ハック・フィン協奏曲

         2018・1・1から

  私は私の意見を述べる。それがよい意見だからではなく、私自身の意見だからだ。

 
    

 
       「危機管理」

       2020・2・17

   「新型コロナ・ウイルス」という言葉を耳にしたのは何時頃のことだったか、最初は、中国内陸部の武漢市で原因不明
  のウイルス性肺炎が確認されたというものだった。それが昨年の12月のことだった。それから今日はまで、「新型コロナ・
  ウイルス」に関するニュースは一日も切れることなく報道され続け、日を追うごとに患者数と感染地域は拡大している。
  中国では2月15日現在で感染者50、054名、死亡者1、524名と発表されている。
   昨日の毎日新聞は新型コロナ・ウイルスについて次のように報じている。

    新型コロナウイルス感染症への対応で、政府は16日に初めて開いた専門家会議の議論を踏まえ、感染経路が
   たどれない患者が国内各地で出ることを前提とした対策にかじを切った。加藤勝信厚生労働相は「これから考え
   ないといけないのは、重症化や死亡する事例を出さないことだ」と話す。
      ◇国立感染症研所長「感染を止めるのが難しい」
    「国内発生の早期というのが共通認識。SARS(重症急性呼吸器症候群)、MERS(中東呼吸器症候群)に比べる
   と、無症状や潜伏期の患者からの感染があり、感染を止めるのが難しい」。専門家会議後に記者会見した座長の
   脇田隆字・国立感染症研究所所長は、現状をこう解説した。

    私には医学に関する知識は全くないので(その他もないが)、新しい情報が入るたびにただただ驚くばかりで、正確
   な全体像を想像することも出来ず、何をしたらよいのかも分からず不安に怯えるだけである。
   昨日の新聞のコラムを読み返してみる。

              
        きょうの潮流

     2020・2・16   しんぶん・赤旗


    本格的な花粉の飛散が始まりました。今年は関東をはじめ、平年よりも早い地域が多い。めぐってきたつらい時期。
   そのうえマスクが足りないなんて…▼新型肺炎の国内感染が広がっています。各地で認められ、国内初の死者や院
   内感染の疑いも。専門医が「局面が変わった」と呼びかけるなど、いかに感染を防ぎ、検査や治療態勢を早急に確立
   するか。水際中心からの転換が求められます▼「いま一番、世界中が心配しているのが日本」。WHO(世界保健機関)
   の専門家がそう指摘するように、クルーズ船への対応をふくめ、政府の対策に不安や不信の声が上がっています▼共
   産党が緊急対策を申し入れたように、いま必要なのは野党の意見にも真剣に耳を傾け、あらゆる力を結集して事に当
   たることです。己の保身や東京五輪への影響を恐れて、手をこまねき、後手に回る。そんな事態を招いてはなりません
   ▼感染を拡大させないためには、症状が出たら仕事を休むことが肝要です。感染したタクシー運転手や屋形船のアル
   バイトはともに70代でした。仕事が休めない、高齢になっても働かなければならない。そういう社会の根強い風潮やあり
   方を見直さなければ▼いま1年前の国会質問が話題になっています。国立感染症研究所の定員や予算を削りつづけ、
   体制を弱めてきた政府の姿勢を追及した田村智子議員。国民の生命や健康への重大な脅威となるとして、こう警告して
   いました。「感染症対策は、国の安全保障政策そのものではないか」


     このコラムを読んで今度は「桜の人・田村智子さん」の昨年4月の国会質問を検索してみた。


   

      桜の人

   新型コロナウイルス 田村副委員長過去に追及 “感染症対策が弱体化”
  ネット上で話題に 作家「提言を無視したツケだ」


   (写真)国立感染研の定員削減などについて質問した田村智子議員=
     2019年4月9日、参院内閣委員会

  
    新型コロナウイルスの感染拡大に関連して、日本共産党の田村智子副委員長が昨年4月の参院内閣委員会で、国立
   感染症研究所(感染研)の定員削減による機能弱体化を追及したことが、ネット上で話題になっています。
   ツイッターではemilさんが8日に「田村智子議員が質問した、国立感染症研究所の人員削減についての質問がまさに今を
   言い当てていて、本当にこういう警告をことごとく無視してきた」と、質問の動画を投稿。12日午後5時までに67万回を超え
   て再生されています。
   このツイートだけでも、「この時政権が耳を傾けて、真摯(しんし)に対応していたなら」などの返信が広がっています。
   感染研は感染症に対する国の対策、対応の中核を担う機関です。
    田村さんは質問で、定員削減で「退職があっても新規採用しない、不補充になっている」と指摘。予算も10年前から比べ
   約20億円減っているとして、「今、この体制が弱体化していけば、国民の生命や健康への重大な脅威になる」と体制強化
   を求めていました。
   作家の盛田隆二さんも「まさに共産党の提言を無視したツケが回ってきた現状」などとツイッターに投稿。ほかにも「議員の
   洞察力、現状認識の正確さ、分析力にいつも頭が下がる」などの声がネット上で“拡散”しています。
          2020年2月13日(木)しんぶん赤旗より
    やっぱり田村智子さんは凄いね。この人が厚生大臣だったらもっと違う展開になっていただろう。
   今回の日本政府の対応について海外のメディアはかなり批判的だ。

     

 日本政府が情報発信に消極的だとして、「新型コロナウイルスをめぐる状況を
  悪化させている」と批判するメディアも。



        「政党とは何か  2 」

           2020・2・16 
    
      お友だちとの記念撮影

  
「この写真を見せれば、みんな入会」と言っているのは仮想通貨を
 扱っていた「48(よつば)ホールッディングス」の社長だった淡路明人
 さんと取締役だった中田義弘さんである。写真はこの他に昭惠夫人と
 中田さんのツーショット、茶坊主菅義偉さんと中田さんのもある。
 ここは「詐欺師の楽園」である。中央の人物は自由民主党の党首にして
 この国の総理大臣である安倍晋三という人物である。

       悪い奴ほどよく眠る

    今日も昨日に続き13日の衆院本会議での安倍首相の共産党に対する「デマ答弁」を批判する各界識者の談話が
   紹介されている。何が問題なのか、少し書き写そう。

            公安調査庁に正当性はない
    
この安倍首相の発言を奇貨として「公安調査庁がやっていることは正当性がない」という世論が広まってくれれば
   いいと思います。他党の応援は心強いですね。公安調査庁は、国内のイスラム教徒についても、テロ防止を口実に
   情報収集していました。これは人権侵害。暇なんでしょう。
    安倍首相のもと、社会保障や福祉の予算が削られてきましたが、こんな無意味な公安調査庁に巨額の予算を使う
   より、もっと国民のために使うべきだと強く思います。
                池田 香代子さん   翻訳家・9条の会世話人

            「追い詰められた」と自白
    
事実をねじ曲げて他人を攻撃することを政治の最高責任者がやっている。非常にみっともない。
   「桜を見る会」の問題が象徴的ですが、野党が連携して政権に対する的確な批判を深めています。安倍晋三首相が
   前時代的な反共攻撃に出たのは、反論のしようがなく追い詰められているのを本人が自白したようなものです。
                石川 康宏さん   神戸女学院大学教授
 
             政治家にあるまじき態度
     安倍晋三首相が共産党に対し「現在も暴力革命の方針に変更はない」などと国会で答弁したことは、共産党の綱
    領や共産党の運営の事実に基づかない誹謗中傷です。しかも、総理大臣が、公党をこのような形で誹謗中傷するの
    はいかがなものか。政治家としてあるまじき態度だと思います。
                嘉田 由紀子   参院議員(参院会派・碧水会)

            権利と自由求め手つなぐ
     
歴史を振り返るならば、権利や自由を求める人々は、自分の身体と声を用いて道を切り開いてきました。
    20世紀初頭、イギリスの女性たちは普通選挙権を求めて実力闘争を行いました。21世紀の今日も、香港では若者
    が普通選挙権を求めて空前絶後の運動を展開しています。私たちは、権力者による「暴力」のレッテル貼りをはね返
    し、権利と自由を求める世界の仲間と手をつなぎたいと思います。
                 西郷 南海子さん   京大院生・「つなぐ京都2020」共同代表

     では、日本共産党とはどういう政党かということだが、ウイキペディア(フリー百科辞典)では次のように解説されている。

     日本共産党(にほんきょうさんとう、英語: Japanese Communist Party、略称:JCP[26])は、日本の政党。日本政治
    において最も長く同じ党名を使い、また現存する日本の政党としては最古の歴史を持つ政党である。     
     科学的社会主義を党是とする。当面は対米従属と大企業の支配に対する民主主義革命を、将来的には社会主義的
    変革を目指すとする。 2019年9月現在約28万人の党員を抱え西側諸国で、最大規模の共産党となっている。国会議員
    数は、衆議院議員12名、参議院議員13名でそれぞれ野党第3党である。また、約2800人の地方議員を抱え、日本共産
    党が与党の自治体は2018年12月現在62ある
     日本共産党は党規約で政治資金を、党費、党の事業収入および党への個人の寄付などによってまかなうと規定してい
    る(規約第45条)。日本共産党規約の第45条から第47条よりなる第10章(資金)が党財政の通則にあたる。内訳は事業
    収入が最も大きく収入の9割近くを占め、そのほとんどが「しんぶん赤旗」等の機関紙誌の購読料収入である。企業・団体
    献金政党助成金は受取りを拒否している

     簡単に云うと、日本共産党とは政党助成金を受け取っていない唯一の政党だということだ。
    ロシアに対して「北方領土」を返還せよと言っているのは共産党であって、安倍晋三ではない。
    中国の覇権主義を批判しているのは共産党であって、安倍晋三ではない。
    「北東アジア平和構想」を唱えているのは共産党であって、安倍晋三ではない。
    「8時間働けば普通に暮らせる社会」を実現しようと言っているのは共産党であって、安倍晋三ではない。
     


 
       「政党とは何か」

         2020・2・15

     時間的、経済的、思想的、あるいはその他の何かの事情で「しんぶん・赤旗」を読むことが出来ない人の為に、先ず、
    今日の新聞(赤旗)第一面のコラム「きょうの潮流」を書き写す。
  
     「きょうの潮流」   しんぶん・赤旗   2020・2・15

    政党というのは政策をかかげて有権者に訴え、国民の支持をえて、その実現をめざす。それが基本的なあり方です―
   ▼東京学芸大名誉教授で政治学者の阪上順夫(のぶお)さんは以前、中学や高校の教科書で政党について記述してき
   ました。そして教科書で定義したような政党らしい政党は、いまでは共産党だけと語ったことがあります▼ずいぶん前の
   話ですが、それ以降も日本の政党を論じるとき、立場をこえて共産党の活動を評価する声は絶えませんでした。「政党ら
   しいのは共産党ぐらい」(田中角栄の元秘書・早坂茂三氏)、「日本には共産党などを除くと政党らしい政党は事実上ない」
   (元鳥取県知事、総務相・片山善博氏)といった具合に▼ときには自民党の総裁までもが「敵ながら、あっぱれ」(谷垣禎一
   〈さだかず〉氏)と、全国で国民と結びつく姿を評したことも。最も政党らしい活動を貫いてきた党に対し、国会で安倍首相は
   「現在も暴力革命の方針に変更はない」と中傷しました▼武力によって政権を奪う。それが、いまの日本でどんなに荒唐無
   稽なことか。いくら金と時間を無駄に費やし不当に調べても、証拠一つ出てこないデマだということは権力側が一番よく知っ
   ているはず▼それにしても首相の言動は常軌を逸しています。野党議員に「意味のない質問だよ」とヤジを浴びせ、ウソつ
   き呼ばわり。もはや「桜」疑惑を言い逃れられず、追いつめられた末の乱心乱行。こちらのほうがよっぽど言論の府や社会
   を破壊する無法な“暴力”ではないか。

    次に第三面に移る。安倍首相の反共デマ答弁について各界の識者が批判している。
   題して「これが一国の首相の発言か」。

    調査庁は自身の存在理由の誇示のために共産党を利用しているという疑惑もあります。実績をみても綱領をみても、公安
   調査庁が調査を続けていることのほうに問題があると思います。
                  五十嵐 仁さん  法政大学名誉教授(政治学)

    京都市長選でもそうでしたが、選挙において与党が共産党攻撃で国民を離反させようとする傾向があります。しかし、これは
   共産党に対する支持が国民の間で広がっているからです。安倍首相は、野党共闘の中核にいる日本共産党を脅威に感じて
   いるのでしょう。
                   伊波 洋一さん   沖縄の風代表

    問題の発言は安倍首相が自らの不見識と不勉強をさらけ出すものです。「破壊活動防止法」(破防法、1952年成立)は、
   当時の労働運動の高まりを背景に大規模なデモが相次ぎ、それに恐れをなした自民党はじめ支配勢力が民衆弾圧を目的
   に成立させた法律です。公安調査庁が日本共産党を「調査対象」とするのは、戦前以来の支配勢力の被害妄想にすぎませ
   ん。同庁が70年近く「調査」しても「暴力革命」の証拠一つ挙げることができないことこそ、同党の潔白を証明するものです。
                   小林 節さん    慶応大学名誉教授(憲法学)

    自分の言いたいことを、条件反射的に好き勝手に言っている。安倍政治の問題点である政治の私物化の顕著な例であり、
   絶対に許してはいけません。とりわけ、共産党は「暴力革命の方針に変更はない」などとするデマは、市民と野党の共闘への
   攻撃だと思っています。【中略】いまに始まったことではありませんが、特定の個人や団体を敵にして自らの支持を高めようと
   する安倍政権の政治姿勢は本当に危険です。一刻も早く退場させないといけません。
                  高田 健さん   総がかり行動実行委員会・共同代表

    日本維新の会と安倍首相による茶番劇だけど、なぜ、今なのか。一つは、「桜を見る会」をめぐって、安倍首相の国政私物化
   が連日、国会で明らかになっているけど、疑惑追及の中心にいる共産党への逆恨みだね。二つ目は、共産党も加わった野党
   連合政権が現実味を帯びてきたことへの危機感だね。【中略】一国の総理が衆議院本会議壇上という公の場で、デマをもって
   公党を攻撃するとは、憲法で保障された結社の自由を損なう憲法違反だと言いたい。
                  二見 伸明さん   元公明党副委員長

    では政党とは何かということだが、ウイキペディア(フリー百科事典)にあたると次のように解説されている。

    政党(せいとう)とは、共通の政治目的を持つ者によって組織される団体である。
   政治において政策や主張に共通点のある者同士が集まって、意見の集約と統一された政策の形成を図り、政策の実現に
   向けての活動として、政権を担当もしくは目標とし、議会の運営の基本単位になるなどを行う組織または団体のことを指す。
   政党の結成を結党解散解党といい、政党を構成している自然人を党員、その最高役職を党首、党員ではない支援者
   を党友と呼ぶ。政党には目指すべき目標があり、それを綱領と呼ぶ。

    時事通信が6日~9日に実施した2月の世論調査で、安倍内閣の支持率は前月比1・8ポイント減の38・6%、不支持率は
   2・8ポイント増の39・8%となったということだ。
    最後に、ドイツのルター派牧師であり反ナチ運動組織「告白教会」の指導者であったマルティン・ニーメラーの言葉に由来す
   る詩を書き写しておく。

         『彼らが最初共産主義者を攻撃したとき
     ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった
     私は共産主義者ではなかったから

     社会民主主義者が牢獄に入れられたとき、私は声をあげなかった
     私は社会民主主義ではなかったから

     彼らが労働組合員たちを攻撃したとき、私は声をあげなかった
     私は労働組合員ではなかったから

     そして、彼らが私を攻撃したとき
     私のために声をあげる者は、誰一人残っていなかった


 
       「最大の国難は首相の幼児性」

         2020・2・14

     私は新聞は赤旗以外は読まないので、商業新聞がどういう編集方針でニュースを取り扱っているのかは分からない
    けれども、テレビやネットではこの一か月近くは女優の沢尻エリカの薬物事件が毎日のトップニュースだった。ひと月
    近くも追いかけるほどのニュースとしての価値があるとは思えないし、それほど多くの人が関心を持っているとも思え
    ないのだが、何故かテレビやネットでは盛り上がっている。そして、この事件がそろそろネタ切れになってきたようだな
    と思ったら、今度は歌手の槇原敬之のまたしてもの薬物騒動である。これでまたひと月盛り上がるのか、何とも暇な国
    だね。こうした芸能人の犯罪報道には何の意味があるのだろうか。時々、思うのだが、これは古代ローマの詩人ユウ
    ナリスの言うところの「パン(食料)とサーカス(娯楽)」ではないかと。すなわち国民を政治的盲目とすることを目的とする
    愚民政策である。

      …我々民衆は、投票権を失って票の売買ができなくなって以来、 国政に対する関心を失って久しい。
     かつては政治と軍事の全てにおいて権威の源泉だった民衆は、 今では一心不乱に、専ら二つのものだけを熱心に求
     めるようになっている― すなわちパンと見世物を… ユウェナリス『風刺詩集』
      今日の「日刊ゲンダイ」の第一面の見出しは、「最大の国難は首相の幼児性」と大文字で貼りだしていた。
     12日の衆院予算委員会で立憲民主党の辻本清美さんに「意味のない質問」だと安倍首相が自席からヤジを飛ばした
     ということだ。首相は辻本さんだけでなく、黒岩宇洋議員(立憲)に対しても「うそつき」などと暴言を吐いている。
     いつものことだが、この男は痛い所を突かれると得意のご飯論法を忘れて突然感情的になる。確かに幼児的である。
      この問題について共産党の志位和夫委員長は次のように批判している。
     「安倍首相は、この国会という場をどれだけ荒涼たる場にすれば気がすむのでしょうか。国会は本来、政策を堂々と論
     じ、疑惑があれば誠実に説明すべき場です。その場をどこまで汚せば気がすむのかと強くいいたい」
      靖国小僧は季節外れの桜の満開で精神に異常をきたしたか、13日の衆院本会議では維新の会の議員の質問に答
     える形で共産党へのデマ攻撃を展開した。もう錯乱状態である。
      安倍首相は次のように述べた。
     「日本共産党は昭和26年から28年ごろにかけて団体の活動として暴力主義的破壊活動を行った疑いがある」「現在に
     おいてもいわゆる敵の出方論にたった暴力革命の方針に変更はないものと認識しており、破壊活動防止法に基づく調査
     の対象になっている」。
     時の首相の口から、「共産党は暴力革命の党」という発言が出されたのは、前例のない異常なことであり、きわめて重大
     です、と新聞には書いてあった。
      安倍首相に知性も品性も常識もないのは既に世間周知のことであるから、ここで付け加えるものは何もないけれども、
     何と云うか、ここまでくればほとんどカルトの「ネトウヨ」だね。
     なるほどね、「最大の国難は首相の幼児性」、これに尽きる。




 
       「二つの地位協定」

         2020・2・12

    今日の新聞の第一面のトップ記事は、「伊の米軍機事故と地位協定」と題するもので、元イタリア空軍参謀長・
   NATO第5戦術空軍司令官のレオナルド・トリカリコさんに聞くというものだ。これは赤旗ならではの企画というか、
   商業紙ではこうした報道はまず望めない。なぜなら使命感の在り方が根本的に違うからだ。ジャーナリズムとして
   の存在理由そのものは違うということだ。簡単に云えば、勇気と見識の有無である。
    記事はローマ発である。抜粋を書き写す。
   
    1998年2月、イタリア北東部のスキー場で低空飛行訓練中の米海兵隊機がロープウエーのケーブルに接触・
   切断し、ゴンドラが落下して20人が死亡する事故が発生しました。アメリカの裁判でパイロットは無罪となり、イタ
   リア国民の怒りが沸騰。米・イタリア両政府は99年4月16日、米軍機の飛行はイタリア当局の許可を必要とする
   ことで合意しました。当時、イタリア側の交渉代表者だったレオナルド・トリカリコ元イタリア空軍参謀長・NATO(北
   大西洋条約機構)第5戦術空軍司令官に交渉の経緯や日米関係、日米地位協定について聞きました。
    【中略】私はこう言いました。「あなた方はイタリアで20人を死なせたが、米国の司法は乗組員を無罪にした。とい
   うことはルールが正しくなかったということであり、われわれはルールを改定した。それはあなた方に送った通りだ。
   あなた方はこれを受け入れなければならない。わが国においては、われわれが全面的に主権を持っているからだ」
    【中略】また、二つの民主国家の関係は相互の尊厳に基づくべきだと理解することが重要です。したがってこのよ
   うな文脈では、道徳的な恐喝(そんなものが存在するならば)などは考えるべきではありません。二つの国家の協力
   は、双方にとって有益で、共通の目的を共有するものであるべきです。日本に対する米国の保護政策は、アジア・
   太平洋地域の地政学的情熱といった死活的に重要な問題を話し合うときに、(米国に従わせるための)テコとして
   使われてはなりません。
    【中略】当該住民が、外国の意思の押し付けによって何らかの状況を耐え忍ばなければならないというような状況
   は、とりわけ平時には、いかなる理由でも許されません。

    イタリアでは、米軍は許可なしに低空飛行訓練はできない、日本では低空飛行訓練の実施・中止は米軍に決定権
   がある。さらに最低飛行高度はイタリアでは600メートルで、事実上、イタリア国内では実施困難、日本では人口密
   集地の最も高い障害物上空から300メートル、人けのない地域や水面から150メートルとなっている。
    先の大戦ではイタリアも日本も共に敗戦国である。 こうした違いはなぜ起こるのか。
   イタリアが白人国家で日本が黄人国家だからか、日米と伊米の地位協定の内容の違いはアメリカ軍部の人種差別観
   を反映したものなのか、その他に考えられる理由はもう一つある。それはイタリアは主権国家で、日本は無主権国家
   であるということだ。分かり易く言えば、イタリアは独立国家で、日本はアメリカの植民地であるということだ。だから日
   米関係は軍事面に限らず、あらゆる分野と状況において常に対等ではなく従属である。レオナルドさんは、このことを
   言っているのだ。だからこの種の報道は日本の商業紙ではタブーとされる。つまりは自己検閲である。
    私が「しんぶん・赤旗」を読む理由はここにある。

   



       「歴史のない国」

           2020・2・11  

    今日は祝日、建国記念日だという。
   先ず、新聞を読もう。私が読むのは「しんぶん・赤旗」だ。   

           主張

     「建国記念の日」

    神話復活は史実と憲法に背く

   きょう2月11日は「建国記念の日」です。祝日法第2条で「建国をしのび、国を愛する心を養う」日とされています。戦前の
  「紀元節」を復活させたものです。
  「紀元節」は、明治政府が1873年、天皇の支配を権威づけるために、天照大神(あまてらすおおみかみ)の子孫とされる
  架空の人物「神武天皇」が橿原宮(かしはらのみや)で即位した日としてつくりあげたもので、科学的にも歴史的にも根拠は
  ありません。

    侵略戦争正当化に利用

   「紀元節」は戦前、国民を軍国主義と侵略戦争に思想動員するために利用されました。今から80年前の1940年は、
  神武天皇即位2600年の記念の年とされました。当時、公募で制定された奉祝国民歌「紀元二千六百年」は、5番で
  「正義凛(りん)たる旗の下 明朗アジヤうち建てん 力と意気を示せ今 紀元は二千六百年 ああ弥栄(いやさか)の
  日は上る」とうたいました。37年に始まった日中全面戦争を正当化し、国民の協力を呼びかける内容となっていたのです。

   しかし「建国神話」を史実として教えることには無理がありました。戦時下の43年、茨城県の国民学校(現在の小学校)で、
  子どもたちが国史の時間に「天孫降臨」の掛け図を見て「先生そんなのうそだっぺ」と言ったため、怒った教師が「貴様は足
  利尊氏(あしかがたかうじ)か、とんでもない奴(やつ)だ」とどなり、校長以下多くの教員の前で、木刀で教え子の頭部を強打
  するといったことまで起きました(唐澤富太郎著『教科書の歴史』)。

   戦後、国民主権と恒久平和を掲げた日本国憲法が制定されたもとで、48年、祝日のあり方が国会で論議されました。
  「歴史上根拠の薄弱なものは廃止する」「新憲法の精神に則(のっと)り、平和日本、文化建設の意義に合致するものを取り
  上げる」などの方針にそって戦前の祝祭日が再検討され、「紀元節」が廃止されたのは当然のことでした。

   ところが66年、当時の佐藤栄作内閣は国民の批判の声に逆らい祝日法を改悪し、「建国記念の日」を制定しました。
  天皇元首化など憲法改悪や軍国主義復活と結びついたものでした。憲法の国民主権や思想・学問の自由、信教の自由
  などに反することは明白です。

   いま、安倍晋三政権のもとで、憲法の立憲主義・民主主義・平和主義を壊す動きが顕著です。天皇「代替わり」儀式でも、
  憲法の国民主権や政教分離原則に背き、戦前のやり方が踏襲されました。
  見過ごせないのは、近年、教育現場で「建国神話」を復活させる企てが強まっていることです。
   育鵬社版の中学校歴史教科書は「天照大神は、その孫ニニギノミコトを地上につかわし、この地を治めるよう命じました。
  このとき天照大神はニニギに、八咫鏡(やたのかがみ=鏡)、八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま=宝石)、草薙剣(くさなぎの
  つるぎ=剣)をあたえたといいます。これらは『三種の神器』とよばれ、天皇が即位するとき、代々受けつがれることになって
  います」としています。そして「2月11日の『建国記念の日』は、神武天皇が即位したとされる日を記念したものです」と記して
  います。

   教育現場に押しつけるな

   今年は、新学習指導要領のもとで使用される中学校教科書の採択が行われます。学問の自由、教育の自由をまもり、史実
  に背く「建国神話」を子どもたちに押しつける動きを阻止しましょう。


    日本列島の歴史は、旧石器時代から始まり、縄文、弥生、古墳、飛鳥、奈良、平安と続く。
   弥生時代中期・後期の倭国の帥弁(すいしょう)なる人物が中国の後漢に朝貢したのは西暦107年の事である。帥弁が個人
   の名前なのか職名なのかは分からないが、外国史書に初めて名を残した人物である。
    戦前は「紀元節」と呼ばれ、戦後は「建国記念日」とされるこの日は、一家系に伝わるとされる「妄想の記憶」以外のなにもの
   でもない。ここには歴史学もなく、考古学もなく、文献学もなく、民族的な次元での神話学すらない。



       「きっこのブログ」

      2020・2・10

    「きっこのブログ」というのを時々開く。スクープ情報を連発する超人気ブログだそうだ。
   この人の性別や年齢や職業はよく分からない
   ウイキペディアによると、1972年生まれで47歳、職業はブロガー、本人はフリーノートパソコンヘアメイクアーティスト
   と公言している。姓は「横山」、名は「きみこ」となっている。
   本人は次のように自己紹介している。

    「きっこのブログ」を書いてるきっこです。好きな競走馬はクロフネ産駒の芦毛、好きなプロ野球チームは日本ハム、
   好きなプリキュアは初代キュアブラック、好きなジョジョのキャラはイギー、好きな言葉は「みんなちがってみんないい
   (金子みすゞ)」、ライフワークは「親孝行」、今年の抱負は「子年の年女なので考えチュウ」です。


    よく分からないが、ある人が云うには「ブログ・ジャーナリズム」の魁だということだ。
   




 



       「政治家と政治屋」

         2020・2・9 

    今日の新聞から重大ニュースを二つ取り上げる。もっとも安倍政権ではこうしたことは日常茶飯事で、これまでに
   何回あったのか数えきれないのだが、どうしてこうなるのか。
   目的は、手段を正当化するということか、しかし、目的そのものが正当なものでないとしたら、手段に論理性や倫理
   性を求めることは最初から必要とはされないだろう。つまり、この界隈では論理も倫理も絶無であるということだ。
    日常の作業は、公文書の虚偽、隠蔽、改竄、廃棄の四つの暗闇労働によって費やされる、そして、その決定が誰
   の意思によるものなのかは明らかにされることはなく、その労働を担当した者の名前も確定されることはない。要する
   に、この界隈では常に責任者が不在なのである。

  「1」 辺野古 70メートル超も軟弱地盤

      改良工事 根拠崩れる

     防衛省がデータ隠し 日曜版スクープ

    沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設で、予定地の軟弱地盤にかかわる「不都合」な地盤強度データを防衛省が
   隠ぺいしていた―。「赤旗」日曜版(2月9日号)のスクープが防衛省や地元・沖縄で衝撃を広げています。問題のデー
   タは防衛省が設計の前提とする地盤強度を大きく下回るもの。軟弱地盤の改良工事は可能とする政府の「根拠」が崩
   れることになります。
    米軍新基地建設で焦点となっている建設予定地の大浦湾側に広がる「マヨネーズ並み」ともいわれる軟弱地盤。日曜
   版編集部の取材で明らかになったのは、軟弱地盤の最も深い水面下90メートルに達する「B27」地点の地盤強度です。
   実際に採取した土で調べた試験結果。防衛省の国会提出資料で土質調査報告書の巻末資料として英文で掲載されて
   いました。その数値は、防衛省が設定する地盤強度を大きく下回り、3分の1しかない「軟弱」な場所も見つかりました。

   「2」 原電 地質データ書き換え

     敦賀原発 規制委「倫理上の問題」

    日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)の新規制基準に基づく原子力規制委員会の審査会合で、原電がボーリング
   調査結果の地質データの書き換えをおこなっていたことがわかりました。7日に開かれた会合で規制委が指摘して明らか
   になりました。規制委からは「審査の根幹に関わる」「倫理上の問題だ」との指摘が相次ぎ、石渡明委員は「これをもとにし
   た審査はできない」と述べ、審査を打ち切りました。
    書き換えられていたのは、原電が2012年に行ったボーリング調査結果の「記事」とされた記録。原子炉直下に活断層が
   あるかどうかに関係するもので、18年11月の審査会合では「未固結」と記載されていたのが、この日に示された資料では
   「固結」と変更されていました。原電から説明もされませんでした。

     日本共産党の委員長である志位和夫さんは1954年生まれの65歳である。
   安倍晋三さんとは同い年で、当選同期。ただし、志位さんは「ご飯論法」は使わない。
   ご飯論法とは、法政大学キャリアデザイン学部教授の上西充子氏の造語で、論点ずらしの答弁のことだ。また、女子高生の
   間で使われている「アベっている」というのは、聞かれたことには答えず聞かれてもいないことについて長々と話すという意味
   だそうだ。
    論戦における両者の違いは、志位さんは、「論理の導くところならば何処なりとも赴いていこうではないか」という姿勢だ。
   対する安倍さんは、朝日新聞によると「繰り返す、当てこする、核心かわす」の対話拒否である。
    さて、その両者の趣味だが、安倍さんはゴルフと海外旅行で、趣味というよりは娯楽に近い。
   では志位さんはというと、、「音楽は趣味を超えた『人生の一部』『生涯の一部』である」と語っている。志位さんのホームペイジ
   でプロフィールの項を開いてみる。

      【趣味】私と音楽
    音楽は、私にとって、人生の一部といってもいいほどのかけがえのない世界です。高校のころは、作曲家に本気でなりた
   いと勉強していた時期もありました。ピアノ、バイオリン、作曲について、習いました。作曲の勉強は、和声法と、対位法、そ
   して簡単なソナタ形式の習作を作ることでした。幼稚なものですが、当時の作品も残っています。しかし、この世界は、どん
   なに望んでも才能の壁というものがあることを知らされました。作曲家の道は断念しましたが、音楽は生涯の友人です。
    もっぱら聴くことが中心ですが、どの時代のものも好きです。バッハから、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シュー
   ベルト、シューマン、ショパン、リスト、ブラームス、チャイコフスキー、マーラー、ラフマニノフ、プロコフィエフ、そしてショスタ
   コービチ。どれも大好きです。ピアノは、少しずつでも、毎日練習することを目標にしていますが、いっこうに上達しません。
   それでも大好きです。人さまの前で演奏したのは、高校時代に。シューマンの『ノベレッテン』(第一番)という私の技術では
   とほうもない難曲に無謀にも挑んだときと、結婚式のさいに妻とシューベルトのヘ短調の『幻想曲』を連弾した二回だけです。
   この『幻想曲』は、ピアノの連弾曲としては、奇跡的な傑作ですが、演奏が、とくに私の受け持ったバス・パートが傑作にふ
   さわしいものだったかは、まったく疑わしいものでした。音楽は、言語の世界とはまったく違った、独特の力で、人の心に直
   接訴えてきます。この素晴らしい世界と出会えたのは、私の生涯にとって大きな幸せです。

    私の見るところ、 志位和夫という人は第一級の政治家である。安倍晋三という人はこれまた第一級の政治屋である。
   違いは接尾語の「家(か)」と「屋(や)」である。 政治の世界では、「家」は世界の変革を志す人のことをいい、「屋」とは私
   利私欲に狂奔する者のことを指す。簡単に云えば、「公」のために「私」を省みない者と、「私」のために「公」を私物化する
   者ということである。  



        「無能力は罪であるか」

          2020・2・8

     自民党の衆院議員に北村誠吾さんという人がいるらしい。この人の名前を知ったのは今日の新聞とネットでだ。
    北村さんは1947年(昭和22年)生まれで73歳、長崎出身で岸田派に所属し、現在の肩書は特命担当(地方創生・
    規制改革)大臣だ。
     北村さんは自民党の議員さんにしては珍しく謙虚な性格の人と見えて、大臣就任時の会見で担当分野の政策を問
    われた時、「これから勉強させていただきたい」と述べた。つまり、この分野については何も知らないと正直に語ったと
    いうことだ。素朴な人柄なのだろう。
     就任5か月後、国会答弁の不備を指摘された北村さんは、記者会見で「普通の大臣の仕事ができ、『劣った大臣だ』
    と言われないようにつとめていきたい」と述べた。正直だけでなく、本当に真面目な人物なのだろう。
     世耕弘成参院幹事長は「予算委員会での答弁は、極度の緊張が強いられ、瞬発力と応用力が問われる。人によって
    得手不得手があり、北村大臣はご高齢で、なかなか瞬発力を発揮するのは難しいと思う」とフォローしたということだ。
    やはり持つべきものは友だね。美しい友情だ。しかし、今時は73歳にしてご高齢の範囲に入るものなのかね。北村さん
    に対して失礼ではないのか、ご本人は「基本的な大臣としての心得不足というところを補っていく」と、これから勉強する
    と言っているのに高齢者扱いは少し残酷ではないか。
     確かに、「能力なくしてその地位にしがみつく者、これを俗物という」とシエイクスピアは言ったけれども、それを言うなら
    北村さん一人の問題では済まないだろう。既に何人か大臣は辞任しているのだから。そればかりかまだ辞任しない人も
    いるのだから、高齢をもってその誤りを庇うのは見当違いというものだろう。
     では北村さんは何をしたのか。私物化でもない、差別発言でもない、公務中の不倫旅行でもない。正直で真面目な北村
    さんは人の道に外れるようなことはしない。
    私にもよく分からないので、「時事ドットコム」の記事を以下に転写する。

        再び北村担当相で紛糾 野党が退席、衆院予算委打ち切り

         2020・2・7    時事ドットコム



      「妄言綺語」

          2020・2・7 

    共産党の志位和夫委員長は6日、国会内で記者会見し、安倍晋三首相について、「安倍首相は、あらゆる問題について
   日本語で説明できなくなっている状態です」と指摘し、そのうえで「税金を使い、国政を私物化する総理に、内政・外交の基
   本問題を論じる資格があるのかという大問題となっている」と語ったそうだ。
    では安倍首相は、いったい何処のお国の言葉で答弁しているのか、この耳で聞く限りは英語でもなく中国語でもなくアフリ
   カ諸国の言葉でもないようだが、ひよっとしたら幕末の長州弁なのだろうか。
    しかし、明治維新の精神的指導者であった吉田松陰が「幅広く募ったけれども募集はしていない」などと言ったのだろうか。
   そうではなくて松陰は「過ちがないことではなく、過ちを改めることを重んじよ」という言葉を遺したのだ。
    松陰門下の高杉晋作が「合意はしたけれど契約はしていない」と語ったという事実もない。晋作は「おもしろきこともない世
   をおもしろく」と言ったのだ。
    古い長州弁でもないとすれば安倍首相は安倍家代々に伝わる門外不出の「アベ語」を使っているのか、多分、そういうこと
   なのだろう。しかし、国会は伝承芸能を披露する場所ではないだろう。
    個人的な趣味のことはともかくとして、なぜ日本語で答弁しないのか、これが不思議である。
   考えられることはいくつかあるが、まさかとは思うが、第一には安倍首相が日本語を知らないということ。第二は安倍首相の
   行動は幻の言語「アベ語」でなければ説明が付かないということ。第三は、単なる知的障害ということだ。
   いずれにしても、文法破壊であり、論理破綻であり、漢字の誤読であり、つまりは妄言綺語としかいいようのないものである。
   何が欠落しているのか。教養なのか、理性なのか、常識なのか、それらのすべてか。
    丁寧に説明すると言って一切の説明を拒否する、寄り添うと言って民意を踏みにじる、女性活躍推進法と謳いあげてセク
   ハラやレイプドラッグを容認し、あらゆる面において差別を扇動する。
    何としてでもこの内閣だけは倒さなければならない。「茶色い朝」を迎えないためにも。

        だれかがドアをたたいている。
        こんな朝早くなんて初めてだ。
        ……
        陽はまだ昇っていない。
        外は茶色。
        そんなに強くたたくのはやめてくれ。
        いま行くから。

                   フランク・バヴロフ著『茶色い朝』

   突然「茶色のペット以外は飼ってはいけない」という法律ができたことで起こる変化を描いた反ファシズムの寓話。



       「裏切り、または蝙蝠現象」

       2020・2・6

     京都市長選の結果が出た。「市民と野党の共闘」は何処へいったのか。
    反共広告にどれほどの効果があったのかは分からないけれども、この時代に反共広告とは何たる時代錯誤、あまりの醜さに
    言葉が出ない。この地では、「理想」「信義」「連帯」は死語である。
     とりあえず共産党の小池晃書記局長の談話と作家の室井佑月さんが「週刊朝日」に寄せた一文を書き写しておく。
    誰かが言った。「教養とは羞恥心のことだ」と。
    蝙蝠に教養を求めるのは最初から無理な話だったか。それにしても余りにも醜悪に過ぎる。

    京都市長選で共産党NO広告「共闘組織が連名、許容できぬ」 
        共産党小池書記局長

                2/5(水) 11:18配信   京都新聞

     共産党小池晃書記局長は3日の会見で、2日に投開票された京都市長選の期間中、立憲民主党国民民主党の府連が推薦する
    現職の門川大作氏の選挙母体が「大切な京都に共産党の市長は『NO』」と訴える新聞広告を出したことについて「国政で共闘する組織
    が名を連ねたことは残念で、わが党として許容できない」と不満を示した。
     一方で「許容できないと表明することがアクションだ」と述べるなど両党に対する直接の抗議は行わない方針で、今回の広告が野党共
    闘に与える影響を抑えたいとの思惑もにじませた。
    同市長選は自民党府連や公明党の推薦も受けた門川氏が、共産党などが推薦する新人の福山和人氏らを退けて4選を果たした。


      室井佑月「なんだかな、京都市長選」〈週刊朝日〉

                2/6(木) 7:00配信    AERA

       共産党を排除しようとする広告が物議を醸した京都市長選。作家・室井佑月氏はナチスを思い出したという。

           *  *  *
     正直いって、京都市長選のあり方に嫌悪感を抱いている。いや、嫌悪感ではない。脱力して、やる気を削(そ)がれた感じだ。
    投開票は2月2日なので、このコラムが出るときには結果が出ているだろうが、なぜか京都市長選では、自民、公明両党が推
    薦する候補に立憲民主、国民民主、社民の各党も相乗りしてるのだ。
     ちょっと待ってよ。あたしたち野党を応援している人間からすれば、国会が開会し、やる気ない検察に代わって、野党が安倍
    政権の権力の私物化や腐敗政治を暴き出し、今の状態を打開してくれるのではないかとものすごく期待していた。
     桜を見る会、カジノ汚職、閣僚辞任、問題が山積みの今こそ攻めどきだ。嘘(うそ)に嘘を重ね、のらりくらりと「ご飯論法」で
    質問をかわし、ときには罪を下になすりつけ、トカゲの尻尾切りをしてきた安倍政権。しかし、ちょっとずつではあるが、メディア
    も、あふれるように湧いてくる安倍政権の問題を、ひとつも報じないわけにはいかなくなってきた。それによって、じわじわと政権
    に疑問を持つ人は増えていた。
     おなじく自民でありながら、河井案里氏の選挙に、安倍首相を批判した溝手顕正氏の10倍の金、1億5千万円を投じたという
    報道も党内で物議を醸していた。
    内からも外からも不満が膨らんでいて、ここら辺でなんらかの変化が表れ、雪崩のように安倍一強が崩れていく、そういう状況
    を長い間、必死で望んでいたのだ。
    こういう中での京都市長選だ。国政と地方政治は違う、という人もいるが、あたしは分けて考えることはできない。愚直にデモな
    どに参加していたが、バカにされたようにさえ感じた。
    1月26日、京都新聞に、「大切な京都に共産党の市長は『NO』」と大きく書かれた広告が載った。広告主は現職市長の門川大作
    候補を支える「未来の京都をつくる会」だ。
    広告には、自公に加えて立憲民主党京都府連、国民民主党京都府連が名を連ねていた。
    ほんとうにこれでいいのか。共産から排除していったといえば、あたしはナチスを思い出す。立憲と国民は共産を排除し、こうい
    った野蛮な広告を出すところと組むのか? 野党のデマを流しまくった青山繁晴参院議員を応援に呼ぶような人を応援するって?
     京都で選挙に強い野党議員といえば、立憲の福山哲郎幹事長と、国民の前原誠司さんだ。このお二人は保守の色が強いとい
    われている。共産と組むということは、保守じゃないといわれる要素になるとか。でも、うちらそんなの知らんがな。
    桜の追及、消費税率を戻せ、カジノ反対、原発反対、今はそれをやって欲しい。
    そしてその先、日米FTAや、水道法や種子法、入管法の改定、中東に自衛隊を派遣することなど、それがほんとうに正しいことな
    のか、安倍政権を倒し、早々にもう一度話し合って欲しいのに。

       ※週刊朝日  2020年2月14日号



       「普通の暮らし」

       2020・2・5 

     昨日の衆院予算委員会で、日本共産党の笠井亮議員が「権利ゼロの働かせ方」を告発した。
    今日の新聞の第一面のトップ記事だ。

    笠井氏は、安倍政権が狙うフリーランスなど「雇用によらない働き方」の拡大について実態を示して追及しました。
   配達代行のウーバーイーツでは、交通事故にあっても補償がないと告発。同社から指揮命令を受けながら、「労働
   者」ではなく「個人事業主」として扱われ、労災保険がなく最低賃金も適用されないうえ一方的な減額もあったと告発し、
   「これで健全といえるのか」とただしました。
   【中略】笠井氏は、フランスではウーバーのような企業に対して社会的責任を義務づける法律が制定されたとして、
   「権利ゼロの働き方をなくすのは政治の責任だ」と訴えました。
   最低賃金の大幅引き上げと全国一律制の確立について、「先進国」で賃金が下がっている国は日本だけだと指摘。
   全労連の最低生計費調査を紹介し、地域間格差は最賃の最高額と最低額では時給223円、年収約45万円の差に
   対して、生計費では1600円でほとんど地域差がないとして、「人間らしい生活とはかけ離れた低水準だ」と追及しま
   した。安倍首相は「生活保護を下回らない水準とするよう配慮している」などと答弁するだけでした。

    そうか、彼らは「労働者」ではなく「個人事業主」だったのか。
   「個人事業主」とは耳慣れない言葉だが、ネットで検索してみると次のように解説されている。

     「個人事業主」とは?フリーランスとどう違う?

    勤務先と雇用契約を結んでいる会社員に対し、個人で事業を行っている人を「個人事業主」といいます。事業主1人
   のみで事業を行う場合だけでなく、家族や雇用した従業員などと複数で事業を行っていても、それが法人でなければ
   個人事業主といえます。
    個人事業主の例として、店員を雇い家族で運営している飲食店の事業主、取引先の会計処理を代行したり申告書
   を作成したりする税理士など、継続・反復する事業を行っている個人が挙げられます。
   フリーランスも個人事業主と同様、企業や団体などと雇用関係がなく、独立して仕事を請け負う人のことをいいます。
   では、個人事業主とフリーランス、その定義の違いはどこにあるのでしょうか?
   フリーランスとは単発の仕事ごとに契約を結び、案件ごとに業務を行う働き方のことをいうのに対し、税務署に開業届
   けを提出した人を個人事業主といい、税務上の所得区分で法人を設立せずに個人で事業を営んでいる人のことを意
   味します。法人の場合は売上を法人の所得として申告しますが、個人事業主は個人の事業所得を申告します。

    どうもよく分からないが、つまりは「個人事業主」というのは「労働者」ではなく、「アルバイト」でもなく、「経営者」でもな
   くということなのか、ではいったい何なのか、古くは「日雇い」と云ったものなのか、まあ、形態の定義はともかくとして、
   それで生活が成り立つのかということだ。笠井さんは「権利ゼロの働かせ方」と告発している。ということは、「奴隷労働」
   ということか。笠井さんは「8時間働けば普通に暮らせる社会を」と言っているのだ。
   第3面「論戦ハイライト」から書き写す。

    笠井氏は、経済協力開発機構(OECD)加盟国の1997~2018年の賃金変動率(民間部門・残業代を含む)を示し、
   韓国は167%、英国は93%、米国は82%などと伸びる一方で、日本はマイナス8%だと指摘。「世界でも特異な賃金の
   下がる国になってしまっている。『8時間働けば普通に暮らせる社会』を築くことは、個人消費を活発にして日本経済を立
   て直す上でも喫緊の国民的課題だ」と強調。
   【中略】笠井氏は、世界で労働者保護の取り組みが広がっていると指摘。フランスでは、労災保険への加入、職業訓練、
   団体交渉権などを保障するエル・コムリ法(2016年)が制定されていると述べ、日本でも、人間らしい労働に反する権利
   ゼロの働かせ方をなくすことは政治の責任ではないか」と追及しました。

    それにしても不思議に思うのは、これだけ追い詰められ、辱められ、踏みつけられても、この国の人びとは怒りを爆発
   させることがない。本当に不思議だね。「キャンドル革命」も「黄色いベスト運動」もこの国では起こらない。
    1月20日の東京新聞はこう報じている。

    安倍晋三内閣の閣僚三人の政治資金管理団体が二〇一八年、飲食を伴う会合費として一千万円を超える政治資金
   を支出していたことが分かった。同年分の政治資金収支報告書で判明した。トップは麻生太郎副総理兼財務相の資金
   管理団体「素淮(そわい)会」の二千四百万円余りで、高級ホテルや料亭、会員制サロンなどに支出。閣僚の資金管理
   団体の中で突出していた。 
    昨年九月発足の第四次安倍再改造内閣の首相・閣僚計二十人のうち、資金管理団体の収支報告書に飲食を伴う会
   合費を記載していたのは十一人。麻生氏の約二千四百六十二万円が突出し、次いで武田良太国家公安委員長兼防災
   担当相の約千五百十万円、茂木敏充外相の約千四百三十九万円。安倍首相は約五百三十四万円だった。

    彼らは個人事業主なのか、それとも悪徳商人なのか、あるいはただの税金泥棒なのか。
   それでもこの国では「キャンドル革命」は起こらないし、人びとは黄色いベストを着て路上に出ることもない。



        「生活と健康を守る新聞」

         2020・2・4 

    「全国生活と健康を守る会連合会(略称・全生連)」、設立は1954年の11月20日。本部は東京都新宿にある。
   この会の目的は、「人間らしく生きる 権利と平和を守る」である。そのホームペイジを開くと次のように書かれている。

    毎日の暮らしのなかで、「こんなことができたら、もっと人間らしい生活ができるのに」と思うことがありませんか。
   一人ひとりの願いや要求をみんなの力を合わせて実現していくのが「生活と健康を守る会」です。
   暮らしに必要な制度を活用し、みんなの声を聞いて改善したり、新しい制度をつくる運動にとりくんでいます。家族ぐる
   み班に集まり、楽しいことや助け合いのとりくみもしています。
   生活と健康を守る会は、政党や宗教、考え方のちがいにかかわりなく、一致する要求で手をつなぎます。生きる権利と
   平和を守り、誰もが人間らしく暮らすことのできる社会と政治にするために、あなたもぜひ入会して、一緒に運動してい
   きましょう。

   この団体の機関紙は「生活と健康を守る新聞」というもので、第一面の左上にはこう書かれている。

    一人はみんなのために
    みんなは一人のために


    私が開いているのはその第2489号、2月2日付けの紙面だ。この国の「今と此処」を知る上でこの記事は見逃せない
   と思うので、その全文を以下に転写する。時間のある方はお読みください。時間のない方もお読みください。

         阪神・淡路大震災から25年

      街並み復興するも生活は程遠く

    1995年1月17日午前5時46分に発生した兵庫県南部地震により、兵庫県を中心に大被害をもたらした阪神・淡路大震災。
   戦後初の大都市直下型地震の後の神戸市などのすさまじい光景は、日本のみならず世界中を震撼させました。あれから今年
   で25年。今年も同日に各地で犠牲者を悼む行事が行われました。復興状況など、兵庫県生活と健康を守る会連合会の泉伸忠
   事務局長からの報告です。

      犠牲者に黙とう

    6434人の犠牲者を出した阪神・淡路大震災から25年目の1月17日に、神戸市、阪神地区、淡路島の各地で追悼の慰霊祭
   が行われました。地震の発生が早朝の5時46分でしたので、この日も野外では、早朝から各地で地震発生時刻に合わせて、犠
   牲者に対する黙とうから慰霊祭が始まりました。さすがに25年もたつと、残された人たちも高齢化し、震災を経験していない人も
   ずいぶん増えてきました。
    そうした中で、今年も阪神淡路大震災・復興県民会議が主催して神戸勤労会館で犠牲者の鎮魂と復興状況の確認のためのメ
   モリアル集会が行われ、約250人が参加しました。参加した各方面の人たちから復興の報告、問題点、生業の回復のために闘
   ってきた成果の報告、連帯のあいさつなどが行われました。

      要求運動と生活再建

    今年は来賓として北海道厚真町から伊藤富志夫町議に、胆振(いぶり)東部地震による「ブラックアウト」の状況を語ってもらい
   ました。地震対策における想定外の弱点に、まだまだ対策の不備を感じました。
   復興の報告では、被災者が自宅の再建を望んだときに、当初「自由主義経済の資本主義国家では私有財産である自宅再建へ
   の補助はできない」と冷たく言い放った政府に対し、多くの市民が怒りを持って要求を突きつけました。今にして思い返せば、ここ
   に市民と野党の共闘の萌芽(ほうが)があったように思います。
   政府の考えを変えさせるためには、一部の野党勢力だけでは不可能なので、多くの市民に訴えるために、核兵器禁止を求める
   平和行進のように関西各地でパレードを行ったり、街頭で訴えることに力を入れ、震災から3年後の1998年に、議員立法として
   被災者生活再建支援法の成立にこぎつけました。
   しかし、この制度は住宅再建にはまだまだ程遠いもので、さらなる改善が求められます。
   また、震災当初からあった貸付制度である災害援護資金制度では、生業が回復しない人々による返済不能が続発し、復興兵庫
   県民会議では返済金額・方法を見直す少額償還や免除を求めて交渉を進めてきました。この運動は一定の成果を上げましたが、
   今なお返済に苦しむ人々が残されています。

      神戸市、西宮市の暴挙

    さらに復興の過程で、仮設住宅から自治体が用意した復興住宅へ移る際に、復興住宅には自治体が建設したもの以外に、自治
   体が民間・URなどから借り上げたものがありました。借り上げたものには20年という期限がありましたが、震災後の混乱の中で説
   明の不足や、中には全く知らせていないものもありました。そのことが今、大きな問題になっています。
   ほとんどの自治体は入居者が高齢になっていることもあり、そのまま入居を継続することを認めたのですが、神戸市と西宮市は退去
   を要請し、従わない高齢者を裁判に訴えるという暴挙に出ました。まさに街並みは復興しても人々の生活は復興には程遠い状況が、
   まだまだ続いています。
   このことは今後の災害対策への教訓として語り継がなければいけないと感じました。地震や台風は自然現象ですが、それに伴う災害
   は政治状況がつくり出したものですから。
   (泉 伸忠さん)

       (2020年2月2日号「守る新聞」)



      「権力の番犬 2」

         2020・2・3 

    「赤旗」創刊92周年 に寄せて

    今日は中島哲演さんだ。この人は「原子力発電に反対する福井県民会議共同代表委員だ。
   中島さんのプロフィルはウイキペディア(フリー百科事典)から転写する。

     中嶌 哲演(なかじま てつえん、1942年昭和17年) - )は、日本平和運動家、反原発活動家。     福井県小浜市生まれ。
    東京芸術大学中退。高野山大学仏教学科卒業。
    高野山大学在学中、友人に半ば強引に平和講習に連れて行かれ、1963年に広島原爆の男性被爆者と出会ったのを機に、
    小浜で被爆者を訪ね歩いて、広島から呼んだ専門医の診察を受けてもらうなど、被爆者支援の活動を始める。
    また、日本宗教者平和協議会にかかわった。
    1968年に帰郷。1994年被爆者援護法制定まで26年間、被爆者支援を目的に毎月6日と9日に明通寺周辺3集落(約80戸)
    で托鉢を続けた
     1968年に小浜市に原発4基の建設・誘致の計画が持ち上がり、1969年に地元漁協による「内外海原発設置反対推進協議
    会」の活動が始まる中で、1971年暮れに同協議会の後継組織「原発設置反対小浜市民の会」を結成、事務局長を務める。
    以来、反原発市民運動を展開している。1988年、ビデオ『牛乳が飲みたい:原発・勇気ある撤退』(河出書房新社)に出演。
    1993年、「原子力行政を問い直す宗教者の会」結成に参加。
    2012年3月25日-31日、大飯原発再稼動に反対してハンガー・ストライキを実行。
    小浜市の真言宗御室派棡山明通寺住職
    
      その中島さんがこう語っている。題して「原発の危険性 報道続ける」。

     長年、原発ゼロを求め続けてきて感じるのは、マスメディアの報道のあり方に問題があるということです。原子力村や原子力
    行政の本質が批判的にきちんと報道されてこなかった。しかも、どんなに大きな集会があっても、ほとんど報道されません。
    推進する側の自民党や安倍さんの言説ばかり報道されます。原発を批判している人たちの声や動きがあまり伝えられていま
    せん。そういう中で、「しんぶん赤旗」は地道に一生懸命やっている原発批判の運動を報道しつづけている点がいい所です。
     【中略】原発の息の根を止めるには、原発の電力を享受してきた大都市圏の人びとの認識がもっともっと深まり、声がもっと
    もっと強まっていくことが必要です。地方に危険を押し付け都市の電力をまかなうことや、将来世代に問題を先送りし続けてい
    る使用済み核燃料の問題など、倫理の問題です。科学技術や政治、経済からの分析に加えて、倫理的な分析を展開すること
     を期待しています。

     新聞が「権力の番犬(ウオッチドッグ)」とはどういうことか。権力を監視する、権力と戦うとはどいうことか。
    加藤周一著『言葉と人間』(朝日新聞社・1977年発行)の137頁、「言論の自由または『平民新聞』の事」の中にそれを読む。

     権力に反対しない言論の自由は、どの社会にもある。権力に反対する言論の自由は、社会によってその程度を異にする。
    権力に反対する言論が、もっとも鋭い緊張を作り出す場合の一つは、戦争批判または反戦の言論である。故に反戦の許容さ
    れる範囲は、当該社会における言論の自由の程度を測る尺度になるだろう。そればかりではない、自由の範囲は、実際にそ
    の自由を行使することでしか維持されないから、反戦の言論は、たとい戦争を防ぎ得なくとも、言論の自由のために役立つの
    である。同じ理由によって、いわゆる自己検閲は、言論の不自由のために役立つはずである。

     実例を挙げる。アメリカのベトナム侵略戦争の中に「トンキン湾事件」と呼ばれるものがあった。
    これは、「北ベトナムのトンキン湾で、米駆逐艦が北ベトナムの魚雷艇から攻撃を受けた」というもので、これを口実に時のジョン
    ソン大統領が北ベトハムへの爆撃を開始し、全面戦争へと発展していった。しかし、この「トンキン湾事件」はアメリカ軍部が起こ
    した謀略だった。謀略であることを示す秘密報告書「ペンタゴン・ペーパーズ」を入手したニューヨーク・タイムズは、時の政府と全
    面的な対決を決意する。
      「これからタイムズは政府と戦う。かなりの圧力が予想される財政的にもピンチになるかもしれない。しかし、そうなったら輪転機
    を2階にあげて社屋の一階を売りに出す。それでも金が足りなければ今度は輪転機を3階にあげて2階を売る。まだ金が必要とい
    うなら社屋の各階を売りに出していく。そして最後、最上階の14階にまで輪転機をあげるような事態になっても、それでもタイムズ
    は戦う…」と社運をかけて政府の不正を暴露する。

     で、日本ではどうなのか。

        ・・・・・・・そして「赤旗」だけが残った。



        「権力の番犬」

        2020・2・2 

              

    国際ペンクラブ副会長の堀武昭さんは作家にして経済人類学者だ。1940年横浜生まれで、慶応大学大学院博士課程修了。
   2002年には、日本人初の国際ペンクラブ理事に就任している。
    その堀さんが今日の新聞で、「赤旗」創刊92周年に寄せてという連載企画物に一文を寄せている。
   題して「そして『赤旗』だけが残った」、堀さんは次のように語っている。

    新聞はメディアの中枢的機能を担い、第四の権力と呼ばれるほど強い影響力をもってきた。市民社会が担保する「表現の自由」
   と「知る権利」を盾に国の権力乱用に厳しく立ち向かうことができた。
    しかし、昨今の安倍内閣を見ると目に余る三権分立の軽視、国税の私物化、成果が乏しい過剰な外訪と追随外交、無節操な公
   文書の改ざんや廃棄など、公人の義務を放棄した振る舞いで国を未曽有の混乱に陥れる危険さえ、ささやかれている。
   【中略】新聞の役割が今ほど期待される時はない。にもかかわらず、メディアの目は曇り、国家にすり寄る短絡的、近視眼的報告
   に終始する始末。新聞が新聞たり得るには現場における足取り調査を辛抱強く行い、かつ複眼で事実を追求、分析し、その上で
   広範囲なネットワーク構築に常時、専念し続けることが必須だ。日本の現状を正直に申し上げれば期待できるのは「赤旗」しか残
   っていない。

     アガサ・クリスティに『そして誰もいなくなった』という長編推理小説があるが、日本の報道の自由はこの一歩手前か。
    パリに本部を置く国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団(RSF)]が2019年に「世界報道自由度ランキング2019」を発表した。
    これは世界180カ国と地域を対象にしたものだ。それによると1位はノルウー、2位はフィンランド、3位はスウーデンと北欧三
    国が占め、お隣の韓国は41位で、中国は177位である。
    日本は67位、報道の自由度に関してはほとんど後進国である。何が問題なのか。
    主要7カ国(G7)の中では最下位である。日本について国境なき記者団は、「日本のメディアの自由は、安倍晋三が2012年に首相
    に再就任して以降、衰えてきている」と指摘。一方、日本の記者クラブについては、フリージャーナリストや外国人記者を選り好みし
    ており、自己検閲を増大させていると批判している。
     日本には新聞社は中央・地方と数えきれないほどあるし、テレビ局も多い。スマホやパソコンの普及率も決して低い方ではないだ
    ろう。しかし、こうした状況下でどれほどの真実が報道されているのかとなると、堀武昭さんが指摘する通りである。
    では、なぜこうなるのかと言うことだが、簡単に云ってしまえば「メディアと権力の癒着」である。
     「世界報道自由度ランキングの歴代順位を見ると、最初の2002年は26位で、この時の首相は小泉純一郎だ。2010年は鳩山
    由紀夫で11位。順位が下がるのは2013年の第二次安倍内閣発足からで、この時は53位。2014年は59位、2015年は61位、
    2016年は72位となる。
     ここで考えなければならないことは、報道の自由度を降下させてゆく政府が作ろうとする国家のあり方だ。
    逆に言えば、そうした国家は報道の自由度を制限することでしか成立しないものだということだ。これを言論統制という。
     昨年の選挙の期間中、札幌では安倍首相の演説にヤジを飛ばしたという理由だけで一般市民が警察によって排除されるという
    事件が起きた。事態はここまで悪化しているというのに日本のメディア各社の経営や編集に関わる上級職者は安倍首相と会食し
    ている。
     「マガジン9条」ののコラム「マガ9備忘録」にアイルランド出身で英紙「エコノミスト」や「インディペンデント」に寄稿している外国人
    記者デイビッド・マックニールさんのインタビュー記事が載っていた。
     マックニールさんはこう言っている。

     私を含む外国特派員のほとんどがそのこと(「報道の自由」の危機に対して大手メディアはあまり強い抵抗を示していないこと)を
    とても心配しています。この夏の安保法制を巡る議論では、政府が明らかな「憲法違反」を犯しているという見方が大勢を占めてい
    たにもかかわらず、メディアは英語でいう「ウォッチドッグ=番犬」、つまり「権力の監視役」という役割を十分に果たすことができな
    かった。
     (メディアは「権力の監視」という役割を持っているという認識を)社会全体でしっかりと守ることが報道の自由を守ることであり、
    それが民主主義を守るためには欠かせないものだということを日本のメディアや日本人がもっと理解する必要があると思います。

     ・・・・・・・そして「赤旗」だけが残った。

 


  



        「詩を読む」

         2020・2・1 

    今日からは2月。深々と降り続ける雪の夜、何を想うということもなく独りで酒を呑む。
   「わたしが一番きれいだったとき」、それは何時のことだ。
   茨木のり子(本名・三浦のり子)、1926年(大正15年)に生まれ、2006年(平成18年)に亡くなった詩人・エッセ
   イスト・童話作家・脚本家だ。生まれは大阪、高校時代を愛知県で過ごし、上京して現・東邦大学薬学部に入学。
   その在学中に空襲や勤労動員(海軍系の薬品工場)を体験し、1945年に19歳で終戦を迎えた。
    ネットで検索してみる。

    戦争への怒りを女性としてうたい上げた「私が一番きれいだったとき」は多くの教科書に掲載され、米国では反ベト
   ナム戦争運動の中でフォーク歌手ピート・シーガーが『When I Was Most Beautiful』として曲をつけた。彼女の心の声
   が国境を越えて人の心を打ったのだ。人生を明るく、そして清々しくうたう茨木の詩は、没後も多くの人を魅了し、晩年
   の『倚りかからず』は詩集としては異例となる15万部のベストセラーになっている。



      わたしが一番きれいだったとき 

                茨木 のり子



    わたしが一番きれいだったとき
       街々はがらがら崩れていって
    とんでもないところから
    青空なんかが見えたりした

        わたしが一番きれいだったとき
    まわりの人達がたくさん死んだ
    工場で 海で 名もない島で
    わたしはおしゃれのきっかけを落としてしまった

        わたしが一番きれいだったとき
    だれもやさしい贈り物を捧げてはくれなかった
    男たちは挙手の礼しか知らなくて
    きれいな眼差しだけを残し皆発っていった

    わたしが一番きれいだったとき
    わたしの頭はからっぽで
    わたしの心はかたくなで
    手足ばかりが栗色に光った

    わたしが一番きれいだったとき
    わたしの国は戦争で負けた
    そんな馬鹿なことってあるものか
        ブラウスの腕をまくり
    卑屈な町をのし歩いた

