしまうであろう一季節の
   中でのある惑乱といったようなものだ。
    シイクスピアを読んだところでその惑乱が解消するとは思ってはいないけれども、しかし、読書と、その本を選
   ぶ理由の関係性はどうであれ、今の私はシイクスピアを必要としている。
    問題は、「聡明になるまで、老いるべきではなかった」という箴言だ。
   それにしても70歳になった今、シイクスピアを読み返すことになろうとは夢にも思わなかった。
   私の人生は、モンテーニュの『エセー』とプルーストの『失われた時を求めて』があれば足りると思っていた。本は
   色々と読むけれども、精神が求める快楽ということであれば、この二つの語り物以外には読書体験という名に値
   するものを私は持たない。
    コーチャンフォーで買い求めたのは全37巻中の第28巻『リア王』、第23巻『ハムレット』、第36巻『テンペスト』
   の三冊だ。この三冊を読み終えたら、またシェイクスピアだ。全37巻、年内には読み切れるだろう。
   この全集を遺すこと、これが私の仕事だ。誰のために、その人間がこの全集を読む時が来るのかどうかは分から
   ないけれども、その人間のために私はこの全集を揃える、そして、その人間のためにこれを収める書棚を作る。
   今は2月、雪が止まない。そんな寒い冬の夜、私の心を慰め、暖めてくれるのはシエクスピアしかない、と思った。
   愚かな老骨が暖炉の傍らでウイスキーを呑みながら拓く一冊、シイクスピアはそういう本だ。

    シェイクスピアの翻訳について調べてみる。

坪内逍遙(つぼうちしょうよう)

 シェイクスピアの翻訳家として是非紹介したいのが、坪内逍遙。
シェイクスピア作品を日本語に翻訳した翻訳家であり、自身も劇作家でもある逍遥は、
東京大学を卒業し、早稲田大学の教授を務めた人物でもあります。
 
彼が最初に翻訳を手がけたシェイクスピア作品は『ジュリアス・シーザー』。
そして昭和3年には、日本ではじめてシェークスピア全集40巻を個人で完訳しました。
彼は作品を“読むためではなく演じるためのシェイクスピア”として翻訳ました
自らがつくった劇団で、それを上演しました。
これが日本で初めてのシェイクスピア作品の上演でした
この活動が近代化の最中の演劇界の発展に大きく貢献し、後の新劇へとつながるのです。
     小田島さんの翻訳以外には以下の人たちの仕事がある。
    福田恆存訳(新潮文庫)、松岡和子訳(筑摩文庫)、野島秀勝訳(岩波文庫)、河合祥一郎訳(角川文庫)、安西徹雄訳
    (光文社文庫)。

     今回、小田島さんの訳するものを選んだ理由は、世間の評価によってではない、また何かの書評を読んでということで
    もない、もちろん各翻訳を読み比べてということでもない。そんな時間も教養も私にはない。
     理由は単純だ。白水社の装幀が美しかったからだ。2年前の冬に読んだロジエ・マルタン・デュ・ガールの『チボー家の
    人々』全13巻(山内義雄訳)も白水社のものだった。
     何かの抑圧から解放されることを望む時、内的治療としての読書は、その病に応じてのある程度の長さを必要とする。
    この時、本を読むということは回復期の記録である。本の中で展開される時間の流れと、それを読む人間の現実の生活
    の時間を重ね合わせて、もう一つの時間を想像し、もし能力があればそれを新たに創造すること。
    「険しい丘に登るためには、最初にゆっくり歩くことが必要である」とシェイクスピアは言った。

  


 
       「危機管理」

       2020・2・17

   「新型コロナ・ウイルス」という言葉を耳にしたのは何時頃のことだったか、最初は、中国内陸部の武漢市で原因不明
  のウイルス性肺炎が確認されたというものだった。それが昨年の12月のことだった。それから今日はまで、「新型コロナ・
  ウイルス」に関するニュースは一日も切れることなく報道され続け、日を追うごとに患者数と感染地域は拡大している。
  中国では2月15日現在で感染者50、054名、死亡者1、524名と発表されている。
   昨日の毎日新聞は新型コロナ・ウイルスについて次のように報じている。

    新型コロナウイルス感染症への対応で、政府は16日に初めて開いた専門家会議の議論を踏まえ、感染経路が
   たどれない患者が国内各地で出ることを前提とした対策にかじを切った。加藤勝信厚生労働相は「これから考え
   ないといけないのは、重症化や死亡する事例を出さないことだ」と話す。
      ◇国立感染症研所長「感染を止めるのが難しい」
    「国内発生の早期というのが共通認識。SARS(重症急性呼吸器症候群)、MERS(中東呼吸器症候群)に比べる
   と、無症状や潜伏期の患者からの感染があり、感染を止めるのが難しい」。専門家会議後に記者会見した座長の
   脇田隆字・国立感染症研究所所長は、現状をこう解説した。

    私には医学に関する知識は全くないので(その他もないが)、新しい情報が入るたびにただただ驚くばかりで、正確
   な全体像を想像することも出来ず、何をしたらよいのかも分からず不安に怯えるだけである。
   昨日の新聞のコラムを読み返してみる。

              
        きょうの潮流

     2020・2・16   しんぶん・赤旗


    本格的な花粉の飛散が始まりました。今年は関東をはじめ、平年よりも早い地域が多い。めぐってきたつらい時期。
   そのうえマスクが足りないなんて…▼新型肺炎の国内感染が広がっています。各地で認められ、国内初の死者や院
   内感染の疑いも。専門医が「局面が変わった」と呼びかけるなど、いかに感染を防ぎ、検査や治療態勢を早急に確立
   するか。水際中心からの転換が求められます▼「いま一番、世界中が心配しているのが日本」。WHO(世界保健機関)
   の専門家がそう指摘するように、クルーズ船への対応をふくめ、政府の対策に不安や不信の声が上がっています▼共
   産党が緊急対策を申し入れたように、いま必要なのは野党の意見にも真剣に耳を傾け、あらゆる力を結集して事に当
   たることです。己の保身や東京五輪への影響を恐れて、手をこまねき、後手に回る。そんな事態を招いてはなりません
   ▼感染を拡大させないためには、症状が出たら仕事を休むことが肝要です。感染したタクシー運転手や屋形船のアル
   バイトはともに70代でした。仕事が休めない、高齢になっても働かなければならない。そういう社会の根強い風潮やあり
   方を見直さなければ▼いま1年前の国会質問が話題になっています。国立感染症研究所の定員や予算を削りつづけ、
   体制を弱めてきた政府の姿勢を追及した田村智子議員。国民の生命や健康への重大な脅威となるとして、こう警告して
   いました。「感染症対策は、国の安全保障政策そのものではないか」


     このコラムを読んで今度は「桜の人・田村智子さん」の昨年4月の国会質問を検索してみた。


   

      桜の人

   新型コロナウイルス 田村副委員長過去に追及 “感染症対策が弱体化”
  ネット上で話題に 作家「提言を無視したツケだ」


   (写真)国立感染研の定員削減などについて質問した田村智子議員=
     2019年4月9日、参院内閣委員会

  
    新型コロナウイルスの感染拡大に関連して、日本共産党の田村智子副委員長が昨年4月の参院内閣委員会で、国立
   感染症研究所(感染研)の定員削減による機能弱体化を追及したことが、ネット上で話題になっています。
   ツイッターではemilさんが8日に「田村智子議員が質問した、国立感染症研究所の人員削減についての質問がまさに今を
   言い当てていて、本当にこういう警告をことごとく無視してきた」と、質問の動画を投稿。12日午後5時までに67万回を超え
   て再生されています。
   このツイートだけでも、「この時政権が耳を傾けて、真摯(しんし)に対応していたなら」などの返信が広がっています。
   感染研は感染症に対する国の対策、対応の中核を担う機関です。
    田村さんは質問で、定員削減で「退職があっても新規採用しない、不補充になっている」と指摘。予算も10年前から比べ
   約20億円減っているとして、「今、この体制が弱体化していけば、国民の生命や健康への重大な脅威になる」と体制強化
   を求めていました。
   作家の盛田隆二さんも「まさに共産党の提言を無視したツケが回ってきた現状」などとツイッターに投稿。ほかにも「議員の
   洞察力、現状認識の正確さ、分析力にいつも頭が下がる」などの声がネット上で“拡散”しています。
          2020年2月13日(木)しんぶん赤旗より
    やっぱり田村智子さんは凄いね。この人が厚生大臣だったらもっと違う展開になっていただろう。
   今回の日本政府の対応について海外のメディアはかなり批判的だ。

     

 日本政府が情報発信に消極的だとして、「新型コロナウイルスをめぐる状況を
  悪化させている」と批判するメディアも。



        「政党とは何か  2 」

           2020・2・16 
    
      お友だちとの記念撮影

  
「この写真を見せれば、みんな入会」と言っているのは仮想通貨を
 扱っていた「48(よつば)ホールッディングス」の社長だった淡路明人
 さんと取締役だった中田義弘さんである。写真はこの他に昭惠夫人と
 中田さんのツーショット、茶坊主菅義偉さんと中田さんのもある。
 ここは「詐欺師の楽園」である。中央の人物は自由民主党の党首にして
 この国の総理大臣である安倍晋三という人物である。

       悪い奴ほどよく眠る

    今日も昨日に続き13日の衆院本会議での安倍首相の共産党に対する「デマ答弁」を批判する各界識者の談話が
   紹介されている。何が問題なのか、少し書き写そう。

            公安調査庁に正当性はない
    
この安倍首相の発言を奇貨として「公安調査庁がやっていることは正当性がない」という世論が広まってくれれば
   いいと思います。他党の応援は心強いですね。公安調査庁は、国内のイスラム教徒についても、テロ防止を口実に
   情報収集していました。これは人権侵害。暇なんでしょう。
    安倍首相のもと、社会保障や福祉の予算が削られてきましたが、こんな無意味な公安調査庁に巨額の予算を使う
   より、もっと国民のために使うべきだと強く思います。
                池田 香代子さん   翻訳家・9条の会世話人

            「追い詰められた」と自白
    
事実をねじ曲げて他人を攻撃することを政治の最高責任者がやっている。非常にみっともない。
   「桜を見る会」の問題が象徴的ですが、野党が連携して政権に対する的確な批判を深めています。安倍晋三首相が
   前時代的な反共攻撃に出たのは、反論のしようがなく追い詰められているのを本人が自白したようなものです。
                石川 康宏さん   神戸女学院大学教授
 
             政治家にあるまじき態度
     安倍晋三首相が共産党に対し「現在も暴力革命の方針に変更はない」などと国会で答弁したことは、共産党の綱
    領や共産党の運営の事実に基づかない誹謗中傷です。しかも、総理大臣が、公党をこのような形で誹謗中傷するの
    はいかがなものか。政治家としてあるまじき態度だと思います。
                嘉田 由紀子   参院議員(参院会派・碧水会)

            権利と自由求め手つなぐ
     
歴史を振り返るならば、権利や自由を求める人々は、自分の身体と声を用いて道を切り開いてきました。
    20世紀初頭、イギリスの女性たちは普通選挙権を求めて実力闘争を行いました。21世紀の今日も、香港では若者
    が普通選挙権を求めて空前絶後の運動を展開しています。私たちは、権力者による「暴力」のレッテル貼りをはね返
    し、権利と自由を求める世界の仲間と手をつなぎたいと思います。
                 西郷 南海子さん   京大院生・「つなぐ京都2020」共同代表

     では、日本共産党とはどういう政党かということだが、ウイキペディア(フリー百科辞典)では次のように解説されている。

     日本共産党(にほんきょうさんとう、英語: Japanese Communist Party、略称:JCP[26])は、日本の政党。日本政治
    において最も長く同じ党名を使い、また現存する日本の政党としては最古の歴史を持つ政党である。     
     科学的社会主義を党是とする。当面は対米従属と大企業の支配に対する民主主義革命を、将来的には社会主義的
    変革を目指すとする。 2019年9月現在約28万人の党員を抱え西側諸国で、最大規模の共産党となっている。国会議員
    数は、衆議院議員12名、参議院議員13名でそれぞれ野党第3党である。また、約2800人の地方議員を抱え、日本共産
    党が与党の自治体は2018年12月現在62ある
     日本共産党は党規約で政治資金を、党費、党の事業収入および党への個人の寄付などによってまかなうと規定してい
    る(規約第45条)。日本共産党規約の第45条から第47条よりなる第10章(資金)が党財政の通則にあたる。内訳は事業
    収入が最も大きく収入の9割近くを占め、そのほとんどが「しんぶん赤旗」等の機関紙誌の購読料収入である。企業・団体
    献金政党助成金は受取りを拒否している

     簡単に云うと、日本共産党とは政党助成金を受け取っていない唯一の政党だということだ。
    ロシアに対して「北方領土」を返還せよと言っているのは共産党であって、安倍晋三ではない。
    中国の覇権主義を批判しているのは共産党であって、安倍晋三ではない。
    「北東アジア平和構想」を唱えているのは共産党であって、安倍晋三ではない。
    「8時間働けば普通に暮らせる社会」を実現しようと言っているのは共産党であって、安倍晋三ではない。
     


 
       「政党とは何か」

         2020・2・15

     時間的、経済的、思想的、あるいはその他の何かの事情で「しんぶん・赤旗」を読むことが出来ない人の為に、先ず、
    今日の新聞(赤旗)第一面のコラム「きょうの潮流」を書き写す。
  
     「きょうの潮流」   しんぶん・赤旗   2020・2・15

    政党というのは政策をかかげて有権者に訴え、国民の支持をえて、その実現をめざす。それが基本的なあり方です―
   ▼東京学芸大名誉教授で政治学者の阪上順夫(のぶお)さんは以前、中学や高校の教科書で政党について記述してき
   ました。そして教科書で定義したような政党らしい政党は、いまでは共産党だけと語ったことがあります▼ずいぶん前の
   話ですが、それ以降も日本の政党を論じるとき、立場をこえて共産党の活動を評価する声は絶えませんでした。「政党ら
   しいのは共産党ぐらい」(田中角栄の元秘書・早坂茂三氏)、「日本には共産党などを除くと政党らしい政党は事実上ない」
   (元鳥取県知事、総務相・片山善博氏)といった具合に▼ときには自民党の総裁までもが「敵ながら、あっぱれ」(谷垣禎一
   〈さだかず〉氏)と、全国で国民と結びつく姿を評したことも。最も政党らしい活動を貫いてきた党に対し、国会で安倍首相は
   「現在も暴力革命の方針に変更はない」と中傷しました▼武力によって政権を奪う。それが、いまの日本でどんなに荒唐無
   稽なことか。いくら金と時間を無駄に費やし不当に調べても、証拠一つ出てこないデマだということは権力側が一番よく知っ
   ているはず▼それにしても首相の言動は常軌を逸しています。野党議員に「意味のない質問だよ」とヤジを浴びせ、ウソつ
   き呼ばわり。もはや「桜」疑惑を言い逃れられず、追いつめられた末の乱心乱行。こちらのほうがよっぽど言論の府や社会
   を破壊する無法な“暴力”ではないか。

    次に第三面に移る。安倍首相の反共デマ答弁について各界の識者が批判している。
   題して「これが一国の首相の発言か」。

    調査庁は自身の存在理由の誇示のために共産党を利用しているという疑惑もあります。実績をみても綱領をみても、公安
   調査庁が調査を続けていることのほうに問題があると思います。
                  五十嵐 仁さん  法政大学名誉教授(政治学)

    京都市長選でもそうでしたが、選挙において与党が共産党攻撃で国民を離反させようとする傾向があります。しかし、これは
   共産党に対する支持が国民の間で広がっているからです。安倍首相は、野党共闘の中核にいる日本共産党を脅威に感じて
   いるのでしょう。
                   伊波 洋一さん   沖縄の風代表

    問題の発言は安倍首相が自らの不見識と不勉強をさらけ出すものです。「破壊活動防止法」(破防法、1952年成立)は、
   当時の労働運動の高まりを背景に大規模なデモが相次ぎ、それに恐れをなした自民党はじめ支配勢力が民衆弾圧を目的
   に成立させた法律です。公安調査庁が日本共産党を「調査対象」とするのは、戦前以来の支配勢力の被害妄想にすぎませ
   ん。同庁が70年近く「調査」しても「暴力革命」の証拠一つ挙げることができないことこそ、同党の潔白を証明するものです。
                   小林 節さん    慶応大学名誉教授(憲法学)

    自分の言いたいことを、条件反射的に好き勝手に言っている。安倍政治の問題点である政治の私物化の顕著な例であり、
   絶対に許してはいけません。とりわけ、共産党は「暴力革命の方針に変更はない」などとするデマは、市民と野党の共闘への
   攻撃だと思っています。【中略】いまに始まったことではありませんが、特定の個人や団体を敵にして自らの支持を高めようと
   する安倍政権の政治姿勢は本当に危険です。一刻も早く退場させないといけません。
                  高田 健さん   総がかり行動実行委員会・共同代表

    日本維新の会と安倍首相による茶番劇だけど、なぜ、今なのか。一つは、「桜を見る会」をめぐって、安倍首相の国政私物化
   が連日、国会で明らかになっているけど、疑惑追及の中心にいる共産党への逆恨みだね。二つ目は、共産党も加わった野党
   連合政権が現実味を帯びてきたことへの危機感だね。【中略】一国の総理が衆議院本会議壇上という公の場で、デマをもって
   公党を攻撃するとは、憲法で保障された結社の自由を損なう憲法違反だと言いたい。
                  二見 伸明さん   元公明党副委員長

    では政党とは何かということだが、ウイキペディア(フリー百科事典)にあたると次のように解説されている。

    政党(せいとう)とは、共通の政治目的を持つ者によって組織される団体である。
   政治において政策や主張に共通点のある者同士が集まって、意見の集約と統一された政策の形成を図り、政策の実現に
   向けての活動として、政権を担当もしくは目標とし、議会の運営の基本単位になるなどを行う組織または団体のことを指す。
   政党の結成を結党解散解党といい、政党を構成している自然人を党員、その最高役職を党首、党員ではない支援者
   を党友と呼ぶ。政党には目指すべき目標があり、それを綱領と呼ぶ。

    時事通信が6日~9日に実施した2月の世論調査で、安倍内閣の支持率は前月比1・8ポイント減の38・6%、不支持率は
   2・8ポイント増の39・8%となったということだ。
    最後に、ドイツのルター派牧師であり反ナチ運動組織「告白教会」の指導者であったマルティン・ニーメラーの言葉に由来す
   る詩を書き写しておく。

         『彼らが最初共産主義者を攻撃したとき
     ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった
     私は共産主義者ではなかったから

     社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった
     私は社会民主主義ではなかったから

     彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった
     私は労働組合員ではなかったから

     そして、彼らが私を攻撃したとき
     私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった


 
       「最大の国難は首相の幼児性」

         2020・2・14

     私は新聞は赤旗以外は読まないので、商業新聞がどういう編集方針でニュースを取り扱っているのかは分からない
    けれども、テレビやネットではこの一か月近くは女優の沢尻エリカの薬物事件が毎日のトップニュースだった。ひと月
    近くも追いかけるほどのニュースとしての価値があるとは思えないし、それほど多くの人が関心を持っているとも思え
    ないのだが、何故かテレビやネットでは盛り上がっている。そして、この事件がそろそろネタ切れになってきたようだな
    と思ったら、今度は歌手の槇原敬之のまたしてもの薬物騒動である。これでまたひと月盛り上がるのか、何とも暇な国
    だね。こうした芸能人の犯罪報道には何の意味があるのだろうか。時々、思うのだが、これは古代ローマの詩人ユウ
    ナリスの言うところの「パン(食料)とサーカス(娯楽)」ではないかと。すなわち国民を政治的盲目とすることを目的とする
    愚民政策である。

      …我々民衆は、投票権を失って票の売買ができなくなって以来、 国政に対する関心を失って久しい。
     かつては政治と軍事の全てにおいて権威の源泉だった民衆は、 今では一心不乱に、専ら二つのものだけを熱心に求
     めるようになっている― すなわちパンと見世物を… ユウェナリス『風刺詩集』
      今日の「日刊ゲンダイ」の第一面の見出しは、「最大の国難は首相の幼児性」と大文字で貼りだしていた。
     12日の衆院予算委員会で立憲民主党の辻本清美さんに「意味のない質問」だと安倍首相が自席からヤジを飛ばした
     ということだ。首相は辻本さんだけでなく、黒岩宇洋議員(立憲)に対しても「うそつき」などと暴言を吐いている。
     いつものことだが、この男は痛い所を突かれると得意のご飯論法を忘れて突然感情的になる。確かに幼児的である。
      この問題について共産党の志位和夫委員長は次のように批判している。
     「安倍首相は、この国会という場をどれだけ荒涼たる場にすれば気がすむのでしょうか。国会は本来、政策を堂々と論
     じ、疑惑があれば誠実に説明すべき場です。その場をどこまで汚せば気がすむのかと強くいいたい」
      靖国小僧は季節外れの桜の満開で精神に異常をきたしたか、13日の衆院本会議では維新の会の議員の質問に答
     える形で共産党へのデマ攻撃を展開した。もう錯乱状態である。
      安倍首相は次のように述べた。
     「日本共産党は昭和26年から28年ごろにかけて団体の活動として暴力主義的破壊活動を行った疑いがある」「現在に
     おいてもいわゆる敵の出方論にたった暴力革命の方針に変更はないものと認識しており、破壊活動防止法に基づく調査
     の対象になっている」。
     時の首相の口から、「共産党は暴力革命の党」という発言が出されたのは、前例のない異常なことであり、きわめて重大
     です、と新聞には書いてあった。
      安倍首相に知性も品性も常識もないのは既に世間周知のことであるから、ここで付け加えるものは何もないけれども、
     何と云うか、ここまでくればほとんどカルトの「ネトウヨ」だね。
     なるほどね、「最大の国難は首相の幼児性」、これに尽きる。




 
       「二つの地位協定」

         2020・2・12

    今日の新聞の第一面のトップ記事は、「伊の米軍機事故と地位協定」と題するもので、元イタリア空軍参謀長・
   NATO第5戦術空軍司令官のレオナルド・トリカリコさんに聞くというものだ。これは赤旗ならではの企画というか、
   商業紙ではこうした報道はまず望めない。なぜなら使命感の在り方が根本的に違うからだ。ジャーナリズムとして
   の存在理由そのものは違うということだ。簡単に云えば、勇気と見識の有無である。
    記事はローマ発である。抜粋を書き写す。
   
    1998年2月、イタリア北東部のスキー場で低空飛行訓練中の米海兵隊機がロープウエーのケーブルに接触・
   切断し、ゴンドラが落下して20人が死亡する事故が発生しました。アメリカの裁判でパイロットは無罪となり、イタ
   リア国民の怒りが沸騰。米・イタリア両政府は99年4月16日、米軍機の飛行はイタリア当局の許可を必要とする
   ことで合意しました。当時、イタリア側の交渉代表者だったレオナルド・トリカリコ元イタリア空軍参謀長・NATO(北
   大西洋条約機構)第5戦術空軍司令官に交渉の経緯や日米関係、日米地位協定について聞きました。
    【中略】私はこう言いました。「あなた方はイタリアで20人を死なせたが、米国の司法は乗組員を無罪にした。とい
   うことはルールが正しくなかったということであり、われわれはルールを改定した。それはあなた方に送った通りだ。
   あなた方はこれを受け入れなければならない。わが国においては、われわれが全面的に主権を持っているからだ」
    【中略】また、二つの民主国家の関係は相互の尊厳に基づくべきだと理解することが重要です。したがってこのよ
   うな文脈では、道徳的な恐喝(そんなものが存在するならば)などは考えるべきではありません。二つの国家の協力
   は、双方にとって有益で、共通の目的を共有するものであるべきです。日本に対する米国の保護政策は、アジア・
   太平洋地域の地政学的情熱といった死活的に重要な問題を話し合うときに、(米国に従わせるための)テコとして
   使われてはなりません。
    【中略】当該住民が、外国の意思の押し付けによって何らかの状況を耐え忍ばなければならないというような状況
   は、とりわけ平時には、いかなる理由でも許されません。

    イタリアでは、米軍は許可なしに低空飛行訓練はできない、日本では低空飛行訓練の実施・中止は米軍に決定権
   がある。さらに最低飛行高度はイタリアでは600メートルで、事実上、イタリア国内では実施困難、日本では人口密
   集地の最も高い障害物上空から300メートル、人けのない地域や水面から150メートルとなっている。
    先の大戦ではイタリアも日本も共に敗戦国である。 こうした違いはなぜ起こるのか。
   イタリアが白人国家で日本が黄人国家だからか、日米と伊米の地位協定の内容の違いはアメリカ軍部の人種差別観
   を反映したものなのか、その他に考えられる理由はもう一つある。それはイタリアは主権国家で、日本は無主権国家
   であるということだ。分かり易く言えば、イタリアは独立国家で、日本はアメリカの植民地であるということだ。だから日
   米関係は軍事面に限らず、あらゆる分野と状況において常に対等ではなく従属である。レオナルドさんは、このことを
   言っているのだ。だからこの種の報道は日本の商業紙ではタブーとされる。つまりは自己検閲である。
    私が「しんぶん・赤旗」を読む理由はここにある。

   



       「歴史のない国」

           2020・2・11  

    今日は祝日、建国記念日だという。
   先ず、新聞を読もう。私が読むのは「しんぶん・赤旗」だ。   

           主張

     「建国記念の日」

    神話復活は史実と憲法に背く

   きょう2月11日は「建国記念の日」です。祝日法第2条で「建国をしのび、国を愛する心を養う」日とされています。戦前の
  「紀元節」を復活させたものです。
  「紀元節」は、明治政府が1873年、天皇の支配を権威づけるために、天照大神(あまてらすおおみかみ)の子孫とされる
  架空の人物「神武天皇」が橿原宮(かしはらのみや)で即位した日としてつくりあげたもので、科学的にも歴史的にも根拠は
  ありません。

    侵略戦争正当化に利用

   「紀元節」は戦前、国民を軍国主義と侵略戦争に思想動員するために利用されました。今から80年前の1940年は、
  神武天皇即位2600年の記念の年とされました。当時、公募で制定された奉祝国民歌「紀元二千六百年」は、5番で
  「正義凛(りん)たる旗の下 明朗アジヤうち建てん 力と意気を示せ今 紀元は二千六百年 ああ弥栄(いやさか)の
  日は上る」とうたいました。37年に始まった日中全面戦争を正当化し、国民の協力を呼びかける内容となっていたのです。

   しかし「建国神話」を史実として教えることには無理がありました。戦時下の43年、茨城県の国民学校(現在の小学校)で、
  子どもたちが国史の時間に「天孫降臨」の掛け図を見て「先生そんなのうそだっぺ」と言ったため、怒った教師が「貴様は足
  利尊氏(あしかがたかうじ)か、とんでもない奴(やつ)だ」とどなり、校長以下多くの教員の前で、木刀で教え子の頭部を強打
  するといったことまで起きました(唐澤富太郎著『教科書の歴史』)。

   戦後、国民主権と恒久平和を掲げた日本国憲法が制定されたもとで、48年、祝日のあり方が国会で論議されました。
  「歴史上根拠の薄弱なものは廃止する」「新憲法の精神に則(のっと)り、平和日本、文化建設の意義に合致するものを取り
  上げる」などの方針にそって戦前の祝祭日が再検討され、「紀元節」が廃止されたのは当然のことでした。

   ところが66年、当時の佐藤栄作内閣は国民の批判の声に逆らい祝日法を改悪し、「建国記念の日」を制定しました。
  天皇元首化など憲法改悪や軍国主義復活と結びついたものでした。憲法の国民主権や思想・学問の自由、信教の自由
  などに反することは明白です。

   いま、安倍晋三政権のもとで、憲法の立憲主義・民主主義・平和主義を壊す動きが顕著です。天皇「代替わり」儀式でも、
  憲法の国民主権や政教分離原則に背き、戦前のやり方が踏襲されました。
  見過ごせないのは、近年、教育現場で「建国神話」を復活させる企てが強まっていることです。
   育鵬社版の中学校歴史教科書は「天照大神は、その孫ニニギノミコトを地上につかわし、この地を治めるよう命じました。
  このとき天照大神はニニギに、八咫鏡(やたのかがみ=鏡)、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま=宝石)、草薙剣(くさなぎの
  つるぎ=剣)をあたえたといいます。これらは『三種の神器』とよばれ、天皇が即位するとき、代々受けつがれることになって
  います」としています。そして「2月11日の『建国記念の日』は、神武天皇が即位したとされる日を記念したものです」と記して
  います。

   教育現場に押しつけるな

   今年は、新学習指導要領のもとで使用される中学校教科書の採択が行われます。学問の自由、教育の自由をまもり、史実
  に背く「建国神話」を子どもたちに押しつける動きを阻止しましょう。


    日本列島の歴史は、旧石器時代から始まり、縄文、弥生、古墳、飛鳥、奈良、平安と続く。
   弥生時代中期・後期の倭国の帥弁(すいしょう)なる人物が中国の後漢に朝貢したのは西暦107年の事である。帥弁が個人
   の名前なのか職名なのかは分からないが、外国史書に初めて名を残した人物である。
    戦前は「紀元節」と呼ばれ、戦後は「建国記念日」とされるこの日は、一家系に伝わるとされる「妄想の記憶」以外のなにもの
   でもない。ここには歴史学もなく、考古学もなく、文献学もなく、民族的な次元での神話学すらない。



       「きっこのブログ」

      2020・2・10

    「きっこのブログ」というのを時々開く。スクープ情報を連発する超人気ブログだそうだ。
   この人の性別や年齢や職業はよく分からない
   ウイキペディアによると、1972年生まれで47歳、職業はブロガー、本人はフリーノートパソコンヘアメイクアーティスト
   と公言している。姓は「横山」、名は「きみこ」となっている。
   本人は次のように自己紹介している。

    「きっこのブログ」を書いてるきっこです。好きな競走馬はクロフネ産駒の芦毛、好きなプロ野球チームは日本ハム、
   好きなプリキュアは初代キュアブラック、好きなジョジョのキャラはイギー、好きな言葉は「みんなちがってみんないい
   (金子みすゞ)」、ライフワークは「親孝行」、今年の抱負は「子年の年女なので考えチュウ」です。


    よく分からないが、ある人が云うには「ブログ・ジャーナリズム」の魁だということだ。
   




 



       「政治家と政治屋」

         2020・2・9 

    今日の新聞から重大ニュースを二つ取り上げる。もっとも安倍政権ではこうしたことは日常茶飯事で、これまでに
   何回あったのか数えきれないのだが、どうしてこうなるのか。
   目的は、手段を正当化するということか、しかし、目的そのものが正当なものでないとしたら、手段に論理性や倫理
   性を求めることは最初から必要とはされないだろう。つまり、この界隈では論理も倫理も絶無であるということだ。
    日常の作業は、公文書の虚偽、隠蔽、改竄、廃棄の四つの暗闇労働によって費やされる、そして、その決定が誰
   の意思によるものなのかは明らかにされることはなく、その労働を担当した者の名前も確定されることはない。要する
   に、この界隈では常に責任者が不在なのである。

  「1」 辺野古 70メートル超も軟弱地盤

      改良工事 根拠崩れる

     防衛省がデータ隠し 日曜版スクープ

    沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設で、予定地の軟弱地盤にかかわる「不都合」な地盤強度データを防衛省が
   隠ぺいしていた―。「赤旗」日曜版(2月9日号)のスクープが防衛省や地元・沖縄で衝撃を広げています。問題のデー
   タは防衛省が設計の前提とする地盤強度を大きく下回るもの。軟弱地盤の改良工事は可能とする政府の「根拠」が崩
   れることになります。
    米軍新基地建設で焦点となっている建設予定地の大浦湾側に広がる「マヨネーズ並み」ともいわれる軟弱地盤。日曜
   版編集部の取材で明らかになったのは、軟弱地盤の最も深い水面下90メートルに達する「B27」地点の地盤強度です。
   実際に採取した土で調べた試験結果。防衛省の国会提出資料で土質調査報告書の巻末資料として英文で掲載されて
   いました。その数値は、防衛省が設定する地盤強度を大きく下回り、3分の1しかない「軟弱」な場所も見つかりました。

   「2」 原電 地質データ書き換え

     敦賀原発 規制委「倫理上の問題」

    日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)の新規制基準に基づく原子力規制委員会の審査会合で、原電がボーリング
   調査結果の地質データの書き換えをおこなっていたことがわかりました。7日に開かれた会合で規制委が指摘して明らか
   になりました。規制委からは「審査の根幹に関わる」「倫理上の問題だ」との指摘が相次ぎ、石渡明委員は「これをもとにし
   た審査はできない」と述べ、審査を打ち切りました。
    書き換えられていたのは、原電が2012年に行ったボーリング調査結果の「記事」とされた記録。原子炉直下に活断層が
   あるかどうかに関係するもので、18年11月の審査会合では「未固結」と記載されていたのが、この日に示された資料では
   「固結」と変更されていました。原電から説明もされませんでした。

     日本共産党の委員長である志位和夫さんは1954年生まれの65歳である。
   安倍晋三さんとは同い年で、当選同期。ただし、志位さんは「ご飯論法」は使わない。
   ご飯論法とは、法政大学キャリアデザイン学部教授の上西充子氏の造語で、論点ずらしの答弁のことだ。また、女子高生の
   間で使われている「アベっている」というのは、聞かれたことには答えず聞かれてもいないことについて長々と話すという意味
   だそうだ。
    論戦における両者の違いは、志位さんは、「論理の導くところならば何処なりとも赴いていこうではないか」という姿勢だ。
   対する安倍さんは、朝日新聞によると「繰り返す、当てこする、核心かわす」の対話拒否である。
    さて、その両者の趣味だが、安倍さんはゴルフと海外旅行で、趣味というよりは娯楽に近い。
   では志位さんはというと、、「音楽は趣味を超えた『人生の一部』『生涯の一部』である」と語っている。志位さんのホームペイジ
   でプロフィールの項を開いてみる。

      【趣味】私と音楽
    音楽は、私にとって、人生の一部といってもいいほどのかけがえのない世界です。高校のころは、作曲家に本気でなりた
   いと勉強していた時期もありました。ピアノ、バイオリン、作曲について、習いました。作曲の勉強は、和声法と、対位法、そ
   して簡単なソナタ形式の習作を作ることでした。幼稚なものですが、当時の作品も残っています。しかし、この世界は、どん
   なに望んでも才能の壁というものがあることを知らされました。作曲家の道は断念しましたが、音楽は生涯の友人です。
    もっぱら聴くことが中心ですが、どの時代のものも好きです。バッハから、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シュー
   ベルト、シューマン、ショパン、リスト、ブラームス、チャイコフスキー、マーラー、ラフマニノフ、プロコフィエフ、そしてショスタ
   コービチ。どれも大好きです。ピアノは、少しずつでも、毎日練習することを目標にしていますが、いっこうに上達しません。
   それでも大好きです。人さまの前で演奏したのは、高校時代に。シューマンの『ノベレッテン』(第一番)という私の技術では
   とほうもない難曲に無謀にも挑んだときと、結婚式のさいに妻とシューベルトのヘ短調の『幻想曲』を連弾した二回だけです。
   この『幻想曲』は、ピアノの連弾曲としては、奇跡的な傑作ですが、演奏が、とくに私の受け持ったバス・パートが傑作にふ
   さわしいものだったかは、まったく疑わしいものでした。音楽は、言語の世界とはまったく違った、独特の力で、人の心に直
   接訴えてきます。この素晴らしい世界と出会えたのは、私の生涯にとって大きな幸せです。

    私の見るところ、 志位和夫という人は第一級の政治家である。安倍晋三という人はこれまた第一級の政治屋である。
   違いは接尾語の「家(か)」と「屋(や)」である。 政治の世界では、「家」は世界の変革を志す人のことをいい、「屋」とは私
   利私欲に狂奔する者のことを指す。簡単に云えば、「公」のために「私」を省みない者と、「私」のために「公」を私物化する
   者ということである。  



        「無能力は罪であるか」

          2020・2・8

     自民党の衆院議員に北村誠吾さんという人がいるらしい。この人の名前を知ったのは今日の新聞とネットでだ。
    北村さんは1947年(昭和22年)生まれで73歳、長崎出身で岸田派に所属し、現在の肩書は特命担当(地方創生・
    規制改革)大臣だ。
     北村さんは自民党の議員さんにしては珍しく謙虚な性格の人と見えて、大臣就任時の会見で担当分野の政策を問
    われた時、「これから勉強させていただきたい」と述べた。つまり、この分野については何も知らないと正直に語ったと
    いうことだ。素朴な人柄なのだろう。
     就任5か月後、国会答弁の不備を指摘された北村さんは、記者会見で「普通の大臣の仕事ができ、『劣った大臣だ』
    と言われないようにつとめていきたい」と述べた。正直だけでなく、本当に真面目な人物なのだろう。
     世耕弘成参院幹事長は「予算委員会での答弁は、極度の緊張が強いられ、瞬発力と応用力が問われる。人によって
    得手不得手があり、北村大臣はご高齢で、なかなか瞬発力を発揮するのは難しいと思う」とフォローしたということだ。
    やはり持つべきものは友だね。美しい友情だ。しかし、今時は73歳にしてご高齢の範囲に入るものなのかね。北村さん
    に対して失礼ではないのか、ご本人は「基本的な大臣としての心得不足というところを補っていく」と、これから勉強する
    と言っているのに高齢者扱いは少し残酷ではないか。
     確かに、「能力なくしてその地位にしがみつく者、これを俗物という」とシイクスピアは言ったけれども、それを言うなら
    北村さん一人の問題では済まないだろう。既に何人か大臣は辞任しているのだから。そればかりかまだ辞任しない人も
    いるのだから、高齢をもってその誤りを庇うのは見当違いというものだろう。
     では北村さんは何をしたのか。私物化でもない、差別発言でもない、公務中の不倫旅行でもない。正直で真面目な北村
    さんは人の道に外れるようなことはしない。
    私にもよく分からないので、「時事ドットコム」の記事を以下に転写する。

        再び北村担当相で紛糾 野党が退席、衆院予算委打ち切り

         2020・2・7    時事ドットコム



      「妄言綺語」

          2020・2・7 

    共産党の志位和夫委員長は6日、国会内で記者会見し、安倍晋三首相について、「安倍首相は、あらゆる問題について
   日本語で説明できなくなっている状態です」と指摘し、そのうえで「税金を使い、国政を私物化する総理に、内政・外交の基
   本問題を論じる資格があるのかという大問題となっている」と語ったそうだ。
    では安倍首相は、いったい何処のお国の言葉で答弁しているのか、この耳で聞く限りは英語でもなく中国語でもなくアフリ
   カ諸国の言葉でもないようだが、ひよっとしたら幕末の長州弁なのだろうか。
    しかし、明治維新の精神的指導者であった吉田松陰が「幅広く募ったけれども募集はしていない」などと言ったのだろうか。
   そうではなくて松陰は「過ちがないことではなく、過ちを改めることを重んじよ」という言葉を遺したのだ。
    松陰門下の高杉晋作が「合意はしたけれど契約はしていない」と語ったという事実もない。晋作は「おもしろきこともない世
   をおもしろく」と言ったのだ。
    古い長州弁でもないとすれば安倍首相は安倍家代々に伝わる門外不出の「アベ語」を使っているのか、多分、そういうこと
   なのだろう。しかし、国会は伝承芸能を披露する場所ではないだろう。
    個人的な趣味のことはともかくとして、なぜ日本語で答弁しないのか、これが不思議である。
   考えられることはいくつかあるが、まさかとは思うが、第一には安倍首相が日本語を知らないということ。第二は安倍首相の
   行動は幻の言語「アベ語」でなければ説明が付かないということ。第三は、単なる知的障害ということだ。
   いずれにしても、文法破壊であり、論理破綻であり、漢字の誤読であり、つまりは妄言綺語としかいいようのないものである。
   何が欠落しているのか。教養なのか、理性なのか、常識なのか、それらのすべてか。
    丁寧に説明すると言って一切の説明を拒否する、寄り添うと言って民意を踏みにじる、女性活躍推進法と謳いあげてセク
   ハラやレイプドラッグを容認し、あらゆる面において差別を扇動する。
    何としてでもこの内閣だけは倒さなければならない。「茶色い朝」を迎えないためにも。

        だれかがドアをたたいている。
        こんな朝早くなんて初めてだ。
        ……
        陽はまだ昇っていない。
        外は茶色。
        そんなに強くたたくのはやめてくれ。
        いま行くから。

                   フランク・バヴロフ著『茶色い朝』

   突然「茶色のペット以外は飼ってはいけない」という法律ができたことで起こる変化を描いた反ファシズムの寓話。



       「裏切り、または蝙蝠現象」

       2020・2・6

     京都市長選の結果が出た。「市民と野党の共闘」は何処へいったのか。
    反共広告にどれほどの効果があったのかは分からないけれども、この時代に反共広告とは何たる時代錯誤、あまりの醜さに
    言葉が出ない。この地では、「理想」「信義」「連帯」は死語である。
     とりあえず共産党の小池晃書記局長の談話と作家の室井佑月さんが「週刊朝日」に寄せた一文を書き写しておく。
    誰かが言った。「教養とは羞恥心のことだ」と。
    蝙蝠に教養を求めるのは最初から無理な話だったか。それにしても余りにも醜悪に過ぎる。

    京都市長選で共産党NO広告「共闘組織が連名、許容できぬ」 
        共産党小池書記局長

                2/5(水) 11:18配信   京都新聞

     共産党小池晃書記局長は3日の会見で、2日に投開票された京都市長選の期間中、立憲民主党国民民主党の府連が推薦する
    現職の門川大作氏の選挙母体が「大切な京都に共産党の市長は『NO』」と訴える新聞広告を出したことについて「国政で共闘する組織
    が名を連ねたことは残念で、わが党として許容できない」と不満を示した。
     一方で「許容できないと表明することがアクションだ」と述べるなど両党に対する直接の抗議は行わない方針で、今回の広告が野党共
    闘に与える影響を抑えたいとの思惑もにじませた。
    同市長選は自民党府連や公明党の推薦も受けた門川氏が、共産党などが推薦する新人の福山和人氏らを退けて4選を果たした。


      室井佑月「なんだかな、京都市長選」〈週刊朝日〉

                2/6(木) 7:00配信    AERA

       共産党を排除しようとする広告が物議を醸した京都市長選。作家・室井佑月氏はナチスを思い出したという。

           *  *  *
     正直いって、京都市長選のあり方に嫌悪感を抱いている。いや、嫌悪感ではない。脱力して、やる気を削(そ)がれた感じだ。
    投開票は2月2日なので、このコラムが出るときには結果が出ているだろうが、なぜか京都市長選では、自民、公明両党が推
    薦する候補に立憲民主、国民民主、社民の各党も相乗りしてるのだ。
     ちょっと待ってよ。あたしたち野党を応援している人間からすれば、国会が開会し、やる気ない検察に代わって、野党が安倍
    政権の権力の私物化や腐敗政治を暴き出し、今の状態を打開してくれるのではないかとものすごく期待していた。
     桜を見る会、カジノ汚職、閣僚辞任、問題が山積みの今こそ攻めどきだ。嘘(うそ)に嘘を重ね、のらりくらりと「ご飯論法」で
    質問をかわし、ときには罪を下になすりつけ、トカゲの尻尾切りをしてきた安倍政権。しかし、ちょっとずつではあるが、メディア
    も、あふれるように湧いてくる安倍政権の問題を、ひとつも報じないわけにはいかなくなってきた。それによって、じわじわと政権
    に疑問を持つ人は増えていた。
     おなじく自民でありながら、河井案里氏の選挙に、安倍首相を批判した溝手顕正氏の10倍の金、1億5千万円を投じたという
    報道も党内で物議を醸していた。
    内からも外からも不満が膨らんでいて、ここら辺でなんらかの変化が表れ、雪崩のように安倍一強が崩れていく、そういう状況
    を長い間、必死で望んでいたのだ。
    こういう中での京都市長選だ。国政と地方政治は違う、という人もいるが、あたしは分けて考えることはできない。愚直にデモな
    どに参加していたが、バカにされたようにさえ感じた。
    1月26日、京都新聞に、「大切な京都に共産党の市長は『NO』」と大きく書かれた広告が載った。広告主は現職市長の門川大作
    候補を支える「未来の京都をつくる会」だ。
    広告には、自公に加えて立憲民主党京都府連、国民民主党京都府連が名を連ねていた。
    ほんとうにこれでいいのか。共産から排除していったといえば、あたしはナチスを思い出す。立憲と国民は共産を排除し、こうい
    った野蛮な広告を出すところと組むのか? 野党のデマを流しまくった青山繁晴参院議員を応援に呼ぶような人を応援するって?
     京都で選挙に強い野党議員といえば、立憲の福山哲郎幹事長と、国民の前原誠司さんだ。このお二人は保守の色が強いとい
    われている。共産と組むということは、保守じゃないといわれる要素になるとか。でも、うちらそんなの知らんがな。
    桜の追及、消費税率を戻せ、カジノ反対、原発反対、今はそれをやって欲しい。
    そしてその先、日米FTAや、水道法や種子法、入管法の改定、中東に自衛隊を派遣することなど、それがほんとうに正しいことな
    のか、安倍政権を倒し、早々にもう一度話し合って欲しいのに。

       ※週刊朝日  2020年2月14日号



       「普通の暮らし」

       2020・2・5 

     昨日の衆院予算委員会で、日本共産党の笠井亮議員が「権利ゼロの働かせ方」を告発した。
    今日の新聞の第一面のトップ記事だ。

    笠井氏は、安倍政権が狙うフリーランスなど「雇用によらない働き方」の拡大について実態を示して追及しました。
   配達代行のウーバーイーツでは、交通事故にあっても補償がないと告発。同社から指揮命令を受けながら、「労働
   者」ではなく「個人事業主」として扱われ、労災保険がなく最低賃金も適用されないうえ一方的な減額もあったと告発し、
   「これで健全といえるのか」とただしました。
   【中略】笠井氏は、フランスではウーバーのような企業に対して社会的責任を義務づける法律が制定されたとして、
   「権利ゼロの働き方をなくすのは政治の責任だ」と訴えました。
   最低賃金の大幅引き上げと全国一律制の確立について、「先進国」で賃金が下がっている国は日本だけだと指摘。
   全労連の最低生計費調査を紹介し、地域間格差は最賃の最高額と最低額では時給223円、年収約45万円の差に
   対して、生計費では1600円でほとんど地域差がないとして、「人間らしい生活とはかけ離れた低水準だ」と追及しま
   した。安倍首相は「生活保護を下回らない水準とするよう配慮している」などと答弁するだけでした。

    そうか、彼らは「労働者」ではなく「個人事業主」だったのか。
   「個人事業主」とは耳慣れない言葉だが、ネットで検索してみると次のように解説されている。

     「個人事業主」とは?フリーランスとどう違う?

    勤務先と雇用契約を結んでいる会社員に対し、個人で事業を行っている人を「個人事業主」といいます。事業主1人
   のみで事業を行う場合だけでなく、家族や雇用した従業員などと複数で事業を行っていても、それが法人でなければ
   個人事業主といえます。
    個人事業主の例として、店員を雇い家族で運営している飲食店の事業主、取引先の会計処理を代行したり申告書
   を作成したりする税理士など、継続・反復する事業を行っている個人が挙げられます。
   フリーランスも個人事業主と同様、企業や団体などと雇用関係がなく、独立して仕事を請け負う人のことをいいます。
   では、個人事業主とフリーランス、その定義の違いはどこにあるのでしょうか?
   フリーランスとは単発の仕事ごとに契約を結び、案件ごとに業務を行う働き方のことをいうのに対し、税務署に開業届
   けを提出した人を個人事業主といい、税務上の所得区分で法人を設立せずに個人で事業を営んでいる人のことを意
   味します。法人の場合は売上を法人の所得として申告しますが、個人事業主は個人の事業所得を申告します。

    どうもよく分からないが、つまりは「個人事業主」というのは「労働者」ではなく、「アルバイト」でもなく、「経営者」でもな
   くということなのか、ではいったい何なのか、古くは「日雇い」と云ったものなのか、まあ、形態の定義はともかくとして、
   それで生活が成り立つのかということだ。笠井さんは「権利ゼロの働かせ方」と告発している。ということは、「奴隷労働」
   ということか。笠井さんは「8時間働けば普通に暮らせる社会を」と言っているのだ。
   第3面「論戦ハイライト」から書き写す。

    笠井氏は、経済協力開発機構(OECD)加盟国の1997~2018年の賃金変動率(民間部門・残業代を含む)を示し、
   韓国は167%、英国は93%、米国は82%などと伸びる一方で、日本はマイナス8%だと指摘。「世界でも特異な賃金の
   下がる国になってしまっている。『8時間働けば普通に暮らせる社会』を築くことは、個人消費を活発にして日本経済を立
   て直す上でも喫緊の国民的課題だ」と強調。
   【中略】笠井氏は、世界で労働者保護の取り組みが広がっていると指摘。フランスでは、労災保険への加入、職業訓練、
   団体交渉権などを保障するエル・コムリ法(2016年)が制定されていると述べ、日本でも、人間らしい労働に反する権利
   ゼロの働かせ方をなくすことは政治の責任ではないか」と追及しました。

    それにしても不思議に思うのは、これだけ追い詰められ、辱められ、踏みつけられても、この国の人びとは怒りを爆発
   させることがない。本当に不思議だね。「キャンドル革命」も「黄色いベスト運動」もこの国では起こらない。
    1月20日の東京新聞はこう報じている。

    安倍晋三内閣の閣僚三人の政治資金管理団体が二〇一八年、飲食を伴う会合費として一千万円を超える政治資金
   を支出していたことが分かった。同年分の政治資金収支報告書で判明した。トップは麻生太郎副総理兼財務相の資金
   管理団体「素淮(そわい)会」の二千四百万円余りで、高級ホテルや料亭、会員制サロンなどに支出。閣僚の資金管理
   団体の中で突出していた。 
    昨年九月発足の第四次安倍再改造内閣の首相・閣僚計二十人のうち、資金管理団体の収支報告書に飲食を伴う会
   合費を記載していたのは十一人。麻生氏の約二千四百六十二万円が突出し、次いで武田良太国家公安委員長兼防災
   担当相の約千五百十万円、茂木敏充外相の約千四百三十九万円。安倍首相は約五百三十四万円だった。

    彼らは個人事業主なのか、それとも悪徳商人なのか、あるいはただの税金泥棒なのか。
   それでもこの国では「キャンドル革命」は起こらないし、人びとは黄色いベストを着て路上に出ることもない。



        「生活と健康を守る新聞」

         2020・2・4 

    「全国生活と健康を守る会連合会(略称・全生連)」、設立は1954年の11月20日。本部は東京都新宿にある。
   この会の目的は、「人間らしく生きる 権利と平和を守る」である。そのホームペイジを開くと次のように書かれている。

    毎日の暮らしのなかで、「こんなことができたら、もっと人間らしい生活ができるのに」と思うことがありませんか。
   一人ひとりの願いや要求をみんなの力を合わせて実現していくのが「生活と健康を守る会」です。
   暮らしに必要な制度を活用し、みんなの声を聞いて改善したり、新しい制度をつくる運動にとりくんでいます。家族ぐる
   み班に集まり、楽しいことや助け合いのとりくみもしています。
   生活と健康を守る会は、政党や宗教、考え方のちがいにかかわりなく、一致する要求で手をつなぎます。生きる権利と
   平和を守り、誰もが人間らしく暮らすことのできる社会と政治にするために、あなたもぜひ入会して、一緒に運動してい
   きましょう。

   この団体の機関紙は「生活と健康を守る新聞」というもので、第一面の左上にはこう書かれている。

    一人はみんなのために
    みんなは一人のために


    私が開いているのはその第2489号、2月2日付けの紙面だ。この国の「今と此処」を知る上でこの記事は見逃せない
   と思うので、その全文を以下に転写する。時間のある方はお読みください。時間のない方もお読みください。

         阪神・淡路大震災から25年

      街並み復興するも生活は程遠く

    1995年1月17日午前5時46分に発生した兵庫県南部地震により、兵庫県を中心に大被害をもたらした阪神・淡路大震災。
   戦後初の大都市直下型地震の後の神戸市などのすさまじい光景は、日本のみならず世界中を震撼させました。あれから今年
   で25年。今年も同日に各地で犠牲者を悼む行事が行われました。復興状況など、兵庫県生活と健康を守る会連合会の泉伸忠
   事務局長からの報告です。

      犠牲者に黙とう

    6434人の犠牲者を出した阪神・淡路大震災から25年目の1月17日に、神戸市、阪神地区、淡路島の各地で追悼の慰霊祭
   が行われました。地震の発生が早朝の5時46分でしたので、この日も野外では、早朝から各地で地震発生時刻に合わせて、犠
   牲者に対する黙とうから慰霊祭が始まりました。さすがに25年もたつと、残された人たちも高齢化し、震災を経験していない人も
   ずいぶん増えてきました。
    そうした中で、今年も阪神淡路大震災・復興県民会議が主催して神戸勤労会館で犠牲者の鎮魂と復興状況の確認のためのメ
   モリアル集会が行われ、約250人が参加しました。参加した各方面の人たちから復興の報告、問題点、生業の回復のために闘
   ってきた成果の報告、連帯のあいさつなどが行われました。

      要求運動と生活再建

    今年は来賓として北海道厚真町から伊藤富志夫町議に、胆振(いぶり)東部地震による「ブラックアウト」の状況を語ってもらい
   ました。地震対策における想定外の弱点に、まだまだ対策の不備を感じました。
   復興の報告では、被災者が自宅の再建を望んだときに、当初「自由主義経済の資本主義国家では私有財産である自宅再建へ
   の補助はできない」と冷たく言い放った政府に対し、多くの市民が怒りを持って要求を突きつけました。今にして思い返せば、ここ
   に市民と野党の共闘の萌芽(ほうが)があったように思います。
   政府の考えを変えさせるためには、一部の野党勢力だけでは不可能なので、多くの市民に訴えるために、核兵器禁止を求める
   平和行進のように関西各地でパレードを行ったり、街頭で訴えることに力を入れ、震災から3年後の1998年に、議員立法として
   被災者生活再建支援法の成立にこぎつけました。
   しかし、この制度は住宅再建にはまだまだ程遠いもので、さらなる改善が求められます。
   また、震災当初からあった貸付制度である災害援護資金制度では、生業が回復しない人々による返済不能が続発し、復興兵庫
   県民会議では返済金額・方法を見直す少額償還や免除を求めて交渉を進めてきました。この運動は一定の成果を上げましたが、
   今なお返済に苦しむ人々が残されています。

      神戸市、西宮市の暴挙

    さらに復興の過程で、仮設住宅から自治体が用意した復興住宅へ移る際に、復興住宅には自治体が建設したもの以外に、自治
   体が民間・URなどから借り上げたものがありました。借り上げたものには20年という期限がありましたが、震災後の混乱の中で説
   明の不足や、中には全く知らせていないものもありました。そのことが今、大きな問題になっています。
   ほとんどの自治体は入居者が高齢になっていることもあり、そのまま入居を継続することを認めたのですが、神戸市と西宮市は退去
   を要請し、従わない高齢者を裁判に訴えるという暴挙に出ました。まさに街並みは復興しても人々の生活は復興には程遠い状況が、
   まだまだ続いています。
   このことは今後の災害対策への教訓として語り継がなければいけないと感じました。地震や台風は自然現象ですが、それに伴う災害
   は政治状況がつくり出したものですから。
   (泉 伸忠さん)

       (2020年2月2日号「守る新聞」)



      「権力の番犬 2」

         2020・2・3 

    「赤旗」創刊92周年 に寄せて

    今日は中島哲演さんだ。この人は「原子力発電に反対する福井県民会議共同代表委員だ。
   中島さんのプロフィルはウイキペディア(フリー百科事典)から転写する。

     中嶌 哲演(なかじま てつえん、1942年昭和17年) - )は、日本平和運動家、反原発活動家。     福井県小浜市生まれ。
    東京芸術大学中退。高野山大学仏教学科卒業。
    高野山大学在学中、友人に半ば強引に平和講習に連れて行かれ、1963年に広島原爆の男性被爆者と出会ったのを機に、
    小浜で被爆者を訪ね歩いて、広島から呼んだ専門医の診察を受けてもらうなど、被爆者支援の活動を始める。
    また、日本宗教者平和協議会にかかわった。
    1968年に帰郷。1994年被爆者援護法制定まで26年間、被爆者支援を目的に毎月6日と9日に明通寺周辺3集落(約80戸)
    で托鉢を続けた
     1968年に小浜市に原発4基の建設・誘致の計画が持ち上がり、1969年に地元漁協による「内外海原発設置反対推進協議
    会」の活動が始まる中で、1971年暮れに同協議会の後継組織「原発設置反対小浜市民の会」を結成、事務局長を務める。
    以来、反原発市民運動を展開している。1988年、ビデオ『牛乳が飲みたい:原発・勇気ある撤退』(河出書房新社)に出演。
    1993年、「原子力行政を問い直す宗教者の会」結成に参加。
    2012年3月25日-31日、大飯原発再稼動に反対してハンガー・ストライキを実行。
    小浜市の真言宗御室派棡山明通寺住職
    
      その中島さんがこう語っている。題して「原発の危険性 報道続ける」。

     長年、原発ゼロを求め続けてきて感じるのは、マスメディアの報道のあり方に問題があるということです。原子力村や原子力
    行政の本質が批判的にきちんと報道されてこなかった。しかも、どんなに大きな集会があっても、ほとんど報道されません。
    推進する側の自民党や安倍さんの言説ばかり報道されます。原発を批判している人たちの声や動きがあまり伝えられていま
    せん。そういう中で、「しんぶん赤旗」は地道に一生懸命やっている原発批判の運動を報道しつづけている点がいい所です。
     【中略】原発の息の根を止めるには、原発の電力を享受してきた大都市圏の人びとの認識がもっともっと深まり、声がもっと
    もっと強まっていくことが必要です。地方に危険を押し付け都市の電力をまかなうことや、将来世代に問題を先送りし続けてい
    る使用済み核燃料の問題など、倫理の問題です。科学技術や政治、経済からの分析に加えて、倫理的な分析を展開すること
     を期待しています。

     新聞が「権力の番犬(ウオッチドッグ)」とはどういうことか。権力を監視する、権力と戦うとはどういうことか。
    加藤周一著『言葉と人間』(朝日新聞社・1977年発行)の137頁、「言論の自由または『平民新聞』の事」の中にそれを読む。

     権力に反対しない言論の自由は、どの社会にもある。権力に反対する言論の自由は、社会によってその程度を異にする。
    権力に反対する言論が、もっとも鋭い緊張を作り出す場合の一つは、戦争批判または反戦の言論である。故に反戦の許容さ
    れる範囲は、当該社会における言論の自由の程度を測る尺度になるだろう。そればかりではない、自由の範囲は、実際にそ
    の自由を行使することでしか維持されないから、反戦の言論は、たとい戦争を防ぎ得なくとも、言論の自由のために役立つの
    である。同じ理由によって、いわゆる自己検閲は、言論の不自由のために役立つはずである。

     実例を挙げる。アメリカのベトナム侵略戦争の中に「トンキン湾事件」と呼ばれるものがあった。
    これは、「北ベトナムのトンキン湾で、米駆逐艦が北ベトナムの魚雷艇から攻撃を受けた」というもので、これを口実に時のジョン
    ソン大統領が北ベトハムへの爆撃を開始し、全面戦争へと発展していった。しかし、この「トンキン湾事件」はアメリカ軍部が起こ
    した謀略だった。謀略であることを示す秘密報告書「ペンタゴン・ペーパーズ」を入手したニューヨーク・タイムズは、時の政府と全
    面的な対決を決意する。
      「これからタイムズは政府と戦う。かなりの圧力が予想される財政的にもピンチになるかもしれない。しかし、そうなったら輪転機
    を2階にあげて社屋の一階を売りに出す。それでも金が足りなければ今度は輪転機を3階にあげて2階を売る。まだ金が必要とい
    うなら社屋の各階を売りに出していく。そして最後、最上階の14階にまで輪転機をあげるような事態になっても、それでもタイムズ
    は戦う…」と社運をかけて政府の不正を暴露する。

     で、日本ではどうなのか。

        ・・・・・・・そして「赤旗」だけが残った。



        「権力の番犬」

        2020・2・2 

              

    国際ペンクラブ副会長の堀武昭さんは作家にして経済人類学者だ。1940年横浜生まれで、慶応大学大学院博士課程修了。
   2002年には、日本人初の国際ペンクラブ理事に就任している。
    その堀さんが今日の新聞で、「赤旗」創刊92周年に寄せてという連載企画物に一文を寄せている。
   題して「そして『赤旗』だけが残った」、堀さんは次のように語っている。

    新聞はメディアの中枢的機能を担い、第四の権力と呼ばれるほど強い影響力をもってきた。市民社会が担保する「表現の自由」
   と「知る権利」を盾に国の権力乱用に厳しく立ち向かうことができた。
    しかし、昨今の安倍内閣を見ると目に余る三権分立の軽視、国税の私物化、成果が乏しい過剰な外訪と追随外交、無節操な公
   文書の改ざんや廃棄など、公人の義務を放棄した振る舞いで国を未曽有の混乱に陥れる危険さえ、ささやかれている。
   【中略】新聞の役割が今ほど期待される時はない。にもかかわらず、メディアの目は曇り、国家にすり寄る短絡的、近視眼的報告
   に終始する始末。新聞が新聞たり得るには現場における足取り調査を辛抱強く行い、かつ複眼で事実を追求、分析し、その上で
   広範囲なネットワーク構築に常時、専念し続けることが必須だ。日本の現状を正直に申し上げれば期待できるのは「赤旗」しか残
   っていない。

     アガサ・クリスティに『そして誰もいなくなった』という長編推理小説があるが、日本の報道の自由はこの一歩手前か。
    パリに本部を置く国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団(RSF)]が2019年に「世界報道自由度ランキング2019」を発表した。
    これは世界180カ国と地域を対象にしたものだ。それによると1位はノルウー、2位はフィンランド、3位はスウーデンと北欧三
    国が占め、お隣の韓国は41位で、中国は177位である。
    日本は67位、報道の自由度に関してはほとんど後進国である。何が問題なのか。
    主要7カ国(G7)の中では最下位である。日本について国境なき記者団は、「日本のメディアの自由は、安倍晋三が2012年に首相
    に再就任して以降、衰えてきている」と指摘。一方、日本の記者クラブについては、フリージャーナリストや外国人記者を選り好みし
    ており、自己検閲を増大させていると批判している。
     日本には新聞社は中央・地方と数えきれないほどあるし、テレビ局も多い。スマホやパソコンの普及率も決して低い方ではないだ
    ろう。しかし、こうした状況下でどれほどの真実が報道されているのかとなると、堀武昭さんが指摘する通りである。
    では、なぜこうなるのかと言うことだが、簡単に云ってしまえば「メディアと権力の癒着」である。
     「世界報道自由度ランキングの歴代順位を見ると、最初の2002年は26位で、この時の首相は小泉純一郎だ。2010年は鳩山
    由紀夫で11位。順位が下がるのは2013年の第二次安倍内閣発足からで、この時は53位。2014年は59位、2015年は61位、
    2016年は72位となる。
     ここで考えなければならないことは、報道の自由度を降下させてゆく政府が作ろうとする国家のあり方だ。
    逆に言えば、そうした国家は報道の自由度を制限することでしか成立しないものだということだ。これを言論統制という。
     昨年の選挙の期間中、札幌では安倍首相の演説にヤジを飛ばしたという理由だけで一般市民が警察によって排除されるという
    事件が起きた。事態はここまで悪化しているというのに日本のメディア各社の経営や編集に関わる上級職者は安倍首相と会食し
    ている。
     「マガジン9条」ののコラム「マガ9備忘録」にアイルランド出身で英紙「エコノミスト」や「インディペンデント」に寄稿している外国人
    記者デイビッド・マックニールさんのインタビュー記事が載っていた。
     マックニールさんはこう言っている。

     私を含む外国特派員のほとんどがそのこと(「報道の自由」の危機に対して大手メディアはあまり強い抵抗を示していないこと)を
    とても心配しています。この夏の安保法制を巡る議論では、政府が明らかな「憲法違反」を犯しているという見方が大勢を占めてい
    たにもかかわらず、メディアは英語でいう「ウォッチドッグ=番犬」、つまり「権力の監視役」という役割を十分に果たすことができな
    かった。
     (メディアは「権力の監視」という役割を持っているという認識を)社会全体でしっかりと守ることが報道の自由を守ることであり、
    それが民主主義を守るためには欠かせないものだということを日本のメディアや日本人がもっと理解する必要があると思います。

     ・・・・・・・そして「赤旗」だけが残った。

 


  



        「詩を読む」

         2020・2・1 

    今日からは2月。深々と降り続ける雪の夜、何を想うということもなく独りで酒を呑む。
   「わたしが一番きれいだったとき」、それは何時のことだ。
   茨木のり子(本名・三浦のり子)、1926年(大正15年)に生まれ、2006年(平成18年)に亡くなった詩人・エッセ
   イスト・童話作家・脚本家だ。生まれは大阪、高校時代を愛知県で過ごし、上京して現・東邦大学薬学部に入学。
   その在学中に空襲や勤労動員(海軍系の薬品工場)を体験し、1945年に19歳で終戦を迎えた。
    ネットで検索してみる。

    戦争への怒りを女性としてうたい上げた「私が一番きれいだったとき」は多くの教科書に掲載され、米国では反ベト
   ナム戦争運動の中でフォーク歌手ピート・シーガーが『When I Was Most Beautiful』として曲をつけた。彼女の心の声
   が国境を越えて人の心を打ったのだ。人生を明るく、そして清々しくうたう茨木の詩は、没後も多くの人を魅了し、晩年
   の『倚りかからず』は詩集としては異例となる15万部のベストセラーになっている。



      わたしが一番きれいだったとき 

                茨木 のり子



    わたしが一番きれいだったとき
       街々はがらがら崩れていって
    とんでもないところから
    青空なんかが見えたりした

        わたしが一番きれいだったとき
    まわりの人達がたくさん死んだ
    工場で 海で 名もない島で
    わたしはおしゃれのきっかけを落としてしまった

        わたしが一番きれいだったとき
    だれもやさしい贈り物を捧げてはくれなかった
    男たちは挙手の礼しか知らなくて
    きれいな眼差しだけを残し皆発っていった

    わたしが一番きれいだったとき
    わたしの頭はからっぽで
    わたしの心はかたくなで
    手足ばかりが栗色に光った

    わたしが一番きれいだったとき
    わたしの国は戦争で負けた
    そんな馬鹿なことってあるものか
        ブラウスの腕をまくり
    卑屈な町をのし歩いた

    わたしが一番きれいだったとき
        ラジオからはジャズが溢れた
       禁煙を破ったときのようにくらくらしながら
    わたしは異国の甘い音楽をむさぼった

    わたしが一番きれいだったとき
    わたしはとてもふしあわせ
        わたしはとてもとんちんかん
        わたしはめっぽうさびしかった

    だから決めた できれば長生きすることに
    年とってから凄く美しい絵を描いた
    フランスのルオー爺さんのように
              


 
         「山添 拓という政治家」

         2020・1・31

     昨日の参院予算委員会で「桜を見る会」について共産党の田村智子副委員長と山添拓議員が質問に立った。
    先ず、田村さんは、「18年春、森友・加計問題や財務事務次官のセクハラ辞任、自衛隊『日報』隠蔽などで支持率が
    落ち込み、総裁選はピンチだと言われていた。『桜を見る会』が総理の座に居座り続けるための手段として利用され
    たのではないか」と強調した。
     18年の「桜を見る会」に関して「読売」(18年5月4日付)は 〈自民党衆院議員の一人は思った。「これは党総裁選
    を意識した地方の『党員票』対策の一環なんだな」〉 とする記事を掲載していたということだ。
     山添議員は、内閣府の文書が「桜を見る会」への招待者の名簿を「公開を前提としている」とする事実をつきつけ、名
    簿公開を拒否する安倍政権を厳しく批判したということだ。新聞は次のように報じている。

     山添氏は、内閣府が各省に同会招待者の名簿提出を依頼した事務連絡文書に、情報公開法に基づき「(名簿は)開
    示請求の対象とされたことがありますので、この点を念頭に置かれた上で推薦されますようお願いします」と記されてい
    ると指摘。「公開が前提だ」と迫りました。

      山添さんは1984年生まれの35歳。東京大学法学部卒、前職は弁護士。趣味は登山、スキー、写真撮影。
     若いね、凄いね、輝いているね。こういう若い人を見ると嬉しくなるよ。
     山添さんは日本共産党の参院議員である。若い人の中では数少ない政治家である。政治屋ではない。
     その山添さんについて作家の早乙女勝元さんがこう言っている・

  山添さんには、二回お会いしました。一回目は、民立の「東京大空襲・戦災資料センター」に来てくださった時で、私は、
 戦争になったら女性や子どもたちはどうなるのかを語りましたが、真剣によく聞いてくれました。二回目はもよりの駅頭
 でしたが、わかりやすく力強い演説で、この人なら大空襲で死んだ十万人もの声なき声を受け継いでくれる、と確信しま
 した。次の世代が決して戦火に巻きこまれることがないように、山添さんと共にがんばりましょう。油断は禁物で、もうひと
 ふんばり、もう一声を声に、心にと、思うことしきりです。



        「国語のお勉強」

        2020・1・29

     衆院予算委員会というのは与野党が政策論争をする重要な時間というか場所だと思っていたが、この数か月は
    なにか小学校の高学年の国語の授業の風景だ。共産党系の議員が先生で首相を始めとする政府要人が生徒と
    いう構図だ。ただし、この学園の生徒の質だが、総じてあまり出来のよいものではない。
     ある種の発達障害なのか、あるいは場面緘黙症なのか、態度に落ち着きがなく、ちょっとしたことにも興奮しやす
    く、文書を黒塗りにして遊ぶ子もいれば、中には授業中だというのに居眠りをする子供もいる。彼らの最大の特徴は、
    聞かれたことに答えることが出来ず、聞かれてもいないことを得意になって長々と喋るというところにある。これは学
    問的には「ご飯論法」と言うそうだが、ある人が言うところでは単なる精神疾患に過ぎないという指摘もある。
     さて、昨日の授業風景だが、先生は共産党の宮本徹議員、生徒は安倍晋三君をクラス委員長とするヤスクニ仲良
    しクラブの面々だ。
     授業開始早々、宮本先生は「桜を見る会」の招待者数が膨れ上がったのは「長年の慣行ではなく、安倍政権7年の
    慣行だ」と安倍晋三君の虚言癖を叱りつけた。
     次いで宮本先生はクラスの副委員長の麻生太郎君に「君が当番だった時は、幅広く参加者を募るということをやり
    ましたか」と尋ねると、麻生君は嬉しそうに「ありません」と答えた。先にも言ったように安倍君の虚言癖は有名で、この
    界隈では誰も知らぬ者はいない、麻生君には虚言癖はないが大言壮語という病気があって仲間内では「暴言大王」と
    呼ばれている。確かに病気の質は異なるが、常識がないという点ではこの二人はなんら変わりはない。
     この後の授業風景は以下のようなものだ。

    晋三君「私はですね、幅広く募っているという認識でございました。募集してるという認識ではなかったのです」
    宮本先生「私、もう日本語を今まで48年間使ってまいりましたけども、募るというのは募集するというのと同じですよ。
          募集の募は募るっていう字なんですよ。総理がさっきから募っているというのは募集しているということなん
          ですよ。その認識がなく、募るという言葉を使ってらっしゃったんですか」
    晋三君「あの、それはですね、つまり、事務所がですね、ま、いわば今までの、ですね、経緯の中において、それにふ
         さわしい方々に声をかけていると。そこで、それぞれが桜を見る会に参加するかどうかについて伺っている、
         そういう意味において募っている、ということでございます」
    宮本先生「ふさわしい方に声かけてるんじゃないですよ。これ見てくださいよ。コピーしてください、知人や友人を誘って
          くださいって書いてあるんですよ。これが『募る』っていうことなんじゃないですか。実態は、(推薦に)ふさわし
          い方に声をかけているだけじゃなくて、知人や友人を含めてどんど誘って下さいと総理の地元事務所がやっ
          てきたということじゃないですか」
    宮本先生「夫婦そろって公的行事を私物化したということじやないか」と厳しく批判した。

     ここで「大辞林」の解説を開く。
    「募集」とは、希望する人を、つのって集めること。 生徒を-する -に応ずる
    「募る」とは、広く呼び掛けて集める。募集する。「希望者を――募る」「寄付を――募る」。
      私が疑問に思うのは、このクラスの生徒諸君の精神年齢はいったい何歳なのかということだ。
     ご飯論法用例集を開く。

      「書き換えはしたが、改ざんはしていない」、「腹は減っているが、空腹ではない」「歩いてはいるが、歩行はしていない」
     「酒を飲んでいるが、飲酒はしていない」「馬から落ちたが、落馬はしていない」「太ってはいるが肥満ではない」。
 


 
        「歴史と向き合う」

        2020・1・28 

    今日の新聞の海外ニュースのトップはこの記事だ。

       ユダヤ人迫害に加担   オランダ政府が初謝罪
          アウシュビッツ解放75年

    オランダのルッテ首相は26日、第2次大戦中ナチスドイツに占領されたオランダ政府がユダヤ人を迫害から守ら
   なかったことを「政府を代表して謝罪する」とアムステルダムで表明しました。戦時中のユダヤ人への迫害に関し、オ
   ランダ政府が公式に謝罪したのは初めてです。ロイター通信が報じました。
    【中略】ホロコースト(ユダヤ人虐殺)で犠牲になったユダヤ人600万人のうち、約10万2000人がオランダから
   移送された人たちです。これまで、同政府は収容所で生き延びたユダヤ人がその後に受けた扱いに関して謝罪して
   いました。しかし、ドイツ占領下のオランダ政府がユダヤ人やその他の少数民族の迫害に加担したことへの批判を
   避けてきました。
    ルッテ首相は「われわれはどうしてこのようなことが起きてしまったのかを自身に問いかけなければならない」「われ
   われは、ほとんど何もしなかった。保護、援助は十分ではなく、(事態の)認識も十分ではなかった」と語りました。

   ホロコーストに関するニュースをもう一つ書き写す。こちらは共同通信のものだ。

     独、アウシュビッツの罪背負う  大統領、自国の加害責任を強調

        1/28(火) 10:16配信
     【オシフィエンチム共同】ドイツのシュタインマイヤー大統領は27日、第2次大戦中、ナチス・ドイツがポーランドに
    設け、ユダヤ人を虐殺したアウシュビッツ強制収容所跡を訪れ、ドイツが「罪を背負うべき場所だ」と表明、自国の
    加害責任を強調した。ドイツメディアが伝えた。現地はこの日、ソ連軍による解放から75年を迎え、犠牲者追悼式が
    開かれた。
    アウシュビッツはポーランド南部オシフィエンチムにあり、式には約200人の生存者やシュタインマイヤー氏ら欧州各
    国首脳が参加した。
    シュタインマイヤー氏は収容所跡を見て回った後「われわれは犠牲者や生存者の苦しみを忘れない」と記帳した。

     昨年の10月23日の夜、私はこんなことお書いていた。

    異様なことばかりが続いているが、その異様さに気づく人が余りにも少ない。
   第一に、全国から2万6000人の警察官が警備のために動員され、交通整備という日常的な言葉で展開され
   たものは実質的には戒厳令に他ならない。その中で行われる「即位の礼」、ここには国民不在である。この事
   実が「異様事」として報道されない。
    第二に、政府によると、「即位の礼」関連の儀式の予算は167億4100万円で、前回(123億9400万円)よ
   り約3割増加したということだ。この中にはパレード用のトヨタのオープンカー調達費8000万円も含まれている。
   なぜこんな超高級車が必要なのか。たった二人の人間が車の上から沿道の群衆に手を振るだけのパフォーマ
   ンスにこの家族だけの特別仕様車が必要だとする根拠はどこにあるのか、またそれに何の疑問も抱くことなく
   当然のこととして受け入れる人間の感覚とはどういうものなのか。既に「聖家族」である。このことの意味は、こ
   の国に「聖家族」や「聖域」が存在するとすれば、それは必然的に「賤家族」または「賤領域」も存在する、もしく
   は存在させられるということである。と云うのは、歴史の教えるところ、「聖」が「聖」であるためには、必ず目に
   見える形での「賤」を必要とするからである。そして、「聖」が世襲制を取る限り、「賤」もまた世襲制の中に取り
   込まれて、烙印を押される。

     歴史に向き合う態度について考えるとき、日本は何かがおかしい。
    誰も反省しないし、誰も謝罪しない。そして天皇制は続く。


 
         「オリンピックの政治利用」

          2020・1・26

     安倍首相の施政方針演説について新聞各紙は、「『桜』『IR』に触れぬ首相」(東京21日付け)、「『桜』・IR汚職・政治と金・
    首相、疑惑に触れず」(「毎日」同)、「首相、『桜』・IR・閣僚辞任に触れず」(「朝日」同)と書き立てている。
    共産党の志位和夫委員長は、「理屈にならない理屈で国民を愚弄する態度」と批判した。
     モリカケ問題から始まって、桜を見る会、閣僚辞任、公選法違反、単一民族発言、性差別、最後はオリンピックの政治利用、
    いったい何なんだこの内閣は、知性も品位も倫理もなくか。要するに何も無いということだ。暗黒の空虚、何だか松本清張の
    世界を思い出すね。
    どれもこれも突き詰めてみれば、個人的な、極めて個人的な犯罪に行き当たる。幼児性の快感原則、虚言症の復古主義、
    ここにあるのは「今だけ、金だけ、俺だけ」の差別と抑圧だけだ。この政治のどこに民主主義があるのか。
     衆院本会議で代表質問に立った立憲民主党の枝野幸男代表は、「連携協力する他の野党の皆さん、そして、今の社会と
    政治に不安と不信を抱く多くの有権者の皆さんと、違いを認め合いながら幅広く力をあわせ、政権交代を実現する決意です」
    と表明した。国民民主党の玉木雄一郎代表は、「他の野党、会派の皆さんとも連携協力して、自民党にかわる政権の選択肢
    となる覚悟です」と訴えた。
     もうそろそろ終わりにしようではないか。限られたお友だちだけの詐欺師の楽園という田舎芝居は、ここで止めなければ必ず
    戦争が始まる。
     安倍首相は20日の施政方針演説のなかでこう言っている。

    「社会保障をはじめ、国のかたちに関わる大改革を進めていく。令和の新しい時代が始まり、オリンピック・パラリンピックを控え、
    未来への躍動感にあふれた今こそ、実行の時です。先送りでは、次の世代への責任を果たすことはできません。
    国のかたちを語るもの。それは憲法です。未来に向かってどのような国を目指すのか。その案を示すのは、私たち国会議員の
    責任ではないでしょうか。新たな時代を迎えた今こそ、未来を見つめ、歴史的な使命を果たすため、憲法審査会の場で、共に、
    その責任を果たしていこうではありませんか。世界の真ん中で輝く日本、希望にあふれ誇りある日本を創り上げる。その大きな
    夢に向かって、この七年間、全力を尽くしてきました。夢を夢のままで終わらせてはならない。新しい時代の日本を創るため、今
    日、ここから、皆さん、共に、スタートを切ろうではありませんか」。

     1936年、ドイツのベルリンでオリンピックが開かれた。総統兼首相のアドルフ・ヒトラーはオリンピックをアーリア民族の優
    秀性と自分自身の権力を世界中に見せつける絶好の機会だと位置付けていた。すなわちオリンピックの政治利用である。
     そして、この大会のマラソンで大日本帝国の代表として金メダルを取ったのは孫基禎(ソン・ギジョン)であり、銅メダルは南
    昇竜(ナム・スンニョン)であり、二人は朝鮮半島出身の人間であった。国際オリンピック委員会(IOC)における記録では国籍
    は日本となっている。
     問題は、今も差別と抑圧である。



       「幸せとは何だろう」

         2020・1・24

       しんぶん・赤旗から気になる記事を三つ書き写しておく。
     先ず、今日の新聞のコラム「きょうの潮流」だ。

      幸せとは何だろう。個人や文化、環境によって思い描くものは違う。お金に重きをおく人もいれば、健康や家庭に価値を感じる人も。
     それが何であれ、選択の自由があり、有意義な人生を送れる国▼世界幸福度ランキングで2年連続1位の北欧フィンランド。長く暮ら
     し、同国大使館の広報に携わる堀内都喜子さんは、自分らしく生きていける国だと感じています。人生のさまざまな場面で選択肢が狭
     まったり、窮屈に感じたりすることが少ないと▼たとえば働き方。コーヒー休憩が法で定められ、夕方4時を過ぎれば帰宅。夏休みは1
     カ月。肩書や学歴、年齢や性別にこだわらない職場。ゆとりある労働は仕事への意欲を高め、1人当たりのGDPは日本の1・25倍に
     も▼どんな環境や地域で生まれ育っても、教育や福祉を受ける機会は平等であって最低限の生活が保障されている。そんな安心感や
     バランスのとれたライフスタイルが、堀内さんの著書『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』から伝わってきます▼翻って
     日本はどうか。長時間で過密な労働、学ぶことや結婚、出産、子育ての難しさ、社会にひろがる貧困や性差―。そのほとんどが政治に
     よってもたらされています▼貧しい家庭に生まれ母親と同性パートナーに育てられたフィンランドの女性首相、34歳のサンナ・マリンさん
     は、こんなメッセージを。「社会の強さとは、最も裕福な人たちの富ではなく、最も弱い立場の市民がどう生活できるかによってはかられる」

      二つ目は日本共産党の志位和夫委員長が23日の衆院本会議で行った安倍晋三首相に対する代表質問から「ジェンダー平等」に関す
     る部分だ。

       ジェンダー平等――総理の基本認識、政治の責任を問う

     日本におけるジェンダー平等の遅れ――政治が責任を負っているという自覚はあるか

       最後にジェンダー平等について、総理の基本認識をただしたいと思います。
      世界経済フォーラムが公表したグローバル・ジェンダー・ギャップ指数で、2019年、日本は153の国のうち、121位となり、過去最低
      を更新しました。総理は、この結果をどう受け止めていますか。恥ずかしい結果だという認識はありますか。
       そのうえでお聞きしたいのは、そもそも総理が、ジェンダー平等という概念をどう理解しているかという問題です。
      ジェンダーとは、社会が構成員に対して押し付ける「女性はこうあるべき、男性はこうあるべき」などの行動規範や役割分担などを指し
      、一般には、「社会的・文化的につくられた性差」と定義されています。しかし、それは決して自然にできたものでなく、その多くが政治に
      よってつくられてきたものだと考えますが、総理はどのように認識していますか。
      日本におけるジェンダー平等の遅れは、政治が大きな責任を負っているという自覚はありますか。答弁を求めます。

        三つ目は共産党に新しく設けられた「ジェンダー平等委員会」の責任者に就任した倉林明子副委員長の挨拶だ(21日の新聞)。

       青天の霹靂(へきれき)とはこのことかなと思って(ジェンダー平等委員会責任者就任の)話を聞きました。聞いたときは涙はちょちょぎ
      れるわ、この先やっていけるだろうかという重圧でいっぱいでした。
       昨日、京都市長選(2月2日投票)で京都に戻ると、いきなり肩書が「副委員長の倉林明子です」って紹介されてドギマギしました。
      ジェンダー平等の点では、自己変革が党の中でも大いなる課題だということが綱領一部改定に関する報告や結語でも掲げられ、それぞ
      れが自己変革しながら実践をしていくということだと思っています。
       私がなぜこの責任者になったのかということで、唯一思っているのが、みんなが自由に、みんなが率直に、そして挑戦的に運営できる
      には、「あ、私良いかも」と思っています。国会議員団、秘書の皆さん、中央の皆さんに支えてもらいながら、自ら自己変革して成長して、
      任務にふさわしいことになるよう全力を尽くしたいと思います。



        「日米同盟とは何か」

          2020・1・23 

     しんぶん・赤旗では今、「安保改定60年」という題で連載記事を展開している。20日付けの記事に次のようなことが
    載っていた。

     「日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃」み対して、「自国の憲法上の規定及び
    手続きに従って共通の危険に対処するように行動する」。こう規定した日米安保条約第5条は、日本が攻撃を受けた
    場合、米軍が自衛隊とともに反撃するという定説の根拠になっています。外務省は第5条について、「米国の対日防衛
    義務を定めており、安保条約の中核的な規定である」と解説していますが、本当に日本を「防衛」するのか。
     村田良平元外務事務次官は、「米国の日本防衛義務は、条約の主眼ではない」(『村田良平回想録』)と述べ、外務
    省の解釈と真っ向から反する見解を示しています。
     ▼「『日本の防衛は日米安保により米国が担っている』と考える日本人が今なお存在する」が、「在日米軍基地は日本
    防衛のためにあるのではなく、米国中心の世界秩序(平和)の維持存続のためにある」(富澤暉・陸自元幕僚長 安全
    保障懇話会会誌、2009年7月)▼「誤解を恐れずに言うと、在日米軍はもう日本を守っていない」(久間章生元防衛相、
    『安保戦略改造論』)―――といった見解が公然と出されています。そもそも、第5条には文言上、米軍の「義務」は何ら
    明示されていません。【中略】合衆国憲法1条8節11項に、連邦議会の「宣戦布告権」が規定されています。その上で、
    「中国による尖閣諸島や宮古島占領といった事態での本格的な軍事介入は米中戦争勃発につながるもので、議会が
    ゴーサインを出す可能性は限りなくゼロに近い」と言います(軍事社会学者・北村淳)。
    【中略】そもそも、日米安保体制は米国にとって「不公平」どころか、①資産評価額で世界一の高価な米軍基地②他の
    同盟国と比べて突出した駐留経費負担③米植民地的な特権が付与された日米地位協定―――など世界で最も米軍
    に有利なものです。【中略】1970年代から90年代まで現場で安保の現場にいた林吉永・元航空自衛隊空将補は、憲
    法と自衛隊との両立に腐心してきたものの、ことごとく踏みにじられ、「まさになし崩しの連続だった」と振り返っています。
 
     ところで安倍晋三首相は19日、東京都内の外務省飯倉公館で開かれた日米安全保障条約署名60周年の記念式典
    に出席し、日米同盟についてこんなことを言っている。
    「アジアとインド太平洋、世界の平和を守る不動の柱」「これからは宇宙、サイバースペースの安全を守る柱として充実さ
    せる責任がある」と。

     それにしても分からないのは、日米同盟とはどこの国を仮想敵国としているのかということだ。
    靖国小僧がトランプにへつらうのは今に始まったことではないけれども、なぜ土地泥棒の熊公プーチンの機嫌をとるのだ
    ろうか。どうして北方領土を返せと言えないのだろうか。そしてまた大唐帝国の習近平皇帝を国賓としてご招待するとはど
    ういう意味なのだろうか。香港やウイグルでの人権弾圧をなぜ批判出来ないのか。
    鷲・熊・龍の三つの覇権主義に対するペコペコ外交、これもまた「外交」とするならば「日米同盟」は全く必要ないではないか。



 
        「韓神父さんのお話」

           2020・1・22

      「平和・民主・革新の日本をめざす全国の会」、通称「全国革新懇」は日本の政治運動団体で、設立は1981年だ。
     機関紙は「全国革新懇ニュース」、購読料(送料含む)1年間1800円。
     この団体の掲げる三つの共同目標は、           代表世話人は、五十嵐仁(政治学者)、池田香代子(翻訳家)、石川康宏(経済学者)、小池晃(日本共産党書記局長)、
    小林武(憲法学者)、志位和夫(日本共産党委員長)、山崎龍明(前法善寺住職)、渡辺猛(歴史学者)といった人たちだ。
     過去の世話人には、大西良慶(清水寺貫主)、猿橋勝子(地球科学者)、松本清張(作家)、品川正治(経済同友会終身
    幹事)、亀田得治(日本社会党元衆議院議員)といった人たちがいた。
     私が暮らす手稲区にも全国革新懇の支部がある。
    今日は、その「革新懇・ていねの会」が発行するニュース・ペーパー(NO35・1月15日付け)から少し書き写す。