    わたしが一番きれいだったとき
        ラジオからはジャズが溢れた
       禁煙を破ったときのようにくらくらしながら
    わたしは異国の甘い音楽をむさぼった

    わたしが一番きれいだったとき
    わたしはとてもふしあわせ
        わたしはとてもとんちんかん
        わたしはめっぽうさびしかった

    だから決めた できれば長生きすることに
    年とってから凄く美しい絵を描いた
    フランスのルオー爺さんのように
              


 
         「山添 拓という政治家」

         2020・1・31

     昨日の参院予算委員会で「桜を見る会」について共産党の田村智子副委員長と山添拓議員が質問に立った。
    先ず、田村さんは、「18年春、森友・加計問題や財務事務次官のセクハラ辞任、自衛隊『日報』隠蔽などで支持率が
    落ち込み、総裁選はピンチだと言われていた。『桜を見る会』が総理の座に居座り続けるための手段として利用され
    たのではないか」と強調した。
     18年の「桜を見る会」に関して「読売」(18年5月4日付)は 〈自民党衆院議員の一人は思った。「これは党総裁選
    を意識した地方の『党員票』対策の一環なんだな」〉 とする記事を掲載していたということだ。
     山添議員は、内閣府の文書が「桜を見る会」への招待者の名簿を「公開を前提としている」とする事実をつきつけ、名
    簿公開を拒否する安倍政権を厳しく批判したということだ。新聞は次のように報じている。

     山添氏は、内閣府が各省に同会招待者の名簿提出を依頼した事務連絡文書に、情報公開法に基づき「(名簿は)開
    示請求の対象とされたことがありますので、この点を念頭に置かれた上で推薦されますようお願いします」と記されてい
    ると指摘。「公開が前提だ」と迫りました。

      山添さんは1984年生まれの35歳。東京大学法学部卒、前職は弁護士。趣味は登山、スキー、写真撮影。
     若いね、凄いね、輝いているね。こういう若い人を見ると嬉しくなるよ。
     山添さんは日本共産党の参院議員である。若い人の中では数少ない政治家である。政治屋ではない。
     その山添さんについて作家の早乙女勝元さんがこう言っている・

  山添さんには、二回お会いしました。一回目は、民立の「東京大空襲・戦災資料センター」に来てくださった時で、私は、
 戦争になったら女性や子どもたちはどうなるのかを語りましたが、真剣によく聞いてくれました。二回目はもよりの駅頭
 でしたが、わかりやすく力強い演説で、この人なら大空襲で死んだ十万人もの声なき声を受け継いでくれる、と確信しま
 した。次の世代が決して戦火に巻きこまれることがないように、山添さんと共にがんばりましょう。油断は禁物で、もうひと
 ふんばり、もう一声を声に、心にと、思うことしきりです。



        「国語のお勉強」

        2020・1・29

     衆院予算委員会というのは与野党が政策論争をする重要な時間というか場所だと思っていたが、この数か月は
    なにか小学校の高学年の国語の授業の風景だ。共産党系の議員が先生で首相を始めとする政府要人が生徒と
    いう構図だ。ただし、この学園の生徒の質だが、総じてあまり出来のよいものではない。
     ある種の発達障害なのか、あるいは場面緘黙症なのか、態度に落ち着きがなく、ちょっとしたことにも興奮しやす
    く、文書を黒塗りにして遊ぶ子もいれば、中には授業中だというのに居眠りをする子供もいる。彼らの最大の特徴は、
    聞かれたことに答えることが出来ず、聞かれてもいないことを得意になって長々と喋るというところにある。これは学
    問的には「ご飯論法」と言うそうだが、ある人が言うところでは単なる精神疾患に過ぎないという指摘もある。
     さて、昨日の授業風景だが、先生は共産党の宮本徹議員、生徒は安倍晋三君をクラス委員長とするヤスクニ仲良
    しクラブの面々だ。
     授業開始早々、宮本先生は「桜を見る会」の招待者数が膨れ上がったのは「長年の慣行ではなく、安倍政権7年の
    慣行だ」と安倍晋三君の虚言癖を叱りつけた。
     次いで宮本先生はクラスの副委員長の麻生太郎君に「君が当番だった時は、幅広く参加者を募るということをやり
    ましたか」と尋ねると、麻生君は嬉しそうに「ありません」と答えた。先にも言ったように安倍君の虚言癖は有名で、この
    界隈では誰も知らぬ者はいない、麻生君には虚言癖はないが大言壮語という病気があって仲間内では「暴言大王」と
    呼ばれている。確かに病気の質は異なるが、常識がないという点ではこの二人はなんら変わりはない。
     この後の授業風景は以下のようなものだ。

    晋三君「私はですね、幅広く募っているという認識でございました。募集してるという認識ではなかったのです」
    宮本先生「私、もう日本語を今まで48年間使ってまいりましたけども、募るというのは募集するというのと同じですよ。
          募集の募は募るっていう字なんですよ。総理がさっきから募っているというのは募集しているということなん
          ですよ。その認識がなく、募るという言葉を使ってらっしゃったんですか」
    晋三君「あの、それはですね、つまり、事務所がですね、ま、いわば今までの、ですね、経緯の中において、それにふ
         さわしい方々に声をかけていると。そこで、それぞれが桜を見る会に参加するかどうかについて伺っている、
         そういう意味において募っている、ということでございます」
    宮本先生「ふさわしい方に声かけてるんじゃないですよ。これ見てくださいよ。コピーしてください、知人や友人を誘って
          くださいって書いてあるんですよ。これが『募る』っていうことなんじゃないですか。実態は、(推薦に)ふさわし
          い方に声をかけているだけじゃなくて、知人や友人を含めてどんど誘って下さいと総理の地元事務所がやっ
          てきたということじゃないですか」
    宮本先生「夫婦そろって公的行事を私物化したということじやないか」と厳しく批判した。

     ここで「大辞林」の解説を開く。
    「募集」とは、希望する人を、つのって集めること。 生徒を-する -に応ずる
    「募る」とは、広く呼び掛けて集める。募集する。「希望者を――募る」「寄付を――募る」。
      私が疑問に思うのは、このクラスの生徒諸君の精神年齢はいったい何歳なのかということだ。
     ご飯論法用例集を開く。

      「書き換えはしたが、改ざんはしていない」、「腹は減っているが、空腹ではない」「歩いてはいるが、歩行はしていない」
     「酒を飲んでいるが、飲酒はしていない」「馬から落ちたが、落馬はしていない」「太ってはいるが肥満ではない」。
 


 
        「歴史と向き合う」

        2020・1・28 

    今日の新聞の海外ニュースのトップはこの記事だ。

       ユダヤ人迫害に加担   オランダ政府が初謝罪
          アウシュビッツ解放75年

    オランダのルッテ首相は26日、第2次大戦中ナチスドイツに占領されたオランダ政府がユダヤ人を迫害から守ら
   なかったことを「政府を代表して謝罪する」とアムステルダムで表明しました。戦時中のユダヤ人への迫害に関し、オ
   ランダ政府が公式に謝罪したのは初めてです。ロイター通信が報じました。
    【中略】ホロコースト(ユダヤ人虐殺)で犠牲になったユダヤ人600万人のうち、約10万2000人がオランダから
   移送された人たちです。これまで、同政府は収容所で生き延びたユダヤ人がその後に受けた扱いに関して謝罪して
   いました。しかし、ドイツ占領下のオランダ政府がユダヤ人やその他の少数民族の迫害に加担したことへの批判を
   避けてきました。
    ルッテ首相は「われわれはどうしてこのようなことが起きてしまったのかを自身に問いかけなければならない」「われ
   われは、ほとんど何もしなかった。保護、援助は十分ではなく、(事態の)認識も十分ではなかった」と語りました。

   ホロコーストに関するニュースをもう一つ書き写す。こちらは共同通信のものだ。

     独、アウシュビッツの罪背負う  大統領、自国の加害責任を強調

        1/28(火) 10:16配信
     【オシフィエンチム共同】ドイツのシュタインマイヤー大統領は27日、第2次大戦中、ナチス・ドイツがポーランドに
    設け、ユダヤ人を虐殺したアウシュビッツ強制収容所跡を訪れ、ドイツが「罪を背負うべき場所だ」と表明、自国の
    加害責任を強調した。ドイツメディアが伝えた。現地はこの日、ソ連軍による解放から75年を迎え、犠牲者追悼式が
    開かれた。
    アウシュビッツはポーランド南部オシフィエンチムにあり、式には約200人の生存者やシュタインマイヤー氏ら欧州各
    国首脳が参加した。
    シュタインマイヤー氏は収容所跡を見て回った後「われわれは犠牲者や生存者の苦しみを忘れない」と記帳した。

     昨年の10月23日の夜、私はこんなことお書いていた。

    異様なことばかりが続いているが、その異様さに気づく人が余りにも少ない。
   第一に、全国から2万6000人の警察官が警備のために動員され、交通整備という日常的な言葉で展開され
   たものは実質的には戒厳令に他ならない。その中で行われる「即位の礼」、ここには国民不在である。この事
   実が「異様事」として報道されない。
    第二に、政府によると、「即位の礼」関連の儀式の予算は167億4100万円で、前回(123億9400万円)よ
   り約3割増加したということだ。この中にはパレード用のトヨタのオープンカー調達費8000万円も含まれている。
   なぜこんな超高級車が必要なのか。たった二人の人間が車の上から沿道の群衆に手を振るだけのパフォーマ
   ンスにこの家族だけの特別仕様車が必要だとする根拠はどこにあるのか、またそれに何の疑問も抱くことなく
   当然のこととして受け入れる人間の感覚とはどういうものなのか。既に「聖家族」である。このことの意味は、こ
   の国に「聖家族」や「聖域」が存在するとすれば、それは必然的に「賤家族」または「賤領域」も存在する、もしく
   は存在させられるということである。と云うのは、歴史の教えるところ、「聖」が「聖」であるためには、必ず目に
   見える形での「賤」を必要とするからである。そして、「聖」が世襲制を取る限り、「賤」もまた世襲制の中に取り
   込まれて、烙印を押される。

     歴史に向き合う態度について考えるとき、日本は何かがおかしい。
    誰も反省しないし、誰も謝罪しない。そして天皇制は続く。


 
         「オリンピックの政治利用」

          2020・1・26

     安倍首相の施政方針演説について新聞各紙は、「『桜』『IR』に触れぬ首相」(東京21日付け)、「『桜』・IR汚職・政治と金・
    首相、疑惑に触れず」(「毎日」同)、「首相、『桜』・IR・閣僚辞任に触れず」(「朝日」同)と書き立てている。
    共産党の志位和夫委員長は、「理屈にならない理屈で国民を愚弄する態度」と批判した。
     モリカケ問題から始まって、桜を見る会、閣僚辞任、公選法違反、単一民族発言、性差別、最後はオリンピックの政治利用、
    いったい何なんだこの内閣は、知性も品位も倫理もなくか。要するに何も無いということだ。暗黒の空虚、何だか松本清張の
    世界を思い出すね。
    どれもこれも突き詰めてみれば、個人的な、極めて個人的な犯罪に行き当たる。幼児性の快感原則、虚言症の復古主義、
    ここにあるのは「今だけ、金だけ、俺だけ」の差別と抑圧だけだ。この政治のどこに民主主義があるのか。
     衆院本会議で代表質問に立った立憲民主党の枝野幸男代表は、「連携協力する他の野党の皆さん、そして、今の社会と
    政治に不安と不信を抱く多くの有権者の皆さんと、違いを認め合いながら幅広く力をあわせ、政権交代を実現する決意です」
    と表明した。国民民主党の玉木雄一郎代表は、「他の野党、会派の皆さんとも連携協力して、自民党にかわる政権の選択肢
    となる覚悟です」と訴えた。
     もうそろそろ終わりにしようではないか。限られたお友だちだけの詐欺師の楽園という田舎芝居は、ここで止めなければ必ず
    戦争が始まる。
     安倍首相は20日の施政方針演説のなかでこう言っている。

    「社会保障をはじめ、国のかたちに関わる大改革を進めていく。令和の新しい時代が始まり、オリンピック・パラリンピックを控え、
    未来への躍動感にあふれた今こそ、実行の時です。先送りでは、次の世代への責任を果たすことはできません。
    国のかたちを語るもの。それは憲法です。未来に向かってどのような国を目指すのか。その案を示すのは、私たち国会議員の
    責任ではないでしょうか。新たな時代を迎えた今こそ、未来を見つめ、歴史的な使命を果たすため、憲法審査会の場で、共に、
    その責任を果たしていこうではありませんか。世界の真ん中で輝く日本、希望にあふれ誇りある日本を創り上げる。その大きな
    夢に向かって、この七年間、全力を尽くしてきました。夢を夢のままで終わらせてはならない。新しい時代の日本を創るため、今
    日、ここから、皆さん、共に、スタートを切ろうではありませんか」。

     1936年、ドイツのベルリンでオリンピックが開かれた。総統兼首相のアドルフ・ヒトラーはオリンピックをアーリア民族の優
    秀性と自分自身の権力を世界中に見せつける絶好の機会だと位置付けていた。すなわちオリンピックの政治利用である。
     そして、この大会のマラソンで大日本帝国の代表として金メダルを取ったのは孫基禎(ソン・ギジョン)であり、銅メダルは南
    昇竜(ナム・スンニョン)であり、二人は朝鮮半島出身の人間であった。国際オリンピック委員会(IOC)における記録では国籍
    は日本となっている。
     問題は、今も差別と抑圧である。



       「幸せとは何だろう」

         2020・1・24

       しんぶん・赤旗から気になる記事を三つ書き写しておく。
     先ず、今日の新聞のコラム「きょうの潮流」だ。

      幸せとは何だろう。個人や文化、環境によって思い描くものは違う。お金に重きをおく人もいれば、健康や家庭に価値を感じる人も。
     それが何であれ、選択の自由があり、有意義な人生を送れる国▼世界幸福度ランキングで2年連続1位の北欧フィンランド。長く暮ら
     し、同国大使館の広報に携わる堀内都喜子さんは、自分らしく生きていける国だと感じています。人生のさまざまな場面で選択肢が狭
     まったり、窮屈に感じたりすることが少ないと▼たとえば働き方。コーヒー休憩が法で定められ、夕方4時を過ぎれば帰宅。夏休みは1
     カ月。肩書や学歴、年齢や性別にこだわらない職場。ゆとりある労働は仕事への意欲を高め、1人当たりのGDPは日本の1・25倍に
     も▼どんな環境や地域で生まれ育っても、教育や福祉を受ける機会は平等であって最低限の生活が保障されている。そんな安心感や
     バランスのとれたライフスタイルが、堀内さんの著書『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』から伝わってきます▼翻って
     日本はどうか。長時間で過密な労働、学ぶことや結婚、出産、子育ての難しさ、社会にひろがる貧困や性差―。そのほとんどが政治に
     よってもたらされています▼貧しい家庭に生まれ母親と同性パートナーに育てられたフィンランドの女性首相、34歳のサンナ・マリンさん
     は、こんなメッセージを。「社会の強さとは、最も裕福な人たちの富ではなく、最も弱い立場の市民がどう生活できるかによってはかられる」

      二つ目は日本共産党の志位和夫委員長が23日の衆院本会議で行った安倍晋三首相に対する代表質問から「ジェンダー平等」に関す
     る部分だ。

       ジェンダー平等――総理の基本認識、政治の責任を問う

     日本におけるジェンダー平等の遅れ――政治が責任を負っているという自覚はあるか

       最後にジェンダー平等について、総理の基本認識をただしたいと思います。
      世界経済フォーラムが公表したグローバル・ジェンダー・ギャップ指数で、2019年、日本は153の国のうち、121位となり、過去最低
      を更新しました。総理は、この結果をどう受け止めていますか。恥ずかしい結果だという認識はありますか。
       そのうえでお聞きしたいのは、そもそも総理が、ジェンダー平等という概念をどう理解しているかという問題です。
      ジェンダーとは、社会が構成員に対して押し付ける「女性はこうあるべき、男性はこうあるべき」などの行動規範や役割分担などを指し
      、一般には、「社会的・文化的につくられた性差」と定義されています。しかし、それは決して自然にできたものでなく、その多くが政治に
      よってつくられてきたものだと考えますが、総理はどのように認識していますか。
      日本におけるジェンダー平等の遅れは、政治が大きな責任を負っているという自覚はありますか。答弁を求めます。

        三つ目は共産党に新しく設けられた「ジェンダー平等委員会」の責任者に就任した倉林明子副委員長の挨拶だ(21日の新聞)。

       青天の霹靂(へきれき)とはこのことかなと思って(ジェンダー平等委員会責任者就任の)話を聞きました。聞いたときは涙はちょちょぎ
      れるわ、この先やっていけるだろうかという重圧でいっぱいでした。
       昨日、京都市長選(2月2日投票)で京都に戻ると、いきなり肩書が「副委員長の倉林明子です」って紹介されてドギマギしました。
      ジェンダー平等の点では、自己変革が党の中でも大いなる課題だということが綱領一部改定に関する報告や結語でも掲げられ、それぞ
      れが自己変革しながら実践をしていくということだと思っています。
       私がなぜこの責任者になったのかということで、唯一思っているのが、みんなが自由に、みんなが率直に、そして挑戦的に運営できる
      には、「あ、私良いかも」と思っています。国会議員団、秘書の皆さん、中央の皆さんに支えてもらいながら、自ら自己変革して成長して、
      任務にふさわしいことになるよう全力を尽くしたいと思います。



        「日米同盟とは何か」

          2020・1・23 

     しんぶん・赤旗では今、「安保改定60年」という題で連載記事を展開している。20日付けの記事に次のようなことが
    載っていた。

     「日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃」み対して、「自国の憲法上の規定及び
    手続きに従って共通の危険に対処するように行動する」。こう規定した日米安保条約第5条は、日本が攻撃を受けた
    場合、米軍が自衛隊とともに反撃するという定説の根拠になっています。外務省は第5条について、「米国の対日防衛
    義務を定めており、安保条約の中核的な規定である」と解説していますが、本当に日本を「防衛」するのか。
     村田良平元外務事務次官は、「米国の日本防衛義務は、条約の主眼ではない」(『村田良平回想録』)と述べ、外務
    省の解釈と真っ向から反する見解を示しています。
     ▼「『日本の防衛は日米安保により米国が担っている』と考える日本人が今なお存在する」が、「在日米軍基地は日本
    防衛のためにあるのではなく、米国中心の世界秩序(平和)の維持存続のためにある」(富澤暉・陸自元幕僚長 安全
    保障懇話会会誌、2009年7月)▼「誤解を恐れずに言うと、在日米軍はもう日本を守っていない」(久間章生元防衛相、
    『安保戦略改造論』)―――といった見解が公然と出されています。そもそも、第5条には文言上、米軍の「義務」は何ら
    明示されていません。【中略】合衆国憲法1条8節11項に、連邦議会の「宣戦布告権」が規定されています。その上で、
    「中国による尖閣諸島や宮古島占領といった事態での本格的な軍事介入は米中戦争勃発につながるもので、議会が
    ゴーサインを出す可能性は限りなくゼロに近い」と言います(軍事社会学者・北村淳)。
    【中略】そもそも、日米安保体制は米国にとって「不公平」どころか、①資産評価額で世界一の高価な米軍基地②他の
    同盟国と比べて突出した駐留経費負担③米植民地的な特権が付与された日米地位協定―――など世界で最も米軍
    に有利なものです。【中略】1970年代から90年代まで現場で安保の現場にいた林吉永・元航空自衛隊空将補は、憲
    法と自衛隊との両立に腐心してきたものの、ことごとく踏みにじられ、「まさになし崩しの連続だった」と振り返っています。
 
     ところで安倍晋三首相は19日、東京都内の外務省飯倉公館で開かれた日米安全保障条約署名60周年の記念式典
    に出席し、日米同盟についてこんなことを言っている。
    「アジアとインド太平洋、世界の平和を守る不動の柱」「これからは宇宙、サイバースペースの安全を守る柱として充実さ
    せる責任がある」と。

     それにしても分からないのは、日米同盟とはどこの国を仮想敵国としているのかということだ。
    靖国小僧がトランプにへつらうのは今に始まったことではないけれども、なぜ土地泥棒の熊公プーチンの機嫌をとるのだ
    ろうか。どうして北方領土を返せと言えないのだろうか。そしてまた大唐帝国の習近平皇帝を国賓としてご招待するとはど
    ういう意味なのだろうか。香港やウイグルでの人権弾圧をなぜ批判出来ないのか。
    鷲・熊・龍の三つの覇権主義に対するペコペコ外交、これもまた「外交」とするならば「日米同盟」は全く必要ないではないか。



 
        「韓神父さんのお話」

           2020・1・22

      「平和・民主・革新の日本をめざす全国の会」、通称「全国革新懇」は日本の政治運動団体で、設立は1981年だ。
     機関紙は「全国革新懇ニュース」、購読料(送料含む)1年間1800円。
     この団体の掲げる三つの共同目標は、           代表世話人は、五十嵐仁(政治学者)、池田香代子(翻訳家)、石川康宏(経済学者)、小池晃(日本共産党書記局長)、
    小林武(憲法学者)、志位和夫(日本共産党委員長)、山崎龍明(前法善寺住職)、渡辺猛(歴史学者)といった人たちだ。
     過去の世話人には、大西良慶(清水寺貫主)、猿橋勝子(地球科学者)、松本清張(作家)、品川正治(経済同友会終身
    幹事)、亀田得治(日本社会党元衆議院議員)といった人たちがいた。
     私が暮らす手稲区にも全国革新懇の支部がある。
    今日は、その「革新懇・ていねの会」が発行するニュース・ペーパー(NO35・1月15日付け)から少し書き写す。

           「「韓国におけるカトリック教会の平和運動」講演会開かれる

     11月13日、手稲カトリック協会の韓晸守(ハン・ジョンス)神父による講演会「韓国におけるカトリック教会の平和運動」
    (「革新懇ていねの会」と「平和ってい~ね!ていね区民の会」共催)を開き50名が参加しました。

     (以下講演要旨です)

     韓国は、日本の36年間にわたる植民地支配、南北の戦争、朴軍治独裁政権の支配という苦しみを経験してきました。
    特に70年代、80年代の軍事独裁政権の下で貧しい人たちや労働者が抑圧されてきました。これに対してカトリック教会
    の司教、神父、信者が命をかけて民主化運動に関与してきました。当時そうした運動をすれば、北朝鮮のスパイというレッ
    テルを張られ、刑務所に入れられたら拷問で障害者にならなければ出てこられない状況でした。こうした運動のなかで、カ
    トリック協会は市民の信頼を勝ち得て爆発的に信者を増やしてきました。1970年の1年間に100万人も増えました(現在
    は約600万人、日本は40万人)。このように平和のために声を上げ続ければ爆発的に増える時が来るのです。現在、韓
    国でもっとも市民が耳を傾けてくれるのはカトリックの聖職者の声です。
     【中略】現在、韓国では、市民団体の力がとても強くなっています。かつては聖職者が主役でしたが今は普通の市民が主
    役です。ロウソク革命に見られるように大統領も引きずり下すことができます。ロウソク革命は現在も進行中です。そこでは
    参加者が自由に発言し、歌を唄いながら、祭りのように毎週土曜日に平和のために集まってきます。社会運動が政治の領
    域から文化の領域に入ってきました。
     【中略】いま韓国では不買運動で、一番人気のサッポロビールも完全にボイコットされていますがNO ABEであって、NO
    JAPANではありません。日韓両国では、毎年1000万人が行き来しています。日韓カトリック教会も1995年から交流が始
    り、現在日本には40人の韓国人司祭が滞在しています。私も日本の青年を韓国に引率する仕事などもしています。両国の
    市民が絆を強め双子の兄弟の関係を回復すれば東アジアの平和を築くうえで乗り越えられないことは何もありません。
    本日は、私の話を聞いていただき感謝申し上げます。

      ふと思う。礼儀作法とはなにか。それは形式上の表現ではない。倫理に基づく人間としての約束事である。
     何も難しいことではない。街を歩いていて他者の足を踏みつけたならば謝らなくてはならないということである。この謝罪な
     くしてどうして新たな友情が生まれるというのか。
      それはともかくとして、ロウソク革命で大統領を引きずり下す国と、大量の雲隠れ議員が辞職を否定して居直れる国とで
     はどちらが民主主義国家の名に相応しいのか、考えるまでもないか。
     
     



        「反知性主義、この非人間的なるもの」 

             2020・1・21

     暴言大王の麻生太郎が13日、地元福岡県直方市で開いた国政報告会で次のような発言をした。
    例によって全く非科学的にして反歴史的なもので、歴史修正主義すら通り越して殆ど一個人の妄想レベルの漫談的
    皇国史観なのだが、しかし問題は、この発言が麻生個人の白昼の妄想であったとしても、麻生は現内閣の副総理
    であり、財務大臣であり、加えて元内閣総理大臣(第92代)だということだ。つまり、この漫談的皇国史観は現在の
    内閣の体質そのものを露呈したものであるということだ。

    「2000年の長きにわたって一つの国で、一つの場所で、一つの言葉で、一つの民族、一つの天皇という王朝、
   126代の長きにわたって一つの王朝が続いているなんていう国はここしかありません。いい国なんだなと。これ
   に勝る証明があったら教えてくれと。ヨーロッパ人の人に言って誰一人反論する人はいません。そんな国は他
   にない。」

     麻生太郎は1940年(昭和15年)生まれの79歳。福岡県飯塚市に麻生太賀吉、和子の長男として生まれ、麻生塾
    小学校を経て、小学3年生の頃上京し、学習院初等科に編入した。相続した自宅は25億円など世襲議員としての資
    金力は政治家というよりはほとんど財閥の本家御当主である。
     父親の麻生太賀吉は実業家で、麻生鉱業(現・麻生セメント)の二代目であり、母親和子は吉田茂元首相の三女で
    ある。1872年(明治5年)筑前国嘉麻郡の庄屋であった麻生太吉が炭鉱業に乗り出したのが麻生鉱業の起源である。
     ワンマン宰相(宮廷政治家)吉田茂は、1878年(明治11年9月22日、高知県宿毛出身の自由民権運動の闘士で
    板垣退助の腹心だった竹内綱の五男として生まれ、後に竹内の親友・吉田健三の養子となった。
    どちらもそれほど古い家柄ではなく、明治以降の成り上がりであるが、週刊誌情報では一応は名門の一族ということに
    なっている。
     戦前、麻生鉱業では外国人捕虜300人(イギリス人、オランダ人、オーストラリア人)が、1945年5月10日から同
    年8月15日まで労働していた。うち2人のオーストラリア人捕虜が死亡している。
     また朝鮮人強制労働についてはウイキペディアによれば、次のように解説されている。

    1939年時点で麻生炭鉱には約1000人の朝鮮人労働者がおり、労働環境は過酷でダイナマイトなどを使う危険な作業
   により1日に一人から二人は亡くなり、1940年代以降、朝鮮人労働者が大きく増えたため朝鮮人寮が別途あったが、自
   由のない収監所同然の生活だったと中央日報は主張している。さらに賃金がまともに支給されなかったり、日常的に暴
   力を振るわれたりするなどした結果、1944年に福岡県が作成した「移入半島人(朝鮮人)労務者に関する調査表」によ
   れば、過酷な労働環境により麻生鉱業の全労働者7996人のうち61.5%にのぼる4919人が逃走したとされる。

    これ以上の説明はいらないだろう。一家系の神話はどうやって作られたのかということだ。そこには何か新しい科学的
   な発明があった訳ではないし、思いもよらぬ埋蔵金を発見したわけでもない。それは徹頭徹尾、暴力による労働管理と
   支配である。
    麻生太郎は「暴言大王」と呼ばれるぐらいだから、その放言、妄言、漫談の類は数えきれないが、その中にこういうもの
   もあった。魚住昭著『野中広務 差別と権力』によると、野中は麻生太郎が過去に自身に対する差別発言をしたとして、
   2003年9月11日の麻生も同席する自由民主党総務会において、麻生を厳しく批判した。

     「総務大臣に予定されておる麻生政調会長。あなたは大雄会の会合で『野中のような部落出身者を日本の総理にはで
    きないわなあ』とおっしゃった。そのことを、私は大勇会の三人のメンバーに確認しました。君のような人間がわが党の政
    策をやり、これから大臣ポストについていく。こんなことで人権啓発なんかできようはずがないんだ。私は絶対に許さん!」
    野中の激しい言葉に総務会の空気は凍りついた。麻生は何も答えず、顔を真っ赤にしてうつむいたままだった。

     さて、13日の麻生太郎の発言について、西日本新聞は次のように報じている。

    昨年4月成立のアイヌ民族支援法でアイヌは「先住民族」だと明記されたことを示し、「麻生氏の発言は不適切との批判を
    浴びる可能性がある」と指摘。
     【中略】麻生氏は、2005年10月15日にも同県太宰府市での行事で「一国家、一文明、一言語、一文化、一民族、ほか
    の国さがしてもない」などと、ナチスドイツのスローガン「一つの民族、一つの帝国、一つの総統」と酷似する認識を示して
    います。いずれも国籍や民族の出自・自認の違いにかかわらず、この列島のさまざまな分野で活躍、共存する人たちを分
    断するヘイトスピーチにほかならず、政治家としての資質に欠けることに「誤解」の余地はありません。

     この発言について「しんぶん・赤旗」は「ナチスばりの妄想   背景に日本会議」と題して厳しく批判している。その一部を
    書き写す。

     「2千年」をたどれば、この列島にはアイヌ民族の祖先に加え、大陸から多くの渡来人が多様な文化や文字、技術を携えて
    定着。桓武天皇の生母が百済系渡来人だったことが続日本紀に記されており、「一民族」の皇室も妄想です。
     戦前・戦中の「万世一系」の国粋主義の時代も、「一民族」で成り立っていたわけではありません。満州、台湾、朝鮮などで
    植民地支配を行ったほか、麻生氏の親族が経営していた麻生鉱業が連合軍捕虜や朝鮮人労働者を働かせていたのもその
    一例です。【中略】「日本会議国会議員懇談会」会長などを歴任した麻生氏が「一つの民族」などと繰り返す目的は、「美しい
    日本を取り戻す」という安倍晋三首相の言葉どおり、戦前の「万世一系」の「単一民族国家日本」を取り戻そうとする勢力を
    鼓舞し、その歓心を買うために他なりません。
     元首相で主要閣僚の地位にある人物が民族対立をあおり続ければどうなるか――。学ぶべきはナチスの手口ではなく、
    ホロコースト(民族大量虐殺)まで引き起こしたナチスの過ちそのものです。

      あ、そうそう、西原扶美雄さんのフェイスブックにこんなことが書いてあった。

      国民の税金で贅沢三昧、政治資金突出2462万円は財務大臣麻生太郎 !

  切り取りなしの全容!麻生副総理「日本は2000年に
     渡って一つの民族」発言の文脈

            政治部     カテゴリ:国内    フジテレビ
  • 「日本は2000年に渡って一つの民族」麻生副総理発言が波紋
  • ラグビーの話題から賛否を呼んでいる「一つの民族」発言に
  • 「純血守って何も進展もしないんじゃなくて」発言の真意は?

      「日本は2000年に渡って一つの民族」発言の全容

    麻生太郎副総理兼財務大臣は、1月11日から13日にかけて地元・福岡県内での新春国政報告会に相次いで出席し、
   講演を行った。芦屋町を皮切りに直方市、飯塚市と3つの会場で行われた国政報告会には水もコーヒーもでないが、
   招待された多くの有権者が集まった。
    そんな中で今、物議を醸している発言がある。それは2カ所目の直方市で行われた国政報告会での「2000年の長き
   にわたって一つの国で、一つの場所で、一つの言葉で、一つの民族、一つの天皇という王朝、126代の長きにわ
   たって一つの王朝が続いているなんていう国はここしかありません」
という発言だ。政府は、アイヌ民族を先住民族
   としていることなどから、日本は単一民族国家ではないという見解だがそれに反するのではという批判が出ている。
    そこで、このおよそ44分に渡って行われた国政報告について、一部の切り取りではなく、その発言の前後もお伝えする
   ことで、その全容を見ていきたい。

       直方市での麻生氏の国政報告会

      講演の始まりは?「令和」と「平成」を分析

    「令和の御代になりまして初めての元旦。全国的にいい天気に恵まれ明るい感じが全国的にあった」
   こう述べて講演を始めた麻生副総理はその後、平成の時代を振り返り、またデフレ脱却のための安倍政権の政策の成
   果をアピールした。
    その後は地元福岡での国政報告会ということもあり、G20財務大臣・中央銀行総裁会議の成果をアピールし、米中貿易
   摩擦と呼ばれるものを「米中新冷戦」と言い換えるなど、自らの言葉で聴衆に語りかけた。さらに憲法改正についても、議
   論を行わないのは「国会議員の怠慢」だと指摘し、改正に向けた議論を促した。そして終盤に差し掛かり話題はラグビーに
   移った。

     ラグビーの話題からインターナショナルな世界と日本について言及

    実は麻生氏はNHKのサンデースポーツを見るのが習慣。前夜もトップニュースで扱われたラグビーのトップリーグの試合
   結果をチェックしていたのだろう。

    「今見てください。あのラグビー見たって15人のうち7人がニュージーランド、韓国とか、どこかいろいろな国がある。
   結果的にワンチームで日本がまとまってるでしょ
。ぐおーんとやって勝ったわけ。『勝てっこない』と言われて勝って、そし
   て昨日からまたラグビーが始まったよ。観客動員数、今までの倍。いいことじゃないですか」

    このように去年のW杯での日本代表の活躍を契機としたラグビー人気向上に触れた上で、「インターナショナル化する中で
   の日本」について、聴衆に語った。

    「インターナショナルになっていることは間違いない。そして、それが力を生んでいるんだから。我々はそこが大事なんだから。
   純血守って何も進展もしないんじゃなくて、インターナショナルになりながら、きちんと日本は日本を大事にし、日本の
   文化を大事にし、日本語をしゃべる。そしてお互いにがんばろう、ワンチーム
。日本はすげーというのでやって、それで世
   界のベスト8に残った。いいことですよ。私はそういった意味では、ぜひ日本という国がこれからもインターナショナルな世界の中
   で、堂々と存在感を発揮して、やっぱり日本という国は偉え…」

    このようにインターナショナル化する中での、日本のアイデンティティーや存在感について話し、「日本という国は偉え…」という
   言葉に続いて飛び出たのが、当の発言だった。

    「だから2000年の長きにわたって一つの国で、一つの場所で、一つの言葉で、一つの民族、一つの天皇という王朝、
   126代の長きにわたって一つの王朝が続いているなんていう国はここしかありませんから。いい国なんだなと。これに勝
   る証明があったら教えてくれと。ヨーロッパ人の人に言って誰一人反論する人はいません。そんな国は他にない。」


    そして最後にはこう結び、地元の有権者を鼓舞したのだった。

   「圧倒的に日本というのはいい条件に恵まれ、そしてそこにいる国民がみんなで努力し、この筑豊から人がどんどん減ってる中
   逃げ出さず、この地域で頑張った。そういった人たちがこの地域を支えてるんだと私は思ってますよ。それが誇りだと思ってます
   よ。ぜひとも皆さん方もこれから若い人たちが是非自分の生まれたこの地域に帰ってきて、そしてその人たちがこの地域で働け
   る場所。そういったものを町長さん市長さんみんなで作り上げていかないかんと思っています」

    以上が、麻生氏の講演で物議を醸した部分を中心とした全容だが、この発言が報じられると、ネットなどで批判と擁護の声が交
   錯した。
    そして一夜明けた14日、閣議後会見で麻生氏は「一つの民族」発言の真意を問われると「政府の方針を否定するつもりは全
   くない
」としたうえで、「誤解が生じる発言というのであれば、言い方に気を付けなくてはいけない。訂正しなくてはいけない」と
   答えた。そしてアイヌ協会関係者が反発していることについて問われると、「誤解が生じているならお詫びの上で訂正します」と発言
   を訂正した。


         「党大会」

           2020・1・20 

     日本共産党第28回大会が14日、静岡県熱海市の伊豆学習会館で始まった。これは18日までの5日間の日程。
    共闘する立憲民主党、国民民主党、社民党、参院会派・沖縄の風、碧水会の3党・2会派の代表とゲストが挨拶を
    したということだ。
     注目すべきところは、世界情勢の発展に即し党綱領全体に新たな生命力を吹き込む16年ぶりの綱領一部改定
    案だ。志位さんは綱領一部改定案の報告の中で、「中国に対する認識の見直しは、綱領全体の組み立てにかかわ
    る見直しを求めるものとなったことです」と言っている。15日の新聞からこの部分を少し書き写す。

     志位氏は、中国について「社会主義をめざす新しい探究を開始」した国とみなす根拠はもはやないという判断は
    「『社会主義』を名乗る国の大国主義・覇権主義との闘争を開始して以降、今回が初めてのこと」であり、半世紀に
    渡る「自主独立の党としてのたたかいの歴史的経験を踏まえたもの」と強調しました。
     今後中国と向き合う際の姿勢について、①「中国脅威」を利用して軍事力増強をはかる動きには断固として反対
    する②中国指導部の誤った行動は批判するが、「反中国」の排外主義をあおり立てることや、過去の侵略戦争を
    美化する歴史修正主義には厳しく反対を貫く③中国は最も重要な隣国の一つであり、わが党の批判は、日中両国
    、両国民の本当の友好を願ってのものである――との3点を貫くと表明しました。

     米ソ冷戦の時代が終わった後は超大国アメリカのパクス・アメリカーナの時代であった。そして今はどういう時代か。
    軍事力だけで見るならば、アメリカ(鷲)、ロシア(熊)、中国(龍)の三国志の世界である。経済力で見るならば、後
    数年で中国は世界第一の経済大国となるであろう。では文化の面ではどうか、特に民主主義の成熟度という面では
    この三国にはそうしたものは何一つとしてない。覇権主義が成立する条件とは、先ず国内における言論統制と自由
    の抑圧である。それは民主主義とは正反対のものだ。
    そして安倍内閣はこの三つの覇権主義に対してもの言えぬペコペコ外交である。
     志位さんは大会の挨拶の中で次のように語っている。

     野党がそれぞれの違いを大切にし、相互にリスペクト―――敬意をもって接し、一致点で団結する―――私たちは、
    「多様性の中の統一」と呼んでいますが、この姿勢を貫くことであります。

     最後に、特別ゲストとして招かれた中村喜四郎さんの言葉を書き写す。この人は選挙で14回も共産党と戦ってきた
    保守の政治家である。

     次の総選挙の小選挙区で100取らなければならない。そのためには日本共産党の力が必要です。
    日本共産党の力を借りて小選挙区で勝つ。そのためには東京都知事選挙をみんなでたたかい、志位さんのめざして
    いる「オール野党」で勝ち抜く。みなさんと一緒に、私は違った立場ですが、がんばっていきたい。


 
         「コラムを読む」

           2020・1・19

     「しんぶん・赤旗のコラム「きょうの潮流」を読む。
    13日から19日まで。

    13日・月曜日
     どうしてこんなに、周りの目が気になるのか。どうしてこんなに、なんとなくの「空気」に流されるのか? “生き苦しさ”を
    感じる若い世代に共感をよんでいる本があります▼昨年、岩波ジュニア新書から出た鴻上尚史(こうかみ・しょうじ)さんの
    『「空気」を読んでも従わない』です。この国に根強く残る「世間」と、お互いが知らない「社会」を分けることで、自分の今の
    状況はたったひとつの正解ではない、多様な視点や価値観は心を自由にすると説きます▼私たちが身にまとう「空気」や
    同調圧力は「社会」とつながることで変えられる。「世間」のルールを恐れず、それとたたかうことは、あなただけのたたかい
    ではないと▼自分たちと地球の未来を守るために、今ある危機を知ってもらいたい。気候変動にたいする人びとの意識改
    革や国の早急な対策をもとめ、街で声を上げていた青年の思いです。関西の気候マーチで知り合った大学生で今年20歳
    に。「ひとりのおとなとして責任をもって行動したい」▼千年紀をまたぎ、21世紀とともに歩んできた世代が新成人を迎えます。
    ふり返れば、大災害が相次ぎ、貧困と格差、不寛容が社会にひろがるなかで不安を抱え、もがいてきました。日本の若者の
    多くに自分を認める意識が低いことも無関係ではないでしょう▼しかしいま、そんな世の中や覆う「空気」を打ち破ろうとする
    姿が、世界でも、日本でも。生きる希望と自由を模索しながら立ち上がる、若い力と手を携えたい。ともに未来を開いていくた
    めに。

     14日・火曜日
      「2020年オリンピック・パラリンピックに向けてより高い水準のバリアフリー化を推進してまいります」(国土交通省)の宣
     伝文句がむなしく響きます。11日未明、東京・JR日暮里駅で、視覚障害者がホームから転落、京浜東北線の電車にはね
     られ亡くなりました▼「日暮里駅は、都内の駅の中で最も歩きにくい駅の一つ」。視覚障害があり、駅ホームの点検を精力
     的にすすめる山城完治さんは悔しげに語ります▼東京視覚障害者協議会によると、この25年間で、駅ホームから転落し
     た視覚障害者の重傷死亡事故は少なくとも69件。9年前、山手線目白駅で転落死した武井視良(みよし)さんの事故後、
     国土交通省はホームドア整備の音頭を取ってきました。が、この間転落死事故はほぼ倍増に▼視覚障害者の2人に1人
     は駅ホームからの転落を経験。全盲の場合は、3人に2人。仕事などで毎日駅を利用する人の場合、9割もの人が経験し
     ているという衝撃の調査結果が。視覚障害者の間では「ホームから落ちてはじめて一人前の視覚障害者になれる」との、
     笑えないブラックジョークも▼日暮里駅のホームは、片側に京浜東北線が、反対側に山手線が並走。山手線側だけにホー
     ムドアを設置していました。「ホームの片側だけは危険。両側に設置を」。山城さんらが要望していたことです▼JR東日本が
     正面から受け止め実行していれば防げた事故でした。「欄干のない橋」と呼ばれる駅ホームの解消を一日も早く―。視覚障
     害者の切なるねがいです。

     15日・水曜日
       驚きました。ここで「山宣」こと山本宣治の話が出るとは。日本共産党の党大会に招かれた立憲民主党の安住淳・国対
      委員長があいさつで切り出しました▼戦前の軍国主義による国民弾圧のなかで命を燃やした山宣。つねに大衆とともにあ
      ったその姿を胸に刻みながら、一緒にがんばりたいと。生誕の節目に彼の本を読み、風雪に耐え国民のためにたたかった
      人生に思想の違いをこえて感動したと、あとで語っていました▼国や生活、モラルさえも壊す安倍政治とのたたかいになぞ
      らえたのでしょうか。この間の共闘で隔たっていた共産党との距離がぐんと縮まり、一体感があるとも。それは他の野党や
      会派代表のあいさつにもありました▼名前が発表されると、マスコミの控室にどよめきが起きました。みずから、共産党から
      かけ離れた立場にあったという保守政治家で、「特別ゲスト」として招かれた中村喜四郎さん。米国頼みの外交・防衛の危う
      さから、野党が政権をとるには共産党の力が欠かせないとのエールまで▼野党共闘や共産党への彩られたメッセージ。統
      一候補として昨年の参院選を勝ち抜いた嘉田由紀子さんは小異を生かして大同をつくろうと呼びかけました▼本紙の新春
      対談。上智大の中野晃一教授は野党が多様性を掲げている以上、そこにいたる道のりも多様性を前提にしていくことが不
      可欠だと。それがしなやかで一番強いと志位さん。気づきや学び合いに満ちた多様性の中の統一。歴史的な党大会にふさ
      わしい幕開けです。

     19日・日曜日

        私たちがこの社会に生まれたときから、いや応なしに浴びせられる、女であること、男であること。それが、社会でどんな
       意味をもつかのメッセージ。同志社大教授の岡野八代さんはジェンダーをこう説明しています▼すべてにおいて私たちの人
       生を左右し、社会での役割を押しつける。長くこの分野の研究を続けてきた岡野さんはこうしたジェンダー規範は政治が決
       めてきたと。そして、それを変える政党の出現を待ち望んできました▼「ここ数年どんどん進化してる、共産党」。人類の進歩
       にとって重要な問題として綱領に位置づけ、ジェンダーを利用して人びとを支配・抑圧する政治を変えるためにたたかうと党
       大会で表明したことに、岡野さんはツイッターで共感しています▼この問題にふみこんだ党を誇りに思える、身をもって生き方
       を示したい。大会に参加した若い世代からは歓迎とともに覚悟も語られ、党全体としても自己改革への努力が強調されました
       ▼互いに受けとめあえる人間関係をどう築くか、一人ひとりを大切にする社会をどうつくるか。未来社会を展望しながら差別や
       不平等、個人の尊厳や多様性といった現実課題とのたたかいの結びつきを大会は解き明かしました▼「まるで新しい政党が
       誕生したかのような感動を覚えた」と岡野さん。熱いエネルギーを体中に蓄えた若者のひとりが希望を込めて決意を口にしてい
       ました。「この党を強く大きくしていくことが日本を、世界を変えることにつながるんだ。わくわくする」



        「壮大なる虚構」

         2020・1・17 

     「しんぶん・赤旗」の連載記事「安保改定60年」の14日付けから少し書き写す。
    
        地理的制約なし
      1951年9月に署名された旧安保条約は、日本の「独立」後も占領軍=米軍の駐留を維持する「権利」を
     定めたものです。その内容を直截、引き継いだのが第6条です。
      旧安保条約と共通するのは「全土基地方式」です。第6条は、米軍が「日本国において施設及び区域を使
     用することが許される」と定め、地理的な制約を設けていません。外務省が1973年4月に作成した機密文
     書「日米地位協定の考え方」には、「米側は、わが国の施政下であればどこにでも施設・区域の提供を求め
     る権利が認められている」と明記されています。
      こうした「全土基地方式」は世界でも例のない異常なもので、米国の多くの同盟国では、条約に基づく協定
     などで基地を置く区域を定めています。【中略】また、米国防総省の「基地構造報告」18年版によると、米国
     の海外基地514のうち、121基地が日本に存在します。陸海空軍・海兵隊の米4軍すべての基地がそろっ
     ているのは日本だけ。基地の「資産評価額」は日本が約982億ドルで、2位ドイツの約449億ドルの2倍以
     上です。この上、日本政府は2兆5500億円とも言われる巨額を投じて、沖縄県名護市辺野古への米軍新
     基地建設を強行しようとしています。まさに、世界に例のない異常な米軍基地国家です。

      私たちがこの国の政治や経済や文化について議論する時、各自の思想的及び政治的立場の違いを云々
     する前に、先ず、「日米安保条約」とは何かということを確認し、それを土台にして論を進めていかなければ、
     どういう結論に至るにせよ、それは現実からかけ離れたものにしかならないだろう。日本が独立国家である
     というのは壮大なる虚構だということだ.
      そうした中、天皇が変わって、新天皇は上機嫌でプロイセンの皇帝のような礼服を着て手を振っていた。
     今は「国体」などという言葉は使わないけれども、この政治システムはいったい誰が保障しているのか。
      新聞の続きを読もう。

      第6条に基づく日米地位協定は、米軍基地や米軍関係者に日本の法律を逸脱した権利を認めています。
     例えば、国内で米兵や軍属が犯罪を起こしても、米側が「公務中」とみなせば第一次裁判権は米側が有し、
     日本側は裁けません。

      こういう国の天皇制とは何か、それは文明国アメリカが認める範囲での植民地国家の族長制度にしか過
     ぎない。
      



        「政治犯罪」

             2020・1・16

    北海道・東北16人、関東19人、北陸・信越11人、東海・近畿42人、中国・四国15人、九州18人、合計121人。
   上の数字は2018年の「桜を見る会」への参加が確認できた自民党の地方議員の数だ。とりあえず確認できたとい
   うことだから他にもまだいるのかもしれない。
    しんぶん・赤旗の日曜版(1月12日付け)の第一面の見出しは「『桜』で総裁選票集め」となっている。

    なぜ18年だけ自民党の地方議員が多数招待されたのかー。謎を解くカギは、同年9月に6年ぶりに実施された自
   民党総裁選です。自民党関係者が明かします。「12年の総裁選の地方の党員票で、安倍さんは石破(茂・元幹事長)
   さんに大差をつけられ負けた。安倍さんは18年の総裁選では地方票でどうしても1位になりたかった。その対策で、地
   方議員を大量に招待したんだ。
    「読売」(18年5月4日付)にも桜を見る会についてのこんな記事があります。〈葉桜を眺めながら、自民党衆院議員
   の一人は思った。「これは党総裁選を意識した地方の『党員票』対策の一環なんだな」〉
    18年の桜を見る会の招待者数は前年から2千人も増え1万5900人にのぼりました。

    つまり「桜を見る会」は安倍晋三にとっては山口県における選挙活動であり、また自民党内では地方票獲得の対策で
   あったということだ。目的は手段を正当化するかどうかを論じる前に、手段そのものに倫理性があるのかということだ。
   「桜を見る会」は税金を使った公的行事である。にも拘わらず招待者名簿は廃棄されているという。なぜ廃棄されなけ
   ればならないのか。何を隠そうとしているのか。それは「私物化」という政治犯罪である。
    



        「炉辺酔語 3 」

          2020・1・15 

        酒をのめ、それこそ永遠の生命だ、
        また青春の唯一ゆいつ効果しるしだ。
        花と酒、君も浮かれる春の季節に、
        たのしめ一瞬ひとときを、それこそ真の人生だ!

                  オマル・ハイヤーム 『ルバイヤード』  小川亮作訳・青空文庫

      12日の新聞の第二面左上の記事だ。

     中東への派兵任務を付与された海上自衛隊P3C哨戒機2機が11日、海自那覇航空基地(那覇市)から出発しました。
     拠点のジブチに到着後、訓練を経て20日から新任務に就きます。哨戒機部隊として派遣されるのは隊員約60人で、
     約3カ月後に次の部隊と交代します。【中略】2月2日には護衛艦「たかなみ」(乗員約200人)を出港させます。
      一方、安倍晋三首相は、11日午前、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、オマーンの3カ国歴訪のため、政府専用機
     で羽田空港を出発しました。

      13日の新聞の第二面から二つ選ぶ。

     三浦まり子上智大学教授などが呼びかけ人を務める「公的発言におけるジェンダー差別を許さない会」は11日、2019
     年の政治家の性差別発言のワーストを選ぶインターネット投票を行い、結果を発表しました。麻生太郎副総理・財務相の
     発言が1位となり、安倍晋三首相の発言が2位となりました。
      麻生太郎=「いかにも年寄りが悪いみたいなことを言っている変なのがいっぱいいるけれど間違っている。子どもを生ま
     なかったほうが問題なんだから」。
      安倍晋三=「お父さんも恋人を誘って、お母さんは昔の恋人を探し出して投票箱に足を運んで」

       河野太郎防衛相は12日、陸上自衛隊習志野駐屯地(千葉県船橋市)を訪れ、パラシュート降下訓練を体験しました。
      迷彩服で命綱を装着すると、「河野太郎、頑張ります」と叫び、高さ11メートルの塔から飛び降りました。
       河野氏は体験後、記者団に「隊員の先頭に立つと日ごろ言っているので、ちょっと気合を入れてやりました」などと言い
      放ちました。

      以上は自民党三馬鹿大将の近況報告でした。
       さて、ここからは久しぶりに爺やのお勉強の時間だ。時間のある人はお付き合いください。
      本日の講師は元経済産業省の改革派官僚であった古賀茂明さんだ。
      
           「最悪のタイミングとなった自衛隊の中東派遣」〈週刊朝日〉   1月14日

       米軍がイラクの首都バクダッドで、イラン革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」のソレイマニ司令官を殺害した事件。主権
      国家イランの軍首脳を米軍が殺害したのは、国際法違反を問われる蛮行だ。
       イランの米軍への報復攻撃により、米イラン開戦かという状況になった。ネットでも、第三次世界大戦(WWIII)がトレンド入
      りし、世界を震撼させている。
       一方、今回の事態に日本国内で一番肝を冷やしたのは安倍晋三総理だろう。
      安倍総理は、トランプ大統領に忠誠を尽くす一方で、イランのロウハニ大統領とも昨年末に日本で会見するなど、イランとの
      友好関係を誇示してきた。実態はただの「蝙蝠外交」に過ぎないのだが、ご本人は、米イランの間を取り持つことができる唯
      一の国であると胸を張っていたのだ。
      しかし、両国が戦争直前となった途端、安倍総理は逃げ腰になり、コメントも避けようとした。米国寄りのことを言えばイランの
      反感を買い、イランの革命防衛隊などから日本のタンカーが攻撃されたりする恐れがある。他方でイラン寄りの姿勢を示せば、
      トランプ大統領の逆鱗に触れて、またどんな無理難題を吹っかけられるかもしれない。どうすればよいのかわからなかったの
      だろう。
       ゴルフ三昧で無言の安倍総理に対して、ネット上で批判が高まったが、6日の伊勢神宮参拝後の恒例の記者会見でも、「関
      係者に緊張緩和のための外交努力を求める」などと当たり障りのない発言をしただけだった。
       安倍政権は昨年末に自衛隊の中東派遣を決めたが、この状況では、たとえ「情報収集」が目的と言っても、米イランの争い
      に巻き込まれるリスクは高い。さらに安倍総理は、米国イラン開戦はすぐにはないという情勢になったのを受けて、これなら安
      心と、予定された中東訪問も強行する。
       私は今、2015年1月のことを思い出している。ジャーナリストの後藤健二さんがイスラム国(IS)の捕虜となっていることを知り
      ながら、それを隠して中東を訪問した安倍総理は、エジプトで「ISと戦う周辺各国に2億ドル支援する」と表明。この事実上の宣
      戦布告に対し、ISは、後藤夫人との身代金交渉を打ち切り、後藤さんを処刑した。
      パニックに陥った安倍政権は、この大失態への批判を抑えるために徹底した報道管制を敷く。「テロ集団と戦っている安倍総
      理を批判することはテロリストを利する行為だ」とテレビのMCたちが唱え、安倍批判は見事に抑えられた。
       私が、「日本人は誰とも戦わない。安倍総理とは違う!」と世界に発信すべく、英語で「I am not ABE」というプラカードを掲げ
      て発信しようと呼びかけたのは、安倍政権の言論コントロールに抵抗するためだった。
      今回の安倍総理の中東訪問は、その時以上のリスクを伴う。訪問先のサウジアラビアは米国の盟友でスンニ派の盟主。シー
      ア派イランの宿敵だ。アジア首長国連邦もサウジ同様有志連合の参加国。そんな諸国を歴訪すれば、「蝙蝠外交」の馬脚が
      現れるリスクは高い。
      今は、「米イラン間の仲介をします」などと偉そうにしゃしゃり出て注目を集めるべき時ではない。
      「なんだ口だけだったのか」となじられても、無用な争いに巻き込まれないよう慎重を期すべき時だ。。「逃げ恥」と言われても、
      それが国民のための外交。
      当然、自衛隊派遣も中止すべきとなるはずだが・・・

            ※週刊朝日  2020年1月24日号

 



        「炉辺酔語 2 」

           2020・1・14 

          我思うに飲酒には五つの理由あり。
         友あらば飲むべし。良酒あらば飲むべし。
         喉渇きたらば飲むべし。または、喉渇く恐れあらば飲むべし。
         あるいは、いかなる理由あれども飲むべし。


      冬の黄昏時、老人は今日も酒を呑んでいる。安い田舎正宗とホルモン焼き、これが実に良く合う。
     誰の言葉だったかは忘れたが、若い頃、何処かで聞いた。


        安い酒でも楽しく飲めれば美味い酒
        高い酒でも寂しく飲めば不味い酒

      それで、今が楽しいのか寂しいのかということだが、さて、どうだろう。
     ここから先は私生活の領域だから、この話は止めよう。
      11日の新聞を開く。第一面のトップ記事。
      
      菅義偉官房長官は10日の記者会見で、安倍晋三首相主催「桜を見る会」をめぐり、2013~17年度
     分の招待者名簿について行政文書ファイル管理簿に記載していなかったのは「公文書管理法の関連規
     定に違反する対応だった」と認めました。

      久保亨・瀬畑源共著『国家と秘密  隠される公文書』(集英社新書)の60頁、「知識は無知を永遠に
     支配する」から少し書き写す。

      そもそも、なぜ行政に対する情報公開制度は必要なのでしょうか。
     マックス・ウエーバーによれば、官僚は自分たちの専門知識や政策意図を秘密にすることで他の政治勢
     力よりも優位な立場を築き、他者からの批判を受けないようにする傾向があるといいます。プロフェッショ
     ナルとしての誇りを持つ一方、専門的な情報を自分たちが独占することで、他者からの批判をすべて「素
     人のご意見」として跳ね返すことが可能となるということです。

      次に進んで61頁。

      米国では、この情報公開の理念を掲げる際に、ジェームス・マディソン(第四代大統領)の1822年の手
     紙の一節がよく用いられます。「情報が行き渡っていない、あるいは入手する手段のない『人民の政府』な
     る存在は、笑劇か悲劇の序章か、あるいはその両方以外のなにものでもない。知識は無知を永遠に支配
     する。だから、自ら統治者となろうとする人々は、知識が与える力で自らを武装しなければならない」。主権
     者であろうとするためには、情報を入手して自らを鍛える必要があるのです。

      安倍幕府の茶坊主筆頭である菅義偉はこれまでは何事が発覚しようとも上から目線の「問題ない」の一
     言で逃げ切ってきたが、今回ばかりは逃げ切れないと覚悟を決めたのか、それとも他に事情があるのかも
     知れないが、いずれにしても落城寸前である。この数か月の出来事を振り返ってみれば、茶坊主の周辺は
     暗い出来事ばかりである。
      愛人とのハワイ旅行がばれた菅原一秀は選挙区内でカニやメロンや香典の宅配をしていて、そのことに
     説明がつかなくて9月の経産大臣就任後わずかひと月も持たずに辞職した。今は何処にいるのかは分か
     らない。
      河井克行は第4次安倍内閣で法務大臣として入閣したのだが、妻の河井案里の選挙運動に関して、公
     職選挙法違反疑惑を「週刊文春」で報じられると、これも辞職した。その後は夫婦仲良く雲隠れして、国会
     を欠席中である。

       そして、これまでは艶聞とは無縁と思われてきたポエムお坊ちゃま小泉進次郎だ。なんとまあ、女性との密会で使ったホテル
      代を政治資金で支払っていたということがばれてしまった。進次郎君にとっては政治資金とは性事資金の
     ことだったという訳だ。
     題して「三股交際疑惑」、確かに、セクシーな話だね。
      次は建設官僚だ。エロ馬鹿小役人の和泉洋人は公務で出張中、不倫相手とデートしていた公私混同で
     叩かれてしまった。和泉洋人は菅義偉の側近と云われるが、早い話が茶坊主見習いということか。しかし
     、この男は66歳だよ。元気というか、お馬鹿というか、言葉が見つからないね。

                 三十歳までは女が暖めてくれ、
                 そのあとは一杯の酒が、
                 またそのあとは暖炉が暖めてくれる。
                                      (スペインの諺らしい)

       政界渡り鳥の異名を持つ下地幹朗の現在の住所は日本維新の会である。この男は菅義偉とは「しもち
      ゃん」「すがちゃん」と呼び合う特別なフレンドである。その下地がカジノ疑惑に顔を出した。中国企業から
      100万円を受け取ったということだ。
       日本維新の会は決してお金に清潔な党ではないが、なぜか下地に対しては厳しく、離党届けを受理せ
      ず除名処分とした上で議員辞職を勧告した。

       色々あるけれども、私は今日も怒りを抑えて、笑いをこらえて、酒を呑む。

           一杯は人(ひと)酒を飲み、二杯は酒(さけ)酒を飲み、三杯は酒(さけ)人を飲む
                                  千利休



 
      「炉辺酔語」

        2020・1・13

    老人が囲炉裏の側でうたた寝している。時々思い出し笑いのような顔をしているから、きっと昔の楽しい夢でも見て
   いるのだろう。テーブルの上にはハイランド産モルトウイスキー「トマーティン12」が置いてある。また随分と高級な酒
   を呑むものだね。貧しい老人にこんなものが買える訳がないから、この正月に誰かから頂いたものだろう。
    ウイスキーの他には本が一冊。モンテーニュの『エセー』が開かれている。第一巻の第31章「食人種について」、そ
   の155頁。そこにはこんなことが書かれてある。

    私は、このような行為のうちに恐ろしい野蛮さを認めて悲しむのではない。むしろわれわれが彼らの過ちをこ
   っぴどくやっつけながら、われわれの過ちにまったく盲目であることを悲しむのである。私は死んだ人間を食う
   よりも、生きた人間を食うほうがずっと野蛮だと思う。

    理性の法則から見て彼らを野蛮であるということはできても、われわれにくらべて野蛮であるということはでき
   ない。われわれのほうこそあらゆる野蛮さにおいて彼らを超えている。

    こうして老人がうたた寝をしている間にも時計の針は動く。世界は動く。
   痴呆を楽しむ老人の夢の中にモンテーニュの盟友であったエティエンヌ・ド・ラ・ボエシが出て来て「多数者が一者に隷従
   する不思議」についてこんなことを言っていた。

    ここで私は、これほど多くの人、村、町、そして国が、しばしばただ一人の圧制者を耐え忍ぶなどということが
   ありうるのはどのようなわけか、ということを理解したいだけである。その者の力は人々がみずから与えている
   力にほかならないのであり、その者が人々を害することができるのは、みながそれを好んで堪え忍んでいるから
   にほかならない。その者に反抗するよりも苦しめられることを望むのでないかぎり、その者は人々にいかなる悪
   をなすこともできないだろう。


    どれほどの時が過ぎたか。今日は13日の月曜日。町内の隣人に「新年明けましておめでとうございます」と云ったの
   はもう2週間も前のことだ。ではその2週間の間に何が起きていたのか。机の上に溜まった新聞を読み返してみるか。
    7日の新聞から開いて見る。3日、アメリカはトランプ大統領の指示により、米軍がイラクのバクダット空港で、イラン革
   命防衛隊のソレイマニ指令官を空爆によって殺害した。アメリカはイランに対して宣戦布告はしていない。しかもイラクは
   外国である。つまり、主権国家の要人を外国で暗殺したということだ。特定の個人を国家意思で暗殺する、これはアメリ
   カの伝統であって、なにもトランプによって始まったことではない。イランとアメリカのどちらが食人種なのか、どちらがテロ
   リストなのか。
    この日の第一面の左下には、元郵政民営化担当相で日本維新の会の下地幹郎衆院議員(58)=比例九州=が中国
   企業から100万円受領という記事が載っている。先に逮捕された秋元司容疑者(48)以外に、中国企業が資金提供し
   たとされる5人の衆院議員のうちの1人だそうだ。この先生はついこの間までは「対中脅威論」の煽り屋だったと記憶する
   が、お金は貰うんだ。政治と経済は別物ということか。しかし、新聞には「カジノ汚職」と書いてあった。
    8日の新聞の第三面「焦点・論点」は新聞労連委員長の南彰(みなみ あきら)が「安倍政権とメディア」と題して次のよ
   うに語っている。

     ところが疑惑追及が本格化した11月20日、毎日新聞以外の内閣記者会加盟各社のキャップ(責任者)が安倍首相
    と会食した。「前夜祭」の5000円より高い6000円の会費を払って。
     この時点で、内閣記者会は首相の会見を要求していません。首相が疑惑について公式の説明をしていないのに、非
    公式の「オフレコ」懇談を先行させてしまった。外から見たら「疑惑を抱えた総理と、なにメシ食ってんだ」としか映らない
    ですよね。【中略】それは戦前「記者登録制」をつくり、天皇制を中心とする「国体」を理解する「公正廉直の者」に取材を
    制限していたときと同じです。

     同日の海外ニュースは先進国の事情だ。

     ドイツで2019年に、風力や太陽光など再生可能エネルギーによる発電が総発電量の46・1%を占め、石炭やガスな
    どの化石燃料と逆転したことが明らかになりました。独フラウンホーファー研究機構が2日、推計値を発表しました。

     デンマークが昨年、消費電力のおよそ半分を風力発電でまかなっていたことが、分かりました。風力発電のコスト削減
    と海上風力発電技術の改善が新たな記録に貢献しました。

     ドイツとデンマークは先進国だね。電力事業のことだけを言っているのではない。歴史と人類に対する責任を正面から
    受け止める政治哲学のことだ、この見方に立てば、やはり日本はあらゆる意味で後進国である。いや、それ以下なのか
    もしれない。世界の誰もが知っているけれども、まともに取り上げない現実、それは日本がアメリカの植民地国家だとい
    うことだ。
     9日の新聞に進む。第二面「首相中東訪問延期へ」という記事だ。
    「日本政府は8日、イラクにある米軍基地に対するイランのミサイル攻撃などで中東情勢が緊迫化していることを受け、
    11~15日に予定していた安倍晋三首相の中東3カ国歴訪を延期する方向で調整に入りました」ということだが、自衛
    隊は派兵するけれどもご自身は危険な処へは行かないということだそうだ。この臆病者めが。
     海外ニュースは、インドネシアの英字紙ジャカルタ・ポストの8日付けの社説を伝えている。

    社説は、歴代の米政権が超大国の力に任せて国際法やルールに縛られない「特例」として行動してきたと指摘。トランプ
   大統領はそれを発展させる形で、米国内での法の破壊にとどまらず国際法をおとしめる行動に至っているとの見方を示し
   ました。

    ニューヨークタイムス、ワシントンポスト、ハンギョレ、ジャカルタポスト、権力の番犬か。
   日本の新聞社はどうだろう。言うまでもないか。
    最後は北海道のニュースだ。
   自民党衆院議員に船橋利実という先生がいる。この先生も中国企業から100万円を受け取っていたということだ。
   先生、外国の企業から100万円を貰っていったい何をする気だったのだろうか。良く分からないが、これはアルバイトなのか、
   それとも本業なのか。
    10日・金曜日へ進む。
   イラン大使が「戦争求めず」と国連安保理に攻撃の報告をしたということだ、先ず、それを書き写そう。

    イランのラバンチ国連大使は8日、グテレス事務総長と国連安保理議長に対し、イラク国内の駐留米軍基地に対する攻撃
   を書簡で報告し、「国連憲章第51条に基づく自衛権」を行使したと主張しました。一方、「(事態の)エスカレートや戦争は追求
   していない」と強調しました。書簡は、イラク駐留の米軍基地に対し、イランが「慎重に調整され、釣り合いの取れた」軍事的報
   復を行ったと説明。「的確かつ軍事目標を標的とした作戦で、民間人や市民の財産に巻き添え被害はなかった」と訴えました。
    標的の基地からイラン革命防衛隊コッズ部隊のソレイマニ司令官に対する「卑劣な攻撃」が行われたと主張しています。

     トランプのソレイマニ司令官殺害は予告なしの暗殺である。それに対してイランの米軍基地攻撃は事前通告で人的被害を予
    め救済したものである。イランには騎士道精神があり、アメリカには何の作法もない。どちらが文明国でどちらが野蛮国なのか、
    考えるまでもない。
     セルジューク朝ペルシヤの学者・詩人オマル・ハイヤーム(1048ー1131)は『ルバイヤード』を書いた。
    コロンブスが新大陸を発見するのは1492年10月12日のことである。
    アメリカの独立宣言が公布されたのは1776年の7月4日のことである。
    「自由詩の父」と呼ばれるウオルト・ホイットマンが詩集『草の葉』を世に出したのは1855年のことである。
    アメリカの歴史はまだ始まったばかりだ。文明国イランに対してアメリカはいまだ何ものでもない。


 

     謹賀新年

      2020

                                    

             石狩の夜明け

 

        人間とは、自分の運命を支配する自由な者のことである

              カール・マルクス
  
    風狂無頼もいつの間にやら70歳となった。

    何一つとして誇るべきものもなく、語るべきものもなく、恥を撒き散らしての愚者の暗夜遍歴、気が付けば
   人生もそろそろ冬の季節となったようだ。

   でもまだ時間は残っている。知力も体力もまだ残っている。

    世の為人の為などといった綺麗事は言わない。私自身の為に全力を尽くす。

   私の自由の為に、全力を尽くす。

   知行合一とは、悪政を撃つということである。

                  元旦    風狂散人

 

 



       「チェリー・ボンバー」

         2019・12・31 

         年の瀬や 水の流れと 人の身は
  

         宝井 其角   1661~1707   蕉門十哲の一人



     猛吹雪のホワイトアウトの中、全国一斉に桜は満開である。異様にして異常な国である。
    そんな中の12月の9日、56歳の誕生日を迎えたある女性は「国民からの祝福が大きな支え」だと云った。
    この女性の夫は10月の22日に、「国民の叡智(えいち)とたゆみない努力によって,我が国が一層の発展を遂げ,
    国際社会の友好と平和,人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします」と云った。
     何だか地上の人間ではなく、ほとんど神のお言葉である。それも日本国民ばかりでなく全人類を見守る天上の神
    のお言葉である。やっぱり日本は神国か.
     王権神授説とは、王権は神から付与されたものであり、王は神に対してのみ責任を負い、また王権は神以外の何人
    にも拘束されることがなく、国王の為すことに対して人民はなんら反抗できないという政治思想のことである。
     姜尚中さんの『姜尚中の政治学入門』(集英社新書)の90頁を開く。

     しかし、そもそも、大日本帝国憲法においては、主権の正統性は、万世一系である天皇に由来します。決して、憲法
    内部に正統性の根拠が存在しているわけではありません。言ってみれば、王権神授説と同じ構造なのです。主権は、
    無限に遡る時代から授けられていたものである、という理屈です。このことは、政教分離原則に照らすと、明らかに違
    反しています。



       「山羊座伝説(キャプリコーン)」

         2019・12・27 

    今日、70歳になった。
   山羊座生まれの伝説はヘンリー・ミラーだ。18歳の夏、遠い昔の読書だ。
   今はミラーを読む人の話を聞くことはない。忘れられた小説家か。何だか寂しいね。今後、復活することはあるのだ
   ろうか。文学は知的消耗品か、あるいは装飾品か。
    しかし、私にとってミラーは単なる読書ではなく、絶対的な体験と云うべきものであった。
   ミラーは云った。

      いくら受け取っても十分でないもの、それは愛である。
      いくら与えても十分でないもの、それも愛である。


    今夜は一人で酒を呑み、その後は静かに眠ろう。運がよければ夢の中であの女に逢えるかもしれない。

     我が愛蘭の娘よ
     君は何処を彷徨うや。



 
          「しんぶん・赤旗を読む」

           2019・12・26

     23日・「現場から考える日韓の歴史」
 
    大本営は、44年3月、南西諸島方面の防衛強化のため、沖縄守備隊(第32軍)を創設し、軍司令官に牛島満
   中将が就きます。第32軍は司令部があった首里城が陥落する45年5月中旬以降も降伏しませんでした。
    一方、建設がすすむ松代大本営変化、6月13日に小倉庫侍従が視察し、「陛下にもしものことがあっても、三種
   の神器は不可侵である」として、賢所の建設を指示します。
   6月16日に視察した阿南惟幾陸軍相は、沖縄の牛島司令官に「貴軍の奮闘により本土決戦の準備は完整せり」
   と電報を打ちます。
    北原さんは強く話します。
   「軍民20万人も犠牲にした6月23日までの日本軍の無用な抵抗は、松代大本営づくりの時間稼ぎでした。しかも、
   天皇と軍上層部だけが生き残るための施設です。『守るべきは三種の神器だ』というのは、とてもむなしく思います。
   沖縄はいまも基地の島にされています。『基地はいらない』とがんばるオール沖縄の人たちと連帯するためにも、松
   代大本営を実際に訪ねて太平洋戦争を感じてほしい」。

     24日・「小池書記局長が会見」

    日本共産党の小池晃書記局長は23日、国会内で会見し、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設をめぐって、
   安倍政権が沿岸部の埋め立てや護岸造成の工期を5年から10年程度に変更すると報道されていることについて、
   「民意を踏みにじる新基地建設が、政治的にも技術的にも完全に行き詰ったことを自ら認めたことになる」と指摘し、
   「新基地をつくることはできない。辺野古新基地建設はきっぱり断念し、普天間基地の無条件撤去のためにアメリカ
   政府と正面から交渉するべきだ」と主張しました。
    小池氏は「日米合意では普天間基地の返還は2020年度またはその後となっていたが、到底実現できない。

     25日・「きょうの潮流」

    街は飾られ、人びとも華やぐクリスマスの朝。ひとりの女性が亡くなりました。もう体も心もズタズタ、はたらきたくない、
   死んでしまいたい―。悲痛な叫びを残して▼電通の新入社員だった高橋まつりさんが命を絶ってから4年を迎えました。
   社会人としての抱負や夢を抱いていた24歳がなぜ自死するまで追いつめられたのか。そこには、まともな睡眠時間も
   とれず、パワハラがくり返される地獄の日々がありました▼がんばり屋で明るく闊達(かったつ)だったという娘を失った
   母の幸美さん。つらく悲しい自責のなかで、いまも声を上げつづけています。大切な人の命や尊厳を奪うような働き方や
   社会を許してはならない、と▼今年もブラック企業大賞が発表され、三菱電機が2年連続の汚名となりました。同社では
   8月に20代の男性新入社員が自殺。遺族は上司のパワハラが原因の過労自殺だったとして労災を申請し、会社に対し
   て再発の防止を求めています▼「飛び降りるのにちょうどいい窓あるで」「殺すからな」「自殺しろ」。亡くなる直前に男性が
   書き残したというメモには心をえぐるののしりの数々が記されていました。三菱電機では長時間労働などによる社員の自
   殺や心身を害する問題が相次ぎ、企業の責任が厳しく問われています▼働くものが死に追いやられる異常な世界。苦し
   められ、孤立させられ、使い捨てにされる。そんな経済や国のあり方を変えたい。遺族をはじめ人間らしい生き方を望む
   労働者の切なる思い。過労死のない社会を。

     26日・「秋元議員 収賄容疑逮捕」

    日本でのカジノを中核とする統合型リゾート(IR)事業参入を目指していた中国企業に便宜を図った見返りに現金など
   370万円相当の賄賂を受け取ったとして、東京地検特捜部は25日、収賄容疑でカジノ担当の内閣府副大臣だった自
   民党衆院議員(離党)の秋元司容疑者(48)-東京15区ーを逮捕しました。
    安倍晋三内閣はカジノを成長戦略に位置づけています。当初から、カジノ参入をめぐっての利権争いが懸念されてき
   ました。元担当副大臣が逮捕されたことで、安倍首相の任命責任とともに、違法な賭博を強引に合法化した責任が問
   われる事態になりました。


 
      「玉木正之さんの言葉」

          2019・12・24

    「生活と健康を守る新聞」というものがあって、購読料は月300円、私は毎週木曜日にこれを読む。
   発行元は「全国生活と健康を守る会連合会」という任意団体で、国や地方公共団体、大企業に対する「仕事と
   生活と医療の保障」の要求実現を掲げ、1954年11月20日に設立という歴史を持つ。略称は「全生連」。
    その新聞にスポーツライターの玉木正之さんが「玉木正之のスポーツ博覧会」と題するコラムを載せていて、
   これがなかなか読みごたえがある。玉木さんの文章はホームペイジ「カメラータ・ディ・タマキ」でも読むことが
   出来る。
    先ず、玉木さんの略歴をホームペイジから書き写しておく。

    1952年(昭和27年)京都市生まれ。
   ミニコミ出版の編集者等を経てフリーの雑誌記者(小学館『GORO』)になる。その後、スポーツライター、音楽
   評論家、小説家、放送作家として活躍。雑誌『平凡パンチ』『ビッグ・コミック』『ダ・カーポ』『朝日ジャーナル』『週
   刊サンケイ』『オール読物』『ナンバー』『現代』『週刊現代』『サンデー毎日』『音楽の友』『レコード藝術』『CDジャ
   ーナル』等の雑誌や、朝日、毎日、産経、日経各紙で、連載コラム、小説、音楽評論、スポーツ・コラムを執筆。
   数多くのTV番組にも出演。ラジオではレギュラー・ディスクジョッキーも務める。

    では新聞から全文書き写す。お読みください。

     現在の「スポーツ・ブーム」「マッチョ・ブーム」は危険ではないか?

     ラグビーのW杯にバレーボールのW杯。そして世界陸上。少し前には柔道の世界選手権が注目され、八村
    選手のNBA入りやバスケのW杯も騒がれた。
    巨人と西武のリーグ優勝も忘れてはならないし、貴景勝の大関復帰や新体操フェアリー・ジャパンも世界選手
    権で種目別金メダル!……。
     スポーツの話題は連日目白押し。この状態,この調子で、来年の東京オリンピック・パラリンピックに雪崩れ
    込むのだろう。
     ビッグ・イベントだけではない。太鼓腹で脂肪太りの身体を筋肉質で腹筋の割れる身体にシェイプアップする
    TVCMが話題を呼び、健康飲料や低カロリーの食品がもてはやされ、体力勝負のTV番組が高視聴率。お笑
    い芸人も,お笑いの技術や質以上に,自分のマッチョなボディを自慢するようになった。
     かつて紀元前後の古代ローマ帝国でも、同様の現象が起こった。古代ギリシアのオリンピアの祭典(古代オリ
    ンピック)が注目され、肉体美が讃えられ、格闘技など身体競技が大流行したのだ。
     そのとき詩人のデキムス・ユニウス・ユウェナリスは、『風刺詩集』のなかに、「健全な肉体には健全な精神も
    宿るべきである」と書き、肉体美偏重の世の中を痛烈に批判した。
    この言葉が日本では、「健全な精神は健全な肉体に宿る」と誤訳(!)され、戦前の軍国主義の世の中での体力
    作り(体育教練)に利用されたり、戦後の1964年東京五輪をきっかけとしたスポーツブームに火を点けたのだった。
    このヒドイ誤訳では、何が健全な精神で、何が健全な肉体なのかもわからない。そして、無批判的にこのヒドイ
    誤訳を受け入れると、「国」の言うことを素直に聞く、従順で屈強な人間(兵士?)だけが「健全な精神と肉体の持
    ち主」となりかねない。しかも身障者差別につながる虞まである。
    今の「スポーツ・ブーム」「マッチョ・ブーム」が、そんな方向に進んでいないことを心から願いたい。




          「白馬非馬説」

         2019・12・23

  私は毎夜何人かのフェイスブックを見る。
 フェイスブックのよいところは、物の見方を教えられると
 いうことである。ああ、なるほどね、こんな見方があった
 のかというようなことだ。
  新聞・テレビが余りにも表層的なので、見落としてしまう
 情報(事の本質)が多すぎる。そんな時、フェイスブックは
 何が問題なのかを分かり易く教えてくれる。
  例えば右の数行だ。これは「きっこ」という人のフェイスブ
 ックだが、抱腹絶倒ものだね。
  これを読むと菅義偉という人物が偉大な言語学者である
 ことがわかる。
  日本語は本当に難しく、そして底抜けに楽しいものであ
 ることが今更ながらにして実感させられる。
 しかし、この論法は中国戦国時代に公孫竜が説いた詭弁
 的命題「白馬非馬説」の一種であろう。
 超論理的というか、ほとんど漫談である。
  小学館の大辞泉によれば、「定義」とは次のように解説
 されている。

   「定義」の解説
  1. 物事の意味・内容を他と区別できるように、言葉で
    明確に限定すること。「敬語の用法を定義する」

  1. 論理学で、概念の内包を明瞭にし、その外延を確
    定すること。通常、その概念が属する最も近い類と種
    差を挙げることによってできる。

  安倍幕府・茶坊主筆頭の菅義偉のこれまでの発言を拾
 い集めて一冊の本に仕上げるとすれば、その表題は『反
 定義集』ということになろうか。
 それほどまでに支離滅裂にして、反知性主義の妄言・虚言・
 詭弁の大氾濫である。
  笑うべしというか、哀れむべしというか、いくら背伸びしよ
 うが茶坊主は何処まで行っても茶坊主である。それ以上
 でもそれ以下でもない。
 言語における発達障害。
 
 


 
        「いわさき ちひろ」

           2019・12・22

   机の前の壁にはいわさきちひろの大きなカレンダーが貼ってある。この風景はもう10年来変わらない。
  先日、2020年のカレンダーを買った。またいわさきちひろだ。いつ観ても何度観ても、いい絵だね。
  私が遠い昔に失ったもの、そんなものがこの絵の中にある、そういう気がする。
  来年もちひろの絵を観ながら1年を生きる。
  微力ではあるが、決して無力ではないと自分に言い聞かせて、悪政と戦う日々を生きる。

 
    いわさき ちひろ(本名:松本 知弘、旧姓岩崎)
    1918年12月15日ー1974年8月8日 55歳没 
    子供の水彩画に代表される日本の画家、絵本作家。
    福井県武生(現在の越前市)生まれ。左利き。
    生涯「子どもの幸せと平和」をテーマとした。

    夫は日本共産党元国会議員松本善明。
    孫は絵本作家の松本春野。

   18日東京地裁は、山口事件について「行為は伊藤さんの意思に反して行われた」と被害を認め、元支局長に
  330万円の支払いを命じたということだ。
   伊藤さんが体験を公表したことについては「性犯罪被害を取り巻く法的・社会的状況を改善するためであり、
  公共性および公益目的がある」とし、元支局長への名誉棄損などにはあたらないとしたということだ。

   ニュースを三つ。差別について。

 伊藤詩織さん、中傷やセカンドレイプに「法的措置をとる」

  日本外国特派員協会で行った会見で、記者からの質問に答えた。
 

    元TBSワシントン支局長の山口敬之さんに対し、「酩酊状態で意識のない伊藤詩織さんに合意がないまま性行為をした」
   などとして慰謝料など330万円の支払いを命じた東京地裁の判決。

    12月19日に日本外国特派員協会で記者会見を行った伊藤詩織さんは、記者の質問に答え、これまでに受けてきたセカ
   ンドレイプに対して「法的措置を考えている」と明かした。
    伊藤さんは2017年5月29日、司法記者クラブで会見を開き、名前と顔を出して山口さんからの被害を訴えた。性被害を顔
   や名前を明かして告発するのが珍しかったこともあり、大きな注目を浴びたが、一方で「ハニートラップ」などと心ないバッシ
   ングもあった。
    SNSでは、伊藤さんらしき女性の横に「枕営業大失敗」などの文字が入ったイラストが拡散されたこともあった。
   記者会見で、「もし高裁で勝訴した場合、セカンドレイプを訴える予定はありますか?」という記者からの質問に対し、伊藤さ
   んは次のように述べた。

   「どんな結果になろうと、民事でのピリオドが打てましたら、次は(セカンドレイプへの)法的措置を考えています。とい
  うのは、こういう措置を行わなければ、同じことがどんどん続いてしまう。一番心苦しいのは、私に対するコメントを見て、
  他の(性被害)サバイバーたちが『自分も話したら同じように攻撃されるんじゃないか』と思ってしまう。そういうネガティ
  ブな声をウェブに残してしまうことが、いろんな人を沈黙させてしまう理由になるので、法的措置を取りたいと思います」

   世界経済フォーラム(WEF)は12月16日、各国のジェンダー不平等状況を分析した「世界ジェンダー・ギャップ報告書(Global
  Gender Gap Report)2020」を発表し、毎年発表している2019年版「ジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)」を公表
  した。対象は世界153カ国。

   ジェンダー格差が少ない1位から5位までは、アイスランド、ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、ニカラグア。日本は121位
  と昨年の110位から11順位を下げ、過去最低の順位となった。その他、ドイツ10位、フランス15位、カナダ19位、英国21位、米国
  53位、イタリア76位で、日本はG7の中で圧倒的に最下位。中国は106位、韓国は108位で日本より上だった。
   同指数では、「ジェンダー間の経済的参加度および機会」「教育達成度」「健康と生存」「政治的エンパワーメント」の4種類の指
  標を基に格差を算定し、ランキング付けされている。

   「しんぶん・赤旗」19日の「きょうの潮流」から
 
    男女平等に貢献した人物を表彰したら、すべて男性だった。冗談のようなニュースが今年初め、アラブ首長国連邦(UAE)か
   ら伝わりました▼中東諸国のなかでは、平等度が高いというUAE。それでも、いまだに差別は根強く、法的にも男性が優遇さ
   れているといいます。今年の男女平等ランキングで、日本はその国を下回る121位。格差はひろがり、過去最低に沈みました
   ▼主要7カ国では最下位。アジアのなかでも中国や韓国よりも低く、とくに政治の分野での女性不在が際立ちます。ジェンダー
   平等が世界の流れのなかで後退している日本は、社会のすみずみで性差の壁が立ちはだかっています▼きのう、喜ばしい判
   決が全国にひろがりました。安倍首相と親しいジャーナリストの山口敬之氏から性暴力を受けたとして、伊藤詩織さんが訴えて
   いた裁判で勝訴。東京地裁は合意なき性行為を認め、山口氏の主張を「不合理」として退けました▼「本当にうれしい。少しず
   つでもこうした変化を。来年の刑法改正に向けて」。集まった支援者にそう語った伊藤さん。突然不起訴とされた事件の真相を
   明らかにし、性被害をとりまく遅れた環境を告発するための裁判でした▼娘に性交した実父が無罪になる、政権の中枢に座る
   人物がセクハラ罪はないと公然と口にする、この日本。なかったことにはできない、させてはならないと、ともに声を上げて、たた
   かいたい。すべての人びとの人権が保障される、平等な社会を実現していくためにも。

   不思議なことに、伊藤詩織さんがいわさきちひろの絵の中の女の子のように見えてきた。



        「見ざる・言わざる・聞かざる」

            2019・12・20

   萩野富士夫さんの『よみがえる戦時体制』(集英社新書)をようやく読み終えた。この後は久保亨・瀬畑源共著の『国家
  と秘密 隠される公文書』(集英社新書)、堤未果著『沈みゆく大国 アメリカ』(集英社新書)、姜尚中著『姜尚中の政治学
  入門』(集英社新書)、本橋哲也著『ポストコロニアリズム』(岩波新書)と読み進む予定だが、年内に読み切れるのだろうか。
  近頃は酒の量は変わらないけれども、読書のスピードはかなり落ちている。まあ、いいか、後数日で70歳だ、こんなものだ
  ろう。でも、読みたい本が机の上に数冊あるというのは何とも楽しい気分だね。愚者の獺祭りか。これも老後の準備だ。
  

 
  西原扶美雄さんのフェイスブックから (12月20日)

 自己紹介
 グリーンピースJapan-SP・双子座・趣味は磯釣り・
 玄海原発再稼働問題連絡協議会・近現代史研究
 会日中戦争専攻


  西原さんは北九州は福岡の人だ。
 いつ頃の事からかはよく思い出せないが、西原さんの
 フェイスブックは毎日開く。
  その理由は、面白いの一語に尽きる。
 守備範囲の広さ、本質を見極める眼力、情報を取り上げ
 る際のユーモアのセンス等々、どれを取っても商業新聞
 の腰の引けた「公正中立」とは違う批判精神がある、そして
 格調が高い。
  思うに、「笑い」とは、批判の最高の形式のことである。

  英BBCが「日本の恥」と特集!
 山口敬之事件の被害者・詩織さんを攻撃する安倍応
 援団のグロテスクな姿が世界に!
         2018・07・01
    

 


 
       「ショートスケッチ」

         2019・12・19

    今年も残すところ後数日、色々なことがあったね。
   美しい人、懐かしい人、可笑しな人、可哀想な人、どうでもいい人・・・・・どんな人たちがいたのか少し整理してみるか。

     「戦う女(アマゾネス)」

   1  伊藤詩織  差別とは何か
 
 1989年生まれ。フリージャーナリスト。
2017年9月28日、「望まない性行為で精神的苦痛を受けた」として、元TBSの
政治部記者でワシントン支局長であった山口敬之を相手に1100万円の損害賠
償を求める民事訴訟を起こした。
 

   2 望月衣遡子   立憲主義とは何か
   
 1975年生まれ。東京新聞社会部記者。
通常の官房長官記者会見では記者の質問は1人が2~3問で10分程度だが、2017年
6月8日で望月は加計学園問題と伊藤詩織の訴えに関して、40分の時間をかけて23回
の質問を繰り返したことで注目を浴びるようになる。望月は「私は政治部でなく、社会
部の記者です。社会部で警察検察の幹部とやりとりをしてきたなかで、執拗に質問
しないと、肝心なことを答えないことを、身に染みて知っています。答えをはぐらかし、時
にはウソもつかれます。」と意義を説明している

    3 田村智子   私物化とは何か
   
 1965年生まれ。日本共産党参議院議員、同党副委員長。
2014年以降招待数や支出金額が増加の一途をたどる「桜を見る会」について、2019年
11月8日の参議院予算委員会で安倍晋三首相をただした。田村の追求以後、「桜を見
る会」は瞬く間に社会問題化した。

田村 今週(11/25~)はマルチ商法を展開し破綻した「ジャパンライフ」元会長が招待を
受けて、それを宣伝に悪用した件を追及しています。2014年にこの会社は行政指導を受
けているのですが、そのあと2015年に「桜を見る会」に招待されている。

     「逃げる男(アンチ・モラリスト)」

    
1 山口敬之  警察に守られた性犯罪者
   
 1966年生まれ。自称「日本のジャーナリスト」。
安倍首相お気に入りの御用ジャーナリスト・山口敬之の逮捕を中止させた中村元刑事部長は
現在、警察庁の組織犯罪対策部長。第二次安倍政権発足時に菅義偉官房長官の秘書官をつ
とめ、今も「菅官房長官の片腕」と言われる人物。
 本業は「夜の薬剤師」か。哀れむべし、51歳にしてレイプ・ドラックの達人である。

     2  菅義偉  安倍幕府・茶坊主筆頭
   
 1948年生まれ。内閣官房長官。
首相主催の「桜を見る会」に反社会的勢力(反社)が出席した疑惑に関連し、菅義偉官房長官
が16日午前の記者会見で、2007年に反社の定義を示した政府指針は「全く変わらない」と述べ、
「お困りであれば警察に相談を」と語ったことに批判が広がっている。
政府は10日、「反社の定義は困難」と閣議決定したばかりで、インターネット上では「もう何を言
っているのか分からない」「堂々巡りだ」と怒りの声が上がる。【

     3 安倍晋三  虚言症の靖国小僧
   
 1954年生まれ。第98代内閣総理大臣。
首相主催の「桜を見る会」に会長が招待されたとしてオーナー商法の勧誘に使っていたジャパ
ンライフ(東京、破産手続き中)の被害弁護団は18日、安倍晋三首相に対して「招待した経緯
について誠意をもって説明すべきだ」と求めるなどの声明を出した。東京地裁であった債権者
集会の後の記者会見で明らかにした。

     「どうでもいい人(泡沫の夢)」

     1  小泉進次郎    母を訪ねて三千里

   
  1981年生まれ。自民党所属の衆議院議員、内閣府特命担当大臣(原子力防災担当相)。
 国連の会合での“セクシー”発言はワイドショーをにぎわせましたし、ネット上では「進次郎氏が
 言いそうなこと」を創作する大喜利まで流行りました。  まだ大臣になって2週間ほどなのに、
 話に中身がなさすぎるとか、ポエムだとか、完全にネタ扱いされてしまっているのです。

 ※ 政治の場におけるポエムとは、妄言、自己陶酔のことである。
   つまりは文学的公私混同のことである。

     2  丸山穂高    エロ馬鹿税金泥棒

   
  1984年生まれ。NHKから国民を守る党。
北方領土・国後島を訪問中に泥酔して戦争を煽るような発言をし、国会で糾弾決議をされ、
天皇即位の「饗宴の儀」でも酒を飲んで眞子さまに「寂しくないですか」などと話しかけて顰
蹙を買った丸山穂高議員(NHKから国民を守る党)が、先日支給されたボーナス額をSNSで
公開した。支給額は323万6617円。所得税105万7467円を差し引かれ、手取りは217万9150
円だった。

      3 和泉洋人    破廉恥小役人
   
 1953年生まれ。日本の建設官僚。
週刊文春」(12月19日号)が報じた 和泉洋人首相補佐官(66)と大坪寛子厚労省大臣官房審議官
(52)の「京都不倫出張」問題について、国会での「虚偽答弁」を巡る新たな疑惑が判明した。 
 2人が京都出張に出かけたのは8月9日。午前中に京都大学iPS細胞研究所(CiRA)を訪れ、
山中伸弥所長と面会して、医療用のiPS細胞を備蓄する「iPS細胞ストックプロジェクト」に関して話し
合った。山中氏は「週刊文春」の取材に、「『来年からストック事業に国費は出しません』とのことだ
ったので、非常に驚いた」と証言している。その後、2人は京都市内の甘味処や神社などでデートを
満喫した。

   能力なくして地位にしがみつく者、これを俗物と云う。
               シェークスピア


 
       「しんぶん・赤旗を読む」

        2019・12・17

   8日・日曜日 「主張 『対米英開戦』78年」

     戦前の日本が、当時イギリス領だったマレー半島のコタバルやアメリカのハワイを奇襲した1941年12月8日
    から78年です。台湾・朝鮮半島を植民地化し、当時「満州」と呼ばれた中国東北部、さらに中国全土、東南アジ
    アへと侵略戦争を拡大していった日本はこの日、対米英戦争を開始しました。45年8月の敗戦までに、アジア
    諸国民と自国民に甚大な被害を与えました。戦後の憲法は、その反省に立って制定されたものです。安倍晋三
    政権の改憲策動が強まる中、悲惨な戦争を許さぬ決意を新たにすることが重要です。【中略】日本の侵略戦争
    によって、アジア諸国民で2000万人以上、日本国民でも310万人以上が犠牲になりました。アジア・太平洋の
    被害は大きく、朝鮮からの徴用工や中国からの強制連行、日本軍「慰安婦」などの問題は、今も責任が問われ
    ています。日本国内も大規模な空襲や広島・長崎への原爆投下、凄惨な地上戦となった沖縄などでおびただし
    い人命が奪われ、国土は荒廃しました。

          独首相「罪を記憶し続ける」

     ドイツのメルケル首相は6日、ナチス・ドイツがポーランドに設けたアウシュビッツ強制収容所が来年1月で解放
    75年を迎えるのを前に、同収容所を訪れました。
    「この場でドイツ人が犯した蛮行を、深く恥じる」と謝罪しました。
    「われわれは罪を記憶し続ける責務を負っている」と話しました。

  10日・火曜日  「秋元前副大臣関連企業に金銭疑惑」

    自民党衆院議員の秋元司前内閣府副大臣の関連企業に架空の契約に基づいて現金が流れた疑いが一部で
   報じられた問題で9日、同氏は記者団に、かつてはこの企業の大株主で、100万円単位の報酬を得ていたこと
   を認めました。

       「今日の潮流」

    知り合いから誘われた会合がきっかけでした。その場で買った50万円の磁気ネックレス。効き目があると信じ込
   まされ、その後もさまざまな商品を購入。銀行より利息がいいと、多額の出資まで。しかし、手元には一円も戻って
   きませんでした▼ジャパンライフの被害にあった栃木の80代の女性です。3人の子どもを育てながら必死に働いて
   ためた老後の蓄え。それをすべて奪われ、後悔と不安ばかりが募る日々です▼独り暮らしのお年寄りなどに近づき、
   健康器具を買わせ、見せかけの「レンタル商法」に出資させる。そんな手口で、およそ7千人を偽り、2千億円もの
   被害額を出したのがジャパンライフです▼創業したのは、日本のマルチ商法の創始者の一人といわれる山口隆祥
   氏。同社をつくった1975年にはすでに国会に呼ばれている“有名人”です。良かれと信じる普通の人たちが知人に
   働きかけて被害をひろげるマルチ商法は、人と人とのつながりや信頼を悪用し、社会に害悪をまきちらすもの▼破
   綻した同社は、安倍首相から山口氏に届いた「桜を見る会」の招待状を最大限に利用して最後に荒稼ぎし、被害者
   を増やしました。多くの後援会員をはじめ、悪徳商法の代表や反社会的勢力の人物まで、なぜ税金を使った公的行
   事に招かれたのか▼深まる一方の疑惑や不信を前に政権与党は国会をわがものにし、強引に幕引きをはかろうとし
   ています。人をだまし、みずからを利するモラル破壊の連鎖。いつまでも逃げ切れるとお思いか。

       「政治資金で飲み食い」パーティーで多額の収入・閣僚・自民幹部

   すしや焼き肉を食べると、国民生活に役立ついい政策が思いつくとでもいうのでしょうか―。安倍晋三内閣の閣僚と
  自民党の幹部8人が300万円を超える政治資金を使って飲み食いしていたことが9日、2018年分の政治資金収支
  報告書からわかりました。集計では、政治資金での飲み食いに1400万円超も使う議員が3人もいることも判明しま
  した。【中略】この8人に共通するのは、政治資金パーティーで多額の収入をあげている点です。非課税で優遇されて
  いる政治資金を使った飲み食いには、国民のきびしい監視が必要です。

    11日・水曜日   えっ「反社」定義は「困難」!?政府答弁書

     従来の指針・説明と矛盾

   政府は10日、安倍晋三首相主催「桜を見る会」への招待が問題になっている「反社会的勢力」(反社)についての定義
  は「困難」だとする答弁書を閣議で決定しました。立憲民主党の初鹿明博衆院議員の質問主意書に対する回答。  
   答弁書は「反社」について、「その形態が多様」「その時々の社会情勢に応じて変化し得る」から、「あらかじめ限定的、
  かつ、統一的に定義することは困難」だなどと説明しています。 
   政府はこの間、「反社」の定義について「一義的に定まっているわけではない」(菅義偉官房長官、11月27日の記者会
  見)などとして、首相の「招待枠」で悪徳マルチ商法で行政処分を受けた「ジャパンライフ」の元会長などの「反社」が招待さ
  れていた疑惑での首相の責任を事実上かばってきました。
   しかし、政府の犯罪対策閣僚会議幹事会が決めた「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」(2007年
  6月19日)は、「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人である『反社会的勢力』」と明確
  に定義。今回の答弁書も、民間企業が同指針を踏まえて「反社」との「関係の遮断のための取り組み」を進めていると認め
  ており、定義は困難という説明には重大な矛盾があります。

       「BSフジ番組 田村副委員長が出演」

   「桜」疑惑 閉会後も追及

   日本共産党の田村智子副委員長は9日夜放送のBSフジ番組「プライムニュース」で、安倍晋三首相の「桜を見る会」私物
  化疑惑について与野党の代表と討論し、国会閉会後も追及を続けるべきだと強調しました。
   田村氏は、安倍晋三首相や菅義偉官房長官が出席する予算委員会の開催を野党が求めたのに対し、自公が拒否したと
  指摘。「国会が閉じようが質問を続け、次の通常国会につなげる」と語りました。立憲民主党の長妻昭代表代行は、官僚が野
  党議員や国会に対して虚偽説明を繰り返したとして「忖度(そんたく)極まる」と強調。実態の全容解明が必要だと述べました。
   自民党の柴山昌彦政調会長代理は、招待者名簿の人数が膨れ上がったとして「全てを解明するのは難しい」と弁明。悪質
  なマルチ商法を展開したジャパンライフの元会長が首相招待枠に入った経緯も「明らかになるのかは議論してもらえばいいと
  思うが、おのずと限界がある」と真相解明に背を向ける姿勢を示しました。
   桜を見る会の問題点について田村氏は、(1)公職選挙法の買収の疑いがある(2)ジャパンライフに渡した招待状が国民に実
  害を与えた―の2点が重大だと指摘。「実際に犠牲になった人もいる。なぜ首相が調査を指示しないのか」と批判しました。
   招待者名簿のバックアップデータは“組織共用性がない”ため公文書ではなく、情報公開請求の対象外とする菅官房長官の
  発言について、司会の反町理フジテレビ報道局解説委員長が「何のためのバックアップかとなりかねない」と言及。これに対し
  て柴山氏は「公に閲覧可能なものが情報公開請求の対象。バックアップは復元すれば閲覧可能になるが、どんな形で保管さ
  れているか分からないところについて開示請求にならない」と述べました。 田村氏は「公文書が毀損(きそん)したときのため
  のバックアップデータだ。詭弁(きべん)でしかない」と指摘。長妻氏は「バックアップデータも復元できるのではないか」と述べ
  ました。

     12日・木曜日   「“年寄りをいじめるな”」 怒りの座り込み開始 厚労省前

   安倍政権の社会保障切り捨てに抗議し、誰もが安心して暮らせる世の中を求めて、11日、高齢者怒りの座り込み行動が
  厚生労働省前で始まりました。主催は日本高齢期運動連絡会と東京都老後保障推進協議会。13日までの3日間行われます。
  参加者からは75歳以上の窓口医療費2割負担が狙われていることに怒りの声が上がりました。
   和歌山市から初めて参加した女性(73)は、「年金は下げられ続け、使ってもいない介護保険料は上がり続けています。
  75歳の窓口医療負担を2割にするなんてとんでもありません」と話します。
  30年近く参加している男性(91)=東京都昭島市=は「社会保障削減は、頭から湯気が出るほど腹立たしい。弱いものいじめ
  の政治はひどい」と訴えました。
   日本共産党の衆参両国会議員10人が参加しました。
  板橋年金者組合の男性(79)は年金の毎月給付を求める運動をしています。「要請や座り込みで前向きに動かしている部分も
  あります。議員さんが激励してくれてよかった」と話しました。

    「中村哲医師告別式 福岡   9条実践の生涯しのぶ」  赤嶺・田村貴昭・仁比氏ら参列

   NGO「ペシャワール会」現地代表としてアフガニスタンで人道支援活動に尽力し、4日、銃撃されて亡くなった中村哲医師(73
  の告別式が11日、福岡市内の斎場で営まれました。
   会場の外まであふれる大勢の親交あった関係者らが参列し、沿道では講演や報道で活動に共感した市民が棺(ひつぎ)を見
  送りました。「平和には武力ではなく食料が必要」と危険を恐れず用水路建設、医療活動に奮闘した中村氏をしのびました。
  日本共産党からは赤嶺政賢、田村貴昭両衆院議員、仁比聡平前参院議員、岡野隆県委員長が列席しました。
   アフガニスタン戦争時、現地調査団に参加した赤嶺氏は「『自衛隊派兵が国際貢献だ』と声高に叫ばれているとき、人道支援
  とは、国際貢献とはこういうものだと示していただいた。憲法9条を持つ日本の国際貢献の在り方を氏の実践から学んだ」と語り
  ました。田村氏は「氏が抱いていた、日本がアメリカの戦争に加担することへの危機感に改めて思いを巡らせた。博愛と献身に
  あふれた遺志を大切にしたい」と話しました。
  「ペシャワール会」は来年1月25日、福岡市の西南学院大学で一般の方も参加できるお別れの会を開く予定。

       13日・金曜日    「COP25inマドリード日本 また化石賞」  小泉環境相演説に批判

   【マドリード=小梶花恵】スペイン・マドリード市で国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)が開かれている11日、
  日本が「本日の化石賞」の1位を受賞しました。化石賞は、環境NGOの国際ネットワークの「気候行動ネットワーク(CAN)インター
    ナショナル」がその日の交渉で最も後ろ向きの行動や発言をした国に贈ります。日本が化石賞を受賞するのは先週に続いて2度目。
     今回の授賞理由は、小泉進次郎環境相がこの日のCOP閣僚級会合のスピーチで温室効果ガス削減目標の引き上げや石炭火力
   発電の中止の考えを示さなかったこと。贈呈者は日本の姿勢を批判した上でグレタ・トゥンベリさんの国連スピーチを引用し、「よくも
   そんなことを、日本」と述べました。
    小泉環境相のスピーチに注目していたというCAN東南アジアのニティ・ネサンデュライさんは「石炭をやめることについて何も言わな
   かったことにとても失望した」と語り、「彼の個人的価値を損なうだけでなく、(環境省が)石炭火力を推進したい他の省庁の下にあるこ
  とを示している。日本の若者や私たちすべての東南アジア人が後押しし、東南アジアや国内の石炭火力をやめさせたい」と話しました。

               COP25inマドリード 「変えるのは人々」 政治家・企業トップは、行動していると見せかけてきた

      グレタさん、参加よびかけ

     【マドリード=遠藤誠二】スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(16)は11日、スペインの首都マドリードで開かれている
   国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)で演説し、地球温暖化を阻止するのは「われわれ人々です」と述べ、行動
  に参加することを訴えました。
    国連会合での演説は9月にニューヨークの国連本部で開かれた気候サミットに次ぐもの。グレタさんは、世界の100の大企業が71%、
  G20諸国が80%の温室効果ガスを出し、世界の10%の富裕層が二酸化炭素(CO2)の半分を排出していると指摘。「一番危険なの
  は行動しないこと。政治家や企業CEO(最高経営責任者)は実は何もやっていないのに行動しているとみせかけてきた」と痛烈に批判し
  ました。
    グレタさんは「(来年からの)10年は私たちの今後の未来を定義づけるもので、私たちは希望の兆しを見つけるのに必死になっていま
  す」「でも、私がみてきた希望はあります。それは政府でもなく企業でもなく、人々からのものです」と指摘しました。
    その上で、「人々は、起き上がる途中にありますが、(この問題で)一度、気が付いたら、われわれは変えることができます。私たちは変
   化に用意ができています」「それが希望です。なぜなら、私たちには民主主義があり、選挙時のみならず、いつもそれを持っているからで
   す」「私たちの歴史の中で、すべての偉大な変革は人々からでした。私たちは待つ必要はありません。今すぐに変化を始めよう」と呼びか
   け、大きな拍手をあびました。

         14日・土曜日   「桜を見る会」 首相に直結、数々の違法疑惑

   野党による首相主催「桜を見る会」疑惑の追及が続いています。公的行事の私物化、国会での虚偽答弁、資料の廃棄・隠ぺいなど、
  数々の問題が指摘されています。重大なのは、安倍晋三首相に直結する違法行為の疑惑が多数あるということです。

         政治資金規正法 公職選挙法

   まず、政治資金規正法違反、公職選挙法違反が問われている問題です。
  政治資金規正法は、政治団体に収入や支出があった場合、政治資金収支報告書への記載を義務付けています。収支があっても報告
  しなかったら「不記載」で同法違反となります。
   安倍首相の後援会は2013年から毎年、「桜を見る会」の前日に東京都内のホテルで地元支援者らを招いた「前夜祭(夕食会)」を開
  催しています。
   今年の「前夜祭」について安倍首相は参加者約800人で、会費1人5000円はホテル側が設定したと説明。「ホテルの会場入り口の
  受付で安倍事務所の職員が集金し、ホテル名義の領収書をその場で手交し、受け付け終了後に集金したすべての現金をホテル側に
  渡した」と説明しています。
   しかし、「前夜祭」を主催し、会費を集めてホテル側に渡したのは首相の政治団体。政治資金規正法で規定した収支が発生しますが、
  後援会を含む安倍首相の関連政治団体すべての政治資金収支報告書にはこの「前夜祭」の記載がないのです。
   野党の調査で、「前夜祭」が開かれたホテルの立食パーティーの会費相場は「1人1万1000円から」となっています。安倍首相のいう
  「会費5000円」との差額をホテル側が値引きをしていれば、ホテル側から後援会側への「財産上の利益供与」に当たり、政党・政党支
  部以外への企業献金を禁じた政治資金規正法違反となります。
   公職選挙法との関係では、「前夜祭」で集めた会費と実際かかった経費との不足分を首相側が負担していたら、選挙区内の有権者に
  対する寄付行為を禁じた同法違反となります。
   同じことは、「桜を見る会」そのものでもいえます。税金を使った公的行事に、安倍首相をはじめ自民党議員らが自らの選挙区の後援
  会関係者を招待し、もてなしていることが明らかになっており、公選法で禁じる買収にあたるとの指摘もあります。

          公文書管理法 財政法

   安倍政権は、野党が要求する「桜を見る会」の招待者名簿などの資料を国会に提出することを拒み、「招待者名簿」など廃棄されたと
  される資料のバックアップデータの復元すら拒んでいます。
   公文書管理法はその目的として、「国及び独立行政法人等の有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされる
  ようにすること」を挙げています。安倍政権による資料の廃棄・隠ぺいが、公文書管理法違反に問われる可能性も指摘されています。
  「桜を見る会」は、「功績、功労のある方々を招待して慰労」することを目的として開催されています。
  しかし、実際には安倍首相の地元後援会員が多数招待され参加し、その上、反社会的勢力の参加や悪徳マルチ企業関係者の招待な
  どが明らかになりました。
  「功績、功労者の慰労」という目的を逸脱し、自らの後援会行事として公的行事を私物化していた安倍首相。予算の目的外使用として、
  財政法違反が問われる可能性もあります。

      15日・日曜日   「沖縄 不屈の民意  辺野古土砂1年 海上抗議

   安倍政権が民意を無視して強行する沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設の埋め立て土砂が投入されて1年となる14日、同新基
  地反対の「ヘリ基地反対協議会」が辺野古の海で抗議行動を実施し、抗議船8隻やカヌー31隻が繰り出しました。日本共産党からは赤
  嶺政賢衆院議員と党県議らが参加しました。
   赤嶺氏は船上で「(新基地反対の)県民の民意は不屈。民意を支えているのが、現場の皆さんのたたかい」と強調。辺野古で違法な工
  事を強行し、公的行事「桜を見る会」を私物化するなどモラル崩壊の安倍政権を「野党が共同して、必ず退陣に追い込む」と改めて表明し
  ました。
   県内の教会で牧師をしている男性は「沖縄が負わされてきた苦しみ、不条理。私たちは一つとなって、大きな力に対して立ち向かってい
  ます。私たちの働きが、沖縄中、日本中に向けて発信されている」とスピーチしました。
   脚本家の山﨑邦紀さん(71)は、沖縄のたたかいのエネルギーにひかれ、東京から何度も辺野古に足を運んでいるといいます。「(安倍
  政権に)真っ向から反対する沖縄がうれしい」と語りました。
   東京在住の映画監督の浜野佐知さん(71)は「絶対に基地を造らせてはいけない」「生物たちが命を奪われている」と強い怒りの思いを
  語り「(辺野古の問題を)人ごととせずに、全国各地で声を上げる人たちで、大きなうねりにしていかないと」と力を込めました。

     16日・月曜日    “安倍政権を倒し政権を代え 立憲主義を取り戻す”で一致 共産・志位氏、立民・枝野氏が党首会談

    日本共産党の志位和夫委員長と立憲民主党の枝野幸男代表は15日夜、東京都内で会談しました。会談は枝野氏が呼びかけたもの
   で、共産党から小池晃書記局長、立憲民主党から福山哲郎幹事長も同席しました。
    会談では、(1)閉会中も来年の通常国会においても、「桜を見る会」疑惑について野党が結束して追及の手を緩めないこと(2)安倍政権
   を総辞職に追い込むことに全力をあげること(3)早期解散も十分にあり得るとの認識で準備を急ぐこと(4)安倍政権を倒し政権を代え、立
   憲主義を取り戻すこと―の4点を確認しました。
    志位委員長は会談後の会見で、「確認された4点はたいへん大事だと思います。とりわけ安倍政権を倒し、政権を代え、立憲主義を取
   り戻すことで合意したのはたいへん大事な一歩前進だと思っています」と強調しました。
   枝野代表は「4点で連携、協力をさらに深めていく」と述べました。


      関電疑惑 年内報告困難    第三者委「奥深い問題」

      関電本社で会見

    関西電力幹部らに福井県高浜町の元助役が多額の金品を提供していた「原発マネー還流疑惑」で、同社が設置した社外弁護士でつく
   る第三者委員会が15日、大阪市の関電本社で会見しました。委員長を務める元検事総長の但木敬一弁護士は年内の最終報告公表は
   困難と表明。「調査を進める中、奥深い問題が出てきてまだ手数がかかる」と述べ、関電が10月に公表した社内調査の内容以上に問題
   が広がっているとの認識を示しました。
    会見によると、同委員会は但木氏ら4人の委員の下に弁護士約20人の事務局を置いて調査中。これまで100人を超える関電社員や
   役員らから聞き取りをしたほか、約600人を対象に書面調査をしたといいます。
    関電の社内調査は、前会長や社長を中心に3億円以上相当の金品の授受があったことを明らかにしました。しかし、聞き取りの大部分
   を会社側がしていたことや、高浜町の森山栄治元助役(故人)が顧問を務めたとされる建設業者を調査対象としなかったことなどが批判さ
   れていました。
     但木氏は第三者委員会の最終報告の時期について「正直、約束できない。個別事案の解明を重ねれば答えに結び付くと思っていたが、
   進めるともっと広がりがあると感じるようになった」「大きな問題がからんでいるという気がする」と述べました。
    金品の授受と、森山氏の関連企業が関電から受注した工事の関係について質問されると、「まさに問題意識をもって調査して論議してい
   る」と発言。森山氏のほかに類似事案があったかどうかや背景の構造についての質問にも「議論のホットなところだ」と言及するなど、委員
   の関心がうかがえるやり取りもありました。
   「調査の結果、明らかな不正が確認された場合は」との質問には、「結果として刑事罰に相当するものがあれば、報告書にそう書かざるを
   得ない。でないと第三者委員会の使命とずれる」と述べました。

       首相止まらぬ責任転嫁    「桜」国会 「審議時間割かれて…」

        野党のせい ホテルのせい 障害者のせい

    疑惑を追及されると“全部人のせい”にしてしまう安倍晋三首相の見苦しい言い訳が、臨時国会閉会後も止まりません。
   安倍首相は13日の東京都内での講演で、森友・加計疑惑や「桜を見る会」疑惑に触れて、「国会では政策論争以外の話に多くの審議時間
   が割かれてしまっていることを、国民のみなさまに大変申し訳なく思っている」などと述べ、問題を追及する野党に責任があるかのように主張
   しました。

     土台崩したのは

    しかし、政策論争の土台を崩してきたのは他ならぬ安倍首相自身です。国政の私物化、情報の改ざん、隠蔽(いんぺい)など国政の根本を
   揺るがす大問題を次々に引き起こしたうえ、国会答弁でもウソとごまかしを繰り返すなど、安倍政権ほど、国会を愚弄(ぐろう)してきた政権は
   ありません。
    桜を見る会に限っても、安倍首相は、参加者が急増した理由を「長年の慣行の中で行われてきたこと」と言い逃れ。桜を見る会の前日に開
   く安倍首相後援会主催の「前夜祭」の会費が安すぎると追及されると「ホテル側が設定した」「(明細書は)ない」とホテルに責任を押し付けてい
   ます。
    しかも、日本共産党の宮本徹衆院議員が資料要求した日に、桜を見る会の招待者名簿を廃棄したことについては「担当である障害者雇用
   の短時間勤務職員の勤務時間等との調整を行った結果」などと個人情報まで持ち出して、弁明に使いました。

      予算委から逃げ

    安倍首相がひたすら自身の言い分を繰り返した揚げ句、新たな事実が発覚すると、答弁を変えて平然としていることも数多くあります。
   そのうえ、安倍首相自身は、野党が要求する参院予算委員会の出席さえ拒否し、審議から逃げ続けてきました。安倍首相が一問一答形式
   の予算委員会の質疑で桜を見る会疑惑について説明したのは、日本共産党の田村智子参院議員の追及(11月8日)に対してだけです。
   安倍首相が「多くの審議時間が割かれてしまった」と嘆くなら、一刻も早く国会で説明責任を果たすことこそ必要です。




        「収支報告に見る各党の特徴」

        2019・12・16 

    机の上にこの数日間の新聞が溜まっている。桜、さくら、サクラの狂い咲きである。
   無頼派の旗手・坂口安吾(1906~1955)に『桜の森の満開の下』と題する幻想的な短編小説があった。
   お話はある峠の山賊と、妖しく美しい残酷な女との怪奇物語で、グロテスク文学の傑作といったところか。
    文芸評論家の奥野健男が『白痴』『青鬼の褌を洗う女』『夜長姫と耳男』と共に『桜の森の満開の下』を挙げ、「これは
   天才でなければ絶対に書けぬおそろしい傑作であり、坂口文学の最高峰といえよう」と絶賛したものだ。
    太宰治を嫌った三島由紀夫も坂口安吾は高く評価していて、「私は坂口安吾氏に、たうたう一度もお目にかかる機会を
   得なかつたが、その仕事にはいつも敬愛の念を寄せてゐた。戦後の一時期に在つて、混乱を以て混乱を表現するといふ
   方法を、氏は作品の上にも、生き方の上にも貫ぬいた。氏はニセモノの静安に断じて欺かれなかつた。言葉の真の意味
   においてイローニッシュな作家だつた。氏が時代との間に結んだ関係は冷徹なものであつて、ジャーナリズムにおける氏
   の一時期の狂熱的人気などに目をおほはれて、この点を見のがしてはならない」と敬愛の念を表明している。
    安吾は桜の森の満開の下に一人の孤独な山賊を置いた。ここまでは文学の話である。
   今、私が見ている桜の森の満開の下にはどのような生物がいるのか、孤独な山賊も美しい鬼女もいない。
   詐欺師、詭弁家、売名屋、破廉恥漢、莫連女、虚言症、香具師、そして単なる低能児の楽園である。
    それはともかくとして、机の上の新聞を片付けるとするか。その前に大事な処は書き写しておこう。新聞は「赤旗」のことだ。
 
      11月30日・金曜日「2018年政治資金収支報告」
     自民党=2018年の収入は262億9032万円で17年より4億3272万円増。政党助成金を174億8989万円受けて
    おり、収入全体に占める割合は66・5%で税金依存体質に変りはありません。企業・団体献金は24億5906万円で収入
    全体の9・3%。
     公明党=収入は149億1113万円で17年より28億5845万円増。公明新聞など機関紙誌収入は84億5195万円で
    収入全体の56・7%を占めます。政党助成金は29億4843万円で、助成金への依存率は19・7%と前年比で6ポイント
    下がりました。
      立憲民主党=収入は36億4900万円で、前年の12億5040万円から約3倍になりました。政党助成金は前年比約7
     倍の27億6430万円で、収入全体に占める割合は75・8%です。
      国民民主党=収入は65億6929万円。政党助成金の割合は84・8%。
      日本維新の会=収入は18億2058万円。政党助成金は2億4967万円増えて13億936万円になり、収入全体に占
     める割合は13ポイント増の71・9%と急増しました。
      社民党=収入は8億4064万円で前年比6541万円の減収。機関紙・社会新報などの事業収入が2億8640万円で
     34%を占めます。政党助成金は、3億7994万円で、依存率は45・1%です。

     では日本共産党はどうか。共産党の岩井鐡也財務・業務委員会責任者は29日、2018年政治資金収支報告書を公表
    し、談話を発表している。それによると収入の内訳は、党費6億4154で構成比は3・2%、寄付6億61で3・0%、機関紙
    誌・書籍等事業収入が173億2734で85・3%、国民の血税を政党が分け取りする憲法違反の政党助成金や、カネの力
    で政治をゆがめる企業・団体献金は一銭も受け取ってはいない。
     因みに企業・団体献金の大口は、日本自動車工業会8040万円、日本鉄鋼連盟8000万円、トヨタ自動車6440万円、
    日本医師連盟は全体で最高額となる2億円を献金している。
    要するに、この国では政治は金で買うことが出来るということだ。事実、今も買われている。
    



       「潜心黙祷」

        2019・12・15 

   「自分のしていることは平和運動ではない。農業ができて家族が食べていければ、結果として平和に
  なる......平和は結果でしかない」
      中村 哲

    偉大な日本人が亡くなられた。異境の地で暴力によって殺害された。
   中村 哲さんは1946年の9月15日生まれ、殺害されたのは今月の4日の水曜日、享年73歳。
      福岡県出身、職業は医師である。いやそれ以上の何かであった。
    中村さんは「しんぶん赤旗」のインタビュー記事にはたびたび登場し、反ナショナリズムの立場から啓蒙的な発言をしていた。
   15年の7月12日号では戦争法案について「9条は自衛隊の武力行使を制限してきた。今回の法案でその枠が外れる」と反対
  を表明した。中村さんの反ナショナリズムとは、人道主義のことである。
   日本共産党の志位和夫委員長は「憲法9条に基づく国際貢献とは何かということを身をもって体現された方だった」と追悼の意
  を示した。
   小説家の火野葦平は母方の伯父であり、火野の小説『花と竜』は若松で港湾荷役業を営んでいた父・玉井金五郎を描いたもの
  である。この作品についてはウイキペディア(フリー百科事典)は次のようの解説している。

   タイトルの「竜」は、金五郎が青年の客気で五体に入れた刺青であり、男としての虚栄心と詰まらない意地が、人生に拭えない影
  を落とすという自戒の徴である。周囲の誤解や無理解に挫けず、ひたむきに信念を貫く金五郎とそれを支えつづけるマンは、戦後
  に全てを失った日本において、裏切りや屈辱の境遇にあっても人としての品位を守ろうとする、玉井自身の理想を「花」としたもので
  ある。やや通俗的であるが、米国の占領から独立する日本への火野の願いを物語っている。

   玉井金五郎は中村さんの外祖父である。
 
    改めてご冥福を祈る。
  



           トランプ騒乱の時代と中東、日本

   欧米の破壊を“帝国主義”と糾弾
      アフガンで倒れた中村哲医師の遺言

     公開日: 更新日:
     宮田律現代イスラム研究センター理事長

               


    2008年6月、アフガニスタン東部のガンベリ砂漠で用水路工事の指揮を執る中村哲医師(C)共同通信社

   12月4日、アフガニスタン東部ナンガンハル州の州都ジャララバードで、何者かによって銃撃を受けて死亡した中村哲医師(享年73)。
  アフガニスタン支援に真摯に、一生懸命に取り組んだ彼の姿は、イスラム地域を研究し、この地域と日本の相互理解を進めようと考え
  ている者には大きな励みになってきた。

   中村医師は地球環境問題も危惧し、また集団的自衛権についても「日本はこれまで、アフガニスタン国内では民生支援に専念してきた。
  そのことが日本への信頼であり、我々の安全保障であった。それが覆されようとしている」「戦争の実態を知らぬ指導者たちが勇ましく吠
  え、心ない者が排外的な憎悪を煽る」と語っていた。日本がなし崩し的に米国の軍事行動に協力してきたことが日本人に対する誤解や憎
    悪を煽り、最も強く警鐘を鳴らした中村医師が犠牲になったことが悔しくてならない。

     アフガニスタンは、中村医師が緑化に成功した地域もあるが、全体としては混迷を深めている。「ワシントンポスト」は、12月9日、米国歴
   代政権のアフガン戦争に関する虚偽の報告が、400人以上の政府・情報関係者への聞き取りから明らかになったと報じた。同記事によれ
   ば、米国政府・軍関係者はアフガン政策について「進歩」あるいは「やや進歩」があると言い続けてきたが、「進歩」とは真逆な情勢にある。
   米国は18年間の戦争で9800億ドル(100兆円余り)とも見積もられる戦費や資源を費やしたにもかかわらず、アフガニスタンで安定した政府
   の創設に必要な軍・警察づくりにも失敗し、アフガニスタンでは各地で政情不安が増幅するようになった。この連載でも書いた通り米軍はケ
   シ栽培の根絶にも成功しておらず、いったい何のためのアフガニスタン駐留かと問う声が当然上がるような状態だ。

       ■米国が100兆円の戦費を投じても混迷を深めるアフガニスタン

   2017年2月1日、米国政府の「アフガン再建特別監察総監(SIGAR)」の報告書が発表され、16年11月時点で、アフガン政府が支配、影響
   下に置いているのは全土の57.2%で、16年8月の63.4%より約6ポイント、15年11月より約15ポイント低下するなど、タリバンなど反政府武装
   勢力が確実に勢いを増している。アフガニスタンは、2018年6月にIMFが発表した世界の貧困ワースト順位では12位にランクされ、1人あた
   りGDPは601ドルと低い。またユニセフが同様に18年6月に明らかにした統計によれば、アフガニスタンでは子どもの半数の370万人が学校
   に通えず、そのうちの60%が女子だという。

   米国はオバマ政権時代にアフガニスタンで最も不安定で、武装集団が活動する地域にあまりに短期間に金を性急に与え、それがアフガニ
  スタンの政治社会の腐敗を招き、腐敗への反感からかえってタリバンなど武装集団の求心力を高め、その活動を強化することになった。
  米国防総省は支援規模や資金が限定されているため、アフガニスタンで戦闘が発生している不安定な地域での武装集団の鎮圧を優先する
  ことになり、USAID(合衆国国際開発庁)がこれらの地域の復興の責任を負わされているものの、危険な地域では十分な成果を得られてい
  ない。

   トランプ大統領は今年7月に、パキスタンのイムラン・カーン大統領との会談の中で、「アフガニスタンで戦争をやる気になれば、1週間で容
  易に勝てるが1000万人を殺すことは望まない。米国が戦えばアフガニスタンは地上から消滅する。」と述べた。アフガニスタン政府関係者は
  トランプ氏の発言を受けて、米国はガニ政権にもっと敬意を払うべきだと語った。反政府勢力タリバンのスポークスマン・ザビフッラー・ムジャ
  ーヒド氏は、「米国は18年間アフガニスタンで戦ってきたが、人を殺害することに抑制などなかった。米国の戦いは無益で、なぜアフガニスタン
  が『帝国の墓場』と呼ばれているかを理解していないことを表している」と述べた。ムジャーヒド氏の発言は、大英帝国やソ連がアフガニスタン
  での戦いに敗れて退いていったことを指すものだが、米国が18年からタリバンと協議して外交的解決を求めていることも、トランプ大統領は
  意識していないようだ。

   中村哲医師は「対立感情は、むしろ(欧米の)援助する側が持っているような気がしますね。優越感を持っているわけですよ。ああいう遅れた
  宗教、遅れた習慣を是正してやろうという、僕から言わせれば思い上がり、もっときつくいえば、“帝国主義”ですけどね」と述べているが、トラン
  プ発言はまさに「帝国主義的」で、アフガニスタンに対する彼の傲慢な思いや姿勢を端的に表すものだった。中村医師は、「銃で押さえ込めば、
  銃で反撃されます。当たり前のことです。でも、ようやく流れ始めた用水路を、誰が破壊しますか。」と語っていたが(※注)、トランプ大統領は爆
  弾でアフガニスタンの人々を押さえ込めると考え、反米感情をさらに植えつける発言をした。

  (注)中村哲医師の発言はインタビュー記事「アフガニスタンという国で、9条をバックボーンに活動を続けてきた」より。

    ■砂漠を緑化して農地を造ろうとした中村医師

   中村医師は、「人が飢えているところに爆弾を落して何になるんですか」と語っていたが、米国のアフガン政策は、砂漠を緑化して農地を造り、
  人々に生活手段を与えるという中村医師の発想とは真逆にある。そもそも、タリバン政権は9.11の同時多発テロの実行とはまったく関係がなく、
  単にオサマ・ビララディンのアルカイダの活動拠点になっていたという理由だけで米国はアフガン戦争を開始した。米国のアフガン戦争での市民
  の犠牲者は、国連の見積もりで、07年以降だけでも4万人に近い。破壊でテロを制圧し、アフガニスタンに平和をもたらそうとした発想自体に重
  大な欠陥がある。アフガニスタンの警察が中村哲医師殺害事件の容疑者を拘束し、また福岡県警が刑法の国外犯規定に基づき、アフガン側と
  協力して殺人容疑で捜査を行っている。テロの容疑者に対しては逮捕して公正な裁判にかければ十分で、市民を巻き添えに戦争を行うことの正
  当性はまったくなく、暴力の種子を蒔くだけで、平和をもたらすものではない。