           「「韓国におけるカトリック教会の平和運動」講演会開かれる

     11月13日、手稲カトリック協会の韓晸守(ハン・ジョンス)神父による講演会「韓国におけるカトリック教会の平和運動」
    (「革新懇ていねの会」と「平和ってい~ね!ていね区民の会」共催)を開き50名が参加しました。

     (以下講演要旨です)

     韓国は、日本の36年間にわたる植民地支配、南北の戦争、朴軍治独裁政権の支配という苦しみを経験してきました。
    特に70年代、80年代の軍事独裁政権の下で貧しい人たちや労働者が抑圧されてきました。これに対してカトリック教会
    の司教、神父、信者が命をかけて民主化運動に関与してきました。当時そうした運動をすれば、北朝鮮のスパイというレッ
    テルを張られ、刑務所に入れられたら拷問で障害者にならなければ出てこられない状況でした。こうした運動のなかで、カ
    トリック協会は市民の信頼を勝ち得て爆発的に信者を増やしてきました。1970年の1年間に100万人も増えました(現在
    は約600万人、日本は40万人)。このように平和のために声を上げ続ければ爆発的に増える時が来るのです。現在、韓
    国でもっとも市民が耳を傾けてくれるのはカトリックの聖職者の声です。
     【中略】現在、韓国では、市民団体の力がとても強くなっています。かつては聖職者が主役でしたが今は普通の市民が主
    役です。ロウソク革命に見られるように大統領も引きずり下すことができます。ロウソク革命は現在も進行中です。そこでは
    参加者が自由に発言し、歌を唄いながら、祭りのように毎週土曜日に平和のために集まってきます。社会運動が政治の領
    域から文化の領域に入ってきました。
     【中略】いま韓国では不買運動で、一番人気のサッポロビールも完全にボイコットされていますがNO ABEであって、NO
    JAPANではありません。日韓両国では、毎年1000万人が行き来しています。日韓カトリック教会も1995年から交流が始
    り、現在日本には40人の韓国人司祭が滞在しています。私も日本の青年を韓国に引率する仕事などもしています。両国の
    市民が絆を強め双子の兄弟の関係を回復すれば東アジアの平和を築くうえで乗り越えられないことは何もありません。
    本日は、私の話を聞いていただき感謝申し上げます。

      ふと思う。礼儀作法とはなにか。それは形式上の表現ではない。倫理に基づく人間としての約束事である。
     何も難しいことではない。街を歩いていて他者の足を踏みつけたならば謝らなくてはならないということである。この謝罪な
     くしてどうして新たな友情が生まれるというのか。
      それはともかくとして、ロウソク革命で大統領を引きずり下す国と、大量の雲隠れ議員が辞職を否定して居直れる国とで
     はどちらが民主主義国家の名に相応しいのか、考えるまでもないか。
     
     



        「反知性主義、この非人間的なるもの」 

             2020・1・21

     暴言大王の麻生太郎が13日、地元福岡県直方市で開いた国政報告会で次のような発言をした。
    例によって全く非科学的にして反歴史的なもので、歴史修正主義すら通り越して殆ど一個人の妄想レベルの漫談的
    皇国史観なのだが、しかし問題は、この発言が麻生個人の白昼の妄想であったとしても、麻生は現内閣の副総理
    であり、財務大臣であり、加えて元内閣総理大臣(第92代)だということだ。つまり、この漫談的皇国史観は現在の
    内閣の体質そのものを露呈したものであるということだ。

    「2000年の長きにわたって一つの国で、一つの場所で、一つの言葉で、一つの民族、一つの天皇という王朝、
   126代の長きにわたって一つの王朝が続いているなんていう国はここしかありません。いい国なんだなと。これ
   に勝る証明があったら教えてくれと。ヨーロッパ人の人に言って誰一人反論する人はいません。そんな国は他
   にない。」

     麻生太郎は1940年(昭和15年)生まれの79歳。福岡県飯塚市に麻生太賀吉、和子の長男として生まれ、麻生塾
    小学校を経て、小学3年生の頃上京し、学習院初等科に編入した。相続した自宅は25億円など世襲議員としての資
    金力は政治家というよりはほとんど財閥の本家御当主である。
     父親の麻生太賀吉は実業家で、麻生鉱業(現・麻生セメント)の二代目であり、母親和子は吉田茂元首相の三女で
    ある。1872年(明治5年)筑前国嘉麻郡の庄屋であった麻生太吉が炭鉱業に乗り出したのが麻生鉱業の起源である。
     ワンマン宰相(宮廷政治家)吉田茂は、1878年(明治11年9月22日、高知県宿毛出身の自由民権運動の闘士で
    板垣退助の腹心だった竹内綱の五男として生まれ、後に竹内の親友・吉田健三の養子となった。
    どちらもそれほど古い家柄ではなく、明治以降の成り上がりであるが、週刊誌情報では一応は名門の一族ということに
    なっている。
     戦前、麻生鉱業では外国人捕虜300人(イギリス人、オランダ人、オーストラリア人)が、1945年5月10日から同
    年8月15日まで労働していた。うち2人のオーストラリア人捕虜が死亡している。
     また朝鮮人強制労働についてはウイキペディアによれば、次のように解説されている。

    1939年時点で麻生炭鉱には約1000人の朝鮮人労働者がおり、労働環境は過酷でダイナマイトなどを使う危険な作業
   により1日に一人から二人は亡くなり、1940年代以降、朝鮮人労働者が大きく増えたため朝鮮人寮が別途あったが、自
   由のない収監所同然の生活だったと中央日報は主張している。さらに賃金がまともに支給されなかったり、日常的に暴
   力を振るわれたりするなどした結果、1944年に福岡県が作成した「移入半島人(朝鮮人)労務者に関する調査表」によ
   れば、過酷な労働環境により麻生鉱業の全労働者7996人のうち61.5%にのぼる4919人が逃走したとされる。

    これ以上の説明はいらないだろう。一家系の神話はどうやって作られたのかということだ。そこには何か新しい科学的
   な発明があった訳ではないし、思いもよらぬ埋蔵金を発見したわけでもない。それは徹頭徹尾、暴力による労働管理と
   支配である。
    麻生太郎は「暴言大王」と呼ばれるぐらいだから、その放言、妄言、漫談の類は数えきれないが、その中にこういうもの
   もあった。魚住昭著『野中広務 差別と権力』によると、野中は麻生太郎が過去に自身に対する差別発言をしたとして、
   2003年9月11日の麻生も同席する自由民主党総務会において、麻生を厳しく批判した。

     「総務大臣に予定されておる麻生政調会長。あなたは大雄会の会合で『野中のような部落出身者を日本の総理にはで
    きないわなあ』とおっしゃった。そのことを、私は大勇会の三人のメンバーに確認しました。君のような人間がわが党の政
    策をやり、これから大臣ポストについていく。こんなことで人権啓発なんかできようはずがないんだ。私は絶対に許さん!」
    野中の激しい言葉に総務会の空気は凍りついた。麻生は何も答えず、顔を真っ赤にしてうつむいたままだった。

     さて、13日の麻生太郎の発言について、西日本新聞は次のように報じている。

    昨年4月成立のアイヌ民族支援法でアイヌは「先住民族」だと明記されたことを示し、「麻生氏の発言は不適切との批判を
    浴びる可能性がある」と指摘。
     【中略】麻生氏は、2005年10月15日にも同県太宰府市での行事で「一国家、一文明、一言語、一文化、一民族、ほか
    の国さがしてもない」などと、ナチスドイツのスローガン「一つの民族、一つの帝国、一つの総統」と酷似する認識を示して
    います。いずれも国籍や民族の出自・自認の違いにかかわらず、この列島のさまざまな分野で活躍、共存する人たちを分
    断するヘイトスピーチにほかならず、政治家としての資質に欠けることに「誤解」の余地はありません。

     この発言について「しんぶん・赤旗」は「ナチスばりの妄想   背景に日本会議」と題して厳しく批判している。その一部を
    書き写す。

     「2千年」をたどれば、この列島にはアイヌ民族の祖先に加え、大陸から多くの渡来人が多様な文化や文字、技術を携えて
    定着。桓武天皇の生母が百済系渡来人だったことが続日本紀に記されており、「一民族」の皇室も妄想です。
     戦前・戦中の「万世一系」の国粋主義の時代も、「一民族」で成り立っていたわけではありません。満州、台湾、朝鮮などで
    植民地支配を行ったほか、麻生氏の親族が経営していた麻生鉱業が連合軍捕虜や朝鮮人労働者を働かせていたのもその
    一例です。【中略】「日本会議国会議員懇談会」会長などを歴任した麻生氏が「一つの民族」などと繰り返す目的は、「美しい
    日本を取り戻す」という安倍晋三首相の言葉どおり、戦前の「万世一系」の「単一民族国家日本」を取り戻そうとする勢力を
    鼓舞し、その歓心を買うために他なりません。
     元首相で主要閣僚の地位にある人物が民族対立をあおり続ければどうなるか――。学ぶべきはナチスの手口ではなく、
    ホロコースト(民族大量虐殺)まで引き起こしたナチスの過ちそのものです。

      あ、そうそう、西原扶美雄さんのフェイスブックにこんなことが書いてあった。

      国民の税金で贅沢三昧、政治資金突出2462万円は財務大臣麻生太郎 !

  切り取りなしの全容!麻生副総理「日本は2000年に
     渡って一つの民族」発言の文脈

            政治部     カテゴリ:国内    フジテレビ
  • 「日本は2000年に渡って一つの民族」麻生副総理発言が波紋
  • ラグビーの話題から賛否を呼んでいる「一つの民族」発言に
  • 「純血守って何も進展もしないんじゃなくて」発言の真意は?

      「日本は2000年に渡って一つの民族」発言の全容

    麻生太郎副総理兼財務大臣は、1月11日から13日にかけて地元・福岡県内での新春国政報告会に相次いで出席し、
   講演を行った。芦屋町を皮切りに直方市、飯塚市と3つの会場で行われた国政報告会には水もコーヒーもでないが、
   招待された多くの有権者が集まった。
    そんな中で今、物議を醸している発言がある。それは2カ所目の直方市で行われた国政報告会での「2000年の長き
   にわたって一つの国で、一つの場所で、一つの言葉で、一つの民族、一つの天皇という王朝、126代の長きにわ
   たって一つの王朝が続いているなんていう国はここしかありません」
という発言だ。政府は、アイヌ民族を先住民族
   としていることなどから、日本は単一民族国家ではないという見解だがそれに反するのではという批判が出ている。
    そこで、このおよそ44分に渡って行われた国政報告について、一部の切り取りではなく、その発言の前後もお伝えする
   ことで、その全容を見ていきたい。

       直方市での麻生氏の国政報告会

      講演の始まりは?「令和」と「平成」を分析

    「令和の御代になりまして初めての元旦。全国的にいい天気に恵まれ明るい感じが全国的にあった」
   こう述べて講演を始めた麻生副総理はその後、平成の時代を振り返り、またデフレ脱却のための安倍政権の政策の成
   果をアピールした。
    その後は地元福岡での国政報告会ということもあり、G20財務大臣・中央銀行総裁会議の成果をアピールし、米中貿易
   摩擦と呼ばれるものを「米中新冷戦」と言い換えるなど、自らの言葉で聴衆に語りかけた。さらに憲法改正についても、議
   論を行わないのは「国会議員の怠慢」だと指摘し、改正に向けた議論を促した。そして終盤に差し掛かり話題はラグビーに
   移った。

     ラグビーの話題からインターナショナルな世界と日本について言及

    実は麻生氏はNHKのサンデースポーツを見るのが習慣。前夜もトップニュースで扱われたラグビーのトップリーグの試合
   結果をチェックしていたのだろう。

    「今見てください。あのラグビー見たって15人のうち7人がニュージーランド、韓国とか、どこかいろいろな国がある。
   結果的にワンチームで日本がまとまってるでしょ
。ぐおーんとやって勝ったわけ。『勝てっこない』と言われて勝って、そし
   て昨日からまたラグビーが始まったよ。観客動員数、今までの倍。いいことじゃないですか」

    このように去年のW杯での日本代表の活躍を契機としたラグビー人気向上に触れた上で、「インターナショナル化する中で
   の日本」について、聴衆に語った。

    「インターナショナルになっていることは間違いない。そして、それが力を生んでいるんだから。我々はそこが大事なんだから。
   純血守って何も進展もしないんじゃなくて、インターナショナルになりながら、きちんと日本は日本を大事にし、日本の
   文化を大事にし、日本語をしゃべる。そしてお互いにがんばろう、ワンチーム
。日本はすげーというのでやって、それで世
   界のベスト8に残った。いいことですよ。私はそういった意味では、ぜひ日本という国がこれからもインターナショナルな世界の中
   で、堂々と存在感を発揮して、やっぱり日本という国は偉え…」

    このようにインターナショナル化する中での、日本のアイデンティティーや存在感について話し、「日本という国は偉え…」という
   言葉に続いて飛び出たのが、当の発言だった。

    「だから2000年の長きにわたって一つの国で、一つの場所で、一つの言葉で、一つの民族、一つの天皇という王朝、
   126代の長きにわたって一つの王朝が続いているなんていう国はここしかありませんから。いい国なんだなと。これに勝
   る証明があったら教えてくれと。ヨーロッパ人の人に言って誰一人反論する人はいません。そんな国は他にない。」


    そして最後にはこう結び、地元の有権者を鼓舞したのだった。

   「圧倒的に日本というのはいい条件に恵まれ、そしてそこにいる国民がみんなで努力し、この筑豊から人がどんどん減ってる中
   逃げ出さず、この地域で頑張った。そういった人たちがこの地域を支えてるんだと私は思ってますよ。それが誇りだと思ってます
   よ。ぜひとも皆さん方もこれから若い人たちが是非自分の生まれたこの地域に帰ってきて、そしてその人たちがこの地域で働け
   る場所。そういったものを町長さん市長さんみんなで作り上げていかないかんと思っています」

    以上が、麻生氏の講演で物議を醸した部分を中心とした全容だが、この発言が報じられると、ネットなどで批判と擁護の声が交
   錯した。
    そして一夜明けた14日、閣議後会見で麻生氏は「一つの民族」発言の真意を問われると「政府の方針を否定するつもりは全
   くない
」としたうえで、「誤解が生じる発言というのであれば、言い方に気を付けなくてはいけない。訂正しなくてはいけない」と
   答えた。そしてアイヌ協会関係者が反発していることについて問われると、「誤解が生じているならお詫びの上で訂正します」と発言
   を訂正した。


         「党大会」

           2020・1・20 

     日本共産党第28回大会が14日、静岡県熱海市の伊豆学習会館で始まった。これは18日までの5日間の日程。
    共闘する立憲民主党、国民民主党、社民党、参院会派・沖縄の風、碧水会の3党・2会派の代表とゲストが挨拶を
    したということだ。
     注目すべきところは、世界情勢の発展に即し党綱領全体に新たな生命力を吹き込む16年ぶりの綱領一部改定
    案だ。志位さんは綱領一部改定案の報告の中で、「中国に対する認識の見直しは、綱領全体の組み立てにかかわ
    る見直しを求めるものとなったことです」と言っている。15日の新聞からこの部分を少し書き写す。

     志位氏は、中国について「社会主義をめざす新しい探究を開始」した国とみなす根拠はもはやないという判断は
    「『社会主義』を名乗る国の大国主義・覇権主義との闘争を開始して以降、今回が初めてのこと」であり、半世紀に
    渡る「自主独立の党としてのたたかいの歴史的経験を踏まえたもの」と強調しました。
     今後中国と向き合う際の姿勢について、①「中国脅威」を利用して軍事力増強をはかる動きには断固として反対
    する②中国指導部の誤った行動は批判するが、「反中国」の排外主義をあおり立てることや、過去の侵略戦争を
    美化する歴史修正主義には厳しく反対を貫く③中国は最も重要な隣国の一つであり、わが党の批判は、日中両国
    、両国民の本当の友好を願ってのものである――との3点を貫くと表明しました。

     米ソ冷戦の時代が終わった後は超大国アメリカのパクス・アメリカーナの時代であった。そして今はどういう時代か。
    軍事力だけで見るならば、アメリカ(鷲)、ロシア(熊)、中国(龍)の三国志の世界である。経済力で見るならば、後
    数年で中国は世界第一の経済大国となるであろう。では文化の面ではどうか、特に民主主義の成熟度という面では
    この三国にはそうしたものは何一つとしてない。覇権主義が成立する条件とは、先ず国内における言論統制と自由
    の抑圧である。それは民主主義とは正反対のものだ。
    そして安倍内閣はこの三つの覇権主義に対してもの言えぬペコペコ外交である。
     志位さんは大会の挨拶の中で次のように語っている。

     野党がそれぞれの違いを大切にし、相互にリスペクト―――敬意をもって接し、一致点で団結する―――私たちは、
    「多様性の中の統一」と呼んでいますが、この姿勢を貫くことであります。

     最後に、特別ゲストとして招かれた中村喜四郎さんの言葉を書き写す。この人は選挙で14回も共産党と戦ってきた
    保守の政治家である。

     次の総選挙の小選挙区で100取らなければならない。そのためには日本共産党の力が必要です。
    日本共産党の力を借りて小選挙区で勝つ。そのためには東京都知事選挙をみんなでたたかい、志位さんのめざして
    いる「オール野党」で勝ち抜く。みなさんと一緒に、私は違った立場ですが、がんばっていきたい。


 
         「コラムを読む」

           2020・1・19

     「しんぶん・赤旗のコラム「きょうの潮流」を読む。
    13日から19日まで。

    13日・月曜日
     どうしてこんなに、周りの目が気になるのか。どうしてこんなに、なんとなくの「空気」に流されるのか? “生き苦しさ”を
    感じる若い世代に共感をよんでいる本があります▼昨年、岩波ジュニア新書から出た鴻上尚史(こうかみ・しょうじ)さんの
    『「空気」を読んでも従わない』です。この国に根強く残る「世間」と、お互いが知らない「社会」を分けることで、自分の今の
    状況はたったひとつの正解ではない、多様な視点や価値観は心を自由にすると説きます▼私たちが身にまとう「空気」や
    同調圧力は「社会」とつながることで変えられる。「世間」のルールを恐れず、それとたたかうことは、あなただけのたたかい
    ではないと▼自分たちと地球の未来を守るために、今ある危機を知ってもらいたい。気候変動にたいする人びとの意識改
    革や国の早急な対策をもとめ、街で声を上げていた青年の思いです。関西の気候マーチで知り合った大学生で今年20歳
    に。「ひとりのおとなとして責任をもって行動したい」▼千年紀をまたぎ、21世紀とともに歩んできた世代が新成人を迎えます。
    ふり返れば、大災害が相次ぎ、貧困と格差、不寛容が社会にひろがるなかで不安を抱え、もがいてきました。日本の若者の
    多くに自分を認める意識が低いことも無関係ではないでしょう▼しかしいま、そんな世の中や覆う「空気」を打ち破ろうとする
    姿が、世界でも、日本でも。生きる希望と自由を模索しながら立ち上がる、若い力と手を携えたい。ともに未来を開いていくた
    めに。

     14日・火曜日
      「2020年オリンピック・パラリンピックに向けてより高い水準のバリアフリー化を推進してまいります」(国土交通省)の宣
     伝文句がむなしく響きます。11日未明、東京・JR日暮里駅で、視覚障害者がホームから転落、京浜東北線の電車にはね
     られ亡くなりました▼「日暮里駅は、都内の駅の中で最も歩きにくい駅の一つ」。視覚障害があり、駅ホームの点検を精力
     的にすすめる山城完治さんは悔しげに語ります▼東京視覚障害者協議会によると、この25年間で、駅ホームから転落し
     た視覚障害者の重傷死亡事故は少なくとも69件。9年前、山手線目白駅で転落死した武井視良(みよし)さんの事故後、
     国土交通省はホームドア整備の音頭を取ってきました。が、この間転落死事故はほぼ倍増に▼視覚障害者の2人に1人
     は駅ホームからの転落を経験。全盲の場合は、3人に2人。仕事などで毎日駅を利用する人の場合、9割もの人が経験し
     ているという衝撃の調査結果が。視覚障害者の間では「ホームから落ちてはじめて一人前の視覚障害者になれる」との、
     笑えないブラックジョークも▼日暮里駅のホームは、片側に京浜東北線が、反対側に山手線が並走。山手線側だけにホー
     ムドアを設置していました。「ホームの片側だけは危険。両側に設置を」。山城さんらが要望していたことです▼JR東日本が
     正面から受け止め実行していれば防げた事故でした。「欄干のない橋」と呼ばれる駅ホームの解消を一日も早く―。視覚障
     害者の切なるねがいです。

     15日・水曜日
       驚きました。ここで「山宣」こと山本宣治の話が出るとは。日本共産党の党大会に招かれた立憲民主党の安住淳・国対
      委員長があいさつで切り出しました▼戦前の軍国主義による国民弾圧のなかで命を燃やした山宣。つねに大衆とともにあ
      ったその姿を胸に刻みながら、一緒にがんばりたいと。生誕の節目に彼の本を読み、風雪に耐え国民のためにたたかった
      人生に思想の違いをこえて感動したと、あとで語っていました▼国や生活、モラルさえも壊す安倍政治とのたたかいになぞ
      らえたのでしょうか。この間の共闘で隔たっていた共産党との距離がぐんと縮まり、一体感があるとも。それは他の野党や
      会派代表のあいさつにもありました▼名前が発表されると、マスコミの控室にどよめきが起きました。みずから、共産党から
      かけ離れた立場にあったという保守政治家で、「特別ゲスト」として招かれた中村喜四郎さん。米国頼みの外交・防衛の危う
      さから、野党が政権をとるには共産党の力が欠かせないとのエールまで▼野党共闘や共産党への彩られたメッセージ。統
      一候補として昨年の参院選を勝ち抜いた嘉田由紀子さんは小異を生かして大同をつくろうと呼びかけました▼本紙の新春
      対談。上智大の中野晃一教授は野党が多様性を掲げている以上、そこにいたる道のりも多様性を前提にしていくことが不
      可欠だと。それがしなやかで一番強いと志位さん。気づきや学び合いに満ちた多様性の中の統一。歴史的な党大会にふさ
      わしい幕開けです。

     19日・日曜日

        私たちがこの社会に生まれたときから、いや応なしに浴びせられる、女であること、男であること。それが、社会でどんな
       意味をもつかのメッセージ。同志社大教授の岡野八代さんはジェンダーをこう説明しています▼すべてにおいて私たちの人
       生を左右し、社会での役割を押しつける。長くこの分野の研究を続けてきた岡野さんはこうしたジェンダー規範は政治が決
       めてきたと。そして、それを変える政党の出現を待ち望んできました▼「ここ数年どんどん進化してる、共産党」。人類の進歩
       にとって重要な問題として綱領に位置づけ、ジェンダーを利用して人びとを支配・抑圧する政治を変えるためにたたかうと党
       大会で表明したことに、岡野さんはツイッターで共感しています▼この問題にふみこんだ党を誇りに思える、身をもって生き方
       を示したい。大会に参加した若い世代からは歓迎とともに覚悟も語られ、党全体としても自己改革への努力が強調されました
       ▼互いに受けとめあえる人間関係をどう築くか、一人ひとりを大切にする社会をどうつくるか。未来社会を展望しながら差別や
       不平等、個人の尊厳や多様性といった現実課題とのたたかいの結びつきを大会は解き明かしました▼「まるで新しい政党が
       誕生したかのような感動を覚えた」と岡野さん。熱いエネルギーを体中に蓄えた若者のひとりが希望を込めて決意を口にしてい
       ました。「この党を強く大きくしていくことが日本を、世界を変えることにつながるんだ。わくわくする」



        「壮大なる虚構」

         2020・1・17 

     「しんぶん・赤旗」の連載記事「安保改定60年」の14日付けから少し書き写す。
    
        地理的制約なし
      1951年9月に署名された旧安保条約は、日本の「独立」後も占領軍=米軍の駐留を維持する「権利」を
     定めたものです。その内容を直截、引き継いだのが第6条です。
      旧安保条約と共通するのは「全土基地方式」です。第6条は、米軍が「日本国において施設及び区域を使
     用することが許される」と定め、地理的な制約を設けていません。外務省が1973年4月に作成した機密文
     書「日米地位協定の考え方」には、「米側は、わが国の施政下であればどこにでも施設・区域の提供を求め
     る権利が認められている」と明記されています。
      こうした「全土基地方式」は世界でも例のない異常なもので、米国の多くの同盟国では、条約に基づく協定
     などで基地を置く区域を定めています。【中略】また、米国防総省の「基地構造報告」18年版によると、米国
     の海外基地514のうち、121基地が日本に存在します。陸海空軍・海兵隊の米4軍すべての基地がそろっ
     ているのは日本だけ。基地の「資産評価額」は日本が約982億ドルで、2位ドイツの約449億ドルの2倍以
     上です。この上、日本政府は2兆5500億円とも言われる巨額を投じて、沖縄県名護市辺野古への米軍新
     基地建設を強行しようとしています。まさに、世界に例のない異常な米軍基地国家です。

      私たちがこの国の政治や経済や文化について議論する時、各自の思想的及び政治的立場の違いを云々
     する前に、先ず、「日米安保条約」とは何かということを確認し、それを土台にして論を進めていかなければ、
     どういう結論に至るにせよ、それは現実からかけ離れたものにしかならないだろう。日本が独立国家である
     というのは壮大なる虚構だということだ.
      そうした中、天皇が変わって、新天皇は上機嫌でプロイセンの皇帝のような礼服を着て手を振っていた。
     今は「国体」などという言葉は使わないけれども、この政治システムはいったい誰が保障しているのか。
      新聞の続きを読もう。

      第6条に基づく日米地位協定は、米軍基地や米軍関係者に日本の法律を逸脱した権利を認めています。
     例えば、国内で米兵や軍属が犯罪を起こしても、米側が「公務中」とみなせば第一次裁判権は米側が有し、
     日本側は裁けません。

      こういう国の天皇制とは何か、それは文明国アメリカが認める範囲での植民地国家の族長制度にしか過
     ぎない。
      



        「政治犯罪」

             2020・1・16

    北海道・東北16人、関東19人、北陸・信越11人、東海・近畿42人、中国・四国15人、九州18人、合計121人。
   上の数字は2018年の「桜を見る会」への参加が確認できた自民党の地方議員の数だ。とりあえず確認できたとい
   うことだから他にもまだいるのかもしれない。
    しんぶん・赤旗の日曜版(1月12日付け)の第一面の見出しは「『桜』で総裁選票集め」となっている。

    なぜ18年だけ自民党の地方議員が多数招待されたのかー。謎を解くカギは、同年9月に6年ぶりに実施された自
   民党総裁選です。自民党関係者が明かします。「12年の総裁選の地方の党員票で、安倍さんは石破(茂・元幹事長)
   さんに大差をつけられ負けた。安倍さんは18年の総裁選では地方票でどうしても1位になりたかった。その対策で、地
   方議員を大量に招待したんだ。
    「読売」(18年5月4日付)にも桜を見る会についてのこんな記事があります。〈葉桜を眺めながら、自民党衆院議員
   の一人は思った。「これは党総裁選を意識した地方の『党員票』対策の一環なんだな」〉
    18年の桜を見る会の招待者数は前年から2千人も増え1万5900人にのぼりました。

    つまり「桜を見る会」は安倍晋三にとっては山口県における選挙活動であり、また自民党内では地方票獲得の対策で
   あったということだ。目的は手段を正当化するかどうかを論じる前に、手段そのものに倫理性があるのかということだ。
   「桜を見る会」は税金を使った公的行事である。にも拘わらず招待者名簿は廃棄されているという。なぜ廃棄されなけ
   ればならないのか。何を隠そうとしているのか。それは「私物化」という政治犯罪である。
    



        「炉辺酔語 3 」

          2020・1・15 

        酒をのめ、それこそ永遠の生命だ、
        また青春の唯一ゆいつ効果しるしだ。
        花と酒、君も浮かれる春の季節に、
        たのしめ一瞬ひとときを、それこそ真の人生だ!

                  オマル・ハイヤーム 『ルバイヤード』  小川亮作訳・青空文庫

      12日の新聞の第二面左上の記事だ。

     中東への派兵任務を付与された海上自衛隊P3C哨戒機2機が11日、海自那覇航空基地(那覇市)から出発しました。
     拠点のジブチに到着後、訓練を経て20日から新任務に就きます。哨戒機部隊として派遣されるのは隊員約60人で、
     約3カ月後に次の部隊と交代します。【中略】2月2日には護衛艦「たかなみ」(乗員約200人)を出港させます。
      一方、安倍晋三首相は、11日午前、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、オマーンの3カ国歴訪のため、政府専用機
     で羽田空港を出発しました。

      13日の新聞の第二面から二つ選ぶ。

     三浦まり子上智大学教授などが呼びかけ人を務める「公的発言におけるジェンダー差別を許さない会」は11日、2019
     年の政治家の性差別発言のワーストを選ぶインターネット投票を行い、結果を発表しました。麻生太郎副総理・財務相の
     発言が1位となり、安倍晋三首相の発言が2位となりました。
      麻生太郎=「いかにも年寄りが悪いみたいなことを言っている変なのがいっぱいいるけれど間違っている。子どもを生ま
     なかったほうが問題なんだから」。
      安倍晋三=「お父さんも恋人を誘って、お母さんは昔の恋人を探し出して投票箱に足を運んで」

       河野太郎防衛相は12日、陸上自衛隊習志野駐屯地(千葉県船橋市)を訪れ、パラシュート降下訓練を体験しました。
      迷彩服で命綱を装着すると、「河野太郎、頑張ります」と叫び、高さ11メートルの塔から飛び降りました。
       河野氏は体験後、記者団に「隊員の先頭に立つと日ごろ言っているので、ちょっと気合を入れてやりました」などと言い
      放ちました。

      以上は自民党三馬鹿大将の近況報告でした。
       さて、ここからは久しぶりに爺やのお勉強の時間だ。時間のある人はお付き合いください。
      本日の講師は元経済産業省の改革派官僚であった古賀茂明さんだ。
      
           「最悪のタイミングとなった自衛隊の中東派遣」〈週刊朝日〉   1月14日

       米軍がイラクの首都バクダッドで、イラン革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害した事件。主権
      国家イランの軍首脳を米軍が殺害したのは、国際法違反を問われる蛮行だ。
       イランの米軍への報復攻撃により、米イラン開戦かという状況になった。ネットでも、第三次世界大戦(WWIII)がトレンド入
      りし、世界を震撼させている。
       一方、今回の事態に日本国内で一番肝を冷やしたのは安倍晋三総理だろう。
      安倍総理は、トランプ大統領に忠誠を尽くす一方で、イランのロウハニ大統領とも昨年末に日本で会見するなど、イランとの
      友好関係を誇示してきた。実態はただの「蝙蝠外交」に過ぎないのだが、ご本人は、米イランの間を取り持つことができる唯
      一の国であると胸を張っていたのだ。
      しかし、両国が戦争直前となった途端、安倍総理は逃げ腰になり、コメントも避けようとした。米国寄りのことを言えばイランの
      反感を買い、イランの革命防衛隊などから日本のタンカーが攻撃されたりする恐れがある。他方でイラン寄りの姿勢を示せば、
      トランプ大統領の逆鱗に触れて、またどんな無理難題を吹っかけられるかもしれない。どうすればよいのかわからなかったの
      だろう。
       ゴルフ三昧で無言の安倍総理に対して、ネット上で批判が高まったが、6日の伊勢神宮参拝後の恒例の記者会見でも、「関
      係者に緊張緩和のための外交努力を求める」などと当たり障りのない発言をしただけだった。
       安倍政権は昨年末に自衛隊の中東派遣を決めたが、この状況では、たとえ「情報収集」が目的と言っても、米イランの争い
      に巻き込まれるリスクは高い。さらに安倍総理は、米国イラン開戦はすぐにはないという情勢になったのを受けて、これなら安
      心と、予定された中東訪問も強行する。
       私は今、2015年1月のことを思い出している。ジャーナリストの後藤健二さんがイスラム国(IS)の捕虜となっていることを知り
      ながら、それを隠して中東を訪問した安倍総理は、エジプトで「ISと戦う周辺各国に2億ドル支援する」と表明。この事実上の宣
      戦布告に対し、ISは、後藤夫人との身代金交渉を打ち切り、後藤さんを処刑した。
      パニックに陥った安倍政権は、この大失態への批判を抑えるために徹底した報道管制を敷く。「テロ集団と戦っている安倍総
      理を批判することはテロリストを利する行為だ」とテレビのMCたちが唱え、安倍批判は見事に抑えられた。
       私が、「日本人は誰とも戦わない。安倍総理とは違う!」と世界に発信すべく、英語で「I am not ABE」というプラカードを掲げ
      て発信しようと呼びかけたのは、安倍政権の言論コントロールに抵抗するためだった。
      今回の安倍総理の中東訪問は、その時以上のリスクを伴う。訪問先のサウジアラビアは米国の盟友でスンニ派の盟主。シー
      ア派イランの宿敵だ。アジア首長国連邦もサウジ同様有志連合の参加国。そんな諸国を歴訪すれば、「蝙蝠外交」の馬脚が
      現れるリスクは高い。
      今は、「米イラン間の仲介をします」などと偉そうにしゃしゃり出て注目を集めるべき時ではない。
      「なんだ口だけだったのか」となじられても、無用な争いに巻き込まれないよう慎重を期すべき時だ。。「逃げ恥」と言われても、
      それが国民のための外交。
      当然、自衛隊派遣も中止すべきとなるはずだが・・・

            ※週刊朝日  2020年1月24日号

 



        「炉辺酔語 2 」

           2020・1・14 

          我思うに飲酒には五つの理由あり。
         友あらば飲むべし。良酒あらば飲むべし。
         喉渇きたらば飲むべし。または、喉渇く恐れあらば飲むべし。
         あるいは、いかなる理由あれども飲むべし。


      冬の黄昏時、老人は今日も酒を呑んでいる。安い田舎正宗とホルモン焼き、これが実に良く合う。
     誰の言葉だったかは忘れたが、若い頃、何処かで聞いた。


        安い酒でも楽しく飲めれば美味い酒
        高い酒でも寂しく飲めば不味い酒

      それで、今が楽しいのか寂しいのかということだが、さて、どうだろう。
     ここから先は私生活の領域だから、この話は止めよう。
      11日の新聞を開く。第一面のトップ記事。
      
      菅義偉官房長官は10日の記者会見で、安倍晋三首相主催「桜を見る会」をめぐり、2013~17年度
     分の招待者名簿について行政文書ファイル管理簿に記載していなかったのは「公文書管理法の関連規
     定に違反する対応だった」と認めました。

      久保亨・瀬畑源共著『国家と秘密  隠される公文書』(集英社新書)の60頁、「知識は無知を永遠に
     支配する」から少し書き写す。

      そもそも、なぜ行政に対する情報公開制度は必要なのでしょうか。
     マックス・ウエーバーによれば、官僚は自分たちの専門知識や政策意図を秘密にすることで他の政治勢
     力よりも優位な立場を築き、他者からの批判を受けないようにする傾向があるといいます。プロフェッショ
     ナルとしての誇りを持つ一方、専門的な情報を自分たちが独占することで、他者からの批判をすべて「素
     人のご意見」として跳ね返すことが可能となるということです。

      次に進んで61頁。

      米国では、この情報公開の理念を掲げる際に、ジェームス・マディソン(第四代大統領)の1822年の手
     紙の一節がよく用いられます。「情報が行き渡っていない、あるいは入手する手段のない『人民の政府』な
     る存在は、笑劇か悲劇の序章か、あるいはその両方以外のなにものでもない。知識は無知を永遠に支配
     する。だから、自ら統治者となろうとする人々は、知識が与える力で自らを武装しなければならない」。主権
     者であろうとするためには、情報を入手して自らを鍛える必要があるのです。

      安倍幕府の茶坊主筆頭である菅義偉はこれまでは何事が発覚しようとも上から目線の「問題ない」の一
     言で逃げ切ってきたが、今回ばかりは逃げ切れないと覚悟を決めたのか、それとも他に事情があるのかも
     知れないが、いずれにしても落城寸前である。この数か月の出来事を振り返ってみれば、茶坊主の周辺は
     暗い出来事ばかりである。
      愛人とのハワイ旅行がばれた菅原一秀は選挙区内でカニやメロンや香典の宅配をしていて、そのことに
     説明がつかなくて9月の経産大臣就任後わずかひと月も持たずに辞職した。今は何処にいるのかは分か
     らない。
      河井克行は第4次安倍内閣で法務大臣として入閣したのだが、妻の河井案里の選挙運動に関して、公
     職選挙法違反疑惑を「週刊文春」で報じられると、これも辞職した。その後は夫婦仲良く雲隠れして、国会
     を欠席中である。

       そして、これまでは艶聞とは無縁と思われてきたポエムお坊ちゃま小泉進次郎だ。なんとまあ、女性との密会で使ったホテル
      代を政治資金で支払っていたということがばれてしまった。進次郎君にとっては政治資金とは性事資金の
     ことだったという訳だ。
     題して「三股交際疑惑」、確かに、セクシーな話だね。
      次は建設官僚だ。エロ馬鹿小役人の和泉洋人は公務で出張中、不倫相手とデートしていた公私混同で
     叩かれてしまった。和泉洋人は菅義偉の側近と云われるが、早い話が茶坊主見習いということか。しかし
     、この男は66歳だよ。元気というか、お馬鹿というか、言葉が見つからないね。

                 三十歳までは女が暖めてくれ、
                 そのあとは一杯の酒が、
                 またそのあとは暖炉が暖めてくれる。
                                      (スペインの諺らしい)

       政界渡り鳥の異名を持つ下地幹朗の現在の住所は日本維新の会である。この男は菅義偉とは「しもち
      ゃん」「すがちゃん」と呼び合う特別なフレンドである。その下地がカジノ疑惑に顔を出した。中国企業から
      100万円を受け取ったということだ。
       日本維新の会は決してお金に清潔な党ではないが、なぜか下地に対しては厳しく、離党届けを受理せ
      ず除名処分とした上で議員辞職を勧告した。

       色々あるけれども、私は今日も怒りを抑えて、笑いをこらえて、酒を呑む。

           一杯は人(ひと)酒を飲み、二杯は酒(さけ)酒を飲み、三杯は酒(さけ)人を飲む
                                  千利休



 
      「炉辺酔語」

        2020・1・13

    老人が囲炉裏の側でうたた寝している。時々思い出し笑いのような顔をしているから、きっと昔の楽しい夢でも見て
   いるのだろう。テーブルの上にはハイランド産モルトウイスキー「トマーティン12」が置いてある。また随分と高級な酒
   を呑むものだね。貧しい老人にこんなものが買える訳がないから、この正月に誰かから頂いたものだろう。
    ウイスキーの他には本が一冊。モンテーニュの『エセー』が開かれている。第一巻の第31章「食人種について」、そ
   の155頁。そこにはこんなことが書かれてある。

    私は、このような行為のうちに恐ろしい野蛮さを認めて悲しむのではない。むしろわれわれが彼らの過ちをこ
   っぴどくやっつけながら、われわれの過ちにまったく盲目であることを悲しむのである。私は死んだ人間を食う
   よりも、生きた人間を食うほうがずっと野蛮だと思う。

    理性の法則から見て彼らを野蛮であるということはできても、われわれにくらべて野蛮であるということはでき
   ない。われわれのほうこそあらゆる野蛮さにおいて彼らを超えている。

    こうして老人がうたた寝をしている間にも時計の針は動く。世界は動く。
   痴呆を楽しむ老人の夢の中にモンテーニュの盟友であったエティエンヌ・ド・ラ・ボエシが出て来て「多数者が一者に隷従
   する不思議」についてこんなことを言っていた。

    ここで私は、これほど多くの人、村、町、そして国が、しばしばただ一人の圧制者を耐え忍ぶなどということが
   ありうるのはどのようなわけか、ということを理解したいだけである。その者の力は人々がみずから与えている
   力にほかならないのであり、その者が人々を害することができるのは、みながそれを好んで堪え忍んでいるから
   にほかならない。その者に反抗するよりも苦しめられることを望むのでないかぎり、その者は人々にいかなる悪
   をなすこともできないだろう。


    どれほどの時が過ぎたか。今日は13日の月曜日。町内の隣人に「新年明けましておめでとうございます」と云ったの
   はもう2週間も前のことだ。ではその2週間の間に何が起きていたのか。机の上に溜まった新聞を読み返してみるか。
    7日の新聞から開いて見る。3日、アメリカはトランプ大統領の指示により、米軍がイラクのバクダット空港で、イラン革
   命防衛隊のソレイマニ指令官を空爆によって殺害した。アメリカはイランに対して宣戦布告はしていない。しかもイラクは
   外国である。つまり、主権国家の要人を外国で暗殺したということだ。特定の個人を国家意思で暗殺する、これはアメリ
   カの伝統であって、なにもトランプによって始まったことではない。イランとアメリカのどちらが食人種なのか、どちらがテロ
   リストなのか。
    この日の第一面の左下には、元郵政民営化担当相で日本維新の会の下地幹郎衆院議員(58)=比例九州=が中国
   企業から100万円受領という記事が載っている。先に逮捕された秋元司容疑者(48)以外に、中国企業が資金提供し
   たとされる5人の衆院議員のうちの1人だそうだ。この先生はついこの間までは「対中脅威論」の煽り屋だったと記憶する
   が、お金は貰うんだ。政治と経済は別物ということか。しかし、新聞には「カジノ汚職」と書いてあった。
    8日の新聞の第三面「焦点・論点」は新聞労連委員長の南彰(みなみ あきら)が「安倍政権とメディア」と題して次のよ
   うに語っている。

     ところが疑惑追及が本格化した11月20日、毎日新聞以外の内閣記者会加盟各社のキャップ(責任者)が安倍首相
    と会食した。「前夜祭」の5000円より高い6000円の会費を払って。
     この時点で、内閣記者会は首相の会見を要求していません。首相が疑惑について公式の説明をしていないのに、非
    公式の「オフレコ」懇談を先行させてしまった。外から見たら「疑惑を抱えた総理と、なにメシ食ってんだ」としか映らない
    ですよね。【中略】それは戦前「記者登録制」をつくり、天皇制を中心とする「国体」を理解する「公正廉直の者」に取材を
    制限していたときと同じです。

     同日の海外ニュースは先進国の事情だ。

     ドイツで2019年に、風力や太陽光など再生可能エネルギーによる発電が総発電量の46・1%を占め、石炭やガスな
    どの化石燃料と逆転したことが明らかになりました。独フラウンホーファー研究機構が2日、推計値を発表しました。

     デンマークが昨年、消費電力のおよそ半分を風力発電でまかなっていたことが、分かりました。風力発電のコスト削減
    と海上風力発電技術の改善が新たな記録に貢献しました。

     ドイツとデンマークは先進国だね。電力事業のことだけを言っているのではない。歴史と人類に対する責任を正面から
    受け止める政治哲学のことだ、この見方に立てば、やはり日本はあらゆる意味で後進国である。いや、それ以下なのか
    もしれない。世界の誰もが知っているけれども、まともに取り上げない現実、それは日本がアメリカの植民地国家だとい
    うことだ。
     9日の新聞に進む。第二面「首相中東訪問延期へ」という記事だ。
    「日本政府は8日、イラクにある米軍基地に対するイランのミサイル攻撃などで中東情勢が緊迫化していることを受け、
    11~15日に予定していた安倍晋三首相の中東3カ国歴訪を延期する方向で調整に入りました」ということだが、自衛
    隊は派兵するけれどもご自身は危険な処へは行かないということだそうだ。この臆病者めが。
     海外ニュースは、インドネシアの英字紙ジャカルタ・ポストの8日付けの社説を伝えている。

    社説は、歴代の米政権が超大国の力に任せて国際法やルールに縛られない「特例」として行動してきたと指摘。トランプ
   大統領はそれを発展させる形で、米国内での法の破壊にとどまらず国際法をおとしめる行動に至っているとの見方を示し
   ました。

    ニューヨークタイムス、ワシントンポスト、ハンギョレ、ジャカルタポスト、権力の番犬か。
   日本の新聞社はどうだろう。言うまでもないか。
    最後は北海道のニュースだ。
   自民党衆院議員に船橋利実という先生がいる。この先生も中国企業から100万円を受け取っていたということだ。
   先生、外国の企業から100万円を貰っていったい何をする気だったのだろうか。良く分からないが、これはアルバイトなのか、
   それとも本業なのか。
    10日・金曜日へ進む。
   イラン大使が「戦争求めず」と国連安保理に攻撃の報告をしたということだ、先ず、それを書き写そう。