            「痴呆の狂い咲き」
     
           2019・12・14 

      これでいいのかニッポン。


    1  和泉洋人首相補佐官が、厚生労働省の幹部の女性と公私混同の行動を繰り返している疑いがあると週刊誌
       が報じ、野党は、事実関係を確認するよう政府に求めている。
       12日発売の「週刊文春」が、和泉補佐官が、厚生労働省幹部の女性と親密な関係にあり、出張先や東京都内
       でハイヤーを使って女性を送迎するなど、「公私混同」を繰り返していると報じた。    週刊文春

    2  当選5回、鹿児島県選出の小里泰弘議員(61)は、これまで環境副大臣兼内閣府副大臣や農水副大臣等を歴
       任してきた。父・貞利氏の地盤を継いだ二世議員でもある小里代議士が、会員制ラウンジの上智大生と愛人契
       約を結んでいた。
       「3年ほど前の六本木の会員制ラウンジに勤めていた時に知り合いました。程なく“もっと払うから、外で会いませ
       んか?”とか、そういう感じで誘われて。ホテルで会って封筒に入った10万円くらいを手渡しで貰っていて。多い時
       は月に3回とか、ありましたね……」
        こう証言するのは、小里代議士と愛人契約を結んでいた女性当人(23)だ。     デイリー新潮

    3   バツイチで独身の菅原氏は、結婚を前提としない形で男女関係にあった27歳(当時)のA子さんと、ハワイで合流
       していたという。
       「バレないように飛行機は別々で、現地で落ち合いました。連日ゴルフ三昧で、4泊6日で四ラウンドもしていた。副
       大臣なのに、自由に旅行して大丈夫なのかと心配する女性に、『嘘を申請したから大丈夫』と語っていたそうです」
       (A子さんの知人)
        菅原氏は経産副大臣だった2013年4月27日から5月1日にかけて、「政治経済事情視察」として衆院議院運営委員
       会に請暇願を提出し、ハワイに旅行していた
。          週刊文春

     4 そして、元秘書や関係者が口を揃えるのは、菅原氏と、ある元女性秘書との「関係性」である。
       その元女性秘書とは、
       「容姿端麗な50代の女性で、10年以上、菅原事務所に勤め、金庫番の役割を果たしていました。誰もが、菅原さん
       とイイ仲だと見ていましたが、昨年、練馬区議に立候補し、当選。菅原さんとの関係がこじれたものの、金庫番とし
       ていろいろと知っているため野に放つわけにもいかず、菅原さんが必死に応援して区議の座に就かせ、彼女を納
       得させたのではないかと言われています」(練馬区政関係者)       デイリー新潮

     5 そして、今井政務官と橋本氏の2人がどれほど“盲目”なのか、その決定打とも言える記事が、週刊新潮(19年9月
       19日号)に掲載された。
       そのタイトルは「不倫相手は『破産申請』で『今井絵理子』のスピード救済法案」というもの。記事内容は、歯科医院が
       閉院状態になるなど“ハシケン”が経済的に困窮しており、周囲には「破産申請中」と説明。そんな“恋人”の苦境を救
       うため、今井政務官が私設秘書として雇用する可能性がある――という内容だ。
       記事は《大本を辿れば公金の使い道にかかわること。そんな話は「スピード廃案」を願いたいものである》と締めくくった。
       ちなみに2001年1月に閣議決定された「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」によると、政務官は「政治と行政への
       国民の信頼を確保」する必要があるという。       デイリー新潮


     6 マルチ商法を展開していた「ジャパンライフ」の元店長が12日、主要野党が国会内で開いた首相主催「桜を見る会
       追及本部会合に出席し、元会長宛ての招待状を使った資料が顧客勧誘に「フル活用」されていたと証言した。
       この資料には招待状の実物の写真が掲載され、安倍晋三首相から元会長に届いたと強調して記されている。元店長
       によると、資料は元会長と担当部署が綿密な打ち合わせをして作成。全国各地の店舗でのセミナーで使用されたという。 
                                        時事通信

     7 自民党の世耕弘成参院幹事長は6日の記者会見で、同党の河井案里参院議員から「体調を崩し、自宅で約1カ月の療
       養が必要だ」とする医師の診断書が5日付で提出されたと述べた。世耕氏によると、病名は適応障害だという。
       河井氏を巡っては初当選した7月の参院選で、事務所が運動員に法定額を超える報酬を支払っていたと週刊文春が報
       道した。夫の河井克行氏は報道を受けて10月31日に法相を辞任した。参院事務局によると、案里氏は10月15日以降の
       参院本会議を欠席している。
       世耕氏は診断書のほか本人による説明書類も提出されたことも明らかにした。「指摘されている事案については第三者
       が入って調査をしており、適切な時期に報告したい」と記しているという。      日経新聞

    8  次々と新たな醜聞が飛び出す、安倍晋三首相主催の「桜を見る会」問題。反社会的勢力の参加までもが取り沙汰される
       なか、「桜を見る会」が、半グレ集団の “営業” 活動に利用されているという悲鳴が、新宿御苑から遠く離れた、石垣島よ
       り寄せられた。
       彼らが利用するのは、半グレグループのリーダーであるA氏が、安倍昭恵首相夫人(57)とがっちり握手をしている写真だ。
       「A氏とその取り巻きは、石垣島では有名な半グレグループです。この写真を見せられたのは、今年、A氏が『桜を見る会』
       に参加した直後でした。
       政治家との人脈を誇示するために、昭恵夫人との写真を仲間の半グレや取引先にばらまいているのです」(B氏)
       A氏とは何者なのか。彼を知る会社社長は、こう話す。
       「もともとは、大阪の格闘技団体の代表だった人物です。2011年の東日本大震災では、被災地で炊き出し支援をして、話題
       にもなりましたね」
       だがA氏は、“半グレ” という裏の顔を持っていた。
       「彼は、『大阪の半グレ集団の初代トップ』といっていい存在でした。凶暴さで有名でしたが、大阪で暴力団関係者と揉めて、
       沖縄に逃げたと聞いています」(前出・社長)
       A氏が「桜を見る会」に招待されたことは、これまでも報じられてきたが、昭恵夫人とのツーショット写真は、本誌が初めて掲
       載するものだ。         FLASH

    9  北村誠吾・地方創生担当相は13日の記者会見で、自身が代表を務める「自民党長崎県第4選挙区支部」が、県の補助金を
       受けることが決まった企業から献金を受けた問題について、「補助金を受けていることは全く知らなかった。疑念を抱かれる
       ことは本意でない」と釈明した。
       2017年に受け取った60万円は、今月10日に全額返金したという。政治資金収支報告書の記載については、「必要な訂正を、
       精査をしたうえで進める」と語った。        毎日新聞




      「望年会」

         2019・12・10 



   今日は星置9条の会の望年会があった。
  星置では「年を忘れる」ではなく、「新たな年を望む」という意味で「望年会」と呼ぶ。
  今回は代表の福盛田勉さんの発案でバイキング・レストランでの開催だ。それで、学習はなしで、飲んで、語って、笑った後の
  片付けも無し。無礼講ということだが、望年会というのは本来こういうものなのかもしれない。まあ、勝手にそのように解釈して
  乾杯の音頭を指名された私はスピーチなしでただ一声「乾杯」と発して幕開けとした。
   仲間がいるということは素晴らしいことだ。自分の生きている「今と此処」がどういうものであるかが分る。それは、これから
  何をしなければならないのかが分るということだ。
   改めて、友情に感謝。



 
    「望年会」


   さすが亥年、何かと騒がしい1年でした。
  春の一斉地方選挙、参議院選挙、次々と暴露される安倍暴走政治の実態。
  天皇即位利用の国民目くらまし報道等々。
  そんな情勢の中、9条の会や様々な団体の活動が、平和を守った1年でした。
  平和を語り合う「望年会」を企画しましたので是非ご参加ください。
  例年と趣向を変え、学習無しで下記にて行います(語り、飲んで、4時間)




        星置9条の会代表   福盛田 勉

       会場 「すたみな太郎」手稲店   焼肉・寿司バイキングのお店

 




       「深夜の雑学・桜の周辺」

       2019・12・2

          花は桜木人は武士

    【注釈】 花では桜の花が最も美しく、人はぱっと咲いてぱっと散る桜のように、死に際の潔く美しい武士が最も
    すぐれていることをいった言葉。
    【類義】 木は檜、人は武士
    【例文】 花は桜木、人は武士というように自分も潔くありたい。
         花は桜木 人は武士 柱は檜 魚は鯛 小袖はもみじ 花はみよしの
                     一休宗純禅師

     ※  中尾英司さんのブログ・「一休さんの云いたかったこと」

          
     「桜」ではなく「桜木」と、“花”ではなく“木全体”を言っています。
    一休は、桜の花ではなく、「佐座木」(さくらぎ)=「佐の神の坐す木」=瀬織津姫の化身としての「木」そのものを言
    っているわけです。ここで言う「花」とは植物の花ではなく、松本いはほが「葛の花」(国栖人の女神)と詠んだように、
    「女神」のことを言っているのでしょう。つまり、「花は桜木」とは、「女神は佐の神」=「女神は瀬織津姫」と瀬織津姫
    そのものを讃えているのでしょう。

     「戦国武将篇」
  
           たちならぶかひこそなけれ桜花
               松にちとせの色はならはで      武田信玄

           今川の流れの末も絶えはてて
               千本の桜散り過ぎにけり       織田信長

           恋しくて今日こそ深雪花ざかり
               眺めに飽かじいくとせの春      豊臣秀吉

     「俳諧」
 
            命二ツの中に生たる 櫻哉        松尾芭蕉

            行く春や 白き花見ゆ 垣の隙      与謝蕪村

            見かぎりし 故郷の山の 桜哉      小林一茶

            散る桜 残る桜も 散る桜          良寛

    「和歌」


            久方(ひさかた)の 光のどけき 春の日に
                          しづ心なく 花の散るらむ
                                   紀友則 古今集・小倉百人一首33番

            しき島の やまとごころを 人とはば
                          朝日ににほふ 山ざくら花

                                    本居宣長


   「俗唄」   

             酒なくてなんでおのれが桜かな

   「隠語」
     サクラとは、公演主催者や販売店に雇われて客や行列の中に紛れ込み、特定の場面や公演全体を盛り上げたり、
    商品の売れ行きが良い雰囲気を作り出したりする者を指す隠語。当て字で偽客とも書く。

   「植物学」(ウイキペディア百科事典)

    サクラ)は、バラ科モモ亜科スモモ属(サクラ属)[1](Prunus, Cerasus, Japanese cherry, Sakura) の落葉樹の総称。
   サクラはに咲かさせるにより、日本文化に馴染みの深い植物である(#日本人とサクラ)。また、日本において観賞用
   として植えられているサクラの多くソメイヨシノという品種である。英語では桜の花のことをCherry blossomと呼ぶのが一般
   的であるが、日本文化の影響から、sakuraと呼ばれることも多くなってきている。
   現在、ヨーロッパ・西シベリア日本中国米国カナダ[2]など、主に北半球温帯に、広範囲に分布している。      
   サクラの果実はサクランボまたはチェリーと呼ばれ、世界中で広く食用とされる。日本では、塩や梅酢に漬けた花も食用と
   される。 サクラ全般の花言葉は「精神の美」「優美な女性」、西洋では「優れた教育」も追加される




       「花のしたにて 春死なん」

         2019・12・1 

      年の瀬や 水の流れと 人の身は
  

         宝井 其角   1661~1707   蕉門十哲の一人

   
    月が代わって今日からは12月、この31日で今年も終わる。
   世間は季節外れの桜の狂い咲きで大騒ぎ、何の桜かと見れば、桜の花などどこにはなく、色も匂いも詩もなく
   風雅の世界とは遠く離れた悪臭漂う俗界で一世一代の晴れ着で着飾った阿呆の群れが記念写真の中で得意
   満面のポーズを取っているだけのことで、ほとんど意味はない。
   それでも写真の中央に安倍首相がいればその写真には反社勢力にとっては利用価値があるらしく詐欺の小道
   具として出回っているそうで、被害は計り知れないということだ。
   反社勢力というのは与太者、詐欺師、ヤクザ、半グレのことを指す言葉だが、ところが茶坊主筆頭の菅義偉は
   11月の27日の会見で、「『反社会勢力』について様々な場面で使われることがあり、定義は一義的に定まって
   いるわけではないと承知しております」と話した。おかしな事をいう男だ。
   反社とは、もともとは暴力団構成員と、暴力団と関わる人間及び企業のことを指す言葉で、政府が公式に反社
   を定義したのは07年6月のことだ。「犯罪対策閣僚会議幹事会」の中で、「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して
   経済的利益を追求する集団又は個人」と定義され、現在までの基本になっている。
    ではその反社の人間にどのような功績や功労があったというのだ。いや、反社の人間ばかりでなく「桜を見る
   会」に招待された芸能人、安倍晋三後援会員、安倍昭惠の友人諸氏、三原じゅん子の母と叔母、こういった人
   間たちにどのような功績や功労があったのか。誰も答えることは出来ない。

          願はくは 花のしたにて 春死なん
          そのきさらぎの 望月の頃


                      西行法師(1118~1190)享年73
                     俗名  佐藤義清

 



       「文芸批評」

           2019・11・26 

   今日の新聞の「文芸時評」は文芸評論家の胡沢 健(くるみさわ けん)が書いていて、タイトルは「日本人は
  今も『臣民』なのか」。その書き出しはこうである。

   李琴峰「星月夜」(『すばる』)は、新彊と台湾をつなぐ差別と迫害の歴史を、日本で邂逅するアジア人留学生
  たちの群像を通して浮かびあがらせた作品である。

    私は現代文学というものをほとんど読まないので、胡沢さんが対象とする文学世界のことはよく分からない
   けれども、批評は文章のなす仕事であるから優れた批評はそれだけで独立した作品として読むことが出来る。
   そして、そういった仕事は単なる作品紹介にとどまることなく、必ずその作品の書かれた背景について何ごと
   かを暴き出して、文学の領域を乗り越えて文明批評という形をとる。
    李 琴峰(り ことみ)さんは台湾籍の日本の小説家であり、日中翻訳者である。母語は中国語であるが、日
   本語で作家活動を行っている。
    胡沢さんによると、「星月夜」は「パリのアメリカ人」ならぬ「日本の台湾人」「東京のウイグル人」の経験を通し
   て、人間関係の中に横たわる根深い差別、悪意、嫌悪、憎しみを泡のようにぶくぶくと浮かび上がらせた作品
   だそうだ。
    この批評の後半は一転して国内の日本人の「今と此処」についての批判だ。これは全文書き写そう。

         「業の深さ考える文学と天皇特集」


     10月22日から31日にかけて天皇即位を祝う「饗宴の儀」が皇居で4回開催された。2回目の25日には
    台風21号が襲来し、多くの犠牲者が出たのは周知の通りである。100人近い死者・行方不明者を出した台
    風19号からわずか2週間後の出来事である。さらに4回目の31日には、首里城が火災で焼失。災厄が次々
    と襲う。
     それでも饗宴は続けられ、11月の国民祭典では16回もの「天皇陛下万歳」がとどろくに至った。まるで『方
    丈記』の時代の反復である。
     堀田善衛『方丈記私記』は書いている。「かくまでの死者、屍体がごろごろと道にあったとすれば、死屍臭は
    宮中にも当然に達していた筈である。そうして、人民の屍とその屍臭にとりまかれて、彼ら宮中の連中は何を
    していた」と。あれから千年、日本人は変わらず「臣民」であり続けているのか。『方丈記私記』を手に今こそ
    「『日本』の業の深さ」を明視しなければならない。
     今月文芸誌で唯一天皇を特集した「文学と天皇の問題」(『民主文学』)は、そのための重要な入り口となろう。

     そこで思い出すのは「我が亡き後に洪水よ来たれ」というフランス王ルイ15世の愛人であったポンバドール
    侯爵夫人の言葉だ。カール・マルクスはこの言葉に言及し、、「"大洪水よ、わが亡きあとに来たれ!" これがすべ
    ての資本家およびすべての資本家国民のスローガンである。それゆえ、資本は、社会によって強制されるので
    なければ、労働者の健康と寿命にたいし、なんらの顧慮も払わない」と述べた。
     堀田善衛(1918~1998)には『ミシェル城館の人』(集英社・三部作)という作品があって、これはモンテーニ
    ュについて書かれたものだ。



        「モリ・カケ・サクラ」

        2019・11・23

      靖国小僧の「桜を見る会」の私物化について各界の意見。

   1 小沢一郎 

     小沢一郎衆院議員が22日、ツイッターに新規投稿。批判がわき起こる安倍晋三首相主催の「桜を見る会」に
    ついて報じる記事を引用し、安倍首相に「総理以前に政治家の資格がない」と手厳しく批判した。
     小沢氏は「結局この人物はいつも『お友達』だけを優遇。税金は歯止めなく『お友達』へと流れていく。行政の中立
    性・公平性もへちまもない。そもそも何とも思っていない」と指摘。「総理以前に政治家の資格がない」と投稿した。

     政府は同日の閣議で、公費による首相主催の「桜を見る会」で提供した飲食物に、安倍晋三首相の地元山口県の
    日本酒「獺祭」が含まれていたとする答弁書を決定した。


    2 平野啓一郎   

      公開中の映画「マチネの終わりに」の原作者で作家の平野啓一郎氏が22日、ツイッターに投稿。安倍晋三首相に
     「辞めるべき」と退陣を促した。
      平野氏は「結局、嘘つきを総理にしてたら、政治が混乱し、停滞するということ。だから、彼は辞めるべきだし、野党
     のせいじゃないよ。違法行為が疑われてるのに、見逃せるわけないだろう」と指摘した。

     3 橋下徹

       元大阪市長で弁護士の橋下徹氏が16日、日本テレビ系「ウェークアップ!ぷらす」に出演し、首相が主催する「桜
     を見る会」について「これは政府の行事を使った政治資金パーティー。安倍さんは猛省してもらわないと」と批判した。
      1万数千人が招待され、公費が使われているという同会に橋下氏は「政府与党が一体の中で政治と行政がごちゃ混
     ぜになっている。日本のあしき例。これは政治資金パーティーです。だから会費を取ってやればよかったのだけど、与
     党と政府が一体になっている中で、何となく日本政府の行事を使いながら政治家が政治資金パーティーをやったってい
     う形です」と指摘した。
      さらに「飲食はいらないじゃないですか」と、招待客をもてなすさまざまな料理が出ることも問題視。「桜を見ながら懇親
     するのはいいですけど。日本の財政、ここまで厳しいと言われているんだから、それくらいはケジメをつけてくれないと」と
     した。また、招待人数が年々増加し、1万数千人に膨れあがっているということにも「会の目的がよく分からなくなっている」
     と存在を疑問視した。
      同会には芸能人も多数招待されており、参加者は一緒に写真を撮ってもいる。財産上の利益に当たり、寄付行為にあ
     たるのではという指摘については「建前としては、行政がやったことだから政治上利益には当たらない。でも政治家が芸
     能人を呼んでパーティーをやったらアウトです。だから政治と行政を区分けして、後援会を広く呼ぶのは政治パーティーだ
     と区分けして、懇親をするならしつらえ、選ぶ人を決めて、飲食なしでしないと。だから安倍さんはこれを猛省してもらわな
     いとダメ」と口角泡を飛ばし、まくしたてた。

     4  羽島慎一

      羽鳥慎一アナウンサー(48)が21日、司会を務めるテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。
     公費による首相主催の「桜を見る会」を巡り、招待者の推薦に関して安倍晋三首相枠は約1000人で、その中に昭恵夫人
     の推薦“アッキー枠”が含まれていたことや、野党から招待者名簿の請求があった当日に廃棄した理由をシュレッダーの
     順番待ちの結果としたことなど数々の“疑問点”に言及した。
      羽鳥アナは首相夫妻のあいさつに着目し「桜を見る会のあいさつで総理は“皆さんとともに政権を奪回してから7回目の
     桜を見る会”。昭恵さんは“これからも主人を応援していただくようにお願いします”と言っている。功労、功績のあった人が
     来る会のあいさつではないんじゃないかなと思います」と指摘した。

     5  青木 理

      コメンテーターでジャーナリストの青木理氏(53)は「語るに落ちたなと思ったんだけれども、1万1000円のコースしか
     ありませんってニューオータニ側が言ってるのに、5000円でやってると。間を補填しちゃってたら、公職選挙法に当たっ
     て違法になっちゃうわけですよ」と指摘。
      続けて「逆にニューオータニ側が、安倍さんだから格安でやりますと5000円でやってたら、ある種ニューオータニから
     安倍事務所、あるいは安倍首相に対する政治献金なのか便宜供与にもなりかねないわけですよね」とし、「いずれにして
     も語るに落ちちゃっていて、説明すればするほど、何かつじつまが合わなくなってきちゃってる」とコメント。
      さらに「かろうじて、ぶら下がりって形で記者会見してるんだけれど、立ち話的なぶら下がりって政治記者によくあるパタ
     ーンなんだけど、あんなもん説明じゃないですよ。きちんと記者会見するなり、本来は国会で予算委員会の審議に応じて、
     後ろめたい事がないのならきちんと明細書も出して説明しないと。この問題、場合によっては安倍政権、戦後最長の内閣
     になったんだけど、命取りになると思いますよ」と説明責任を果たすべきだとした。

      6  玉川 徹

      コメンテーターで同局の玉川徹氏(56)は「(ホテル側には)あるでしょうね」と指摘し、「それだけじゃなくて領収書ですよ。
     ホテル側が事前にお金も受け取らないままに大量の領収書を事務所側に渡していたという事になるわけですけど。でもそ
     れはあくまでお金をもらった事に対する証明で領収書を出すのであって、800人分の領収書を第三者である事務所側の人
     に渡しておくというのは通常考えられない」とした。
      さらに夕食会の会費が5000円だった事に「大幅な値引きもしないと出来ないのに、なぜ大幅な値引きをしたのか。値引き
     交渉は事務所はやってないというし、ツアー会社もやってないという事になると、ホテル側が勝手に大幅な値引きをして提示
     していると。ニューオータニって、そういうホテルなんですかって信用問題になっちゃう」とホテル側にもマイナスになるとした。
      続けて「一般の会社の人でも、ウチもそういう風にやってくれよと。安倍さんのところにやったんだからウチもやれるよねって
     言われた時に、どういう風に断りますか、ニューオータニとして。総理だからやりましたって話にならないでしょ、ホテルとしては。
     言い訳出来ない事をやったって事になるんで、ちょっとそれはどう考えても考えにくいです」とコメントした。

      7 蓮舫

       立憲民主党の蓮舫参院議員(51)が12日、自身のツイッターを更新。自民党の世耕弘成参院幹事長(57)が「桜を見る
      会」についてのブログを削除したことに私見をつづった。
      例年4月に新宿御苑で行われている「桜を見る会」に安倍晋三首相の後援会関係者が約850人が招待されるなど、野党が
      税金の私物化と批判を強めている。
       蓮舫氏は「削除。自民党参議院の世耕弘成幹事長も安倍総理と『桜を見る会』のブログを消去」と世耕氏が「桜を見る会」
      のブログ記事を削除したことを指摘。
      「理由は『後援会メンバーの顔が写っているから』だと、記者への説明」としたことに「は? 後援会の方々との他の会合とか、
      まだアップされてるのもありますが。なぜ、桜を見る会だけ削除なんでしょうか」とつづった。



      「小桜を見る会・地方興行」

       2019・11・18

   自民党に大岡敏孝(47)という衆院議員(滋賀1区)がいるそうだ。この人が釈明会見「寄付行為の可能性」を
  行ったということだ。私はこの大岡某さんについては名前も知らなかったが、昨日の京都新聞でこの人は一躍全
  国区の超有名人となったようだ。新聞の力というものは馬鹿にできないものだね。
   新聞によると、大岡さんは今月の政治資金パーティーで、選挙区内の大津市の学区自治連合会長ら34人に無
  料で飲食を提供したということだ。この行為が、有権者への寄付を禁じた公職選挙法に抵触する恐れがあり、大
  岡さんは「「寄付行為に当たる可能性はある。疑念を持たれないよう、来年度以降は(無料招待の)来賓を廃止す
  る」と述べた。
   大岡さんは、このパーティーを初当選した翌年の2013年から毎秋開催し、17年からは来賓の範囲を設定し、毎
  回、今秋と同様の肩書の約60人を無料招待していたことも明らかにした。
   今回の出席者への追加徴収については「いったん無料で招待し、後から請求するのは難しい。自主的に納めてい
  ただける方からは領収しようと思う」と極めて常識的なことを非常識な感覚せ話した。
  それで、問題について、18日に党本部に報告するとした上で、議員活動を続ける意向を示したということだ。
   と、ここまで京都新聞の記事を読んでいて、はてこの記事はどこかで読んだような気がする、しかもつい最近のこと
   だと思いながら、ふとプリンターの上に置いてある「しんぶん・赤旗(日曜版)」に目をやると、「国政揺るがす桜を見
   る会」という大文字の見出しが浮き上がっていた。なるほどね、スケールの違いはあるが構図は全く同じである。
    欠陥工場オーナーの二階俊博幹事長は会見(12日)で、後援会員を招待する是非を問われ「議員は選挙区の
   皆さんに、機会あるごとに呼びかけてご参加いただくことに配慮するのは当然だ」と開き直ったが、いつものことだ
   けれども、この老害は問題の本質がまったく理解できていない。
    見ず知らずの他人様にどういう目的で無料で飲食を提供するのか、またその他人様が有権者であるとしたら、単
   純に考えても買収行為以外のなにものでもないことは小学生にでも分かる社会常識である。
    親分の安倍晋三が「桜を見る会」という名で選挙活動をして7年持ったので、子分の大岡某はそれを見習って滋賀
   県大津市で「小桜を見る会」を毎年開催してきたということである。
    とすると花見の格付けは、親分が東京の新宿御苑で開くものを「桜を見る会」と称し、各子分が地方都市で打つ
   興行を「小桜を見る会」と呼ぶということか。多分、そういうことだろう。幹事長の二階の痴呆老人が「問題ない」と云っ
   ているのだから、こうした闇興行は大岡某一人の問題ではないのだろう。
    腐った林檎は、隣の林檎も腐らせる。


 
        「偽・民主主義」

       2019・11・17

    共産党の田村智子議員の参院予算委員会での質問を機に批判が集中し、来年度の開催が中止と
   なった「桜を見る会」だが、その理由を茶坊主筆頭の菅義偉官房長官は「さまざまな意見があることを
   踏まえ、政府として招待基準の明確化や招待プロセスの透明化を検討していく」と述べ、招待対象者の
   選定や手続きなどで問題があったことを認めた。しかし、これは論点ずらしである。問題は税金の私物
   化であって、開催の方法論にあるのではない。
    共産党の小池晃書記局長は13日、国会内で記者会見し、この中止発表について、「公的行事の私物
   化を認めたのと同然だ。首相の資格が問われる問題である」と述べ、「直前まで『問題ない』としながら
   一転しての中止表明は、結局、問題の説明がつかなくなったということだ」と強調し、田村議員の追及か
   らわずか5日での中止表明だと指摘した。
    同日、田村議員は「火の粉がかかりそうになるとみるや、『予算を増やしてでもやる意義がある』といっ
   ていた桜を見る会を突然、中止する。これは徹頭徹尾、私物化だ」と指摘し、「私たちは決して追及の手
   をゆるめることなく事の真相をただしていく」と発言した。田村さんが問題とするのは、利益供与の可能性
   だ。桜を見る会が安倍晋三後援会にとっては前夜祭とセットの一大後援会行事だったのではないかとい
   う疑惑だ。
    この問題は「赤旗」日曜版10月13日号のスクープから始まるのだが、いつも思うことだが、日本の新聞
   各社はいったい何をしているのだろうか。
    そしてもう一つの問題だ。
   天皇を宗教儀式で権威づけることを目的とする大嘗祭、これはいったい何だ。
   大嘗祭は、戦前の日本では神権的天皇像を国民に知らしめるための儀式だった。戦前の国定教科書は
   「大神と天皇とが御一体におなりあそばす御神事であって、わが大日本が神の国であることを明らかに
   するもの」(初等科修身)と子どもたちに教えこんだ。この儀式に27億円の公費が注ぎ込まれるという。
   明らかに政教分離の原則に反することが堂々と行われる。こういう日本はやはりどこか狂っている。
    非正規雇用が3年連続で2000万人を超す国の中で、桜を見る会が山口県人会となり、大嘗祭によっ
   てまた現人神が作られる。これでも民主主義国家というのだろうか、私はそうは思はない。
    この国では、ある家族はロイヤル・オープンカーと呼ばれる8000万円の車に乗り、そして多くの人びと
   は軽自動車のローンで生活を切り詰める。オープンカーの二人はにこやかに手を振っている。
    

       


 
        「主権在民とは何か」

         2019・11・15

   共産党の志位和夫委員長は昨日の国会内での記者会見で、「桜を見る会」の問題点として三つの疑惑を
  取り上げている。
   第一は、「桜を見る会」を安倍後援会が私物化し、国民の血税を使って買収を行っていた疑惑。
  第二は、1人あたり5000円の会費を取り850人規模で開催した「前夜祭」の収支が、安倍氏の関連政治団
  体の収支報告書に記載されていない問題。
  第三は、首相の虚偽答弁の問題。官邸内の「推薦枠」があったにもかかわらず、また安倍後援会が招待者の
  取りまとめを行っていたにもかかわらず、「招待者のとりまとめに関与していない」と答えたことは明らかに虚偽
  答弁であるということ。
   歴代最長となる安倍政権の体質について問われた志位さんはこう言っている。

   「ありとあらゆる『公』のものを私物化してきた政権だ」と指摘。「『森友・加計疑惑』では文科行政を私物化し、
  安保法制強行では憲法解釈を私物化し、ついに今回の『桜を見る会』の私物化となった。

   事の起こりは8日の参院予算委員会での共産党の田村智子議員の「桜を見る会」私物化問題の追及であるが、
  それまで日本の新聞各社はいったい何をしていたのだろう。だから私は「しんぶん・赤旗」を読みなさいというのだ。
  この連日、新聞・テレビは「桜を見る会」一色である。田村智子さんはたいしたものだね。最高のスナイパー(狙撃
  手)だよ。たったの一発で国を揺り動かしてしまった。
   さて、もう一つ重大な問題が残っている。今日の新聞からその事について書かれている記事を全文書き写す。

       大嘗祭 首相ら参列
   
国が宗教行事  憲法に反する

   
政府は14日、天皇「代替わり」に伴う大嘗祭(だいじょうさい)の中心儀式「大嘗宮(だいじょうきゅう)の儀」を行
  いました。儀式は15日未明までおよび、安倍晋三首相はじめ三権の長など約700人が参列しました。
   16、18の両日には、参列者に儀式で使ったのと同じ酒などをふるまう「大饗(だいきょう)の儀を行う予定です。
  政府は大嘗祭の意義を「天皇が即位の後、初めて、大嘗宮において、新穀を皇祖(こうそ=皇室の祖先神とされ
  る天照大神)及び天神地祇(てんじんちぎ=すべての神々)にお供えになって・・・・国家・国民のために安寧と五穀
  豊穣などを祈念される」(宮内庁「大嘗祭について」10月2日)と説明しています。
   これは、戦前の絶対主義的天皇制下の天皇制正統神話を、政府がいまも引き継ぐ立場であることを示すもので
  す。
   新天皇を権威づけるための宗教儀式を、事実上の国家行事として行い、27億円もの公費(宮廷費)を支出する
  ことは、憲法の国民主権の原則にも、政教分離原則にも明らかに反するものです。
   日本共産党は「憲法の原則に反する行事には参加しない」という立場で、儀式に参加しませんでした。

   天皇制の最大の問題点は、生まれながらに高貴な人がいるということである。それは同時に、生まれながらにそ
  うでない人がいるということを認めるということである。これを差別というのだ。
   今日の京都新聞の記事を転写する。

  大嘗祭は「憲法を逸脱」「政教分離に反する」 反対訴える集会や学会

   「大嘗祭」の中心儀式「大嘗宮の儀」が行われた14日、京都市内で反対集会があり、歴史研究の学会からも反対
  声明が出された。

   宗教者や大学教員らが呼び掛けた「憲法を逸脱する即位礼正殿の儀と大嘗祭を考える京都集会」は京都教育文
  化センター(左京区)で開かれ、約70人が参加。呼び掛け人で日本キリスト教団牧師の千葉宣義さんが「天皇代替
  わりが生前退位という近代国家ではなかった形で行われているにもかかわらず、天皇を巡る議論はいけないとの自
  主規制が働いたのか、国会で討論されていない」と批判した。

   東京大大学院の塩野谷恭輔さんは「平成の天皇制において、戦争責任を追及する過程での天皇制批判が困難に
  なった」とし、「大嘗祭や現在の天皇制の宗教性を論じることは天皇制の問題を忘れないための手段として有効だ」と
  論じた。

   京都府部落解放センター(北区)では「憲法違反の大嘗祭反対!京都集会」があった。天皇制の強化を許さない京
  都実行委員会が主催し、部落解放同盟京都府連合会の宮崎茂副委員長は「人間は平等であり、どこでどの親から生
  まれようと尊ばれるべき。天皇家に生まれただけで尊ばれる天皇制に反対の声を」とあいさつ。冠木克彦弁護士が「大
  嘗祭は『神』になる儀式。天皇制で見過ごしてはならないのは宗教との関係」と憲法上の問題を語った。

   日本史研究会(上京区)など4学会は、「即位の礼・大嘗祭に反対し、天皇の政治利用を批判する」との共同声明を発
  表した。儀式が神話に根拠を置き、神道形式の宮中祭祀(さいし)に公費の宮廷費が支出されることは「明確に政教分離
  原則に違反する」とし、壇上の天皇に首相が壇下から言葉を発したことにも「国民主権原理にそぐわない」と疑義を示した。



        「桜を見る会」

         2019・11・13 

    日本共産党の田村智子議員が8日の参院予算委員会で安倍晋三首相主催の「桜を見る会」の私物化問題
   を追及した。このやりとりを動画で見る。靖国小僧は田村さんの質問に一つとして答えることが出来ない。
   例によっての「ご飯論法」であり、「信号無視話法」である。
    桜を見る会とは、日本の内閣総理大臣が主催する公的行事であり、1952年(昭和27年)から、例年ヤエザ
   クラが見頃となる4月中旬頃に新宿御苑で開催されている。昭和27年の総理大臣は吉田茂である。
    ウイキペディア(フリー百科事典)によれば、「各界において功績・功労のあった方々を招き日頃の労苦を慰労
   するため」を目的とし、皇族、元皇族、各国大使等、衆院議長と参院議長及び両院副議長、最高裁判所長官、
   国務大臣、副大臣及び大臣政務官、国会議員、認証官、事務次官及び局長等の一部、都道府県の知事及び
   議会の議長等の一部、その他各界の代表者等、約1万人が招待され、酒類や菓子、食事が振る舞われる。
   招待客の参加費や新宿御苑の入園料は無料であり、費用は税金から拠出される」ということだ。

      回次  開催年度     首相        出席者数
       1    1952      吉田 茂         不明
      48    2001      森 喜朗        約8000人
      49    2002      小泉純一郎      約8000人
      53    2006      小泉純一郎      約11000人
      54    2007      安倍晋三       約11000人
      55    2008      福田康夫       約10000人
      56    2009      麻生太郎       約11000人
      57    2010      鳩山由紀夫      約10000人
      58    2013      安倍晋三       約12000人
      59    2014      安倍晋三       約14000人
      60    2015      安倍晋三       約15000人
      61    2016      安倍晋三       約16000人
      62    2017      安倍晋三       約16500人
      63    2018      安倍晋三       約17500人
      64    2019      安倍晋三       約18200人

    政治ジャーナリストの安積明子さんは次のように批判している。
   「四季の移ろいを惜しみつつ愉しみ、そうした豊かな自然の下で様々な分野の才能が交流し、親交を温める――。
  本来の桜を見る会や園遊会などは、そうしたことを目的としたはずだ。にもかかわらず、公的セレモニーの名前の下
  でオトモダチを呼んで飲ませて食わせて有名人と写真を撮らせる単なる“お遊び”では、文化を知る国民なら納得でき
  るはずがない」と。
    ハーバービジネス・オンラインが8日の田村議員と安倍首相の質疑応答を「信号無視話法」と題して紙上で再現し
   ている。長いものだが全文以下に転写する。お読みください。

  

   「桜を見る会」問題。共産党・田村智子議員の問いに
  安倍総理はどう応じたのか? 信号無視話法分析してみた

       11/11(月) 8:33配信     ハーバービジネス・オンライン

   

       安倍総理による「桜を見る会」の”私物化”

    毎年4月に開催されている「桜を見る会」は参加者数や支出額が安倍政権では膨らみ続け、2019年の支出額は予算額
   の3倍に相当する約5518万円になっている。その上、来年は概算要求額自体を約5728万円に引き上げようとしている。
   しかも、その参加者には安倍総理の地元・山口県の後援会から毎年大勢が参加していることをしんぶん赤旗が先月に報じ、
   大きな問題になっていた。

    そして迎えた2019年11月8日、参議院予算委員会で共産党・田村智子議員(以降、田村議員)は約30分の質問時間の全
   てを桜を見る会の問題に費やし、安倍晋三総理大臣(以降、安倍総理)らを徹底追及した。
    本記事ではその質疑の終盤 約10分間の答弁を信号機で直感的に視覚化していく。具体的には、信号機のように3色(青は
   OK、黄は注意、赤はダメ)で直感的に視覚化する。
    田村議員の質問に対する安倍総理及び内閣府・大塚幸寛 大臣官房長(以後、「大塚参考人」と表記)の回答を集計した結果、
   下記の円グラフのようになった。

      【色別集計・結果】

      ●安倍総理:赤信号82% 地の色18%
      ●大塚参考人:赤信号90% 地の色10%

     2人揃って、質問に全く答えてない。さらに、安倍総理に至っては、不要な言葉や意味不明な言葉を意味する灰色(本記事で
    は、本文と同じ、地の色)が18%を占めており、そもそも何を言っているのか判断しづらい、つまりはしどろもどろになっている
    場面が何度か見受けられた。
     いったいどのような質疑だったのか詳しく見ていきたい。

       前夜祭とセットで総理支援者との親睦行事と化す「桜を見る会」

     まず、田村議員の質問内容は以下の通り。

   田村議員:「藤井律子・山口県周南市長のブログ。2018年5月4日、これ当時、山口のあの県議なんですけどね。

   ”桜を見る会に行ってきました。片山さつき先生とも久しぶりの再会を果たしました。『今日は山口県からたくさんの人が来てく
   ださってるわね。10メートル歩いたら、山口県の人に出会うわよ。』と、いつものように元気よくお声をかけて頂きました。”

    ま、こういうのはね、いっぱいあるんです。インターネットで検索すると。結局ね、私は税金を使った公的行事っていう自覚も
   なく、安倍総理が地元からの招待者をどんどん増やしたんじゃないか、と。さらにはね、地元後援会の恒例行事にしてきたん
   じゃないかということも指摘したいんです。

    先ほどの友田、友田県議のブログ。桜を見る会の記述は前日の行動から始まります。”前日の早朝に飛行機で上京。夜に
   はANAのインターコンチネンタルホテルの大広間において、下関市、長門市、そして山口県内外からの招待客約400人による
   安倍首相夫婦を囲んだ盛大なパーティー。次の日、早朝7時30分にホテルを出発し、貸切バスで新宿御苑に”と続いていくんで
   すね。

    もう一つ。吉田真次 下関市議会議員。今年の桜を見る会についてブログで発信しています。やはり、”前日12日に飛行機で
   東京へ。夜は桜を見る会の前夜祭。安倍総理夫妻と写真を撮って頂きました”で、前夜祭の宴会会場の写真。続いて、翌日の
   新宿御苑の写真なんですね。

    総理ね、これ、これね、総理しか答えられないんです。桜を見る会は、安倍晋三後援会 桜を見る会前夜祭とセットで、総理が
   後援会や支援者、山口県の関係者のご苦労を慰労し、親睦を深める。そういう行事になってるんじゃないですか?」

    複数の参加者のブログでの生々しい参加レポートを証拠にあげて、「桜を見る会は前夜祭とセットで総理支援者との親睦行事
   になってるのでは」と質問した田村議員。

    この質問に対する安倍総理の答弁は以下のようなものだった。

   安倍総理:「あの、おー、桜を見る会につきましては、既に、え、政府委員から答弁をしている通りでございまして。えー、個々の、
  おー、個人名等々についてはお答えは差し控えさせて頂きたい、ということでございます。(赤信号)」

   どうだろうか? 安倍総理は、なぜか聞いてもいない参加者の個人名に話をすり替えて、答弁を拒否している。そのため、赤信
  号と判定した。

     【質問】桜を見る会は前夜祭とセットで総理支援者との親睦行事になってるのでは
     ↓ 論点のすり替え
     【回答】桜を見る会 参加者の個人名は答えられない。

    

        どう見ても「前夜祭とセット」

    この安倍総理の答弁に対して、田村議員は前日の首相動静を証拠に加え、再び同じ質問を試みる。

    田村議員:「前夜祭と一体でしょ?

    で、もう少し示しますよ。首相動静。この3年間、桜を見る会の前日、”ホテルニューオータニの宴会場で安倍晋三後援会桜を
   見る会前夜祭に出席”と。3年間ずっとあるんですよ。総理。それ以前もホテルや名称は異なりますが、必ず前日夜は後援会の
   方々と懇親会、宴会にご夫婦で参加されてるんですよ、総理は。よくご存知でしょう、ご自身が。

    今年の前夜祭の参加者は約850人。翌朝、貸切バス17台で新宿御苑に移動。これはね、防府市ライオンズクラブの会報に寄
   せられた寄稿、あのー、文章から分かりました。また、あのー、私たちの取材でも複数の参加者からですね、貸切バス17台だと。
   自分は何台目に乗るんだということがね、全部確認できたわけですよ。

    まさに、安倍総理の後援会の一大行事になっているんじゃないかと。違いますか? これセットでしょ、総理も。総理にとっても、
   桜を見る会前夜祭と翌日の桜を見る会がセットになって、山口県の皆さんと親しく懇親をする。そういう場になっているんじゃない
   ですか」

     以下、質問に対する安倍総理の答弁。

   安倍総理:「あのー、おー、ま、その懇親会にですね、えー、私が、あ、出席をして写真等を、え、撮っているのは事実、でござい
  ます。で、もちろん、それは、あー、各個人がですね、え、それぞれの、おー、費用によって、えー、この、上京し、そして、えー、この、
  ホテルとの関係においても、えー、それはホテルに徴収する、ま、払い込みをしているという風に承知をしているところでございます。
  えー、なお、この招待客については、まあ、先ほどから、あ、答弁している通りでございます。(赤信号)」

   田村議員は「桜を見る会は前夜祭とセットで総理支援者との親睦行事になっているのでは?」と聞いているにも関わらず、一切答
  えていない。この3段落、すべて論点のすり替えが行われており、当然ながら赤信号である。

    ◆1段落目
   【質問】桜を見る会は前夜祭とセットで総理支援者との親睦行事になってるのでは
   ↓ すり替え
   【回答】桜を見る会 の前夜祭で写真を撮ったか

    ◆2段落目
    【質問】桜を見る会は前夜祭とセットで総理支援者との親睦行事になってるのでは
    ↓ すり替え
    【回答】交通費と宿泊費を誰が支払ったか

    ◆3段落目
    【質問】桜を見る会は前夜祭とセットで総理支援者との親睦行事になってるのでは
    ↓ すり替え
    【回答】桜を見る会 参加者の個人名

    桜を見る会 開門前の総理支援者との記念撮影は後援会活動そのものではないか?

    いっこうに質問に答えない安倍総理の答弁に対して、田村議員はさらにもう一つの証拠を追加する。それは当日の首相動静に書
   かれた記念撮影の時刻と、受付開始時間の矛盾から浮かび上がったある疑惑についてだった。

   田村議員:「セットなんですよ。じゃあ、ねー、桜を見る会、当日の首相動静。これも指摘します。

   今年は、”午前7時48分、総理は夫妻で新宿御苑に到着”。そして、”7時49分、昭恵夫人とともに地元の後援会関係者らと写真撮影
  ”とあります。遡れば、毎年午前8時前に地元後援会関係者らと写真撮影されてるんですね。

   桜を見る会の開門および受付時間は午前8時30分です。開門もしていないのに、会場で地元後援会の皆さんと記念撮影を毎年され
  ておられる。これまさに後援会活動そのものじゃないですか?」 

   2つの時刻の矛盾から、「桜を見る会 開門前の総理支援者との記念撮影は後援会活動そのものではないか?」と安倍総理を追及
  する田村議員。

   しかし、この質問に対して、自民党・金子原二郎委員長(以後、「金子委員長」と表記)はなぜか答弁に安倍総理ではなく内閣府の
  大塚参考人を指名。総理にしか答えられない質問内容のため、立憲民主党・蓮舫氏、国民民主党・森ゆうこ氏を始めとする野党理
  事がすぐさま抗議し、30秒ほど中断する事態になる。しかし、結局、答弁は大塚参考人となる。

   以下、中断再開後の大塚参考人の答弁。

   大塚参考人:「あの、桜を見る会の開演時間につきましては、あの、開催要領で定めましたとおり、えー、午前午前8時半から午前10
  時30分の間の、えー、随時入園参観ということになっております。これが、桜を見る会でございます。(赤信号)」

   これに続いて、安倍総理も答弁する。

  安倍総理:「あの、えー、これは、招待者のですね、えー、その、それぞれの受付時間、えー、の対応に関することにつきましては、えー、
  これはセキュリティに関することであるため、回答を差し控えさせて頂きたいと、このように思います。(赤信号)」

  解説するまでもなく、上記の2人の答弁は質問内容と全く噛み合っていない。論点をすり替えており、赤信号とした。

   2人も以下のように論点をすり替えている。

   【質問】桜を見る会 開門前の総理支援者との記念撮影は後援会活動ではないか
   ↓ すり替え
   【回答】桜を見る会の受付時間

   安倍総理にしか答えられない内容を大塚参考人に答弁させた上、安倍総理と2人揃って意味不明な答弁を繰り返したため、この答弁
  後に野党側からは「えー!?」という非難と抗議が入り混じった声が委員会室に大きく響き渡った。

   すぐさま田村議員は質問に答えていないことを指摘。

  田村議員:だから、何で開門前に山口の後援会の皆さんとあなた写真を撮っているんですか、ってことなんですよ。答えてくださいよ。

  これに対する、安倍総理の再答弁。

  安倍総理:「あの、これについてはですね、どう言う形で私が動くかということにも関わって、えー、参りますので、その、セキュリティに関
  わることでございますので、えー、回答を控えさせて頂きたいと思います。(赤信号)」

  もっともらしい答えのような気もするが、これは正当な理由もなく答弁を拒否しており、赤信号とした。なぜ理由として成立しないのかは、
 次の質問で田村議員が明らかにしている。

     総理支援者の手荷物検査無しでの入場こそセキュリティ上の問題ではないか?

   セキュリティを理由にあげて、先ほどの質問の答弁を拒否した安倍総理。
  これに対して、田村議員はしんぶん赤旗の独自取材の結果を証拠に追加する。それはセキュリティ上の理由で答弁を拒否した安倍総
  理の正当性を根底から覆すものであった。

  田村議員:「しんぶん赤旗の取材でね、えー、下関市の後援会の男性、
  ”到着すると安倍事務所の秘書らがバスの座席をまわって入場のための、う、受付票を回収する。その秘書が受付を済ませ、参加用の
  リボンを配る。まとめてのチェックインで手荷物検査は無かった”
  何がテロ対策を強めたですか。調べてください。調べてください。総理」

   事実を積み重ねて、安倍総理を追及する田村議員。
  しかし、この質問に対して、自民党・金子委員長はまたしても答弁に安倍総理ではなく内閣府の大塚参考人を指名。これも総理にしか
  答えられない質問内容のため、共産党・山添拓氏らを始めとする野党理事は委員長席に猛ダッシュして、すぐさま抗議。1分ほど中断
  する事態になる。しかし、結局、今度も答弁は大塚参考人となる。

   以下、中断再開後の大塚参考人の答弁。

  大塚参考人:「あのー、受付に関する、その、お尋ねだと受け止めました。あのー、受付時の対応に関する情報は、これはまさしくセキ
  ュリティに関することであるため、あの、お答えは差し控えさせて頂きたいと考えております。(赤信号)」

  これに続いて、安倍総理も答弁。

  安倍総理: 「あのー、今、あー、政府、あのー、政府参考人から、お、お答えをさせて頂きましたように、えー、受付、えー、の仕方等々
  につきましてもですね、えー、これは、あの、おー、まさに、これは、例えば、ま、その後の私との関係においても、これはセキュリティに
  関することでありますから、えー、これはお答えは差し控えさえて頂きたい。このように思います。(赤信号)

   もうこれが理由として通用しないことは明らかになっているにもかかわらず答弁を拒否しており、2人とも赤信号とした。それにしても
  安倍総理の答弁は何を言っているのか意味がわからないほどしどろもどろになり、あからさまに狼狽しているようだ。

  この答弁の後、「時間です」と金子委員長に注意を受けながらも、田村議員は怒涛のように以下の内容をまくし立てて、質問を終了する。

  田村議員:「開門前にね、手荷物検査もしないで大量に入ったら、それこそセキュリティ上の問題じゃないですか。
  桜を見る会は参加費無料なんですよ。会場内でも無料で樽酒、その他のアルコール、オードブルやお菓子を振る舞うんですよ。ね、これ
  を政治家が自分のお金でやったら、明らかに公職選挙法違反。そういうことをあなたは、公的行事で税金を利用して行っているんですよ。
  これだけでも重大問題だと。まさにモラルハザードは安倍総理が起こしていると。このことを指摘して、質疑を終わります」

  この質疑は、残念ながら大手テレビ局での当日の扱いはTBS「NEWS23」などに限られており、広く認知されていないが、インターネットで
 は質疑当日から大きな注目を集めた。

  本記事では終盤の10分間のみを分析したが、30分間にわたる全編を国会パブリックビューイングが字幕付きでYoutubeに公開している。
 証拠に裏付けられた田村議員の怒涛の質問、同席した野党議員の大きなリアクション(失笑、驚き、抗議)、安倍総理や大塚参考人の答
 弁の不自然さが映像ではさらにはっきりと確認できるだろう。

     <文・図版作成/犬飼淳>

    昨日の新聞にこんな記事が載っていた。

    ブログ記事 次々削除

    日本共産党の田村智子議員が参院予算委員会の集中審議(8日)で追及した安倍晋三首相主催の「桜を見る会」をめぐり、
   同会に後援会員などを招待した自民党議員が当時の様子を記したブログ記事を質問後に相次ぎ削除していたことが11日
   までに分かりました。削除の理由は「何もやましいことをしておりませんけど、騒動に巻き込まれるのは嫌だから削除いたしまし
   た」と笑わせる。

    そして今日のNHKニュースだ。

   総理大臣主催の「桜を見る会」について、菅官房長官は午後の記者会見で、招待者の基準の明確化などを図り、予算や招待者
  数の削減も含め、全般的な見直しを検討するとして、来年の開催を中止することを発表しました。
  また、安倍総理大臣は13日午後7時前、総理大臣官邸を出る際、記者団に対し、「すでに菅官房長官が説明したとおり、私の判断
  で中止することにした」と述べました。

   「桜を見る会」とは、山口県人会のことか。
  



       「問われる日本人」

          2019・11・11 

    「全国革新懇ニュース11月号」の第一面は歴史学者・加藤圭木(かとう けいき)さんのインタビュー記事だ。
   題して「問われる日本人の民主主義・人権意識」、これが訓えられる。少し書き写す。

    今年は、朝鮮3・1運動から100年の節目の年です。1919年3月1日に始まった、日本からの独立を求める
   民衆運動は、全国に広がり、中国東北部やロシア沿海州に住む朝鮮民族の間にまで及びました。
    発せられた「宣言書」は、民族自決、人間の自由と権利、人類の平等・共存など人類普遍の原則を説きながら、
   植民地支配を拒絶する意思を明らかにしました。
    【中略】ところが日本は、100年前の朝鮮民族の問いかけに、いまも応答できないでいます。今年3月、文在寅
   大統領が3・1運動への日本の弾圧で「約7500人の朝鮮人が殺害された」と演説したのに対し、安倍政権は文
   句をつけました。
   「学術的に確立された数字ではない」と。弾圧への反省と謝罪を公に語るべきときに、ですよ。
    【中略】いったい、日本と日本人は100年前からどれほど変わったのでしょうか。日本人の民主主義意識、人権
   意識が問われています。いまだに日本人の朝鮮民族に対する差別意識が再生産される理由は、やはり、植民地
   支配の歴史とまともに向き合ってこなかったからだと思います。
    【中略】日本の近代は、朝鮮をふみにじり人々に過酷な支配を強いることによって成り立ってきたのです。戦中の
   日本の労働力不足を強制的に動員した徴用工でまかなった事実一つからでも、明らかでしょう。
    【中略】植民地支配がつくりだした矛盾を清算し、乗り越えようとしている朝鮮半島の人々。かれらに応答して、日
   本人が歴史認識や民主主義意識の今の限界を乗り越えるなら、人類普遍の原則に基づく友好の時代が始まるの
   ではないでしょうか。

    思うに、日韓に横たわる諸問題を考える時、日本人は余りにも韓国のことを知らなすぎる、そして、それ以上に日
   本の近・現代史を知らなすぎる。自国のたかだか100年の、あるいは明治150年の歴史も知らずして、どうして隣
   国との関係を正確に判断することができようか。
    韓国には「日帝七奪」という言葉がある。これは日本が韓国併合により朝鮮半島(韓国・北朝鮮)から七つのもの
   を奪ったという主張である。その七つとは、主権、国王、人命、国語、姓氏(創氏改名)、土地、資源のことである。
    これを日本の極右の人は逆に「七恩」あるいは「七大貢献」だったと反論する。
   その根拠とするところは、「日本の国費で朝鮮に学校が建設され、庶民にハングルが普及した(国語)」「日本の統
   治により朝鮮の食糧生産が増え、さらに衛生環境も改善され、餓死者や病死者が激減し、朝鮮の人口が2倍に増え
   た(人命)」などである。 物は言いようであるな。他人の家に土足で上がって、頼まれてもしないことを勝手にやりたい
   放題で、そこにあるものを自分の家に持ち帰ってくること、これは強盗の仕業でなくてなんであろうか。これが「皇国
   臣民化政策」と呼ばれるものの実態である。
    日露戦争後、韓国の外交権を取り上げた第2次日韓協約(韓国保護条約)は、日本による軍事的強圧のもとで締
   結された。特派大使の伊藤博文(初代首相、後に韓国統監)は「もし拒否するのであれば、帝国政府はすでに決心
   している。その結果はどのようなことになるか」と韓国の国王を脅迫し、また韓国政府の閣議の場に憲兵を連れて乗
   り込み、協約締結をためらう韓国の大臣を「あまり駄々をこねるようだったらやってしまえ」と恫喝した。
    さらに、日本の特命全権公使の林権助は回想『わが七十年を語る』で、韓国側の大臣が逃げないように「憲兵か何
   かをあらかじめ手配しておいて、途中逃げ出さぬように監視してもらいたい。勿論名目は護衛という形をとるのです」
   などと、事実上の拉致・監禁下での交渉であったことを記している。
    問題は、以上のことが日本のどういう政治体制下でなされたのかということだ。そして、その体制が歴史的に終わっ
   ているのか、もし終わっているとすればそれは何時のことなのかということだ。このことが明確にされない限り、日韓問
   題は常に日本の政治体制の問題である。
    加藤さんが云う「ところが日本は、100年前の朝鮮民族の問いかけに、いまも応答できないでいます」とはこのこと
   を指しているのだろう。
    2015年10月22日、日本共産党の志位和夫委員長は訪問先の韓国の首都ソウル市内にある建国大学で、「戦後
   70年 北東アジアの平和――歴史をふまえ未来を展望する」と題する講演を行った。
   その中で志位さんは次のように語っている。

    歴史は書き換えることはできません。都合の悪いことを、消しゴムで消すこともできません。しかし向き合うことはでき
   ます。日本が、過去の歴史に真摯に向き合い、この国の人々が被ってきた歴史的苦難を深く理解し、誤りを認め、清
   算してこそ、未来に向かって韓国のみなさんと心を開いた交流は可能になる、これが私の実感です。私は、そうした真
   の友好に向けて、日韓両国政府の関係、両国国民の関係が前進するように力をつくすことをお約束するものです。



        「生活必需品としての新聞」

        2019・11・10
   今日の新聞の第一面のトップニュースは「全国首長九条の会」結成だ。
  この事をトップニュースとして取り上げたところに赤旗の状況認識の正確さと見識が見える。
  先ず、その記事を以下に転写する。
 

   「全国首長九条の会」結成へ 
           武村・稲嶺氏ら130人超

     「9条守れ」首長立つ

            2019・11・10  しんぶん・赤旗

   全国の現職・元職の自治体首長らによる「全国首長九条の会」が結成されることになりました。17日に東京都内
  で結成のつどいを開催します。

   自民党は、日本会議と協力して改憲世論喚起へ全国各地で改憲集会を開始し「草の根」対決が強まるもと、全国
  の地方・地域の首長が「9条を守れ」で力を合わせる画期的な動きです。

   「会」結成に対し、武村正義元滋賀県知事、稲嶺進前沖縄県名護市長、平岡敬元広島市長、小池清彦前新潟県
  加茂市長(元防衛研究所長)、川井貞一元宮城県白石市長(東北6県市町村長九条の会連合・共同代表)、松下
  玲子武蔵野市長(現職)、中川智子宝塚市長(同)ら130人を超える首長、経験者が賛同、呼びかけ人に名を連ね
  ています。

  「全国首長九条の会」結成準備会は、「平和国家日本を後世に引き継いでいくために、所属や立場、信条の違いを
  超え、『憲法9条擁護』の一点で手を携えてまいりたい」と呼びかけています。

  7月の参院選で、改憲勢力は改憲発議に必要な3分の2議席を割り込んだにもかかわらず、安倍首相は9条改憲
 に突き進もうとしています。衆院憲法審査会では自民党や日本維新の会が、改憲の国民投票法改定案の審議と併
 行し、「自由討議」を通じて事実上の改憲論議を進める動きを強めています。


   ジャーナリストの吉田敏浩さんは赤旗についてこう語っている。

   「しんぶん赤旗」の紙面でいつも注目しているのは、日米安保、地位協定、米軍、自衛隊に関する記事です。
  安倍政権が強行成立させた安保法制(戦争法制)により、米軍と自衛隊の連携が一層強まり、海外での米軍の武力
  行使に自衛隊が加担するおそれが高まっています。
  その危険な状況が、米軍と自衛隊の共同訓練・演習の拡大、自衛隊の軍拡、米軍基地の強化などの記事を通じて具
  体的に伝わってきます。【中略】このような日米安保、地位協定、米軍、自衛隊に関する継続的報道、実証的かつ批判
  的視点からの報道は、沖縄の地元紙など一部を除いて既成のマスコミには見られないもので、貴重な情報です。

   私は赤旗を読むと頭が良くなるなどとは冗談にも思わないけれども、少なくとも日本と世界の「今と此処」を知ろうと思う
  ならば今のところ赤旗以外は必要とはしない。私にとっては生活必需品である。
   例えば、次のようなニュースだ。
  この8日、幅広い宗派の教団などでつくる大阪宗教者9条ネットワークが大阪市内で公開学習会「象徴天皇制の現在を
  考える」を開き、市民ら30人が参加したというもの。
   大阪宗教者9条ネットワークには、カトリック大阪大司教区社会活動センターシナピス、日本聖公会大阪今日区、日本
  キリスト教団大阪教区社会委員会、日本キリスト改革派教会西部中会・世と教会に関する委員会、日本山妙法寺大阪
  道場、大法教団、大谷派九条の会、念仏者九条の会、お題目九条の会、キリスト教九条の会、天理教平和の会、金光
  教非戦・平和ネット、住吉宗教者九条の会などが加盟している。
   次のニュースも宗教関連だ。
  
   日本キリスト改革派教会はこのほど、「即位礼正殿の儀」への抗議と大嘗祭(だいじょうさい)への国費使用に反対する
  声明を大会で決議し、安倍晋三首相らに送りました。
   声明は、天皇が即位を宣言する即位礼正殿の儀が、国事行事として天皇神話に基ずく神道儀式で行われたことに強く
  抗議。宗教色の強い大嘗祭に対して、たとえ国事行為としなくても国費を支出することに強く反対します。
   こうしたことは、憲法の国民主義、政教分離の原則に違反する行為であると指摘。同時に人々に神道的価値観を強制
  し、信教の自由を侵害する行為に他ならないとしています。

   以上は日刊紙から取り上げた記事だが、次は週の一度発行の「日曜版」から一つ書き写す。
  27歳で衆院に初当選し、科学技術庁長官や建設相など自民党の要職をつとめ、いまは保守系無所属の議員として活動
  している中村喜四郎さんの発言だ。

   安倍(晋三)首相のもとで、自民党はすっかり変わってしまいました。もはや保守ではありません。「権威主義」の党、「権
  威主義」の政権になりました。法律を無視、軽視する人物が党内からどんどん出て要職につく。菅原一秀経済産業相、河
  井克行法務相が相次いで公職選挙法違反容疑で辞任しました。
   【中略】野党の中に、日本共産党と組むことに否定的な人もいます。排除ばかり言って、中身のない議論をしていてはだ
  めです。共産党がいなければ野党は強くならないし、共産党自身も変化しています。野党はもっと「おとなの議論」をしなく
  てはいけません。
   私は、共産党の松本けんじさんが野党統一候補となっている高知県知事選(24日投票)の応援に行っています。保守政
  治家が先頭に立って応援に行くことで、野党共闘がさらに強くなればとねがっています。
   【中略】次の総選挙の小選挙区で、野党が40議席増やせば、間違いなく与野党伯仲です。大変な時代が来ます。私は今
  回、野党の側に来て、立憲民主や国民民主と、共産党の橋渡し役として汗をかくつもりです。

   中村さんは田中角栄の秘書から政治の世界に入った人だ。筋金入りの保守である。だが右翼ではない。
  その中村さんが共産党の候補を応援する、そして、その事情を共産党の機関紙である赤旗で読む。
  時代が変わった。確かにそれもある。それほどまでに安倍政権というのは危険な政治だということだ。

    



        「三つの転換」

         2019・11・5 

    昨日、日本共産党は党本部で第8回中央委員会総会を開いた。
   綱領の一部改定案を志位委員長が報告した。詳しくは新聞以外でも共産党のホームペイジで見ることが
   出来る。
    この日、第一決議案(政治任務)を報告したのは小池晃書記局長だ。小池さんは、野党連合政権がめざ
   す新しい政治について決議案が「安倍政治からの転換の三つの方向」を提起していることを報告した。
   これが非常に重要な変革の指針だと思うので以下に書き写す。

          「三つの転換」

    第一に、憲法にもとづき、立憲主義、民主主義、平和主義を回復する。
    第二に、格差をただし、暮らし・家計応援第一の政治に切り替える。
    第三に、多様性を大切にし、個人の尊厳を尊重する政治を築く。

    この三つの転換というのは、一政党の単なる政策発表のレベルのものではなく、市民と野党の共闘による
   反ファシズム闘争の記念碑的なマニフェストである。この三つの転換を目標とすることによって、思想・信条の
   違いは乗り越えられるだろう。また、乗り越えられなければならない。
    この数年、志位さんは「リスペクト」という言葉を様々な場面で発してきた。
   「リスペクト」の意味は、「尊敬すること、相手を重んじること」で、心服し敬意を表すことだ。
    志位さんが政治の場にこの言葉を持ち込んだ意味は、共産党は一時の党利党略で状況判断をしないという
   ことを表明したと解釈すべきだろう。事実、共産党は自党の候補者を降ろしてまでも野党統一候補の実現に
   努力を積み重ねてきた。こうしたことはこれまでの政党の基本戦略としては異例のことだ。
    長い道のりであったと思うが、今、「自由民権発祥の地」土佐の高知の知事選で野党統一候補として立って
   いるのは松本けんじさんだ。
    松本候補は次のように訴えている。

    「国の言いなりでなく、高知のことは高知で決める県政へ。だれ一人取り残さない県政へ。ここでいっしょに
   生きよう。力を貸してください」と。

    4日、国政3野党の国対委員長が高知市の中央公園北口で揃って演説し、野党統一候補の松本さんの勝
   利への支援を呼びかけ、埼玉、岩手の知事選での野党統一候補の勝利に続き、「自由民権発祥の地で勝利
   を勝ち取ろう」と訴えたということだ。
    共産党を支持するしないは個人の問題だ。だが、その前に私たち(保守の人も含めて)が考えなければなら
   ないことは、立憲主義を、民主主義を、平和主義を、どうやって守るのかということだ。
   極右の独裁からどうやって政治を取り戻すのかということだ。
   自発的隷従からの決別、これが最初の一歩である、と私は思う。

  



         「官邸道化師」

            2019・11・4 

    今日の新聞の第2面の右上「主張」欄(他紙でいうところの社説)は「入試改革の抜本的見直しを」
   と題して、「英語民間試験延期」についての問題点を詳しく論じている。その書き出しを転写する。

    「経済的・地域的格差を広げ。入試の公平さを損なうと批判を浴びていた大学入学共通テストでの
   英語民間試験の利用を、萩生田光一文部科学相が2024年度まで延期すると表明しました。多くの
   高校生、受験生や市民が粘り強く声を上げ、野党の結束した共闘で政治を動かした大きな成果です」。

    この件について他紙はどう報じているか。「全国紙・地方紙は2日付社説で、問題だらけの制度の見
   送りを遅らせてきた安倍内閣の姿勢を厳しく批判しています」と赤旗は紹介している。これも一部転写
   しておく。

    「朝日」は「大きな欠陥を抱えたまま強行すれば、どれほどの混乱を招いたか計り知れない。見送り
   の結論は妥当だ」と指摘。「むしろ問題は、決断が遅すぎたことにある」と批判しています。
    「毎日」は「迷走の末、追い込まれての転換」として、「来春までに格差が解消される見通しが立って
   いない以上、延期は当然だ」と指摘。「読売」は、萩生田光一文部科学相の「身の丈」発言に言及して、
   「経済的な格差を埋めて、教育の機会均等を図るべき行政のトップとして不見識極まりない」と批判
   しています。

    御用新聞の読売に「行政のトップとして不見識極まりない」と批判される萩生田光一とは何者か。
   萩生田光一は1963年生まれの56歳。明治大学商学部卒、在学中に八王子市議会議員黒須隆一の
   秘書を務め、後に八王子市議会議員、都議会議員と渡り歩いて、2003年、第43回衆議院総選挙に
   東京24区から自由民主党公認で出馬し、当選する。2009年の総選挙では落選し、2012年の国政
   復帰までの期間は、千葉科学大学危機管理学部で客員教授のアルバイトで生計を立てる。
    13年7月1日付けの朝日新聞の取材に応じて「「浪人中でも『客員教授』なら、心理的な落ち着きを感
   じる。当時の落選組のトレンドだった給与は月10万円。浪人中の足しになった」と述べている。10万円と
   いう額が本当かどうか分からないが、千葉科学大学は、千葉県銚子市に本部を置く市立大学で、設置
   者は学校法人加計学園である。
    参院農林水産委員会で、落選中に学校法人「加計学園」が運営する千葉科学大の客員教授として報酬
   を得ていたことを明らかにしたうえで、金額については「大学に迷惑をかける可能性があり、この場での回
   答は控える」と自由党の森裕子氏への答弁している。
    国政復帰後は、自民党は細田派(旧称は清和会)に属す。この会の前身は岸信介の十日会、会の設
   立者は福田赳夫であり、現在の実質の首領は安倍晋三である。
    萩生田と安倍との関係は、政治評論家の有馬晴海によれば「「萩生田氏は安倍首相が白いといえば
   黒でも白というほど忠誠心が厚い」というトランプのポチのまたその一段下のポチという間柄だ。
    2014年1月、アメリカのバラク・オバマ政権が安倍晋三首相の靖国神社参拝に「失望」を示したこと
   について「共和党政権のときはこんな揚げ足をとったことはなかった。民主党のオバマ政権だから言っ
   ている」と批判した。そしてこの年の10月11日、統一教会が主催するイベント「祝福原理大復興会」に
   来賓として出席している。
    所属団体・議員連盟は「日本会議国会議員懇談会」(事務局長)、「神道政治連盟国会議員懇談会」、
   「日本の前途と歴史教育を考える議員の会」等々。まあ、極右の常連といったところか。
    今年に入ってからはネトウヨ番組に出演し、「ワイルドな憲法審査を自民党は進めていかなければなら
   ない」などと意味不明なことを大物ぶって述べ、さらに参院選後にはやはり極右ネット放送局「言論テレビ」
   の番組『櫻LIVE』に出演し、衆院議長だった大島理森氏をめぐって「いまのメンバーでなかなか動かないと
   すれば、有力な方を議長に置いて、憲法改正シフトを国会がおこなっていくことは極めて大事だ」と発言し
      ている。
    萩生田を文科大臣に登用したことについて前川喜平・元文科事務次官が「やっぱり萩生田文部科学大
   臣か。ひどいことになるだろう。彼の議員会館の事務室には、教育勅語の大きな掛軸が掛けてあった」と
   発言している。
    また東京新聞の望月衣塑子さんは萩生田について次のように語っている。

    しかし実際、安倍首相の二人羽織のように動く萩生田氏が、加計学園問題に重要な役割を果たしてきた
   ことは事実ですよね。文科省が公開した文書には萩生田氏が「広域的に」と「(獣医学部が)存在しない」
   「(地域に)限り」という文字を加筆することで、(大阪府大の獣医学部が広域的に含まれるため)事実上の
   「京都産業大学外し」を内閣府に指示していたことが、手書きで記されていたし、六月一九日にNHKがスク
   ープした文部省の内部文書「10/21萩生田副長官ご発言概要」の文書にも「総理は『(平成)三〇年四月』と
   お尻を切っていた」と萩生田氏が文科省に対し「総理案件」であることを伝えていたことが明らかになってい
   ます。

        安倍内閣での位置づけは、官房長官の菅義偉が茶坊主筆頭だから、次席茶坊主ということになるか。要す
   るに職業は虎の威を借る取次専門の官邸道化師ということだ。
    共産党の笠井亮政策委員長は3日、NHK「日曜討論」に出席し、この次席茶坊主について次にように切り
   捨てている。

    笠井氏は、導入延期は「高校生・受験生はじめ国民の声と野党の結束が実ったものだ」と強調。英語入試
   の仕組みを抜本的に見直し平等にするというなら、受験格差を生む民間試験導入をやめるべきだと主張し、
   「身の丈」発言にみられるような教育の機会均等を真っ向から否定する萩生田氏は「文科相に最もふさわしく
   ない」として辞任を求めました。



        「特殊と普遍」

           2019・11・3 

    今日の新聞の「焦点・論点」欄は「憲法公布73年  9条改憲・表現の自由の危機とたたかう」と題しての
   インタビュー記事だ。

     1、    「人権尊重の国」を対置して

    
前文が反省する「戦争」には、第2次大戦だけではなく、アジア諸国の暴力的支配も含まれています。
   前文が「専制と隷従、圧迫と偏狭」を否定し、全世界の人々に「恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する
   権利」を保障したことからわかるように、憲法は植民地支配を否定しているからです。
    また憲法は、植民地の放棄や日本の戦争を侵略戦争だと規定したカイロ宣言(1943年)、ポツダム宣言
   (45年)をベースに制定されました。この経緯からいうと、憲法の平和主義には、日本が国際社会に復帰す
   るための約束という意味があります。首相の姿勢は、約束を一方的にホゴにして、戦後の国際秩序を否定
   するものです。
                 永山茂樹さん  東海大学教授(憲法学)

     2、 異論認める寛容さと理性を

    自民党の稲田朋美幹事長代行は、「日本人の民族的人格権を侵害する恐れ」があるから、公金を
   出すべきではないと発言しています。
   
   
 非情に危険な発想です。個人ではなく「日本民族全体」で考え、「日本人ならみんな嫌でしょ」という価値判断
    を権力者が押しつけるもの。はっきり言ってびっくりです。背景には、侵略戦争を正当化するこの人たち独自
    の考えがあるのでしょう。
     安倍首相の選挙中のスピーチにヤジを飛ばした市民が、警察に実力排除される事件も起こっています。
    政治家や権力者は批判・反論を受けたら、それは違うと対話し、説明するべきです。対話すら拒否し、ヤジを
    飛ばすことも許さない権力者の態度は恐ろしいことです。
                    高佐智美さん  青山学院大学教授(憲法、国際人権法)

     ラグビーのワールドカップが終わった。
    決勝戦は南アフリカとイングランドで戦わられ、南アフリカが32-12で3度目の頂点に立った。
    しんぶん・赤旗は次のように報じている。

     人種隔離政策のもとでラグビーは裕福な白人のスポーツだった。同政策と決別し、初めて参加したW杯が
    第3回大会(1995年)。自国開催で優勝を遂げ、ラグビーは人種融和の象徴になった。
     自宅にテレビがなかったため2度目の優勝を飾った2007年大会を飲食店で見ていたコリシは「スポーツは
    人々を結びつける」と実感した。昨年、南アフリカ史上初めて黒人の主将となった。
    「いろいろな民族の選手がいるチームで勝つことは、国にとってとても重要。われわれが成功することで、どん
    な目標や夢も達成できると証明できる」と話していたコリシ。南アに、そして世界に大きなメッセージを伝える優
    勝になった。

     また別のメディアは次のように報じている。

     人種問題など様々なものを抱えるチームをまとめ上げ、頂点まで導いたシヤ・コリシ主将。試合後には「みん
    な違うバックグラウンドから集っているが、団結すれば、素晴らしい目標を達成できると証明できた」と語り、感
    動を呼んだ。
    
     倭国の極右は特殊な神話を狂信し、南アのシヤ・コリシは普遍の価値を信じる。
    問題は、人間とは何かということである。


 
       「部分と全体」

         2019・11・2

    6日間で経産相、法相という2人の主要閣僚が相次いで辞任した。いずれも公選法違反疑惑である。
   選挙を政策でもって戦ったのではなく、金品をばらまいて票を集めまくったということである。まあ、政策など
   というものは始めから持っていないのだから訴えようもないのだけれども、では当選して何がしたかったのか
   というとご本人にもよく分からないらしく仕事らしいことは何もしていない。目的は、ただ当選すること、それだ
   けである。つまりは地位とお金を獲得すること、これが当人が夢見た社会的成功というものであった。これを
   スノビズムという。すなわち俗物主義である。
    入閣後は忍び寄る身辺調査の影に怯えて毎日が責任逃れの言い訳をあれでもないこれでもないと蟹のご
   とく口に泡をためて吐き出す日々。苦節何十年、やっとつかんだ栄光の座席を暖める余裕がない、そうこうす
   るうちに外堀は完全に埋められてしまい、どこにも逃げ場がない。こうなれば仕方がない、大臣の座は諦める
   にしてもせめて議員の身分だけは手放すまいと十露盤を弾く、ここは暫しの雲隠れ、甲賀忍法「辞任の術」で
   ある。元々「名誉心」も「羞恥心」も一かけらも持ち合わせていない当人だから、敵前逃亡などと云われても痛
   くも痒くもなく、後は野となれ山となれの他人事である。
    何処かに暇な人がいれば一巻の「逃亡者列伝」ぐらいは仕上げるだろう。章立てのヒントは赤旗が用意して
   くれている(11月1日付け)。

    第2次安倍政権以降(2012年12月~)の閣僚辞任と理由(肩書は当時)

    2014年10月 小淵優子経産相 選挙区内で、ワインを配布。政治団体の不明朗な政治資金問題。
      14年10月 松島みどり法相 選挙区内での盆踊りで自身の名前やイラストが入った「うちわ」を配布。
      15年2月  西川公也農水相 自身が代表を務める政党支部が、国の補助金支給決定の企業から献金。
      16年1月  甘利明経済再生相 口利きを依頼した建設会社から大臣室で金銭を授受。
      17年4月  今村雅弘復興相 福島原発事故の自主避難者や東日本大震災をめぐって相次ぐ暴言。
      17年7月  稲田朋美防衛相 陸上自衛隊の「日報」問題をめぐる対応。
      18年2月  江崎鉄麿沖縄・北方相 一過性脳虚血発作で入院。
      19年4月  桜田義孝五輪相 復興を軽視する暴言。
      19年10月 菅原一秀経産相 選挙区内で、秘書が支援者の通夜で香典を持参するなど金品を配布。
      19年10月 河井克行法相   妻・河井案里参院議員の陣営の選挙違反疑惑報道。

     以上の人たちを大臣に任命したのは安倍首相である。任命時にはいつも「適材適所」という言葉が使われ
    る。辞任時には「任命責任は私にある」という言葉が使われる。その繰り返しである。
    蜥蜴の尻尾だか鼠の鬚だかは知らないが、部分を切り捨てて全体を守る、これは組織防衛の初歩であるが、
    全体そのものが腐っているとしたら、部分を特定することは不可能だろう。それに、これらの人たちは能力や
    見識を評価されて大臣に任命されたわけではない。そうではなくて安倍晋三個人への忠誠度の高低によって
    抜擢されたのである。だから世間の人は「お友だち内閣」という。
    安倍晋三という男はよほど友情に厚いのか、この内閣では一回の辞任は政治生命の終わりとはならない、そ
    れは有給休暇のようなもので、「人の噂も75日」と心得ていつの間にやら復権してくる。
     昔からよく言うではないか、類は友を呼び、腐った林檎は隣の林檎も腐らせる。
    かくて腐敗と堕落の政治は今日も続く。



       「秋の風」

          2019・11・1 

    月が代わって今日からは11月、今年も残すところ後二か月だ。月日の流れゆくのは本当に早いものだ。
   昨日の悪餓鬼が今日の老いぼれか、経験から何一つ学ぶことなく、ただいたずらに喪失を積み重ねて歳月
   を駆け抜けてきた。気が付けば70歳、後悔することなどは何もないけれども、それにしても、もう少しましな
   人生を歩むことはできなかったのだろうか。私がもう少し優しい人間であったならば、それだけでもう少し違う
   人生を歩むことは出来ただろうに。

      見送りの うしろや寂びし 秋の風

    貞亨(じょうきょう)5年秋、芭蕉は名古屋に滞在中。上の一句は名古屋の門人野水が上方に出発した折
   の餞別吟。野水(やすい)は俳号、本名は岡田行胤、尾張名古屋の呉服豪商で町役人。芭蕉が『野ざらし
   紀行』の旅で名古屋に逗留したとき(1684年)の『冬の日』同人。そのころ野水は27歳の男盛りであった。
    句の解説は、「野水が上方に出発した。その見える影はと見送っていると、なぜか自分の背中に秋風を感
   じて寂しくなる」ということだ。

    若い人が旅に出る、それを見送る老爺、よくある風景だ。確実なことは、私が「旅に出る若い人」を演じるこ
   とは二度とないということだ。これからは「見送る」ことだけが仕事の老爺として生きる。それもまた良しか。
    見送るとは、冒険を祝福し、希望を託すということか。



        「産業廃棄物処理場」

         2019・10・31

    自民党というのは本当に人材の宝庫だね。メロンマンこと菅原一秀の一件がまだ収まらないこの31日、今度は
   法務大臣の河井克行(56歳)が辞任だという。辞任に追い込んだのは警察でも検察でもなくまたしても『週刊文春』
   だ。ウグイス嬢の「違法買収」疑惑報道を受けて一たまりもなく吹っ飛んだ。何とも軽い男だね。
    記事は、河井さんと妻の河井案里参院議員(46歳)が7月の参院選で、ウグイス嬢に法定額1万5千円以上の報
   酬を支払っていたことを示す2枚に分けられた領収書や「1日3万円」が明記された裏帳簿の存在などを詳報してい
   るということだ。
    克行先生は、辞任の理由を官邸の記者団に対し、「今回の一件は私も妻も全くあずかり知らない」と疑惑を否定し
   た上で、「調査を行う間、法務行政への信頼は停止してしまう。妻と相談し、一晩じっくり考え、今朝決断した」などと、
   辞任理由を語ったということだ。これで第2次安倍内閣発足以降の大臣辞任は10人目となるが、その度に「任命責
   任は私にある」と口にする靖国小僧は一度も責任を取った事がない。
    26日の朝日新聞の社説は、「この政権では、疑惑の追及から逃れられないとみると役職を辞めて幕引きを図り、
   ほとぼりが冷めたころに復権するケースが後を絶たない」と書いていた。
    河井さんは妻と相談して一晩で辞任を決断したということだが、要するに夫婦共にこの一件は逃げ切れないとの
   結論に達したということだろう。ある人は、これからもっと余罪が出てくると言っている。その中には「違法買収」程度
   では済まないものもあると言っている。何とも恐ろしい夫婦だね。
    河井さんの地元(衆院広島3区)では自民党のある県会議員が「急で驚いている。問題が長引けば、今度は政治
   生命にもかかわりかねず、辞めたのかもしれない」と推測。また別の自民党の県会議員は「「法の番人である法務
   大臣という役職もあり、辞任は当然だろう」と話したということだ。
    「ゲス不倫騒動」で共に政界を引退した宮崎謙介・金子恵美夫妻は今はテレビのコメンティターとして明るく元気に
   お茶の間を盛り上げているそうだ。河井克行・案里夫妻も来年の今頃は「違法買収」のプロの経験を生かして夫婦
   漫才の興行で生計を立てているかもしれない。それともまた『週刊文春』のお世話になって「あの人は今?」のコー
   ナーでお久しぶりということになるなか。いずれにしても、さっさと辞めてしまえ。
    それで安倍首相は「任命責任」をどうとるのか。
   問題は菅原一秀と河合克行の二人だけではない。
   来年度から始まる大学入学共通テストの英語民間検定試験について、萩生田光一文部科学相が「自分の身の丈に
   合わせて勝負してもらえれば」と発言し、撤回に追い込まれた。
    河野太郎防衛相は台風被害で多くの死者が出ている中で、「私は雨男と言われた。私が防衛大臣になってから既
   に台風が三つ」と意味不明なことを笑い顔で語った。
    萩生田の発言は、貧富の格差を容認し、教育の機会平等を否定するものであり、河野の発言は不謹慎の一語に
   尽きる。
    今日では「人材の宝庫」という言葉は広辞苑によれば、「産業廃棄物処理場」のこととなっている。

 



       「ゴミと思い出は各自が持ち帰りましょう」

          2019・10・28 

    今日の新聞の第二面に「菅原経産相辞任  説明責任を」という記事が載っている。
   25日に辞任したメロンマンこと菅原一秀について全国・地方の各紙が26日付けで一斉に社説を掲載したと
   いうことだ。その紹介記事だが、赤旗一紙で全国の新聞が読めるということだから、少し長くなるが書き
   写しておく。

    菅原氏が「私の問題で国会が停滞するのは本意ではない」と辞任理由を語ったことについて、「毎日」社説は
   「疑惑を認めたわけではない。国会の追及から逃れ、説明責任をうやむやにしようとしているとしか思えない」と
   批判。「産経」社説は「大臣を辞めても、国会議員としての説明責任は果たされていない」、「読売」社説も「これ
   で幕引きとせず、自らの疑惑について説明責任を果たすべきだ」と求めています。
    「東京」社説は「議員辞職も免れない」との見出しで、「(疑惑が)事実なら公職選挙法違反に当たる」と述べて
   います。
    第2次安倍政権発足以降、9人目の閣僚辞任となったことに対して、各紙は安倍首相がいう「任命責任」をどう
   果たすのかを指摘しています。
    「朝日」社説は「この政権では、疑惑の追及から逃れられないとみると役職を辞めて幕引きを図り、ほとぼりが
   冷めたころに復権するケースが後を絶たない」「一連の疑惑について、国会など公の場で、徹底的に菅原氏に
   説明させる。それができなければ、今回も口先だけということになる」と批判しています。
    「岩手日報」論説は「(任命責任という)言葉の重みを、国会対応で示してもらいたい」と要求し、「神戸」社説も
   「首相は『任命責任は私にある』と口にするだけでなく、自ら事実関係の解明を指示し、国民の信頼回復に努め
   るべきだ」としています。

    珍しいことに政権批判の論陣に「読売」と「産経」が参加している。安倍内閣ヨイショの提燈記事を書くことを社是
   とするこの二紙がこういう社説を書かなければならない事情とは何だろう。庇い切れないという判断か。それとも
   最低限の良識を示したいということか。
    では、赤旗はどう伝えているのか。26日の「主張」だ。全文転写する。お読みください。

       主張

     菅原経産相の辞任

    首相の任命責任こそ問われる

    地元選挙区でメロンやカニなどを配ったことや公設秘書が香典を届けたことが週刊誌で報じられ、公職選挙法
   違反疑惑が批判されてきた菅原一秀経済産業相が辞任しました。9月の安倍晋三政権の内閣改造で就任してか
   らわずか1カ月余りです。2012年12月に発足した第2次安倍政権以降、9人目の閣僚辞任です。
    菅原氏は「私の問題で国会が停滞し、法案審議ができないことは本意ではない」と言いましたが、公選法違反疑
   惑については否定しています。引き続き菅原氏の疑惑をただすとともに、首相の任命責任を追及することが重要
   です。

    閣僚辞任だけではすまぬ

    公職選挙法は、国会議員やその候補者が選挙区内で金銭や物品を配ることを、買収の罪に当たるとして厳しく
   禁じています(221条)。たとえ葬儀の香典でも、議員本人が出席して手渡す場合を除いて禁止しています。
    菅原氏の大臣就任後、同氏の公選法違反疑惑を取り上げたのは、『週刊文春』10月17日号です。それによれ
   ば、菅原氏は07年ごろから盆暮れが近づくと、選挙区(衆院東京9区=練馬区の一部)内の支援者や自民党内の
   有力者に、高級メロンやカニ、いくらなどを秘書に配らせていました。それ以外にも年の初めには町内の新年会に、
   年末には消防団分団の夜回りなどに、秘書が届け物をしていたといいます。同誌は、メロンを買った際の領収書や、
   受け取った側の礼状なども報じました。こうした疑惑は、国会でも追及されましたが、菅原氏は「調査する」というだけ
   で言い逃れに終始しました。

    さらに24日発売の同誌31日号では、菅原氏の公設秘書が17日、選挙区内の支援者の通夜で、「衆議院議員 
   菅原一秀」と表書きした2万円入りの香典袋を手渡したことを写真付きで掲載しました。公選法違反が国会で大問
   題になっているさなかの露骨な行為は、もはや釈明の余地はありません。
    菅原氏の閣僚辞任は当然です。しかし、菅原氏の辞任の理由は国会審議に影響があるということで、秘書が香典
   を渡したのは、当日本人が行けなかったからで、自分が翌日行って香典を渡し、秘書が渡した分は返してもらったと
   とってつけた言い訳をし、公選法違反の責任は「よく確認したい」というだけでした。25日予定されていた衆院の経済
   産業委での追及を免れるためでもあったのは明らかです。
    公選法を守らない菅原氏には、国会議員としての資格もありません。速やかに説明責任を果たし、議員も辞職すべ
   きです。菅原氏の辞任について安倍首相は、「任命責任は私にある」と言いましたが、菅原氏に真相をただすとは言
   いません。いくら「任命責任」を口にしても説得力はありません。

    解明へ国会の役割が重要

    安倍政権で「政治とカネ」の問題で閣僚などの辞任が後を絶たないのは、首相自身が、国有地を格安の価格で払
   い下げた「森友学園」疑惑や、首相の長年の友人が理事長の「加計学園」疑惑などで責任を果たしてこないことと無
   関係ではありません。任命した菅原氏に説明させるだけでなく、首相自らも姿勢を改めるべきです。
   菅原氏の公選法違反疑惑をはじめ、安倍政権の一連の疑惑解明に向けた、国会の役割が重要になっています。

    我が町星置の水芭蕉公園の入口にある立て看板にはこう書いてあった。

     ゴミと思い出は各自が持ち帰りましょう。



        「メロンマンの次は誰だ?」

          2019・10・26 

    関電の還流問題で、、「事実だとすれば言語道断だ」と述べ、関電から事情を聴くと遠山金四郎
   を気取っていたのはほんの数日前のことだ。しかし、入閣前から「12の不祥事を持つ男」の異名
   をとるその世界では超有名な破廉恥漢はやはり持ちこたえられなかった。桜の花は春を待つこと
   なく散ってしまった。菅原一秀経(57歳)、かつて「女は25歳以下がいい。25歳以上は女じゃない」
   と云い捨てた男だが、ご本人に即して言えば「男は57歳以下がいい。57歳以上は男じゃない」と
   云うことになるのか。菅原さんに限って言えば、哀れむべし、57歳という若さで既に老害だったとい
   うことだ。日本版タマネギ男の顛末記か。題して「メロンマンの真実」。
    その昔、林芙美子は『放浪記』にこう書いた。

      花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かれど

     冗談はともかくとして、新聞が伝える事実は次のようなものだ。

    自民党の菅原一秀衆院議員が、選挙区内で公設秘書が香典を渡した公職選挙法違反疑惑で経
   済産業相を辞任しました。
   【中略】1999年には自民党の小野寺五典議員――衆院宮城6区――が、地元の有権者宅約500
   戸に線香セット50数万円相当を配ったとして公職選挙法違反容疑で書類送検され、翌年に議員辞
   職しました。2014年には自民党の小渕優子経済産業相(当時)――衆院群馬5区――が、支援者
   にワインを配ったり、観劇費用を補填(ほてん)したりしたと指摘され閣僚を辞任。
   【中略】地元の祭りで似顔絵入りのうちわを配ったとされる自民党の松島みどり法相(当時)=衆院
   東京14区=も小淵氏と同時に辞任しています。

    そして今日の『日刊ゲンダイ』の政治欄の見出しは「菅原更迭で辞任ドミノ始まる  初入閣組の醜
   聞また弾けるか」となっている。内容は以下に書き写す。

    「防災担当相を兼務する武田国家公安委員長と暴力団関係者との交際を巡る疑惑を週刊誌が追
   っています。来週にもはじけるのではないかともっぱらです」(永田町関係者) 。
   武田氏は過去に山口組系元組員から献金を受領した疑惑が報じられている。田中復興相と竹本IT
   担当相の3人のイニシャルを取って「魔の3T」とヤユされ、「誰が真っ先に辞任するか」と永田町で話題
   になっていた。
    田中氏は財務副大臣在任中の2006年に、自身の政治団体が開催した政治資金パーティーで指定
   暴力団・稲川会系の企業による40万円分のパーティー券購入が判明。竹本氏は山口組系幹部との写
   真をSNSにアップしていることが問題になった。 
    国民民主党の森ゆうこ参院議員の国会質問が事前に外部流出した問題で、北村地方創生相は内閣
   府からの漏洩が判明した場合は「責任を取る」と明言。きのうは「あくまで一般論として必要な対応を行う
   という趣旨」と釈明したが、支離滅裂だ。野党の一層の追及は免れない。

    なるほど、確かに自民党は人材の宝庫であるようだ。揃いも揃ってクズばかり、まるで廃品回収業の協
   業組合のようだが、よくよく見れば、それを取り扱うご本人の一人ひとりが腐臭に満ち満ちた完璧なる廃品
   である。燃えるゴミやら燃やせないゴミの違いはあるにせよ生活していく上で必要としなくなったもの、これ
   を廃品と云う。廃品は指定のゴミ袋に入れて定められた曜日に速やかに処分すること、そうでなければ生
   活環境の清潔は保つことが出来ない。



        「有害掘削土」

          2019・10・25 

    今日の新聞の第13頁「北海道・東北のページ」に手稲区に関するニュースが載っている。
   タイトルは「浄水場そばに有害残土なんて」。何が起きているのか。新聞を読む。

    北海道新幹線トンネル工事で発生する有害物質を含む要対策土の受け入れ場所として札幌市手稲区
   金山の採石場跡地が候補地とされている問題で、「有害掘削土から手稲の水と安全・健康を守る会」は
   21日、候補地からの除外を求める署名を呼びかけました。(しんぶん・赤旗25日付け)。

    下の写真と投稿記事は「平和っていーね・ていね区民の会」さんのフェイスブックからの転写だ。
   この地図には載っていないが、札樽自動車道の下方に我が町星置がある。つまり、上流地域で何かが
   起これば、それは下流地域の人々の生活に直接の影響が起こるということである。事実、それは過去に
   あった。昭和61年12月末に坑道内数カ所で岩盤が崩れ落ち、つまった部分に地下水が大量に溜まり、
   その水圧により崩落部分が決壊して鉱廃水が一気に流出。止水壁を破壊して大量の鉱廃水が稲穂地区
   に流れ込むという大事故があった。
    この問題についての共産党道委員会は13日、「北海道新幹線の札幌延伸はいったん凍結し、中止も
   含めた道民議論で再検討を」と提言している。この内容も少し書き写す。

    開通してから3年以上がたちましたが、赤字が年100億円近くにものぼることが明らかになりました。
   JR北海道は「鉄道事業を抜本的に見直す方針」を発表し、赤字を理由に地方路線を次々切り捨てよう
   とする一方、それ以上に赤字が大きい新幹線は検証もされないまま延伸工事が進められることに、道
   民から疑問の声が上がっています。

   「有害掘削土から手稲の水と安全・健康を守る会」さんが配布したチラシを読む。

       要対策土とは、なんですか?

     北海道新幹線の札樽トンネルを掘削する際に発生する、鉛やヒ素などの有害重金属を含んだ掘削土
    を通称「要対策土」と呼んでいます。
    ヒ素の慢性的影響は、皮膚や肝臓の異常、末梢血管及び神経障害、皮膚がんなどが報告されています。

      要対策土を受け入れると、どんな危険があるのか?

   (1) 水道水が汚染され、健康被害の危険があります。
      要対策土は、雨水が浸み込むと鉛やヒ素などの有害物質が溶け出して地中に浸透し、地下水を
      汚染するおそれがあります。すると、宮町浄水場の水源である滝ノ沢川に流れ込んで水道水を汚
      染し、ヒ素中毒などの危険があります。

   (2) 土砂災害による生命の危険があります。
      受け入れ候補地は、北海道の土砂災害警戒区域に指定されています。近年多発する異常気象に
      よる想定外の大雨で、土砂災害が発生すると有害物質を含んだ土石流が発生する危険があります。
   (3) 狭い通学路を、何百台ものダンプカーが通行します。
      万が一受け入れると、手稲西小・西中の通学路でもある道幅の狭い手稲鉱山通りを、要対策土を
      運ぶダンプカーが一日あたり何百台も通ることになります。すると、子どもや高齢者の交通事故が
      増えるおそれがあります。また、沿道住民は粉塵による健康被害も心配されます。

     「守る会」は北海道新幹線や工事に反対しているわけではありません。
    今の金山の候補地があまりにもふさわしくない場所だから反対をしています。


 



        「パンとサーカス」

          2019・10・24 

     安倍首相は4日の所信表明で「65歳を超えて働きたい。8割の肩がそう願っている」と語ったが、
    例によってこの「8割」という数字には何の根拠もない。元になった「高齢者の日常生活に関する意
    識調査結果」(14年度)では、「65歳を超えて働きたい」とみなした回答を選んだ人は55・3%にす
    ぎないそうだ。
     新聞によれば(赤旗21日付け)、そもそも日本の高齢者の「就業意欲」の背景には老後の生活へ
    の不安があり、「国民生活基礎調査」では、高齢者世帯の55・1%が生活について「苦しい」と回答
    しているとのことだ。
     また、就労継続の希望理由の国際比較では、日本は「収入がほしいから」が49%で最多。ドイツと
   スウーデンでは「仕事が面白いから」がトップだということだ。
    日本では60歳を過ぎると雇用待遇が一気に悪化する。その上でさらに政府自身が年金を削り、医療
   ・介護でも負担を増やし、不安定・低賃金でもできるだけ働かざるをえない状況に高齢者を追い込んで
   いく。つまり、実態は「働きたい」ではなく、「死ぬまで働け」ということだ。
    そうした中での消費税10%増税だ。消費税導入から31年間、それは大企業・富裕層減税の穴埋めに
   使われてきた。そして、「即位の礼」関連の儀式の予算は167億4100万円だ。
   まさに1%の富裕層と99%の貧困層である。
   おかしな国だ。国民不在のお祭り国家である。

         パンとサーカス

    …我々民衆は、投票権を失って票の売買ができなくなって以来、 国政に対する関心を失って久しい。
    かつては政治と軍事の全てにおいて権威の源泉だった民衆は、 今では一心不乱に、専ら二つのもの
    だけを熱心に求めるようになっている― すなわちパンと見世物を…

                         ユウェナリス『風刺詩集』

      ローマの詩人ユウナリス(西暦60年ー130年)は古代ローマ社会の世相を揶揄して、その詩集で、
    権力者から無償で与えられる「パン(食料)」と「サーカス(娯楽)」によって、ローマ市民が政治的盲目に
    置かれていることを指摘した。「パンとサーカス」とは、社会的堕落の象徴である。
     因みに、「ローマンズ・ホリディ(ローマ人の休日)」とは、他人の犠牲において楽しむ娯楽ということである。



       「聖と賤」

         2019・10・23

    今日の新聞の第四面「焦点・論点」は歴史学者の中島三千男さんのインタビュー記事だ。
   中島さんは、今回の「即位の礼」の特徴や問題点についてこう語っている。

    「近代以前に行われていた天皇の即位儀礼は私たちが思い描く純神道式のそれとは大きく異なりました。
   長く行われてきた中国(唐)風や神仏習合的儀式が、明治に入り、国家神道の核心的教義である天皇制正
   統神話にもとづくものにとってかえられました。
    明治維新にはじまる日本の近代国家は、国民的統合を神権的天皇の押し出しによって成し遂げようとしま
   した。そのために維新直後から神道中心主義をつくり上げ、一世一元制を定め、さらに後には、教育勅語を
   中心とする教育政策や国家神道体制の確立など、あらゆる機会をとらえて、神権的天皇像を浸透させようと
   しました。
    登極令によって近代に創られた「代替わり」儀式も、天皇制正統神話を目に見える形で国民と国際社会に
   むけてパフォーマンスするものでした」。
   「春からの一連の代替わり儀式で、多くの報道がされています。しかし、儀式の内容は歴史的に変化してきて
   おり、現在の多くの儀式は近代以降に新しく創られたものです。その目的は神権的天皇像の創出にあり、そう
   してつくられた天皇制国家が日本国民とアジア諸国民に大きな不幸をもたらしました。その国家体制は1945
   年に破滅し、その反省の上に国民主権や政教分離の原則をうたった現憲法ができました。こうした視点を欠く
   報道は、結果として戦前の天皇制正統神話を再び国民の間に垂れ流すことになっているのでは、との危惧を
   抱きます」。

    異様なことばかりが続いているが、その異様さに気づく人が余りにも少ない。
   第一に、全国から2万6000人の警察官が警備のために動員され、交通整備という日常的な言葉で展開され
   たものは実質的には戒厳令に他ならない。その中で行われる「即位の礼」、ここには国民不在である。この事
   実が「異様事」として報道されない。
    第二に、政府によると、「即位の礼」関連の儀式の予算は167億4100万円で、前回(123億9400万円)よ
   り約3割増加したということだ。この中にはパレード用のトヨタのオープンカー調達費8000万円も含まれている。
   なぜこんな超高級車が必要なのか。たった二人の人間が車の上から沿道の群衆に手を振るだけのパフォーマ
   ンスにこの家族だけの特別仕様車が必要だとする根拠はどこにあるのか、またそれに何の疑問も抱くことなく
   当然のこととして受け入れる人間の感覚とはどういうものなのか。既に「聖家族」である。このことの意味は、こ
   の国に「聖家族」や「聖域」が存在するとすれば、それは必然的に「賤家族」または「賤領域」も存在する、もしく
   は存在させられるということである。と云うのは、歴史の教えるところ、「聖」が「聖」であるためには、必ず目に
   見える形での「賤」を必要とするからである。そして、「聖」が世襲制を取る限り、「賤」もまた世襲制の中に取り
   込まれて、烙印を押される。
    島崎藤村の『破戒』は、そうした風景の中の産物である。それは決して過去のことではなく、天皇制の下では
   差別は「必要悪」であり、時代がどれほど変わろうとも色調の濃淡に変化をもたらしながらも常に再生産され続
   けるというのは自明の理である。現に、今この国では政府が音頭をとってのヘイトスピーチの大合唱である。
   この健忘症の興奮は、ラグビーの「ノーサイド」の精神を蹴散らして観客席に「旭日旗」をはためかせるところ
   まで来ている。戦争を知らない世代の「八紘一宇」への郷愁は意識的にも無意識的にも、また天皇を「玉(ぎ
   ょく)として担ぎ上げるだろう。また天皇家の方にも昭和天皇裕仁のような「皇帝意識」を持つ人物が現れない
   という保証もない。
    皇室とそれを取り囲む支配層の中にも差別はある。女性天皇の問題だ。
   右翼団体「日本会議」は2006年に開いた「皇室の伝統を守る1万人大会」で男系の伝統を重視する事を猛烈
   に訴えた。
     しかし、天皇が男性か女性かを議論する前に、現憲法下での天皇という存在は何かということをしっかりと
    押さえていくことが大事である。
     日本国憲法の第一章「天皇」の第一条を読む。

     天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に
    基づく。

 



       「創られた伝統」

         2019・10・21 

    22日から始まる「即位の礼」の一連の儀式について日本共産党の志位和夫委員長は、「わが党は、
   日本国憲法を厳格に守る立場から出席しない」と述べたということだ。
    志位さんは一連の儀式が「神によって天皇の地位が定められたということを示す明治時代の仕掛け
   を踏襲するもので、およそ憲法の国民主権と政教分離の原則と相容れない」と指摘している。
   「即位礼正殿の儀」の「高御座(たかみくら)」について志位さんは「これは、大日本帝国憲法とともに廃止
   になった登極令(とうきょくれい)で定められた装置だ。天皇が高御座から、その地位は神から与えられた
   と宣言し、その下に三権の長が並んで天皇陛下万歳をするという儀式だ」と指摘した。
   
    ※ 登極令
        明治天皇が死去する3年前の1909年(明治42年)に、明治政府が天皇の「代替わり」を想定して、
       天皇主権と国家神道にもとづいて「践祚(せんそ=皇位継承」「改元」「即位礼」「大嘗祭(だいじょうさ
       い)など儀式のあり方を定めたもので、戦後廃止されました。

     天皇代替わり儀式について神奈川大学元学長の中島三千男さんは「神話に由来する戦前の絶対君主を
    踏襲」と批判している。中島さんは次のように述べている。

     高御座は、皇祖・天照大神(あまてらすおおみかみ)の孫ニニギノミコトが、天照大神から神勅(しんちょく)
    や三種の神器を授けられた時の神座(高御座)を模したものとされています。神話ではニニギノミコトのひ孫
    が初代の神武天皇です。戦前の天皇の地位の根拠であった「天孫降臨」を具現化したものこそ高御座なの
    です。【中略】そもそも「即位礼正殿の儀」は戦前の「即位礼当日紫宸殿(ししんでん)の儀」の名前を変えた
    ものにすぎません。戦前の即位の儀式は、日本は神国であり天皇がこれを統治するという国家神道の教義
    である「天皇制正統神話(建国神話)」に基づいて、明治以降につくられたものです。天皇の地位は、神話に
    由来する戦前の絶対君主から、戦後、日本国憲法で「主権の存する日本国民の総意に基づく」「象徴」へと
    大きく変わりました。
     政府は前例を踏襲する口実に「皇室の伝統」をあげます。しかしいまの形の儀式は明治後に始まったもの
    であり、ある意味で「創られた伝統」です。

          「即位の礼」の主な儀式と大嘗祭
     10月22日◎即位礼正殿の儀   皇居・宮殿で即位を内外に宣言
        同日 ◎祝賀御列(おんれつ)の儀  皇居から赤坂御所までパレード
     22、25、29、31日◎饗宴の儀  皇居・宮殿での食事会(4回、招待客2600人)
        23日◇内閣総理大臣夫妻主催晩さん会  来日した外国代表と夕食会
     11月14,15日〇大嘗祭(だいじょうさい)  皇居東御苑での神道儀式
        ◎ 国事行為 ◇ 政府主催行事 〇 公的行事

     明治天皇睦仁は1852年(嘉永5年)生まれで1912年(明治45年)に没した。
    父であった孝明天皇が崩御すると、1867年(慶応3年)、満14歳で践祚した。睦仁が江戸に入ったのは江戸
    開城から半年を経た明治元年の10月の13日、この時、江戸は東京と改称された。
    この年の12月に「王政復古の大号令」が出されたが、これは南北朝時代が足利尊氏によって終止符を打たれ
    た時以来、その内実はともかくとして、実に約500年ぶりの天皇親政であった。
     長州の木戸や薩摩の西郷などは、天皇のことを「玉(ぎょく)」などと呼んでいて、始めから政権を取るための大
    義名分でしかなく、天皇家に対する崇敬の念などは一かけらも持ち合わせてはいなかった。
     大宅壮一の『実録・天皇記』によれば、16歳の少年天皇がわがままをして元勲たちのいうことをきかないと、西
    郷は「そんなことではまた昔の身分にかえしますぞ」といって叱りつけた。すると、天皇はたちまちおとなしくなった
    という話が伝えられている。
     「鯨海酔候(げいかいすいこう)」と自らを称し、酒と詩をこよなく愛した土佐藩主・山内容堂は、1868年1月3日
   の小御所会議において、「「2、3の公卿が幼沖の天子を擁し、権威をほしいままにしようとしている」と岩倉具視らの
   王政復古の策謀を批判した。
    容堂については柳ジョージが礼賛の歌を捧げている。

           「酔って候」

     土佐の鯨は大虎で  腕と度胸の男伊達(おとこだて)
     いつでも酔って候(そうろう)
     酒と女が大好きで  粋な歌も雪見詩(ゆきみうた)
     いつでも酔って候
     鯨海酔候(げいかいすいこう)無頼酒
     鯨海酔候  噂の容堂礼賛

     最後に「共同通信」の記事を読む。

 即位、警察官2万6千人投入 警視庁は「最高警備本部」

   警察庁は21日、天皇陛下が内外に即位を宣言される「即位礼正殿の儀」や関連行事で、最大時約2万6千人の警察官
  を投入して警備を実施すると発表した。同日から24日までの間、警備対策室を設置。警視庁も「最高警備本部」を立ち上
  げ、厳戒態勢で臨む。
   警察庁によると、約2万6千人の内訳は、警視庁が、全国の警察から集めた特別派遣部隊約5500人を含む約2万3500人、
   皇宮警察が約900人、千葉県警が約1400人となっている。
   22日に催される正殿の儀には、世界各国の元首や政府高官らが参列を表明しており、厳重な警備を敷く。




       「常任活動家の墓」

         2019・10・20
   
    今日の新聞に「常任活動家の墓」という記事があった。それを以下に書き写す。

      「日本共産党常任活動家の墓」第34回合葬追悼式

     小池書記局長あいさつ
   19日に開かれた「日本共産党常任活動家の墓」第34回合葬追悼式で、小池晃
  書記局長が行ったあいさつは次のとおりです。


    「日本共産党常任活動家の墓」合葬追悼式にあたり、党中央委員会を代表してごあいさついたします。
   合葬追悼式は、今回で34回を迎えました。今日は、北海道や沖縄をはじめ、全国から65遺族、120人の方々にご参加いただき
   ました。ありがとうございます。台風19号の被害は甚大であり、いま党は、救援復旧に全力をあげています。災害の影響で残念な
   がら参加を断念された方もいらっしゃいます。あらためてお見舞いを申し上げます。
    私たちがこの地に全国の常任活動家や議員の共同の墓地を建てたのは、33年前の1986年のことでした。墓石(ぼせき)には、
   当時の宮本顕治委員長の揮毫(きごう)により「不屈の戦士ここに眠る」と刻まれています。この共同墓地には、小林多喜二や野呂
   栄太郎などの戦前の諸先輩をはじめ、戦後の、党が困難な時代に礎を築いた多くの常任活動家、議員のみなさんが合葬されてい
   ます。今回新たに合葬された方々は、先ほどお名前を紹介した189人の方です。これまで合葬された方々と合わせて、4427人が
   合葬されることになります。
    合葬されたお一人お一人が、日本共産党員として、常任活動家として、党議員として、さまざまな苦難を乗り越え、新しい日本の未
   来を展望し、献身的にたたかってこられた方々です。そのかけがえのない人生に思いをはせ、私はあらためて深い敬意と感謝の気
   持ちでいっぱいになっています。
    今年は党創立97周年の年です。わが党の今日のたたかいの到達は、今回、合葬された189人の方々をはじめ、幾多の先人たち
   の、血のにじむような不屈の献身的な奮闘の積み重ねのうえに成り立っています。
    そしていま、党は、野党連合政権の実現を本格的に追求することが現実の政治課題となるという、97年の党史のなかでもかつてな
   かった新しい時代を迎えています。
    8月の党創立97周年記念講演会で、志位和夫委員長は、市民と野党の共闘の4年間の成果と到達のうえにたって、安倍政権に代
   わる野党の政権構想―野党連合政権の実現に向けた話し合いの開始をよびかけました。
   この間、れいわ新選組と、そして一昨日は、日本共産党・志位委員長と社民党の又市征治党首との党首会談が実現し、安倍政権を
   倒して政権交代を実現すること、そのための政策協議と総選挙での共闘を進めることが確認されました。
    来月の高知県知事選挙では、日本共産党高知県常任委員の松本けんじ氏を、立憲、国民、社民、新社会、そして連合も参加して野
   党統一候補とすることを確認し、勝利をめざしてたたかうことになりました。市民と野党の共闘は着実に前進しつつあります。
    そして党は、来年1月に第28回党大会を開きます。第28回党大会は、野党連合政権の実現を大目標にすえ、その仕事を支えうる
   強く大きな党づくりへの方針を明らかにする党大会になります。それは、日本共産党にとっても、日本の政治にとっても、まさに歴史的
   な意義をもつ大会となるでしょう。
    いま全党は「第28回党大会成功をめざす党勢拡大大運動」に取り組んでいます。党大会に向けて、党勢のうえでも後退から前進へ
   と転換させ、「日本の政治の新しい時代」にふさわしく、党づくりでも新しい時代をひらこうと、全国で力強い奮闘と前進が始まっています。
    みなさん。安倍内閣は、10月1日に消費税10%を強行しました。この増税には始まった瞬間から全国で怒りの声が上がっています。
   日本共産党は、ただちに消費税減税・廃止を求める、新たなたたかいをよびかけ、多くの人々の共感をよんでいます。
    年金・介護・医療など社会保障の問題でも、9条改憲の問題でも、外交の問題でも、あらゆる面で安倍政治は行き詰まり、破たんに直
   面しています。
    きたるべき総選挙は、そうした安倍政権への国民の審判を下す絶好の機会です。しかも、総選挙は、国の進路とともに政権が直接的
   に争われる選挙です。きたるべき総選挙の目標は、第一に、市民と野党の共闘を大きく発展させ、野党連合政権に道をひらくことです。
   第二は、野党共闘の推進力となる日本共産党自身の躍進をかちとることです。
    今日のこの合葬追悼式は、全党が歴史的な第28回党大会にむけ、「党勢拡大大運動」を成功させ、その力で総選挙に勝利し、野党
   連合政権に道をひらこう―その熱い決意にみちたたたかいのまっただなかで開かれています。
   今日、合葬される189人の方々は、どの方も党綱領が示した未来への道―統一戦線の力で民主的政権をつくり、政治を変え、日本の
   未来をひらくという展望に揺るがぬ確信をもち、その実現のために、労苦をいとわず、苦難を乗り越えてたたかい、生涯を日本共産党員
   としてつらぬいてこられた方々です。新しい時代を見ずに、志半ばで亡くなられたことはまことに残念なことですが、それだけに残された私
   たちが、野党連合政権に道をひらくという、今日の任務をやりとげるために総力をつくすことが、今回合葬されるみなさんのご遺志に応え
   る道だと確信します。私たち中央委員会は、みなさんとともに、その先頭にたって力の限りをつくす決意です。「全国常任活動家の墓」の
   墓前で、このことをお誓いいたします。
    最後に、合葬された故人と労苦をともにしつつ、励まし支えあってこられたご家族のみなさんのはかり知れないご苦労に、改めて感謝と
   お礼を申し上げます。ご遺族のみなさんが、悲しみを乗り越え、どうかお元気で過ごされることを心から願ってごあいさつといたします。

     この墓は東京都八王子市の上川霊園にある。
   19日の第34回合葬追悼式で、新たに合葬される189氏の中に五十嵐公人(82歳)さんの名前があった。
   五十嵐さんは星置9条の会の二代目の代表を務めた人で、私は多くのことを教えられた。
    ここに改めてご冥福を祈る。

       感謝。



       「お寒い笑い話」

          2019・10・18

    関西電力の元副社長は豊松秀己という人で、関電の原子力事業本部長や業界団体・電気事業連合会
   (電事連)の原子力開発対策委員長も務めた原発推進の旗振り役であった。副社長というのは関電の職
   階では何番目の順位になるのかは分からないが、関電には八木会長も岩根社長もいるので3番手以下と
   いうことになるのだろう。けれども高浜町の森山栄治・元助役が一番貢いだのは常務執行役員の鈴木聰
   さんで、その次が副社長であった豊松さんだ。
   名刺の肩書はどうであれ森山さんには豊松さんが社内の実力者、もしくは使える男と見えたのだろう。
          

 

    豊松さんの参加していた審議会は経済産業省の「総合資源エネルギー調査会原子力小委員会」といもの
   だが、新聞によれば、14年8月には、その委員会で、原発の再稼働ができないため、福島原発事故前と比
   較した売り上げが2分の1以下の工事会社もあると関電の例を挙げて説明したということだ。
   「一番困るのは、いつになったら、これがどうなるんだというビジョンがないので、各社が経営計画を立てられ
   ない」と「危機」を強調し、「将来の原子力ビジョンを早く示して」と訴えていたということだ。
    関電の社内調査報告書によると、豊松さんの金品受け取りは10年から17年まで毎年あったということだ。
   その合計額は、1億1057万円相当だということだ。内訳は商品券、米ドル、金貨、スーツ仕立券となっている。
    豊松さんは委員会で、電力自由化後の原発の事業継続に心配がないように、▽原発事故に備えた損害賠
   償制度について、電力会社の負担のあり方の見直し▽原発の廃炉会計のルールの見直しの優遇策▽原発
   使用済み核燃料の再処理事業の延命策――などを求めていましたということだ。
    笑い話はまだ続く。政府の審議会で豊松さんの後任となったのは、同じ関電の森中郁雄常務執行委員・原子
   力事業本部長代理という人だ。
    これでも私たちは電気料金を払い続けなければならないのか。悪徳商人共の豪邸を建てるためにか。
   笑い話はまだ続く。
   「デイリー新潮」は次のように報じている。

    「福井県高浜町の助役としてらつ腕を奮い、“高浜原発のドン”として君臨していた森山栄治氏。関西電力幹部
   に約3億2000万円の金品が渡っていた問題は、目下、政界にも波及している。
   元助役の関連企業とつながりのあった稲田朋美元防衛相、高木毅元復興相に続き、世耕弘成前経産相の名
   も浮上するのだ。」

     そして共同通信のニュースだ。

    関西電力役員らの金品受領問題で、自民党の世耕弘成参院幹事長が代表を務める資金管理団体「紀成会」
   が、福井県高浜町の元助役森山栄治氏(故人)が退職後に雇用されていた会社の社長から4年間で計600万円
   の献金を受けていたことが政治資金収支報告書で分かったと共同通信が報じた。

    関西電力役員らの金品受領問題で、自民党の稲田朋美幹事長代行が代表を務めている「自民党福井県第1
   選挙区支部」が、福井県高浜町の元助役森山栄治氏(故人)が取締役だった警備会社から計36万円の献金を
   受けていたことが4日、分かった。稲田氏の事務所は「(稲田氏と)森山氏とは面識はなかった」と説明。今回の
   問題を受けて「森山氏と献金に関連があるかどうかなど、事実関係を確認しているところで、状況を見ながら対
   応を検討する」とした。稲田氏は4日出演したBSフジの番組で、献金を受けていたことを認めた上で、返金に関し
   「事実確認をした上で対応したい」と語った。

    福井のサンタクロース・森山栄治さんは「気配り」「金配り」の達人で、それに群がった財界人・政界人は「欲張り」
   「出しゃばり」「食い逃げ」の名人たちということか。まったくもってお寒い笑い話だ。
 



       「阿呆の三無主義」

        201910・16 

   今朝の新聞、「台風19号による記録的な大雨の影響で、15日夕方までに11県で71人の死亡が確認されました」
  ということだ。同日の午後2時時点で全国の約3万3000戸が停電しているそうだ。大災害だ。
   ところが自民党の二階俊博幹事長(80歳)は台風19号被害について、「色々言われていたことから比べると、まず
  まずで収まった」と発言した。
  何をもって「まずまず」というのだろうか。さらに驚くには、二階さんはこの発言が批判されると、「被災者に誤解を与え
  たとすれば表現が不適切だった」とまるで他人事である。これでは発言の真意を理解せず誤解する方が悪いと云って
  いるのと同じである、しかし、この短い言葉の何を誤解するというのだ。ありのままの傲慢と無知による本音ではないか、
  有り体に言えば、表現が不適切なのではない、発言者の人間性そのものが不適切なのである。この後、二階さんは発
  言を撤回するのだが、そこで今度は、「言葉尻を捉えてうんぬんしても災害復旧は始まらない」と開き直った。
  こうなると正真正銘の阿呆である。救いようがない。そして当然のごとく死者は浮かばれない。これは天災なのか、本当
  に天災だと言い切れるのか。自然災害に備えての対策はどこまで講じられていたのか。
   現時点で71人の死亡が確認され、行方不明者の捜索も続いており、13都県で13万戸以上が断水、決壊河川52、
  5500人以上が避難しているこの状況で「まずまずに収まった」という認識は人間性が壊れているとしか思えない。こう
  いう人物が今の自民党の幹事長なのである。ではいったい何人死ねば大惨事というのだ。
   二階さんが率いる派閥「志帥会」はスキャンダルの宝庫で、世間の人は欠陥工場と呼ぶが、オーナー自身が欠陥人間
  であるとすれば後は推して知るべしといったところか。それにしても無神経にして非情に過ぎる。80歳か、まだまだお若
  いのに、哀れむべし、この人は存在自体が老害である。
   次に「学問・文化」欄を読む。
  10月4日の安倍首相の所信表明演説の中の歴史の歪曲の問題だ。
  木畑洋一・東京大学名誉教授が「パリ講和会議での『人種平等』提案と日本」と題して、提案の動機は安倍首相の言うよ
  うな高邁(こうまい)なものではなく、大国としての位置確保にあったことを事実を元にして解説している。

       普遍的理想とは異なる狙いから
   
ここでの日本は、一見「新しい時代に向けた理想」を追っていたようである。しかし、この提案にあたっての日本政府の
  動機はそれとは異なっていた。
   一つは、当時アメリカで強まっていた日本人移民排斥の動きに歯止めをかけるという目的が存在した。さらに、国際連
  盟を中心に作り上げられる大戦後の国際秩序において、非白人国日本が大国としての位置を確保しておくために、人種
  平等を国際社会が認めることが重要であると考えられていた。
   つまり、この提案に込められていたのは日本の国益追求の念であり、この問題について最も信頼できる研究を行った
  島津直子によると、普遍的な原則としての人種平等が議論された形跡は公的記録には全く残っていない。未来に向けて
  の理想など、そこには存在せず、国際人権規約の淵源とはとてもいえない提案だったのである。
       植民地を支配し朝鮮・台湾を差別
   
そして何よりも、日本は植民地として支配下に置いていた台湾や朝鮮の人々に対して、人種平等の理念に反する差別
  を行っていたが、講和会議での提案においては、そのことについての省察は完全に欠如していた。日本の提案は偽善以
  外の何物でもなかったのである。
   こうした日本の姿勢について、ジャーナリスト石橋湛山は、1919年夏に書いた「大日本主義の幻想」という文章のなか
  で、「我が国は、自ら実行していぬことを主張し、他にだけ実行を迫ったのである」と論じ、日本の提案に「道徳の威力」が
  欠けていたことを指摘した。後に1957年、病気のため岸信介(安倍首相の祖父)に首相の座を譲らなければならなかっ
  た石橋のこの議論に、首相は立ち返ってみるべきであろう。

   先のニュースは自民党の倫理観の質の低さと社会常識のなさと現実理解の能力の欠如を証明するものであり、後のニュ
  ースはこの政権の歴史修正主義と虚言癖を暴露するものである。
  無神経、無感覚、無理解、これを阿呆の三無主義というか。



       「桜を見る会」

          2019・10・14 

    昨日の「しんぶん・赤旗」(日曜版)の第一面に「桜を見る会」と題するスクープ記事が載っていた。
   スクープとは「特ダネ」のことだから、このニュースはまだ赤旗以外では取り上げられてはいないのだろう。
   その理由は取材力の劣化か、編集方針によるものなのか、あるいは「特に問題なし」との判断によるものなのかは
   分からないが、事は税金の使われ方に関するもので、またしても政治の私物化である。
   新聞から少し書き写す。

         安倍後援会御一行様 ご招待
    
各界の功労者などを招待するとして、多額の税金を使って開かれている安倍晋三首相主催の「桜を見る会」。
   本来の目的に反し、首相の地元後援会関係者が数百人規模で大量に招待されていたことが編集部の取材でわかり
   ました。参加窓口は首相の地元事務所。後援会旅行の目玉に位置付けられていました。行政がゆがめられ、特別の
   便宜が図られた首相の国政私物化疑惑を追います。
    【中略】
    複数の後援会員は「下関の安倍事務所から参加確認があり、希望すれば、内閣府から招待状が送られてくる」と証
   言します。「安倍事務所が飛行機やホテル、貸し切りバスを手配し、旅費は自分持ちだ。都内観光や前夜祭などの後
   援会旅行の目玉行事が、桜を見る会だ」
    
    こんなことが許されるのか。この記事は赤旗のスクープだが、他の新聞はなぜ追及しないのだろうか。読売・産経は
   ともかくとして、朝日と毎日は何をしているのだろうか。オイオイ、「社会の木鐸」さんよ、「権力の番犬」さんよ。
    新聞によると、桜を見る会に地元後援者を招待しているのは安倍首相だけではなく、萩生田光一・文部科学相、世耕
   弘成・自民党参院幹事長、稲田朋美・自民党幹事長代行、松本純・自民党国対委員長代理もお仲間だという。こうなる
   と「自民幹部・党ぐるみ」ということになる。
    安倍首相の奥様である酔っ払いのアッキーさんは2014年4月12日のフェイスブックに次のように書き込んでいる。

   「桜を見る会にご出席の皆さまと。
   地元でずっと応援して下さっている後援会の皆さんのお陰で主人の今があります。
   いつもありがとうございます」
   
   招待客の中にはアッキーのスキー仲間、農業仲間、「やまとのこころ」という日本酒を作る仲間もいる。つまり、「夫人枠」
   まであったということだ。
    共産党の宮本徹衆院議員はこう云う。

       到底許されない。徹底追及を
    
国会での質問に対し、政府は「資料は廃棄」といって、桜を見る会の招待客が倍増した経緯について隠し続けました。
   国民に隠れて、後援会員など自分たちに近い人々を大量に参加させていたというのは、税金の私物化そのものであり、
   到底許されません。安倍政権のもとで、桜を見る会への支出が、こっそり、予算の3倍にも膨張していました。政府は、開
   き直り、支出に合わせ、来年度予算の概算要求を3倍化しています。消費税の大増税の一方での税金の私物化を徹底
   追及していきたい。

    この日の新聞にはジャーナリズム研究者の丸山重威さんの「消費税情けない無批判」と題する発言も載っていた。
   丸山さんは云う。
   
    消費税10%へのアップが実施されました。メディアは「軽減税率」やキャッシュレス決済の「ポイント還元」導入による
   「混乱」「複雑さ」は伝えるものの、増税への本質的な批判は見当たりません。
    新聞は「高齢化で増える社会保障の費用を社会全体で負担する改革が一歩前進」(「日経」1日付)、「新しい時代に
   ふさわしい社会保障と税制の姿を描く議論を」(「朝日」同)などと、消費税増税肯定が大前提、情けない限りです。

    簡単に云うと、桜を見る会は税金の私物化であり、そうした費用は消費税増税によって作られるのである。
   それでもこの国の新聞は、「社会全体で負担する改革」などと見当はずれなことを上からの目線で説く。
   これを「フェイク」というのだ。
    
フェイクとは、三省堂の大辞林によれば、「①模造品、にせもの。②アメリカンフットボールで、攻撃側の選手が相手を
   だますために仕掛ける行為。③メロディーをある程度の装飾的な変化をつけて演奏すること」となっている。
   
ジャーナリズムにおけるフェイクとは虚言のことである。
    



       「青空フェスタ」

         2019・10・13 

     今日は第23回目となる「青空フェスタ」の開催日だ。元々は青空の下でやっていたのだが、何年か前から
    は手稲区民センターの2階の大会場でやることになった。その事情は分からないけれども、青空の下でやっ
    ていた頃は700人ぐらいの人が参加していたが、室内での開催となるとそれだけの人数を収容することは
    とても無理で参加者数は自動的に300人前後と限定される。条件が整えばまた青空の下での自由空間と
    してやるべきだろう。「祭り」は基本的には、自由空間にして参加制限なしというのが本来の姿だろう、と私は
    思う。
     云い忘れたが、「青空フェスタ」というのは手稲区の共産党と後援会、それに「政治を変えたいと願う」地域
    の様々の人々が協力して開催する手作りのお祭りである。
    今回のテーマは「草の根から語ろう――野党連合政権構想」、いつの間にかこんなところまで来ているのか、
    確かに時代は動いている。共産党は1922年の結党だから、今年で創立97周年となる。長い歴史を持って
    いる政党だ戦前、戦中、戦後一貫して戦争に反対し、真の主権在民を追求してきた政党だ。そして、政党
    助成金を受け取っていない唯一の政党である。つまり、本物の市民政党だということだ。
     さて、今日の青空フェスタだ。(写真は福盛田勉さんのフェイスブックによる)。
    開演は10時30分、オープニングは小樽の「潮太鼓」だ。この後、開会宣言の挨拶があり、次に札幌市議会
    議員の佐々木明美さんが登場した。井上ひさ子さんが引退した後、手稲区では共産党の議席は4年間空白
    だった。この春、佐々木さんが議席を奪還して、札幌の全区で共産党の市儀が勢揃いした。快挙である。
    しかし、この程度で喜んでいる場合ではない。次の市議選では市議会第一党を実現して欲しいものだ。そう
    でなければ日本は変わらないだろう。
     午後の部は、前衆院議員・比例区予定候補の畠山和也さんの講演で始った。いつ見ても若々しいね。
    少年とまでは言わないが、小林多喜二の志を受け継ぐというこの人には青年の純粋と情熱と清潔が見て取
    れるよ。こういう人物はあまりいない。
     多喜二虐殺の報せを受けた夜、師であった志賀直哉は日記に「アンタンたる気持になる、不図彼らの意図
    ものになるべしという気する」と書いた。
     この後は演芸の時間だ。オカリナ演奏、カラオケ、世直しソーラン、盆踊りと続いた。
    「彼らの意図ものになるべし」か、いい言葉だ。
    