    イランのラバンチ国連大使は8日、グテレス事務総長と国連安保理議長に対し、イラク国内の駐留米軍基地に対する攻撃
   を書簡で報告し、「国連憲章第51条に基づく自衛権」を行使したと主張しました。一方、「(事態の)エスカレートや戦争は追求
   していない」と強調しました。書簡は、イラク駐留の米軍基地に対し、イランが「慎重に調整され、釣り合いの取れた」軍事的報
   復を行ったと説明。「的確かつ軍事目標を標的とした作戦で、民間人や市民の財産に巻き添え被害はなかった」と訴えました。
    標的の基地からイラン革命防衛隊コッズ部隊のソレイマニ司令官に対する「卑劣な攻撃」が行われたと主張しています。

     トランプのソレイマニ司令官殺害は予告なしの暗殺である。それに対してイランの米軍基地攻撃は事前通告で人的被害を予
    め救済したものである。イランには騎士道精神があり、アメリカには何の作法もない。どちらが文明国でどちらが野蛮国なのか、
    考えるまでもない。
     セルジューク朝ペルシヤの学者・詩人オマル・ハイヤーム(1048ー1131)は『ルバイヤード』を書いた。
    コロンブスが新大陸を発見するのは1492年10月12日のことである。
    アメリカの独立宣言が公布されたのは1776年の7月4日のことである。
    「自由詩の父」と呼ばれるウオルト・ホイットマンが詩集『草の葉』を世に出したのは1855年のことである。
    アメリカの歴史はまだ始まったばかりだ。文明国イランに対してアメリカはいまだ何ものでもない。


 

     謹賀新年

      2020

                                    

             石狩の夜明け

 

        人間とは、自分の運命を支配する自由な者のことである

              カール・マルクス
  
    風狂無頼もいつの間にやら70歳となった。

    何一つとして誇るべきものもなく、語るべきものもなく、恥を撒き散らしての愚者の暗夜遍歴、気が付けば
   人生もそろそろ冬の季節となったようだ。

   でもまだ時間は残っている。知力も体力もまだ残っている。

    世の為人の為などといった綺麗事は言わない。私自身の為に全力を尽くす。

   私の自由の為に、全力を尽くす。

   知行合一とは、悪政を撃つということである。

                  元旦    風狂散人

 

 



       「チェリー・ボンバー」

         2019・12・31 

         年の瀬や 水の流れと 人の身は
  

         宝井 其角   1661~1707   蕉門十哲の一人



     猛吹雪のホワイトアウトの中、全国一斉に桜は満開である。異様にして異常な国である。
    そんな中の12月の9日、56歳の誕生日を迎えたある女性は「国民からの祝福が大きな支え」だと云った。
    この女性の夫は10月の22日に、「国民の叡智(えいち)とたゆみない努力によって,我が国が一層の発展を遂げ,
    国際社会の友好と平和,人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします」と云った。
     何だか地上の人間ではなく、ほとんど神のお言葉である。それも日本国民ばかりでなく全人類を見守る天上の神
    のお言葉である。やっぱり日本は神国か.
     王権神授説とは、王権は神から付与されたものであり、王は神に対してのみ責任を負い、また王権は神以外の何人
    にも拘束されることがなく、国王の為すことに対して人民はなんら反抗できないという政治思想のことである。
     姜尚中さんの『姜尚中の政治学入門』(集英社新書)の90頁を開く。

     しかし、そもそも、大日本帝国憲法においては、主権の正統性は、万世一系である天皇に由来します。決して、憲法
    内部に正統性の根拠が存在しているわけではありません。言ってみれば、王権神授説と同じ構造なのです。主権は、
    無限に遡る時代から授けられていたものである、という理屈です。このことは、政教分離原則に照らすと、明らかに違
    反しています。



       「山羊座伝説(キャプリコーン)」

         2019・12・27 

    今日、70歳になった。
   山羊座生まれの伝説はヘンリー・ミラーだ。18歳の夏、遠い昔の読書だ。
   今はミラーを読む人の話を聞くことはない。忘れられた小説家か。何だか寂しいね。今後、復活することはあるのだ
   ろうか。文学は知的消耗品か、あるいは装飾品か。
    しかし、私にとってミラーは単なる読書ではなく、絶対的な体験と云うべきものであった。
   ミラーは云った。

      いくら受け取っても十分でないもの、それは愛である。
      いくら与えても十分でないもの、それも愛である。


    今夜は一人で酒を呑み、その後は静かに眠ろう。運がよければ夢の中であの女に逢えるかもしれない。

     我が愛蘭の娘よ
     君は何処を彷徨うや。



 
          「しんぶん・赤旗を読む」

           2019・12・26

     23日・「現場から考える日韓の歴史」
 
    大本営は、44年3月、南西諸島方面の防衛強化のため、沖縄守備隊(第32軍)を創設し、軍司令官に牛島満
   中将が就きます。第32軍は司令部があった首里城が陥落する45年5月中旬以降も降伏しませんでした。
    一方、建設がすすむ松代大本営変化、6月13日に小倉庫侍従が視察し、「陛下にもしものことがあっても、三種
   の神器は不可侵である」として、賢所の建設を指示します。
   6月16日に視察した阿南惟幾陸軍相は、沖縄の牛島司令官に「貴軍の奮闘により本土決戦の準備は完整せり」
   と電報を打ちます。
    北原さんは強く話します。
   「軍民20万人も犠牲にした6月23日までの日本軍の無用な抵抗は、松代大本営づくりの時間稼ぎでした。しかも、
   天皇と軍上層部だけが生き残るための施設です。『守るべきは三種の神器だ』というのは、とてもむなしく思います。
   沖縄はいまも基地の島にされています。『基地はいらない』とがんばるオール沖縄の人たちと連帯するためにも、松
   代大本営を実際に訪ねて太平洋戦争を感じてほしい」。

     24日・「小池書記局長が会見」

    日本共産党の小池晃書記局長は23日、国会内で会見し、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐって、
   安倍政権が沿岸部の埋め立てや護岸造成の工期を5年から10年程度に変更すると報道されていることについて、
   「民意を踏みにじる新基地建設が、政治的にも技術的にも完全に行き詰ったことを自ら認めたことになる」と指摘し、
   「新基地をつくることはできない。辺野古新基地建設はきっぱり断念し、普天間基地の無条件撤去のためにアメリカ
   政府と正面から交渉するべきだ」と主張しました。
    小池氏は「日米合意では普天間基地の返還は2020年度またはその後となっていたが、到底実現できない。

     25日・「きょうの潮流」

    街は飾られ、人びとも華やぐクリスマスの朝。ひとりの女性が亡くなりました。もう体も心もズタズタ、はたらきたくない、
   死んでしまいたい―。悲痛な叫びを残して▼電通の新入社員だった高橋まつりさんが命を絶ってから4年を迎えました。
   社会人としての抱負や夢を抱いていた24歳がなぜ自死するまで追いつめられたのか。そこには、まともな睡眠時間も
   とれず、パワハラがくり返される地獄の日々がありました▼がんばり屋で明るく闊達(かったつ)だったという娘を失った
   母の幸美さん。つらく悲しい自責のなかで、いまも声を上げつづけています。大切な人の命や尊厳を奪うような働き方や
   社会を許してはならない、と▼今年もブラック企業大賞が発表され、三菱電機が2年連続の汚名となりました。同社では
   8月に20代の男性新入社員が自殺。遺族は上司のパワハラが原因の過労自殺だったとして労災を申請し、会社に対し
   て再発の防止を求めています▼「飛び降りるのにちょうどいい窓あるで」「殺すからな」「自殺しろ」。亡くなる直前に男性が
   書き残したというメモには心をえぐるののしりの数々が記されていました。三菱電機では長時間労働などによる社員の自
   殺や心身を害する問題が相次ぎ、企業の責任が厳しく問われています▼働くものが死に追いやられる異常な世界。苦し
   められ、孤立させられ、使い捨てにされる。そんな経済や国のあり方を変えたい。遺族をはじめ人間らしい生き方を望む
   労働者の切なる思い。過労死のない社会を。

     26日・「秋元議員 収賄容疑逮捕」

    日本でのカジノを中核とする統合型リゾート(IR)事業参入を目指していた中国企業に便宜を図った見返りに現金など
   370万円相当の賄賂を受け取ったとして、東京地検特捜部は25日、収賄容疑でカジノ担当の内閣府副大臣だった自
   民党衆院議員(離党)の秋元司容疑者(48)-東京15区ーを逮捕しました。
    安倍晋三内閣はカジノを成長戦略に位置づけています。当初から、カジノ参入をめぐっての利権争いが懸念されてき
   ました。元担当副大臣が逮捕されたことで、安倍首相の任命責任とともに、違法な賭博を強引に合法化した責任が問
   われる事態になりました。


 
      「玉木正之さんの言葉」

          2019・12・24

    「生活と健康を守る新聞」というものがあって、購読料は月300円、私は毎週木曜日にこれを読む。
   発行元は「全国生活と健康を守る会連合会」という任意団体で、国や地方公共団体、大企業に対する「仕事と
   生活と医療の保障」の要求実現を掲げ、1954年11月20日に設立という歴史を持つ。略称は「全生連」。
    その新聞にスポーツライターの玉木正之さんが「玉木正之のスポーツ博覧会」と題するコラムを載せていて、
   これがなかなか読みごたえがある。玉木さんの文章はホームペイジ「カメラータ・ディ・タマキ」でも読むことが
   出来る。
    先ず、玉木さんの略歴をホームペイジから書き写しておく。

    1952年(昭和27年)京都市生まれ。
   ミニコミ出版の編集者等を経てフリーの雑誌記者(小学館『GORO』)になる。その後、スポーツライター、音楽
   評論家、小説家、放送作家として活躍。雑誌『平凡パンチ』『ビッグ・コミック』『ダ・カーポ』『朝日ジャーナル』『週
   刊サンケイ』『オール読物』『ナンバー』『現代』『週刊現代』『サンデー毎日』『音楽の友』『レコード藝術』『CDジャ
   ーナル』等の雑誌や、朝日、毎日、産経、日経各紙で、連載コラム、小説、音楽評論、スポーツ・コラムを執筆。
   数多くのTV番組にも出演。ラジオではレギュラー・ディスクジョッキーも務める。

    では新聞から全文書き写す。お読みください。

     現在の「スポーツ・ブーム」「マッチョ・ブーム」は危険ではないか?

     ラグビーのW杯にバレーボールのW杯。そして世界陸上。少し前には柔道の世界選手権が注目され、八村
    選手のNBA入りやバスケのW杯も騒がれた。
    巨人と西武のリーグ優勝も忘れてはならないし、貴景勝の大関復帰や新体操フェアリー・ジャパンも世界選手
    権で種目別金メダル!……。
     スポーツの話題は連日目白押し。この状態,この調子で、来年の東京オリンピック・パラリンピックに雪崩れ
    込むのだろう。
     ビッグ・イベントだけではない。太鼓腹で脂肪太りの身体を筋肉質で腹筋の割れる身体にシェイプアップする
    TVCMが話題を呼び、健康飲料や低カロリーの食品がもてはやされ、体力勝負のTV番組が高視聴率。お笑
    い芸人も,お笑いの技術や質以上に,自分のマッチョなボディを自慢するようになった。
     かつて紀元前後の古代ローマ帝国でも、同様の現象が起こった。古代ギリシアのオリンピアの祭典(古代オリ
    ンピック)が注目され、肉体美が讃えられ、格闘技など身体競技が大流行したのだ。
     そのとき詩人のデキムス・ユニウス・ユウェナリスは、『風刺詩集』のなかに、「健全な肉体には健全な精神も
    宿るべきである」と書き、肉体美偏重の世の中を痛烈に批判した。
    この言葉が日本では、「健全な精神は健全な肉体に宿る」と誤訳(!)され、戦前の軍国主義の世の中での体力
    作り(体育教練)に利用されたり、戦後の1964年東京五輪をきっかけとしたスポーツブームに火を点けたのだった。
    このヒドイ誤訳では、何が健全な精神で、何が健全な肉体なのかもわからない。そして、無批判的にこのヒドイ
    誤訳を受け入れると、「国」の言うことを素直に聞く、従順で屈強な人間(兵士?)だけが「健全な精神と肉体の持
    ち主」となりかねない。しかも身障者差別につながる虞まである。
    今の「スポーツ・ブーム」「マッチョ・ブーム」が、そんな方向に進んでいないことを心から願いたい。




          「白馬非馬説」

         2019・12・23

  私は毎夜何人かのフェイスブックを見る。
 フェイスブックのよいところは、物の見方を教えられると
 いうことである。ああ、なるほどね、こんな見方があった
 のかというようなことだ。
  新聞・テレビが余りにも表層的なので、見落としてしまう
 情報(事の本質)が多すぎる。そんな時、フェイスブックは
 何が問題なのかを分かり易く教えてくれる。
  例えば右の数行だ。これは「きっこ」という人のフェイスブ
 ックだが、抱腹絶倒ものだね。
  これを読むと菅義偉という人物が偉大な言語学者である
 ことがわかる。
  日本語は本当に難しく、そして底抜けに楽しいものであ
 ることが今更ながらにして実感させられる。
 しかし、この論法は中国戦国時代に公孫竜が説いた詭弁
 的命題「白馬非馬説」の一種であろう。
 超論理的というか、ほとんど漫談である。
  小学館の大辞泉によれば、「定義」とは次のように解説
 されている。

   「定義」の解説
  1. 物事の意味・内容を他と区別できるように、言葉で
    明確に限定すること。「敬語の用法を定義する」

  1. 論理学で、概念の内包を明瞭にし、その外延を確
    定すること。通常、その概念が属する最も近い類と種
    差を挙げることによってできる。

  安倍幕府・茶坊主筆頭の菅義偉のこれまでの発言を拾
 い集めて一冊の本に仕上げるとすれば、その表題は『反
 定義集』ということになろうか。
 それほどまでに支離滅裂にして、反知性主義の妄言・虚言・
 詭弁の大氾濫である。
  笑うべしというか、哀れむべしというか、いくら背伸びしよ
 うが茶坊主は何処まで行っても茶坊主である。それ以上
 でもそれ以下でもない。
 言語における発達障害。
 
 


 
        「いわさき ちひろ」

           2019・12・22

   机の前の壁にはいわさきちひろの大きなカレンダーが貼ってある。この風景はもう10年来変わらない。
  先日、2020年のカレンダーを買った。またいわさきちひろだ。いつ観ても何度観ても、いい絵だね。
  私が遠い昔に失ったもの、そんなものがこの絵の中にある、そういう気がする。
  来年もちひろの絵を観ながら1年を生きる。
  微力ではあるが、決して無力ではないと自分に言い聞かせて、悪政と戦う日々を生きる。

 
    いわさき ちひろ(本名:松本 知弘、旧姓岩崎)
    1918年12月15日ー1974年8月8日 55歳没 
    子供の水彩画に代表される日本の画家、絵本作家。
    福井県武生(現在の越前市)生まれ。左利き。
    生涯「子どもの幸せと平和」をテーマとした。

    夫は日本共産党元国会議員松本善明。
    孫は絵本作家の松本春野。

   18日東京地裁は、山口事件について「行為は伊藤さんの意思に反して行われた」と被害を認め、元支局長に
  330万円の支払いを命じたということだ。
   伊藤さんが体験を公表したことについては「性犯罪被害を取り巻く法的・社会的状況を改善するためであり、
  公共性および公益目的がある」とし、元支局長への名誉棄損などにはあたらないとしたということだ。

   ニュースを三つ。差別について。

 伊藤詩織さん、中傷やセカンドレイプに「法的措置をとる」

  日本外国特派員協会で行った会見で、記者からの質問に答えた。
 

    元TBSワシントン支局長の山口敬之さんに対し、「酩酊状態で意識のない伊藤詩織さんに合意がないまま性行為をした」
   などとして慰謝料など330万円の支払いを命じた東京地裁の判決。

    12月19日に日本外国特派員協会で記者会見を行った伊藤詩織さんは、記者の質問に答え、これまでに受けてきたセカ
   ンドレイプに対して「法的措置を考えている」と明かした。
    伊藤さんは2017年5月29日、司法記者クラブで会見を開き、名前と顔を出して山口さんからの被害を訴えた。性被害を顔
   や名前を明かして告発するのが珍しかったこともあり、大きな注目を浴びたが、一方で「ハニートラップ」などと心ないバッシ
   ングもあった。
    SNSでは、伊藤さんらしき女性の横に「枕営業大失敗」などの文字が入ったイラストが拡散されたこともあった。
   記者会見で、「もし高裁で勝訴した場合、セカンドレイプを訴える予定はありますか?」という記者からの質問に対し、伊藤さ
   んは次のように述べた。

   「どんな結果になろうと、民事でのピリオドが打てましたら、次は(セカンドレイプへの)法的措置を考えています。とい
  うのは、こういう措置を行わなければ、同じことがどんどん続いてしまう。一番心苦しいのは、私に対するコメントを見て、
  他の(性被害)サバイバーたちが『自分も話したら同じように攻撃されるんじゃないか』と思ってしまう。そういうネガティ
  ブな声をウェブに残してしまうことが、いろんな人を沈黙させてしまう理由になるので、法的措置を取りたいと思います」

   世界経済フォーラム(WEF)は12月16日、各国のジェンダー不平等状況を分析した「世界ジェンダー・ギャップ報告書(Global
  Gender Gap Report)2020」を発表し、毎年発表している2019年版「ジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)」を公表
  した。対象は世界153カ国。

   ジェンダー格差が少ない1位から5位までは、アイスランド、ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、ニカラグア。日本は121位
  と昨年の110位から11順位を下げ、過去最低の順位となった。その他、ドイツ10位、フランス15位、カナダ19位、英国21位、米国
  53位、イタリア76位で、日本はG7の中で圧倒的に最下位。中国は106位、韓国は108位で日本より上だった。
   同指数では、「ジェンダー間の経済的参加度および機会」「教育達成度」「健康と生存」「政治的エンパワーメント」の4種類の指
  標を基に格差を算定し、ランキング付けされている。

   「しんぶん・赤旗」19日の「きょうの潮流」から
 
    男女平等に貢献した人物を表彰したら、すべて男性だった。冗談のようなニュースが今年初め、アラブ首長国連邦(UAE)か
   ら伝わりました▼中東諸国のなかでは、平等度が高いというUAE。それでも、いまだに差別は根強く、法的にも男性が優遇さ
   れているといいます。今年の男女平等ランキングで、日本はその国を下回る121位。格差はひろがり、過去最低に沈みました
   ▼主要7カ国では最下位。アジアのなかでも中国や韓国よりも低く、とくに政治の分野での女性不在が際立ちます。ジェンダー
   平等が世界の流れのなかで後退している日本は、社会のすみずみで性差の壁が立ちはだかっています▼きのう、喜ばしい判
   決が全国にひろがりました。安倍首相と親しいジャーナリストの山口敬之氏から性暴力を受けたとして、伊藤詩織さんが訴えて
   いた裁判で勝訴。東京地裁は合意なき性行為を認め、山口氏の主張を「不合理」として退けました▼「本当にうれしい。少しず
   つでもこうした変化を。来年の刑法改正に向けて」。集まった支援者にそう語った伊藤さん。突然不起訴とされた事件の真相を
   明らかにし、性被害をとりまく遅れた環境を告発するための裁判でした▼娘に性交した実父が無罪になる、政権の中枢に座る
   人物がセクハラ罪はないと公然と口にする、この日本。なかったことにはできない、させてはならないと、ともに声を上げて、たた
   かいたい。すべての人びとの人権が保障される、平等な社会を実現していくためにも。

   不思議なことに、伊藤詩織さんがいわさきちひろの絵の中の女の子のように見えてきた。



        「見ざる・言わざる・聞かざる」

            2019・12・20

   萩野富士夫さんの『よみがえる戦時体制』(集英社新書)をようやく読み終えた。この後は久保亨・瀬畑源共著の『国家
  と秘密 隠される公文書』(集英社新書)、堤未果著『沈みゆく大国 アメリカ』(集英社新書)、姜尚中著『姜尚中の政治学
  入門』(集英社新書)、本橋哲也著『ポストコロニアリズム』(岩波新書)と読み進む予定だが、年内に読み切れるのだろうか。
  近頃は酒の量は変わらないけれども、読書のスピードはかなり落ちている。まあ、いいか、後数日で70歳だ、こんなものだ
  ろう。でも、読みたい本が机の上に数冊あるというのは何とも楽しい気分だね。愚者の獺祭りか。これも老後の準備だ。
  

 
  西原扶美雄さんのフェイスブックから (12月20日)

 自己紹介
 グリーンピースJapan-SP・双子座・趣味は磯釣り・
 玄海原発再稼働問題連絡協議会・近現代史研究
 会日中戦争専攻


  西原さんは北九州は福岡の人だ。
 いつ頃の事からかはよく思い出せないが、西原さんの
 フェイスブックは毎日開く。
  その理由は、面白いの一語に尽きる。
 守備範囲の広さ、本質を見極める眼力、情報を取り上げ
 る際のユーモアのセンス等々、どれを取っても商業新聞
 の腰の引けた「公正中立」とは違う批判精神がある、そして
 格調が高い。
  思うに、「笑い」とは、批判の最高の形式のことである。

  英BBCが「日本の恥」と特集!
 山口敬之事件の被害者・詩織さんを攻撃する安倍応
 援団のグロテスクな姿が世界に!
         2018・07・01
    

 


 
       「ショートスケッチ」

         2019・12・19

    今年も残すところ後数日、色々なことがあったね。
   美しい人、懐かしい人、可笑しな人、可哀想な人、どうでもいい人・・・・・どんな人たちがいたのか少し整理してみるか。

     「戦う女(アマゾネス)」

   1  伊藤詩織  差別とは何か
 
 1989年生まれ。フリージャーナリスト。
2017年9月28日、「望まない性行為で精神的苦痛を受けた」として、元TBSの
政治部記者でワシントン支局長であった山口敬之を相手に1100万円の損害賠
償を求める民事訴訟を起こした。
 

   2 望月衣遡子   立憲主義とは何か
   
 1975年生まれ。東京新聞社会部記者。
通常の官房長官記者会見では記者の質問は1人が2~3問で10分程度だが、2017年
6月8日で望月は加計学園問題と伊藤詩織の訴えに関して、40分の時間をかけて23回
の質問を繰り返したことで注目を浴びるようになる。望月は「私は政治部でなく、社会
部の記者です。社会部で警察検察の幹部とやりとりをしてきたなかで、執拗に質問
しないと、肝心なことを答えないことを、身に染みて知っています。答えをはぐらかし、時
にはウソもつかれます。」と意義を説明している

    3 田村智子   私物化とは何か
   
 1965年生まれ。日本共産党参議院議員、同党副委員長。
2014年以降招待数や支出金額が増加の一途をたどる「桜を見る会」について、2019年
11月8日の参議院予算委員会で安倍晋三首相をただした。田村の追求以後、「桜を見
る会」は瞬く間に社会問題化した。

田村 今週(11/25~)はマルチ商法を展開し破綻した「ジャパンライフ」元会長が招待を
受けて、それを宣伝に悪用した件を追及しています。2014年にこの会社は行政指導を受
けているのですが、そのあと2015年に「桜を見る会」に招待されている。

     「逃げる男(アンチ・モラリスト)」

    
1 山口敬之  警察に守られた性犯罪者
   
 1966年生まれ。自称「日本のジャーナリスト」。
安倍首相お気に入りの御用ジャーナリスト・山口敬之の逮捕を中止させた中村元刑事部長は
現在、警察庁の組織犯罪対策部長。第二次安倍政権発足時に菅義偉官房長官の秘書官をつ
とめ、今も「菅官房長官の片腕」と言われる人物。
 本業は「夜の薬剤師」か。哀れむべし、51歳にしてレイプ・ドラックの達人である。

     2  菅義偉  安倍幕府・茶坊主筆頭
   
 1948年生まれ。内閣官房長官。
首相主催の「桜を見る会」に反社会的勢力(反社)が出席した疑惑に関連し、菅義偉官房長官
が16日午前の記者会見で、2007年に反社の定義を示した政府指針は「全く変わらない」と述べ、
「お困りであれば警察に相談を」と語ったことに批判が広がっている。
政府は10日、「反社の定義は困難」と閣議決定したばかりで、インターネット上では「もう何を言
っているのか分からない」「堂々巡りだ」と怒りの声が上がる。【

     3 安倍晋三  虚言症の靖国小僧
   
 1954年生まれ。第98代内閣総理大臣。
首相主催の「桜を見る会」に会長が招待されたとしてオーナー商法の勧誘に使っていたジャパ
ンライフ(東京、破産手続き中)の被害弁護団は18日、安倍晋三首相に対して「招待した経緯
について誠意をもって説明すべきだ」と求めるなどの声明を出した。東京地裁であった債権者
集会の後の記者会見で明らかにした。

     「どうでもいい人(泡沫の夢)」

     1  小泉進次郎    母を訪ねて三千里

   
  1981年生まれ。自民党所属の衆議院議員、内閣府特命担当大臣(原子力防災担当相)。
 国連の会合での“セクシー”発言はワイドショーをにぎわせましたし、ネット上では「進次郎氏が
 言いそうなこと」を創作する大喜利まで流行りました。  まだ大臣になって2週間ほどなのに、
 話に中身がなさすぎるとか、ポエムだとか、完全にネタ扱いされてしまっているのです。

 ※ 政治の場におけるポエムとは、妄言、自己陶酔のことである。
   つまりは文学的公私混同のことである。

     2  丸山穂高    エロ馬鹿税金泥棒

   
  1984年生まれ。NHKから国民を守る党。
北方領土・国後島を訪問中に泥酔して戦争を煽るような発言をし、国会で糾弾決議をされ、
天皇即位の「饗宴の儀」でも酒を飲んで眞子さまに「寂しくないですか」などと話しかけて顰
蹙を買った丸山穂高議員(NHKから国民を守る党)が、先日支給されたボーナス額をSNSで
公開した。支給額は323万6617円。所得税105万7467円を差し引かれ、手取りは217万9150
円だった。

      3 和泉洋人    破廉恥小役人
   
 1953年生まれ。日本の建設官僚。
週刊文春」(12月19日号)が報じた 和泉洋人首相補佐官(66)と大坪寛子厚労省大臣官房審議官
(52)の「京都不倫出張」問題について、国会での「虚偽答弁」を巡る新たな疑惑が判明した。 
 2人が京都出張に出かけたのは8月9日。午前中に京都大学iPS細胞研究所(CiRA)を訪れ、
山中伸弥所長と面会して、医療用のiPS細胞を備蓄する「iPS細胞ストックプロジェクト」に関して話し
合った。山中氏は「週刊文春」の取材に、「『来年からストック事業に国費は出しません』とのことだ
ったので、非常に驚いた」と証言している。その後、2人は京都市内の甘味処や神社などでデートを
満喫した。

   能力なくして地位にしがみつく者、これを俗物と云う。
               シェークスピア


 
       「しんぶん・赤旗を読む」

        2019・12・17

   8日・日曜日 「主張 『対米英開戦』78年」

     戦前の日本が、当時イギリス領だったマレー半島のコタバルやアメリカのハワイを奇襲した1941年12月8日
    から78年です。台湾・朝鮮半島を植民地化し、当時「満州」と呼ばれた中国東北部、さらに中国全土、東南アジ
    アへと侵略戦争を拡大していった日本はこの日、対米英戦争を開始しました。45年8月の敗戦までに、アジア
    諸国民と自国民に甚大な被害を与えました。戦後の憲法は、その反省に立って制定されたものです。安倍晋三
    政権の改憲策動が強まる中、悲惨な戦争を許さぬ決意を新たにすることが重要です。【中略】日本の侵略戦争
    によって、アジア諸国民で2000万人以上、日本国民でも310万人以上が犠牲になりました。アジア・太平洋の
    被害は大きく、朝鮮からの徴用工や中国からの強制連行、日本軍「慰安婦」などの問題は、今も責任が問われ
    ています。日本国内も大規模な空襲や広島・長崎への原爆投下、凄惨な地上戦となった沖縄などでおびただし
    い人命が奪われ、国土は荒廃しました。

          独首相「罪を記憶し続ける」

     ドイツのメルケル首相は6日、ナチス・ドイツがポーランドに設けたアウシュビッツ強制収容所が来年1月で解放
    75年を迎えるのを前に、同収容所を訪れました。
    「この場でドイツ人が犯した蛮行を、深く恥じる」と謝罪しました。
    「われわれは罪を記憶し続ける責務を負っている」と話しました。

  10日・火曜日  「秋元前副大臣関連企業に金銭疑惑」

    自民党衆院議員の秋元司前内閣府副大臣の関連企業に架空の契約に基づいて現金が流れた疑いが一部で
   報じられた問題で9日、同氏は記者団に、かつてはこの企業の大株主で、100万円単位の報酬を得ていたこと
   を認めました。

       「今日の潮流」

    知り合いから誘われた会合がきっかけでした。その場で買った50万円の磁気ネックレス。効き目があると信じ込
   まされ、その後もさまざまな商品を購入。銀行より利息がいいと、多額の出資まで。しかし、手元には一円も戻って
   きませんでした▼ジャパンライフの被害にあった栃木の80代の女性です。3人の子どもを育てながら必死に働いて
   ためた老後の蓄え。それをすべて奪われ、後悔と不安ばかりが募る日々です▼独り暮らしのお年寄りなどに近づき、
   健康器具を買わせ、見せかけの「レンタル商法」に出資させる。そんな手口で、およそ7千人を偽り、2千億円もの
   被害額を出したのがジャパンライフです▼創業したのは、日本のマルチ商法の創始者の一人といわれる山口隆祥
   氏。同社をつくった1975年にはすでに国会に呼ばれている“有名人”です。良かれと信じる普通の人たちが知人に
   働きかけて被害をひろげるマルチ商法は、人と人とのつながりや信頼を悪用し、社会に害悪をまきちらすもの▼破
   綻した同社は、安倍首相から山口氏に届いた「桜を見る会」の招待状を最大限に利用して最後に荒稼ぎし、被害者
   を増やしました。多くの後援会員をはじめ、悪徳商法の代表や反社会的勢力の人物まで、なぜ税金を使った公的行
   事に招かれたのか▼深まる一方の疑惑や不信を前に政権与党は国会をわがものにし、強引に幕引きをはかろうとし
   ています。人をだまし、みずからを利するモラル破壊の連鎖。いつまでも逃げ切れるとお思いか。

       「政治資金で飲み食い」パーティーで多額の収入・閣僚・自民幹部

   すしや焼き肉を食べると、国民生活に役立ついい政策が思いつくとでもいうのでしょうか―。安倍晋三内閣の閣僚と
  自民党の幹部8人が300万円を超える政治資金を使って飲み食いしていたことが9日、2018年分の政治資金収支
  報告書からわかりました。集計では、政治資金での飲み食いに1400万円超も使う議員が3人もいることも判明しま
  した。【中略】この8人に共通するのは、政治資金パーティーで多額の収入をあげている点です。非課税で優遇されて
  いる政治資金を使った飲み食いには、国民のきびしい監視が必要です。

    11日・水曜日   えっ「反社」定義は「困難」!?政府答弁書

     従来の指針・説明と矛盾

   政府は10日、安倍晋三首相主催「桜を見る会」への招待が問題になっている「反社会的勢力」(反社)についての定義
  は「困難」だとする答弁書を閣議で決定しました。立憲民主党の初鹿明博衆院議員の質問主意書に対する回答。  
   答弁書は「反社」について、「その形態が多様」「その時々の社会情勢に応じて変化し得る」から、「あらかじめ限定的、
  かつ、統一的に定義することは困難」だなどと説明しています。 
   政府はこの間、「反社」の定義について「一義的に定まっているわけではない」(菅義偉官房長官、11月27日の記者会
  見)などとして、首相の「招待枠」で悪徳マルチ商法で行政処分を受けた「ジャパンライフ」の元会長などの「反社」が招待さ
  れていた疑惑での首相の責任を事実上かばってきました。
   しかし、政府の犯罪対策閣僚会議幹事会が決めた「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」(2007年
  6月19日)は、「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人である『反社会的勢力』」と明確
  に定義。今回の答弁書も、民間企業が同指針を踏まえて「反社」との「関係の遮断のための取り組み」を進めていると認め
  ており、定義は困難という説明には重大な矛盾があります。

       「BSフジ番組 田村副委員長が出演」

   「桜」疑惑 閉会後も追及

   日本共産党の田村智子副委員長は9日夜放送のBSフジ番組「プライムニュース」で、安倍晋三首相の「桜を見る会」私物
  化疑惑について与野党の代表と討論し、国会閉会後も追及を続けるべきだと強調しました。
   田村氏は、安倍晋三首相や菅義偉官房長官が出席する予算委員会の開催を野党が求めたのに対し、自公が拒否したと
  指摘。「国会が閉じようが質問を続け、次の通常国会につなげる」と語りました。立憲民主党の長妻昭代表代行は、官僚が野
  党議員や国会に対して虚偽説明を繰り返したとして「忖度(そんたく)極まる」と強調。実態の全容解明が必要だと述べました。
   自民党の柴山昌彦政調会長代理は、招待者名簿の人数が膨れ上がったとして「全てを解明するのは難しい」と弁明。悪質
  なマルチ商法を展開したジャパンライフの元会長が首相招待枠に入った経緯も「明らかになるのかは議論してもらえばいいと
  思うが、おのずと限界がある」と真相解明に背を向ける姿勢を示しました。
   桜を見る会の問題点について田村氏は、(1)公職選挙法の買収の疑いがある(2)ジャパンライフに渡した招待状が国民に実
  害を与えた―の2点が重大だと指摘。「実際に犠牲になった人もいる。なぜ首相が調査を指示しないのか」と批判しました。
   招待者名簿のバックアップデータは“組織共用性がない”ため公文書ではなく、情報公開請求の対象外とする菅官房長官の
  発言について、司会の反町理フジテレビ報道局解説委員長が「何のためのバックアップかとなりかねない」と言及。これに対し
  て柴山氏は「公に閲覧可能なものが情報公開請求の対象。バックアップは復元すれば閲覧可能になるが、どんな形で保管さ
  れているか分からないところについて開示請求にならない」と述べました。 田村氏は「公文書が毀損(きそん)したときのため
  のバックアップデータだ。詭弁(きべん)でしかない」と指摘。長妻氏は「バックアップデータも復元できるのではないか」と述べ
  ました。

     12日・木曜日   「“年寄りをいじめるな”」 怒りの座り込み開始 厚労省前

   安倍政権の社会保障切り捨てに抗議し、誰もが安心して暮らせる世の中を求めて、11日、高齢者怒りの座り込み行動が
  厚生労働省前で始まりました。主催は日本高齢期運動連絡会と東京都老後保障推進協議会。13日までの3日間行われます。
  参加者からは75歳以上の窓口医療費2割負担が狙われていることに怒りの声が上がりました。
   和歌山市から初めて参加した女性(73)は、「年金は下げられ続け、使ってもいない介護保険料は上がり続けています。
  75歳の窓口医療負担を2割にするなんてとんでもありません」と話します。
  30年近く参加している男性(91)=東京都昭島市=は「社会保障削減は、頭から湯気が出るほど腹立たしい。弱いものいじめ
  の政治はひどい」と訴えました。
   日本共産党の衆参両国会議員10人が参加しました。
  板橋年金者組合の男性(79)は年金の毎月給付を求める運動をしています。「要請や座り込みで前向きに動かしている部分も
  あります。議員さんが激励してくれてよかった」と話しました。

    「中村哲医師告別式 福岡   9条実践の生涯しのぶ」  赤嶺・田村貴昭・仁比氏ら参列

   NGO「ペシャワール会」現地代表としてアフガニスタンで人道支援活動に尽力し、4日、銃撃されて亡くなった中村哲医師(73
  の告別式が11日、福岡市内の斎場で営まれました。
   会場の外まであふれる大勢の親交あった関係者らが参列し、沿道では講演や報道で活動に共感した市民が棺(ひつぎ)を見
  送りました。「平和には武力ではなく食料が必要」と危険を恐れず用水路建設、医療活動に奮闘した中村氏をしのびました。
  日本共産党からは赤嶺政賢、田村貴昭両衆院議員、仁比聡平前参院議員、岡野隆県委員長が列席しました。
   アフガニスタン戦争時、現地調査団に参加した赤嶺氏は「『自衛隊派兵が国際貢献だ』と声高に叫ばれているとき、人道支援
  とは、国際貢献とはこういうものだと示していただいた。憲法9条を持つ日本の国際貢献の在り方を氏の実践から学んだ」と語り
  ました。田村氏は「氏が抱いていた、日本がアメリカの戦争に加担することへの危機感に改めて思いを巡らせた。博愛と献身に
  あふれた遺志を大切にしたい」と話しました。
  「ペシャワール会」は来年1月25日、福岡市の西南学院大学で一般の方も参加できるお別れの会を開く予定。

       13日・金曜日    「COP25inマドリード日本 また化石賞」  小泉環境相演説に批判

   【マドリード=小梶花恵】スペイン・マドリード市で国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)が開かれている11日、
  日本が「本日の化石賞」の1位を受賞しました。化石賞は、環境NGOの国際ネットワークの「気候行動ネットワーク(CAN)インター
    ナショナル」がその日の交渉で最も後ろ向きの行動や発言をした国に贈ります。日本が化石賞を受賞するのは先週に続いて2度目。
     今回の授賞理由は、小泉進次郎環境相がこの日のCOP閣僚級会合のスピーチで温室効果ガス削減目標の引き上げや石炭火力
   発電の中止の考えを示さなかったこと。贈呈者は日本の姿勢を批判した上でグレタ・トゥンベリさんの国連スピーチを引用し、「よくも
   そんなことを、日本」と述べました。
    小泉環境相のスピーチに注目していたというCAN東南アジアのニティ・ネサンデュライさんは「石炭をやめることについて何も言わな
   かったことにとても失望した」と語り、「彼の個人的価値を損なうだけでなく、(環境省が)石炭火力を推進したい他の省庁の下にあるこ
  とを示している。日本の若者や私たちすべての東南アジア人が後押しし、東南アジアや国内の石炭火力をやめさせたい」と話しました。

               COP25inマドリード 「変えるのは人々」 政治家・企業トップは、行動していると見せかけてきた

      グレタさん、参加よびかけ

     【マドリード=遠藤誠二】スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(16)は11日、スペインの首都マドリードで開かれている
   国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)で演説し、地球温暖化を阻止するのは「われわれ人々です」と述べ、行動
  に参加することを訴えました。
    国連会合での演説は9月にニューヨークの国連本部で開かれた気候サミットに次ぐもの。グレタさんは、世界の100の大企業が71%、
  G20諸国が80%の温室効果ガスを出し、世界の10%の富裕層が二酸化炭素(CO2)の半分を排出していると指摘。「一番危険なの
  は行動しないこと。政治家や企業CEO(最高経営責任者)は実は何もやっていないのに行動しているとみせかけてきた」と痛烈に批判し
  ました。
    グレタさんは「(来年からの)10年は私たちの今後の未来を定義づけるもので、私たちは希望の兆しを見つけるのに必死になっていま
  す」「でも、私がみてきた希望はあります。それは政府でもなく企業でもなく、人々からのものです」と指摘しました。
    その上で、「人々は、起き上がる途中にありますが、(この問題で)一度、気が付いたら、われわれは変えることができます。私たちは変
   化に用意ができています」「それが希望です。なぜなら、私たちには民主主義があり、選挙時のみならず、いつもそれを持っているからで
   す」「私たちの歴史の中で、すべての偉大な変革は人々からでした。私たちは待つ必要はありません。今すぐに変化を始めよう」と呼びか
   け、大きな拍手をあびました。

         14日・土曜日   「桜を見る会」 首相に直結、数々の違法疑惑

   野党による首相主催「桜を見る会」疑惑の追及が続いています。公的行事の私物化、国会での虚偽答弁、資料の廃棄・隠ぺいなど、
  数々の問題が指摘されています。重大なのは、安倍晋三首相に直結する違法行為の疑惑が多数あるということです。

         政治資金規正法 公職選挙法

   まず、政治資金規正法違反、公職選挙法違反が問われている問題です。
  政治資金規正法は、政治団体に収入や支出があった場合、政治資金収支報告書への記載を義務付けています。収支があっても報告
  しなかったら「不記載」で同法違反となります。
   安倍首相の後援会は2013年から毎年、「桜を見る会」の前日に東京都内のホテルで地元支援者らを招いた「前夜祭(夕食会)」を開
  催しています。
   今年の「前夜祭」について安倍首相は参加者約800人で、会費1人5000円はホテル側が設定したと説明。「ホテルの会場入り口の
  受付で安倍事務所の職員が集金し、ホテル名義の領収書をその場で手交し、受け付け終了後に集金したすべての現金をホテル側に
  渡した」と説明しています。
   しかし、「前夜祭」を主催し、会費を集めてホテル側に渡したのは首相の政治団体。政治資金規正法で規定した収支が発生しますが、
  後援会を含む安倍首相の関連政治団体すべての政治資金収支報告書にはこの「前夜祭」の記載がないのです。
   野党の調査で、「前夜祭」が開かれたホテルの立食パーティーの会費相場は「1人1万1000円から」となっています。安倍首相のいう
  「会費5000円」との差額をホテル側が値引きをしていれば、ホテル側から後援会側への「財産上の利益供与」に当たり、政党・政党支
  部以外への企業献金を禁じた政治資金規正法違反となります。
   公職選挙法との関係では、「前夜祭」で集めた会費と実際かかった経費との不足分を首相側が負担していたら、選挙区内の有権者に
  対する寄付行為を禁じた同法違反となります。
   同じことは、「桜を見る会」そのものでもいえます。税金を使った公的行事に、安倍首相をはじめ自民党議員らが自らの選挙区の後援
  会関係者を招待し、もてなしていることが明らかになっており、公選法で禁じる買収にあたるとの指摘もあります。

          公文書管理法 財政法

   安倍政権は、野党が要求する「桜を見る会」の招待者名簿などの資料を国会に提出することを拒み、「招待者名簿」など廃棄されたと
  される資料のバックアップデータの復元すら拒んでいます。
   公文書管理法はその目的として、「国及び独立行政法人等の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされる
  ようにすること」を挙げています。安倍政権による資料の廃棄・隠ぺいが、公文書管理法違反に問われる可能性も指摘されています。
  「桜を見る会」は、「功績、功労のある方々を招待して慰労」することを目的として開催されています。
  しかし、実際には安倍首相の地元後援会員が多数招待され参加し、その上、反社会的勢力の参加や悪徳マルチ企業関係者の招待な
  どが明らかになりました。
  「功績、功労者の慰労」という目的を逸脱し、自らの後援会行事として公的行事を私物化していた安倍首相。予算の目的外使用として、
  財政法違反が問われる可能性もあります。

      15日・日曜日   「沖縄 不屈の民意  辺野古土砂1年 海上抗議

   安倍政権が民意を無視して強行する沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設の埋め立て土砂が投入されて1年となる14日、同新基
  地反対の「ヘリ基地反対協議会」が辺野古の海で抗議行動を実施し、抗議船8隻やカヌー31隻が繰り出しました。日本共産党からは赤
  嶺政賢衆院議員と党県議らが参加しました。
   赤嶺氏は船上で「(新基地反対の)県民の民意は不屈。民意を支えているのが、現場の皆さんのたたかい」と強調。辺野古で違法な工
  事を強行し、公的行事「桜を見る会」を私物化するなどモラル崩壊の安倍政権を「野党が共同して、必ず退陣に追い込む」と改めて表明し
  ました。
   県内の教会で牧師をしている男性は「沖縄が負わされてきた苦しみ、不条理。私たちは一つとなって、大きな力に対して立ち向かってい
  ます。私たちの働きが、沖縄中、日本中に向けて発信されている」とスピーチしました。
   脚本家の山﨑邦紀さん(71)は、沖縄のたたかいのエネルギーにひかれ、東京から何度も辺野古に足を運んでいるといいます。「(安倍
  政権に)真っ向から反対する沖縄がうれしい」と語りました。
   東京在住の映画監督の浜野佐知さん(71)は「絶対に基地を造らせてはいけない」「生物たちが命を奪われている」と強い怒りの思いを
  語り「(辺野古の問題を)人ごととせずに、全国各地で声を上げる人たちで、大きなうねりにしていかないと」と力を込めました。