 
 
 



       「消費税は何のために使われたのか」

         2019・10・11 

    7日~9日の衆参両院での代表質問。今日の新聞から一番重要なところを少し書き写す。

      消費税 論拠総崩れ
    
「弱者から吸い上げ、大企業と富裕層を潤す。これこそが消費税の正体だ」。8日の衆院本会議で志位委員長
    の声が響きました。
     「社会保障のため」「財政再建のため」と政府が繰り返してきた消費税。志位氏は、消費税導入後31年間の現
    実は、「年金は減らされ、サラリーマンの医療費窓口負担は3倍になり、介護保険は負担あって介護なし。社会
    保障は切り下げの連続」であり、「国と地方の借金は246兆円から1069兆円と4倍以上に膨れ上がった」と指
    摘しました。
     では、消費税は何のために使われたのか――。志位、小池両氏は、この31年間の消費税収(397兆円)と
    法人3税の減収累計額(298兆円)、所得税・住民税の減収累計額(275兆円)を示し、消費税収が大企業・
    富裕層減税の穴埋めとして充てられてきた事実を示しました。

     消費税によって大企業・富裕層を潤すとは具体的にはどういうことか。富める1%のために貧しい99%が低賃
    金と長時間労働を強いられるということである。
    「ワーキングプア(働く貧困層)」とは年収200万円以下、月給約15万円程度の世帯を指す。その数は247万世
    帯で、約3000万人ということだ。そして、この階層の下にはホームレス(路上生活者)の人たちがいる。
    ホームレスに至る経緯は様々だとしても、彼らには定まった住居がなく、公園や路上や河原を生活の場としている。
     2003年の厚生労働省の調査では全国で25、296人に達していた。その後は年々減っているということだが、
    それが公園からネットカフェ(24時間営業)への移動だとしたら実態は変わらないということになる。
     この後にくるものが最悪の結果ということになる。「自殺」である。
    警視庁の統計調査によれば、日本の自殺者数は、平成10年以降、14年連続して3万人を超える状態が続いてい
    たが、24年に15年ぶりに3万人を下回り、27年は2万4、025人だったということだ。
     世界各国の自殺死亡率(人口10万人当たりの自殺者数)の比較では、日本はワースト6位で、特に女性はワー
    スト3位である。平成28年の自殺者数は2万1897人で、男性は1万5121人、女性は6776人。
     そして関電疑惑が起こった。
    志位さんは「還流した金品の原資は、国民が支払ってきた電気料金だ」と強調し、「関電は11年以降、原発再稼働
    のために家庭向け電気料金を2度にわたり値上げしたが、その一部が還流した」と追及した。
     では、消費税は何のために使われたのか――。



      「権力の番犬」

        2019・10・10

     今日の「しんぶん・赤旗」から二つほど書き写す。
    最初に結論を言っておこう。この二つの記事を読んで私が思ったことは日本にはニューヨーク・タイムスもワシントン・
    ポストもないということだ。これは新聞(テレビも含めて)の使命が「社会の木鐸」と「権力の番犬」の2点にあるという
    意味でのことだが、日本の新聞は昔ながらの大本営発表である。
     木鐸とは、論語に言う「天下これ道なきや久し。天まさに夫子を以(もっ)て木鐸となさんとするごとし」、ここでの夫子
    とは孔子様のことだが、これから転じて、世論を喚起し、民衆を教え導く人物をなぞらえることばとなったということだ。
     権力の番犬(ウオッチドッグ)の方はどうかというと、「国境なき記者団」が毎年発表している「世界報道自由度ラン
    キング」の2015年度版によれば、日本は180カ国中の第61位である。簡単に云えば、報道の自由がない国という
    ことである。
     英紙「エコノミスト」や「インディペンデント」に寄稿している外国人記者ディビット・マックニールさんは日本のメディアに
    ついて次のように語った。

     私を含む外国特派員のほとんどがそのこと(「報道の自由」の危機に対して大手メディアはあまり強い抵抗を示してい
    ないこと)をとても心配しています。この夏の安保法制を巡る議論では、政府が明らかな「憲法違反」を犯しているという
    見方が大勢を占めていたにもかかわらず、メディアは英語でいう「ウォッチドッグ=番犬」、つまり「権力の監視役」という
    役割を十分に果たすことができなかった。
    (メディアは「権力の監視」という役割を持っているという認識を)社会全体でしっかりと守ることが報道の自由を守ること
    であり、それが民主主義を守るためには欠かせないものだということを日本のメディアや日本人がもっと理解する必要が
    あると思います。

     マックニールさんは、日本のメディアは「権力の番犬」ではなく「権力の忠犬」だと言っているのだ。
    私たちが毎日読んでいる新聞や毎日見ているテレビはそういう忠犬たちによって作られている報道であり映像なのである。
    つまり、それらの報道や映像はあらかじめ一つの方向性をもっており、それは権力によって検閲を受け、もしくは忖度した
    ものだけが重要な事実として垂れ流されるということである。掛けられた担保は、「政治的中立性」という責任放棄の職業
    道徳である。
     さて、今日の赤旗だ。お読みください。
 
      「1」   再増税議論あおりながら消費税減税をタブー視
                 大手メディアの異常

     1日からの消費税10%増税で、日本共産党の志位和夫委員長が8日の代表質問で消費税廃止と「5%への減税」を
     提案したのに対し、主要な全国紙や民放ニュース番組がほとんどこの質問を報道しないという異常事態が起きています。
      志位氏は代表質問で、消費税が過去30年間の大企業と富裕層の減税に穴埋めされた事実を示し、8%への引き上
     げによる景気低迷は回復困難だとして緊急の5%減税を提言。大企業・富裕層への優遇税制などをただし、消費税に頼
     らない社会保障の財源を具体的に示しました。
      ところが同日夜のテレビ朝日系「報道ステーション」、TBS系「ニュース23」は国会論戦で消費税をテーマとせず、9日付
     の「朝日」「日経」「産経」も、志位氏の消費税質問をまったく報じませんでした。
      同じ消費税でも大手メディアは増税と社会保障負担増はくり返しキャンペーン。「新しい時代にふさわしい社会保障と税
     制の姿を描く議論を、急ぎたい」(「朝日」1日付社説)、「安倍晋三首相は『再増税は今後10年不要』と主張したが、負担
     増の議論は避けて通れない」(「毎日」9月30日付社説)、「(10%以上の引き上げ)議論を、封印するべきではない」(「読
     売」1日付社説)という調子です。
     消費税や社会保障の負担軽減という国民の切実な願いに背く報道姿勢が厳しく問われています。

       「2」  「即位の礼」 一連の儀式参加せず
                小池氏   憲法原則と両立しない

       日本共産党の小池晃書記局長は9日、国会内で記者会見し、天皇の代替わりにかかわり行われる「即位の礼」の一連
      の儀式への態度について問われ、「『即位礼正殿の儀』および『饗宴の儀』には参列しない」と述べました。
       小池氏は、日本共産党が天皇の代替わりに伴う儀式等については、憲法の国民主権、政教分離の原則にかなったもの
      とすることを求めてきたが、政府が昨年4月に閣議決定した「即位の礼」の一連の儀式は、戦前の明治憲法下の天皇主権
      ・国家神道のもとで代替わりの儀式を定めた「登極令」のやり方を踏襲するものだと指摘。「とりわけ『即位礼正殿の儀』は、
      神によって天皇の地位が与えられたことを示す『高御座(たかみくら)』から天皇が即位を宣明し、その即位を内外の代表が
      祝う儀式であり、神道行事である『大嘗祭(だいじょうさい)』と一体不可分に行われるものだ。『饗宴の儀』は、こうした『即位
      礼正殿の儀』と一体の行事に他ならない」として、「わが党は、これらの儀式が現行憲法の国民主権、政教分離の原則とは両
      立しないことを指摘し、国事行為である国の儀式とすることに反対を表明してきた。こうした見地から『即位礼正殿の儀』およ
      び『饗宴の儀』には参列しない」と述べました。

       「1」の記事は、消費税増税に関するものだが、日本のメディアの能力と性格の限界を批判したものだ。
      「叛骨精神」の不在である。これがないために反権力の論陣を張ることができない。従って、勇気もなく、矜持もなく、見識もな
      く、いくらかの道義的装いを凝らした衒学趣味(ペダンチズム)の雑文の寄せ集めというところに落ち着く。
       「2」の記事は天皇制に関するものだが、ドクター・コイケは「即位の礼」は「現行憲法の国民主権、政教分離の原則とは両
      立しない」と言っているのだ。
       この夏、私はあるプロテスタントの言葉を聞いた。

      「制度を一人の人格として、しかも良い人として語る時には、制度の是非の問題や制度が持っている暗闇(歴史の責任、宗
     教性、差別性、特権階級の存在、巨大な財産所有、巨額の税金の消費、価値観や文化観の征服等々)を隠してしまいます。
     天皇個人の人となりを云々する事や、人となりによって天皇制を理解しようとする試みは、危険です」。

      最後に札幌豊平教会の稲生義裕(いのう よしひろ)牧師の言葉をもう一度書き写そう
    
       あなたが人間ならば、戦争を指揮・指導をした大元帥として、国民やアジアの方々に与えた大迷惑に何を思うの?
     沈黙を決め込むことはイカンと思うよ。

                     
                 



         「アンプラグド」

           2019・10・9 

    「ちなみに、僕はもともとハードロック好きですが、聴くのはもっぱらエリック・クラプトンです。ゆったりした
   気分になりたい時とか気持ちを落ち着かせたい時とか、アコースティックの『アンプラグド』などをいつも聴い
   ていますね」と語っている男は沖縄県知事の玉城デニーさんだ。本名は康裕(やすひろ)、この人は1959
   年生まれ、59歳。私より10歳若い。しかし、「ゆったりした気分になりたい時とか気持ちを落ち着かせたい
   時とか」にはエリック・クラプトンを聴くというのは私の生活風景と同じである。
    私は昨年の秋から今日まで毎朝クラプトンの『枯葉』を聴くことから一日を始めている。その前は『愛しのレ
   イラ』だったが、長い付き合いだ。
    日本の政治家でこういう発言をする人は私の知る限りではまずいない。玉城さんは本当にセンスがいいね。
   この発言の前に玉城さんはこう語っている。

    東京・名古屋・大阪で開いた「ウイ・ラブ・オキナワ・トークキャラバン」では、辺野古新基地建設など沖縄の
   過重な基地負担の軽減や日米地位協定の改定について、全国のみなさんが、自分事であり民主主義の問
   題であると考え、主権者として国会や政府にも声を届けてくださいとお願いしました。

    以上の発言は「全国革新懇ニュース・413(10月号)」の第一面のインタビュー記事で読んでいるのだが、
   この後に玉城さんは、さらに言う。

    沖縄は琉球王国の時代、武器を持たずに交易で栄えた、世界の架け橋「万国津梁」の島でした。新時代
   沖縄にも、この精神を活かします。いま日本と韓国の関係が悪化していますが、私は9月初め、韓国から
   おいでになるみなさんを「沖縄の『まごころ』から最大限の『うといむち』(おもてなし)で対応します」という
   声明を出しました。私もできれば早く韓国を訪れたいですね。飛行機で4時間飛べば行ける範囲に20億人
   が住む人口圏の中心に位置する沖縄は、アジア全体の平和の緩衝地、日本とアジアの交流の中継地とし
   て発展できると信じています。
     【中略】
    翁長雄志前知事は、大切な言葉を二つ遺されました。「誇りある豊かさを」「イデオロギーよりアイデンティ
   ティ」です。「誇り」とは革新・リベラルのみなさんが平和のために尽くしてこられたこと。「豊かさ」は保守の
   みなさんが経済振興に汗をかいてこられたことでした。県民が心を一つにして「平和」も「経済」もみんなで
   とりくんでいこう。小異を抱えて大同につこう。私もこの翁長さんのメッセージを受け継いで進みたい。

    玉城さんの語るところを読んで、私が強く感じることは、その志(こころざし)の高さと優しさだ。この人物は、
   一言でいえば、「清潔」である。59歳の男の中に一人の少年がいる。その少年がギターを抱えてボブ・ディ
   ランを歌う。生き方そのものがアンプラグドなのだ。
    玉城さんは、沖縄の米軍基地に駐留していた米兵の父と伊江島出身の母の間に生まれたアメラジアンで
   ある。父の母国であるアメリカに渡航することを前提に母親から「デニス」と名付けられたが、母は先に帰国
   した夫を追うことはなかったという。小学校4年生の時に「康裕(やすひろ)」と改名したということだ。
   アメラジアンとは、アメリカ人とアジア人の両親を持つ子供の事を指す。もともとの定義では、アメラジアンは
   アジアで生まれた米軍人と現地人間の子供である。個々の恋愛事情は分からないが、米軍が駐留していた
   国にはそういう子供たちがいる。例えば、韓国、フィリピン、ベトナムなどだ。
    おそらく玉城さんは生まれると同時に二重三重の差別と偏見の中で生きてきたのだろう。そういう人間が
   「万国津梁」の精神を語るのだ。

    琉球国は南海の勝地にして
 三韓の秀を鍾め、大明を以て輔車となし
 日域を以て脣歯となす
 此の二者の中間に在りて湧出する所の蓬莱島なり
 舟楫を以て万国の津梁となし
 異産至宝は十方刹に充満せり

   ※     アンプラグド[unplugged]

   生楽器だけで演奏すること。(電気を使わないので)プラグを通さない、という意味。もとはアメリカMTV
  1コーナーで、有名アーティスト多数出演してアンプラグド・ライブ・アルバムを出しブームになった。単なる
  アコースティカルな音楽というより、既存ヒット曲アレンジを変えて違う雰囲気楽しめるのが魅力
              ウイキペディア(音楽用語辞典)から




       「微力ではあるが、決して無力ではない」

        2019・10・8 

    火曜日ということでいつものようにお茶会に出かけた。そして、いつものようにお菓子を食べた。
   福盛田さんの家で食べるお菓子は本当に美味しい。私は酒飲みだからお菓子というものは必要としない。
   けれどもこの毎週開かれるお茶会のお菓子だけは楽しみにしている。どれもこれも絶品だ。お茶のお友か、
   利休の茶道は分らないけれども、お茶とお菓子と会話、これは庶民の生活の片隅の文化というものだろう。
    さて、そこで何が語られるかだ。
   茶会の始めには出席者の近況報告を順番で話すことになっているのだが、、夏の頃ならば家庭菜園の失
   敗談などもあったが、秋となれば私の生活には特別なことは何も起こらない。毎日が凡愚凡日である。
    まあ、いずれにしても私生活上の出来事だ。人様の前で長々と話すものでもないか。
   しかし、この近況報告を聞くと、人それぞれの生活の風景と詩情(ポエジー)が見えてきて、改めて人それぞ
   れの「今と此処」の哀歓を教えられる。ここに友情の共鳴と共振がある、と私は思う。
    で、今日の新聞だ。第一面の左上、「独居高齢者(10年で)生活保護1・7倍」という見出し。

    生活保護を利用する1人暮らしの高齢者世帯が増え続け、10年間で1・7倍、全利用世帯の半数に達しま
   した。1人暮らしの高齢者世帯には、無年金や低年金の世帯が多い現状があります。安倍政権が進める年
   金水準の削減や医療・介護の自己負担増をこのまま許せば、1人暮らしの高齢者世帯を中心に生活保護利
   用世帯の増加に拍車がかかることになりかねません。
   【中略】現在、1人暮らしの高齢者世帯は683万世帯(18年)ですが、国立社会保障・人工問題研究所は、40
   年には896万3千世帯に達すると推計しています。生活保護を利用する1人暮らしの高齢者世帯の増加に歯
   止めをかけるためにも、無年金の解消と年金水準の底上げなど「減らない年金」「暮らせる年金」の実現が急
   務となっています。
    生活保護の利用が急増する1人暮らしの高齢者世帯で、無年金や低年金の世帯が多いのは、現役時代に、
   低賃金や低収入で不安定な働き方を強いられた人たちが多いためです。

    この状況を40代・50代の人に話すと、みんな我が身に忍び寄る現実として捉えている、しかし、そこから先の
   ことが考えられない。これが不思議だ。「明日は我が身だ」と思いながらも、この現状を変革しようとする行動が
   取れない。最後に一言、決まって「だって、政治は変らないでしょ」とくる。
   追い詰められ、辱められ、踏みにじられても、まだ目が覚めない自発的隷従の世界である。
    安倍総理大臣は、社会保障制度の全世代型への改革に向け「70歳までの就業機会の確保を図る。来年夏に
   方針を決定し、早急に法律案を提出する方向で検討したい」と述べ、希望する人が70歳まで働き続けられるよう、
   現在65歳の継続雇用年齢を引き上げるために法整備を進める考えを示したということだが、これは「死ぬまで働
   け」という意味である。しかし、本人はバーベキューとゴルフと海外旅行で一年を過ごしている。

    午後2時、「ていね九条の会」の協議会に出席するため福盛田勉さん(星置九条の会・代表)の愛車ハスラーで
   前田の喫茶店ブラウンに向かう。
   前田地区からは坂口さん、平山さん、新発寒地区からは柴田さん、片山さん、稲穂地区からは金子さんが参加
   した。決して若いとは言えないが、みなさん元気だ。その勇気と情熱には少しの老いも感じられない、この国の
   何が問題なのかが見えている。
    今年は加藤周一生誕100周年だ。偉大な思想家であった。
   第三回目となる来年の「ていね九条の会」の学習交流会の幹事は前田九条の会さんが引き受けることになった。
    70歳を目前にして私は自分に言い聞かす。
   「微力ではあるが、決して無力ではない」と。
   


 
        「お勉強の時間」

         2019・10・7

    今日は朝の7時30分に手稲自動車学校に出かけた。高齢者講習を受けるためだ。
   私も今年の12月には70歳になる。いつまで車を運転できるか分らないけれども、最後は黄色いプジョーで締
   めくくりたいと思っているのだが、おそらく見果てぬ夢で終わるだろう。
   中古であればそんなに高い車でもないのだから、もっと若い時に実現できたはずなのだが、なぜかその決断が
   付かずクラウンやセドリックといった国産の何の個性もないくだらない車を乗り回していた。その理由は、多分
   見栄だろう。世間で言うところの高級車という幻想に私も付き合っていた。正真正銘の愚か者であった。
    今日の講習は座学と視力検査と実技で2時間。視力は40代前半という判定が出た。これには驚いた。
   だから私には世の中のことがよく見えるのか、あまり関係ないか。
    さて、今日は少し社会科のお勉強をしよう。
   教科書はいつものように「しんぶん・赤旗」だ。今日の新聞の第13面「社会欄」を開く。

     「世界に逆行  日本の石炭火発」
   
石炭火力発電は化石燃料の中でも特に二酸化炭素排出量が多く、石油の1・2倍、液化天然ガスの2・2倍―。
   9月23日開かれた国連気候行動サミットでアントニオ・グテレス事務総長は石炭火力発電が気候変動対策に
   最も逆行することを指摘しました。ところが日本では2012年以降、石炭火力発電所をさらに50基新設する計
   画が持ち上がりました。なぜ日本は石炭火力をやめないのでしょうか。(小梶花恵)
    NPO法人気候ネットワークの調査によると、2012年までに稼働していた石炭火力発電所は国内に109基、
   発電容量は4411・9万キロワットで、電力供給量は全体の32・3%。12年以降、さらに50基の石炭火力発
   電所を新設する計画のうち13基は中止になりました。
    国際環境NGO[FoEJaPan]の吉田明子さんは、国内で石炭火力発電所が新設される要因を3点指摘してい
   ます。一つは11年の東京電力福島第1原発事故以来、原発の再稼働が見通せないこと、二つは電力小売り
   が自由化されて競争が激しくなり、大手や新規電力会社が安い電気を確保するために安い石炭火力を選んだ
   ことです。もう一つは13年に石炭火力発電の環境影響評価が緩和されたことを挙げています。
     再生エネ移行を
    吉田さんは「安倍晋三首相は気候変動対策をリードするといいますが、中身は『高効率』石炭火力発電の建設
   や輸出、原発の活用です。まったく逆行しています」と批判。
    石炭火力が40%を占めるドイツが2038年までの脱石炭を掲げており、政治的に決定すれば可能といいます。
   「気候変動対策の緊急性が明らかになり、若者が世界中で声を上げているのに、日本は9月の国連気候行動
   サミットで新たな政策や目標変更を何も示しませんでした」

    電力には水力と火力と原子力の三つある。私の貧しい知識で考えるのだが、原子力は人類を滅ぼす、火力は
   地球を壊す、では水力はどうか。最大の特徴は、水の力で発電するのでCo2(二酸化炭素)を排出しないという
   ことだ。水力発電を発明したのはイギリスのウリアム・アームストロングという人で、1840年のことだそうだ。
   2013年時点では、世界の電力のうち16・6%は水力発電で賄われていて、特にノルウーでは、国内のエネ
   ルギー源の96%が水力発電によるものだということだ。
    水力発電のメリットとデメリットは専門家によると次のようなものだ。

         水力発電のメリット
  1. 温室効果ガスを排出しない
  2. 発電や管理のコストが安い
  3. エネルギー変換効率が高い
  4. 再生可能エネルギーである
  5. 再生可能エネルギーの中では最も安定的に発電できる
  6. 起伏が多い日本に向いている
  7. 電力需要の増減に対応して発電できる
         水力発電のデメリット
  1. 降水量によって発電量が左右される
  2. ダムの新造には費用が掛かる
  3. ダムは周辺の環境や生態系に影響を及ぼす
    無知・無学の老骨にもエネルギー問題が少しばかり理解出来てきたような感じがする。少なくとも昨日よりは問題
   の核心に近づいてはいる。何事にせよ、学ぶに遅いということはない。
    次は「しんぶん・赤旗」の日曜版(6日号)を開く。

        若者の怒りが流れえる
    各国首脳らが地球温暖化対策を示した国連気候行動サミット(9月23b日)から4日後の27日、世界各地の若者
   が再び学校を飛び出し、早急な温暖化対策を求めるデモに参加しました。
    スウーデンの環境活動家グレタ・トンベリさん(16)は、カナダのモントリオールでデモに参加。「世界の首脳た
   ちは、国連サミットでまたもや空虚な言葉で私たちを失望させた。彼らが私たちの話を聞くまで続ける」と語りました。

        逆行に強い警鐘
     グテレス氏は来年以降の石炭火力発電所の新設禁止を呼びかけています。サミットでドイツのメルケル首相は
    「2030年までに温室効果ガス排出量を55%(1990年比)削減し、38年までに石炭火力発電から撤退する」と
    表明。イタリアのコンテ首相も「25年までの石炭火力発電撤退、50年までの排出実質ゼロ達成を盛り込んだ長
    期戦略を策定中だ」と語りました。
     温暖化を否定するトランプ米政権、石炭火力発電推進の安倍政権には、サミットで発言の機会はありませんでした。

       石炭発電所「新設禁止を」―――日本は逆行
    世界各国が「気候危機」への対策を強めるなか、日本では現在15基もの石炭火力発電所の建設が進んでいます。
   こんなことをしているのは先進国で日本だけです。石炭は大量の温室効果ガスを排出します。日本での温室効果ガス
   の最大の排出源(32%)は火力発電所で、その半分が石炭火力発電です。
              平田仁子さん  気候ネットワーク国際ディレクター  CANジャパン代表

    ※ パリ協定(パリきょうてい、: Paris Agreement)は、第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)が開催
       されたパリにて、2015年12月12日に採択された、気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定合意)。

       再生可能エネルギー(さいせいかのうエネルギー、: renewable energy)は、広義には、太陽・地球物理学
       的・生物学的な源に由来し、利用する以上の速度で自然界によって補充されるエネルギー全般を指す。狭義
       には、多彩な利用形態のうちの一部を指す)。 太陽光風力、波力・潮力、流水・潮汐、地熱バイオマス等、
       自然の力で定常的(もしくは反復的)に補充されるエネルギー資源より導かれ[7][8]発電給湯冷暖房
       送
燃料等、エネルギー需要形態全般にわたって用いる。電力系統はスマートグリッドが主流となりつつある。

                            出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

      これは人類が滅びるか、地球が壊れるか、どちらが先かの問題である。
     38歳のマルコ・進次郎君が「気候変動のような大きな問題は楽しく、クールで、セクシーに取り組むべきだ」と言う
     ような呑気な話ではないのだけは確かだ。



          「平気で嘘をつく男 その2」

            2019・10・6

    安倍首相が4日に行った所信表明について韓国の大手全国紙「朝鮮日報」と「中央日報」2紙が「安倍首相
   の詭弁」「周辺国の反発を招く」と批判している。
    朝鮮日報は、「日本の植民地支配の歴史を全否定する深刻な歴史歪曲だ」と断罪し、「西欧からアジア人を
   解放するという名分を掲げた日本の『大東亜共栄圏』や『大東亜戦争』を擁護するものと解釈できる」と指摘し
   たということだ。
    中央日報は、「第2次世界大戦当時に日本が歩んだ帝国主義侵略史に言及しないまま、それ以前のことだ
   けを前面に出す『歴史隠し』であり、『歴史ロンダリング(洗浄)』という論争を呼びかねない」と指摘したというこ
   とだ。
    では日本国内の新聞はどう報じているのか。毎日新聞の5日の社説は「国会の冒頭に首相が行う演説は、
   与野党に議論の素材を提供し、政府の政策に対する国民の理解を深めてもらう意味を持つ。今回の演説内容
   はあまりにも表層的で、これでは肝心の議論もおぼつかない。 」と書いている。
    高知新聞の5日の社説は「演説は一言でいえば、いかにも安倍流だった。令和の時代を強調しつつ、政策を
   羅列。どれも新時代への意欲的な政策といわんばかりだったが、直面する課題や政策実現への具体的な道筋
   は乏しかった」。北海道新聞の5日の社説は、「『1億総活躍社会』や『地方創生』など、目立った成果を出せぬま
   まに次々と目先を変え、『看板の掛け替え』と批判されてきた政策の焼き直しばかりが目立つ」。
    他の新聞の社説を見ても総じて評価は低いが、問題としているのは国内の経済状況の悪化についてが殆どで
   あり、安倍首相の歴史認識を批判するものは赤旗一紙のみで他には見当たらない。その理由は分らない。
    簡単に云えば、これが日本の新聞各社の知的限界か。しかし、それで許されるのか、それで済まされるのか、
   私はそうは思はない。
    歴史に向き合う姿勢に誤りがあるとすれば、それを基本に据えた諸政策はすべて誤りなのではないか。
   外交と経済はまったく異なる領域にあるわけではない。
   例えば、日米貿易協定だが、安倍首相は「日米双方にウンウンとなる結論を得ることができた」と誇らしげに
   語ったが、そのウン(国益)の中身については一言も語れなかった。と言うのは、それが日本側が一方的に譲
   歩する「屈辱的協定」だったからである。だからトランプ米大統領は最終合意を「米国の農家にとって巨大な勝
   利」だと自画自賛したのである。同盟国との経済協調の問題について「巨大な勝利」という言葉を無神経に使う
   トランプの品性もかなり低級なものであるが、それに諂って美辞麗句を並べる安倍晋三の対米従属は属国の
   哀れさを表してあまりに悲劇的であり、在りもしないことを手柄顔で語らなければならない虚言癖はあまりにも
   喜劇的である。
    私が靖国小僧を嫌う理由の第一は、この男は平気で嘘をつくということだ。
 


        「平気で嘘をつく男」

          2019・10・5 

     電力会社の関西電力が真っ暗である。どの扉を開けても真っ暗であるからそこから先が廊下なのか
    部屋なのか、それとも資材置き場なのかあるいは宴会場なのか、もしくは葬儀場なのか全くわからない。
    どの扉の向こうにも明かりはまったくないのだけれども、時間が経つにつれてそこに蠢く住人の名前が少
    しずつ明らかになってきた。今日の新聞には懐かしい名前が出ていた。まず、それを読んでみる。

     「福井県高浜町の元助役の関連会社が、自民党幹事長代行の稲田朋美衆院議員が代表を務める党支
    部に2011年から3年間で36万円を献金していたことが分かりました。関電とその関連会社3社も17年
    に、同氏の資金管理団体から政治資金パーティー券を計50万円分購入しており、福島第1原発の事故後
    も、原発マネーが与党議員に還流し続けていた形です」。

     稲田朋美と言えば「黒網タイツ」と「答弁不能」が代名詞だが、この国防婦人会のグロテスク・アイドルは
    金儲けだけは上手だね。古谷経衛という人に言わせると、「よく言えば無垢、悪く言えば無教養。防衛大臣
    という重責を果たす実力がないにもかかわらず、ゲタを履かされた状態で任され、そして自業自得の如く自
    滅した」ということだ。
     明日になればもっと色々な人の名前が出てくるだろう。
    闇の中で金が動く、それに釣られて人が動く、私利私欲の百鬼夜行である。
     さて、4日に召集された第200臨時国会での安倍首相の所信表明について、共産党の志位和夫委員長が
    「厚顔無恥な世界史の歪曲」とその歴史観を批判している。
     問題の箇所は終わりの部分だ。安倍首相は次のように述べている。

     百年前、米国のアフロ・アメリカン紙は、パリ講和会議における日本の提案について、こう記しました。一千
    万人もの戦死者を出した悲惨な戦争を経て、どういう世界を創っていくのか。新しい時代に向けた理想、未来
    を見据えた新しい原則として、日本は「人種平等」を掲げました。
     世界中に欧米の植民地が広がっていた当時、日本の提案は、各国の強い反対にさらされました。しかし、決
    して怯(ひる)むことはなかった。各国の代表団を前に、日本全権代表の牧野伸顕は、毅然として、こう述べま
    した。「困難な現状にあることは認識しているが、決して乗り越えられないものではない。」
    日本が掲げた大いなる理想は、世紀を超えて、今、国際人権規約をはじめ国際社会の基本原則となっていま
    す。

     志位さんの批判も書き写す(こちらの方が重要だろう)。
   
    「首相は戦前の日本があたかも植民地主義に反対したかのように描いているが、この時期に日本は朝鮮半島
    の植民地支配を自らやっていた。そして、中国大陸への侵略戦争に乗り出した。これが歴史の事実だ。首相は
    この事実がなかったかのように語っている。」
    「首相は国際人権規約を持ち出したが、国際人権規約にはA規約とB規約、社会権の規約と自由権の規約の
    両方があるが、その共通第一条は民族自決権だ。ここに画期的な特徴がある。民族自決権を踏みにじって、
    植民地支配と侵略戦争をやっていたのが日本だ。」
    「都合の良い部分を切り出し、都合の悪い部分は隠す。厚顔無恥な世界史の歪曲だ。黒を白と言いくるめる議
    論だ。しかも、こともあろうに、民族自決権を最大の特徴とする国際人権規約の理念に実ったという。政権の歴
    史に対する無知と傲慢と無反省が現れた」

     安倍首相の所信表明はいったい誰に向かって語られたものなのか、これを聴いて韓国や北朝鮮や中国や台
    湾といった極東の近隣諸国ばかりでなく、東南アジアの人たちがどういう思いをするのだろうか。
    安倍首相は、過去の侵略戦争を加害者としての反省として語るのではなく、解放者としての聖戦だったと言って
    いるのだ。これが日本会議が主催する集会での発言であったならば読売と産経がいつものように提燈記事を書
    いて、仲間内の戯言(たわごと)で盛り上がって「美しい日本」の出来上がりで済む話なのだろうが、事は国の内
    外に向けての所信表明であるから、その言葉には一国を代表する者としての責任が伴う、そればかりでなく、日
    本人全体の歴史観と倫理観も問われることになる。
     平成27年8月14日の総理大臣記者会見で安倍首相は次のように語っている。

    「100年以上前の世界には、西洋諸国を中心とした国々の広大な植民地が、広がっていました。圧倒的な技術優
    位を背景に、植民地支配の波は、19世紀、アジアにも押し寄せました。その危機感が、日本にとって、近代化の原
    動力となったことは、間違いありません。アジアで最初に立憲政治を打ち立て、独立を守り抜きました。日露戦争は、
    植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけました」。
    「あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を
     背負わせてはなりません」。

     1985年5月8日、ドイツのワイツゼッカー大統領は「荒れ野の40年」と題する演説で「過去に目を閉ざす者は、
    現在にも盲目となる」と言った。

   「問題は過去を克服することではありません。さようなことができるわけはありません。後 になって過去を変えたり、
   起こらなかったことにするわけにはまいりません。しかし過去 に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となり
   ます。非人間的な行為を心に刻もうと しない者は、またそうした危険に陥りやすいのです」。

    私はここで哲人政治家ワイツゼッカーと極東の侏儒である安倍晋三を比較しようというのではない。第一に比較の
   しようがない。片方には倫理があり、知性があり、良心があり、論理があり、歴史がある。もう一方には、何もない。
   あるのは虚言であり、狂信であり、無知であり、傲慢であり、卑屈であり、捏造であり、諂いであり、妄想であり、その
   他諸々の非人間的な、あまりに非人間的な一切である。
    歴史を直視するとはどういうことか。
   イギリス人のバートランド・ラッセルに「近代の日本――合理主義とミカド崇拝」という論文があって、これは筑摩書房
  から刊行された『外国人の見た日本』全五巻(編者・唐木順三)の四卷目に収録されている。
  ラッセルは王政復古について、「西洋で普通考えられているよりは、はるかに保守的であり、反動的であるとさえいえる
  運動なのだ」と前置きし、ジェームス・マードック教授(1856~1921)の『日本史』から次の一文を引用して日本の近
  代の性格を解明している。マードックは次のように語っている。

   1868年に徳川政体を倒し、1871年に封建組織を廃止した政治家たちが国家に新しい行政機構を備えねばならな
  くなったとき、ヨーロッパにその手本を求めたのではなかった。彼らは自分たちの歴史を11,2世紀ばかりあともどりし
  て、西暦645年に藤原鎌足とその協力者たちがはじめて日本に作り上げた行政機構を復活させ、その後5、60年の
  間にそれを補いより完全に組織化したに過ぎない。現在の10人の閣僚からなる帝国内閣はさまざまな部局や官僚機
  構をかかえているが、これは7世紀に中国の機構をまねて造った八省を改造して復活させたものである・・・・現在の行
  政組織は、事実、外国に由来するものであるが、しかし、一世代前に借用したものでもなければヨーロッパから借用し
  たものでもない、近代の煩雑で切迫した事件を処理するために復活されたものは、実に長い年月を経てきた古代の組
  織だった。

   この本の中からもう一人登場させよう。インドの詩人・思想家タゴール(1861~1941)は「日本の国家主義」と題する
  論文で日本の帝国主義を厳しく批判している。タゴールはこう言う。

   日本にとっては危険なのは、西洋の外貌の模倣ではなくして、西洋の国家主義の原動力を自己の原動力として受け入
  れることである。日本の社会理想はすでに政治に屈服した兆候を示している。私は日本が科学から借用して日本近代史
  の巻頭に大書した「適者生存」という標語(モットー)―――「自らを助けよそれが他人にいかに迷惑になろうとも顧慮する
  なかれ」という意味の標語を見ることができる。それは、自分の眼が見えないために自ら手を触れうるものだけを信じる
  盲人の標語である。

   



      「労働条件」

       2019・10・3

    新しく改定された都道府県ごとの地域別最低賃金が1日から順次実施されているということだ。
   新聞によると、「地域別の最低賃金は1日から6日にかけて各都道府県で実施。1日は26都道府県で始り、
   東京では、時間額985円から1013円に28円引き上げられました。最賃額が全国最下位だった鹿児島で
   は、国の示した目安を1円上回る29円の引き上げで790円となります(3日から)。しかし、いずれも消費税
   増税で引き上げ分はそのほとんどが吹き飛んでしまいかねません」。
    最高額の東京(1013円)と、鹿児島など最低ランク(790円)の地域格差は年約40万円だということだ。
   全労連が全国各地で取り組んだ「最低生計費試算調査」では、全国どこでも健康で文化的な最低限の暮らし
   を保障する最低生計費に大きな違いはなく、時給で1500円(25歳単身者)が必要だということだ。

都市名   最低賃金 最低生計費   都市名  最低賃金  最低生計費
 札幌市   861円  1500円  青森市    790円   1441円 
 秋田市   790円  1446円  盛岡市   790円   1524円
 山形市   790円  1469円  仙台市   824円   1474円
 新潟市    830円  1613円  福島市   798円   1480円
 京都市   909円  1639円  さいたま市   926円   1613円
 山口市   829円  1612円  静岡市   885円   1644円
 福岡市   841円  1517円  名古屋市   926円   1513円
 長崎市   790円  1499円      

    「生計費」を日本大百科全書(ニッポニカ)で調べると次のように解説されている。
  
    家計がその生活を営むために必要とする財・サービスを購入する費用。生活費ともいう。生計費は次の三つの
   側面から分析される。第一に、家計はこの支出を通じて健全な生活水準を維持・向上させるものであるから、国民
   の福祉測定の面でそれは重要である。第二に、それは主として賃金から支出されるので、賃金水準決定の面で重
   要である。第三に、それは貨幣支出されるので、消費需要の面で重要である。
    家計の支出のうちで、どこまでを具体的に生計費に算入すべきかは前記の視点とも関連したむずかしい問題で
   あるが、通常は可処分所得から貯蓄を引いたものをいう。
    次に「可処分所得」をデジタル大辞泉で見る。

    個人所得の総額から直接税や社会保険料などを差し引いた残りの部分で、個人が自由に処分できる所得。
   いわゆる手取り収入のこと。

    各国の最低賃金(時給換算)は、2017年のOECD(経済協力開発機構)の発表によれば第1位がフランスで、
   オーストラリア、ルクセンブルグ、ドイツ、ベルギーと続き、日本は11位でアメリカは12位となっている。
   2018年6月24日現在時での世界の最低賃金比較では、1位がオーストラリアで1456円、日本は12位で750
   円、11位のアメリカは806円。
    次に有給休暇取得の事情を見る。(2018年現在)



    さて、ここで消費税について考える。
   ある人は、ヨーロッパの消費税は20%を超えているところが多く、それに比べると日本はまだまだ低いと言う。
   確かにヨーロッパ諸国は消費税率(付加価値税率)が非常に高いのだが、これらの国々では同時に「軽減税
   率」も導入されている。軽減税率とは特定の品目について税率の適用を除外する仕組みである。
    イギリスでは食料品、新聞、書籍、公共交通、医薬品などが税率0%である。ドイツやフランスも生活にとって
   重要なものには軽減税率が適用されている。
    この問題を考えるについて私が先に最低賃金と有給休暇取得事情を取り上げた意味はここにある。
   社会保障が充実した国と軍拡路線のために社会保障を抑制する国との消費税を単純に比較しても、そもそも
   の労働条件と社会環境が全く異なるのであるから増税の正当性の根拠を主張することは詐欺行為に等しい。
    消費税の最大の問題点は、所得の低い人ほど負担が大きく、金持ちにはほと んど影響がない「逆進性」の
   税制制度だということだ。
    最後に「奨学金制度」について考える。
   世界基準では奨学金とは「返済不要であり給付されるもの」のことを指すが、日本では返済しなくてはならない
   「学生ローン」と呼ぶ。つまり、それは奨学金ではなく個人が背負う借金ということだ。
    国連総会で採択された規約として国際人権規約というものがあり、日本は1979年にこの条約に加わった。
    その中に「高校と大学の学費を段階的に無償化すること」を定めたA規約(社会権規約)第13条というものが
   あるが、日本は未だ留保している

    こういう国の消費税10%とは何か。
   共産党の志位和夫委員長はこう言っている。

    導入後31年の消費税の歴史を振り返り、①消費税が「社会保障」や「財政再建」のためではなく大企業
   と富裕層の減税の「穴埋め」に使われたこと②貧困と格差の拡大に追い打ちをかけていること③消費税の
   導入と度重なる増税が国民の暮らしと景気を壊し、日本を経済成長できない国にしてしまった。


 
        「内外のニュース」

          2019・10・2

    日本共産党の志位和夫委員長は9月30日、安倍政権による消費税10%増税に抗議するとともに、
   廃止をめざし緊急に5%に減税するための新たなたたかいを呼びかけたということだ。
    消費税増税の問題はどこにあるのか。新聞の第一面を読む。

    導入後31年の消費税の歴史を振り返り、①消費税が「社会保障」や「財政再建」のためではなく大企業
   と富裕層の減税の「穴埋め」に使われたこと②貧困と格差の拡大に追い打ちをかけていること③消費税の
   導入と度重なる増税が国民の暮らしと景気を壊し、日本を経済成長できない国にしてしまった。

    第5面には「補助金不交付文科省前抗議」というニュースだ。ここでは「不自由展」参加アーティストの小泉
   明郎さんのスピーチを紹介している。小泉さんはこんなことを言っている。

    (「政治的中立」を理由に作品の展示を拒否される事態を告発する発言を受けて)「中立」って言葉、もうや
   めませんか。例えば、アメリカ兵がイラクに行きます。兵士が武器をもって民衆を制圧する時に「中立化」する
   といいます。「中立」という言葉が上から押しつけられるときに、どのような暴力がそこにあるのかということを
   われわれは意識する必要があると思います。「中立」という言葉を疑いましょう。
    芸術は「個」に向かいます。「個」はみんな複雑で多様です。多様性に向かうのが芸術だと思います。その芸
   術をみんなで守りましょう。みんなでがんばりましょう。

    第6面は経済蘭だ。米経済紙ウオール・ストリート・ジャーナル(9月26日、電子版)はコラムで「日本経済の
   主な課題は需要の弱さであり、政府の支出を賄う必要性ではない」として消費税増税は「必要ない」と指摘し
   たということだ。

    第7面は海外ニュースだ。中国とアメリカの出来事を伝えている。
   最初に中国、1949年の中華人民共和国建国から70周年を迎えた1日、北京の天安門広場一帯で記念式典
   が行われたということだ。近年で最大規模となった軍事パレードには1万5000人の兵員が参加。新型大陸間
   弾道ミサイル(ICBM)「東風41」など多くの新兵器が初公開されたということだ。習政権発足後の軍事パレード
   や閲兵式は、2015年9月の「抗日戦争勝利70周年」、17年7月の「軍創設90周年」に続いて3回目だというこ
   とだ。元気な国だね。しかし、時代錯誤である。
    一方、アメリカでは世論調査機関IPSOSが9月30日、「トランプ大統領は弾劾されるべきだ」と考える人が、
   米国民の45%に上がったと世論調査の結果を公表したということだ。ここにはまだ草の根の民主主義がある。
    そして日本はと言うと、科学の力で世の中を明るくするのが仕事である電力会社が「感電死」したという世にも
   不思議にしてお粗末なお話である。
    昔は町役場の三役と言えば、町長、助役、収入役であった。平成19年4月の地方自治法の改正に伴い、呼び
   方が変わって助役は「副町長」、収入役は「会計管理者」となったということだ。
    それで「助役(じょやく)」の意味を大辞林で確認する。

       じょやく【助役】
    ① 市・町・村、区などで長を補佐し、また長に事故があるときはその代理をするもの。長が議会の同意を得て
    選任する。特別職の地方公務員。普通一名で任期は四年。
    鉄道で、駅長を補佐し、またその代理をする駅員。



         「ハロウーンの月」

           2019・10・1 

 

  詩人が贈る絵本

      十月はハロウィーンの月
         A CHILD’S CALENDAR

           文   ジョン・アップダイク
           絵   ナンシー・E・バーカート
           訳   長田 弘
 
    

   子どもの頃は、どうしてあんなに毎日がくっきりしていたのだろう。自然が息をするのにあわせるように、からだが
  息をしていた。季節、季節が、新鮮な驚きに満ちていた。
  舗道にのこった夏のキャンディーのしみ、リンゴの皮の味のする秋の風、すっかり葉の落ちたカエデの木、クリスマス
  ・キャロルの懐かしいひびき。
  初雪、春の訪れ、子ども時代の12ヵ月の光景を繊細なリズムに刻み、さりげないけれど、とても大切なものを伝える
  詩のカレンダー。
  成長するとは、何を獲得することなのだろう。何を喪失することなのだろう。

                                              ジョン・アップダイク

    

     

    アップ・ダイク(1932~2009)にこんな本があったとは知らなかった。
   『走れウサギ』を読んだのは18歳の頃だから、もうずいぶんと昔の話だ。それがどんな小説だったかはもう忘れた。
   トルーマン・カポーティーの『冷血』もフイリップ・ロスの『さよならコロンバス』もジェローム・デイヴィット・サリンジャーの
   『ライ麦畑でつかまえて』もみんな忘れてしまった。やっぱり私という人間はあまり頭が良くない。特に記憶力が悪すぎる。
    まあそれはともかくとして、アップダイクの名前など知らなくともナンシーの絵が好きでこの絵本を買う人もいるのだろう。
   あるいは訳者が長田弘ということで机の上に置いておきたいと思う人もいるのだろう。
   出版元はみすず書房で、定価は1760円。価格以上に豪華な本だ。

    「成長するとは、何を獲得することなのだろう。何を喪失することなのだろう」か、愚かな私には今もって分からない。

   



 
        「日記とは何か」

          2019・9・30

    ホームページを開設したのは2010年の5月23日のことだと何日か前に書いたが、だから「ハック・フィン
   協奏曲」も10年を数えるということになる。当初は「管理人の日記」と題して公開していたものだが、何時頃
   のことだったかは忘れたが、「ハック・フィン協奏曲」とタイトルを変えた。
   私が書くものだから「協奏曲」というより「狂騒曲」の方が相応しいのかもしれないが、たまたまその日はロド
   リーゴの「アランフェス協奏曲」聴いていたので、筆が勝手に動いてしまった。
   「ハック・フィン」の方は今更の説明はいらないだろう。筏の上の不良少年ハックルベリー・フィンのことだ。
   つまり、川を上り下りしながら両岸の出来事を観るということだ。そして、時々どちらかの岸に上陸して日本と
   世界の「今と此処」について考える。
    10年近くの間、ほとんど毎日のごとく書き続けてきたのだから、確かに日記という類に属するものなのだ
   ろうが、書いている本人にはその意識はない。では覚書かと言うと、風狂無頼の私の人生に特に覚えてお
   かなければならないような大事なことはない。ならば随筆かと言うと、これもまた違う。随筆の家が成立する
   条件とは、第一に食うに困らぬ金があること、第二に万巻の書物に精通していること、第三は人情と風流に
   ついての達人であることだ。分かり易く言えば、財産、教養、時間ということだ。以上の三つの要素は私には
   全くない。近頃は分野を問わずに誰もが簡単に使いこなす様式にエッセーというものもあるが、私には専門
   分野というものはないし、また評論家の真似事をするには少々気位が高すぎる。
    では「ハック・フィン協奏曲」は何なのかと言うことだが、正直なところを言えば、書き続けている私にも分ら
   ない。アンブローズ・ピアス(1842~1913)の『悪魔の辞典』によれば、日記とは、「自己の生活のうち、自
   分自身に語って赤面せずにいられる部分の日々の記録」と定義されている。
    17世紀のイギリス人サミュエル・ピープス(1633~1703)は、王政復古後の海軍再建に手腕を発揮した
   ことにより「イギリス海軍の父」と呼ばれた政治家だが、この人物は日記を書いていて、その内容は全編赤面
   せずにはいられないようなものばかりなのだが、浮気、賄賂、政争、悪口といった他愛のないものを真剣に書
   き続けたもので、文学的な価値があるものではないけれども当時の風俗を研究する人たちにとっては第一級
   の歴史的資料なのだそうだ。
    日記と言えば、永井荷風の『断腸亭日乗』が有名だが、これを従弟の高見順が「いつかは本にして世に出す
   つもりで書いたものだ」と痛烈に批判している。
    臼田昭著『ピープス氏の秘められた日記』(岩波新書206)に荷風の日記についての記述がある。

    荷風もまた荷風なりに、自己の行動の忠実な記録を心掛けた人間であるが、彼の日記には、その根本に、
   おのれを超俗の風流人に擬そうとする偏向があり、虚心坦懐のものとはいいがたい。たくみに取捨選択を行
   い、時にはひた隠し、時にはひけらかす荷風の筆の導くものは、この偏向である。

    それで「ハック・フィン協奏曲」だが、私はこれを書くにあたって幾つかの原則を立てた。
   その第一は、ここには私個人の私生活上のことは絶対に書かない。その立場は九条の会の呼びかけ人として
   のものであり、これ以外の価値観を持ち込むことはしない。
   第二は、友人・知人との交友関係の中で、ある人物について書く場合は九条関係者以外は実名を記さない。
   理由はもちろん個人情報保護の観点からであるが、それとは別に、私的な領域で遊ぶことを嫌うということで
   ある。第三は、何を論じるにしても善悪二元論の立場は採らないということ、私が批判の武器とするのは「笑い」
   のみである。他にも色々あるが、取りあえずはこの三原則である。
   ただし、これが守られているかどうかの判断は私のするところではない。
    始めから他者に読まれることを目的として書いているのだから、高見順の意見に従うならば、これは純粋な
   日記とは呼べないものだろう。では何と呼べばいいのだろうか。発信帳とでも呼ぶか。
    思うに、今の私にとって大事なことは、形式の確定ではなくて、発信し続けるということだ。
   モンテーニュは言った。

    私は私の意見を述べる。それがよい意見だからではなく、私自身の意見だからだ。



       「原発マネー 」

        2019・9・ 28

     関西電力の八木誠会長を含む経営幹部20人が、7年間で計3億2000万円分の金品を受け取っていたこと
    が発覚した。提供者は福井県高浜町の元助役・森山栄治で、今年3月に死亡している。高浜町には高浜原発
    (1~4号機)がある。
    不思議なこともあるものだ。原発工事の発注者は関西電力で、請け負ったのは高浜町の建設会社だ。この流れ
    の中のどこに田舎の町の助役が関わるのか、これが分らない。果たした役割はよく分からないが、工事受注に
    絡み、森山は手数料として約3億のお金を手に入れている。さらに、その中から関電経営陣にお金が流れたとい
    うことだが、このお金の性格がよく分からない。いずれにしても電気料金が原資の「原発マネー」が関電側に還流
    していたということは事実だ。発注者として会社が支払ったお金が、その会社の複数の個人に「礼金」として戻って
    いる。キックバックか、奇奇怪怪とはまさにこのことか。
    悪徳商人と田舎のゴロツキ政治屋、なんだか昔懐かしい痛快娯楽時代劇を見ているようだね。後は遠山の金さん
    の出番を待つだけか、とすると結末はこうなるのか。ワンパターンで申し訳ないが。

    金さん「その方らの悪事を確かに見ているものが居る。遊び人の金さんという者が…」

    悪人 「金さん…?はて。そんな者は知りませんな。本当に金さんなるものが居るのならば、今この場に連れ
        てきていただきましょうか!」

    手下達「そうだそうだ!金さんって奴を連れてきてもらおうじゃねえか!なあ、みんな!」

    金さん「…。じゃかましいやい!! そうかい、そんなに言うんなら、拝ませてやるぜ!(諸肌脱いで)おう! この
        見事に咲いた遠山桜、忘れたとは言わせねえぜ!」


     関電の岩根茂樹社長は社内調査の結果、「一時的に預かっていたが、一般的な儀礼の範囲内以外のものは全て
    返却した」と釈明し、幹部らが受領した理由については「(相手との)関係を維持しながら事業運営をしていくには、あ
    まり強引に(返却)しない方がいいと判断した」とまるで被害者でもあるかのような訳の分からないことを話している。
     「原子力発電に反対する福井県民会議」の共同代表委員である中嶌哲演(1942年・昭和17年生まれ)は関電に
    は「原発動かす資格ない」として、次のように語っている。

     福島第1原発の事故が起こってなお、原発再稼働をめぐる不透明な「原発マネー」が関西電力経営陣らに還流して
    いたとは――。ここまで企業倫理を失ってしまったかと思わざるを得ません。原発コスト増などで原子力産業が末期
    的症状に陥っているのを背景に起きた象徴的な出来事です。
     資金提供は、企業倫理の喪失にとどまらず、原発の安全対策に直結する以上、もはや関電に原発を動かす資格
    はありません。少なくとも高浜1、2号機の対策工事は即刻中止すべきです。

     中嶌さんは福井県小浜市の真言宗御室派棡山明通寺の住職で、平和運動家、反原発活動家である。
    2017年の中日新聞のインタビュー記事での中嶌さんの発言も転写しておく。
    タイトルは「必要で安全なら大都市につくれ」。

    「地元で再稼働を認めている人は、安全性に自信があるからではなく、自分たちの生活や自治体の財政がどうなるか
    という明日への強迫観念から、再稼働にきっぱりと反対できない。例えば大飯原発があるおおい町は歳入の六割以上
    が原発関連です。自立した主体的な生活が営めず、原発マネーで物が言えないファシズム的な支配に甘んじないとい
    けない」。

     この件について菅原一秀経済産業相(57歳)は、「事実だとすれば言語道断だ」と述べ、関電から事情を聴くと遠山
    金四郎を気取っているが、この男は入閣前から「12の不祥事を持つ男」という異名をとるその世界では有名な破廉恥
    漢である。高浜町のゴロツキ政治屋と大した変わりはない。
     2016年の『週刊文春』4月7日号にこの破廉恥漢の発言が載っている。
    「シングルマザー世帯の雇用拡充」を公約に掲げながらの本音の発言である。

      「女は25歳以下がいい。25歳以上は女じゃない」
      「子供を産んだら女じゃない」
      「嘘を申請したから大丈夫」


     この男の選挙公報には「甲子園出場4回」と記されているが、実はアルプススタンドで3回応援していただけだったと
    いうことだ。その他には愛人問題、秘書に対する暴行等々、公私の境なくとても忙しい男であって、とても経済産業相な
    どやっている暇などないのである、またその資格も。
    差別主義者にして虚言症、これで遠山金四郎を演じるというのだから全く持ってお笑いである。
     しんぶん・赤旗は次のように締めくくっている。

      「関電が原発再稼働を進める中、地元対策を立地地域の有力者に頼る癒着関係が近年も続いていたことが鮮明
     になりました」。

  



       「この国の今と此処」

           2019・9・25 

    消費税率10%への引き上げの問題についてジャーナリストの斎藤貴男さんがこんなことを言っている。

    権力側は10%で終わりだとは考えていません。必ずまた増税を言い出します。消費税は弱者のわずかな富
   をまとめて強者に移転する税制だからです。強者にとっては税金であって税金でない。金もうけの手段なんです。
    消費税増税に伴う「景気対策」、特に「軽減税率」とポイント還元は恐ろしい結果をもたらします。「軽減税率」
   をもらうために新聞は権力に魂を売りました。これはジャーナリズムの自滅につながります。ポイント還元はキャ
   ッシュレスを前提にしている点が大問題です。買い物がすべて記録され、完全な監視社会ができてしまいます。

    以上はしんぶん・赤旗の記事(23日付け)だが、違う新聞では、財界では出来るだけ早く15%に引き上げるべ
   きだという声が出ていると伝えている。恐ろしい世の中だと思うのだが、日本にはこの恐ろしさの意味を報道する
   メディアがない。この日の第一面の左側の記事は「萩生田文科相 公選法違反か」と題するもので、内容は「支部
   う回し選挙に献金流用疑い」というものだが、特別珍しいものではない。この種の事は自民党では常態化していて、
   茶坊主筆頭の菅義偉の言葉を借りて言えば「特に問題はない」という感覚だ。
    この二つのニュースから見えてくることは、この政権の「今だけ、金だけ、俺だけ」のおぞましい体質だ。その冷酷
   と傲慢はすべての面において民意を無視し、民主主義を破壊する。そして、悲惨なことに多くの人は無関心である。
    私たちは本当にどういう世界で生きているのか。
   ニューヨークの国連本部で23日に開催された気候行動サミットで、スエーデンの環境活動家グレタ・エルンマン・ト
    
ンベリさん(16歳)は声を震わせながら、首脳らを厳しい言葉で追及したということだ。
    トンベリさんは言う。

     「被害を受けている人たちがいる。死につつある人たちがいる。生態系全体が崩壊しつつある。30年以上、何の
    曇りもなく科学は示してきたのに、どうすれば目をそらし、これで十分だなどと言えるのか」
    「私たちは大量絶滅のとば口にある。でもみなさんが口にできることと言えば、お金のことと、経済成長は永遠に続
    くというおとぎ話だ」
    「未来の世代の目はみなさんに注がれている。もし私たちを裏切ることを選ぶなら言おう、私たちはみなさんがこの
    問題から逃げることを許さない」
    「あなた方の中身のない言葉が私の夢も子どもとして過ごすことも奪ってきた」

    このサミットではグテレス事務総長は各国に対して「美しい演説でなく、具体的な計画を」持ってくるように呼びかけた
   のである。スエーデンの16歳の少女には環境破壊の深刻さが見えている。
    一人の日本人も発言した。小泉進次郎環境大臣、38歳だ。
   彼は「気候変動のような大きな問題は楽しく、クールで、セクシーに取り組むべきだ」と語った。16歳の少女に見えてい
   る地球規模どの全体的な破壊の深刻さが、日本の38歳の政治家には全く見えていなかった。この発言を美しい演説
   だと思う人は世界中の何処にもいないだろう、またこれを具体的な計画だと思う人も一人もいまい。またしてもポエムで
   ある。
    何年か前のことだが、「ピーマン野郎」という言葉が流行ったことがある。意味は中身が空っぽだということだ。
   マルコ・進次郎は甦ったピーマン野郎か。間違い、場違い、勘違いの饒舌の徒、「母を訪ねて三千里」のマルコ少年は
   原作ではピーマンが嫌いだったはずだが、あれあれ、どうしたことか。
    もう一度確認しておく。
   16歳の環境活動家は「被害を受けている人たちがいる。死につつある人たちがいる」と言ったのである。
   38歳の環境大臣は「気候変動のような大きな問題は楽しく、クールで、セクシーに取り組むべきだ」と言ったのである。
    この国の「今と此処」は何かが狂っている。




       「愛国心」

           2019・9・24 

    今日の新聞の第一面の「シリーズ 日韓関係を考える」は東アジア市民ネットワーク代表・一乗寺住職の殿平
   善彦さんのインタビュー記事だ。
    先ず、それを読んでみる。

    安倍政権は、植民地支配の歴史と向き合わず、侵略戦争を美化し、他国を侮辱する外交をしています。これで
   は韓国だけでなく中国や北朝鮮、東南アジアの国々とも、うまくいくはずがありません。
    戦前の日本政府は、朝鮮の人々を蔑視して植民地支配の正当性を日本の庶民に植え付けました。植民地支配
   は終わっても、日本社会には「植民地主義」は色濃く残りました。政府は在日朝鮮人・韓国人に対し常に敵対的で
   したし、北朝鮮に対する蔑視もした。こうした態度はまさに植民地主義の表われです。
   【中略】日本側は、いつまで謝らなければならないのかと言うかもしれませんが、韓国の被害者からすれば、いつま
   で告発し続けなければならないのかという話です。
    日本政府や日本企業は、原因となった植民地支配を深く反省し、被害者や遺族に責任を果たすべきです。
 
    ドイツを見習うまでもなく、日本に良心というものがあるならば、問題の解決はそれほど難しいことではない。しかし、
   現実にはこの数か月というものヘイトスピーチの氾濫である。とりわけ元外相・河野太郎の「無礼だ」発言は国家公
   認のヘイトスピーチそのものであり、この政権に北東アジアに対して善隣友好の外交を展開する能力も意思もない
   ことを余すことなく証明している。
    新聞の第二面には「日本も変わるべき・・・・対話を」と題する記事が載っている。
   11日、特定非営利活動法人「言論NPO]が都内で開いた座談会に関するものだ。発言者は文官ではない。プロフ
   ェッショナル(昔は武官と言った)の元航空自衛隊教育集団司令官(空将)の小野田治さんだ。小野田さんは韓国の
   GSOMIA破棄を厳しく批判した上で、こう指摘している。

   「日本は30年間、朝鮮半島に軍事力で入っていた。だから日本を軍事的脅威とみなすことは不自然とは思えないし、
   日本もその点を意識する必要がある」
   「彼らは絶対に言わないが(日本との係争地である)竹島の存在は大きい」
   「慰安婦や徴用工問題は感情的な問題になり、民間の交流までとまっている。その原因が韓国だけにあるとは思わ
   ない。日本政府の対応もまちがっているところがある。日韓関係の緊張を緩和するためには、われわれ自身を変え
   ていくことを通して、韓国の姿勢を変えていくという対話をしていかないといけない」

    元自衛官のこの発言は問題の本質を的確に捉えている。昔からよく言われることだが、軍人は戦争を望んではい
   ない、戦争をしたがるのは自身は決して戦場に立つことのない政治家と商人である。この意味は、一番安全な処に
   いる者が一番戦争をしたがるということである。

    
不思議なことだ、いつの時代においても悪人は自分の下劣な行為に、宗教や道徳や愛国心のために
      奉仕したのだという仮面を着せようとつとめている」 (ハイネ)


    「ナショナリズムは小児病である。それは国家の麻疹(はしか)である」 (アインシュタイン)

    「愛国心とは喜んで人を殺し、つまらぬことのために死ぬことだ」
      「愛国者は常に祖国のために死ぬことを口にするが、祖国のために殺すことについては決して語らない」 (バート
      ランド・ラッセル)

   
 「愛国心はならず者の最後の拠り所」(サミュエル・ジョンソン)






        「ホームページについて」

             2019・9・23 
   
    このホームページを開設したのは2010年の5月23日のことであるから、かれこれ10年近い歳月を
   数える。何事にしても幼少のころから「集中」と「持続」というものを知らない私のような人間によく今日
   まで続けてこれたものだと我ながら不思議でならない。
    開設の目的は、私の導師であった故塩谷敏彦さんに「中本君、星置9条の会の活動をもっと多くの人
   に広げるために、また何年か後に参加者の記憶の支えとなる記録としてホームページを作ってみたら」
   と勧められたからであるが、それで、当時はそんなに深い考えがあってのことではなく、まあ、一つやっ
   てみるかといったような感覚で始めたものだった。
    私が当会に参加した頃は、会長が伊藤太郎さんで事務局長は塩谷敏彦さんであった。呼びかけ人に
   は戦争体験者の五十嵐公人さんと小坂利幸さんが名を連ねていた。最初の9人の一人であった阿部
   事夫さんは私の入会前に亡くなっていた。以上の5人は皆さん彼岸の人となり、今は先賢余韻を偲ぶ
   ばかりである。この間、新しい人も何人か呼びかけ人に加わり、先人達の意思を引き継いで憲法9条を
   守る運動を続けている。思想は引き継がれるものだ、いや、そうではなくて、引き継がれて始めて思想
   となる、と言うべきか。日本は今、高齢化社会である。どのような分野であれ世代継承(バトン・タッチ)と
   いうのは簡単なことではない。次の世代に何を伝えるのか、どういう方法で伝えるのか、多分、塩谷導師
   もこのことを考えていたのだろう。
   そして今、私もこの12月には70歳となる。無知・無力・無名の私に何が出来るだろうか、能力的にも時
   間的にもおそらく出来ることはそう多くはない。しかし、やらなければならない。私が考えるのは、人間と
   しての約束と義務のことである。これを果たすことが生の証明だと言うことだ。

    「また、ある正午を、太陽にまぶしく光る野原を前にして、私は思った、人間は人間から受けつぐ
   ことができる、と。そしてこの受けついだもろいもので足りる、と。」


    
これは『孤島』の哲学者ジャン・グルニエの言葉だ。
   私がこのホームページを続ける理由は一つである。私には伝えなければならないことがある、この一事で
   ある。もちろん、押し付けではない。共に考えようということだ、そして、判断しようということだ。
    目をつぶってはいけない。何が善で何が悪であるか、何が真実で何が虚偽であるか、自分の目でしっか
   りと見ることだ。
    今、この国で何が起きているのか。
   東京都杉並区高円寺でリサイクルショップ「素人の乱」を経営する松本哉(まつもと はじめ)さんの意見を
   伝える。

     国の財政が本当に大変なら、税金が上がるのはしょうがないかもしれないけれども、日本は無駄なこと
    にカネを使いすぎですよ。
     とりあえずアメリカの子分になりすぎて、(安倍首相はトランプ大統領に)変なトウモロコシ買うって約束し
    ちゃうし、「武器買います」ってすぐ言っちゃう。それでお金が足りませんって言われても、納得いかないで
    しょ。
     そもそも税金は、金持ちから取ってくださいよって話です。タックスヘイブン(租税回避地)で税逃れとか、
    金持ちは税金を払わないでいるのに、税金から逃げられない貧乏人から取る。それが消費税じゃないで
    すか。



         「なぜ今 マルクスか」

          2019・9・22 

    マルクスの『資本論』が30年ぶりに全面改訂されて新日本出版社から刊行されたということだ。
   その昔、私の家の父の書斎にあったものは大月書店から出版されたものでかなり部厚い本であった。
   私はその本を一度も開いたことがなかったのでマルクスについては名前だけを知るのみで、その学説につい
   ては何も知らない。だからこれがプルーストについてであれば、それが誤読であったとしても私なりに1時間ぐ
   らいの話はできるかもしれないが、マルクスとなるとまったく話すことができない。確かに、政治音痴である。
    20日に開かれた刊行記念講演会で、日本共産党の志位和夫委員長は新版について、「新版の刊行により
   マルクスが到達した理論的立場の全体像が奥行きをもって立体的につかめるようになった」と強調し、一例と
   して、資本は最大の利潤を上げるためには労働時間の最大限の延長を追求すること、これを食い止めるには
   社会による「強制」によって労働時間を規制するしかなく、資本の民主的規制が避けて通れないと述べている
   (第一部「労働日」の章)ことなど詳しく紹介したということだ。
    政治音痴ではあるが、私もまた労働者の一人なのである。経済学のことを理論的に理解することができない
   としても、資本主義は私の生活を決して豊なものにすることはないということを現実として知っている。
    なぜ今マルクスを必要とするのか。本当のことを言えば、風狂無頼の私にはよく分からないのだ。
   「人間とは自分の運命を支配する自由な者のことである」とはマルクスの言葉だ。経済学のことは全く分からな
   いから自分の頭で理解できることだけを手掛かりにして先へ進もう。
    昨日の新聞にこんな記事が載っていた。少し長いが、それを書き写す。

         全世代型検討会議が初会合
    
政府は20日、安倍晋三首相が議長を務める「全世代型社会保障検討会議」の初会合を首相官邸で開きま
   した。年金、医療、労働、介護など社会保障全般にわたる制度「改革」を検討し、年末に中間報告、来年夏に
   最終報告を取りまとめるとしています。
    会議には首相のほか、議長代理に就いた西村康稔全世代型社会保障改革担当相、加藤勝信厚生労働相ら
   6人の関係閣僚が出席。民間からの有識者として、経団連の中西宏明会長と経済同友会の桜田謙悟代表幹事
   という財界のツートップと、社会保障審議会の遠藤久夫会長や労働政策審議会の鎌田耕一会長ら政府内の各
   会議で社会保障や労働法制などの改悪をけん引してきた顔ぶれがそろいました。労働界や医療・介護の現場の
   代表者は誰一人参加していません。

    こうした顔ぶれで議論する会合は誰の意見と要望を反映するのか、答えは始めから出ているではないか。  
   次は、「みんなちがってみんないい」という金子みすゞの言葉が好きだと言うご存知「きっこのブログ」だ。

     【国民の命と財産を守る安倍晋三首相】    9月11日

    2014年2月の山梨の豪雪災害→赤坂の高級料亭で天ぷら三昧。
    2014年8月の広島の豪雨災害→緊急連絡を受けても無視してゴルフを継続。
    2018年7月の西日本豪雨災害→赤坂自民亭で酔っ払ってバカ騒ぎ。
    2019年9月の千葉の台風災害→組閣に夢中で完全スルー。


          9月18日

      アメリカには5兆円。
      ロシアには3000億円。
      加計学園には440億円。
      吉本興業には100億円。
      そして台風被害で苦しんでいる千葉県には13億2000万円。
      これが安倍晋三の金銭感覚。



     【各方面からの安倍晋三への発言】 (9月20日)

   広島の被爆者団体「あなたはどこの国の総理なのですか?」
   長崎の被爆者団体「あなたは本当に日本の総理なのですか?」
   沖縄の戦没者団体「あなたは一体どこの国の総理なのですか?」
   そして台風被害に遭った千葉県民「本当にあなたは日本の総理大臣ですか?」

    
ここから先は私の能力では整理がつかない。
    だから、マルクスの「 哲学者たちは世界を色々な仕方でただ解釈してきた。しかし肝心なのは、世界の変革である」
    という言葉の意味を一人で考えるだけである。もちろん、この国の醜悪極まりない現実として。



       
       「ノーサイド・多様性こそ強さ」
       
           2019・9・21


    昨日、アジア初開催となるラグビーの第9回ワールドカップ(W杯)日本大会が始まった。
   4年に1度の祭典には20チームが参加、全国12会場を舞台に、11月2日の決勝まで48試合行われる。
   私はラグビーのことは詳しくは知らないけれども、なぜかわくわくしている。その理由の一つは、このスポーツだけ
   は「ガンバレ・ニッポン」と応援することに恥ずかしさを覚えさせるものを持っているからである。
   これがラグビーが持つ他のスポーツ(野球やサッカー)に対する優越性である。
   「ラグビー憲章」にある5つの言葉、品位 (INTEGRITY)、情熱 (PASSION)、結束 (SOLIDARITY)、規律 (DISCIPLINE)、
   尊重 (RESPECT)、はそのことを教えている。
   だからラグビーの観客席は応援するチームまたは国に分かれてはおらず、両チームのサポーターが肩の並べて観戦
   する。この精神が素敵なのだよ。
    ニュージーランドと言えば、試合前に行う伝統の儀式ハカで有名なオールブラックスを思い浮かべるが、この国には
   「ブラックファーンズ」という女性の代表ラグビーチームもあって、こちらの方も女子ワールドカップで5冠を獲得している
   世界最強の軍団である。ブラックファーンズの名前の由来はニュージーランドのシダの一種で、もっとも有名な固有種
   が「シルバーファーン(銀羊歯)」と呼ばれているものだそうだ。
    この男女二つのチームが手を取り合って共に戦う今度の相手は、「差別」である。
   ウイキペディア(フリー百科事典)によれば、「ハカはニュージーランドの先住民族であるマオリ族が戦いの前に、手を叩
   き足を踏み鳴らし自らの力を誇示し、相手を威嚇する舞踊である。ニュージーランドでは一般的な民族舞踊であり、現
   在では相手に対し敬意や感謝の意を表する舞として披露されることから、結婚式、卒業式、開会式、歓迎式典、スポー
   ツの試合など、あらゆる場面で目にする機会が多い。死者の御霊を供養し哀悼の意を表す形として葬儀でハカを舞うこ
   ともある」ということだそうだ。
    これから11月2日までワールドカップを観戦するのだが、私にとっては、どこのチームが優勝するのかは重要な問題
   ではない。
    私が学びたいのは、品位、情熱、結束、規律、尊重とは何かということである。
   私は、あらゆる「差別」に反対する。「差別」を容認する社会と政治を憎む。


      きょうの潮流

 
            2019・9・20   しんぶん・赤旗

   池井戸潤さん原作のドラマ「ノーサイド・ゲーム」。ラグビーを通してスポーツや企業のあり方を熱く描きました▼
  「いま世の中は理不尽なことがまかり通っている。だからこそ、ラグビーというスポーツが、ノーサイドの精神が必
  要なんじゃないか」。最終回で主人公が語った精神とは何でしょうか▼元選手の出演が話題になったドラマ。その
  1人で日本代表の主将を務めた広瀬俊朗さんは著書でこんなことを。前回のW杯で日本が強豪の南アフリカを破
  り、世紀の番狂わせと称された一戦。南アの選手たちは悔しさを押し殺して日本の選手に手を差し伸べ、勝利をた
  たえました▼その光景を見たとき、改めてラグビーのすばらしさ、価値を再認識したと。そして、ポジションやチーム
  構成にみられるように多様性こそラグビーの本質で、人にバリアーを張ることなく個性を認めあう、社会的にも意義
  あるスポーツと論じています(『ラグビー知的観戦のすすめ』)▼「フェアに全力で体をぶつけあった後にノーサイド(試
  合終了)の笛が鳴る。競技場には敵も味方もなく、尊敬と愛情が満ちあふれる。それがラグビー」。日本ラグビーを世
  界に知らしめ、名指導者といわれた大西鉄之祐は激しいたたかいのなかで心の葛藤を自分でコントロールできるこ
  との尊さを説きました▼品位、情熱、結束、規律、尊重。ラグビー憲章が掲げる最も大切な価値が、頂点を決するな
  かでどう現れるのか。日本初の4年に1度の大舞台は、きょうキックオフです。

 

 
 


 
        「赤旗について」

          2019・9・20

     始めに「しんぶん・赤旗」からニュースを一つ書き移す。

 
          即位儀式の細目決定

   政府は18日、皇位継承に関する式典委員会(委員長・安倍晋三首相)の第7回会合を首相官邸で開き、
  10月22日の国事行為の「即位礼正殿の儀」の細目などを決定しました。
   即位儀式の細目によると、天皇は「高御座」に立って言葉を述べ、その下で内閣総理大臣が祝いの言葉
  を述べて万歳三唱を行います。
   儀式の一連の流れは、天皇神格化と国家神道を徹底する立場から明治期につくられ、現行憲法下で廃止・
  失効された旧皇室典範と登極令をそのまま踏襲したものです。「高御座」は「神話」にもとづいてつくられた玉
  座であり、神によって天皇の地位が与えられたことを示します。
   このような儀式は、天皇の地位の根拠を「主権の存する日本国民の総意に基く」とした憲法第1条、憲法の
  国民主権、政教分離の原則に明らかに反します。国事行為にふさわしくありません。

   8月31日の日記に書いたものをもう一度呼び起こす。あるプロテスタントの言葉である。


   最後に「ヤスクニ・社会問題委員会ニュース」(日本キリスト教会北海道中会ヤスクニ・社会問題研究会  
  8月15日発行)から一部を書き写す。

    「制度を一人の人格として、しかも良い人として語る時には、制度の是非の問題や制度が持っている暗闇
   (歴史の責任、宗教性、差別性、特権階級の存在、巨大な財産所有、巨額の税金の消費、価値観や文化観
   の征服等々)を隠してしまいます。
   天皇個人の人となりを云々する事や、人となりによって天皇制を理解しようとする試みは、危険です」。
 

   この問題については日を改めて書く。
  話を変えよう。19日の新聞の二つの記事だ。これも書き写しておく。

 
      韓国訪日客が48%減
             日韓関係悪化し落ち込み

   日本政府観光局が18日発表した8月の訪日外国人数(推計値)によると、韓国からの訪日客は前年同月比
  48・0%減の30万8700人と、半減しました。マイナスは2カ月連続で、落ち込み幅は2011年の東日本大震
  災直後以来の大きさ。日韓関係の悪化が続く中、日本への旅行を手控える動きが広がりました。
  【中略】政府は20年に訪日客を4000万人に増やす目標を掲げていますが、日韓関係の悪化で逆風が強まり
  そうです。
  【中略】国別の訪日客を見ると、中国が16・3%増の100万600人と、2カ月連続で100万人を上回りましたが、
  韓国の減少分を穴埋めするには至りませんでした。

 
           西本願寺が戦没者追悼
         東京  平和への決意新た

     浄土真宗本願寺派(西本願寺)は18日、第39回全戦没者追悼法要を東京都千代田区の国立・千鳥ヶ淵
    戦没者墓苑で開き、門信徒ら1300人が参列しました。
     悲惨な戦争を再び繰り返してはならないという平和への決意を確認するため、満州事変の発端となった柳
    条湖事件(1931年)の日に毎年行っています。
     石上智康総長が「自国の利益のみを優先する排他的思いを克服し、お互いの心が通じ合える豊かさと平
    和が、今こそ求められるべき」とする平和宣言を読み上げました。
     各党の国会議員多数が参列し、日本共産党から笠井亮衆院議員、吉良よし子、山添拓参院議員が参列し
    ました。

    私が「しんぶん・赤旗」を読み始めたのは59歳の初夏の時からだが、日韓関係が悪化し続けるこの数か月、
   今更にして思うのだが、この新聞は日本の「良心」としかいいようがない。このことは人が共産党を支持する、あ
   るいは支持しないとしても、そうした事とは関係なく、新聞の使命とは何かということを客観的に考えてみれば、
   この結論に至る。それはお前一人の意見だと言う人もいるかもしれないけれども、日韓関係一つをとってみても、
   事の起こりを1910年(明治43年)の韓国併合まで遡って歴史の相対化の中で説く新聞は私の知る限りでは赤
   旗のみである。
    誰かが他人の足を踏みつけたとする。踏みつけた人はそのことに気が付かないかもしれない、或いは気が付い
   たとしても簡単に忘れてしまうかもしれない、或いはそういう事実はなかったと言い張るかもしれない、しかし、踏
   みつけられた人はその痛みと屈辱を忘れることはない。これは子どもでも分かることだ。
   何も難しい話ではない。
   すべての問題は必ずある一点に辿りつく。事の起こりは、植民地支配である。それが最初の第一歩であり、この
   軍事力による膨張政策は大東亜共栄圏を唱えて、日蓮主義者の田中智学の造語「八紘一宇」によって美化され、
   正当化された。八紘一宇とは何か、これは田中による世界統一の原理であり、意味は、天皇の下に世界を一つ
   の家にするということである。
    宮沢賢治は田中智学が主宰する国柱会の会員であった。では、賢治が理想とした国は何処にあったのか、ここ
   から先は各自が考えよ、私が案内するところではない。
   37歳で没した賢治の法名は「真金院三不日賢善男子」、これは国柱会から送られたものである。。


 
         「日本人であることを・・・」
     
          2019・9・18

     『上洛上京物語』というブログがある。その中に「関東大震災と虐殺事件について」という題を持つ文章がある。
    2017年11月17日に書かれたものだ。検索すれば直ぐ出てくるから時間のある方は一度目を通して欲しい。
    このブログからは色々な事を教えられたが、今日はその中から一つだけ紹介する。


         住民による証言
   小名木川ほとりの砂町に住んでいたフランス文学者となった田辺貞之助の記した「女木川界隈」から紹介する。
  「それは地震から4日目ほどのことであった。番小屋に詰めていたとき、隣の大島6丁目に死体が沢山並べてあるから
  見に行こうと誘われた。そこで夜が明け、役目がおわるときとすぐに出かけた。
   石炭殻で埋め立てた4、5百坪の空き地だった。東側はふかい水たまりになっていた。その空き地に東から西へ、
  ほとんど裸体に等しい死骸が頭を北にして並べてあった。数は250と聞いた。ひとつひとつ見て歩くと、喉を切られて、
  気管と食道とふたつの頸動脈がしらじらと見えるのであった。首の落ちているのは一体だけだが、無理にねじ切った
  と見えて、肉と皮と筋がほつれていた。ただひとつ哀れだったのは、まだ若いらしい女性が腹をさかれ、6、7ヶ月になろ
  うかと思われる胎児がはらわたのなかにころがっていたことだ。その女の陰部にぐさりと竹槍がさしてあった。(中略)
  日本人であることをあのとき程、恥辱に感じたことがない。」

    田辺貞之助(1905~1984)は、マルキ・ド・サドの『いんらく耽奇譚』、ユイスマンスの『彼方』、テオフェル・ゴーテ
   ィエの『廃墟の恋』ほかの幻想文学、エミール・ゾラの『居酒屋』、ギド・モーパッサンの『女の一生』など自然主義文学
   作品を多数訳したフランス文学者であり、また『新訳江戸小咄大観』『東西艶笑くらべ』『ふらんす風流懺悔録』などの
   洒脱な随筆を遺している風流人でもあった。
    先に挙げた「住民による証言」の一文はそうした随筆集『女木川界隈 』に収録されているもので、実業之日本社 から
   1962年に出版されている。フランス文学への親和と江戸趣味と言えば永井荷風と石川淳が思い浮かぶが、私の見る
   ところ、田辺さんは「ユーモア」を尊ぶ文学者で、その性愛観は永井荷風よりおおらかであり、石川淳の形而上学とも明
   らかに違う。ここには荷風散人のような軍国主義国家日本に対する冷笑と軽蔑はないし、石川のアナーキズムとも接点
   を持たない。いずれにしてもあくまでも文学者であって、政治的な人間ではない。
   しかし、アンリ・バルビュスの『地獄』(岩波文庫)は田辺さんの仕事である。
   バルビュス(1873~1935)は、「クラルテ運動」(「クラルテ」とは光明の意、社会主義的な国際平和運動)を展開した
   反ファシズムの闘士であった。この辺りの消息は小林多喜二の読者には何の説明もいらないだろう。
    関東大震災の混乱の中で引き起こされた大虐殺は、その人の思想・信条の違いに関わりなく、田辺さんの言うように、
   「日本人であることをあのとき程、恥辱に感じたことがない。」というものであった。
    しんぶん・赤旗(17日付け)から一つ転写しておく。

     官民一体の迫害が蓄積

    関東大震災朝鮮人虐殺 記憶する集会

           2019・9・17    しんぶん・赤旗

    1923年9月の関東大震災で起きた朝鮮人虐殺の事実を記憶していこうと15日、東京都内で集会が開かれました。
   記念講演した法政大学社会学部の慎蒼宇(シン・チャンウ)教授は、虐殺が官民一体で行われたことを指摘し、その
   責任を被害者側の視点で問う必要性を強調しました。

    慎氏は、大震災時の関東戒厳司令部に、朝鮮での義兵戦争や三・一独立運動などで虐殺、弾圧を指揮してきた人物
   がいたことを詳細な資料を使って説明。また全国の歩兵連隊が朝鮮に駐留し「暴徒討伐」などに参加した経験があると
   述べ、関東での朝鮮人虐殺をはじめ地方にも流言が広がり事件が起きたことは、「偶然でも天災でもない。植民地支配
   を通じて、官民一体の迫害経験・正当化論の蓄積で起きたものだ」と告発しました。

    さらに、日本の責任が現在も問われていないことに言及。慎氏は帝国主義時代の「植民地戦争」は、植民地にする側
   と植民地にされた側の両者をとらえ考える必要があると述べ、「植民地支配の過酷さ、正義を問うには、された側からみ
   なければいけない。その前提は常に(植民地支配の)不法性がなければならない」と強調しました。

    集会は、「1923関東朝鮮人大虐殺を記憶する行動」発足の集いとして開かれ、宣言文を発表しました。2023年には
   虐殺から100年を迎えることを受け、植民地支配による加害と被害の歴史を清算し、日本と朝鮮半島の真の友好を築く
   ための行動を開始すると述べました。


    さて、今日の新聞だ。「シリーズ 日韓関係を考える」は題して「人としての最低条件は」、精神科医の香山リカさんの登場だ。
   香山さんの語るところを少し書き写す。お読みください。

    全体の歴史のコンテキスト(文脈)をまったく理解せず、一つの証言をうそだと言って、歴史的事実全体を否定する。こういう
   考え方を私は「歴史否定主義」と言っています。
    今、日本では「歴史否定主義」がメディアを通じて広がっています。韓国たたきや在日朝鮮人へのヘイトスピーチと同様の
   内容をテレビや雑誌が垂れ流しています。【中略】安倍首相は「戦後70年談話」で植民地主義への反省を自らの言葉では
   語らず、未来志向の談話だと自慢しました。植民地支配についてなかったことにして、未来を見ようという一種の「歴史否定
   主義」が見て取れます。【中略】「歴史否定主義」や知性の否定に抗して、加害者としての植民地主義を反省することは、過
   去の事実や議論を少しずつ丁寧に理解し、順番に考えていくという「人間が人間であるための精神上の最低条件」が問われ
   ているのです。

    最後にお笑いを一つメモしておこう。
   茶坊主筆頭の菅義偉官房長官が17日の記者会見で、金正恩朝鮮労働党委員長がトランプ米大統領に書簡で平壌訪問
   を招請したとの一部報道について「わが国は引き続き米朝プロセスを後押ししていく」と述べたということだ。
   蚊帳の外に取り残されて正式の場に出ることができない極東の現地妻が大国アメリカの何を後押しするというのか、全くも
   ってお笑いである。拉致問題の解決の糸口さえ見出せないのに、何を考えての断韓外交だ。
   気が付けば、「そして誰もいなくなった」、まるでアガサ・クリスティの世界である。
   ついこの間まで北朝鮮の脅威を煽って国難だと騒いでいた連中が今度は韓国は約束を守らないから懲らしめると息巻く、
   そして露国のプーチンには「ウラジーミル。君と僕は、同じ未来を見ている。行きましょう」とラブソングを聴かせる。
   このドタバタ喜劇を観て、メルケルさんは呆れかえり、習近平さんは笑いこけ、トランプさんはイライラしている。
 



       「カルト内閣」

        2019・9・17 

    第4次再改造内閣についてある新聞は「改憲シフト内閣」だと書き、ある新聞は「対韓シフト内閣」だという。
   どちらがこの内閣の性格を言い当てているのかと考えるとき、ふと気が付いたことは、この二つは別物では
   なくコインの裏表だということ、と言うのは、どちらも1945年以前の大日本帝国の持つ世界観に立つもので
   あり、そこへの回帰願望を鮮明・露骨に表したものであり、改憲の目的の一つは軍事大国化であるから、そ
   れは必然的に近隣アジア諸国との間に緊張を呼び起こすものだ。
    「対韓シフト」というのは一つの予行演習に過ぎず、もし改憲が実現されれば、その外交方針は全アジアに
   拡大されるだろう。韓国併合から始った大陸への侵略戦争は満蒙へ進み、次に中国全土へ侵入し、そこから
   さらに東南アジア支配に向かい、最後は南方諸島へ上陸する、これは歴史の教えるところである。
    既に、前外相の河野太郎は7月、南官杓(ナム・グアンビヨ)駐日韓国大使を招致した席で南大使の話を遮
   って「(韓国が)極めて無礼だ」と言い放った。交際関係の外交の場で、何をもって「無礼」と言うのか、この時
   点で妄言である。河野の大国意識は時代錯誤であるばかりでなく、この無知と傲慢はアジアにとって非常に危
   険である。
    今日の新聞の「シリーズ・日韓関係を考える」は元NHK欧州総局長の大貫康雄さんだ。大貫さんは言う。

    そもそも徴用工の訴訟は民事訴訟であり、まずは日本企業が判決にどう対応するかが問われるべきです。
   そうした企業に対して被害事実の認識を問おうとするメディアはほとんどありません。現在のマスコミにはこう
   した関係悪化を招いた日本社会を自己検証するという発想が決定的に欠けています。
    自己検証という点では、かつて日本が韓国を侵略した植民地支配の歴史とさまざまな損害と苦痛を与えた
   ことを認め、反省する立場にたつことも必要です。日本と韓国の関係はドイツとポーランドの関係と重なります。
   【中略】たとえ両国に隔たりがあったとしてもドイツは過去を否定することはなく、こうした外交努力を重ね、常に
   戦争責任と向き合ってきました。日本が見習うべき姿ではないでしょうか。

    敗戦国としての戦後処理(歴史に向き合う姿勢)について日本とドイツは良く比較されるが、すべての面におい
   て全く異なるというのはどういうことか。ドイツは、戦争といえども加害と被害の関係はあると認め、日本は戦争
   だから加害と被害の関係ではないと開き直る、ここが決定的な違いだ。
    第4次安倍再改造内閣のうち自民党籍の閣僚19人中18人が「靖国」派改憲・右翼団体と一体の議員連盟
   に加盟しており、唯一未加入の小泉進次郎環境相も毎年、終戦記念日には靖国神社を参拝している。
   ここまでくると自民党の内閣と言うより、完全に日本会議内閣である。戦後の国際社会で民主主義国家を自称
   する国で極右政党が政権の座についたのは日本が初めてである。これが事実だ。
    「成長の家」が産み、「神道連盟」が育て、「統一教会」が子守りをし、創価学会が友人だという、これをカルト
   内閣と呼ばずして何という。



        「保守本流」

           2019・9・16 

    15日の赤旗・日曜版に元財務相、元民主党顧問の藤井裕久さんが登場していた。
   藤井さんは1932年の生まれで、東大卒の大蔵官僚で、その後自民党から出馬して政治家になった人だ。
   田中角栄内閣のとき二階堂進官房長官の秘書官をしていたということだ。その当時に聞いた田中角栄の
   言葉を今も教えとして守っていると語っている。角栄の言葉は次のようなものだ。

    「戦争を知っているやつが世の中の中心である限り、日本は安全だ。戦争を知らないやつが日本の中心
   になったときは怖いなあ。絶対戦争なんかはダメだから、そうなったら経験者が戦争の悲惨さを教えてやれ」。

    田中角栄はいわゆる保守本流の政治家であった。この思想は簡単に云うと、経済優先で平和国家を創ると
   いう考え方だ。だから、田中には嫌韓や中国敵視の発想はなかった。軍拡を伴う復古主義では経済の発展
   は出来ないとするリアリスト(現実主義者)であった。ここが満州人脈に頼った岸信介との違いであり、日本会
   議に守られた安倍晋三との違いである。
   「コンピュータ付きブルドーザー」と呼ばれた田中にはアジアの中の日本の位置(歴史的、経済的、軍事的)と
   いうものが見えていた。だから、やらなければならない事と、やってはいけない事の区別をつけることができた。
   日中国交正常化は田中の最大の功績である。中国は「井戸を掘った恩人」と高く評価した。
   また当時のソ連のブレジネフ書記長との会談では、「両国間にある未解決の問題の中に北方領土の問題が
   含まれる」ということを確認する日ソ共同声明を発表した。
   田中が偉大な政治家であったとは思はないが、角栄以後の首相で角栄を超えるような人物が一人もいなかっ
   たということは立場の違いを超えて誰もが認める事実である。
    その田中を師と仰ぐ藤井さんは次のように語っている。

         「戦争反対の矜持」
   
自分の戦争体験からも、戦争には絶対反対です。戦後、政権を担当してきた政治家、自民党政治家にもその
   矜持はありました。しかし、戦後も半世紀以上たち、戦争を知らない人が国会議員でもほとんどになってきた。
    そんな中で登場したのが安倍晋三首相です。彼は、安保法制、特定秘密保護法、共謀罪、憲法9条改定など、
   戦争につながる政治、政策を推進しています。中国への侵略戦争について侵略かどうかは分らないと言う。
   誤った歴史観とナショナリズムが一体となっています。
    私はどうしても許せない。戦争への道を食い止めるためには、共産党を含む野党が協力しあっていかないと
   いけません。
         「安倍政権倒そう」
    
安倍政権を終わらせるにはどうするか。投票率があがれば選挙は劇的に変わります。野党が共闘し、安倍
    政治のもとで起きていることにみんなが関心をもち、投票へ行けば必ずひっくり返ります。今回の参院選の1
    人区、埼玉県知事選がそうでした。私も87歳になりました。身体が動く限り、戦争を語り、野党共闘成功の
    ために力をつくしたい。

    時代は確かに変わったようだ。保守本流の流れを汲む藤井さんの発言を、いま私は日本共産党の機関紙で
   ある「しんぶん・赤旗」で読んでいる。
   保守と革新の立場の違いはあるとしても、反ファシズムという一致点はある。それは立憲主義を守るということ
   だ。民主主義を確立するということだ。
   大事なことはイデオロギーではない。戦争への道を食い止めるということだ。
    米紙ワシントン・ポストの8月11日付けの電子版の記事を一つ書き写す。

    米ジョージ・ワシントン大学のブレジンスキー教授は、日本の指導者は反省の言葉を繰り返してきたが、安倍
   首相の靖国参拝(2013年)などで「台無しにされてきた」と指摘。「日本が近隣諸国と和解するため、より一貫
   した広範囲な努力をしない限り、アジアは常に新たな経済的・軍事的危機に陥る危険と隣り合わせだろう」と述
   べています。

    最後にもう一度藤井さんの言葉を聞く。

     いま対立している日韓関係は、根っこに日本による植民地支配、「韓国併合」(1910年)があります。
    「韓国併合」があったからこそ、「徴用工」問題があり、「慰安婦」問題があるのです。
    

     保守本流か、確かに一つの政治上の哲学である。


 
        「お馬鹿の行進」

          2019・9・15

    9日未明上陸の台風15号の被害が拡大する中、安倍首相が関係閣僚に、停電の全面復旧に全力を挙げ
   るように指示を出したのは上陸から4日後の13日のことである。この間なにをしていたのか、内閣改造と役員
   人事のゲームを楽しんでいたのである。例によって国民生活はないがしろ、大事なのは私とそのお友だちであ
   る。優先順位が違うのではないかと思うが、内閣の都合を最優先する、これが今の自民党村での常識であるよ
   うだ。
    元経産官僚の古賀茂明さんが、こうした災害対応を厳しく批判している。
   「最初の段階で関係省庁、副大臣、政務官を(ヘリで現地に)飛ばして、現場の情報をしっかり責任をもって吸
   い上げる対応をすべきだった。災害は常態化しているわけだから、安倍政権がそういう体制を取れなかったこ
   とは改めて驚きだ。何をやっていたんだとなる」と。
    ジャーナリストの後藤謙次さんはテレビ朝日の『報道ステーション』で、「今回の大きな停電、政府の危機管理
   が見えてこないんです。まったく」と指摘し、「改造をやったために空白が生まれた。新しい大臣が登場した。ま
   ったく官庁組織を把握していないまま現場に飛び込んでいっても何もできていない。いまだに官邸に対策本部
   すら設置されていない。これは異常といってもいい」と批判している。
    仲間内のお祭り以外には何の関心も持たない無為無策の無能集団、フランス王ルイ15世の愛人であったポ
   ンバドール侯爵夫人の子どもたちである。「わが亡きあとに洪水はきたれ」、意味は、「自分が去った後に何が
   起ころうと知ったことではない」。大事なのは「俺だけ、今だけ、お金だけ」で、「後は野となれ山となれ」の自己中
   心主義、それで赤坂自民亭は今日も和気あいあい、盛り上がっていますよというわけだ。
    この内閣と東電がこれからやろうとしていることは、千葉の福島化である。
   先ず最初に「想定外」という言葉が出てくる。次に被害の矮小化と運・不運の自己責任論である。そして、最後は
   棄民政策である。
    今回の改造で復興相として初入閣した田中和徳先生は70歳で、衆院議員で、選挙区は比例南関東ブロックで、
   麻生派だ。先生は13日の閣議後改憲で、東京電力福島第一原発事故の自主避難者について「復興庁は担当の
   役所ではない」と発言した。勘違いなのか、それとも勉強不足なのか良く分からないが、事実は、復興庁は自主避
   難を含む原発事故避難者の生活を守る「子ども・被災者支援法」を所管し、東日本大震災の被災者支援全体には
   毎年100億円強の予算を使っている。
    先生のホームペイジには「常に市民の目線で、即断即決、分かりやすい政治」と大文字で書かれている。「見る、
   聞く、動く」とも。しかし、初仕事の福島県庁訪問で、会見では避難者の住宅問題など具体的な事には一切答えら
   れず、「知識がございません」と正直に語ったのだが、これはどのように理解したらよいのだろうか。
   先生は、いったい何を復興するつもりなのだろうか。誰にも分らない。なるほど、確かに人材豊富である。
    ところで、小泉純一郎・元首相が茨城県日立市の市民会館で講演し、「日本は自然エネルギーに恵まれている。
   原発なしでやっていく道を探すべきだ」と訴え、「安全、コストが安い、クリーンエネルギー、という原発推進論者の
   3大大義名分がすべてウソだと分かった」と話し、「将来、自然エネルギーで全電源を供給できるような国づくりが
   可能だ」と強調したそうだ。
    息子のマルコ・進次郎君はどうしているのかと言えば、相変わらずだ。
   何処でも、誰にでも、寄り添うふりはするが、具体的なことは何も言わない。
    第74代内閣総理大臣の竹下登は、気配り・目配り・金配りで総理になったといわれる人間関係の達人であり、
   我慢の人だった。その発言は「言語明瞭・意味不明瞭」な竹下語と呼ばれた。ご飯論法の安倍語と似たようなも
   のか。竹下は感情を隠し、安倍は感情をもろに出すの違いはあるが、多分、教養も性格も違うのだろう。
   それでだ、マルコ・進次郎君はどちらのタイプに属するのか。
   どちらでもないとすれば、この「言語明瞭・意味不明瞭」はマザコン坊やの言語における単なる発達障害というも
   のか。まあ、自民党村では別に珍しいことではないけれども。
    マルコ・進次郎君の新しい肩書は「環境相」というものである。何の仕事をする大臣なのかさっぱり分からない。
   多分、ご本人にも分ってはいないだろう。
   かくてお馬鹿の行進は今日も続く。

  



         「企業犯罪」

          2019・9・14 

    今回の台風15号上陸とその後の被害拡大、そして停電の復旧の遅れ、この一連の動きを見ていると、日本の
   企業の持つ構造的な問題点が浮かび上がってくる、私にはそう思えるのだが、その理由については今から書く。
    私は専門家ではないので資料や統計には当たらない、頼りにするのは自分の目と耳だけだ。物事を判断する
   のは、私の生活感覚である。先を続けよう。
    新聞によれば、こういうことだ。

    台風上陸翌日の10午後、東電は「今夜中に(停電が)約12万軒まで縮小する見込み」だと発表。残りについて
   も「明日中に復旧を目指す」としていました。しかし、上陸から5日目の13日午後6時時点でも、18万5000軒が
   残っています。【中略】東電は遅れの原因について▲雷雨による作業中断▲夜間作業の効率低下▲倒木などが
   作業の支障となるケースが多く判明した――などと説明。12日の会見では当初の見通しについて「被害実態を把
   握できていない段階でだした。想定が甘かったと反省している」と述べました。
   【中略】一方、東電OBの鈴木章治さんは「コストカットの中で、設備の十分な保守・点検ができていたのかどうかは
   検証する必要がある」と話します。【中略】鈴木さんは「人減らしでベテランが職場を去り、技術継承に不安を残した。
   メンテナンスを先延ばしにする姿勢も続いている」と指摘します。
   【中略】台風15号で深刻な被害を受けた千葉県では、上陸5日目となる13日午後6時時点も房総半島南部を中心
   に18万5000軒で停電が続いています。

    「想定外」というはこの会社が広報用語として良く使う言葉であって、その意味は、人智の及ぶところではないとい
   うニュアンスを含んだ責任回避である。しかし、壁の高さや電柱の強度を想定内とした基準にはなんの科学的根拠
   もない。設計は予算圧縮を大前提とした上でなされたのであるから耐久性と安全性は始めから度外視である。
   このことは福島第1原発事故の時に証明されている。つまり、利益至上主義は東電という会社の伝統であり、また
   体質である。ここには企業の社会的責任というような哲学はまったくない。ありていに言えば、一部の経営陣による
   企業の私物化であり、従って、企業活動によって得られる利益はあくまでも会社のものであり、それによって引き起
   こされる諸々の被害は運・不運による他人事である。この風土または社風の中では、常に企業犯罪は自然災害に
   すり替えられる。責任者は永遠に不在である。これが日本社会の病理である。しかし、これはほんの一部分にしか
   過ぎず、ほんの一例でしかない。
   こういう会社が電力の安定供給のために原発の再稼働を推進するというのである。笑いごとではないよ。
    福島県や復興庁の発表によると、「震災や原発事故の影響で避難生活を送っている福島県の住民は、2月末時点
   で4万1000人余りとなっていて、最も多かった2012年5月の16万4000人余りに比べて約4分の1になりました。しかし今
   も多くの人たちが避難生活を続けています。(2019年2月末現在)」ということだ。
    志村嘉一郎さんの『東電帝国 その失敗の本質』(文芸春秋新書・2011年発行)の第5章「電力の鬼が作った会社」
   の結びの一文を書き写す。

    電力の鬼と呼ばれた安左エ門のツルの一声だった。「東京電力」の社名復活は、上手に負けた後で、松永が勝った
   のであった。
    だが、官と戦い続けた電力の鬼がつくり上げた東京電力は今、未曾有の原発事故により国有化の危機さえささやか
   れている。歴史の皮肉と言えようか。そして創立60年を経て、その組織は松永が何より嫌った官僚主義に蝕まれてい
   る姿をさらけ出すことになった。電力体制そのものが、もはや制度疲労をきたしている。

    ここで話を変える。もう一つの企業犯罪のニュースだ。
   日産自動車は9日、西川(さいかわ)広人社長兼最高経営責任者(CEO)が9月16日付けで辞任すると発表した。
   理由は業績悪化に加え、西川氏に株価に連動する報酬で不正に上乗せされた金額を受け取っていた問題が浮上し、
   社内外から経営トップの責任を問う声が強まっていたといことだ。それで取締役会が辞任を求め、西川氏が受け入
   れたということだ。事実上の解任である。
    西川氏と言えば、「日本を取り戻す」の攘夷の旗を振りかざして恩人でもあったフランス人カルロス・ゴーン会長を
   追放した変革の志士であったと記憶するが、それがクーデター成功後、何か月もしない内に本人が元会長と同じ穴
   の狢であったことが発覚したということだ。俗に言う「三日天下」というやつなのだろうが、何とも浅ましい喜劇だね。
   お家騒動はこの会社の伝統だそうだが、キャッチフレーズは「人とクルマの明日をめざす技術の日産」というもので
   ある。これも最近流行りのポエムというやつか。
   「ポエム」とは、何かを語っているようで、何も語っていない文章。具体性がなく、雰囲気を重視する文章のことだ。



       「無節操とは何か」

          2019・9・13 

    「節操」という言葉がある。「あの人は節操がない」などとよく耳にする言葉だ。その意味は『実用日本語表現辞典』
   によれば以下の通りだ。

    一貫した行動基準を持たない、あるいは基準を貫こうとする意志が薄弱であるさま、貞実でないさま、などを意味
   する表現。「無節操」ともいう。

   「節操」は「信念を守ること」「節義を堅持すること」といった意味の語であり、「節操がない」という表現はこうした信念・
   節義に対する意識の低さを評した言い回しといえる。
    
    恋愛や異性関係においては、「貞淑でない」「尻軽」「浮気がち」といった意味が多分に含まれる。あるいは、行動が
   日和見的である、八方美人のきらいがある、たやすく方針を変える、といった態度も往々にして「節操がない」と評さ
   れる。

   『デジタル大辞泉』で「節操」と打つと、次のように解説されている。

    節義を堅く守って変えないこと。自分の信じる主義・主張などを守りとおすこと。みさお。「節操を貫く」「節操がない。

    で、今日の新聞だ。記事のタイトルは「『脱原発』どうなった」、無節操のお手本が3例取り上げられている。
   国語と社会科と精神医学のお勉強だと思って、少し書き写してみる。お読みください。

          「問われた3閣僚は・・・」
   
「大臣はかねて『脱原発』の考え方をおもちだったが、現在も変わらないのか」。内閣改造後11日夜の大臣就任会見
   で3人の閣僚が相次いで原発についての自身の考え方を問われました。
    冒頭の質問を受けたのは、入閣前は政権の原発再稼働方針に異論を唱えるなど脱原発の主張を展開してきた河野
   太郎防衛相。いまや再稼働推進の安倍内閣の閣僚として4年に差し掛かろうとしています。
   記者の質問に対して3回も「所管外だ」と述べて回答を拒否し、最後は「失礼する」と会見を打ち切りました。
    初入閣で、原子力政策を担当する菅原一秀経済産業相に対しても11日夜、記者団から「脱原発依存を訴えていたが、
   原発の再稼働、廃炉、新増設についてどう考えているのか」との質問が飛びました。
    菅原氏は、政府方針が2030年度に向けて30基台の再稼働を進めようとしていることにはふれずに「政府の基本方針
   としても原発の依存度を可能な限り低減させていくという方針がある」などと苦しい答えに終始しました。かつては選挙ポ
   スターにも「脱原発派」と掲げてきた菅原氏。ホームページにはいまも「河野太郎大臣とともに、党内で脱原発政策を進め
   る」と明記しています。
   【中略】一方、新任の小泉進次郎環境相は11日夜、「原子力防災担当相としては、国民の生命を守ることは国の責務だと
   胸に刻んで、東京電力福島第1原発事故の教訓を忘れることなく、関係自治体と一体となってやっていく」などと語りました。
   口だけではなく何をするのかが問われています。

    以上が「無節操」についての実例である。なにも重たい辞典を開くまでのことはない。
   要するに選挙に勝つためならばどんな衣装でも着てみせるという無思想であり、次いで、大臣になるためなら信念(これは
   始めからないのだが)なんてものは5分もかけずに捨ててみせるということだ。
   蝙蝠と言われようと風見鶏と呼ばれようと変節漢の罵られようと大臣になりたい、ただその一心だけである。
   昔リベラル、今極右、何も珍しい話ではない。昔鬼畜米英、今親米従属、これも珍しい話ではない。
   その良し悪しは別として、「転向(ころび)」もまた一つの生き方である。しかし、最初の約束はどうなるのだ。彼らが世に出
   る為に振り撒いた夢の数々、あれは何だったのか。
   あまりにも醜く、あまりにも卑しく、あまりにも汚すぎる。


 
      「こんな時に」

          2019・9・12

    昨日、安倍晋三首相(自民党総裁)は、自民党役員人事とともに内閣改造を行い、第4次安倍再改造内閣を
   発足させた。しかし、新聞の第一面の右側の記事は、このことではなく「停電復旧一刻も早く」と台風15号被害
   の状況を伝えている。千葉県は停電で生活情報が届かず、頼りはラジオと新聞だけということだ。
    ここで思い出すのは、2018年7月5日の夜のことだ。
   西日本で未曽有の水害が起き始めているこの時、首相を始めとする政府与党の首脳がこぞって酒盛りをして
   いた赤坂自民亭の一件だ。出席者の一人である西村康稔棍棒副長官は、宴会の写真をツイッターに添付し、
   「和気あいあいの中、若手議員も気さくな写真を取り放題!まさに自由民主党」などとのんきなことをつぶやい
   ていた。一刻一刻と被害が広まる中で、まさかこんな時に宴会を開くとは。
   またしても、まさかこんな時にだ。これは単なる優先順位の間違いではない、危機管理能力そのものが機能し
   ない、いや、始めから持ち合わせていないということの証明である。
    3日の役員会で安倍首相は、「人事を刷新し、安定と挑戦の強力な布陣を築きたい」と言っていたが、改造を
   11日にやらなければならない理由はなんだ。今やるべきはこの事ではないだろう。
   それにしても第4次再改造内閣とは何だ。疑惑は何一つとして解明されず、文書は偽造され、記録は破棄され、
   不祥事は後を絶たず、そして歴史を塗り替えられ、税金を米国製兵器と唐黍の爆買いに私的流用し、その穴埋
   めを消費税10%増税で補うという。経済は破綻し、外交は行き詰まり、文化的にも経済的にも見事に後進国の
   仲間入りを果たしたこの安倍自民党・山口公明党に政権を担う資格がいったいどこにあるのだ。
    新閣僚には改憲・右翼団体「日本会議」と一心同体の「日本会議国会議員懇談会(日本会議議連)の幹部らが
   多数起用され、安倍首相は「わが党の長年の悲願である憲法改正を、党一丸となって強くすすめていきたい」と
   号令をかけたということだが、先の選挙の結果をどう受け止めているのか。本来であれば、退陣ものだろう。
    日本会議議連の関係者の一人は「最後に、一緒に憲法改正をやろうという、オールスターの体制だ」と述べた
   ということだが、これは「オールスター」ではなく「オールクズ」の在庫一掃セールというものだろう。
    ここで今日の新聞を読む。もちろん「赤旗」だ。

         「無反省体質」
    首相の「腹心の友」が経営する学校法人に獣医学部新設(愛媛県今治市)を特例的に認めた加計学園問題で、
   文科省に強い圧力をかけた疑惑がもたれる萩生田氏を文科相の起用。また「政治的中立」を欠く内容に対する
   停波発言で報道・表現の自由の侵害を批判された高市早苗元総務相を同じポストに再任。また裁量労働制の
   拡大をめぐりデータねつ造問題で批判を浴びた加藤氏を同ポストに再任など、国民の厳しい批判をあざ笑うか
   のような人事に、批判が強まるのは必至です。
    国民の求めない改憲推進と、国民の批判を省みない無反省体制は、国民との矛盾とあつれきを一気に拡大さ
   せかねません。市民と野党の共闘が迎え撃ちます。    (中祖寅一)

     今日の『日刊ゲンダイ』も転写しておこう。

     令和の新時代の国づくりを力強く進めていく布陣――。安倍首相はこう言って胸を張ったが、一体どこが、
    である。ちゃんちゃらおかしい。小泉進次郎環境相が目玉というお寒い内閣じゃないか。
     11日発足した第4次安倍再改造内閣。記者会見した安倍は、自ら「安定と挑戦の内閣」と命名。過去最多の
    13人が新入閣という数の多さを自賛し、閣僚一人一人の経歴や実績を掲げ、「自民党は老壮青、人材の宝庫」
    「大胆な改革に挑戦する」と悦に入っていた。
     だが、新閣僚の面々を見渡してみれば、安倍の茶坊主がズラリ。萩生田光一文科相と西村康稔経済再生相は、
    安倍政権の官房副長官経験者。衛藤晟一1億総活躍相、江藤拓農相、河井克行法相は首相補佐官だった。さす
    がに自民党内でも「お友達ねぎらい内閣」と酷評されている。

     物事は立場によって見方は異なる。ある人は「オールスター」だと言い、私は「オールクズ」だと言う。これがクイズ
    であれば、どちらかが正解ということで、話は治まるが、問題は「第4次」ということである。
    日本のマスメディアがもう少し健全であったならば、あるいはもう少し勇気があったならば、安倍政権は第1次で終
    わっていて、第2次以降は生まれることはなかっただろう。普通に考えても何度総辞職をしてもおかしくない内閣だ。
     そして今回の再改造内閣の顔ぶれだが、靖国小僧を始めとしてタマネギ男とタマネギ女の総出演である。
    忖度、なれ合い、諂いの無為無策の無能集団である。
     その昔、アメリカでの出来事だ。リチャード・ニクソンという大統領は嘘をついた。ニューヨークタイムスは、またアメ
    リカ市民はそのことを許さなかった。そしてニクソンを大統領の座から引きずりおろした。いわゆるウオーターゲート
    事件である。
     何年か前のことだ。韓国では第17代大統領であった朴槿恵(パク・クネ)が職権乱用と汚職の罪を問われて権力
    の座から引きずり降ろされた。これをキャンドル革命という。
     さて、そのタマネギ男やタマネギ女の職務だが、まさに適材適所である。全員が専門職であり、常習的確信犯で
    ある。なるほど人材は豊富であるようだ。ただし、こうなると「人材」という言葉も「木材」「角材」「鋼材」とたいした違い
    はない。その辺にある適当な材料という意味だ。そして、材料というのは、規格の違いや材質の劣性といったような
    欠陥があって、その材料では何も完成することが出ない場合はただの廃材である。
    木材であれば腐っているとか、角材であれば寸法がたりないとか、鋼材であれば硬度が弱いとかいった場合だ。
    とすればここでの適材適所とは各人の能力に応じたものではなく、各人の各分野におけるこれまでの言動を査定
    した結果を反映したものに過ぎず、その基準と条件は安倍首相に対する忠誠度のみである。
     しかし、これほどまでに民意を無視し、国民を愚弄した内閣がかつてあっただろうか。まさに政治の私物化である。
    史上最悪の極右内閣、ファシズム前夜である。
     もう一度考えよう。政治は何のためにあるのか、誰のためにあるのか、そして主権在民とは何か。



       「今日の出来事」

      2019・9・11 

      9月11日・水曜日、今日の出来事を赤旗の紙面から追ってみる。
     コメントは付けない。ただ、この国と世界の「今と此処」について考えるだけである。
     それにしても、こんな時に内閣改造か、世間には暇な奴が多いね。

        秀句      降る雪や明治は遠くなりにけり
                      中村 草田男(1931年作・『長子』所収)

        雑排      降る雨や明治は近くなりにけり
                       風狂散人



    1 首都圏に上陸した強い台風15号の影響で、東京電力ホールディングスによると1都6県で最大93万軒の
      停電が発生しました。10日午後8時時点でも約56万軒で停電しており、全面復旧は千葉県を中心に11日
      以降にずれ込む見通し。交通機関の乱れで、成田空港では約1万3千人が一夜を過ごしました。

    2 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設にともない防衛省沖縄防衛局が行ったサンゴのモニタリングで、現
      在土砂投入が行われている区域から移植した絶滅危惧種のオキナワハマサンゴ9群体のうち、3群体が死
      滅していたことがわかりました。
    
    3 原田義昭環境相は10日の閣議後記者会見で、東京電力福島第一原発のタンクにたまり続けている処理後
      の高濃度放射性物質トリチウムを含んだ汚染水について、「(海に)放出して希釈するしか方法がない」と述
      べました。
    
    4 米国の50州・地域の司法当局は9日、反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで米IT大手グーグルに対する
      調査に乗り出すと発表しました。これとは別に、6日にはニューヨーク州など9州・地域の司法当局が交流サ
      イト(SNS)最大手の米フェイスブックを調査すると発表しました。

    5 8日投票のロシア統一地方選は9日、開票が進み、インタファクス通信によると、モスクワ市議選(定数45)
      はプーチン政権の与党系が議席を大きく減らし、野党系が計20議席を確保、躍進しました。

    6 バスケットボール男子のワールドカップ(W杯)中国大会第10日9日、東莞で17~32位決定戦のO組の最
      終戦が行われ、日本は65-80でモンテネグロに敗れ、1次リーグ初戦から5戦全敗の同組4位で大会を終
      えました。

    7 日産自動車は9日、西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)が16日付けで辞任すると発表しました。株価
      連動型報酬を不正にかさ上げしていた問題の責任を取ります。

    8 関東財務局は10日、自民党の石井浩郎参院議員(55)への金融派生商品(デリバティブ)取引に絡む利益
      供与問題で、JPアセット証券(東京)に対し金融商品取引法違反で業務改善命令を出したと発表しました。


 
      「アイビー 」

       2019・9・10

 

 ウイキペヂア百科事典から

アイビー
: Ivy)はの一種であるセイヨウキヅタの別名、または英語でのツタ、ツル植物の通称。


   
 
 
  今日は火曜日、お茶会の日だ。
 それで久しぶりに福盛田夫妻の家にフィットを走らせた。
 フィットは相変わらず機嫌がいい。走る、曲がる、止まる、何をやっても
 絶好調、年式の古さを全く感じさせない。これはやはり名車だ。この車
 には言うに言われぬ何か独特の雰囲気がある。多分、それは私の個人
 的な思い込みに過ぎないものなのだろうが、しかし、他のメーカーの車で
 は「失われた時を求めて」」のポエジーを味わうことは出来ない。
 私の失われた特、それはいったい何時のことか。
  福盛田夫妻と会うのは2週間ぶりだろうか。夫妻はポーランドに出かけ
 ていたということだ。もちろん目的地はアウシュビッツだ。その地での見聞
 の記録はいずれ勉さんがフェイスブックに公開するだろうから、暫くはそれ
 を待とう。
   アウシュビッツには10年程前に星置9条の会の呼びかけ人である尾張
  正さんと塩谷昭子さんが訪ねている。その旅の報告は、「語り継ごう戦禍
  の傷跡・ナチスドイツのアウシュビッツ強制収容所を訪ねて」と題して、星
  置9条の会の「講演と文化のつどい」の中でなされていて、その記録はこ
  のHPの「星置9条の会の歩み」(07年9月24日)の中に収録してある。
  時間のある方は開いて見てください。
   お茶会ではポーランド土産のジンジャエール(生姜)の焼き菓子を頂いた。
  先週の火曜日の山本正さん宅で開かれたお茶会ではスコットランド土産の
  バターたっぷりの焼き菓子を頂いた。何だかこの頃は舶来の高級なお菓子
  ばかり食べているような気がする。後はフランス産のプチット・マドレーヌを
  残すのみか。間歇的記憶の奇跡だ。誰かフランスへ行かないかな。
  お菓子を食べながらお茶を飲み、友人たちと会話を楽しむ、いい時間だね。
   お茶会の帰り、福盛田家の花壇の縁取りをしている綺麗な葉に目が留ま
  った。何の葉なのかと勉さんに聞くと、「アイビー」だと教えてくれた。
  一瞬、記憶が甦った。マドラスチェックのシャツにコットン・パンツの少年が
  喫茶店の片隅で本を読んでいた。その映像は直ぐに消えたが、魂(もしも
  そんなものがあるとするならばだが)は震えていた。
   勉さんが、「庭に植えなさい」と言って何本かのアイビーをプレゼントして
  くれた。「挿し木」でも育つと言った。
   家に帰って、この間まで唐黍があった場所にその何本かのアイビーを差
  し込んだ。来年には庭を囲っている煉瓦をアイビーの蔦が覆うだろう。
  「失われた時を求めて」の最終章の始まりだ。
 

    マドラスチェックのシャツにコットンパンツの少年がノーマン・メイラーの『裸者と死者』を読んでいたのは大阪はミナミ、
   心斎橋筋にあった「プランタン」という名の喫茶店だった。路上の不良はポール・ニューマンに憧れていた、そんな季節
   だった。
   プランタンとはフランス語の「春」のことだ。この建物を設計したのは建築家の村野藤吾(1891~1984)で、お店は戎
   橋筋にもう一軒あった。戎橋店の方は「コペン焼き」という洋風のお好み焼きが名物であった。
   広島の「世界平和記念堂」や大阪の「新歌舞伎座」や宝塚の「カトリック宝塚教会」も村野の仕事である。
    日韓の市民連帯を呼びかける「日韓連帯アクション0907」が7日夜、大阪市内で開かれたということだ。
   私にとっては明るいニュースだ。私の大好きな大阪が帰って来たような気がする。
   私の愛した街、我が内なるアレクサンドリア、あのお上無用の叛骨の街が。
    笑いの師匠は二代目渋谷天外(1906年~1983年)、ペンネームは舘直志(たて なおし)、弟子は天才藤山寛美(1929
   年~1996年)。松竹新喜劇の世界である。この笑いには「品位」というものがあった。つまり、上質であったということだ。
   この時代には、大阪には本物の芸人がいた。今の大阪は吉本新喜劇であり、これと言ってと芸のない芸能人ばかりで芸人が
   いない。
    阿呆の仮面を被った藤山寛美の関西弁は柔らかく、温かく、ゆったりしていた。その言葉は「弱者を追い詰めたり、いじったり
   する」ものではなく、「強者を笑いをもってひっくり返す」というものであった。これが大阪の文化である。
    心斎橋筋には『新光』という名の洋品店があった。石津謙介を創設者とする「VANジャケット」を世に売り出した店である。
   石津の功績は、服飾に哲学を持ち込んだということである。それがどれほど幼いものであろうと、そこには前田慶二の「傾奇
   者」に通じる何かがあった。それは多分、ボードレールの説く「ダンディズム」と呼ばれるものであろう。
   詩人は言った。「ダンディズムとは、人生に対する態度である」と。
    そして今は「ユニクロ」の時代だ。このメーカーの製品を着て人は何を表現するのか。
   思うに、お洒落な男は世の中に掃いて捨てるほどいるが、ダンデイとなると指折り数えて何人かの話だ。
   ダンデイとは何か、お上無用の自己信仰のことだ。「粋」とは絶対的な孤独である。これはあらゆる集団主義を拒絶する。

   私たちは一緒に生きていく

     大阪 “日韓連帯”行動

            2019・9・10  しんぶん・赤旗


    「差別や憎悪ではなく友好を」―。SNSで呼びかけた市民有志が、日韓対立を扇動する日本の政治やメディアに抗議し
   、日本と韓国の市民連帯を呼びかける「日韓連帯アクション0907」を7日夜、大阪市内で開催しました。約200人が参加し
   ました。同アクションは、同日東京都でも開催されました。

    呼びかけ人の一人で大学院生の塩田潤さん(28)は、「政治的な対立があるからと言って、差別していい理由には絶対
   にならない。差別によって一人ひとりの存在が脅かされるような社会を望んでいない。一緒に生きていくことを望んでいま
   す」と訴えました。

    高槻市から参加した女性(44)は、テレビが韓国の政治の腐敗を、韓国に対する憎悪をあおるように報道していることを
   強く批判。「日本にも、報道しなければならない政治の腐敗はたくさんあるのに、なぜそれを報道しないのか」と語りました。

    SNSで同行動を知ったと話す大学非常勤講師の女性(30)=大阪市=は、南アフリカへ留学していた頃、自分がその地
   域では「マイノリティ」だった経験を思い出したと言いました。「公共の電波で差別やヘイトが流される今の日本を怖く感じる。
   それを止めるために声をあげたい」と語りました。

 



        「ウラジオストクの薔薇」

      2019・9・8

   今日は宝塚少女歌劇団雪組の海外特別公演「ウラジオストクの薔薇」についての速報だ。
  下の写真を見てください。熊に乗った勇者とそれを必死に追いかける背広の従者の宣伝用のスチール写真だ。
  この写真だけでは物語の内容を想像するのは難しいかもしれないが、まあ、日露合作の「金太郎物語」といった
  ようなものだろうか、あるいは第六天魔王織田信長と草履取りの木下藤吉郎の若き日の一齣か、いずれも違う。
  これは池田理代子原作の人気漫画『ベルサイユの薔薇』を宝塚が舞台化して、劇団史上最大の大成功をおさめ
  たもののリメーク版なのだそうだ。ほら、あの男装の麗人オスカルと片目のアンドレイの王政復古を夢見ての愛と
  友情の冒険物語だよ。反革命のファンタジーである。
  漫画といっても種本はオーストリアの作家シュテファン・ツヴァイクの小説『マリー・アントワネット』だから史実には
  かなり忠実だということだ。
   今回の脚本では舞台をベルサイユから極東のウラジオストクに移して、登場人物のキャラクターにも若干の変化
  が加えられたということだが、その理由は分らないが、劇の主題はあくまでも「愛と友情」であって、これはしっかり
  と押さえられているので観客を裏切ることはないと宣伝ポスターには書いてあった。
   ただし今回の演出は長谷川一夫先生ではないし、黒澤明大監督でもない。多分、ロシア人だろう。
   宝塚雪組のトップスターは望海風斗(のぞみ ふうと)さんで、トップ娘役は真彩希帆(まさい きほ)さんであるが、
  現在、この二人は浅田次郎原作の『壬生義士伝』の公演中ということでスケジュールの調整が付かず、今回の海外
  公演には参加することができなかったということだ。そこで急遽代役が立てられ、例のスチール写真のようなものが
  出来上がったと消息筋は伝えている。まあ、看板に偽りありということにならなければよいが、しかし、どう見ても宝
  塚少女歌劇団というよりも辺境老人演芸団といった感じがするがね。
   どちらがオスカルでどちらがアンドレなのかは分からないが、いずれにしても優雅とは程遠い立ち振る舞いで、何
  だか昔懐かしい日活映画のB級アクション映画のポスターのようだ。
  

 
   宝塚雪組海外特別公演

   『ウラジオストクの薔薇』

  主演・土地泥棒のウラジミール・プーチン
  共演・世界のポチことへつらいの安倍晋三

  ウラジーミル。君と僕は、同じ未来を見ている。行きましょう。
 ロシアの若人のために。
 そして、日本の未来を担う人々のために。


 スターリンがすべてを手に入れた。議論は終わりだ。

   舞台劇としてもアクション映画としても脚本が粗雑で、役者もドサ回りの二級品で、作品としての価値はまったく
  ないが、政治ショーとしては二国間の力関係をこれ以上は望めないといった仕上がりで見事に出し切っている。
   歯が浮くというか、耳が痒くなるというか、足が逃げ出したくなるというか、鳥肌が立つというか、何だこの台詞は、
  64歳の男が公式の場で顔を赤らめずに口にする言葉なのか。ある人は「ポエム演説」かと首をひねり、ある人は
  「お花畑演説」と呆れかえる。27回も会ってるのに1ミリも北方領土は戻らない、3000億円ただ取られただけだ。
  「行きましょう」と簡単に云うが、いったいこの先何処へ行くというのだ。
  安倍晋三という男はよほど物忘れが激しいのか、日露戦争について「植民地支配のもとにあった、多くのアジアや
  アフリカの人々を勇気づけた」と言ったのは、ついこの間のことだよ。この5月の28日には、護衛艦加賀にトランプ
  大統領と乗艦し、「日米首脳が、そろって激励するのは史上初だ。日米同盟はこれまでになく、強固だ。艦上にこう
  して並び立っているのが、その証しだ。強固な同盟は、日本と米国の隊員一人一人の努力に支えられている。諸君
  たちを誇りに思う」と発言しているのだよ、いったいどこに本心があるのだ。
   これで北方領土を返してくれと言っても、プーチンが「いいよ」と言う訳がないだろう。
  「スターリンがすべてを手に入れた。議論は終わりだ」と冷酷な鞭の一振りである。まるで「寝言は寝てから云え」と
  言わんばかりである。要するに、初めから全く相手にしていないのである。この男が期待していたのは今度はどん
  なお土産を持ってくるのかということだけであって、ヒモ付きの妄想的ロマンチズムなんかに関わり合う優しさなど一
  かけらも持たないのである。良くも悪しくもリアリストである。
  プーチンがポチに与えた教訓は、「愚者は二枚の舌で身を滅ぼし、賢者は一枚の舌で身を守る」ということである。
  そして、もう一つの訓えは、「友情は対等な人間同士の間でしか成立しない」というタタールの昔話である。
  かくて鳴り物入りで始まった『ウラジオストクの薔薇』は開演と同時に一瞬にして無惨にも失敗した。その原因は、脚
  本そのものに無理があったことが第一、第二は見ても分かる通りだが、役者の能力と品性が余りにも貧しすぎた。
  第三は、この種の低俗喜劇は興行元を、やはり「菫の花咲く」宝塚ではなく、闇営業を専門とする吉本新喜劇にすべ
  きだったということだ。
   「歌舞伎は襲名披露で稼ぎ、宝塚は退団興行で稼ぐ」と言われているが、私は、世のため人のために今回の「東方
  経済フォーラム」が靖国小僧の退団興行となることを切に願う。


 

   バカ丸出し

    領土返還は絶望的…
        安倍首相“ポエム演説”にネット民も呆然

     2019・9・7  共同通信社

  〈これってポエムだろう〉〈必死に笑いをこらえるプーチンの表情が「笑ってはいけない」
 の出演者とソックリだよ〉――。5日、ロシア極東ウラジオストクで開催された国際会議「東
 方経済フォーラム」に出席した安倍首相の演説に対し、ネット住民が呆れ果てている。