     16日・月曜日    “安倍政権を倒し政権を代え 立憲主義を取り戻す”で一致 共産・志位氏、立民・枝野氏が党首会談

    日本共産党の志位和夫委員長と立憲民主党の枝野幸男代表は15日夜、東京都内で会談しました。会談は枝野氏が呼びかけたもの
   で、共産党から小池晃書記局長、立憲民主党から福山哲郎幹事長も同席しました。
    会談では、(1)閉会中も来年の通常国会においても、「桜を見る会」疑惑について野党が結束して追及の手を緩めないこと(2)安倍政権
   を総辞職に追い込むことに全力をあげること(3)早期解散も十分にあり得るとの認識で準備を急ぐこと(4)安倍政権を倒し政権を代え、立
   憲主義を取り戻すこと―の4点を確認しました。
    志位委員長は会談後の会見で、「確認された4点はたいへん大事だと思います。とりわけ安倍政権を倒し、政権を代え、立憲主義を取
   り戻すことで合意したのはたいへん大事な一歩前進だと思っています」と強調しました。
   枝野代表は「4点で連携、協力をさらに深めていく」と述べました。


      関電疑惑 年内報告困難    第三者委「奥深い問題」

      関電本社で会見

    関西電力幹部らに福井県高浜町の元助役が多額の金品を提供していた「原発マネー還流疑惑」で、同社が設置した社外弁護士でつく
   る第三者委員会が15日、大阪市の関電本社で会見しました。委員長を務める元検事総長の但木敬一弁護士は年内の最終報告公表は
   困難と表明。「調査を進める中、奥深い問題が出てきてまだ手数がかかる」と述べ、関電が10月に公表した社内調査の内容以上に問題
   が広がっているとの認識を示しました。
    会見によると、同委員会は但木氏ら4人の委員の下に弁護士約20人の事務局を置いて調査中。これまで100人を超える関電社員や
   役員らから聞き取りをしたほか、約600人を対象に書面調査をしたといいます。
    関電の社内調査は、前会長や社長を中心に3億円以上相当の金品の授受があったことを明らかにしました。しかし、聞き取りの大部分
   を会社側がしていたことや、高浜町の森山栄治元助役(故人)が顧問を務めたとされる建設業者を調査対象としなかったことなどが批判さ
   れていました。
     但木氏は第三者委員会の最終報告の時期について「正直、約束できない。個別事案の解明を重ねれば答えに結び付くと思っていたが、
   進めるともっと広がりがあると感じるようになった」「大きな問題がからんでいるという気がする」と述べました。
    金品の授受と、森山氏の関連企業が関電から受注した工事の関係について質問されると、「まさに問題意識をもって調査して論議してい
   る」と発言。森山氏のほかに類似事案があったかどうかや背景の構造についての質問にも「議論のホットなところだ」と言及するなど、委員
   の関心がうかがえるやり取りもありました。
   「調査の結果、明らかな不正が確認された場合は」との質問には、「結果として刑事罰に相当するものがあれば、報告書にそう書かざるを
   得ない。でないと第三者委員会の使命とずれる」と述べました。

       首相止まらぬ責任転嫁    「桜」国会 「審議時間割かれて…」

        野党のせい ホテルのせい 障害者のせい

    疑惑を追及されると“全部人のせい”にしてしまう安倍晋三首相の見苦しい言い訳が、臨時国会閉会後も止まりません。
   安倍首相は13日の東京都内での講演で、森友・加計疑惑や「桜を見る会」疑惑に触れて、「国会では政策論争以外の話に多くの審議時間
   が割かれてしまっていることを、国民のみなさまに大変申し訳なく思っている」などと述べ、問題を追及する野党に責任があるかのように主張
   しました。

     土台崩したのは

    しかし、政策論争の土台を崩してきたのは他ならぬ安倍首相自身です。国政の私物化、情報の改ざん、隠蔽(いんぺい)など国政の根本を
   揺るがす大問題を次々に引き起こしたうえ、国会答弁でもウソとごまかしを繰り返すなど、安倍政権ほど、国会を愚弄(ぐろう)してきた政権は
   ありません。
    桜を見る会に限っても、安倍首相は、参加者が急増した理由を「長年の慣行の中で行われてきたこと」と言い逃れ。桜を見る会の前日に開
   く安倍首相後援会主催の「前夜祭」の会費が安すぎると追及されると「ホテル側が設定した」「(明細書は)ない」とホテルに責任を押し付けてい
   ます。
    しかも、日本共産党の宮本徹衆院議員が資料要求した日に、桜を見る会の招待者名簿を廃棄したことについては「担当である障害者雇用
   の短時間勤務職員の勤務時間等との調整を行った結果」などと個人情報まで持ち出して、弁明に使いました。

      予算委から逃げ

    安倍首相がひたすら自身の言い分を繰り返した揚げ句、新たな事実が発覚すると、答弁を変えて平然としていることも数多くあります。
   そのうえ、安倍首相自身は、野党が要求する参院予算委員会の出席さえ拒否し、審議から逃げ続けてきました。安倍首相が一問一答形式
   の予算委員会の質疑で桜を見る会疑惑について説明したのは、日本共産党の田村智子参院議員の追及(11月8日)に対してだけです。
   安倍首相が「多くの審議時間が割かれてしまった」と嘆くなら、一刻も早く国会で説明責任を果たすことこそ必要です。




        「収支報告に見る各党の特徴」

        2019・12・16 

    机の上にこの数日間の新聞が溜まっている。桜、さくら、サクラの狂い咲きである。
   無頼派の旗手・坂口安吾(1906~1955)に『桜の森の満開の下』と題する幻想的な短編小説があった。
   お話はある峠の山賊と、妖しく美しい残酷な女との怪奇物語で、グロテスク文学の傑作といったところか。
    文芸評論家の奥野健男が『白痴』『青鬼の褌を洗う女』『夜長姫と耳男』と共に『桜の森の満開の下』を挙げ、「これは
   天才でなければ絶対に書けぬおそろしい傑作であり、坂口文学の最高峰といえよう」と絶賛したものだ。
    太宰治を嫌った三島由紀夫も坂口安吾は高く評価していて、「私は坂口安吾氏に、たうたう一度もお目にかかる機会を
   得なかつたが、その仕事にはいつも敬愛の念を寄せてゐた。戦後の一時期に在つて、混乱を以て混乱を表現するといふ
   方法を、氏は作品の上にも、生き方の上にも貫ぬいた。氏はニセモノの静安に断じて欺かれなかつた。言葉の真の意味
   においてイローニッシュな作家だつた。氏が時代との間に結んだ関係は冷徹なものであつて、ジャーナリズムにおける氏
   の一時期の狂熱的人気などに目をおほはれて、この点を見のがしてはならない」と敬愛の念を表明している。
    安吾は桜の森の満開の下に一人の孤独な山賊を置いた。ここまでは文学の話である。
   今、私が見ている桜の森の満開の下にはどのような生物がいるのか、孤独な山賊も美しい鬼女もいない。
   詐欺師、詭弁家、売名屋、破廉恥漢、莫連女、虚言症、香具師、そして単なる低能児の楽園である。
    それはともかくとして、机の上の新聞を片付けるとするか。その前に大事な処は書き写しておこう。新聞は「赤旗」のことだ。
 
      11月30日・金曜日「2018年政治資金収支報告」
     自民党=2018年の収入は262億9032万円で17年より4億3272万円増。政党助成金を174億8989万円受けて
    おり、収入全体に占める割合は66・5%で税金依存体質に変りはありません。企業・団体献金は24億5906万円で収入
    全体の9・3%。
     公明党=収入は149億1113万円で17年より28億5845万円増。公明新聞など機関紙誌収入は84億5195万円で
    収入全体の56・7%を占めます。政党助成金は29億4843万円で、助成金への依存率は19・7%と前年比で6ポイント
    下がりました。
      立憲民主党=収入は36億4900万円で、前年の12億5040万円から約3倍になりました。政党助成金は前年比約7
     倍の27億6430万円で、収入全体に占める割合は75・8%です。
      国民民主党=収入は65億6929万円。政党助成金の割合は84・8%。
      日本維新の会=収入は18億2058万円。政党助成金は2億4967万円増えて13億936万円になり、収入全体に占
     める割合は13ポイント増の71・9%と急増しました。
      社民党=収入は8億4064万円で前年比6541万円の減収。機関紙・社会新報などの事業収入が2億8640万円で
     34%を占めます。政党助成金は、3億7994万円で、依存率は45・1%です。

     では日本共産党はどうか。共産党の岩井鐡也財務・業務委員会責任者は29日、2018年政治資金収支報告書を公表
    し、談話を発表している。それによると収入の内訳は、党費6億4154で構成比は3・2%、寄付6億61で3・0%、機関紙
    誌・書籍等事業収入が173億2734で85・3%、国民の血税を政党が分け取りする憲法違反の政党助成金や、カネの力
    で政治をゆがめる企業・団体献金は一銭も受け取ってはいない。
     因みに企業・団体献金の大口は、日本自動車工業会8040万円、日本鉄鋼連盟8000万円、トヨタ自動車6440万円、
    日本医師連盟は全体で最高額となる2億円を献金している。
    要するに、この国では政治は金で買うことが出来るということだ。事実、今も買われている。
    



       「潜心黙祷」

        2019・12・15 

   「自分のしていることは平和運動ではない。農業ができて家族が食べていければ、結果として平和に
  なる......平和は結果でしかない」
      中村 哲

    偉大な日本人が亡くなられた。異境の地で暴力によって殺害された。
   中村 哲さんは1946年の9月15日生まれ、殺害されたのは今月の4日の水曜日、享年73歳。
      福岡県出身、職業は医師である。いやそれ以上の何かであった。
    中村さんは「しんぶん赤旗」のインタビュー記事にはたびたび登場し、反ナショナリズムの立場から啓蒙的な発言をしていた。
   15年の7月12日号では戦争法案について「9条は自衛隊の武力行使を制限してきた。今回の法案でその枠が外れる」と反対
  を表明した。中村さんの反ナショナリズムとは、人道主義のことである。
   日本共産党の志位和夫委員長は「憲法9条に基づく国際貢献とは何かということを身をもって体現された方だった」と追悼の意
  を示した。
   小説家の火野葦平は母方の伯父であり、火野の小説『花と竜』は若松で港湾荷役業を営んでいた父・玉井金五郎を描いたもの
  である。この作品についてはウイキペディア(フリー百科事典)は次のようの解説している。

   タイトルの「竜」は、金五郎が青年の客気で五体に入れた刺青であり、男としての虚栄心と詰まらない意地が、人生に拭えない影
  を落とすという自戒の徴である。周囲の誤解や無理解に挫けず、ひたむきに信念を貫く金五郎とそれを支えつづけるマンは、戦後
  に全てを失った日本において、裏切りや屈辱の境遇にあっても人としての品位を守ろうとする、玉井自身の理想を「花」としたもので
  ある。やや通俗的であるが、米国の占領から独立する日本への火野の願いを物語っている。

   玉井金五郎は中村さんの外祖父である。
 
    改めてご冥福を祈る。
  



           トランプ騒乱の時代と中東、日本

   欧米の破壊を“帝国主義”と糾弾
      アフガンで倒れた中村哲医師の遺言

     公開日: 更新日:
     宮田律現代イスラム研究センター理事長

               


    2008年6月、アフガニスタン東部のガンベリ砂漠で用水路工事の指揮を執る中村哲医師(C)共同通信社

   12月4日、アフガニスタン東部ナンガンハル州の州都ジャララバードで、何者かによって銃撃を受けて死亡した中村哲医師(享年73)。
  アフガニスタン支援に真摯に、一生懸命に取り組んだ彼の姿は、イスラム地域を研究し、この地域と日本の相互理解を進めようと考え
  ている者には大きな励みになってきた。

   中村医師は地球環境問題も危惧し、また集団的自衛権についても「日本はこれまで、アフガニスタン国内では民生支援に専念してきた。
  そのことが日本への信頼であり、我々の安全保障であった。それが覆されようとしている」「戦争の実態を知らぬ指導者たちが勇ましく吠
  え、心ない者が排外的な憎悪を煽る」と語っていた。日本がなし崩し的に米国の軍事行動に協力してきたことが日本人に対する誤解や憎
    悪を煽り、最も強く警鐘を鳴らした中村医師が犠牲になったことが悔しくてならない。

     アフガニスタンは、中村医師が緑化に成功した地域もあるが、全体としては混迷を深めている。「ワシントンポスト」は、12月9日、米国歴
   代政権のアフガン戦争に関する虚偽の報告が、400人以上の政府・情報関係者への聞き取りから明らかになったと報じた。同記事によれ
   ば、米国政府・軍関係者はアフガン政策について「進歩」あるいは「やや進歩」があると言い続けてきたが、「進歩」とは真逆な情勢にある。
   米国は18年間の戦争で9800億ドル(100兆円余り)とも見積もられる戦費や資源を費やしたにもかかわらず、アフガニスタンで安定した政府
   の創設に必要な軍・警察づくりにも失敗し、アフガニスタンでは各地で政情不安が増幅するようになった。この連載でも書いた通り米軍はケ
   シ栽培の根絶にも成功しておらず、いったい何のためのアフガニスタン駐留かと問う声が当然上がるような状態だ。

       ■米国が100兆円の戦費を投じても混迷を深めるアフガニスタン

   2017年2月1日、米国政府の「アフガン再建特別監察総監(SIGAR)」の報告書が発表され、16年11月時点で、アフガン政府が支配、影響
   下に置いているのは全土の57.2%で、16年8月の63.4%より約6ポイント、15年11月より約15ポイント低下するなど、タリバンなど反政府武装
   勢力が確実に勢いを増している。アフガニスタンは、2018年6月にIMFが発表した世界の貧困ワースト順位では12位にランクされ、1人あた
   りGDPは601ドルと低い。またユニセフが同様に18年6月に明らかにした統計によれば、アフガニスタンでは子どもの半数の370万人が学校
   に通えず、そのうちの60%が女子だという。

   米国はオバマ政権時代にアフガニスタンで最も不安定で、武装集団が活動する地域にあまりに短期間に金を性急に与え、それがアフガニ
  スタンの政治社会の腐敗を招き、腐敗への反感からかえってタリバンなど武装集団の求心力を高め、その活動を強化することになった。
  米国防総省は支援規模や資金が限定されているため、アフガニスタンで戦闘が発生している不安定な地域での武装集団の鎮圧を優先する
  ことになり、USAID(合衆国国際開発庁)がこれらの地域の復興の責任を負わされているものの、危険な地域では十分な成果を得られてい
  ない。

   トランプ大統領は今年7月に、パキスタンのイムラン・カーン大統領との会談の中で、「アフガニスタンで戦争をやる気になれば、1週間で容
  易に勝てるが1000万人を殺すことは望まない。米国が戦えばアフガニスタンは地上から消滅する。」と述べた。アフガニスタン政府関係者は
  トランプ氏の発言を受けて、米国はガニ政権にもっと敬意を払うべきだと語った。反政府勢力タリバンのスポークスマン・ザビフッラー・ムジャ
  ーヒド氏は、「米国は18年間アフガニスタンで戦ってきたが、人を殺害することに抑制などなかった。米国の戦いは無益で、なぜアフガニスタン
  が『帝国の墓場』と呼ばれているかを理解していないことを表している」と述べた。ムジャーヒド氏の発言は、大英帝国やソ連がアフガニスタン
  での戦いに敗れて退いていったことを指すものだが、米国が18年からタリバンと協議して外交的解決を求めていることも、トランプ大統領は
  意識していないようだ。

   中村哲医師は「対立感情は、むしろ(欧米の)援助する側が持っているような気がしますね。優越感を持っているわけですよ。ああいう遅れた
  宗教、遅れた習慣を是正してやろうという、僕から言わせれば思い上がり、もっときつくいえば、“帝国主義”ですけどね」と述べているが、トラン
  プ発言はまさに「帝国主義的」で、アフガニスタンに対する彼の傲慢な思いや姿勢を端的に表すものだった。中村医師は、「銃で押さえ込めば、
  銃で反撃されます。当たり前のことです。でも、ようやく流れ始めた用水路を、誰が破壊しますか。」と語っていたが(※注)、トランプ大統領は爆
  弾でアフガニスタンの人々を押さえ込めると考え、反米感情をさらに植えつける発言をした。

  (注)中村哲医師の発言はインタビュー記事「アフガニスタンという国で、9条をバックボーンに活動を続けてきた」より。

    ■砂漠を緑化して農地を造ろうとした中村医師

   中村医師は、「人が飢えているところに爆弾を落して何になるんですか」と語っていたが、米国のアフガン政策は、砂漠を緑化して農地を造り、
  人々に生活手段を与えるという中村医師の発想とは真逆にある。そもそも、タリバン政権は9.11の同時多発テロの実行とはまったく関係がなく、
  単にオサマ・ビララディンのアルカイダの活動拠点になっていたという理由だけで米国はアフガン戦争を開始した。米国のアフガン戦争での市民
  の犠牲者は、国連の見積もりで、07年以降だけでも4万人に近い。破壊でテロを制圧し、アフガニスタンに平和をもたらそうとした発想自体に重
  大な欠陥がある。アフガニスタンの警察が中村哲医師殺害事件の容疑者を拘束し、また福岡県警が刑法の国外犯規定に基づき、アフガン側と
  協力して殺人容疑で捜査を行っている。テロの容疑者に対しては逮捕して公正な裁判にかければ十分で、市民を巻き添えに戦争を行うことの正
  当性はまったくなく、暴力の種子を蒔くだけで、平和をもたらすものではない。



            「痴呆の狂い咲き」
     
           2019・12・14 

      これでいいのかニッポン。


    1  和泉洋人首相補佐官が、厚生労働省の幹部の女性と公私混同の行動を繰り返している疑いがあると週刊誌
       が報じ、野党は、事実関係を確認するよう政府に求めている。
       12日発売の「週刊文春」が、和泉補佐官が、厚生労働省幹部の女性と親密な関係にあり、出張先や東京都内
       でハイヤーを使って女性を送迎するなど、「公私混同」を繰り返していると報じた。    週刊文春

    2  当選5回、鹿児島県選出の小里泰弘議員(61)は、これまで環境副大臣兼内閣府副大臣や農水副大臣等を歴
       任してきた。父・貞利氏の地盤を継いだ二世議員でもある小里代議士が、会員制ラウンジの上智大生と愛人契
       約を結んでいた。
       「3年ほど前の六本木の会員制ラウンジに勤めていた時に知り合いました。程なく“もっと払うから、外で会いませ
       んか?”とか、そういう感じで誘われて。ホテルで会って封筒に入った10万円くらいを手渡しで貰っていて。多い時
       は月に3回とか、ありましたね……」
        こう証言するのは、小里代議士と愛人契約を結んでいた女性当人(23)だ。     デイリー新潮

    3   バツイチで独身の菅原氏は、結婚を前提としない形で男女関係にあった27歳(当時)のA子さんと、ハワイで合流
       していたという。
       「バレないように飛行機は別々で、現地で落ち合いました。連日ゴルフ三昧で、4泊6日で四ラウンドもしていた。副
       大臣なのに、自由に旅行して大丈夫なのかと心配する女性に、『嘘を申請したから大丈夫』と語っていたそうです」
       (A子さんの知人)
        菅原氏は経産副大臣だった2013年4月27日から5月1日にかけて、「政治経済事情視察」として衆院議院運営委員
       会に請暇願を提出し、ハワイに旅行していた
。          週刊文春

     4 そして、元秘書や関係者が口を揃えるのは、菅原氏と、ある元女性秘書との「関係性」である。
       その元女性秘書とは、
       「容姿端麗な50代の女性で、10年以上、菅原事務所に勤め、金庫番の役割を果たしていました。誰もが、菅原さん
       とイイ仲だと見ていましたが、昨年、練馬区議に立候補し、当選。菅原さんとの関係がこじれたものの、金庫番とし
       ていろいろと知っているため野に放つわけにもいかず、菅原さんが必死に応援して区議の座に就かせ、彼女を納
       得させたのではないかと言われています」(練馬区政関係者)       デイリー新潮

     5 そして、今井政務官と橋本氏の2人がどれほど“盲目”なのか、その決定打とも言える記事が、週刊新潮(19年9月
       19日号)に掲載された。
       そのタイトルは「不倫相手は『破産申請』で『今井絵理子』のスピード救済法案」というもの。記事内容は、歯科医院が
       閉院状態になるなど“ハシケン”が経済的に困窮しており、周囲には「破産申請中」と説明。そんな“恋人”の苦境を救
       うため、今井政務官が私設秘書として雇用する可能性がある――という内容だ。
       記事は《大本を辿れば公金の使い道にかかわること。そんな話は「スピード廃案」を願いたいものである》と締めくくった。
       ちなみに2001年1月に閣議決定された「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」によると、政務官は「政治と行政への
       国民の信頼を確保」する必要があるという。       デイリー新潮


     6 マルチ商法を展開していた「ジャパンライフ」の元店長が12日、主要野党が国会内で開いた首相主催「桜を見る会
       追及本部会合に出席し、元会長宛ての招待状を使った資料が顧客勧誘に「フル活用」されていたと証言した。
       この資料には招待状の実物の写真が掲載され、安倍晋三首相から元会長に届いたと強調して記されている。元店長
       によると、資料は元会長と担当部署が綿密な打ち合わせをして作成。全国各地の店舗でのセミナーで使用されたという。 
                                        時事通信

     7 自民党の世耕弘成参院幹事長は6日の記者会見で、同党の河井案里参院議員から「体調を崩し、自宅で約1カ月の療
       養が必要だ」とする医師の診断書が5日付で提出されたと述べた。世耕氏によると、病名は適応障害だという。
       河井氏を巡っては初当選した7月の参院選で、事務所が運動員に法定額を超える報酬を支払っていたと週刊文春が報
       道した。夫の河井克行氏は報道を受けて10月31日に法相を辞任した。参院事務局によると、案里氏は10月15日以降の
       参院本会議を欠席している。
       世耕氏は診断書のほか本人による説明書類も提出されたことも明らかにした。「指摘されている事案については第三者
       が入って調査をしており、適切な時期に報告したい」と記しているという。      日経新聞

    8  次々と新たな醜聞が飛び出す、安倍晋三首相主催の「桜を見る会」問題。反社会的勢力の参加までもが取り沙汰される
       なか、「桜を見る会」が、半グレ集団の “営業” 活動に利用されているという悲鳴が、新宿御苑から遠く離れた、石垣島よ
       り寄せられた。
       彼らが利用するのは、半グレグループのリーダーであるA氏が、安倍昭恵首相夫人(57)とがっちり握手をしている写真だ。
       「A氏とその取り巻きは、石垣島では有名な半グレグループです。この写真を見せられたのは、今年、A氏が『桜を見る会』
       に参加した直後でした。
       政治家との人脈を誇示するために、昭恵夫人との写真を仲間の半グレや取引先にばらまいているのです」(B氏)
       A氏とは何者なのか。彼を知る会社社長は、こう話す。
       「もともとは、大阪の格闘技団体の代表だった人物です。2011年の東日本大震災では、被災地で炊き出し支援をして、話題
       にもなりましたね」
       だがA氏は、“半グレ” という裏の顔を持っていた。
       「彼は、『大阪の半グレ集団の初代トップ』といっていい存在でした。凶暴さで有名でしたが、大阪で暴力団関係者と揉めて、
       沖縄に逃げたと聞いています」(前出・社長)
       A氏が「桜を見る会」に招待されたことは、これまでも報じられてきたが、昭恵夫人とのツーショット写真は、本誌が初めて掲
       載するものだ。         FLASH

    9  北村誠吾・地方創生担当相は13日の記者会見で、自身が代表を務める「自民党長崎県第4選挙区支部」が、県の補助金を
       受けることが決まった企業から献金を受けた問題について、「補助金を受けていることは全く知らなかった。疑念を抱かれる
       ことは本意でない」と釈明した。
       2017年に受け取った60万円は、今月10日に全額返金したという。政治資金収支報告書の記載については、「必要な訂正を、
       精査をしたうえで進める」と語った。        毎日新聞




      「望年会」

         2019・12・10 



   今日は星置9条の会の望年会があった。
  星置では「年を忘れる」ではなく、「新たな年を望む」という意味で「望年会」と呼ぶ。
  今回は代表の福盛田勉さんの発案でバイキング・レストランでの開催だ。それで、学習はなしで、飲んで、語って、笑った後の
  片付けも無し。無礼講ということだが、望年会というのは本来こういうものなのかもしれない。まあ、勝手にそのように解釈して
  乾杯の音頭を指名された私はスピーチなしでただ一声「乾杯」と発して幕開けとした。
   仲間がいるということは素晴らしいことだ。自分の生きている「今と此処」がどういうものであるかが分る。それは、これから
  何をしなければならないのかが分るということだ。
   改めて、友情に感謝。



 
    「望年会」


   さすが亥年、何かと騒がしい1年でした。
  春の一斉地方選挙、参議院選挙、次々と暴露される安倍暴走政治の実態。
  天皇即位利用の国民目くらまし報道等々。
  そんな情勢の中、9条の会や様々な団体の活動が、平和を守った1年でした。
  平和を語り合う「望年会」を企画しましたので是非ご参加ください。
  例年と趣向を変え、学習無しで下記にて行います(語り、飲んで、4時間)




        星置9条の会代表   福盛田 勉

       会場 「すたみな太郎」手稲店   焼肉・寿司バイキングのお店

 




       「深夜の雑学・桜の周辺」

       2019・12・2

          花は桜木人は武士

    【注釈】 花では桜の花が最も美しく、人はぱっと咲いてぱっと散る桜のように、死に際の潔く美しい武士が最も
    すぐれていることをいった言葉。
    【類義】 木は檜、人は武士
    【例文】 花は桜木、人は武士というように自分も潔くありたい。
         花は桜木 人は武士 柱は檜 魚は鯛 小袖はもみじ 花はみよしの
                     一休宗純禅師

     ※  中尾英司さんのブログ・「一休さんの云いたかったこと」

          
     「桜」ではなく「桜木」と、“花”ではなく“木全体”を言っています。
    一休は、桜の花ではなく、「佐座木」(さくらぎ)=「佐の神の坐す木」=瀬織津姫の化身としての「木」そのものを言
    っているわけです。ここで言う「花」とは植物の花ではなく、松本いはほが「葛の花」(国栖人の女神)と詠んだように、
    「女神」のことを言っているのでしょう。つまり、「花は桜木」とは、「女神は佐の神」=「女神は瀬織津姫」と瀬織津姫
    そのものを讃えているのでしょう。

     「戦国武将篇」
  
           たちならぶかひこそなけれ桜花
               松にちとせの色はならはで      武田信玄

           今川の流れの末も絶えはてて
               千本の桜散り過ぎにけり       織田信長

           恋しくて今日こそ深雪花ざかり
               眺めに飽かじいくとせの春      豊臣秀吉

     「俳諧」
 
            命二ツの中に生たる 櫻哉        松尾芭蕉

            行く春や 白き花見ゆ 垣の隙      与謝蕪村

            見かぎりし 故郷の山の 桜哉      小林一茶

            散る桜 残る桜も 散る桜          良寛

    「和歌」


            久方(ひさかた)の 光のどけき 春の日に
                          しづ心なく 花の散るらむ
                                   紀友則 古今集・小倉百人一首33番

            しき島の やまとごころを 人とはば
                          朝日ににほふ 山ざくら花

                                    本居宣長


   「俗唄」   

             酒なくてなんでおのれが桜かな

   「隠語」
     サクラとは、公演主催者や販売店に雇われて客や行列の中に紛れ込み、特定の場面や公演全体を盛り上げたり、
    商品の売れ行きが良い雰囲気を作り出したりする者を指す隠語。当て字で偽客とも書く。

   「植物学」(ウイキペディア百科事典)

    サクラ)は、バラ科モモ亜科スモモ属(サクラ属)[1](Prunus, Cerasus, Japanese cherry, Sakura) の落葉樹の総称。
   サクラはに咲かさせるにより、日本文化に馴染みの深い植物である(#日本人とサクラ)。また、日本において観賞用
   として植えられているサクラの多くソメイヨシノという品種である。英語では桜の花のことをCherry blossomと呼ぶのが一般
   的であるが、日本文化の影響から、sakuraと呼ばれることも多くなってきている。
   現在、ヨーロッパ・西シベリア日本中国米国カナダ[2]など、主に北半球温帯に、広範囲に分布している。      
   サクラの果実はサクランボまたはチェリーと呼ばれ、世界中で広く食用とされる。日本では、塩や梅酢に漬けた花も食用と
   される。 サクラ全般の花言葉は「精神の美」「優美な女性」、西洋では「優れた教育」も追加される




       「花のしたにて 春死なん」

         2019・12・1 

      年の瀬や 水の流れと 人の身は
  

         宝井 其角   1661~1707   蕉門十哲の一人

   
    月が代わって今日からは12月、この31日で今年も終わる。
   世間は季節外れの桜の狂い咲きで大騒ぎ、何の桜かと見れば、桜の花などどこにはなく、色も匂いも詩もなく
   風雅の世界とは遠く離れた悪臭漂う俗界で一世一代の晴れ着で着飾った阿呆の群れが記念写真の中で得意
   満面のポーズを取っているだけのことで、ほとんど意味はない。
   それでも写真の中央に安倍首相がいればその写真には反社勢力にとっては利用価値があるらしく詐欺の小道
   具として出回っているそうで、被害は計り知れないということだ。
   反社勢力というのは与太者、詐欺師、ヤクザ、半グレのことを指す言葉だが、ところが茶坊主筆頭の菅義偉は
   11月の27日の会見で、「『反社会勢力』について様々な場面で使われることがあり、定義は一義的に定まって
   いるわけではないと承知しております」と話した。おかしな事をいう男だ。
   反社とは、もともとは暴力団構成員と、暴力団と関わる人間及び企業のことを指す言葉で、政府が公式に反社
   を定義したのは07年6月のことだ。「犯罪対策閣僚会議幹事会」の中で、「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して
   経済的利益を追求する集団又は個人」と定義され、現在までの基本になっている。
    ではその反社の人間にどのような功績や功労があったというのだ。いや、反社の人間ばかりでなく「桜を見る
   会」に招待された芸能人、安倍晋三後援会員、安倍昭惠の友人諸氏、三原じゅん子の母と叔母、こういった人
   間たちにどのような功績や功労があったのか。誰も答えることは出来ない。

          願はくは 花のしたにて 春死なん
          そのきさらぎの 望月の頃


                      西行法師(1118~1190)享年73
                     俗名  佐藤義清

 



       「文芸批評」

           2019・11・26 

   今日の新聞の「文芸時評」は文芸評論家の胡沢 健(くるみさわ けん)が書いていて、タイトルは「日本人は
  今も『臣民』なのか」。その書き出しはこうである。

   李琴峰「星月夜」(『すばる』)は、新彊と台湾をつなぐ差別と迫害の歴史を、日本で邂逅するアジア人留学生
  たちの群像を通して浮かびあがらせた作品である。

    私は現代文学というものをほとんど読まないので、胡沢さんが対象とする文学世界のことはよく分からない
   けれども、批評は文章のなす仕事であるから優れた批評はそれだけで独立した作品として読むことが出来る。
   そして、そういった仕事は単なる作品紹介にとどまることなく、必ずその作品の書かれた背景について何ごと
   かを暴き出して、文学の領域を乗り越えて文明批評という形をとる。
    李 琴峰(り ことみ)さんは台湾籍の日本の小説家であり、日中翻訳者である。母語は中国語であるが、日
   本語で作家活動を行っている。
    胡沢さんによると、「星月夜」は「パリのアメリカ人」ならぬ「日本の台湾人」「東京のウイグル人」の経験を通し
   て、人間関係の中に横たわる根深い差別、悪意、嫌悪、憎しみを泡のようにぶくぶくと浮かび上がらせた作品
   だそうだ。
    この批評の後半は一転して国内の日本人の「今と此処」についての批判だ。これは全文書き写そう。

         「業の深さ考える文学と天皇特集」


     10月22日から31日にかけて天皇即位を祝う「饗宴の儀」が皇居で4回開催された。2回目の25日には
    台風21号が襲来し、多くの犠牲者が出たのは周知の通りである。100人近い死者・行方不明者を出した台
    風19号からわずか2週間後の出来事である。さらに4回目の31日には、首里城が火災で焼失。災厄が次々
    と襲う。
     それでも饗宴は続けられ、11月の国民祭典では16回もの「天皇陛下万歳」がとどろくに至った。まるで『方
    丈記』の時代の反復である。
     堀田善衛『方丈記私記』は書いている。「かくまでの死者、屍体がごろごろと道にあったとすれば、死屍臭は
    宮中にも当然に達していた筈である。そうして、人民の屍とその屍臭にとりまかれて、彼ら宮中の連中は何を
    していた」と。あれから千年、日本人は変わらず「臣民」であり続けているのか。『方丈記私記』を手に今こそ
    「『日本』の業の深さ」を明視しなければならない。
     今月文芸誌で唯一天皇を特集した「文学と天皇の問題」(『民主文学』)は、そのための重要な入り口となろう。

     そこで思い出すのは「我が亡き後に洪水よ来たれ」というフランス王ルイ15世の愛人であったポンバドール
    侯爵夫人の言葉だ。カール・マルクスはこの言葉に言及し、、「"大洪水よ、わが亡きあとに来たれ!" これがすべ
    ての資本家およびすべての資本家国民のスローガンである。それゆえ、資本は、社会によって強制されるので
    なければ、労働者の健康と寿命にたいし、なんらの顧慮も払わない」と述べた。
     堀田善衛(1918~1998)には『ミシェル城館の人』(集英社・三部作)という作品があって、これはモンテーニ
    ュについて書かれたものだ。



        「モリ・カケ・サクラ」

        2019・11・23

      靖国小僧の「桜を見る会」の私物化について各界の意見。

   1 小沢一郎 

     小沢一郎衆院議員が22日、ツイッターに新規投稿。批判がわき起こる安倍晋三首相主催の「桜を見る会」に
    ついて報じる記事を引用し、安倍首相に「総理以前に政治家の資格がない」と手厳しく批判した。
     小沢氏は「結局この人物はいつも『お友達』だけを優遇。税金は歯止めなく『お友達』へと流れていく。行政の中立
    性・公平性もへちまもない。そもそも何とも思っていない」と指摘。「総理以前に政治家の資格がない」と投稿した。

     政府は同日の閣議で、公費による首相主催の「桜を見る会」で提供した飲食物に、安倍晋三首相の地元山口県の
    日本酒「獺祭」が含まれていたとする答弁書を決定した。


    2 平野啓一郎   

      公開中の映画「マチネの終わりに」の原作者で作家の平野啓一郎氏が22日、ツイッターに投稿。安倍晋三首相に
     「辞めるべき」と退陣を促した。
      平野氏は「結局、嘘つきを総理にしてたら、政治が混乱し、停滞するということ。だから、彼は辞めるべきだし、野党
     のせいじゃないよ。違法行為が疑われてるのに、見逃せるわけないだろう」と指摘した。

     3 橋下徹

       元大阪市長で弁護士の橋下徹氏が16日、日本テレビ系「ウェークアップ!ぷらす」に出演し、首相が主催する「桜
     を見る会」について「これは政府の行事を使った政治資金パーティー。安倍さんは猛省してもらわないと」と批判した。
      1万数千人が招待され、公費が使われているという同会に橋下氏は「政府与党が一体の中で政治と行政がごちゃ混
     ぜになっている。日本のあしき例。これは政治資金パーティーです。だから会費を取ってやればよかったのだけど、与
     党と政府が一体になっている中で、何となく日本政府の行事を使いながら政治家が政治資金パーティーをやったってい
     う形です」と指摘した。
      さらに「飲食はいらないじゃないですか」と、招待客をもてなすさまざまな料理が出ることも問題視。「桜を見ながら懇親
     するのはいいですけど。日本の財政、ここまで厳しいと言われているんだから、それくらいはケジメをつけてくれないと」と
     した。また、招待人数が年々増加し、1万数千人に膨れあがっているということにも「会の目的がよく分からなくなっている」
     と存在を疑問視した。
      同会には芸能人も多数招待されており、参加者は一緒に写真を撮ってもいる。財産上の利益に当たり、寄付行為にあ
     たるのではという指摘については「建前としては、行政がやったことだから政治上利益には当たらない。でも政治家が芸
     能人を呼んでパーティーをやったらアウトです。だから政治と行政を区分けして、後援会を広く呼ぶのは政治パーティーだ
     と区分けして、懇親をするならしつらえ、選ぶ人を決めて、飲食なしでしないと。だから安倍さんはこれを猛省してもらわな
     いとダメ」と口角泡を飛ばし、まくしたてた。

     4  羽島慎一

      羽鳥慎一アナウンサー(48)が21日、司会を務めるテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。
     公費による首相主催の「桜を見る会」を巡り、招待者の推薦に関して安倍晋三首相枠は約1000人で、その中に昭恵夫人
     の推薦“アッキー枠”が含まれていたことや、野党から招待者名簿の請求があった当日に廃棄した理由をシュレッダーの
     順番待ちの結果としたことなど数々の“疑問点”に言及した。
      羽鳥アナは首相夫妻のあいさつに着目し「桜を見る会のあいさつで総理は“皆さんとともに政権を奪回してから7回目の
     桜を見る会”。昭恵さんは“これからも主人を応援していただくようにお願いします”と言っている。功労、功績のあった人が
     来る会のあいさつではないんじゃないかなと思います」と指摘した。

     5  青木 理

      コメンテーターでジャーナリストの青木理氏(53)は「語るに落ちたなと思ったんだけれども、1万1000円のコースしか
     ありませんってニューオータニ側が言ってるのに、5000円でやってると。間を補填しちゃってたら、公職選挙法に当たっ
     て違法になっちゃうわけですよ」と指摘。
      続けて「逆にニューオータニ側が、安倍さんだから格安でやりますと5000円でやってたら、ある種ニューオータニから
     安倍事務所、あるいは安倍首相に対する政治献金なのか便宜供与にもなりかねないわけですよね」とし、「いずれにして
     も語るに落ちちゃっていて、説明すればするほど、何かつじつまが合わなくなってきちゃってる」とコメント。
      さらに「かろうじて、ぶら下がりって形で記者会見してるんだけれど、立ち話的なぶら下がりって政治記者によくあるパタ
     ーンなんだけど、あんなもん説明じゃないですよ。きちんと記者会見するなり、本来は国会で予算委員会の審議に応じて、
     後ろめたい事がないのならきちんと明細書も出して説明しないと。この問題、場合によっては安倍政権、戦後最長の内閣
     になったんだけど、命取りになると思いますよ」と説明責任を果たすべきだとした。

      6  玉川 徹

      コメンテーターで同局の玉川徹氏(56)は「(ホテル側には)あるでしょうね」と指摘し、「それだけじゃなくて領収書ですよ。
     ホテル側が事前にお金も受け取らないままに大量の領収書を事務所側に渡していたという事になるわけですけど。でもそ
     れはあくまでお金をもらった事に対する証明で領収書を出すのであって、800人分の領収書を第三者である事務所側の人
     に渡しておくというのは通常考えられない」とした。
      さらに夕食会の会費が5000円だった事に「大幅な値引きもしないと出来ないのに、なぜ大幅な値引きをしたのか。値引き
     交渉は事務所はやってないというし、ツアー会社もやってないという事になると、ホテル側が勝手に大幅な値引きをして提示
     していると。ニューオータニって、そういうホテルなんですかって信用問題になっちゃう」とホテル側にもマイナスになるとした。
      続けて「一般の会社の人でも、ウチもそういう風にやってくれよと。安倍さんのところにやったんだからウチもやれるよねって
     言われた時に、どういう風に断りますか、ニューオータニとして。総理だからやりましたって話にならないでしょ、ホテルとしては。
     言い訳出来ない事をやったって事になるんで、ちょっとそれはどう考えても考えにくいです」とコメントした。

      7 蓮舫

       立憲民主党の蓮舫参院議員(51)が12日、自身のツイッターを更新。自民党の世耕弘成参院幹事長(57)が「桜を見る
      会」についてのブログを削除したことに私見をつづった。
      例年4月に新宿御苑で行われている「桜を見る会」に安倍晋三首相の後援会関係者が約850人が招待されるなど、野党が
      税金の私物化と批判を強めている。
       蓮舫氏は「削除。自民党参議院の世耕弘成幹事長も安倍総理と『桜を見る会』のブログを消去」と世耕氏が「桜を見る会」
      のブログ記事を削除したことを指摘。
      「理由は『後援会メンバーの顔が写っているから』だと、記者への説明」としたことに「は? 後援会の方々との他の会合とか、
      まだアップされてるのもありますが。なぜ、桜を見る会だけ削除なんでしょうか」とつづった。



      「小桜を見る会・地方興行」

       2019・11・18

   自民党に大岡敏孝(47)という衆院議員(滋賀1区)がいるそうだ。この人が釈明会見「寄付行為の可能性」を
  行ったということだ。私はこの大岡某さんについては名前も知らなかったが、昨日の京都新聞でこの人は一躍全
  国区の超有名人となったようだ。新聞の力というものは馬鹿にできないものだね。
   新聞によると、大岡さんは今月の政治資金パーティーで、選挙区内の大津市の学区自治連合会長ら34人に無
  料で飲食を提供したということだ。この行為が、有権者への寄付を禁じた公職選挙法に抵触する恐れがあり、大
  岡さんは「「寄付行為に当たる可能性はある。疑念を持たれないよう、来年度以降は(無料招待の)来賓を廃止す
  る」と述べた。
   大岡さんは、このパーティーを初当選した翌年の2013年から毎秋開催し、17年からは来賓の範囲を設定し、毎
  回、今秋と同様の肩書の約60人を無料招待していたことも明らかにした。
   今回の出席者への追加徴収については「いったん無料で招待し、後から請求するのは難しい。自主的に納めてい
  ただける方からは領収しようと思う」と極めて常識的なことを非常識な感覚せ話した。
  それで、問題について、18日に党本部に報告するとした上で、議員活動を続ける意向を示したということだ。
   と、ここまで京都新聞の記事を読んでいて、はてこの記事はどこかで読んだような気がする、しかもつい最近のこと
   だと思いながら、ふとプリンターの上に置いてある「しんぶん・赤旗(日曜版)」に目をやると、「国政揺るがす桜を見
   る会」という大文字の見出しが浮き上がっていた。なるほどね、スケールの違いはあるが構図は全く同じである。
    欠陥工場オーナーの二階俊博幹事長は会見(12日)で、後援会員を招待する是非を問われ「議員は選挙区の
   皆さんに、機会あるごとに呼びかけてご参加いただくことに配慮するのは当然だ」と開き直ったが、いつものことだ
   けれども、この老害は問題の本質がまったく理解できていない。
    見ず知らずの他人様にどういう目的で無料で飲食を提供するのか、またその他人様が有権者であるとしたら、単
   純に考えても買収行為以外のなにものでもないことは小学生にでも分かる社会常識である。
    親分の安倍晋三が「桜を見る会」という名で選挙活動をして7年持ったので、子分の大岡某はそれを見習って滋賀
   県大津市で「小桜を見る会」を毎年開催してきたということである。
    とすると花見の格付けは、親分が東京の新宿御苑で開くものを「桜を見る会」と称し、各子分が地方都市で打つ
   興行を「小桜を見る会」と呼ぶということか。多分、そういうことだろう。幹事長の二階の痴呆老人が「問題ない」と云っ
   ているのだから、こうした闇興行は大岡某一人の問題ではないのだろう。
    腐った林檎は、隣の林檎も腐らせる。


 
        「偽・民主主義」

       2019・11・17

    共産党の田村智子議員の参院予算委員会での質問を機に批判が集中し、来年度の開催が中止と
   なった「桜を見る会」だが、その理由を茶坊主筆頭の菅義偉官房長官は「さまざまな意見があることを
   踏まえ、政府として招待基準の明確化や招待プロセスの透明化を検討していく」と述べ、招待対象者の
   選定や手続きなどで問題があったことを認めた。しかし、これは論点ずらしである。問題は税金の私物
   化であって、開催の方法論にあるのではない。
    共産党の小池晃書記局長は13日、国会内で記者会見し、この中止発表について、「公的行事の私物
   化を認めたのと同然だ。首相の資格が問われる問題である」と述べ、「直前まで『問題ない』としながら
   一転しての中止表明は、結局、問題の説明がつかなくなったということだ」と強調し、田村議員の追及か
   らわずか5日での中止表明だと指摘した。
    同日、田村議員は「火の粉がかかりそうになるとみるや、『予算を増やしてでもやる意義がある』といっ
   ていた桜を見る会を突然、中止する。これは徹頭徹尾、私物化だ」と指摘し、「私たちは決して追及の手
   をゆるめることなく事の真相をただしていく」と発言した。田村さんが問題とするのは、利益供与の可能性
   だ。桜を見る会が安倍晋三後援会にとっては前夜祭とセットの一大後援会行事だったのではないかとい
   う疑惑だ。
    この問題は「赤旗」日曜版10月13日号のスクープから始まるのだが、いつも思うことだが、日本の新聞
   各社はいったい何をしているのだろうか。
    そしてもう一つの問題だ。
   天皇を宗教儀式で権威づけることを目的とする大嘗祭、これはいったい何だ。
   大嘗祭は、戦前の日本では神権的天皇像を国民に知らしめるための儀式だった。戦前の国定教科書は
   「大神と天皇とが御一体におなりあそばす御神事であって、わが大日本が神の国であることを明らかに
   するもの」(初等科修身)と子どもたちに教えこんだ。この儀式に27億円の公費が注ぎ込まれるという。
   明らかに政教分離の原則に反することが堂々と行われる。こういう日本はやはりどこか狂っている。
    非正規雇用が3年連続で2000万人を超す国の中で、桜を見る会が山口県人会となり、大嘗祭によっ
   てまた現人神が作られる。これでも民主主義国家というのだろうか、私はそうは思はない。
    この国では、ある家族はロイヤル・オープンカーと呼ばれる8000万円の車に乗り、そして多くの人びと
   は軽自動車のローンで生活を切り詰める。オープンカーの二人はにこやかに手を振っている。
    

       


 
        「主権在民とは何か」

         2019・11・15

   共産党の志位和夫委員長は昨日の国会内での記者会見で、「桜を見る会」の問題点として三つの疑惑を
  取り上げている。
   第一は、「桜を見る会」を安倍後援会が私物化し、国民の血税を使って買収を行っていた疑惑。
  第二は、1人あたり5000円の会費を取り850人規模で開催した「前夜祭」の収支が、安倍氏の関連政治団
  体の収支報告書に記載されていない問題。
  第三は、首相の虚偽答弁の問題。官邸内の「推薦枠」があったにもかかわらず、また安倍後援会が招待者の
  取りまとめを行っていたにもかかわらず、「招待者のとりまとめに関与していない」と答えたことは明らかに虚偽
  答弁であるということ。
   歴代最長となる安倍政権の体質について問われた志位さんはこう言っている。

   「ありとあらゆる『公』のものを私物化してきた政権だ」と指摘。「『森友・加計疑惑』では文科行政を私物化し、
  安保法制強行では憲法解釈を私物化し、ついに今回の『桜を見る会』の私物化となった。

   事の起こりは8日の参院予算委員会での共産党の田村智子議員の「桜を見る会」私物化問題の追及であるが、
  それまで日本の新聞各社はいったい何をしていたのだろう。だから私は「しんぶん・赤旗」を読みなさいというのだ。
  この連日、新聞・テレビは「桜を見る会」一色である。田村智子さんはたいしたものだね。最高のスナイパー(狙撃
  手)だよ。たったの一発で国を揺り動かしてしまった。
   さて、もう一つ重大な問題が残っている。今日の新聞からその事について書かれている記事を全文書き写す。

       大嘗祭 首相ら参列
   
国が宗教行事  憲法に反する

   
政府は14日、天皇「代替わり」に伴う大嘗祭(だいじょうさい)の中心儀式「大嘗宮(だいじょうきゅう)の儀」を行
  いました。儀式は15日未明までおよび、安倍晋三首相はじめ三権の長など約700人が参列しました。
   16、18の両日には、参列者に儀式で使ったのと同じ酒などをふるまう「大饗(だいきょう)の儀を行う予定です。
  政府は大嘗祭の意義を「天皇が即位の後、初めて、大嘗宮において、新穀を皇祖(こうそ=皇室の祖先神とされ
  る天照大神)及び天神地祇(てんじんちぎ=すべての神々)にお供えになって・・・・国家・国民のために安寧と五穀
  豊穣などを祈念される」(宮内庁「大嘗祭について」10月2日)と説明しています。
   これは、戦前の絶対主義的天皇制下の天皇制正統神話を、政府がいまも引き継ぐ立場であることを示すもので
  す。
   新天皇を権威づけるための宗教儀式を、事実上の国家行事として行い、27億円もの公費(宮廷費)を支出する
  ことは、憲法の国民主権の原則にも、政教分離原則にも明らかに反するものです。
   日本共産党は「憲法の原則に反する行事には参加しない」という立場で、儀式に参加しませんでした。

   天皇制の最大の問題点は、生まれながらに高貴な人がいるということである。それは同時に、生まれながらにそ
  うでない人がいるということを認めるということである。これを差別というのだ。
   今日の京都新聞の記事を転写する。

  大嘗祭は「憲法を逸脱」「政教分離に反する」 反対訴える集会や学会

   「大嘗祭」の中心儀式「大嘗宮の儀」が行われた14日、京都市内で反対集会があり、歴史研究の学会からも反対
  声明が出された。

   宗教者や大学教員らが呼び掛けた「憲法を逸脱する即位礼正殿の儀と大嘗祭を考える京都集会」は京都教育文
  化センター(左京区)で開かれ、約70人が参加。呼び掛け人で日本キリスト教団牧師の千葉宣義さんが「天皇代替
  わりが生前退位という近代国家ではなかった形で行われているにもかかわらず、天皇を巡る議論はいけないとの自
  主規制が働いたのか、国会で討論されていない」と批判した。

   東京大大学院の塩野谷恭輔さんは「平成の天皇制において、戦争責任を追及する過程での天皇制批判が困難に
  なった」とし、「大嘗祭や現在の天皇制の宗教性を論じることは天皇制の問題を忘れないための手段として有効だ」と
  論じた。

   京都府部落解放センター(北区)では「憲法違反の大嘗祭反対!京都集会」があった。天皇制の強化を許さない京
  都実行委員会が主催し、部落解放同盟京都府連合会の宮崎茂副委員長は「人間は平等であり、どこでどの親から生
  まれようと尊ばれるべき。天皇家に生まれただけで尊ばれる天皇制に反対の声を」とあいさつ。冠木克彦弁護士が「大
  嘗祭は『神』になる儀式。天皇制で見過ごしてはならないのは宗教との関係」と憲法上の問題を語った。

   日本史研究会(上京区)など4学会は、「即位の礼・大嘗祭に反対し、天皇の政治利用を批判する」との共同声明を発
  表した。儀式が神話に根拠を置き、神道形式の宮中祭祀(さいし)に公費の宮廷費が支出されることは「明確に政教分離
  原則に違反する」とし、壇上の天皇に首相が壇下から言葉を発したことにも「国民主権原理にそぐわない」と疑義を示した。



        「桜を見る会」

         2019・11・13 

    日本共産党の田村智子議員が8日の参院予算委員会で安倍晋三首相主催の「桜を見る会」の私物化問題
   を追及した。このやりとりを動画で見る。靖国小僧は田村さんの質問に一つとして答えることが出来ない。
   例によっての「ご飯論法」であり、「信号無視話法」である。
    桜を見る会とは、日本の内閣総理大臣が主催する公的行事であり、1952年(昭和27年)から、例年ヤエザ
   クラが見頃となる4月中旬頃に新宿御苑で開催されている。昭和27年の総理大臣は吉田茂である。
    ウイキペディア(フリー百科事典)によれば、「各界において功績・功労のあった方々を招き日頃の労苦を慰労
   するため」を目的とし、皇族、元皇族、各国大使等、衆院議長と参院議長及び両院副議長、最高裁判所長官、
   国務大臣、副大臣及び大臣政務官、国会議員、認証官、事務次官及び局長等の一部、都道府県の知事及び
   議会の議長等の一部、その他各界の代表者等、約1万人が招待され、酒類や菓子、食事が振る舞われる。
   招待客の参加費や新宿御苑の入園料は無料であり、費用は税金から拠出される」ということだ。

      回次  開催年度     首相        出席者数
       1    1952      吉田 茂         不明
      48    2001      森 喜朗        約8000人
      49    2002      小泉純一郎      約8000人
      53    2006      小泉純一郎      約11000人
      54    2007      安倍晋三       約11000人
      55    2008      福田康夫       約10000人
      56    2009      麻生太郎       約11000人
      57    2010      鳩山由紀夫      約10000人
      58    2013      安倍晋三       約12000人
      59    2014      安倍晋三       約14000人
      60    2015      安倍晋三       約15000人
      61    2016      安倍晋三       約16000人
      62    2017      安倍晋三       約16500人
      63    2018      安倍晋三       約17500人
      64    2019      安倍晋三       約18200人

    政治ジャーナリストの安積明子さんは次のように批判している。
   「四季の移ろいを惜しみつつ愉しみ、そうした豊かな自然の下で様々な分野の才能が交流し、親交を温める――。
  本来の桜を見る会や園遊会などは、そうしたことを目的としたはずだ。にもかかわらず、公的セレモニーの名前の下
  でオトモダチを呼んで飲ませて食わせて有名人と写真を撮らせる単なる“お遊び”では、文化を知る国民なら納得でき
  るはずがない」と。
    ハーバービジネス・オンラインが8日の田村議員と安倍首相の質疑応答を「信号無視話法」と題して紙上で再現し
   ている。長いものだが全文以下に転写する。お読みください。

  

   「桜を見る会」問題。共産党・田村智子議員の問いに
  安倍総理はどう応じたのか? 信号無視話法分析してみた

       11/11(月) 8:33配信     ハーバービジネス・オンライン

   

       安倍総理による「桜を見る会」の”私物化”

    毎年4月に開催されている「桜を見る会」は参加者数や支出額が安倍政権では膨らみ続け、2019年の支出額は予算額
   の3倍に相当する約5518万円になっている。その上、来年は概算要求額自体を約5728万円に引き上げようとしている。
   しかも、その参加者には安倍総理の地元・山口県の後援会から毎年大勢が参加していることをしんぶん赤旗が先月に報じ、
   大きな問題になっていた。

    そして迎えた2019年11月8日、参議院予算委員会で共産党・田村智子議員(以降、田村議員)は約30分の質問時間の全
   てを桜を見る会の問題に費やし、安倍晋三総理大臣(以降、安倍総理)らを徹底追及した。
    本記事ではその質疑の終盤 約10分間の答弁を信号機で直感的に視覚化していく。具体的には、信号機のように3色(青は
   OK、黄は注意、赤はダメ)で直感的に視覚化する。
    田村議員の質問に対する安倍総理及び内閣府・大塚幸寛 大臣官房長(以後、「大塚参考人」と表記)の回答を集計した結果、
   下記の円グラフのようになった。

      【色別集計・結果】

      ●安倍総理:赤信号82% 地の色18%
      ●大塚参考人:赤信号90% 地の色10%

     2人揃って、質問に全く答えてない。さらに、安倍総理に至っては、不要な言葉や意味不明な言葉を意味する灰色(本記事で
    は、本文と同じ、地の色)が18%を占めており、そもそも何を言っているのか判断しづらい、つまりはしどろもどろになっている
    場面が何度か見受けられた。
     いったいどのような質疑だったのか詳しく見ていきたい。

       前夜祭とセットで総理支援者との親睦行事と化す「桜を見る会」

     まず、田村議員の質問内容は以下の通り。

   田村議員:「藤井律子・山口県周南市長のブログ。2018年5月4日、これ当時、山口のあの県議なんですけどね。

   ”桜を見る会に行ってきました。片山さつき先生とも久しぶりの再会を果たしました。『今日は山口県からたくさんの人が来てく
   ださってるわね。10メートル歩いたら、山口県の人に出会うわよ。』と、いつものように元気よくお声をかけて頂きました。”

    ま、こういうのはね、いっぱいあるんです。インターネットで検索すると。結局ね、私は税金を使った公的行事っていう自覚も
   なく、安倍総理が地元からの招待者をどんどん増やしたんじゃないか、と。さらにはね、地元後援会の恒例行事にしてきたん
   じゃないかということも指摘したいんです。

    先ほどの友田、友田県議のブログ。桜を見る会の記述は前日の行動から始まります。”前日の早朝に飛行機で上京。夜に
   はANAのインターコンチネンタルホテルの大広間において、下関市、長門市、そして山口県内外からの招待客約400人による
   安倍首相夫婦を囲んだ盛大なパーティー。次の日、早朝7時30分にホテルを出発し、貸切バスで新宿御苑に”と続いていくんで
   すね。

    もう一つ。吉田真次 下関市議会議員。今年の桜を見る会についてブログで発信しています。やはり、”前日12日に飛行機で
   東京へ。夜は桜を見る会の前夜祭。安倍総理夫妻と写真を撮って頂きました”で、前夜祭の宴会会場の写真。続いて、翌日の
   新宿御苑の写真なんですね。

    総理ね、これ、これね、総理しか答えられないんです。桜を見る会は、安倍晋三後援会 桜を見る会前夜祭とセットで、総理が
   後援会や支援者、山口県の関係者のご苦労を慰労し、親睦を深める。そういう行事になってるんじゃないですか?」

    複数の参加者のブログでの生々しい参加レポートを証拠にあげて、「桜を見る会は前夜祭とセットで総理支援者との親睦行事
   になってるのでは」と質問した田村議員。

    この質問に対する安倍総理の答弁は以下のようなものだった。

   安倍総理:「あの、おー、桜を見る会につきましては、既に、え、政府委員から答弁をしている通りでございまして。えー、個々の、
  おー、個人名等々についてはお答えは差し控えさせて頂きたい、ということでございます。(赤信号)」

   どうだろうか? 安倍総理は、なぜか聞いてもいない参加者の個人名に話をすり替えて、答弁を拒否している。そのため、赤信
  号と判定した。

     【質問】桜を見る会は前夜祭とセットで総理支援者との親睦行事になってるのでは
     ↓ 論点のすり替え
     【回答】桜を見る会 参加者の個人名は答えられない。

    

        どう見ても「前夜祭とセット」

    この安倍総理の答弁に対して、田村議員は前日の首相動静を証拠に加え、再び同じ質問を試みる。

    田村議員:「前夜祭と一体でしょ?

    で、もう少し示しますよ。首相動静。この3年間、桜を見る会の前日、”ホテルニューオータニの宴会場で安倍晋三後援会桜を
   見る会前夜祭に出席”と。3年間ずっとあるんですよ。総理。それ以前もホテルや名称は異なりますが、必ず前日夜は後援会の
   方々と懇親会、宴会にご夫婦で参加されてるんですよ、総理は。よくご存知でしょう、ご自身が。

    今年の前夜祭の参加者は約850人。翌朝、貸切バス17台で新宿御苑に移動。これはね、防府市ライオンズクラブの会報に寄
   せられた寄稿、あのー、文章から分かりました。また、あのー、私たちの取材でも複数の参加者からですね、貸切バス17台だと。
   自分は何台目に乗るんだということがね、全部確認できたわけですよ。

    まさに、安倍総理の後援会の一大行事になっているんじゃないかと。違いますか? これセットでしょ、総理も。総理にとっても、
   桜を見る会前夜祭と翌日の桜を見る会がセットになって、山口県の皆さんと親しく懇親をする。そういう場になっているんじゃない
   ですか」

     以下、質問に対する安倍総理の答弁。

   安倍総理:「あのー、おー、ま、その懇親会にですね、えー、私が、あ、出席をして写真等を、え、撮っているのは事実、でござい
  ます。で、もちろん、それは、あー、各個人がですね、え、それぞれの、おー、費用によって、えー、この、上京し、そして、えー、この、
  ホテルとの関係においても、えー、それはホテルに徴収する、ま、払い込みをしているという風に承知をしているところでございます。
  えー、なお、この招待客については、まあ、先ほどから、あ、答弁している通りでございます。(赤信号)」

   田村議員は「桜を見る会は前夜祭とセットで総理支援者との親睦行事になっているのでは?」と聞いているにも関わらず、一切答
  えていない。この3段落、すべて論点のすり替えが行われており、当然ながら赤信号である。

    ◆1段落目
   【質問】桜を見る会は前夜祭とセットで総理支援者との親睦行事になってるのでは
   ↓ すり替え
   【回答】桜を見る会 の前夜祭で写真を撮ったか

    ◆2段落目
    【質問】桜を見る会は前夜祭とセットで総理支援者との親睦行事になってるのでは
    ↓ すり替え
    【回答】交通費と宿泊費を誰が支払ったか

    ◆3段落目
    【質問】桜を見る会は前夜祭とセットで総理支援者との親睦行事になってるのでは
    ↓ すり替え
    【回答】桜を見る会 参加者の個人名

    桜を見る会 開門前の総理支援者との記念撮影は後援会活動そのものではないか?

    いっこうに質問に答えない安倍総理の答弁に対して、田村議員はさらにもう一つの証拠を追加する。それは当日の首相動静に書
   かれた記念撮影の時刻と、受付開始時間の矛盾から浮かび上がったある疑惑についてだった。

   田村議員:「セットなんですよ。じゃあ、ねー、桜を見る会、当日の首相動静。これも指摘します。

   今年は、”午前7時48分、総理は夫妻で新宿御苑に到着”。そして、”7時49分、昭恵夫人とともに地元の後援会関係者らと写真撮影
  ”とあります。遡れば、毎年午前8時前に地元後援会関係者らと写真撮影されてるんですね。

   桜を見る会の開門および受付時間は午前8時30分です。開門もしていないのに、会場で地元後援会の皆さんと記念撮影を毎年され
  ておられる。これまさに後援会活動そのものじゃないですか?」 

   2つの時刻の矛盾から、「桜を見る会 開門前の総理支援者との記念撮影は後援会活動そのものではないか?」と安倍総理を追及
  する田村議員。

   しかし、この質問に対して、自民党・金子原二郎委員長(以後、「金子委員長」と表記)はなぜか答弁に安倍総理ではなく内閣府の
  大塚参考人を指名。総理にしか答えられない質問内容のため、立憲民主党・蓮舫氏、国民民主党・森ゆうこ氏を始めとする野党理
  事がすぐさま抗議し、30秒ほど中断する事態になる。しかし、結局、答弁は大塚参考人となる。

   以下、中断再開後の大塚参考人の答弁。

   大塚参考人:「あの、桜を見る会の開演時間につきましては、あの、開催要領で定めましたとおり、えー、午前午前8時半から午前10
  時30分の間の、えー、随時入園参観ということになっております。これが、桜を見る会でございます。(赤信号)」

   これに続いて、安倍総理も答弁する。

  安倍総理:「あの、えー、これは、招待者のですね、えー、その、それぞれの受付時間、えー、の対応に関することにつきましては、えー、
  これはセキュリティに関することであるため、回答を差し控えさせて頂きたいと、このように思います。(赤信号)」

  解説するまでもなく、上記の2人の答弁は質問内容と全く噛み合っていない。論点をすり替えており、赤信号とした。

   2人も以下のように論点をすり替えている。

   【質問】桜を見る会 開門前の総理支援者との記念撮影は後援会活動ではないか
   ↓ すり替え
   【回答】桜を見る会の受付時間

   安倍総理にしか答えられない内容を大塚参考人に答弁させた上、安倍総理と2人揃って意味不明な答弁を繰り返したため、この答弁
  後に野党側からは「えー!?」という非難と抗議が入り混じった声が委員会室に大きく響き渡った。

   すぐさま田村議員は質問に答えていないことを指摘。

  田村議員:だから、何で開門前に山口の後援会の皆さんとあなた写真を撮っているんですか、ってことなんですよ。答えてくださいよ。

  これに対する、安倍総理の再答弁。

  安倍総理:「あの、これについてはですね、どう言う形で私が動くかということにも関わって、えー、参りますので、その、セキュリティに関
  わることでございますので、えー、回答を控えさせて頂きたいと思います。(赤信号)」

  もっともらしい答えのような気もするが、これは正当な理由もなく答弁を拒否しており、赤信号とした。なぜ理由として成立しないのかは、
 次の質問で田村議員が明らかにしている。

     総理支援者の手荷物検査無しでの入場こそセキュリティ上の問題ではないか?

   セキュリティを理由にあげて、先ほどの質問の答弁を拒否した安倍総理。
  これに対して、田村議員はしんぶん赤旗の独自取材の結果を証拠に追加する。それはセキュリティ上の理由で答弁を拒否した安倍総
  理の正当性を根底から覆すものであった。

  田村議員:「しんぶん赤旗の取材でね、えー、下関市の後援会の男性、
  ”到着すると安倍事務所の秘書らがバスの座席をまわって入場のための、う、受付票を回収する。その秘書が受付を済ませ、参加用の
  リボンを配る。まとめてのチェックインで手荷物検査は無かった”
  何がテロ対策を強めたですか。調べてください。調べてください。総理」

   事実を積み重ねて、安倍総理を追及する田村議員。
  しかし、この質問に対して、自民党・金子委員長はまたしても答弁に安倍総理ではなく内閣府の大塚参考人を指名。これも総理にしか
  答えられない質問内容のため、共産党・山添拓氏らを始めとする野党理事は委員長席に猛ダッシュして、すぐさま抗議。1分ほど中断
  する事態になる。しかし、結局、今度も答弁は大塚参考人となる。

   以下、中断再開後の大塚参考人の答弁。

  大塚参考人:「あのー、受付に関する、その、お尋ねだと受け止めました。あのー、受付時の対応に関する情報は、これはまさしくセキ
  ュリティに関することであるため、あの、お答えは差し控えさせて頂きたいと考えております。(赤信号)」

  これに続いて、安倍総理も答弁。

  安倍総理: 「あのー、今、あー、政府、あのー、政府参考人から、お、お答えをさせて頂きましたように、えー、受付、えー、の仕方等々
  につきましてもですね、えー、これは、あの、おー、まさに、これは、例えば、ま、その後の私との関係においても、これはセキュリティに
  関することでありますから、えー、これはお答えは差し控えさえて頂きたい。このように思います。(赤信号)

   もうこれが理由として通用しないことは明らかになっているにもかかわらず答弁を拒否しており、2人とも赤信号とした。それにしても
  安倍総理の答弁は何を言っているのか意味がわからないほどしどろもどろになり、あからさまに狼狽しているようだ。

  この答弁の後、「時間です」と金子委員長に注意を受けながらも、田村議員は怒涛のように以下の内容をまくし立てて、質問を終了する。

  田村議員:「開門前にね、手荷物検査もしないで大量に入ったら、それこそセキュリティ上の問題じゃないですか。
  桜を見る会は参加費無料なんですよ。会場内でも無料で樽酒、その他のアルコール、オードブルやお菓子を振る舞うんですよ。ね、これ
  を政治家が自分のお金でやったら、明らかに公職選挙法違反。そういうことをあなたは、公的行事で税金を利用して行っているんですよ。
  これだけでも重大問題だと。まさにモラルハザードは安倍総理が起こしていると。このことを指摘して、質疑を終わります」

  この質疑は、残念ながら大手テレビ局での当日の扱いはTBS「NEWS23」などに限られており、広く認知されていないが、インターネットで
 は質疑当日から大きな注目を集めた。

  本記事では終盤の10分間のみを分析したが、30分間にわたる全編を国会パブリックビューイングが字幕付きでYoutubeに公開している。
 証拠に裏付けられた田村議員の怒涛の質問、同席した野党議員の大きなリアクション(失笑、驚き、抗議)、安倍総理や大塚参考人の答
 弁の不自然さが映像ではさらにはっきりと確認できるだろう。

     <文・図版作成/犬飼淳>

    昨日の新聞にこんな記事が載っていた。

    ブログ記事 次々削除

    日本共産党の田村智子議員が参院予算委員会の集中審議(8日)で追及した安倍晋三首相主催の「桜を見る会」をめぐり、
   同会に後援会員などを招待した自民党議員が当時の様子を記したブログ記事を質問後に相次ぎ削除していたことが11日
   までに分かりました。削除の理由は「何もやましいことをしておりませんけど、騒動に巻き込まれるのは嫌だから削除いたしまし
   た」と笑わせる。

    そして今日のNHKニュースだ。

   総理大臣主催の「桜を見る会」について、菅官房長官は午後の記者会見で、招待者の基準の明確化などを図り、予算や招待者
  数の削減も含め、全般的な見直しを検討するとして、来年の開催を中止することを発表しました。
  また、安倍総理大臣は13日午後7時前、総理大臣官邸を出る際、記者団に対し、「すでに菅官房長官が説明したとおり、私の判断
  で中止することにした」と述べました。

   「桜を見る会」とは、山口県人会のことか。
  



       「問われる日本人」

          2019・11・11 

    「全国革新懇ニュース11月号」の第一面は歴史学者・加藤圭木(かとう けいき)さんのインタビュー記事だ。
   題して「問われる日本人の民主主義・人権意識」、これが訓えられる。少し書き写す。

    今年は、朝鮮3・1運動から100年の節目の年です。1919年3月1日に始まった、日本からの独立を求める
   民衆運動は、全国に広がり、中国東北部やロシア沿海州に住む朝鮮民族の間にまで及びました。
    発せられた「宣言書」は、民族自決、人間の自由と権利、人類の平等・共存など人類普遍の原則を説きながら、
   植民地支配を拒絶する意思を明らかにしました。
    【中略】ところが日本は、100年前の朝鮮民族の問いかけに、いまも応答できないでいます。今年3月、文在寅
   大統領が3・1運動への日本の弾圧で「約7500人の朝鮮人が殺害された」と演説したのに対し、安倍政権は文
   句をつけました。
   「学術的に確立された数字ではない」と。弾圧への反省と謝罪を公に語るべきときに、ですよ。
    【中略】いったい、日本と日本人は100年前からどれほど変わったのでしょうか。日本人の民主主義意識、人権
   意識が問われています。いまだに日本人の朝鮮民族に対する差別意識が再生産される理由は、やはり、植民地
   支配の歴史とまともに向き合ってこなかったからだと思います。
    【中略】日本の近代は、朝鮮をふみにじり人々に過酷な支配を強いることによって成り立ってきたのです。戦中の
   日本の労働力不足を強制的に動員した徴用工でまかなった事実一つからでも、明らかでしょう。
    【中略】植民地支配がつくりだした矛盾を清算し、乗り越えようとしている朝鮮半島の人々。かれらに応答して、日
   本人が歴史認識や民主主義意識の今の限界を乗り越えるなら、人類普遍の原則に基づく友好の時代が始まるの
   ではないでしょうか。

    思うに、日韓に横たわる諸問題を考える時、日本人は余りにも韓国のことを知らなすぎる、そして、それ以上に日
   本の近・現代史を知らなすぎる。自国のたかだか100年の、あるいは明治150年の歴史も知らずして、どうして隣
   国との関係を正確に判断することができようか。
    韓国には「日帝七奪」という言葉がある。これは日本が韓国併合により朝鮮半島(韓国・北朝鮮)から七つのもの
   を奪ったという主張である。その七つとは、主権、国王、人命、国語、姓氏(創氏改名)、土地、資源のことである。
    これを日本の極右の人は逆に「七恩」あるいは「七大貢献」だったと反論する。
   その根拠とするところは、「日本の国費で朝鮮に学校が建設され、庶民にハングルが普及した(国語)」「日本の統
   治により朝鮮の食糧生産が増え、さらに衛生環境も改善され、餓死者や病死者が激減し、朝鮮の人口が2倍に増え
   た(人命)」などである。 物は言いようであるな。他人の家に土足で上がって、頼まれてもしないことを勝手にやりたい
   放題で、そこにあるものを自分の家に持ち帰ってくること、これは強盗の仕業でなくてなんであろうか。これが「皇国
   臣民化政策」と呼ばれるものの実態である。
    日露戦争後、韓国の外交権を取り上げた第2次日韓協約(韓国保護条約)は、日本による軍事的強圧のもとで締
   結された。特派大使の伊藤博文(初代首相、後に韓国統監)は「もし拒否するのであれば、帝国政府はすでに決心
   している。その結果はどのようなことになるか」と韓国の国王を脅迫し、また韓国政府の閣議の場に憲兵を連れて乗
   り込み、協約締結をためらう韓国の大臣を「あまり駄々をこねるようだったらやってしまえ」と恫喝した。
    さらに、日本の特命全権公使の林権助は回想『わが七十年を語る』で、韓国側の大臣が逃げないように「憲兵か何
   かをあらかじめ手配しておいて、途中逃げ出さぬように監視してもらいたい。勿論名目は護衛という形をとるのです」
   などと、事実上の拉致・監禁下での交渉であったことを記している。
    問題は、以上のことが日本のどういう政治体制下でなされたのかということだ。そして、その体制が歴史的に終わっ
   ているのか、もし終わっているとすればそれは何時のことなのかということだ。このことが明確にされない限り、日韓問
   題は常に日本の政治体制の問題である。
    加藤さんが云う「ところが日本は、100年前の朝鮮民族の問いかけに、いまも応答できないでいます」とはこのこと
   を指しているのだろう。
    2015年10月22日、日本共産党の志位和夫委員長は訪問先の韓国の首都ソウル市内にある建国大学で、「戦後
   70年 北東アジアの平和――歴史をふまえ未来を展望する」と題する講演を行った。
   その中で志位さんは次のように語っている。

    歴史は書き換えることはできません。都合の悪いことを、消しゴムで消すこともできません。しかし向き合うことはでき
   ます。日本が、過去の歴史に真摯に向き合い、この国の人々が被ってきた歴史的苦難を深く理解し、誤りを認め、清
   算してこそ、未来に向かって韓国のみなさんと心を開いた交流は可能になる、これが私の実感です。私は、そうした真
   の友好に向けて、日韓両国政府の関係、両国国民の関係が前進するように力をつくすことをお約束するものです。



        「生活必需品としての新聞」

        2019・11・10
   今日の新聞の第一面のトップニュースは「全国首長九条の会」結成だ。
  この事をトップニュースとして取り上げたところに赤旗の状況認識の正確さと見識が見える。
  先ず、その記事を以下に転写する。
 

   「全国首長九条の会」結成へ 
           武村・稲嶺氏ら130人超

     「9条守れ」首長立つ

            2019・11・10  しんぶん・赤旗

   全国の現職・元職の自治体首長らによる「全国首長九条の会」が結成されることになりました。17日に東京都内
  で結成のつどいを開催します。

   自民党は、日本会議と協力して改憲世論喚起へ全国各地で改憲集会を開始し「草の根」対決が強まるもと、全国
  の地方・地域の首長が「9条を守れ」で力を合わせる画期的な動きです。

   「会」結成に対し、武村正義元滋賀県知事、稲嶺進前沖縄県名護市長、平岡敬元広島市長、小池清彦前新潟県
  加茂市長(元防衛研究所長)、川井貞一元宮城県白石市長(東北6県市町村長九条の会連合・共同代表)、松下
  玲子武蔵野市長(現職)、中川智子宝塚市長(同)ら130人を超える首長、経験者が賛同、呼びかけ人に名を連ね
  ています。

  「全国首長九条の会」結成準備会は、「平和国家日本を後世に引き継いでいくために、所属や立場、信条の違いを
  超え、『憲法9条擁護』の一点で手を携えてまいりたい」と呼びかけています。

  7月の参院選で、改憲勢力は改憲発議に必要な3分の2議席を割り込んだにもかかわらず、安倍首相は9条改憲
 に突き進もうとしています。衆院憲法審査会では自民党や日本維新の会が、改憲の国民投票法改定案の審議と併
 行し、「自由討議」を通じて事実上の改憲論議を進める動きを強めています。


   ジャーナリストの吉田敏浩さんは赤旗についてこう語っている。

   「しんぶん赤旗」の紙面でいつも注目しているのは、日米安保、地位協定、米軍、自衛隊に関する記事です。
  安倍政権が強行成立させた安保法制(戦争法制)により、米軍と自衛隊の連携が一層強まり、海外での米軍の武力
  行使に自衛隊が加担するおそれが高まっています。
  その危険な状況が、米軍と自衛隊の共同訓練・演習の拡大、自衛隊の軍拡、米軍基地の強化などの記事を通じて具
  体的に伝わってきます。【中略】このような日米安保、地位協定、米軍、自衛隊に関する継続的報道、実証的かつ批判
  的視点からの報道は、沖縄の地元紙など一部を除いて既成のマスコミには見られないもので、貴重な情報です。

   私は赤旗を読むと頭が良くなるなどとは冗談にも思わないけれども、少なくとも日本と世界の「今と此処」を知ろうと思う
  ならば今のところ赤旗以外は必要とはしない。私にとっては生活必需品である。
   例えば、次のようなニュースだ。
  この8日、幅広い宗派の教団などでつくる大阪宗教者9条ネットワークが大阪市内で公開学習会「象徴天皇制の現在を
  考える」を開き、市民ら30人が参加したというもの。
   大阪宗教者9条ネットワークには、カトリック大阪大司教区社会活動センターシナピス、日本聖公会大阪今日区、日本
  キリスト教団大阪教区社会委員会、日本キリスト改革派教会西部中会・世と教会に関する委員会、日本山妙法寺大阪
  道場、大法教団、大谷派九条の会、念仏者九条の会、お題目九条の会、キリスト教九条の会、天理教平和の会、金光
  教非戦・平和ネット、住吉宗教者九条の会などが加盟している。
   次のニュースも宗教関連だ。
  
   日本キリスト改革派教会はこのほど、「即位礼正殿の儀」への抗議と大嘗祭(だいじょうさい)への国費使用に反対する
  声明を大会で決議し、安倍晋三首相らに送りました。
   声明は、天皇が即位を宣言する即位礼正殿の儀が、国事行事として天皇神話に基ずく神道儀式で行われたことに強く
  抗議。宗教色の強い大嘗祭に対して、たとえ国事行為としなくても国費を支出することに強く反対します。
   こうしたことは、憲法の国民主義、政教分離の原則に違反する行為であると指摘。同時に人々に神道的価値観を強制
  し、信教の自由を侵害する行為に他ならないとしています。

   以上は日刊紙から取り上げた記事だが、次は週の一度発行の「日曜版」から一つ書き写す。
  27歳で衆院に初当選し、科学技術庁長官や建設相など自民党の要職をつとめ、いまは保守系無所属の議員として活動
  している中村喜四郎さんの発言だ。

   安倍(晋三)首相のもとで、自民党はすっかり変わってしまいました。もはや保守ではありません。「権威主義」の党、「権
  威主義」の政権になりました。法律を無視、軽視する人物が党内からどんどん出て要職につく。菅原一秀経済産業相、河
  井克行法務相が相次いで公職選挙法違反容疑で辞任しました。
   【中略】野党の中に、日本共産党と組むことに否定的な人もいます。排除ばかり言って、中身のない議論をしていてはだ
  めです。共産党がいなければ野党は強くならないし、共産党自身も変化しています。野党はもっと「おとなの議論」をしなく
  てはいけません。
   私は、共産党の松本けんじさんが野党統一候補となっている高知県知事選(24日投票)の応援に行っています。保守政
  治家が先頭に立って応援に行くことで、野党共闘がさらに強くなればとねがっています。
   【中略】次の総選挙の小選挙区で、野党が40議席増やせば、間違いなく与野党伯仲です。大変な時代が来ます。私は今
  回、野党の側に来て、立憲民主や国民民主と、共産党の橋渡し役として汗をかくつもりです。

   中村さんは田中角栄の秘書から政治の世界に入った人だ。筋金入りの保守である。だが右翼ではない。
  その中村さんが共産党の候補を応援する、そして、その事情を共産党の機関紙である赤旗で読む。
  時代が変わった。確かにそれもある。それほどまでに安倍政権というのは危険な政治だということだ。

    



        「三つの転換」

         2019・11・5 

    昨日、日本共産党は党本部で第8回中央委員会総会を開いた。
   綱領の一部改定案を志位委員長が報告した。詳しくは新聞以外でも共産党のホームペイジで見ることが
   出来る。
    この日、第一決議案(政治任務)を報告したのは小池晃書記局長だ。小池さんは、野党連合政権がめざ
   す新しい政治について決議案が「安倍政治からの転換の三つの方向」を提起していることを報告した。
   これが非常に重要な変革の指針だと思うので以下に書き写す。

          「三つの転換」

    第一に、憲法にもとづき、立憲主義、民主主義、平和主義を回復する。
    第二に、格差をただし、暮らし・家計応援第一の政治に切り替える。
    第三に、多様性を大切にし、個人の尊厳を尊重する政治を築く。

    この三つの転換というのは、一政党の単なる政策発表のレベルのものではなく、市民と野党の共闘による
   反ファシズム闘争の記念碑的なマニフェストである。この三つの転換を目標とすることによって、思想・信条の
   違いは乗り越えられるだろう。また、乗り越えられなければならない。
    この数年、志位さんは「リスペクト」という言葉を様々な場面で発してきた。
   「リスペクト」の意味は、「尊敬すること、相手を重んじること」で、心服し敬意を表すことだ。
    志位さんが政治の場にこの言葉を持ち込んだ意味は、共産党は一時の党利党略で状況判断をしないという
   ことを表明したと解釈すべきだろう。事実、共産党は自党の候補者を降ろしてまでも野党統一候補の実現に
   努力を積み重ねてきた。こうしたことはこれまでの政党の基本戦略としては異例のことだ。
    長い道のりであったと思うが、今、「自由民権発祥の地」土佐の高知の知事選で野党統一候補として立って
   いるのは松本けんじさんだ。
    松本候補は次のように訴えている。

    「国の言いなりでなく、高知のことは高知で決める県政へ。だれ一人取り残さない県政へ。ここでいっしょに
   生きよう。力を貸してください」と。

    4日、国政3野党の国対委員長が高知市の中央公園北口で揃って演説し、野党統一候補の松本さんの勝
   利への支援を呼びかけ、埼玉、岩手の知事選での野党統一候補の勝利に続き、「自由民権発祥の地で勝利
   を勝ち取ろう」と訴えたということだ。
    共産党を支持するしないは個人の問題だ。だが、その前に私たち(保守の人も含めて)が考えなければなら
   ないことは、立憲主義を、民主主義を、平和主義を、どうやって守るのかということだ。
   極右の独裁からどうやって政治を取り戻すのかということだ。
   自発的隷従からの決別、これが最初の一歩である、と私は思う。

  



         「官邸道化師」

            2019・11・4 

    今日の新聞の第2面の右上「主張」欄(他紙でいうところの社説)は「入試改革の抜本的見直しを」
   と題して、「英語民間試験延期」についての問題点を詳しく論じている。その書き出しを転写する。

    「経済的・地域的格差を広げ。入試の公平さを損なうと批判を浴びていた大学入学共通テストでの
   英語民間試験の利用を、萩生田光一文部科学相が2024年度まで延期すると表明しました。多くの
   高校生、受験生や市民が粘り強く声を上げ、野党の結束した共闘で政治を動かした大きな成果です」。

    この件について他紙はどう報じているか。「全国紙・地方紙は2日付社説で、問題だらけの制度の見
   送りを遅らせてきた安倍内閣の姿勢を厳しく批判しています」と赤旗は紹介している。これも一部転写
   しておく。

    「朝日」は「大きな欠陥を抱えたまま強行すれば、どれほどの混乱を招いたか計り知れない。見送り
   の結論は妥当だ」と指摘。「むしろ問題は、決断が遅すぎたことにある」と批判しています。
    「毎日」は「迷走の末、追い込まれての転換」として、「来春までに格差が解消される見通しが立って
   いない以上、延期は当然だ」と指摘。「読売」は、萩生田光一文部科学相の「身の丈」発言に言及して、
   「経済的な格差を埋めて、教育の機会均等を図るべき行政のトップとして不見識極まりない」と批判
   しています。

    御用新聞の読売に「行政のトップとして不見識極まりない」と批判される萩生田光一とは何者か。
   萩生田光一は1963年生まれの56歳。明治大学商学部卒、在学中に八王子市議会議員黒須隆一の
   秘書を務め、後に八王子市議会議員、都議会議員と渡り歩いて、2003年、第43回衆議院総選挙に
   東京24区から自由民主党公認で出馬し、当選する。2009年の総選挙では落選し、2012年の国政
   復帰までの期間は、千葉科学大学危機管理学部で客員教授のアルバイトで生計を立てる。
    13年7月1日付けの朝日新聞の取材に応じて「「浪人中でも『客員教授』なら、心理的な落ち着きを感
   じる。当時の落選組のトレンドだった給与は月10万円。浪人中の足しになった」と述べている。10万円と
   いう額が本当かどうか分からないが、千葉科学大学は、千葉県銚子市に本部を置く市立大学で、設置
   者は学校法人加計学園である。
    参院農林水産委員会で、落選中に学校法人「加計学園」が運営する千葉科学大の客員教授として報酬
   を得ていたことを明らかにしたうえで、金額については「大学に迷惑をかける可能性があり、この場での回
   答は控える」と自由党の森裕子氏への答弁している。
    国政復帰後は、自民党は細田派(旧称は清和会)に属す。この会の前身は岸信介の十日会、会の設
   立者は福田赳夫であり、現在の実質の首領は安倍晋三である。
    萩生田と安倍との関係は、政治評論家の有馬晴海によれば「「萩生田氏は安倍首相が白いといえば
   黒でも白というほど忠誠心が厚い」というトランプのポチのまたその一段下のポチという間柄だ。
    2014年1月、アメリカのバラク・オバマ政権が安倍晋三首相の靖国神社参拝に「失望」を示したこと
   について「共和党政権のときはこんな揚げ足をとったことはなかった。民主党のオバマ政権だから言っ
   ている」と批判した。そしてこの年の10月11日、統一教会が主催するイベント「祝福原理大復興会」に
   来賓として出席している。
    所属団体・議員連盟は「日本会議国会議員懇談会」(事務局長)、「神道政治連盟国会議員懇談会」、
   「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」等々。まあ、極右の常連といったところか。
    今年に入ってからはネトウヨ番組に出演し、「ワイルドな憲法審査を自民党は進めていかなければなら
   ない」などと意味不明なことを大物ぶって述べ、さらに参院選後にはやはり極右ネット放送局「言論テレビ」
   の番組『櫻LIVE』に出演し、衆院議長だった大島理森氏をめぐって「いまのメンバーでなかなか動かないと
   すれば、有力な方を議長に置いて、憲法改正シフトを国会がおこなっていくことは極めて大事だ」と発言し
      ている。
    萩生田を文科大臣に登用したことについて前川喜平・元文科事務次官が「やっぱり萩生田文部科学大
   臣か。ひどいことになるだろう。彼の議員会館の事務室には、教育勅語の大きな掛軸が掛けてあった」と
   発言している。
    また東京新聞の望月衣塑子さんは萩生田について次のように語っている。

    しかし実際、安倍首相の二人羽織のように動く萩生田氏が、加計学園問題に重要な役割を果たしてきた
   ことは事実ですよね。文科省が公開した文書には萩生田氏が「広域的に」と「(獣医学部が)存在しない」
   「(地域に)限り」という文字を加筆することで、(大阪府大の獣医学部が広域的に含まれるため)事実上の
   「京都産業大学外し」を内閣府に指示していたことが、手書きで記されていたし、六月一九日にNHKがスク
   ープした文部省の内部文書「10/21萩生田副長官ご発言概要」の文書にも「総理は『(平成)三〇年四月』と
   お尻を切っていた」と萩生田氏が文科省に対し「総理案件」であることを伝えていたことが明らかになってい
   ます。

        安倍内閣での位置づけは、官房長官の菅義偉が茶坊主筆頭だから、次席茶坊主ということになるか。要す
   るに職業は虎の威を借る取次専門の官邸道化師ということだ。
    共産党の笠井亮政策委員長は3日、NHK「日曜討論」に出席し、この次席茶坊主について次にように切り
   捨てている。

    笠井氏は、導入延期は「高校生・受験生はじめ国民の声と野党の結束が実ったものだ」と強調。英語入試
   の仕組みを抜本的に見直し平等にするというなら、受験格差を生む民間試験導入をやめるべきだと主張し、
   「身の丈」発言にみられるような教育の機会均等を真っ向から否定する萩生田氏は「文科相に最もふさわしく
   ない」として辞任を求めました。



        「特殊と普遍」

           2019・11・3 

    今日の新聞の「焦点・論点」欄は「憲法公布73年  9条改憲・表現の自由の危機とたたかう」と題しての
   インタビュー記事だ。

     1、    「人権尊重の国」を対置して

    
前文が反省する「戦争」には、第2次大戦だけではなく、アジア諸国の暴力的支配も含まれています。
   前文が「専制と隷従、圧迫と偏狭」を否定し、全世界の人々に「恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する
   権利」を保障したことからわかるように、憲法は植民地支配を否定しているからです。
    また憲法は、植民地の放棄や日本の戦争を侵略戦争だと規定したカイロ宣言(1943年)、ポツダム宣言
   (45年)をベースに制定されました。この経緯からいうと、憲法の平和主義には、日本が国際社会に復帰す
   るための約束という意味があります。首相の姿勢は、約束を一方的にホゴにして、戦後の国際秩序を否定
   するものです。
                 永山茂樹さん  東海大学教授(憲法学)

     2、 異論認める寛容さと理性を

    自民党の稲田朋美幹事長代行は、「日本人の民族的人格権を侵害する恐れ」があるから、公金を
   出すべきではないと発言しています。
   
   
 非情に危険な発想です。個人ではなく「日本民族全体」で考え、「日本人ならみんな嫌でしょ」という価値判断
    を権力者が押しつけるもの。はっきり言ってびっくりです。背景には、侵略戦争を正当化するこの人たち独自
    の考えがあるのでしょう。
     安倍首相の選挙中のスピーチにヤジを飛ばした市民が、警察に実力排除される事件も起こっています。
    政治家や権力者は批判・反論を受けたら、それは違うと対話し、説明するべきです。対話すら拒否し、ヤジを
    飛ばすことも許さない権力者の態度は恐ろしいことです。
                    高佐智美さん  青山学院大学教授(憲法、国際人権法)

     ラグビーのワールドカップが終わった。
    決勝戦は南アフリカとイングランドで戦わられ、南アフリカが32-12で3度目の頂点に立った。
    しんぶん・赤旗は次のように報じている。

     人種隔離政策のもとでラグビーは裕福な白人のスポーツだった。同政策と決別し、初めて参加したW杯が
    第3回大会(1995年)。自国開催で優勝を遂げ、ラグビーは人種融和の象徴になった。
     自宅にテレビがなかったため2度目の優勝を飾った2007年大会を飲食店で見ていたコリシは「スポーツは
    人々を結びつける」と実感した。昨年、南アフリカ史上初めて黒人の主将となった。
    「いろいろな民族の選手がいるチームで勝つことは、国にとってとても重要。われわれが成功することで、どん
    な目標や夢も達成できると証明できる」と話していたコリシ。南アに、そして世界に大きなメッセージを伝える優
    勝になった。

     また別のメディアは次のように報じている。

     人種問題など様々なものを抱えるチームをまとめ上げ、頂点まで導いたシヤ・コリシ主将。試合後には「みん
    な違うバックグラウンドから集っているが、団結すれば、素晴らしい目標を達成できると証明できた」と語り、感
    動を呼んだ。
    
     倭国の極右は特殊な神話を狂信し、南アのシヤ・コリシは普遍の価値を信じる。
    問題は、人間とは何かということである。


 
       「部分と全体」

         2019・11・2

    6日間で経産相、法相という2人の主要閣僚が相次いで辞任した。いずれも公選法違反疑惑である。
   選挙を政策でもって戦ったのではなく、金品をばらまいて票を集めまくったということである。まあ、政策など
   というものは始めから持っていないのだから訴えようもないのだけれども、では当選して何がしたかったのか
   というとご本人にもよく分からないらしく仕事らしいことは何もしていない。目的は、ただ当選すること、それだ
   けである。つまりは地位とお金を獲得すること、これが当人が夢見た社会的成功というものであった。これを
   スノビズムという。すなわち俗物主義である。
    入閣後は忍び寄る身辺調査の影に怯えて毎日が責任逃れの言い訳をあれでもないこれでもないと蟹のご
   とく口に泡をためて吐き出す日々。苦節何十年、やっとつかんだ栄光の座席を暖める余裕がない、そうこうす
   るうちに外堀は完全に埋められてしまい、どこにも逃げ場がない。こうなれば仕方がない、大臣の座は諦める
   にしてもせめて議員の身分だけは手放すまいと十露盤を弾く、ここは暫しの雲隠れ、甲賀忍法「辞任の術」で
   ある。元々「名誉心」も「羞恥心」も一かけらも持ち合わせていない当人だから、敵前逃亡などと云われても痛
   くも痒くもなく、後は野となれ山となれの他人事である。
    何処かに暇な人がいれば一巻の「逃亡者列伝」ぐらいは仕上げるだろう。章立てのヒントは赤旗が用意して
   くれている(11月1日付け)。

    第2次安倍政権以降(2012年12月~)の閣僚辞任と理由(肩書は当時)

    2014年10月 小淵優子経産相 選挙区内で、ワインを配布。政治団体の不明朗な政治資金問題。
      14年10月 松島みどり法相 選挙区内での盆踊りで自身の名前やイラストが入った「うちわ」を配布。
      15年2月  西川公也農水相 自身が代表を務める政党支部が、国の補助金支給決定の企業から献金。
      16年1月  甘利明経済再生相 口利きを依頼した建設会社から大臣室で金銭を授受。
      17年4月  今村雅弘復興相 福島原発事故の自主避難者や東日本大震災をめぐって相次ぐ暴言。
      17年7月  稲田朋美防衛相 陸上自衛隊の「日報」問題をめぐる対応。
      18年2月  江崎鉄麿沖縄・北方相 一過性脳虚血発作で入院。
      19年4月  桜田義孝五輪相 復興を軽視する暴言。
      19年10月 菅原一秀経産相 選挙区内で、秘書が支援者の通夜で香典を持参するなど金品を配布。
      19年10月 河井克行法相   妻・河井案里参院議員の陣営の選挙違反疑惑報道。

     以上の人たちを大臣に任命したのは安倍首相である。任命時にはいつも「適材適所」という言葉が使われ
    る。辞任時には「任命責任は私にある」という言葉が使われる。その繰り返しである。
    蜥蜴の尻尾だか鼠の鬚だかは知らないが、部分を切り捨てて全体を守る、これは組織防衛の初歩であるが、
    全体そのものが腐っているとしたら、部分を特定することは不可能だろう。それに、これらの人たちは能力や
    見識を評価されて大臣に任命されたわけではない。そうではなくて安倍晋三個人への忠誠度の高低によって
    抜擢されたのである。だから世間の人は「お友だち内閣」という。
    安倍晋三という男はよほど友情に厚いのか、この内閣では一回の辞任は政治生命の終わりとはならない、そ
    れは有給休暇のようなもので、「人の噂も75日」と心得ていつの間にやら復権してくる。
     昔からよく言うではないか、類は友を呼び、腐った林檎は隣の林檎も腐らせる。
    かくて腐敗と堕落の政治は今日も続く。



       「秋の風」

          2019・11・1 

    月が代わって今日からは11月、今年も残すところ後二か月だ。月日の流れゆくのは本当に早いものだ。
   昨日の悪餓鬼が今日の老いぼれか、経験から何一つ学ぶことなく、ただいたずらに喪失を積み重ねて歳月
   を駆け抜けてきた。気が付けば70歳、後悔することなどは何もないけれども、それにしても、もう少しましな
   人生を歩むことはできなかったのだろうか。私がもう少し優しい人間であったならば、それだけでもう少し違う
   人生を歩むことは出来ただろうに。

      見送りの うしろや寂びし 秋の風

    貞亨(じょうきょう)5年秋、芭蕉は名古屋に滞在中。上の一句は名古屋の門人野水が上方に出発した折
   の餞別吟。野水(やすい)は俳号、本名は岡田行胤、尾張名古屋の呉服豪商で町役人。芭蕉が『野ざらし
   紀行』の旅で名古屋に逗留したとき(1684年)の『冬の日』同人。そのころ野水は27歳の男盛りであった。
    句の解説は、「野水が上方に出発した。その見える影はと見送っていると、なぜか自分の背中に秋風を感
   じて寂しくなる」ということだ。

    若い人が旅に出る、それを見送る老爺、よくある風景だ。確実なことは、私が「旅に出る若い人」を演じるこ
   とは二度とないということだ。これからは「見送る」ことだけが仕事の老爺として生きる。それもまた良しか。
    見送るとは、冒険を祝福し、希望を託すということか。



        「産業廃棄物処理場」

         2019・10・31

    自民党というのは本当に人材の宝庫だね。メロンマンこと菅原一秀の一件がまだ収まらないこの31日、今度は
   法務大臣の河井克行(56歳)が辞任だという。辞任に追い込んだのは警察でも検察でもなくまたしても『週刊文春』
   だ。ウグイス嬢の「違法買収」疑惑報道を受けて一たまりもなく吹っ飛んだ。何とも軽い男だね。
    記事は、河井さんと妻の河井案里参院議員(46歳)が7月の参院選で、ウグイス嬢に法定額1万5千円以上の報
   酬を支払っていたことを示す2枚に分けられた領収書や「1日3万円」が明記された裏帳簿の存在などを詳報してい
   るということだ。
    克行先生は、辞任の理由を官邸の記者団に対し、「今回の一件は私も妻も全くあずかり知らない」と疑惑を否定し
   た上で、「調査を行う間、法務行政への信頼は停止してしまう。妻と相談し、一晩じっくり考え、今朝決断した」などと、
   辞任理由を語ったということだ。これで第2次安倍内閣発足以降の大臣辞任は10人目となるが、その度に「任命責
   任は私にある」と口にする靖国小僧は一度も責任を取った事がない。
    26日の朝日新聞の社説は、「この政権では、疑惑の追及から逃れられないとみると役職を辞めて幕引きを図り、
   ほとぼりが冷めたころに復権するケースが後を絶たない」と書いていた。
    河井さんは妻と相談して一晩で辞任を決断したということだが、要するに夫婦共にこの一件は逃げ切れないとの
   結論に達したということだろう。ある人は、これからもっと余罪が出てくると言っている。その中には「違法買収」程度
   では済まないものもあると言っている。何とも恐ろしい夫婦だね。
    河井さんの地元(衆院広島3区)では自民党のある県会議員が「急で驚いている。問題が長引けば、今度は政治
   生命にもかかわりかねず、辞めたのかもしれない」と推測。また別の自民党の県会議員は「「法の番人である法務
   大臣という役職もあり、辞任は当然だろう」と話したということだ。
    「ゲス不倫騒動」で共に政界を引退した宮崎謙介・金子恵美夫妻は今はテレビのコメンティターとして明るく元気に
   お茶の間を盛り上げているそうだ。河井克行・案里夫妻も来年の今頃は「違法買収」のプロの経験を生かして夫婦
   漫才の興行で生計を立てているかもしれない。それともまた『週刊文春』のお世話になって「あの人は今?」のコー
   ナーでお久しぶりということになるなか。いずれにしても、さっさと辞めてしまえ。
    それで安倍首相は「任命責任」をどうとるのか。
   問題は菅原一秀と河合克行の二人だけではない。
   来年度から始まる大学入学共通テストの英語民間検定試験について、萩生田光一文部科学相が「自分の身の丈に
   合わせて勝負してもらえれば」と発言し、撤回に追い込まれた。
    河野太郎防衛相は台風被害で多くの死者が出ている中で、「私は雨男と言われた。私が防衛大臣になってから既
   に台風が三つ」と意味不明なことを笑い顔で語った。
    萩生田の発言は、貧富の格差を容認し、教育の機会平等を否定するものであり、河野の発言は不謹慎の一語に
   尽きる。
    今日では「人材の宝庫」という言葉は広辞苑によれば、「産業廃棄物処理場」のこととなっている。

 



       「ゴミと思い出は各自が持ち帰りましょう」

          2019・10・28 

    今日の新聞の第二面に「菅原経産相辞任  説明責任を」という記事が載っている。
   25日に辞任したメロンマンこと菅原一秀について全国・地方の各紙が26日付けで一斉に社説を掲載したと
   いうことだ。その紹介記事だが、赤旗一紙で全国の新聞が読めるということだから、少し長くなるが書き
   写しておく。

    菅原氏が「私の問題で国会が停滞するのは本意ではない」と辞任理由を語ったことについて、「毎日」社説は
   「疑惑を認めたわけではない。国会の追及から逃れ、説明責任をうやむやにしようとしているとしか思えない」と
   批判。「産経」社説は「大臣を辞めても、国会議員としての説明責任は果たされていない」、「読売」社説も「これ
   で幕引きとせず、自らの疑惑について説明責任を果たすべきだ」と求めています。
    「東京」社説は「議員辞職も免れない」との見出しで、「(疑惑が)事実なら公職選挙法違反に当たる」と述べて
   います。
    第2次安倍政権発足以降、9人目の閣僚辞任となったことに対して、各紙は安倍首相がいう「任命責任」をどう
   果たすのかを指摘しています。
    「朝日」社説は「この政権では、疑惑の追及から逃れられないとみると役職を辞めて幕引きを図り、ほとぼりが
   冷めたころに復権するケースが後を絶たない」「一連の疑惑について、国会など公の場で、徹底的に菅原氏に
   説明させる。それができなければ、今回も口先だけということになる」と批判しています。
    「岩手日報」論説は「(任命責任という)言葉の重みを、国会対応で示してもらいたい」と要求し、「神戸」社説も
   「首相は『任命責任は私にある』と口にするだけでなく、自ら事実関係の解明を指示し、国民の信頼回復に努め
   るべきだ」としています。

    珍しいことに政権批判の論陣に「読売」と「産経」が参加している。安倍内閣ヨイショの提燈記事を書くことを社是
   とするこの二紙がこういう社説を書かなければならない事情とは何だろう。庇い切れないという判断か。それとも
   最低限の良識を示したいということか。
    では、赤旗はどう伝えているのか。26日の「主張」だ。全文転写する。お読みください。

       主張

     菅原経産相の辞任

    首相の任命責任こそ問われる

    地元選挙区でメロンやカニなどを配ったことや公設秘書が香典を届けたことが週刊誌で報じられ、公職選挙法
   違反疑惑が批判されてきた菅原一秀経済産業相が辞任しました。9月の安倍晋三政権の内閣改造で就任してか
   らわずか1カ月余りです。2012年12月に発足した第2次安倍政権以降、9人目の閣僚辞任です。
    菅原氏は「私の問題で国会が停滞し、法案審議ができないことは本意ではない」と言いましたが、公選法違反疑
   惑については否定しています。引き続き菅原氏の疑惑をただすとともに、首相の任命責任を追及することが重要
   です。

    閣僚辞任だけではすまぬ

    公職選挙法は、国会議員やその候補者が選挙区内で金銭や物品を配ることを、買収の罪に当たるとして厳しく
   禁じています(221条)。たとえ葬儀の香典でも、議員本人が出席して手渡す場合を除いて禁止しています。
    菅原氏の大臣就任後、同氏の公選法違反疑惑を取り上げたのは、『週刊文春』10月17日号です。それによれ
   ば、菅原氏は07年ごろから盆暮れが近づくと、選挙区(衆院東京9区=練馬区の一部)内の支援者や自民党内の
   有力者に、高級メロンやカニ、いくらなどを秘書に配らせていました。それ以外にも年の初めには町内の新年会に、
   年末には消防団分団の夜回りなどに、秘書が届け物をしていたといいます。同誌は、メロンを買った際の領収書や、
   受け取った側の礼状なども報じました。こうした疑惑は、国会でも追及されましたが、菅原氏は「調査する」というだけ
   で言い逃れに終始しました。

    さらに24日発売の同誌31日号では、菅原氏の公設秘書が17日、選挙区内の支援者の通夜で、「衆議院議員 
   菅原一秀」と表書きした2万円入りの香典袋を手渡したことを写真付きで掲載しました。公選法違反が国会で大問
   題になっているさなかの露骨な行為は、もはや釈明の余地はありません。
    菅原氏の閣僚辞任は当然です。しかし、菅原氏の辞任の理由は国会審議に影響があるということで、秘書が香典
   を渡したのは、当日本人が行けなかったからで、自分が翌日行って香典を渡し、秘書が渡した分は返してもらったと
   とってつけた言い訳をし、公選法違反の責任は「よく確認したい」というだけでした。25日予定されていた衆院の経済
   産業委での追及を免れるためでもあったのは明らかです。
    公選法を守らない菅原氏には、国会議員としての資格もありません。速やかに説明責任を果たし、議員も辞職すべ
   きです。菅原氏の辞任について安倍首相は、「任命責任は私にある」と言いましたが、菅原氏に真相をただすとは言
   いません。いくら「任命責任」を口にしても説得力はありません。

    解明へ国会の役割が重要

    安倍政権で「政治とカネ」の問題で閣僚などの辞任が後を絶たないのは、首相自身が、国有地を格安の価格で払
   い下げた「森友学園」疑惑や、首相の長年の友人が理事長の「加計学園」疑惑などで責任を果たしてこないことと無
   関係ではありません。任命した菅原氏に説明させるだけでなく、首相自らも姿勢を改めるべきです。
   菅原氏の公選法違反疑惑をはじめ、安倍政権の一連の疑惑解明に向けた、国会の役割が重要になっています。

    我が町星置の水芭蕉公園の入口にある立て看板にはこう書いてあった。

     ゴミと思い出は各自が持ち帰りましょう。



        「メロンマンの次は誰だ?」

          2019・10・26 

    関電の還流問題で、、「事実だとすれば言語道断だ」と述べ、関電から事情を聴くと遠山金四郎
   を気取っていたのはほんの数日前のことだ。しかし、入閣前から「12の不祥事を持つ男」の異名
   をとるその世界では超有名な破廉恥漢はやはり持ちこたえられなかった。桜の花は春を待つこと
   なく散ってしまった。菅原一秀経(57歳)、かつて「女は25歳以下がいい。25歳以上は女じゃない」
   と云い捨てた男だが、ご本人に即して言えば「男は57歳以下がいい。57歳以上は男じゃない」と
   云うことになるのか。菅原さんに限って言えば、哀れむべし、57歳という若さで既に老害だったとい
   うことだ。日本版タマネギ男の顛末記か。題して「メロンマンの真実」。
    その昔、林芙美子は『放浪記』にこう書いた。

      花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かれど

     冗談はともかくとして、新聞が伝える事実は次のようなものだ。

    自民党の菅原一秀衆院議員が、選挙区内で公設秘書が香典を渡した公職選挙法違反疑惑で経
   済産業相を辞任しました。
   【中略】1999年には自民党の小野寺五典議員――衆院宮城6区――が、地元の有権者宅約500
   戸に線香セット50数万円相当を配ったとして公職選挙法違反容疑で書類送検され、翌年に議員辞
   職しました。2014年には自民党の小渕優子経済産業相(当時)――衆院群馬5区――が、支援者
   にワインを配ったり、観劇費用を補填(ほてん)したりしたと指摘され閣僚を辞任。
   【中略】地元の祭りで似顔絵入りのうちわを配ったとされる自民党の松島みどり法相(当時)=衆院
   東京14区=も小淵氏と同時に辞任しています。

    そして今日の『日刊ゲンダイ』の政治欄の見出しは「菅原更迭で辞任ドミノ始まる  初入閣組の醜
   聞また弾けるか」となっている。内容は以下に書き写す。

    「防災担当相を兼務する武田国家公安委員長と暴力団関係者との交際を巡る疑惑を週刊誌が追
   っています。来週にもはじけるのではないかともっぱらです」(永田町関係者) 。
   武田氏は過去に山口組系元組員から献金を受領した疑惑が報じられている。田中復興相と竹本IT
   担当相の3人のイニシャルを取って「魔の3T」とヤユされ、「誰が真っ先に辞任するか」と永田町で話題
   になっていた。
    田中氏は財務副大臣在任中の2006年に、自身の政治団体が開催した政治資金パーティーで指定
   暴力団・稲川会系の企業による40万円分のパーティー券購入が判明。竹本氏は山口組系幹部との写
   真をSNSにアップしていることが問題になった。 
    国民民主党の森ゆうこ参院議員の国会質問が事前に外部流出した問題で、北村地方創生相は内閣
   府からの漏洩が判明した場合は「責任を取る」と明言。きのうは「あくまで一般論として必要な対応を行う
   という趣旨」と釈明したが、支離滅裂だ。野党の一層の追及は免れない。

    なるほど、確かに自民党は人材の宝庫であるようだ。揃いも揃ってクズばかり、まるで廃品回収業の協
   業組合のようだが、よくよく見れば、それを取り扱うご本人の一人ひとりが腐臭に満ち満ちた完璧なる廃品
   である。燃えるゴミやら燃やせないゴミの違いはあるにせよ生活していく上で必要としなくなったもの、これ
   を廃品と云う。廃品は指定のゴミ袋に入れて定められた曜日に速やかに処分すること、そうでなければ生
   活環境の清潔は保つことが出来ない。



        「有害掘削土」

          2019・10・25 

    今日の新聞の第13頁「北海道・東北のページ」に手稲区に関するニュースが載っている。
   タイトルは「浄水場そばに有害残土なんて」。何が起きているのか。新聞を読む。

    北海道新幹線トンネル工事で発生する有害物質を含む要対策土の受け入れ場所として札幌市手稲区
   金山の採石場跡地が候補地とされている問題で、「有害掘削土から手稲の水と安全・健康を守る会」は
   21日、候補地からの除外を求める署名を呼びかけました。(しんぶん・赤旗25日付け)。

    下の写真と投稿記事は「平和っていーね・ていね区民の会」さんのフェイスブックからの転写だ。
   この地図には載っていないが、札樽自動車道の下方に我が町星置がある。つまり、上流地域で何かが
   起これば、それは下流地域の人々の生活に直接の影響が起こるということである。事実、それは過去に
   あった。昭和61年12月末に坑道内数カ所で岩盤が崩れ落ち、つまった部分に地下水が大量に溜まり、
   その水圧により崩落部分が決壊して鉱廃水が一気に流出。止水壁を破壊して大量の鉱廃水が稲穂地区
   に流れ込むという大事故があった。
    この問題についての共産党道委員会は13日、「北海道新幹線の札幌延伸はいったん凍結し、中止も
   含めた道民議論で再検討を」と提言している。この内容も少し書き写す。

    開通してから3年以上がたちましたが、赤字が年100億円近くにものぼることが明らかになりました。
   JR北海道は「鉄道事業を抜本的に見直す方針」を発表し、赤字を理由に地方路線を次々切り捨てよう
   とする一方、それ以上に赤字が大きい新幹線は検証もされないまま延伸工事が進められることに、道
   民から疑問の声が上がっています。

   「有害掘削土から手稲の水と安全・健康を守る会」さんが配布したチラシを読む。

       要対策土とは、なんですか?

     北海道新幹線の札樽トンネルを掘削する際に発生する、鉛やヒ素などの有害重金属を含んだ掘削土
    を通称「要対策土」と呼んでいます。
    ヒ素の慢性的影響は、皮膚や肝臓の異常、末梢血管及び神経障害、皮膚がんなどが報告されています。

      要対策土を受け入れると、どんな危険があるのか?

   (1) 水道水が汚染され、健康被害の危険があります。
      要対策土は、雨水が浸み込むと鉛やヒ素などの有害物質が溶け出して地中に浸透し、地下水を
      汚染するおそれがあります。すると、宮町浄水場の水源である滝ノ沢川に流れ込んで水道水を汚
      染し、ヒ素中毒などの危険があります。

   (2) 土砂災害による生命の危険があります。
      受け入れ候補地は、北海道の土砂災害警戒区域に指定されています。近年多発する異常気象に
      よる想定外の大雨で、土砂災害が発生すると有害物質を含んだ土石流が発生する危険があります。
   (3) 狭い通学路を、何百台ものダンプカーが通行します。
      万が一受け入れると、手稲西小・西中の通学路でもある道幅の狭い手稲鉱山通りを、要対策土を
      運ぶダンプカーが一日あたり何百台も通ることになります。すると、子どもや高齢者の交通事故が
      増えるおそれがあります。また、沿道住民は粉塵による健康被害も心配されます。

     「守る会」は北海道新幹線や工事に反対しているわけではありません。
    今の金山の候補地があまりにもふさわしくない場所だから反対をしています。


 



        「パンとサーカス」

          2019・10・24 

     安倍首相は4日の所信表明で「65歳を超えて働きたい。8割の肩がそう願っている」と語ったが、
    例によってこの「8割」という数字には何の根拠もない。元になった「高齢者の日常生活に関する意
    識調査結果」(14年度)では、「65歳を超えて働きたい」とみなした回答を選んだ人は55・3%にす
    ぎないそうだ。
     新聞によれば(赤旗21日付け)、そもそも日本の高齢者の「就業意欲」の背景には老後の生活へ
    の不安があり、「国民生活基礎調査」では、高齢者世帯の55・1%が生活について「苦しい」と回答
    しているとのことだ。
     また、就労継続の希望理由の国際比較では、日本は「収入がほしいから」が49%で最多。ドイツと
   スウーデンでは「仕事が面白いから」がトップだということだ。
    日本では60歳を過ぎると雇用待遇が一気に悪化する。その上でさらに政府自身が年金を削り、医療
   ・介護でも負担を増やし、不安定・低賃金でもできるだけ働かざるをえない状況に高齢者を追い込んで
   いく。つまり、実態は「働きたい」ではなく、「死ぬまで働け」ということだ。
    そうした中での消費税10%増税だ。消費税導入から31年間、それは大企業・富裕層減税の穴埋めに
   使われてきた。そして、「即位の礼」関連の儀式の予算は167億4100万円だ。
   まさに1%の富裕層と99%の貧困層である。
   おかしな国だ。国民不在のお祭り国家である。

         パンとサーカス

    …我々民衆は、投票権を失って票の売買ができなくなって以来、 国政に対する関心を失って久しい。
    かつては政治と軍事の全てにおいて権威の源泉だった民衆は、 今では一心不乱に、専ら二つのもの
    だけを熱心に求めるようになっている― すなわちパンと見世物を…

                         ユウェナリス『風刺詩集』

      ローマの詩人ユウナリス(西暦60年ー130年)は古代ローマ社会の世相を揶揄して、その詩集で、
    権力者から無償で与えられる「パン(食料)」と「サーカス(娯楽)」によって、ローマ市民が政治的盲目に
    置かれていることを指摘した。「パンとサーカス」とは、社会的堕落の象徴である。
     因みに、「ローマンズ・ホリディ(ローマ人の休日)」とは、他人の犠牲において楽しむ娯楽ということである。



       「聖と賤」

         2019・10・23

    今日の新聞の第四面「焦点・論点」は歴史学者の中島三千男さんのインタビュー記事だ。
   中島さんは、今回の「即位の礼」の特徴や問題点についてこう語っている。

    「近代以前に行われていた天皇の即位儀礼は私たちが思い描く純神道式のそれとは大きく異なりました。
   長く行われてきた中国(唐)風や神仏習合的儀式が、明治に入り、国家神道の核心的教義である天皇制正
   統神話にもとづくものにとってかえられました。
    明治維新にはじまる日本の近代国家は、国民的統合を神権的天皇の押し出しによって成し遂げようとしま
   した。そのために維新直後から神道中心主義をつくり上げ、一世一元制を定め、さらに後には、教育勅語を
   中心とする教育政策や国家神道体制の確立など、あらゆる機会をとらえて、神権的天皇像を浸透させようと
   しました。
    登極令によって近代に創られた「代替わり」儀式も、天皇制正統神話を目に見える形で国民と国際社会に
   むけてパフォーマンスするものでした」。
   「春からの一連の代替わり儀式で、多くの報道がされています。しかし、儀式の内容は歴史的に変化してきて
   おり、現在の多くの儀式は近代以降に新しく創られたものです。その目的は神権的天皇像の創出にあり、そう
   してつくられた天皇制国家が日本国民とアジア諸国民に大きな不幸をもたらしました。その国家体制は1945
   年に破滅し、その反省の上に国民主権や政教分離の原則をうたった現憲法ができました。こうした視点を欠く
   報道は、結果として戦前の天皇制正統神話を再び国民の間に垂れ流すことになっているのでは、との危惧を
   抱きます」。

    異様なことばかりが続いているが、その異様さに気づく人が余りにも少ない。
   第一に、全国から2万6000人の警察官が警備のために動員され、交通整備という日常的な言葉で展開され
   たものは実質的には戒厳令に他ならない。その中で行われる「即位の礼」、ここには国民不在である。この事
   実が「異様事」として報道されない。
    第二に、政府によると、「即位の礼」関連の儀式の予算は167億4100万円で、前回(123億9400万円)よ
   り約3割増加したということだ。この中にはパレード用のトヨタのオープンカー調達費8000万円も含まれている。
   なぜこんな超高級車が必要なのか。たった二人の人間が車の上から沿道の群衆に手を振るだけのパフォーマ
   ンスにこの家族だけの特別仕様車が必要だとする根拠はどこにあるのか、またそれに何の疑問も抱くことなく
   当然のこととして受け入れる人間の感覚とはどういうものなのか。既に「聖家族」である。このことの意味は、こ
   の国に「聖家族」や「聖域」が存在するとすれば、それは必然的に「賤家族」または「賤領域」も存在する、もしく
   は存在させられるということである。と云うのは、歴史の教えるところ、「聖」が「聖」であるためには、必ず目に
   見える形での「賤」を必要とするからである。そして、「聖」が世襲制を取る限り、「賤」もまた世襲制の中に取り
   込まれて、烙印を押される。
    島崎藤村の『破戒』は、そうした風景の中の産物である。それは決して過去のことではなく、天皇制の下では
   差別は「必要悪」であり、時代がどれほど変わろうとも色調の濃淡に変化をもたらしながらも常に再生産され続
   けるというのは自明の理である。現に、今この国では政府が音頭をとってのヘイトスピーチの大合唱である。
   この健忘症の興奮は、ラグビーの「ノーサイド」の精神を蹴散らして観客席に「旭日旗」をはためかせるところ
   まで来ている。戦争を知らない世代の「八紘一宇」への郷愁は意識的にも無意識的にも、また天皇を「玉(ぎ
   ょく)として担ぎ上げるだろう。また天皇家の方にも昭和天皇裕仁のような「皇帝意識」を持つ人物が現れない
   という保証もない。
    皇室とそれを取り囲む支配層の中にも差別はある。女性天皇の問題だ。
   右翼団体「日本会議」は2006年に開いた「皇室の伝統を守る1万人大会」で男系の伝統を重視する事を猛烈
   に訴えた。
     しかし、天皇が男性か女性かを議論する前に、現憲法下での天皇という存在は何かということをしっかりと
    押さえていくことが大事である。
     日本国憲法の第一章「天皇」の第一条を読む。

     天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に
    基づく。

 



       「創られた伝統」

         2019・10・21 

    22日から始まる「即位の礼」の一連の儀式について日本共産党の志位和夫委員長は、「わが党は、
   日本国憲法を厳格に守る立場から出席しない」と述べたということだ。
    志位さんは一連の儀式が「神によって天皇の地位が定められたということを示す明治時代の仕掛け
   を踏襲するもので、およそ憲法の国民主権と政教分離の原則と相容れない」と指摘している。
   「即位礼正殿の儀」の「高御座(たかみくら)」について志位さんは「これは、大日本帝国憲法とともに廃止
   になった登極令(とうきょくれい)で定められた装置だ。天皇が高御座から、その地位は神から与えられた
   と宣言し、その下に三権の長が並んで天皇陛下万歳をするという儀式だ」と指摘した。
   
    ※ 登極令
        明治天皇が死去する3年前の1909年(明治42年)に、明治政府が天皇の「代替わり」を想定して、
       天皇主権と国家神道にもとづいて「践祚(せんそ=皇位継承」「改元」「即位礼」「大嘗祭(だいじょうさ
       い)など儀式のあり方を定めたもので、戦後廃止されました。

     天皇代替わり儀式について神奈川大学元学長の中島三千男さんは「神話に由来する戦前の絶対君主を
    踏襲」と批判している。中島さんは次のように述べている。

     高御座は、皇祖・天照大神(あまてらすおおみかみ)の孫ニニギノミコトが、天照大神から神勅(しんちょく)
    や三種の神器を授けられた時の神座(高御座)を模したものとされています。神話ではニニギノミコトのひ孫
    が初代の神武天皇です。戦前の天皇の地位の根拠であった「天孫降臨」を具現化したものこそ高御座なの
    です。【中略】そもそも「即位礼正殿の儀」は戦前の「即位礼当日紫宸殿(ししんでん)の儀」の名前を変えた
    ものにすぎません。戦前の即位の儀式は、日本は神国であり天皇がこれを統治するという国家神道の教義
    である「天皇制正統神話(建国神話)」に基づいて、明治以降につくられたものです。天皇の地位は、神話に
    由来する戦前の絶対君主から、戦後、日本国憲法で「主権の存する日本国民の総意に基づく」「象徴」へと
    大きく変わりました。
     政府は前例を踏襲する口実に「皇室の伝統」をあげます。しかしいまの形の儀式は明治後に始まったもの
    であり、ある意味で「創られた伝統」です。

          「即位の礼」の主な儀式と大嘗祭
     10月22日◎即位礼正殿の儀   皇居・宮殿で即位を内外に宣言
        同日 ◎祝賀御列(おんれつ)の儀  皇居から赤坂御所までパレード
     22、25、29、31日◎饗宴の儀  皇居・宮殿での食事会(4回、招待客2600人)
        23日◇内閣総理大臣夫妻主催晩さん会  来日した外国代表と夕食会
     11月14,15日〇大嘗祭(だいじょうさい)  皇居東御苑での神道儀式
        ◎ 国事行為 ◇ 政府主催行事 〇 公的行事

     明治天皇睦仁は1852年(嘉永5年)生まれで1912年(明治45年)に没した。
    父であった孝明天皇が崩御すると、1867年(慶応3年)、満14歳で践祚した。睦仁が江戸に入ったのは江戸
    開城から半年を経た明治元年の10月の13日、この時、江戸は東京と改称された。
    この年の12月に「王政復古の大号令」が出されたが、これは南北朝時代が足利尊氏によって終止符を打たれ
    た時以来、その内実はともかくとして、実に約500年ぶりの天皇親政であった。
     長州の木戸や薩摩の西郷などは、天皇のことを「玉(ぎょく)」などと呼んでいて、始めから政権を取るための大
    義名分でしかなく、天皇家に対する崇敬の念などは一かけらも持ち合わせてはいなかった。
     大宅壮一の『実録・天皇記』によれば、16歳の少年天皇がわがままをして元勲たちのいうことをきかないと、西
    郷は「そんなことではまた昔の身分にかえしますぞ」といって叱りつけた。すると、天皇はたちまちおとなしくなった
    という話が伝えられている。
     「鯨海酔候(げいかいすいこう)」と自らを称し、酒と詩をこよなく愛した土佐藩主・山内容堂は、1868年1月3日
   の小御所会議において、「「2、3の公卿が幼沖の天子を擁し、権威をほしいままにしようとしている」と岩倉具視らの
   王政復古の策謀を批判した。
    容堂については柳ジョージが礼賛の歌を捧げている。

           「酔って候」

     土佐の鯨は大虎で  腕と度胸の男伊達(おとこだて)
     いつでも酔って候(そうろう)
     酒と女が大好きで  粋な歌も雪見詩(ゆきみうた)
     いつでも酔って候
     鯨海酔候(げいかいすいこう)無頼酒
     鯨海酔候  噂の容堂礼賛

     最後に「共同通信」の記事を読む。

 即位、警察官2万6千人投入 警視庁は「最高警備本部」

   警察庁は21日、天皇陛下が内外に即位を宣言される「即位礼正殿の儀」や関連行事で、最大時約2万6千人の警察官
  を投入して警備を実施すると発表した。同日から24日までの間、警備対策室を設置。警視庁も「最高警備本部」を立ち上
  げ、厳戒態勢で臨む。
   警察庁によると、約2万6千人の内訳は、警視庁が、全国の警察から集めた特別派遣部隊約5500人を含む約2万3500人、
   皇宮警察が約900人、千葉県警が約1400人となっている。
   22日に催される正殿の儀には、世界各国の元首や政府高官らが参列を表明しており、厳重な警備を敷く。




       「常任活動家の墓」

         2019・10・20
   
    今日の新聞に「常任活動家の墓」という記事があった。それを以下に書き写す。

      「日本共産党常任活動家の墓」第34回合葬追悼式

     小池書記局長あいさつ
   19日に開かれた「日本共産党常任活動家の墓」第34回合葬追悼式で、小池晃
  書記局長が行ったあいさつは次のとおりです。


    「日本共産党常任活動家の墓」合葬追悼式にあたり、党中央委員会を代表してごあいさついたします。
   合葬追悼式は、今回で34回を迎えました。今日は、北海道や沖縄をはじめ、全国から65遺族、120人の方々にご参加いただき
   ました。ありがとうございます。台風19号の被害は甚大であり、いま党は、救援復旧に全力をあげています。災害の影響で残念な
   がら参加を断念された方もいらっしゃいます。あらためてお見舞いを申し上げます。
    私たちがこの地に全国の常任活動家や議員の共同の墓地を建てたのは、33年前の1986年のことでした。墓石(ぼせき)には、
   当時の宮本顕治委員長の揮毫(きごう)により「不屈の戦士ここに眠る」と刻まれています。この共同墓地には、小林多喜二や野呂
   栄太郎などの戦前の諸先輩をはじめ、戦後の、党が困難な時代に礎を築いた多くの常任活動家、議員のみなさんが合葬されてい
   ます。今回新たに合葬された方々は、先ほどお名前を紹介した189人の方です。これまで合葬された方々と合わせて、4427人が
   合葬されることになります。
    合葬されたお一人お一人が、日本共産党員として、常任活動家として、党議員として、さまざまな苦難を乗り越え、新しい日本の未
   来を展望し、献身的にたたかってこられた方々です。そのかけがえのない人生に思いをはせ、私はあらためて深い敬意と感謝の気
   持ちでいっぱいになっています。
    今年は党創立97周年の年です。わが党の今日のたたかいの到達は、今回、合葬された189人の方々をはじめ、幾多の先人たち
   の、血のにじむような不屈の献身的な奮闘の積み重ねのうえに成り立っています。
    そしていま、党は、野党連合政権の実現を本格的に追求することが現実の政治課題となるという、97年の党史のなかでもかつてな
   かった新しい時代を迎えています。
    8月の党創立97周年記念講演会で、志位和夫委員長は、市民と野党の共闘の4年間の成果と到達のうえにたって、安倍政権に代
   わる野党の政権構想―野党連合政権の実現に向けた話し合いの開始をよびかけました。
   この間、れいわ新選組と、そして一昨日は、日本共産党・志位委員長と社民党の又市征治党首との党首会談が実現し、安倍政権を
   倒して政権交代を実現すること、そのための政策協議と総選挙での共闘を進めることが確認されました。
    来月の高知県知事選挙では、日本共産党高知県常任委員の松本けんじ氏を、立憲、国民、社民、新社会、そして連合も参加して野
   党統一候補とすることを確認し、勝利をめざしてたたかうことになりました。市民と野党の共闘は着実に前進しつつあります。
    そして党は、来年1月に第28回党大会を開きます。第28回党大会は、野党連合政権の実現を大目標にすえ、その仕事を支えうる
   強く大きな党づくりへの方針を明らかにする党大会になります。それは、日本共産党にとっても、日本の政治にとっても、まさに歴史的
   な意義をもつ大会となるでしょう。
    いま全党は「第28回党大会成功をめざす党勢拡大大運動」に取り組んでいます。党大会に向けて、党勢のうえでも後退から前進へ
   と転換させ、「日本の政治の新しい時代」にふさわしく、党づくりでも新しい時代をひらこうと、全国で力強い奮闘と前進が始まっています。
    みなさん。安倍内閣は、10月1日に消費税10%を強行しました。この増税には始まった瞬間から全国で怒りの声が上がっています。
   日本共産党は、ただちに消費税減税・廃止を求める、新たなたたかいをよびかけ、多くの人々の共感をよんでいます。
    年金・介護・医療など社会保障の問題でも、9条改憲の問題でも、外交の問題でも、あらゆる面で安倍政治は行き詰まり、破たんに直
   面しています。
    きたるべき総選挙は、そうした安倍政権への国民の審判を下す絶好の機会です。しかも、総選挙は、国の進路とともに政権が直接的
   に争われる選挙です。きたるべき総選挙の目標は、第一に、市民と野党の共闘を大きく発展させ、野党連合政権に道をひらくことです。
   第二は、野党共闘の推進力となる日本共産党自身の躍進をかちとることです。
    今日のこの合葬追悼式は、全党が歴史的な第28回党大会にむけ、「党勢拡大大運動」を成功させ、その力で総選挙に勝利し、野党
   連合政権に道をひらこう―その熱い決意にみちたたたかいのまっただなかで開かれています。
   今日、合葬される189人の方々は、どの方も党綱領が示した未来への道―統一戦線の力で民主的政権をつくり、政治を変え、日本の
   未来をひらくという展望に揺るがぬ確信をもち、その実現のために、労苦をいとわず、苦難を乗り越えてたたかい、生涯を日本共産党員
   としてつらぬいてこられた方々です。新しい時代を見ずに、志半ばで亡くなられたことはまことに残念なことですが、それだけに残された私
   たちが、野党連合政権に道をひらくという、今日の任務をやりとげるために総力をつくすことが、今回合葬されるみなさんのご遺志に応え
   る道だと確信します。私たち中央委員会は、みなさんとともに、その先頭にたって力の限りをつくす決意です。「全国常任活動家の墓」の
   墓前で、このことをお誓いいたします。
    最後に、合葬された故人と労苦をともにしつつ、励まし支えあってこられたご家族のみなさんのはかり知れないご苦労に、改めて感謝と
   お礼を申し上げます。ご遺族のみなさんが、悲しみを乗り越え、どうかお元気で過ごされることを心から願ってごあいさつといたします。

     この墓は東京都八王子市の上川霊園にある。
   19日の第34回合葬追悼式で、新たに合葬される189氏の中に五十嵐公人(82歳)さんの名前があった。
   五十嵐さんは星置9条の会の二代目の代表を務めた人で、私は多くのことを教えられた。
    ここに改めてご冥福を祈る。

       感謝。



       「お寒い笑い話」

          2019・10・18

    関西電力の元副社長は豊松秀己という人で、関電の原子力事業本部長や業界団体・電気事業連合会
   (電事連)の原子力開発対策委員長も務めた原発推進の旗振り役であった。副社長というのは関電の職
   階では何番目の順位になるのかは分からないが、関電には八木会長も岩根社長もいるので3番手以下と
   いうことになるのだろう。けれども高浜町の森山栄治・元助役が一番貢いだのは常務執行役員の鈴木聰
   さんで、その次が副社長であった豊松さんだ。
   名刺の肩書はどうであれ森山さんには豊松さんが社内の実力者、もしくは使える男と見えたのだろう。
          

 

    豊松さんの参加していた審議会は経済産業省の「総合資源エネルギー調査会原子力小委員会」といもの
   だが、新聞によれば、14年8月には、その委員会で、原発の再稼働ができないため、福島原発事故前と比
   較した売り上げが2分の1以下の工事会社もあると関電の例を挙げて説明したということだ。
   「一番困るのは、いつになったら、これがどうなるんだというビジョンがないので、各社が経営計画を立てられ
   ない」と「危機」を強調し、「将来の原子力ビジョンを早く示して」と訴えていたということだ。
    関電の社内調査報告書によると、豊松さんの金品受け取りは10年から17年まで毎年あったということだ。
   その合計額は、1億1057万円相当だということだ。内訳は商品券、米ドル、金貨、スーツ仕立券となっている。
    豊松さんは委員会で、電力自由化後の原発の事業継続に心配がないように、▽原発事故に備えた損害賠
   償制度について、電力会社の負担のあり方の見直し▽原発の廃炉会計のルールの見直しの優遇策▽原発
   使用済み核燃料の再処理事業の延命策――などを求めていましたということだ。
    笑い話はまだ続く。政府の審議会で豊松さんの後任となったのは、同じ関電の森中郁雄常務執行委員・原子
   力事業本部長代理という人だ。
    これでも私たちは電気料金を払い続けなければならないのか。悪徳商人共の豪邸を建てるためにか。
   笑い話はまだ続く。
   「デイリー新潮」は次のように報じている。

    「福井県高浜町の助役としてらつ腕を奮い、“高浜原発のドン”として君臨していた森山栄治氏。関西電力幹部
   に約3億2000万円の金品が渡っていた問題は、目下、政界にも波及している。
   元助役の関連企業とつながりのあった稲田朋美元防衛相、高木毅元復興相に続き、世耕弘成前経産相の名
   も浮上するのだ。」

     そして共同通信のニュースだ。

    関西電力役員らの金品受領問題で、自民党の世耕弘成参院幹事長が代表を務める資金管理団体「紀成会」
   が、福井県高浜町の元助役森山栄治氏(故人)が退職後に雇用されていた会社の社長から4年間で計600万円
   の献金を受けていたことが政治資金収支報告書で分かったと共同通信が報じた。

    関西電力役員らの金品受領問題で、自民党の稲田朋美幹事長代行が代表を務めている「自民党福井県第1
   選挙区支部」が、福井県高浜町の元助役森山栄治氏(故人)が取締役だった警備会社から計36万円の献金を
   受けていたことが4日、分かった。稲田氏の事務所は「(稲田氏と)森山氏とは面識はなかった」と説明。今回の
   問題を受けて「森山氏と献金に関連があるかどうかなど、事実関係を確認しているところで、状況を見ながら対
   応を検討する」とした。稲田氏は4日出演したBSフジの番組で、献金を受けていたことを認めた上で、返金に関し
   「事実確認をした上で対応したい」と語った。

    福井のサンタクロース・森山栄治さんは「気配り」「金配り」の達人で、それに群がった財界人・政界人は「欲張り」
   「出しゃばり」「食い逃げ」の名人たちということか。まったくもってお寒い笑い話だ。
 



       「阿呆の三無主義」

        201910・16 

   今朝の新聞、「台風19号による記録的な大雨の影響で、15日夕方までに11県で71人の死亡が確認されました」
  ということだ。同日の午後2時時点で全国の約3万3000戸が停電しているそうだ。大災害だ。
   ところが自民党の二階俊博幹事長(80歳)は台風19号被害について、「色々言われていたことから比べると、まず
  まずで収まった」と発言した。
  何をもって「まずまず」というのだろうか。さらに驚くには、二階さんはこの発言が批判されると、「被災者に誤解を与え
  たとすれば表現が不適切だった」とまるで他人事である。これでは発言の真意を理解せず誤解する方が悪いと云って
  いるのと同じである、しかし、この短い言葉の何を誤解するというのだ。ありのままの傲慢と無知による本音ではないか、
  有り体に言えば、表現が不適切なのではない、発言者の人間性そのものが不適切なのである。この後、二階さんは発
  言を撤回するのだが、そこで今度は、「言葉尻を捉えてうんぬんしても災害復旧は始まらない」と開き直った。
  こうなると正真正銘の阿呆である。救いようがない。そして当然のごとく死者は浮かばれない。これは天災なのか、本当
  に天災だと言い切れるのか。自然災害に備えての対策はどこまで講じられていたのか。
   現時点で71人の死亡が確認され、行方不明者の捜索も続いており、13都県で13万戸以上が断水、決壊河川52、
  5500人以上が避難しているこの状況で「まずまずに収まった」という認識は人間性が壊れているとしか思えない。こう
  いう人物が今の自民党の幹事長なのである。ではいったい何人死ねば大惨事というのだ。
   二階さんが率いる派閥「志帥会」はスキャンダルの宝庫で、世間の人は欠陥工場と呼ぶが、オーナー自身が欠陥人間
  であるとすれば後は推して知るべしといったところか。それにしても無神経にして非情に過ぎる。80歳か、まだまだお若
  いのに、哀れむべし、この人は存在自体が老害である。
   次に「学問・文化」欄を読む。
  10月4日の安倍首相の所信表明演説の中の歴史の歪曲の問題だ。
  木畑洋一・東京大学名誉教授が「パリ講和会議での『人種平等』提案と日本」と題して、提案の動機は安倍首相の言うよ
  うな高邁(こうまい)なものではなく、大国としての位置確保にあったことを事実を元にして解説している。

       普遍的理想とは異なる狙いから
   
ここでの日本は、一見「新しい時代に向けた理想」を追っていたようである。しかし、この提案にあたっての日本政府の
  動機はそれとは異なっていた。
   一つは、当時アメリカで強まっていた日本人移民排斥の動きに歯止めをかけるという目的が存在した。さらに、国際連
  盟を中心に作り上げられる大戦後の国際秩序において、非白人国日本が大国としての位置を確保しておくために、人種
  平等を国際社会が認めることが重要であると考えられていた。
   つまり、この提案に込められていたのは日本の国益追求の念であり、この問題について最も信頼できる研究を行った
  島津直子によると、普遍的な原則としての人種平等が議論された形跡は公的記録には全く残っていない。未来に向けて
  の理想など、そこには存在せず、国際人権規約の淵源とはとてもいえない提案だったのである。
       植民地を支配し朝鮮・台湾を差別
   
そして何よりも、日本は植民地として支配下に置いていた台湾や朝鮮の人々に対して、人種平等の理念に反する差別
  を行っていたが、講和会議での提案においては、そのことについての省察は完全に欠如していた。日本の提案は偽善以
  外の何物でもなかったのである。
   こうした日本の姿勢について、ジャーナリスト石橋湛山は、1919年夏に書いた「大日本主義の幻想」という文章のなか
  で、「我が国は、自ら実行していぬことを主張し、他にだけ実行を迫ったのである」と論じ、日本の提案に「道徳の威力」が
  欠けていたことを指摘した。後に1957年、病気のため岸信介(安倍首相の祖父)に首相の座を譲らなければならなかっ
  た石橋のこの議論に、首相は立ち返ってみるべきであろう。

   先のニュースは自民党の倫理観の質の低さと社会常識のなさと現実理解の能力の欠如を証明するものであり、後のニュ
  ースはこの政権の歴史修正主義と虚言癖を暴露するものである。
  無神経、無感覚、無理解、これを阿呆の三無主義というか。



       「桜を見る会」

          2019・10・14 

    昨日の「しんぶん・赤旗」(日曜版)の第一面に「桜を見る会」と題するスクープ記事が載っていた。
   スクープとは「特ダネ」のことだから、このニュースはまだ赤旗以外では取り上げられてはいないのだろう。
   その理由は取材力の劣化か、編集方針によるものなのか、あるいは「特に問題なし」との判断によるものなのかは
   分からないが、事は税金の使われ方に関するもので、またしても政治の私物化である。
   新聞から少し書き写す。

         安倍後援会御一行様 ご招待
    
各界の功労者などを招待するとして、多額の税金を使って開かれている安倍晋三首相主催の「桜を見る会」。
   本来の目的に反し、首相の地元後援会関係者が数百人規模で大量に招待されていたことが編集部の取材でわかり
   ました。参加窓口は首相の地元事務所。後援会旅行の目玉に位置付けられていました。行政がゆがめられ、特別の
   便宜が図られた首相の国政私物化疑惑を追います。
    【中略】
    複数の後援会員は「下関の安倍事務所から参加確認があり、希望すれば、内閣府から招待状が送られてくる」と証
   言します。「安倍事務所が飛行機やホテル、貸し切りバスを手配し、旅費は自分持ちだ。都内観光や前夜祭などの後
   援会旅行の目玉行事が、桜を見る会だ」
    
    こんなことが許されるのか。この記事は赤旗のスクープだが、他の新聞はなぜ追及しないのだろうか。読売・産経は
   ともかくとして、朝日と毎日は何をしているのだろうか。オイオイ、「社会の木鐸」さんよ、「権力の番犬」さんよ。
    新聞によると、桜を見る会に地元後援者を招待しているのは安倍首相だけではなく、萩生田光一・文部科学相、世耕
   弘成・自民党参院幹事長、稲田朋美・自民党幹事長代行、松本純・自民党国対委員長代理もお仲間だという。こうなる
   と「自民幹部・党ぐるみ」ということになる。
    安倍首相の奥様である酔っ払いのアッキーさんは2014年4月12日のフェイスブックに次のように書き込んでいる。

   「桜を見る会にご出席の皆さまと。
   地元でずっと応援して下さっている後援会の皆さんのお陰で主人の今があります。
   いつもありがとうございます」
   
   招待客の中にはアッキーのスキー仲間、農業仲間、「やまとのこころ」という日本酒を作る仲間もいる。つまり、「夫人枠」
   まであったということだ。
    共産党の宮本徹衆院議員はこう云う。

       到底許されない。徹底追及を
    
国会での質問に対し、政府は「資料は廃棄」といって、桜を見る会の招待客が倍増した経緯について隠し続けました。
   国民に隠れて、後援会員など自分たちに近い人々を大量に参加させていたというのは、税金の私物化そのものであり、
   到底許されません。安倍政権のもとで、桜を見る会への支出が、こっそり、予算の3倍にも膨張していました。政府は、開
   き直り、支出に合わせ、来年度予算の概算要求を3倍化しています。消費税の大増税の一方での税金の私物化を徹底
   追及していきたい。

    この日の新聞にはジャーナリズム研究者の丸山重威さんの「消費税情けない無批判」と題する発言も載っていた。
   丸山さんは云う。
   
    消費税10%へのアップが実施されました。メディアは「軽減税率」やキャッシュレス決済の「ポイント還元」導入による
   「混乱」「複雑さ」は伝えるものの、増税への本質的な批判は見当たりません。
    新聞は「高齢化で増える社会保障の費用を社会全体で負担する改革が一歩前進」(「日経」1日付)、「新しい時代に
   ふさわしい社会保障と税制の姿を描く議論を」(「朝日」同)などと、消費税増税肯定が大前提、情けない限りです。

    簡単に云うと、桜を見る会は税金の私物化であり、そうした費用は消費税増税によって作られるのである。
   それでもこの国の新聞は、「社会全体で負担する改革」などと見当はずれなことを上からの目線で説く。
   これを「フェイク」というのだ。
    
フェイクとは、三省堂の大辞林によれば、「①模造品、にせもの。②アメリカンフットボールで、攻撃側の選手が相手を
   だますために仕掛ける行為。③メロディーをある程度の装飾的な変化をつけて演奏すること」となっている。
   
ジャーナリズムにおけるフェイクとは虚言のことである。
    



       「青空フェスタ」

         2019・10・13 

     今日は第23回目となる「青空フェスタ」の開催日だ。元々は青空の下でやっていたのだが、何年か前から
    は手稲区民センターの2階の大会場でやることになった。その事情は分からないけれども、青空の下でやっ
    ていた頃は700人ぐらいの人が参加していたが、室内での開催となるとそれだけの人数を収容することは
    とても無理で参加者数は自動的に300人前後と限定される。条件が整えばまた青空の下での自由空間と
    してやるべきだろう。「祭り」は基本的には、自由空間にして参加制限なしというのが本来の姿だろう、と私は
    思う。
     云い忘れたが、「青空フェスタ」というのは手稲区の共産党と後援会、それに「政治を変えたいと願う」地域
    の様々の人々が協力して開催する手作りのお祭りである。
    今回のテーマは「草の根から語ろう――野党連合政権構想」、いつの間にかこんなところまで来ているのか、
    確かに時代は動いている。共産党は1922年の結党だから、今年で創立97周年となる。長い歴史を持って
    いる政党だ戦前、戦中、戦後一貫して戦争に反対し、真の主権在民を追求してきた政党だ。そして、政党
    助成金を受け取っていない唯一の政党である。つまり、本物の市民政党だということだ。
     さて、今日の青空フェスタだ。(写真は福盛田勉さんのフェイスブックによる)。
    開演は10時30分、オープニングは小樽の「潮太鼓」だ。この後、開会宣言の挨拶があり、次に札幌市議会
    議員の佐々木明美さんが登場した。井上ひさ子さんが引退した後、手稲区では共産党の議席は4年間空白
    だった。この春、佐々木さんが議席を奪還して、札幌の全区で共産党の市儀が勢揃いした。快挙である。
    しかし、この程度で喜んでいる場合ではない。次の市議選では市議会第一党を実現して欲しいものだ。そう
    でなければ日本は変わらないだろう。
     午後の部は、前衆院議員・比例区予定候補の畠山和也さんの講演で始った。いつ見ても若々しいね。
    少年とまでは言わないが、小林多喜二の志を受け継ぐというこの人には青年の純粋と情熱と清潔が見て取
    れるよ。こういう人物はあまりいない。
     多喜二虐殺の報せを受けた夜、師であった志賀直哉は日記に「アンタンたる気持になる、不図彼らの意図
    ものになるべしという気する」と書いた。
     この後は演芸の時間だ。オカリナ演奏、カラオケ、世直しソーラン、盆踊りと続いた。
    「彼らの意図ものになるべし」か、いい言葉だ。
    

 
 
 



       「消費税は何のために使われたのか」

         2019・10・11 

    7日~9日の衆参両院での代表質問。今日の新聞から一番重要なところを少し書き写す。

      消費税 論拠総崩れ
    
「弱者から吸い上げ、大企業と富裕層を潤す。これこそが消費税の正体だ」。8日の衆院本会議で志位委員長
    の声が響きました。
     「社会保障のため」「財政再建のため」と政府が繰り返してきた消費税。志位氏は、消費税導入後31年間の現
    実は、「年金は減らされ、サラリーマンの医療費窓口負担は3倍になり、介護保険は負担あって介護なし。社会
    保障は切り下げの連続」であり、「国と地方の借金は246兆円から1069兆円と4倍以上に膨れ上がった」と指
    摘しました。
     では、消費税は何のために使われたのか――。志位、小池両氏は、この31年間の消費税収(397兆円)と
    法人3税の減収累計額(298兆円)、所得税・住民税の減収累計額(275兆円)を示し、消費税収が大企業・
    富裕層減税の穴埋めとして充てられてきた事実を示しました。

     消費税によって大企業・富裕層を潤すとは具体的にはどういうことか。富める1%のために貧しい99%が低賃
    金と長時間労働を強いられるということである。
    「ワーキングプア(働く貧困層)」とは年収200万円以下、月給約15万円程度の世帯を指す。その数は247万世
    帯で、約3000万人ということだ。そして、この階層の下にはホームレス(路上生活者)の人たちがいる。
    ホームレスに至る経緯は様々だとしても、彼らには定まった住居がなく、公園や路上や河原を生活の場としている。
     2003年の厚生労働省の調査では全国で25、296人に達していた。その後は年々減っているということだが、
    それが公園からネットカフェ(24時間営業)への移動だとしたら実態は変わらないということになる。
     この後にくるものが最悪の結果ということになる。「自殺」である。
    警視庁の統計調査によれば、日本の自殺者数は、平成10年以降、14年連続して3万人を超える状態が続いてい
    たが、24年に15年ぶりに3万人を下回り、27年は2万4、025人だったということだ。
     世界各国の自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)の比較では、日本はワースト6位で、特に女性はワー
    スト3位である。平成28年の自殺者数は2万1897人で、男性は1万5121人、女性は6776人。
     そして関電疑惑が起こった。
    志位さんは「還流した金品の原資は、国民が支払ってきた電気料金だ」と強調し、「関電は11年以降、原発再稼働
    のために家庭向け電気料金を2度にわたり値上げしたが、その一部が還流した」と追及した。
     では、消費税は何のために使われたのか――。



      「権力の番犬」

        2019・10・10

     今日の「しんぶん・赤旗」から二つほど書き写す。
    最初に結論を言っておこう。この二つの記事を読んで私が思ったことは日本にはニューヨーク・タイムスもワシントン・
    ポストもないということだ。これは新聞(テレビも含めて)の使命が「社会の木鐸」と「権力の番犬」の2点にあるという
    意味でのことだが、日本の新聞は昔ながらの大本営発表である。
     木鐸とは、論語に言う「天下これ道なきや久し。天まさに夫子を以(もっ)て木鐸となさんとするごとし」、ここでの夫子
    とは孔子様のことだが、これから転じて、世論を喚起し、民衆を教え導く人物をなぞらえることばとなったということだ。
     権力の番犬(ウオッチドッグ)の方はどうかというと、「国境なき記者団」が毎年発表している「世界報道自由度ラン
    キング」の2015年度版によれば、日本は180カ国中の第61位である。簡単に云えば、報道の自由がない国という
    ことである。
     英紙「エコノミスト」や「インディペンデント」に寄稿している外国人記者ディビット・マックニールさんは日本のメディアに
    ついて次のように語った。

     私を含む外国特派員のほとんどがそのこと(「報道の自由」の危機に対して大手メディアはあまり強い抵抗を示してい
    ないこと)をとても心配しています。この夏の安保法制を巡る議論では、政府が明らかな「憲法違反」を犯しているという
    見方が大勢を占めていたにもかかわらず、メディアは英語でいう「ウォッチドッグ=番犬」、つまり「権力の監視役」という
    役割を十分に果たすことができなかった。
    (メディアは「権力の監視」という役割を持っているという認識を)社会全体でしっかりと守ることが報道の自由を守ること
    であり、それが民主主義を守るためには欠かせないものだということを日本のメディアや日本人がもっと理解する必要が
    あると思います。

     マックニールさんは、日本のメディアは「権力の番犬」ではなく「権力の忠犬」だと言っているのだ。
    私たちが毎日読んでいる新聞や毎日見ているテレビはそういう忠犬たちによって作られている報道であり映像なのである。
    つまり、それらの報道や映像はあらかじめ一つの方向性をもっており、それは権力によって検閲を受け、もしくは忖度した
    ものだけが重要な事実として垂れ流されるということである。掛けられた担保は、「政治的中立性」という責任放棄の職業
    道徳である。
     さて、今日の赤旗だ。お読みください。
 
      「1」   再増税議論あおりながら消費税減税をタブー視
                 大手メディアの異常

     1日からの消費税10%増税で、日本共産党の志位和夫委員長が8日の代表質問で消費税廃止と「5%への減税」を
     提案したのに対し、主要な全国紙や民放ニュース番組がほとんどこの質問を報道しないという異常事態が起きています。
      志位氏は代表質問で、消費税が過去30年間の大企業と富裕層の減税に穴埋めされた事実を示し、8%への引き上
     げによる景気低迷は回復困難だとして緊急の5%減税を提言。大企業・富裕層への優遇税制などをただし、消費税に頼
     らない社会保障の財源を具体的に示しました。
      ところが同日夜のテレビ朝日系「報道ステーション」、TBS系「ニュース23」は国会論戦で消費税をテーマとせず、9日付
     の「朝日」「日経」「産経」も、志位氏の消費税質問をまったく報じませんでした。
      同じ消費税でも大手メディアは増税と社会保障負担増はくり返しキャンペーン。「新しい時代にふさわしい社会保障と税
     制の姿を描く議論を、急ぎたい」(「朝日」1日付社説)、「安倍晋三首相は『再増税は今後10年不要』と主張したが、負担
     増の議論は避けて通れない」(「毎日」9月30日付社説)、「(10%以上の引き上げ)議論を、封印するべきではない」(「読
     売」1日付社説)という調子です。
     消費税や社会保障の負担軽減という国民の切実な願いに背く報道姿勢が厳しく問われています。

       「2」  「即位の礼」 一連の儀式参加せず
                小池氏   憲法原則と両立しない

       日本共産党の小池晃書記局長は9日、国会内で記者会見し、天皇の代替わりにかかわり行われる「即位の礼」の一連
      の儀式への態度について問われ、「『即位礼正殿の儀』および『饗宴の儀』には参列しない」と述べました。
       小池氏は、日本共産党が天皇の代替わりに伴う儀式等については、憲法の国民主権、政教分離の原則にかなったもの
      とすることを求めてきたが、政府が昨年4月に閣議決定した「即位の礼」の一連の儀式は、戦前の明治憲法下の天皇主権
      ・国家神道のもとで代替わりの儀式を定めた「登極令」のやり方を踏襲するものだと指摘。「とりわけ『即位礼正殿の儀』は、
      神によって天皇の地位が与えられたことを示す『高御座(たかみくら)』から天皇が即位を宣明し、その即位を内外の代表が
      祝う儀式であり、神道行事である『大嘗祭(だいじょうさい)』と一体不可分に行われるものだ。『饗宴の儀』は、こうした『即位
      礼正殿の儀』と一体の行事に他ならない」として、「わが党は、これらの儀式が現行憲法の国民主権、政教分離の原則とは両
      立しないことを指摘し、国事行為である国の儀式とすることに反対を表明してきた。こうした見地から『即位礼正殿の儀』およ
      び『饗宴の儀』には参列しない」と述べました。

       「1」の記事は、消費税増税に関するものだが、日本のメディアの能力と性格の限界を批判したものだ。
      「叛骨精神」の不在である。これがないために反権力の論陣を張ることができない。従って、勇気もなく、矜持もなく、見識もな
      く、いくらかの道義的装いを凝らした衒学趣味(ペダンチズム)の雑文の寄せ集めというところに落ち着く。
       「2」の記事は天皇制に関するものだが、ドクター・コイケは「即位の礼」は「現行憲法の国民主権、政教分離の原則とは両
      立しない」と言っているのだ。
       この夏、私はあるプロテスタントの言葉を聞いた。

      「制度を一人の人格として、しかも良い人として語る時には、制度の是非の問題や制度が持っている暗闇(歴史の責任、宗
     教性、差別性、特権階級の存在、巨大な財産所有、巨額の税金の消費、価値観や文化観の征服等々)を隠してしまいます。
     天皇個人の人となりを云々する事や、人となりによって天皇制を理解しようとする試みは、危険です」。

      最後に札幌豊平教会の稲生義裕(いのう よしひろ)牧師の言葉をもう一度書き写そう
    
       あなたが人間ならば、戦争を指揮・指導をした大元帥として、国民やアジアの方々に与えた大迷惑に何を思うの?
     沈黙を決め込むことはイカンと思うよ。

                     
                 



         「アンプラグド」

           2019・10・9 

    「ちなみに、僕はもともとハードロック好きですが、聴くのはもっぱらエリック・クラプトンです。ゆったりした
   気分になりたい時とか気持ちを落ち着かせたい時とか、アコースティックの『アンプラグド』などをいつも聴い
   ていますね」と語っている男は沖縄県知事の玉城デニーさんだ。本名は康裕(やすひろ)、この人は1959
   年生まれ、59歳。私より10歳若い。しかし、「ゆったりした気分になりたい時とか気持ちを落ち着かせたい
   時とか」にはエリック・クラプトンを聴くというのは私の生活風景と同じである。
    私は昨年の秋から今日まで毎朝クラプトンの『枯葉』を聴くことから一日を始めている。その前は『愛しのレ
   イラ』だったが、長い付き合いだ。
    日本の政治家でこういう発言をする人は私の知る限りではまずいない。玉城さんは本当にセンスがいいね。
   この発言の前に玉城さんはこう語っている。

    東京・名古屋・大阪で開いた「ウイ・ラブ・オキナワ・トークキャラバン」では、辺野古新基地建設など沖縄の
   過重な基地負担の軽減や日米地位協定の改定について、全国のみなさんが、自分事であり民主主義の問
   題であると考え、主権者として国会や政府にも声を届けてくださいとお願いしました。

    以上の発言は「全国革新懇ニュース・413(10月号)」の第一面のインタビュー記事で読んでいるのだが、
   この後に玉城さんは、さらに言う。

    沖縄は琉球王国の時代、武器を持たずに交易で栄えた、世界の架け橋「万国津梁」の島でした。新時代
   沖縄にも、この精神を活かします。いま日本と韓国の関係が悪化していますが、私は9月初め、韓国から
   おいでになるみなさんを「沖縄の『まごころ』から最大限の『うといむち』(おもてなし)で対応します」という
   声明を出しました。私もできれば早く韓国を訪れたいですね。飛行機で4時間飛べば行ける範囲に20億人
   が住む人口圏の中心に位置する沖縄は、アジア全体の平和の緩衝地、日本とアジアの交流の中継地とし
   て発展できると信じています。
     【中略】
    翁長雄志前知事は、大切な言葉を二つ遺されました。「誇りある豊かさを」「イデオロギーよりアイデンティ
   ティ」です。「誇り」とは革新・リベラルのみなさんが平和のために尽くしてこられたこと。「豊かさ」は保守の
   みなさんが経済振興に汗をかいてこられたことでした。県民が心を一つにして「平和」も「経済」もみんなで
   とりくんでいこう。小異を抱えて大同につこう。私もこの翁長さんのメッセージを受け継いで進みたい。

    玉城さんの語るところを読んで、私が強く感じることは、その志(こころざし)の高さと優しさだ。この人物は、
   一言でいえば、「清潔」である。59歳の男の中に一人の少年がいる。その少年がギターを抱えてボブ・ディ
   ランを歌う。生き方そのものがアンプラグドなのだ。
    玉城さんは、沖縄の米軍基地に駐留していた米兵の父と伊江島出身の母の間に生まれたアメラジアンで
   ある。父の母国であるアメリカに渡航することを前提に母親から「デニス」と名付けられたが、母は先に帰国
   した夫を追うことはなかったという。小学校4年生の時に「康裕(やすひろ)」と改名したということだ。
   アメラジアンとは、アメリカ人とアジア人の両親を持つ子供の事を指す。もともとの定義では、アメラジアンは
   アジアで生まれた米軍人と現地人間の子供である。個々の恋愛事情は分からないが、米軍が駐留していた
   国にはそういう子供たちがいる。例えば、韓国、フィリピン、ベトナムなどだ。
    おそらく玉城さんは生まれると同時に二重三重の差別と偏見の中で生きてきたのだろう。そういう人間が
   「万国津梁」の精神を語るのだ。

    琉球国は南海の勝地にして
 三韓の秀を鍾め、大明を以て輔車となし
 日域を以て脣歯となす
 此の二者の中間に在りて湧出する所の蓬莱島なり
 舟楫を以て万国の津梁となし
 異産至宝は十方刹に充満せり

   ※     アンプラグド[unplugged]

   生楽器だけで演奏すること。(電気を使わないので)プラグを通さない、という意味。もとはアメリカMTV
  1コーナーで、有名アーティスト多数出演してアンプラグド・ライブ・アルバムを出しブームになった。単なる
  アコースティカルな音楽というより、既存ヒット曲アレンジを変えて違う雰囲気楽しめるのが魅力
              ウイキペディア(音楽用語辞典)から




       「微力ではあるが、決して無力ではない」

        2019・10・8 

    火曜日ということでいつものようにお茶会に出かけた。そして、いつものようにお菓子を食べた。
   福盛田さんの家で食べるお菓子は本当に美味しい。私は酒飲みだからお菓子というものは必要としない。
   けれどもこの毎週開かれるお茶会のお菓子だけは楽しみにしている。どれもこれも絶品だ。お茶のお友か、
   利休の茶道は分らないけれども、お茶とお菓子と会話、これは庶民の生活の片隅の文化というものだろう。
    さて、そこで何が語られるかだ。
   茶会の始めには出席者の近況報告を順番で話すことになっているのだが、、夏の頃ならば家庭菜園の失
   敗談などもあったが、秋となれば私の生活には特別なことは何も起こらない。毎日が凡愚凡日である。
    まあ、いずれにしても私生活上の出来事だ。人様の前で長々と話すものでもないか。
   しかし、この近況報告を聞くと、人それぞれの生活の風景と詩情(ポエジー)が見えてきて、改めて人それぞ
   れの「今と此処」の哀歓を教えられる。ここに友情の共鳴と共振がある、と私は思う。
    で、今日の新聞だ。第一面の左上、「独居高齢者(10年で)生活保護1・7倍」という見出し。

    生活保護を利用する1人暮らしの高齢者世帯が増え続け、10年間で1・7倍、全利用世帯の半数に達しま
   した。1人暮らしの高齢者世帯には、無年金や低年金の世帯が多い現状があります。安倍政権が進める年
   金水準の削減や医療・介護の自己負担増をこのまま許せば、1人暮らしの高齢者世帯を中心に生活保護利
   用世帯の増加に拍車がかかることになりかねません。
   【中略】現在、1人暮らしの高齢者世帯は683万世帯(18年)ですが、国立社会保障・人工問題研究所は、40
   年には896万3千世帯に達すると推計しています。生活保護を利用する1人暮らしの高齢者世帯の増加に歯
   止めをかけるためにも、無年金の解消と年金水準の底上げなど「減らない年金」「暮らせる年金」の実現が急
   務となっています。
    生活保護の利用が急増する1人暮らしの高齢者世帯で、無年金や低年金の世帯が多いのは、現役時代に、
   低賃金や低収入で不安定な働き方を強いられた人たちが多いためです。

    この状況を40代・50代の人に話すと、みんな我が身に忍び寄る現実として捉えている、しかし、そこから先の
   ことが考えられない。これが不思議だ。「明日は我が身だ」と思いながらも、この現状を変革しようとする行動が
   取れない。最後に一言、決まって「だって、政治は変らないでしょ」とくる。
   追い詰められ、辱められ、踏みにじられても、まだ目が覚めない自発的隷従の世界である。
    安倍総理大臣は、社会保障制度の全世代型への改革に向け「70歳までの就業機会の確保を図る。来年夏に
   方針を決定し、早急に法律案を提出する方向で検討したい」と述べ、希望する人が70歳まで働き続けられるよう、
   現在65歳の継続雇用年齢を引き上げるために法整備を進める考えを示したということだが、これは「死ぬまで働
   け」という意味である。しかし、本人はバーベキューとゴルフと海外旅行で一年を過ごしている。

    午後2時、「ていね九条の会」の協議会に出席するため福盛田勉さん(星置九条の会・代表)の愛車ハスラーで
   前田の喫茶店ブラウンに向かう。
   前田地区からは坂口さん、平山さん、新発寒地区からは柴田さん、片山さん、稲穂地区からは金子さんが参加
   した。決して若いとは言えないが、みなさん元気だ。その勇気と情熱には少しの老いも感じられない、この国の
   何が問題なのかが見えている。
    今年は加藤周一生誕100周年だ。偉大な思想家であった。
   第三回目となる来年の「ていね九条の会」の学習交流会の幹事は前田九条の会さんが引き受けることになった。
    70歳を目前にして私は自分に言い聞かす。
   「微力ではあるが、決して無力ではない」と。
   


 
        「お勉強の時間」

         2019・10・7

    今日は朝の7時30分に手稲自動車学校に出かけた。高齢者講習を受けるためだ。
   私も今年の12月には70歳になる。いつまで車を運転できるか分らないけれども、最後は黄色いプジョーで締
   めくくりたいと思っているのだが、おそらく見果てぬ夢で終わるだろう。
   中古であればそんなに高い車でもないのだから、もっと若い時に実現できたはずなのだが、なぜかその決断が
   付かずクラウンやセドリックといった国産の何の個性もないくだらない車を乗り回していた。その理由は、多分
   見栄だろう。世間で言うところの高級車という幻想に私も付き合っていた。正真正銘の愚か者であった。
    今日の講習は座学と視力検査と実技で2時間。視力は40代前半という判定が出た。これには驚いた。
   だから私には世の中のことがよく見えるのか、あまり関係ないか。
    さて、今日は少し社会科のお勉強をしよう。
   教科書はいつものように「しんぶん・赤旗」だ。今日の新聞の第13面「社会欄」を開く。

     「世界に逆行  日本の石炭火発」
   
石炭火力発電は化石燃料の中でも特に二酸化炭素排出量が多く、石油の1・2倍、液化天然ガスの2・2倍―。
   9月23日開かれた国連気候行動サミットでアントニオ・グテレス事務総長は石炭火力発電が気候変動対策に
   最も逆行することを指摘しました。ところが日本では2012年以降、石炭火力発電所をさらに50基新設する計
   画が持ち上がりました。なぜ日本は石炭火力をやめないのでしょうか。(小梶花恵)
    NPO法人気候ネットワークの調査によると、2012年までに稼働していた石炭火力発電所は国内に109基、
   発電容量は4411・9万キロワットで、電力供給量は全体の32・3%。12年以降、さらに50基の石炭火力発
   電所を新設する計画のうち13基は中止になりました。
    国際環境NGO[FoEJaPan]の吉田明子さんは、国内で石炭火力発電所が新設される要因を3点指摘してい
   ます。一つは11年の東京電力福島第1原発事故以来、原発の再稼働が見通せないこと、二つは電力小売り
   が自由化されて競争が激しくなり、大手や新規電力会社が安い電気を確保するために安い石炭火力を選んだ
   ことです。もう一つは13年に石炭火力発電の環境影響評価が緩和されたことを挙げています。
     再生エネ移行を
    吉田さんは「安倍晋三首相は気候変動対策をリードするといいますが、中身は『高効率』石炭火力発電の建設
   や輸出、原発の活用です。まったく逆行しています」と批判。
    石炭火力が40%を占めるドイツが2038年までの脱石炭を掲げており、政治的に決定すれば可能といいます。
   「気候変動対策の緊急性が明らかになり、若者が世界中で声を上げているのに、日本は9月の国連気候行動
   サミットで新たな政策や目標変更を何も示しませんでした」

    電力には水力と火力と原子力の三つある。私の貧しい知識で考えるのだが、原子力は人類を滅ぼす、火力は
   地球を壊す、では水力はどうか。最大の特徴は、水の力で発電するのでCo2(二酸化炭素)を排出しないという
   ことだ。水力発電を発明したのはイギリスのウリアム・アームストロングという人で、1840年のことだそうだ。
   2013年時点では、世界の電力のうち16・6%は水力発電で賄われていて、特にノルウーでは、国内のエネ
   ルギー源の96%が水力発電によるものだということだ。
    水力発電のメリットとデメリットは専門家によると次のようなものだ。

         水力発電のメリット
  1. 温室効果ガスを排出しない
  2. 発電や管理のコストが安い
  3. エネルギー変換効率が高い
  4. 再生可能エネルギーである
  5. 再生可能エネルギーの中では最も安定的に発電できる
  6. 起伏が多い日本に向いている
  7. 電力需要の増減に対応して発電できる
         水力発電のデメリット
  1. 降水量によって発電量が左右される
  2. ダムの新造には費用が掛かる
  3. ダムは周辺の環境や生態系に影響を及ぼす
    無知・無学の老骨にもエネルギー問題が少しばかり理解出来てきたような感じがする。少なくとも昨日よりは問題
   の核心に近づいてはいる。何事にせよ、学ぶに遅いということはない。
    次は「しんぶん・赤旗」の日曜版(6日号)を開く。

        若者の怒りが流れえる
    各国首脳らが地球温暖化対策を示した国連気候行動サミット(9月23b日)から4日後の27日、世界各地の若者
   が再び学校を飛び出し、早急な温暖化対策を求めるデモに参加しました。
    スウーデンの環境活動家グレタ・トンベリさん(16)は、カナダのモントリオールでデモに参加。「世界の首脳た
   ちは、国連サミットでまたもや空虚な言葉で私たちを失望させた。彼らが私たちの話を聞くまで続ける」と語りました。

        逆行に強い警鐘
     グテレス氏は来年以降の石炭火力発電所の新設禁止を呼びかけています。サミットでドイツのメルケル首相は
    「2030年までに温室効果ガス排出量を55%(1990年比)削減し、38年までに石炭火力発電から撤退する」と
    表明。イタリアのコンテ首相も「25年までの石炭火力発電撤退、50年までの排出実質ゼロ達成を盛り込んだ長
    期戦略を策定中だ」と語りました。
     温暖化を否定するトランプ米政権、石炭火力発電推進の安倍政権には、サミットで発言の機会はありませんでした。

       石炭発電所「新設禁止を」―――日本は逆行
    世界各国が「気候危機」への対策を強めるなか、日本では現在15基もの石炭火力発電所の建設が進んでいます。
   こんなことをしているのは先進国で日本だけです。石炭は大量の温室効果ガスを排出します。日本での温室効果ガス
   の最大の排出源(32%)は火力発電所で、その半分が石炭火力発電です。
              平田仁子さん  気候ネットワーク国際ディレクター  CANジャパン代表

    ※ パリ協定(パリきょうてい、: Paris Agreement)は、第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)が開催
       されたパリにて、2015年12月12日に採択された、気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定合意)。

       再生可能エネルギー(さいせいかのうエネルギー、: renewable energy)は、広義には、太陽・地球物理学
       的・生物学的な源に由来し、利用する以上の速度で自然界によって補充されるエネルギー全般を指す。狭義
       には、多彩な利用形態のうちの一部を指す)。 太陽光風力、波力・潮力、流水・潮汐、地熱バイオマス等、
       自然の力で定常的(もしくは反復的)に補充されるエネルギー資源より導かれ[7][8]発電給湯冷暖房
       送
燃料等、エネルギー需要形態全般にわたって用いる。電力系統はスマートグリッドが主流となりつつある。

                            出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

      これは人類が滅びるか、地球が壊れるか、どちらが先かの問題である。
     38歳のマルコ・進次郎君が「気候変動のような大きな問題は楽しく、クールで、セクシーに取り組むべきだ」と言う
     ような呑気な話ではないのだけは確かだ。



          「平気で嘘をつく男 その2」

            2019・10・6

    安倍首相が4日に行った所信表明について韓国の大手全国紙「朝鮮日報」と「中央日報」2紙が「安倍首相
   の詭弁」「周辺国の反発を招く」と批判している。
    朝鮮日報は、「日本の植民地支配の歴史を全否定する深刻な歴史歪曲だ」と断罪し、「西欧からアジア人を
   解放するという名分を掲げた日本の『大東亜共栄圏』や『大東亜戦争』を擁護するものと解釈できる」と指摘し
   たということだ。
    中央日報は、「第2次世界大戦当時に日本が歩んだ帝国主義侵略史に言及しないまま、それ以前のことだ
   けを前面に出す『歴史隠し』であり、『歴史ロンダリング(洗浄)』という論争を呼びかねない」と指摘したというこ
   とだ。
    では日本国内の新聞はどう報じているのか。毎日新聞の5日の社説は「国会の冒頭に首相が行う演説は、
   与野党に議論の素材を提供し、政府の政策に対する国民の理解を深めてもらう意味を持つ。今回の演説内容
   はあまりにも表層的で、これでは肝心の議論もおぼつかない。 」と書いている。
    高知新聞の5日の社説は「演説は一言でいえば、いかにも安倍流だった。令和の時代を強調しつつ、政策を
   羅列。どれも新時代への意欲的な政策といわんばかりだったが、直面する課題や政策実現への具体的な道筋
   は乏しかった」。北海道新聞の5日の社説は、「『1億総活躍社会』や『地方創生』など、目立った成果を出せぬま
   まに次々と目先を変え、『看板の掛け替え』と批判されてきた政策の焼き直しばかりが目立つ」。
    他の新聞の社説を見ても総じて評価は低いが、問題としているのは国内の経済状況の悪化についてが殆どで
   あり、安倍首相の歴史認識を批判するものは赤旗一紙のみで他には見当たらない。その理由は分らない。
    簡単に云えば、これが日本の新聞各社の知的限界か。しかし、それで許されるのか、それで済まされるのか、
   私はそうは思はない。
    歴史に向き合う姿勢に誤りがあるとすれば、それを基本に据えた諸政策はすべて誤りなのではないか。
   外交と経済はまったく異なる領域にあるわけではない。
   例えば、日米貿易協定だが、安倍首相は「日米双方にウンウンとなる結論を得ることができた」と誇らしげに
   語ったが、そのウン(国益)の中身については一言も語れなかった。と言うのは、それが日本側が一方的に譲
   歩する「屈辱的協定」だったからである。だからトランプ米大統領は最終合意を「米国の農家にとって巨大な勝
   利」だと自画自賛したのである。同盟国との経済協調の問題について「巨大な勝利」という言葉を無神経に使う
   トランプの品性もかなり低級なものであるが、それに諂って美辞麗句を並べる安倍晋三の対米従属は属国の
   哀れさを表してあまりに悲劇的であり、在りもしないことを手柄顔で語らなければならない虚言癖はあまりにも
   喜劇的である。
    私が靖国小僧を嫌う理由の第一は、この男は平気で嘘をつくということだ。
 


        「平気で嘘をつく男」

          2019・10・5 

     電力会社の関西電力が真っ暗である。どの扉を開けても真っ暗であるからそこから先が廊下なのか
    部屋なのか、それとも資材置き場なのかあるいは宴会場なのか、もしくは葬儀場なのか全くわからない。
    どの扉の向こうにも明かりはまったくないのだけれども、時間が経つにつれてそこに蠢く住人の名前が少
    しずつ明らかになってきた。今日の新聞には懐かしい名前が出ていた。まず、それを読んでみる。

     「福井県高浜町の元助役の関連会社が、自民党幹事長代行の稲田朋美衆院議員が代表を務める党支
    部に2011年から3年間で36万円を献金していたことが分かりました。関電とその関連会社3社も17年
    に、同氏の資金管理団体から政治資金パーティー券を計50万円分購入しており、福島第1原発の事故後
    も、原発マネーが与党議員に還流し続けていた形です」。

     稲田朋美と言えば「黒網タイツ」と「答弁不能」が代名詞だが、この国防婦人会のグロテスク・アイドルは
    金儲けだけは上手だね。古谷経衛という人に言わせると、「よく言えば無垢、悪く言えば無教養。防衛大臣
    という重責を果たす実力がないにもかかわらず、ゲタを履かされた状態で任され、そして自業自得の如く自
    滅した」ということだ。
     明日になればもっと色々な人の名前が出てくるだろう。
    闇の中で金が動く、それに釣られて人が動く、私利私欲の百鬼夜行である。
     さて、4日に召集された第200臨時国会での安倍首相の所信表明について、共産党の志位和夫委員長が
    「厚顔無恥な世界史の歪曲」とその歴史観を批判している。
     問題の箇所は終わりの部分だ。安倍首相は次のように述べている。

     百年前、米国のアフロ・アメリカン紙は、パリ講和会議における日本の提案について、こう記しました。一千
    万人もの戦死者を出した悲惨な戦争を経て、どういう世界を創っていくのか。新しい時代に向けた理想、未来
    を見据えた新しい原則として、日本は「人種平等」を掲げました。
     世界中に欧米の植民地が広がっていた当時、日本の提案は、各国の強い反対にさらされました。しかし、決
    して怯(ひる)むことはなかった。各国の代表団を前に、日本全権代表の牧野伸顕は、毅然として、こう述べま
    した。「困難な現状にあることは認識しているが、決して乗り越えられないものではない。」
    日本が掲げた大いなる理想は、世紀を超えて、今、国際人権規約をはじめ国際社会の基本原則となっていま
    す。

     志位さんの批判も書き写す(こちらの方が重要だろう)。
   
    「首相は戦前の日本があたかも植民地主義に反対したかのように描いているが、この時期に日本は朝鮮半島
    の植民地支配を自らやっていた。そして、中国大陸への侵略戦争に乗り出した。これが歴史の事実だ。首相は
    この事実がなかったかのように語っている。」
    「首相は国際人権規約を持ち出したが、国際人権規約にはA規約とB規約、社会権の規約と自由権の規約の
    両方があるが、その共通第一条は民族自決権だ。ここに画期的な特徴がある。民族自決権を踏みにじって、
    植民地支配と侵略戦争をやっていたのが日本だ。」
    「都合の良い部分を切り出し、都合の悪い部分は隠す。厚顔無恥な世界史の歪曲だ。黒を白と言いくるめる議
    論だ。しかも、こともあろうに、民族自決権を最大の特徴とする国際人権規約の理念に実ったという。政権の歴
    史に対する無知と傲慢と無反省が現れた」

     安倍首相の所信表明はいったい誰に向かって語られたものなのか、これを聴いて韓国や北朝鮮や中国や台
    湾といった極東の近隣諸国ばかりでなく、東南アジアの人たちがどういう思いをするのだろうか。
    安倍首相は、過去の侵略戦争を加害者としての反省として語るのではなく、解放者としての聖戦だったと言って
    いるのだ。これが日本会議が主催する集会での発言であったならば読売と産経がいつものように提燈記事を書
    いて、仲間内の戯言(たわごと)で盛り上がって「美しい日本」の出来上がりで済む話なのだろうが、事は国の内
    外に向けての所信表明であるから、その言葉には一国を代表する者としての責任が伴う、そればかりでなく、日
    本人全体の歴史観と倫理観も問われることになる。
     平成27年8月14日の総理大臣記者会見で安倍首相は次のように語って