 全体会合で行われた安倍首相の演説はざっとこんな内容だった。

「ウラジーミル。君と僕は、同じ未来を見ている。行きましょう。ロシアの若人のために。
そして、日本の未来を担う人々のために。ゴールまで、ウラジーミル、2人の力で、駆け
て、駆け、駆け抜けようではありませんか。歴史に対する責任を、互いに果たしてまいり
ましょう。平和条約を結び、両国国民が持つ無限の可能性を、一気に解き放ちましょう。
そのほとんど次の刹那、日本とロシアの連結は、地域を変える。世界を、大きく変え始め
るでしょう」
領土問題を抱える相手国のトップを「君」と親しみを込めて呼び、すがるような目をしなが
ら「同じ未来を見ている」「2人の力で駆け抜けよう」と呼び掛ける。ほとんど“青年の主張”
のような演説で、領土返還を迫る“迫力”はどこにもなかった。


   ※ 「ポエム」とは、何かを語っているようで、何も語っていない文章。具体性がなく、雰囲気を重視する文章のこと。

 



        「精神衛生学」

        2019・9・6

    もうひと月ほど前(8月3日)のことだ。私は「NHKから国民を守る党」について次のように書いた。

   この数日、「N国」という見慣れない文字が目に付く。最初はニュージーランドのことかと思ったが、どうもそれではない
  らしいことが分かった。先の参院選で一議席を得た「NHKから国民を守る党」の略語だそうだ。何とも意味不明にして
  長ったらしい党名だが、いったいどういう政党なのか。
   代表の立花孝志(51歳)という人は元NHK職員、元市議、元区議、元パチプロ、そして渡邊エージェンシーという芸能
  プロダクション所属だという。政治家にしてギャンブラーにして芸能人ということか、まあ、今時はそう珍しくもないが、掲げ
  た公約は「NHKをぶっ壊す」、政見放送では「不倫ですよ。路上ですよ。カーセックスですよ。」と連呼、ほとんどギャグ漫
  画の世界の住人であるが、それでも当選できた。日本では時々こういう事が起きる、いや、時々ではないか、いつものこ
  とだ。

   この先生は「すべての選挙は売名が目的」と公言しているが、正直と言えば言えないこともないが、そうなると何のため
  に政治家になったのかが分らない。当選後、この先生がやっていることは何が何でもトラブルを起こし、それをテレビに取
  り上げさせるという売名のための売名で、それは政治とはまったく関係はなく、ほとんど個人の趣味の領域での急性脳膜
  炎の日々の病状報告である。しかし、かなり重症である。
   最近、この種の病を患っている人を多く見かける。
  とにかく出たがる。とにかく喋りたがる。とにかく煽りたがる。その職種は様々だが、なぜか皆さんご意見番を気取るのが
  不思議だ。
  「これは日本男児も韓国女性が入ってきたら暴行せにゃいかんのやけどね」の武田邦彦(76歳)先生を始めとして、東国
  原英夫(61歳)・元芸人、デヴィ夫人(79歳)元・根本七保子、高須克弥(74歳)・整形外科医、上西小百合(36歳)・政界
  引退組、立川志らく(56歳)・7代目立川談志の弟子、堀江貴文(46歳)・元ライブドア社長、丸山穂高(35歳)・政界渡り
  鳥、加藤浩二(50歳)・極楽トンボの片割れ、桜井良子(73歳)・料亭の女将風の民間極右、池上彰(69歳)・無意味なこ
  とを得意になって喋る男、舞の海秀平(51歳)・蒙古襲来を憂う元相撲取り、武藤正敏(70歳)・元三菱重工顧問、松本人
  志(55歳)・ダウンタウンの片割れ、こういう人たちが国家・国民のことを案じて連日、重大な発言をしているのだ。
  なるほど、言論の自由である。何を喋ろうと本人の勝手である。だが、待てよ。言論の自由とはこういうことか。その言葉で
  他者がどれほど傷ついても構わないのか、発した言葉に責任を負わないのならば、それは言説とは云えない、ただの放言
  にしか過ぎない。
   私の家では、二流品、粗悪品、模造品は取り扱わない。よってこの種の饒舌の徒との交際は一切お断りする。
  誤解のないように一つ断っておくが、私は主義・思想の話をしているのではない。精神衛生学の初歩について思うことを
  述べたに過ぎない。

   
     



        「善良なる市民」

          2019・9・5 

    しんぶん・赤旗のシリーズ記事「日韓関係を考える」には教えられるところが多い。
   深刻な悪化が続く日韓関係だが、その原因はどこにあるのか。嫌韓を大声で主張する人たちは、昨日・今日の
   出来事ばかりを取り上げて善悪を論じるが、1945年以前の歴史について触れることは避けて、あるいは知ら
   ないのか、いずれにしても超歴史的な独善で一端の評論家を気取って毒素を撒き散らしている。
   原因を追究することなく昨今の出来事だけで日韓関係を論じるのはあまりに表層的に過ぎる。また、二国間の関
   係を善悪二元論で論じること自体が帝国主義そのものであり、これは最初から対話を拒絶する不寛容の論理で
   あり、こうした武断的な思考からは共存共栄の道は開けてはこない。
    1945年以前の歴史について双方が共通の認識を持つこと、例えば、ドイツとポーランドのようにということだが、
   それが唯一の正しい出発点であろうと私は思うのだが、そうした努力を日本はしてきたのだろうか、問題はここだ。
   赤旗の今日の記事のタイトルはこのことをずばり指摘している。
   「『植民地支配への反省』投げ捨てた安倍政権」。
    日韓関係(北朝鮮も含む)の歴史をまだ学んでいない少年・少女のために、また根拠もなく国の名誉に酔いしれる
   大人たちのために、少し長くなるが以下に書き写す。

    自民党政権が下野する直前の93年8月4日、河野洋平官房長官は、日本軍「慰安婦」問題について、軍の強制
   を認め、「心からのお詫びと反省」を表明する談話を発表。その直後に「非自民」政権を発足させた細川護熙首相
   は就任記者会見(93年8月10日)で「私自身は侵略戦争であった。間違った戦争であったと認識している」と表明
   したのです。
    続く戦後50年の95年8月15日、村山富市首相が談話を発表。日本が「国策を誤り」「植民地支配と侵略」によっ
   て多大な損害と苦痛を与えたことを認め、「痛切な反省」と「心からのお詫び」を表明しました。韓国・朝鮮の植民地
   化を完成させた「韓国併合条約」(1910年)について村山首相は当初「法的に有効に締結された」(95年10月5
   日、参院本会議)と答弁したものの、国内外の批判を浴び、「対等・平等の立場で結ばれたものではない」(同年10
   月13日、衆院予算委)と修正しました。
   【中略】98年には金大中大統領が来日し、小淵恵三首相との間で「日韓パートナーシップ宣言」を署名。「日本の韓
   国に対する植民地支配への反省」という表明が、日韓両国の公式文書で初めて盛り込まれました。
   【中略】「植民地支配への反省」を投げ捨てる動きは、2006年9月の第1次安倍内閣の発足によって政権そのもの
   に持ち込まれることになりました。
   【中略】その後、安倍首相はあからさまに「村山談話」の見直しに言及。「侵略の定義は学界的にも国際的にも定ま
   っていない。国と国との関係でどちらから見るかで違う」「歴史家、専門家に任せるべきだ」(13年4月23日、参院
   予算委)と40年以上前へと時代逆行するまでになりました。
   【中略】さらに暴力と強圧をもって朝鮮半島の植民地化を進めた日露戦争(1904~05年)を「植民地支配のもと
   にあった、多くのアジアやアフリカの人々を勇気づけた」と歪曲するなど、植民地支配正当化論に立つものでした。

    転写はここで止める。以上のことは主に自民党内部での歴史認識の変化について後を追ったものだが、この変化
   は安倍政権の発足とともに始まっている。それ以前は、嫌韓はネトウヨの専売特許であって、一般市民がそれに同
   調することはなかった。勿論、新聞・テレビ・週刊誌が煽るということもなかった。そういう意味では、今は非常事態で
   ある。
    1923年(大正12年)9月1日11時58分ごろ、南関東を中心に大地震が発生した。
   後に関東大震災と呼ばれるこの混乱の中で何が起きたのか。
    官憲や民間の自警団などにより多数の朝鮮系日本人が殺害された。正確な犠牲者数は不明であるが、推定犠牲者
   数は約6000名とされる。
   その日の夜から「不逞(ふてい)鮮人が放火して回っている」「井戸に毒を投げ入れた」などの流言飛語が東京や横浜
   で広まった。次の朝には新聞各社が、それを事実として報道した。このデマを流したのは内務省警保局である。
    この朝鮮人大虐殺について芥川龍之介は『侏儒の言葉』に「自然は唯冷然と我我の苦痛を眺めている。我我は互に
   憐れまなければならぬ。況や殺戮を喜ぶなどは――尤も相手を絞め殺すことは議論に勝つよりも手軽である」と書いた。
   朝鮮人への虚偽の噂を信じる民衆を「善良なる市民」と揶揄して、国の在り方を批判した。
    今、私たちの目の前で起きていることは、1923年9月1日の夕暮れ時の騒擾(そうじょう)の再現である。この後に
   来るものは何か、「善良なる市民」が一等国民に変身するとき、必ず悲劇は起きる。




        「『週刊ポスト』のこと」

         2019・9・4

    今日の新聞に、「ヘイト記事に批判殺到」という記事が載っていた。
   それによると、2日発売の週刊誌『週刊ポスト』が「厄介な隣人にサヨウナラ 韓国なんていらない」という韓国の
   特集記事を掲載したことに対し、発行元の小学館から著書を出版した作家たちから、「人種差別と憎悪をあおる
   ヘイトスピーチ」(小説家・柳美里さん)などの厳しい批判が集まっています、ということだ。
   もう少し新聞を読む。

    問題の特集は全10ページだて。目玉の記事の一つには、「怒りを抑えられない『韓国人という病理』10人に1人
   は治療が必要」などと、民族差別をあおる「ヘイトスピーチ」むき出しの見出しが付けられています。
   【中略】同紙は、同趣旨の見出しをつけた広告を、2日付け「読売」「朝日」「毎日」に掲載しています。これまでにも
   「日韓断交で韓国経済は大崩壊!」(8月2日号)、「韓国が繰り出す『嘘』『誇張』『妄想』を完全論破する『日本人の
   正論』50」(8月9日号)という「嫌韓」特集を繰り返していました。
   【中略】週刊ポスト編集部は2日、「誤解を広めかねず、配慮に欠けておりました」とする「お詫び」のコメントを同紙
   のウエブサイト上に発表。

     仕事の帰り道、煙草を買おうと家の近くのコンビニに寄ったところ、雑誌売り場に問題の一冊が残っていた。
    どんなものかと立ち読みしてみたが、特集記事の他は殆どセックス関連の記事と女性の裸体写真の大盛で、定価
    は450円。とても思春期の子どもを抱える家庭に持ち込めるようなものではない、いや、そればかりかどこの場所
    であろうといい大人が周囲を気にすることなく開けるような雑誌ではない。
    扇動的な活字の部分を取り除くと殆ど昔懐かしきビニ本であり、扇情的な写真・画像を取り除けばネトウヨの落書き
    と同レベルの妄言である。いずれにしても雑誌の名に値するものではない、単なる「雑紙」である。低俗にして卑猥、
    まあこれが売りなのだろうが、それにしても酷すぎる。
     週刊誌と言えば、この数年は『週刊文春』と『週刊新潮』のスクープ合戦が野次馬の耳目を引き付けているが、そ
    の内容についての評価はともかくとして、自らの足で取材するという姿勢にはジャーナリズムとしての心意気のような
    ものは感じられる。それが最低限の資格と条件だと思うが、そこには少なからずの社会正義と良識がある。ここでの
    役割は、政治家の、芸能人の、スポーツ界の欺瞞の仮面を剥ぎ取るということである。週刊誌の社会貢献とは、これ
    である。
     『週刊ポスト』は、かつては売り上げナンバー1を誇る超人気の週刊誌であったそうだ。部数凋落の原因は分らない
    が、編集方針が変わったのか、現場での取材能力が低下したのか、まあ、そんなところだろう。
    現在の週刊誌の売り上げランキングは以下の通りである。

       第1位:週刊文春 (文藝春秋・75万部)
       第2位:週刊新潮(新潮社・67万部)
       第3位:週刊ポスト(小学館・46万部)
       第4位:週刊現代(講談社・43万部)
       第5位:FRIDAY(講談社・35万部)

     因みに、女性週刊誌の方はというと。

       第1位:女性セブン(小学館・47万部)
       第2位:女性自身(光文社・45万部)
       第3位:週刊女性(主婦と生活社・32万部)

      この数字で分かることは、男性週刊誌第3位の『週刊ポスト』の読者数は女性週刊誌の1位・2位と同程度ということだ。
     しかし、その読者の質は明らかに違う。女性週刊誌・第2位の『女性自身』の記事は『週刊ポスト』よりはるかに硬質にして
     知的である。
     週刊誌の購読者に限って言えば、日本には社会に対する関心が高く、またその理解も深い知的な女性が45万人ほどいて、
     一方で、エロ本・ビニ本で国際情勢を理解できる特殊な能力を持った男性がこれまた45万人ほどいるということか。
      小説家の柳美里(ゆう みり)さんはこう語っている。

       「民族差別の種子まくのか」

     
『週刊ポスト』は私が『命』を長期連載した週刊誌です。小学館から刊行し累計100万部のベストセラーになりました。
     旧知の編集者もいるので、はっきり言います。
      今の紙面は、人の劣情のみを相手にしたセックス記事とヘイトスピーチの二本柱です。
     【中略】小学館の理念は「人の心に良い方向を生み出す、何らかの小さな種子をまく」でしたね。『週刊ポスト』のヘイトスピ
     ーチは、この理念を裏切っていませんか。

      神戸女学院大学名誉教授の内田 樹(たつる)さんはこう語っている。

        安倍政権の「公許」に起因

     
メディアにおける嫌韓言説の節度を知らない蔓延は第一に安倍政権がそれを「公許」したことに起因する。
     あらゆる指標が国力の低下を示している中で、なお長期政権を維持しようとする為政者が隣国を仮想敵にしてナショナリ
     ズムを喚起するというのは政治史上のクリシ(決まり文句)である。
     【中略】「嫌韓」が公許の政治的立場であるなら、「嫌韓」のタグをつけさえすれば、どれほど愚劣で暴力的な発言も許される。
     そう信じた人たちがメディアの表舞台に這い出てきた。この道徳的なアナーキー(無政府状態)に彼らは興奮しているのであ
     る。

      この数日、いろいろな人がテレビのワイドショーを賑わしている。ネット上でもいろいろな人がわめいている。
     一億総評論家である。性愛論、民族論、戦争論、とテーマは果てしなく変わり続け、その度に、本質は果てしなく遠のいていく。
     どの人も何か一家言の持つ主を気取るが、どれもこれも蛇足、余談、漫談の饒舌である。その目的とするところはただひたす
     らの売名である。この時とばかりに名を売ること、ここには商業的自己顕示欲以外の何ものもない。

      秋の夜、私はモーツルトを聴く。
     「幻想曲二短調・K397」、音に耳を澄まして、静かに酒を呑む。今、必要なのはこの静謐だ。
     モーツルト、この音楽は感情に訴えるということをしない。これを清潔と言う。



        「トウモロコシ 」

       2019・9・3

    私はこの夏、人生69歳にして初めて農業なるものを試みた。土地は家の前の庭、猫の額のもう一つ下の
   鼠の掌としか言いようのないものだが、これを我が田園と見立てて農夫の真似事をして楽しい夏を過ごした。
    近くのホームセンターで買った苗は茄子、南蛮、ピーマン、トマトの4種、種子で買ったのは唐黍と青紫蘇の
   2種、すべて100円以下の低価格野菜。この他に吉原さんから小松菜と大根の葉の苗を頂いた。
   この壮大な事業につぎ込んだ総資金は1500円ほど、まあ菊正宗一本と言ったところか。
   そして夏が終わった。事業の収支決算書を書かねばならないのだが、結論から言うと、経済的にも精神的にも
   大収穫、大黒字であった。
    南蛮、ピーマン、青紫蘇、トマト、茄子、小松菜、自ら育てたものを感謝の気持ちをもって酒の肴として頂く、
   森鴎外の言葉を借りて言えば、これが風流である。
   ただ唐黍だけは失敗した。どれもこれも発育不全で鴉の餌にもならなかった。唐黍については後でもう少し勉
   強する。
    知識も経験も技術もない風狂無頼の私がなぜ成功したのか、理由は一つしかない。それは情熱である。
   毎朝水を掛け、毎夕雑草を取り払って、作物の成長を見守り、その日その日の田園の変化を医療と農耕を
   司る炎帝神農様に報告した。
    炎帝神農は、古代中国の伝承に登場する三皇五帝の一人。人々に医療と農耕の技術を教えたという。
   医薬と農業を司る神とされている。薬王大帝、五穀仙帝とも呼ばれる。本草医学の神である。
    日本では香具師、的屋、露天商の職神でもある。これらの人々にとって任侠道とは神農道のことであった。
   山田洋二監督の浅草の「フーテンの寅」はその代表的な人物である。また、関西では的屋系の渡世人のこと
   を古くは「神農さん」と呼んだ。今は境界が曖昧だが、昔は的屋と博徒は稼業違いであった。
    そんなことはどうでもいいか。問題は唐黍のことだ。
   天才的農夫である私がこの品種に限ってなぜ失敗したのかということだ。
   唐黍についての無知、これに尽きる。
   唐黍とは何か。ここから始めよう。晩学初心、秋の夜は長い、何事にせよ、学ぶに遅いということはない。
   最初に、「ウイキペディア・フリー百科事典」を開く。

    「トウモロコシ(玉蜀黍、学名 Zea mays subsp. mays (L.) Iltis)は、イネ科一年生植物穀物として人間
   食料や家畜飼料となるほか、デンプンコーンスターチ)やバイオエタノールの原料としても重要で、年間
   世界生産量は2009年に8億1700万トンに達する。世界三大穀物の一つ。 日本語では地方により様々な呼び名
   があり、トウキビまたはトーキビ(唐黍)ナンバトウミギ、などと呼ぶ地域もある」。

     この数日、唐黍に関するニュースがあれこれと流れている。発信元は金箔不動産屋のトランプだが、ニュース
    の中で笑われているのは相変わらず極東の現地妻ポチである。
    どの紙面を見てもタイトルは同じ、「踏まれても付いて行きます下駄の雪」である。
    爆買いのポチのことは措くとして、唐黍についての勉強を続けよう。取りあえずはニュース一本だけ以下に転写
    しておく。
     

   

中国が輸入しない米のトウモロコシ 日本が買います
<NHK> 2019年8月26日 7時43分
全文はこちら

▼ 記事によると…

  ・今回の日米首脳会談を受け、日本がアメリカ産のトウモロコシを追加で輸入する
  ことになりました。
  国内で害虫の被害が確認されたため、日本企業が輸入を前倒し。
  ・これは安倍総理大臣とトランプ大統領が共同の記者発表で明らかにした。
  ・政府関係者によりますと、追加で輸入するのは飼料用のトウモロコシおよそ250万
   トンで、年間の輸入量の3か月分にあたる規模。
  ・記者会見でトランプ大統領は米中の貿易摩擦の影響でアメリカから農作物の輸出
   が減少していることを踏まえ、「中国は約束したことを実行しないため、アメリカのい
   ろんな地域でトウモロコシが余っている。安倍総理が購入してくれるのはとても大き
   な取り引きだ」と述べた。
  ・トウモロコシの追加輸入は来月の署名を目指す日米の貿易交渉とは別の扱いで、
   日本政府としては害虫対策のための民間の措置だとしていますが、トランプ大統領
   が重視するアメリカの農家対策にもつながる側面があると判断したものと見られる。

     

            お勉強の時間  「とうもろこし総合情報サイト」から

     とうもろこしの起源

   とうもろこしは他のイネ科穀物と違い、原産地と起源が明確にわかっていません。
  それは祖先にあたる野生のとうもろこしが見つかっていないためです。しかし、原産地はメキシコ、グアテマラ等の
   中南米付近だと言われています。

    コロンブスととうもろこしの出会い

    とうもろこしが世界に広まったのは、15世紀末にイタリア出身の探検家「クリストファー・コロンブス」が新大陸
   (アメリカ大陸)からスペインへ持ち帰ったのがきっかけといわれています。
    1492年10月28日、コロンブス隊がキューバ島に上陸した際に、現地のカリブ人が栽培していたとうもろこしを
    持って帰ったと、乗員の日記の中に記録があります。
    「人間ほどの背の高さがあり、腕の太さほどの穂をつけ、えんどう豆ほどの大きな粒をつけていた。」と記述さ
    れているので、この頃には今日のとうもろこしに近い姿となっていたと思われます。
    既にアメリカ大陸の広い範囲で大規模栽培化されており、アメリカの先住民族の主要な食糧となっていたと言
    われています。乗員の日記のなかには「たいへん美味である」との記載もあったそうです。

      フリントコーンの伝来

     日本には1579年にポルトガル人から長崎または四国にフリントコーン(硬粒種)が伝わりました。
    当時は南蛮船が運んで来たことから「ナンバンキビ」と呼ばれ、九州や四国の山間部で栽培が定着してからは、
    中国、近畿、東海地方と山間部を北上し、関東周辺の山地へ伝わったとされています。
    江戸時代に入ってからは、特に水田や畑地が少ない地域で、重要な食糧となっていきます。

      日本全土へ広がるとうもろこし

     本格的に栽培・流通するようになったのは、明治時代初期で、北海道開拓に伴い、北海道農事試験場がスイート
    コーン(甘味種)
である「ゴールデンバンタム」という品種をアメリカから導入したことが始まりです。
    第二次大戦後になると「ゴールデンクロスバンタム」が入り、さらに昭和40年代には「高糖型(スーパースイート種)」
    の「ハニーバンタム」、そして昭和60年代には「ピーターコーン」が登場したことでおやつとしての国内需要が急増し
    ました。その頃には、北海道から南下して本州に広まり、日本全土でのとうもろこし栽培が始まりました。

       テオシント起源説

     とうもろこしの起源については諸説がありますが、その中でも特に有力と言われている説が「テオシント起源説」です。
    それはメキシコ周辺に自生していたテオシント(右図参照)と呼ばれるイネ科・一年草の野生植物を起源とし、改良を続
    けて(もしくは突然変異をして)、今日のとうもろこしにたどり着いたとする説です。
    しかし、テオシントは食用にはならない小さな実が10個程度実るのみで、外見もとうもろこしとは明らかに違います。
     他の説では、2つの種を交配させて作り出したものが、とうもろこしの祖先とされる説もありますが、祖先の候補として、
    絶滅した祖先野生種かトリプサクム属、テオシント等があり、はっきりとはわかっていません。
     どちらにせよ、明確な起源は解明されておらず、作物化は他のイネ科穀物よりも困難だったと考えられており、現在の
    とうもろこしは野生では繁殖できないとされています。

       世界の三大穀物の1つ

    近年、世界では年間8億トンを超えるとうもろこしが生産され、「小麦」「お米」とならんで世界の三大穀物と呼ばれています。
   しかし小麦が約6億トン、お米が約4億トンの生産量ですので、とうもろこしははるかに多く、さらに年々大きく増加している傾
   向にあります。とうもろこしの生産量全体のうち、約3分の1が私たちの食べ物として利用されているといわれていますので、
   およそ3億トン近くが世界中で食べられていることになります。

       輸入量の65%は飼料用

    日本のとうもろこしの消費は大部分が輸入に頼っているというのが現状です。
   (ここでいう「とうもろこし」とは農水省や総務、財務省などの統計上の分類で「穀類」の事を指します)
   輸入量は年間約1600万トン以上で、国内の米の年間生産量の約2倍にものぼり、その消費量の65%は飼料として消費され
   ています。つまり、輸入された「とうもろこし」の殆どを牛や豚、鶏などの家畜の餌として消費しているのです。

     世界最大のとうもろこし輸入国「日本」

    日本は世界最大のとうもろこし輸入国で、その輸入量の9割をアメリカに依存しています。
   飼料用として国内の酪農家などでも年間450~500万トン程の生産はあるものの、その殆どを自家消費しているため、市場
   には流通せず、国内の統計自給率は0.0%とされています。
   また、対象となっているとうもろこしは「穀物」ですのでスイートコーン「野菜類」は含みません。
   スイートコーンは年間国内生産量25~30万トンに対し、輸入量は2000トン前後で推移しており、こちらの国内自給率99.9~
   100%になります。

      年間生産量はアメリカがトップ

    2011年の世界年間生産量は8億7千万トンとなっております。そのうちの4割近くがアメリカで栽培されており、
   広大な国土と栽培地域を持つアメリカは、世界最大のとうもろこし生産国といっていいでしょう。のため、アメリカの主要生産
   地帯の天候により世界の在庫量・価格が左右されるといった事態になっています。
   生産量が世界最大のアメリカは、同時に消費量・輸出量ともに世界の第1位となっています。特に輸出量は世界の半分以上
   のシェアを占めています。

     1.トウモロコシ(コーン)の種類
           独立行政法人「農畜産業振興機構」から

    トウモロコシは穀粒の性質及び特徴によって、以下に示すように7つに分類される。

     (1)デントコーン
    デントコーンは馬歯種コーンとも呼ばれ、穀粒の側面が固い澱粉層からなり、冠部は柔らかい澱粉層からなる。粒が成熟
   するにつれて柔らかい部分が収縮して冠部にくぼみ(デント)ができ、馬歯のようになる。デントコーンは主に澱粉(コーンス
   ターチ)製造用、飼料用、さらに近年バイオエタノール生産原料として利用されている。

     (2)フリントコーン
    フリントコーン(硬粒種コーン)は硬い澱粉層が穀粒の全体に広がり、粒の冠部にくぼみがない。害虫抵抗性があり、低温
   でも受粉が可能である。フリントコーンは主に食用として利用される。

     (3)ポップコーン
    ポップコーン(爆裂種コーン)は穀粒が小さく、硬いコーンである。加熱により穀粒の水分が膨張してはじけ、ポップコーンに
   なる。ポップコーンはスナック菓子として幅広い人気がある。

      (4)スイートコーン
    スイートコーン(甘味種コーン)は澱粉含量が少なく、糖質の含量が高い品種であり、世界的な規模で食用の野菜として栽
   培されてきた。茹でトウモロコシや焼きトウモロコシとして広く食用に供されている。

      (5)フラワーコーン
    フラワーコーン(軟粒種コーン)は穀粒全体が軟質澱粉からなり、粉に挽きやすい品種で、メキシコ、南アメリカのインカ帝国
   で栽培されていた最も古い栽培種のひとつ。

      (6)ワキシーコーン
    ワキシーコーンは粒の外観がワックス様を呈しているため、ワキシー種と呼ばれている。中国南部の雲南地方が発祥の地
   であり、それが20世紀に米国に渡り、改良されたものが米国や南アフリカで栽培されるようになった。澱粉はアミロペクチンか
   らなり、糯種コーンとも呼ばれ、主に食品用途に用いられる。

      (7)ポッドコーン
    ポッドコーンは観賞用として栽培され、有?(ふ)種コーン、またはさやトウモロコシとも呼ばれ、穀粒が一個ずつムギのように
   小さい穎(えい)に包まれている。

       (8)その他
    色彩豊かなインディアンコーン、また育種により、ハイアミロースコーン、ホワイトコーン、ハイリジンコーン、ハイスターチコー
   ンやハイオイルコーンが開発されている。

     1.米国産トウモロコシの概要

     (1)トウモロコシ生産の概要

    米国のトウモロコシ生産は、冒頭でも述べた通り、世界最大であるが、同国内の穀物生産においても最大の生産量と農業
   生産額を誇る同国の農業を代表するものである。エタノール向け需要の増大に伴い、トウモロコシの生産量は目覚ましい増
   加を見せている。深刻な干ばつが発生した2012/13年度の落ち込みを除いて生産量は増え続けており、中期的にはまだま
   だ増え続けそうな勢いを見せている。

       ア.品種
    トウモロコシは、粒の性質や特徴に応じ、主にデント種、フリント種、爆裂種、スイート種などに分類されるが、同国のトウモ
   ロコシ生産といえば、通常デント種の生産である。
    デント種は、粒が成熟するにつれて冠部にくぼみ(デント)が形成される。日本では、馬の歯のように見えることから、馬歯種
   とも呼ばれている。デント種の中でも子実が黄色のものがほとんどを占めるが、一部には子実が白色のものも生産されており、
   メキシコのトルティーヤなど、食用や工業向けの用途がある。

         終業の鐘が鳴りました。どちら様もお疲れさまでした。

    ふと思う。 焚書坑儒の始皇帝・習近平が蹴ったものをポチは有難く頂くという。これが国力の差というものか、ある
    いは文明の差というものか。
    これがレストランでの出来事であったならば世界の人々はどう見るのだろう。
    テーブルの下に投げ散らかされた残飯を喜んで頂く哀れなポチ、その姿はあまりにも浅ましく、見苦しい、この男に
    は誇りというものがないのかね。
     世界中のどこの幼稚園でも、食事の時間に教えることは、「お皿の上の料理を食べなさい。テーブルから落ちたも
    のを拾って食べてはいけません」というマナーの初歩だと思うのだが、靖国幼稚園では道徳重視で作法の教育はな
    かったということか。しかし、礼儀作法も弁えなくて何の道徳か。
    こんな時だ。私は日本人であることがたまらなく恥ずかしくなる。



      「歴史戦とは何か」

       2019・9・2 

    山崎雅弘さんという人がいる。1967年大阪府生まれで、在野の立場から戦史・紛争史の研究をしている人だ。
   その山崎さんの新著『歴史戦と思想戦――歴史問題の読み解き方』(集英社新書)が、週刊ベストセラーに入る
   ほどの話題の一冊だということだ。読んでみたいね。いや、おそらくは読まなければならない本の一冊だろう。
   新書版だというから銘酒「国稀」を一晩我慢すれば手に入れることは出来る。風狂無頼も人並みに読書の秋だよ。
    さて、昨日の新聞だ。赤旗の日曜版にその山崎さんの、新著に込めた思いを語るというインタビュー記事が載っ
   ていた。題して「『大日本帝国』を守りたい人たち」。
   暫くの間、山崎さんの語るところを聞く。

    最初に「歴史戦」という言葉が登場するのは、2014年に産経新聞社が連載した記事のタイトルです。先の戦争中
   に大日本帝国が行った非人道的行為(慰安婦問題など)に対する韓国人の批判を、根拠のない不当な「反日攻撃」
   と解釈した上で、韓国が仕掛ける歴史を武器にした戦争=歴史戦に日本は勝たなくてはならないと訴えています。
    【中略】ここで用いられる「歴史戦」という概念は「歴史問題における、思想や宣伝を武器にした戦争」の意味ですが、
   この言葉に私は既視感を持ちました。戦前の大日本帝国にも、今の「歴史戦」とよく似たロジックとトリックがあったか
   らです。それは軍部と政府が展開した「思想戦」です。「思想戦」とは物理的な戦争とは異なる次元で展開される、宣
   伝(プロパガンダ)などによる「心理戦」の一形態です。
    【中略】また国際社会に向けては大日本帝国の行動を正当化するプロパガンダを「思想戦」として展開しました。
    【中略】たとえば、中国政府が主張する「30万人」という南京虐殺の犠牲者数や、韓国政府が主張する「20万人」と
   いう「慰安婦」の人数にスポットライトのように光を当て、その信ぴょう性に疑問を差し挟むことで、「南京虐殺はなかっ
   た」「慰安婦はそれほど多くなかった」と話しを飛躍させます。全体のごく一部の信ぴょう性を否定することで、あたかも
   全体が否定されたかのように見せかけ、宣伝するのが「歴史戦」でよく使われる手法です。
    【中略】「慰安婦」問題に関する韓国の批判や、南京虐殺などに関する中国の批判も、その対象は「戦争中の大日本
   帝国」と「その精神を継承して擁護する一部の日本人」であり、現在の日本人全体を標的とした「攻撃」などではありま
   せん。しかし、「大日本帝国の名誉」に執着する人々は、あたかも「日本人全体への攻撃」であるかのように事実をねじ
   曲げ、被害者意識をあおります。

     転写はここで止める。本当は全文を書き写したいのだが、その気力はあるが体力がない。老骨である。許されよ。
   話は変わるが、先の選挙で、自民党の武部勤元幹事長(78歳)が、北海道北見市での同党参院北海道選挙区候補
   を応援する集会で、「日本は天皇の国」と発言したということだ。
    北海道新聞によると、武部さんは「天皇、皇后両陛下が、国民の心からの歓迎を受けて令和新時代が始まった。天皇
   の国といっても過言ではない。日本の歴史の中で、国民に根付いている」と発言したということだ。
    武部さんは、道東の斜里町出身で、実家は中華料理店で屋号は「珍満」といった。早稲田大学卒業後、自民党リベラル
   派の三木武夫事務所に就職した。しかし、議員になってからの足跡はなぜか常にタカ派の周辺を渡り歩いてきた。
    2004年の12月10日には、自衛隊のイラク派遣中、フリーターやニートに対して、「一度自衛隊にでも入って(イラクの)
   サマワみたいなところへ行って、本当に緊張感を持って地元の皆さん方から感謝されて活動してみると、3カ月ぐらいで瞬
   く間に変るのではないかと思う」と発言している。私には、墓石の下で三木武夫の泣く声が聴こえるのだが。
   バルカン政治家と呼ばれた三木は、「「私は何ものをも恐れない、ただ大衆のみを恐れる」と言って、総裁選に立候補した
   人物である。その妻の睦子さんは、日本国憲法の改定阻止を訴える「九条の会」の最初の呼びかけ人の一人であった。
    そして、三木のかつての弟子であった武部さんは、小泉内閣では幹事長に抜擢され、「偉大なるイエスマン」を自認した。
   党内での存在感はというと、元自民党総務会長の堀内光雄から「最初はグー、武部はパー」と皮肉られる程度のものであ
   った。
    武部さんより前には森喜朗元首相の「神の国」という発言もあったが、人によっては「神話」が「歴史」であることもある
   だろう。それで御本人が幸せならば、他人が口を挟むことでもあるまい。しかし、「神話」と「歴史」は違う。古代ギリシャ
      であれ、北欧サーガであれ、北東アジアであれ、その他の何処であれ、遅くとも人は二十歳を過ぎたならば「神話」を「歴
   史」として語ることはしない。何故か? それは「特殊」と「普遍」の区別を知ったからである。これをコモンセンスというか、
   すなわち「良識」である。
   



         「九月のうた」

          2019・9・1

 

      九月のうた<谷川俊太郎>

      あなたに伝えることができるのなら
      それは悲しみではありはしない
      鶏頭が風にゆれるのを
      黙ってみている
 
 
      あなたの横で泣けるのなら
      それは悲しみではありはしない
      あの波音はくり返す波音は
      私の心の老いてゆく音
 
 
      悲しみはいつも私にとって
      見知らぬ感情なのだ
      あなたのせいではない
      私のせいでもない


    谷川俊太郎は1931年生の12月15日生まれ、87歳である。
   父は哲学者の谷川徹三。最初の妻は詩人の岸田衿子、次が新劇女優の大久保和子、3番目が佐野洋子。
   三度結婚し、三度離婚する。まさに、会うは別れの始めなりである。
   その昔、谷川は石原慎太郎、江藤淳、大江健三郎、寺山修司、浅利慶太、永六輔、黛敏郎、福田善之ら若手
   文化人らと「若い日本の会」を結成し、60年安保に反対した。こういう時代もあったのか、今にして思えば不思
   議な顔ぶれだ。
    87歳の谷川さんは、こんなことを言っている。

   人のお喋りを聞いているのが苦痛になることがある。自分もお喋りの輪に加わればいいのだが、それが
  億劫になっている。自分の発するコトバが言葉でしかないということに、嫌気がさしているのだが、それを
  〈詩〉に近づけようとするときだけ、気持ちが和らぐ。 (俊)




 
         「天皇制について」

          2019・8・31
    
    詩人の長田宏の言葉を借りて言えば、今日で、短く、しかも長かった八月が終わる。
   ひと月の間に色々な事が起こった。そして、毎年のように人々が色々な場所で「戦争は二度と繰り返しません」
   と誓いを新たにしたが、相変わらず加害と被害の関係は曖昧であり、どこか情緒的である。
   それどころかワイドショーと呼ばれる空間では日韓の対立を煽ることが朝に夕に繰り広げられ、元芸人や似非学
   者やおっぱい議員が商売繁盛とばかりに大声を上げてはしゃぎまくる。八月は、売名の月であったか。
    確かに、今年の八月はこれまでのそれとは何かが違う。
   安倍内閣の、徴用工問題に端を発した断韓外交が慰霊の月を無惨にぶち壊した。何という恥知らず。
   安倍は、「日本を取り戻す」と言うが、それはいったい誰から取り戻すということなのか。また、それはいつの時代
   を想定して「美しい日本」などと言っているのか。
    沖縄は実質的には今もアメリカの占領下であり、北方四島はロシアの領土であり、台湾は中華民国であり、東
   南アジアの国々はみんな独立して皇軍の姿は何処にもない。朝鮮半島も南北に分かれているが共に独立国だ。
   こうした国際情勢の中で、いったい何処から日本を取り戻すというのか、非現実的というより、ほとんど狂気の沙
   汰である。だから近隣諸国から信用されない。
    ところで、初代宮内庁長官・田島道治氏の遺した『拝謁記』のことだが、この手記の存在が明らかになってから
   今日で10日ほど数えるが、左右いずれの立場であれ今もって本格的な論考を読むことがない。
   パソコンに「拝謁記」と打ち込んでみても今の段階では紹介記事のような表面的なものばかりで、読むに値するも
   のは殆どない。
    拝謁記に登場する昭和天皇の人間像に対する理解の仕方は人それぞれで、立場の違いによっても異なるだろう。
   だから私は、天皇ヒロヒトの肉声だけで、この人物について考える。
    昭和天皇は、記者会見で戦争責任を問われたとき、「そういう言葉のアヤについては、私はそういう文学方面は
   あまり研究もしていないので、良くわかりませんから、そういう問題についてはお答えができかねます」(1975年10
   月31日)と回答を拒否することができた人間である。つまり、戦争責任について発言することは、言葉のアヤの問
   題と捉えることに何の疑問も抱くことがなかった人間だということだ。ここで問われている戦争責任とは、日米の直接
   の戦闘で両国の多くの若い命が意味もなく犠牲になったということもあるが、人道上の犯罪とは、戦争とは直接の
   関係はない非戦闘員が強制的に様々の形で戦争に巻き込まれたという事実だ。
   徴用工、慰安婦、人体実験、南京大虐殺、沖縄地上戦、北方領土、広島・長崎等々の戦闘・戦場以外での抑圧と
   殺戮についての責任ということだ。これは文学方面についての研究の話ではない。
    昭和天皇は「平和を念じながら止められなかった」と言い、その理由を二つあげている。
   最初のものは、「東条内閣の時ハ既に病が進んで最早どうすることも出来ぬといふ事になってた」(51年12月14日)、
   次に、「太平洋戦争ハ近衛が始めたといってよいよ」(52年4月5日)と評論家気取りで近衛文麿元首相に責任を全
   面転嫁している。この時、東条は死刑で、近衛は服毒自殺で、墓石の下だ。死人に口なし、である。

      昭和天皇  1901年(明治34)生    1989年(昭和64年)没    享年87歳
      近衛文麿  1891年(明治24)生    1945年(昭和20年)没    享年54歳
      東条英機  1884年(明治17)生    1948年(昭和23年)没    享年64歳

    その一方で、戦局が絶望的になりながら無謀な戦争を継続したことについては、「私ハ実ハ無条件降伏は矢張りいや
   で、どこかいい機会を見て平和ニ持っていきたいと念願し、それには一寸(ちょっと)こちらが勝ったような時ニ其(その)
   時を見つけたいという念もあった」(52年3月14日)と好戦主義者の本音も漏らしている。
    日本国憲法は民定憲法として1946年(昭和21)11月3日に公布され、1947年(昭和22)5月3日に施行された。
   大日本帝国憲法(旧憲法、明治憲法)では、天皇は「国の元首にして統治権を総覧(そうらん)する存在」(第4条)であっ
   て、神聖不可侵な存在とされていた(第3条)。新憲法では、天皇は「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」(象徴
   天皇制、第1条)であり、「主権の存する日本国民の総意に基く」地位とされた。
    ではその象徴であるはずの天皇がどういう発言をしているのか。
   「軍備といっても国として独立する以上必要である。軍閥が悪いのだ。それをアメリカ人は何でも軍人は全部軍閥だとい
   う様な考えで、アゝいふ憲法を作らせるやうにするし」(52年2月26日)。
   「誰かがどこかで不利を忍び犠牲を払わねばならぬ。その犠牲には全体が親切に賠償するというより仕方ないと私は思
   うがネー」(53年11月24日)。
    そして、昭和天皇は自己の地位保全と引き換えに沖縄を米国に献上品として差し出す。「天皇メッセージ」の発見者で
   ある進藤栄一筑波大学名誉教授は次のように語っている。

    私がアメリカで発見した天皇メッセージは、昭和天皇が自らすすんで沖縄をアメリカに差し出すという衝撃的な内容でし
   た。天皇は宮内庁御用掛の寺崎英成を介してアメリカにメッセージを伝えたのですが、寺崎は「沖縄の将来に関する天
   皇の考えを伝えるため」として占領軍総司令部政治顧問のシーボルトを訪ねました。1947年9月のことです。
    シーボルトが残した外交記録にこうあります。 「寺崎が述べるに天皇は、アメリカが沖縄を始め琉球の他の諸島を軍事
   占領し続けることを希望している。天皇の意見によるとその占領は、アメリカの利益になるし、日本を守ることにもなる」
   さらにこう書かれています。 「天皇がさらに思うに、アメリカによる沖縄(と要請があり次第他の諸島嶼)の軍事占領は、日
   本に主権を残存させた形で、長期の--25年から50年ないしそれ以上の--貸与(リース)をするという擬制(フィクショ
   ン)の上になされるべきである。天皇によればこの占領方式は、アメリカが琉球列島に恒久的意図を持たないことを日本国
   民に納得させることになるだろう・・・」。シーボルトは驚き喜んですぐ連合国軍最高司令官マッカーサーやマーシャル国務長
   官に伝えたのです。こうして、「天皇メッセージ」は、アメリカの対日対世界政策の見直しにつながっていきました。
    日本の主権から沖縄を切り離し、アメリカの軍事占領にまかせるという、後のサンフランシスコ条約・日米安保条約を柱と
   する戦後日本の原像がここにあったといえるでしょう。

    本土防衛の捨て石とされ、唯一の国内地上戦で23万人の民間人の犠牲者を出した沖縄への、これが天皇からのプレゼ
   ントであった。徴用工、慰安婦、人体実験、南京大虐殺、沖縄地上戦、北方領土、広島・長崎等など、これらの問題すべて
   同じ根から出ている。 

    最後に「ヤスクニ・社会問題委員会ニュース」(日本キリスト教会北海道中会ヤスクニ・社会問題研究会  8月15日発行)
   から一部を書き写す。

    「制度を一人の人格として、しかも良い人として語る時には、制度の是非の問題や制度が持っている暗闇(歴史の責任、宗
   教性、差別性、特権階級の存在、巨大な財産所有、巨額の税金の消費、価値観や文化観の征服等々)を隠してしまいます。
   天皇個人の人となりを云々する事や、人となりによって天皇制を理解しようとする試みは、危険です」。

    この息苦しい夏、私の知る限りでは、天皇制の問題について真正面から語ったのは札幌豊平教会の稲生義裕(いのう よし
   ひろ)牧師一人である。
    後数時間で今年の夏も終わる。私は、この冬には70歳となる。
   8月4日、手稲区民センターでの講演で、稲生牧師はこう語った。

   あなたが人間ならば、戦争を指揮・指導をした大元帥として、国民やアジアの方々に与えた大迷惑に何を思うの?
  沈黙を決め込むことはイカンと思うよ。

                     
                                                                 



           「消費税の問題点」

             2019・8・30

    消費税は何に使われているのか。この答が分らなくとも、消費税が社会保障の分野では一銭も使われ
   ていないことは新聞を読まない人でもテレビを観ない人でも自分の生活の状況を考えれば誰にでも分かる
   ことで、特別に難しい問題ではない。
    消費税とはどういうものであるか。その最大の問題点は、「弱い立場にしわ寄せが行く」ということである。
   2012年2月17日、立正大学経済部教授の藤田明房さんが次のように指摘している。当時は野田佳彦内
   閣であった。

    問題点の第3は、消費税を10%へ引き上げると、5%のときには軽視あるいは無視されていた、消費税に
   関する問題が顕在化することである。中でも、「逆進性の問題」と「消費税の転嫁の問題」は、あらかじめ対
   策を立てておくことが望まれる。
    
逆進性の問題とは、消費税は税率が一律にかけられるので、所得の低い人ほど消費税の負担が重くなる
   という問題である。税率が低いときにはそれが目立たない。しかし、消費税の税率が10%に引き上げられる
   と逆進性の問題が表面化することから、その是正策が必要になる。
   消費税と同じタイプの
付加価値税を導入しているヨーロッパでは、付加価値税の税率は1種類ではなく、食料
   品など日常生活への支出には軽減税率を適用するなどの
複数税率が採用されている。だが、今回の一体改
   革の素案では、「
単一税率を維持する」と明文化されている。
   したがって、逆進性の問題への配慮がなされないことを意味する。これでは、消費税の増税は弱者に負担を
   負わせることになってしまう。

  
    今日のフェイスブックは盟友・福盛田勉さんのものから一枚お借りする。
  タイトルは「消費税が社会保障に使われてるなら、何でこんなに悪くなってるの?!」。
  おかしいと思いませんか? おかしいと思うよね。
  無知無学にして風狂無頼の私には世界経済のことは良く分からない。米中貿易戦争のことも良く分からない。
  英国のEC離脱の問題もやっぱり良く分からない。けれども私の生活の先行き不安、これだけは分かる、99%
  の貧困層の一人として、これは日々味あわされる現実である。私の場合、物事は此処から見る。



  そして、今日の新聞だ。「米戦略追従の異常軍拡やめよ」という記事だ。少し書き写す。

   防衛省が2020年度軍事費(防衛関係費)の概算要求を決定しました。総額は、19年度当初予算と比べ、
  648億円(1・2%)増の5兆3223億円に上り、過去最大です。同省は、今回の概算要求について「各段に
  速度を増す安全保障環境の変化に対応するため、従来とは抜本的に異なる速度で防衛力を強化」するため
  としています。自衛隊を米軍と肩を並べて「海外で戦争する軍隊」につくり変える動きを一気に加速しようとす
  る極めて危険な狙いです。


   防衛予算そのものが憲法違反であることは何日か前のハック・フィンに書いたからここでは繰り返さないが、
  消費税が何に使われるのかという問いに対する答えの一つは出たようだ。
  安全保障環境の変化などと言うけれども、 しかし、これが「八月の光」を経験した世界で唯一の被爆国が進
  む道なのだろうか。
   中央アジアにカザフスタンという国がある。29日、この国は核兵器禁止条約の批准書を国連に寄託した。
  同条約を批准した国は26カ国目だということだ。
   新聞によれば、「同国とウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタンの中央アジア5カ国は06
  年9月、非核地帯条約に調印し、同条約は09年3月に発効。14年5月には米英仏中露の核兵器保有の5カ
  国が同条約の議定書に調印しています」。
   日本人であることがたまらなく恥ずかしくなる夏の終わりだ。
  

 



        「政界ニュース」
     
            2019・8・29 

    自民党の上野宏史厚生労働政務次官(48)=衆院比例代表南関東ブロック=が28日、政務官の辞表を
   提出し、持ち回り閣議で辞任が認められた。
   なぜ辞任するのかというと、外国人労働者の在留資格取得をめぐり「口利き」疑惑が浮上したからだという。
   これもまた例によって『週刊文春』の仕事だが、そうなると政界ニュースというより何か別な次元の出来事に
   近いもののように思えるのだが、とは言っても、上野さんは現職の議員さんである。
    議員さんの闇営業(アルバイト)は自民党では別に珍しいものではないけれども、そもそも本業そのものが
   当選と同時に開店休業なのだからアルバイトが本業となるのは時間の問題であって、無節操と倫理的堕落
   は当選前から広く世に知られたものであった。
    上野さんは経済産業省出身、元官僚である。2010年参院選で旧みんなの党から初当選。12年衆院選で
   日本維新の会からくら替え当選。その後、自民党に移り、衆院当選2回。昨年10月の第4次安倍改造内閣
   発足時に厚労政務次官に抜擢された。忙しい男である。長い道のりであった。哀愁の終着駅の物語である。
    安倍晋三首相は、9月半ばには内閣改造・党役員人事を行うと言っているが、後数日のことだ、上野さん、
   持ちこたえられなかったのかね。この改造内閣では、今年の4月に不適切な発言で桜田義孝五輪担当相と
   塚田一郎国土交通副大臣が辞任している。
    辞任というと何か御本人の意思で止めたように聞こえるが、決してそんなことはない。自民党という村社会
   の中では辞任とは、政権維持のために邪魔になった者を切り捨てるということだ。たまたま悪事が発覚して、
   それが庇い切れないと判断された時に御本人の決断として処理されるということだ。この意味は、悪事が発
   覚しなかった場合には何食わぬ顔で生き残れるということだ。実例は枚挙に暇がない。
    最近の例では、片山さつき地方創生相の国税庁への口利き疑惑、甘利明経済再生相の道路工事をめぐる
   補償交渉での口利き・金銭授受が発覚しての閣僚辞任。
    この村の長老の一人は派閥の集まりで、不倫にせよ闇営業にせよ私生活上の問題は「バレないようにやり
   なさい」と訓えを垂れていた。「悪徳の栄え」は閨房の哲学かと思ったが、ここ日本ではそうではないらしい。
   この国では、「悪徳の栄え」とは、「政治と金」のことである。
    上野さんは辞任の理由を「体調を崩し役所に出ることもままならない」と説明している。お可哀想に。
    次のニュースは本物の政治情報だ。醜聞(スキャンダル)ではない。
   立憲民主党の枝野幸男代表は28日のラジオ日本の番組で、日韓関係が悪化していることについて「河野
   太郎外相の『上からの目線』の対応が韓国を追い込んだ。日韓関係を何とかするには外相を代えるしかな
   い」と述べたということだ。確かに、この数か月の河野太郎を見ていると伊藤博文の亡霊のような感じがする
   が、河野太郎にそんな力があるわけではない。自民党内の力学上、今の河野太郎はこうした振る舞いをし
   なければ生き残れないのだろう。超タカ派であることを証明し続けること、それを安倍晋三に認めてもらうこ
   と、これ以外にはこの男には次の展望が開けないのだろう。これは官邸で結婚・妊娠の発表をしたロクデナ
   シの小泉進次郎君と次元を同じくする「いつかは総理大臣に」の思いの就活運動である。
    河野太郎の父親は自民党リベラルの河野洋平元衆院議長(82)である。
   その父親は6月26日、東京都内で講演し「「中国、韓国、北朝鮮という極東アジアとの関係にもっと力を入れ、
   外交資源を集中的に使うことが必要だ」と述べ、日韓関係については「お互いに良い部分を見つけ合って、
   話し合いを続ける必要がある」と強調した。慰安婦問題に関しては「強制性があったと今でも思っている。植
   民地支配が前提にあり、戦争になり、軍が全体を仕切っていたという状況をみれば、それ自体が非常に強制
   性はある」と持論を展開した。
    河野洋平という政治家は自身が抱く理想のために度々冷や飯を食った。その冷や飯を食う時間が長くなる
   につれてこの人は立派な政治家になっていった。アジアで通用する数少ない日本の政治家の一人である。
    あまりにも偉大な父親を持つと息子は苦労するね。父親と比較されることは本人にとっては苦痛である。
   特に能力も個性もなく、ただ「親の七光り」だけで世に出て来た息子にとっては生涯の重荷である。
    枝野さんの「外相云々」は、間違ってはいないが、少々切り込みが足りない。
   代えるべきは外相ではなく、総理大臣安倍晋三である。これを代えればすべてが変わる。



       「少女像」

          2019・8・28 
      
      「少女像」日韓の懸け橋に

   制作の彫刻家キム・ソギョンさん  キム・ウンソンさん 語る

         表現の不自由を考える

     2019・8・28   しんぶん・赤旗

    8月も残すところ後数日だ。この月が終われば先の戦争での加害者としての責任や反省について語られることは日常
   の場ではほとんどなくなる。しかし、問題はそのことだけにあるのではない。加害者としての記憶を抹殺したいがために、
   被害者としての記憶も残すことが出来ないという歴史に対する不透明性だ。なぜなら、それを言い出せばまた加害者とし
   ての歴史に向き合わなければならなくなるからだ。だから、広島・長崎の悲惨な出来事は戦争全体の、つまり開戦から敗
   戦までの時間の経過の中に位置付けて語られることはなく、何か別の文脈の中で自然現象的な大災害のように語られる。
   従って、ここからはアメリカの人道上の犯罪について謝罪を求めるという発想は出てこない。仮に、日本が原爆投下につ
   いてアメリカに謝罪を求めるというような行動に出たならば、アメリカの保守派は得意の「文明対野蛮」という構図を持ち出
   して、西部開拓以来の「明白なる使命」でもって正当化するだろう。つまり、2個の原爆は「神の怒り」ということになる。
   事実、トルーマン大統領はローマ法王に宛てた手紙で「野蛮人を懲らしめる」と得意げに語っていた。しかし、これは明らか
   に人種差別主義である。トルーマンは歴代の大統領の中で突然変異的な存在であったわけではない。アメリカにはこういう
   人物が大統領に成る可能性は常にある。現に、今の大統領トランプも人種差別主義者である。こうしたものを喝采をもって
   受け入れる要素がアメリカの風土にはあるということだ。
    さて、アメリカの愚帝列伝はまたの日のことにして、今日、私がみなさんと共に考えたいことは、「少女像」の意味について
   だ。この像を制作した二人の芸術家が、制作の意図について語っているので、先ずそれを聞くことから始める。

    少女像は1992年1月から現在も毎週行われている「慰安婦」問題解決のための水曜行動が、1000回を迎えたことを
   記念して2011年に建てられました。日本の一部の政治家や保守系のメディアは、少女像を「反日の象徴」などといいます
   が、それは違います。「慰安婦」被害の歴史を記憶し、人権のためにたたかい続けるハルモニ(おばあさん)をたたえ、運動
   を継承するためのものです。少女像には、ハルモニの苦しく長かった人生や未来への夢など、すべてを込めました。

      韓国社会の問題も
    
少女の後ろに伸びている影は、ハルモニの姿になっています。少女の時代に動員され、謝罪を受けることのないまま年を
    重ねたハルモニの悲しみを表現しました。肩に乗っている小鳥は、平和と自由を象徴し、いまもこの地でたたかい続けてい
    るハルモニと亡くなって天にのぼったハルモニをつなぐ絆です。
     被害に遭った当時、朝鮮の女性は長い髪を三つ編みにするのが一般的でしたが、あえて短く、毛先のそろっていないお
    かっぱ頭にしました。それは大切な家族や故郷から無残に引き離されたことを意味します。
     当初そっと重ねようと考えていた両手は、日本政府が建立を妨害していると聞き、ハルモニのたたかいを表す握り拳にし
    ました。
    
擦り切れているはだしの足は、彼女たちの歩んできた人生の険しさを表しました。その足は少し、かかとが浮いています。
    これは被害者たちを受け入れることをしなかった韓国社会の偏見と、無策だった韓国政府の無責任さを表しています。
     韓国は、大家族の家父長制でした。被害を受けたことが恥ずかしく、解放後も故郷に戻れなかった人がいます。帰ること
    ができても、家族や親せきにさえ疎まれ、再び故郷を去らざるを得なかった人もいる。被害者が、罪人のようにひっそりと
    生きていかなければならなかったのです。
     金学順(キム・ハクスン)さんが実名を公表し、被害を告発したのは1991年8月でした。

      反日ではなく共感
     
少女像の隣には誰も座っていない椅子を置きました。亡くなったハルモニたちが隣で見守っているよ、という意味があり
    ます。そして通りかかった人が、なぜここに椅子があるのかと考え、座って少女像の手を握り、ハルモニが夢見る平和を
    想像したとき、この作品は完成します。

     戦争というのは陸であれ海であれ、敵対する二国間(それ以上の場合もある)の兵士が殺し合うものである。この解釈が
    古典的であることは十分承知した上で戦争について考える。
     二国間の兵士が殺し合う場所を、「戦場」という。この定義も古典的であるが、こうした定義には善悪の問題は含まれない。
    ナポレオンやクラウゼビッツの時代までは戦争は先の定義で解釈することはある程度は出来た。
    戦争の形態が大きく変わったのは第1次世界大戦からである。戦争が国家間の総力戦となったことから、戦闘員と非戦闘
    員の区別が付かなくなった。また「戦場」も戦闘行為があるなしでは特定できなくなった。
     ここで問題となってくるのは、戦争に参加する意思のない人々が強制的に被害者として戦争に巻き込まれるということで
    ある。
     最後に今日の新聞の「論壇時評」に載っていた記事を一つ書き写しておく。

    元自民党幹事長で日本遺族会名誉顧問の古賀誠氏は「現行憲法で守るべきは九条。とりわけ立憲主義と平和主義」と述
   べ、自衛隊は災害出動で国民に感謝されているから「あえて憲法に書く必要性が本当にあるのか」と憲法への明記に反対し
   ています。(「東京」12日付け)。
    古賀氏は「74年間、日本は戦争に巻き込まれないできた。同時に九条には、世界の多くの国に迷惑をかけたという償い、
   謙虚な気持ちが含まれている。だから九条は世界遺産だ」と語り、安倍政権を「議論がない」「危うさが感じられ」ると批判し
   ます。良識ある保守派らしい立論です。

    
「少女像」は反日の象徴ではない。戦争犯罪、とりわけ女性の人権侵害について告発しているのだ。この時、加害者は日本
   一国とは限らない。とは言っても、それで日本の罪が軽減するわけではないが。

 


 
       「西原扶美雄さんのフェイスブック」

        2019・8・27

    私がこのホームペイジを開設してからかれこれ10年に成らんとしているが、そんなにも長い間パソコンと
   遊んでいたにも関わらず私は今もって電脳音痴である。難しいカタカナが日々の生活の周辺に飛び交って
   いて、恥ずかしい話だが、そのほとんどが何のことだかさっぱり分からない。
   ブログ、ツイッター、フェイスブック、ライン等々、それらの違いも分からないから、社会における位置づけも、
   活用される場面や用途も分からない。けれども、それで生活上の不便が生じるかというと、別にそういうこと
   もないので分らないままで毎日を過ごしている。
    もしも私にそうした電子機器を使いこなす能力があったならば生活はもっと便利で快適なものになるかもし
   れないが、この歳だ、今更何を必要とするか。「陽の下に新しきことはなし」と言うではないか。
   電子生活を営む能力は全くないということを認めたうえで、私の電子生活らしきものについて少々書いてみる。
    私は何人かのフェイスブックを見ている。発信者は、作田信子さん、佐々木明美さん、福盛田勉さん、多原
   良子さん、西原扶美雄さんといった人たちだ。最初の4人は札幌在住で、友人である。さて、最後の一人、西
   原さんはお会いしたこともない。だからどういう人物であるかは分からない。この人のフェイスブックが私のパ
   ソコンに現れた日時も、その時の事情も忘れた。けれども、それ以来、私は西原さんのフェイスブックを開く
   ことを毎夜の楽しみにしている。
    フェイスブックの自己紹介によると、グリーンピースJapan-SP・双子座・趣味は磯釣り・玄海原発再稼働問
   題連絡協議会・近現代史研究会日中戦争専攻、出身校は福岡大学、福岡市在住。これ以外のことは知らな
   い。ここから先はつまらぬ説明はやめよう。西原さんのフェイスブックから転写する。

    





 





 


 
       「拝謁記を読んで」

         2019・8・26

    今日は26日(月曜日)、今年の夏も後数日で終わる。そしてまた1945年の出来事は暫くの間、おそらく
   来年の夏まで人々の記憶の奥底に沈む。それ以前の出来事は既に他人事と化しているようなこの国の在
   り方について疑問の声を上げる人はそれほど多くはない。
   とりわけ不思議に思うのは、この国では「終戦」については多くの人が様々な立場で語るが、「開戦」について
   語ることはあまりない。戦争はいつ始まったのか、それは誰が始めたのか、その戦争は何年続いたのか、い
   ったいどこの国と戦ったのか、その目的は何だったのか、何もかもが曖昧である。
    話は数日ほど戻る。21日・水曜日の新聞の第一面の記事だ。
   見出しは「昭和天皇 自己弁護と『反省』」、初代宮内庁長官・田島道治氏の手記公開に関するものだ。
   先ず、その抜粋を書き写す。

    戦後約5年半にわたり初代宮内庁長官などを務めた田島道治氏が、昭和天皇とのやりとりを記録した手記
   が公開されました。計18冊の手帳やノートに書き込まれた文書の中には、昭和天皇が戦争への「反省」の気
   持ちを表明したいとの意向を明らかにしていたことや、再軍備の必要性を繰り返し発言していたことがつづら
   れています。
    田島氏は1948年から宮内庁の前身の宮内府や同庁のトップを務め、在任中、600回を超える昭和天皇と
   の対話を詳細に記録。手帳には「拝謁記」と記されており、遺族から提供を受けたNHKが一部を公開しました。
    【中略】一方で、戦争の開始については「平和を念じながら止められなかった」「東条内閣の時ハ既ニ病が進
   んで最早どうすることも出来ぬという事になってた」(51年12月14日)などと繰り返し自己弁護を展開。陸海軍
   の統帥者として侵略戦争に直接の責任を負っていたことへの自覚はまったくみられません。
    【中略】「私ハ実ハ無条件降伏は矢張りいやで、どこかいい機会を見て早く平和ニ持って行きたいと念願し、そ
   れには一寸こちらが勝ったような時ニ其時を見つけたいといふ念もあった」(52年3月14日)という記述もあり
   ます。1945年2月に近衛文麿元首相が早期終戦を上奏した際、「もう一度戦果をあげてから」と退けたことは
   知られていますが、天皇の肉声として「一撃講和論」が明らかになったのは初めてです。ここには、体制維持
   (天皇制護持)を優先し、東京大空襲や沖縄戦、広島・長崎への原爆投下など筆舌に尽くし難い惨禍を招いた
   ことへの反省はみじんもみられません。

    私が、この『拝謁記』なるものの存在を知ったのは21日の新聞によってであるが、その後、今日までの間、な
   ぜかこの事を正面から取り上げる報道に接したことがない。新聞・テレビもネット上でも取り上げられていない。
    NHKが公開したのは一部であって全文ではない。理由は分らないが、おそらく公開すれば不都合なことに
   なるという判断が働いたのだろうと思うが、その判断はNHKがするべきではない。
   公開されなかった箇所には何が書かれているのか、それは現在の極東の政治情勢にとって不都合なものでは
   ないのか、多分、朝鮮半島と中国に関するものだと推測するが、あるいはそうでないかもしれない。例えば、装い
   を新たにしての天皇制支配の方法であるとか、そういったものだ。
    21日の新聞には、この件について山田郎・明治大学教授がコメントを寄せている。その一部を書き写す。

    天皇の戦争への「反省」は、戦争指導者としての悔恨が見られ、それ自体重要です。ただ、基本的には「張作
   霖事件のさばき方が不徹底であった」など戦術・戦略に関する後悔が多く、軍人天皇としての意識が強く見えま
   す。「反省」の内容も、対中国への言及はなく認識は極めて薄いものです。
    改憲や再軍備を吉田茂首相に言おうとしたことなどは、天皇の政治的関与を禁じた新憲法の規定を無視した
   もので、「象徴天皇制」の枠組みから逸脱しています。むしろ戦前の「統治権の総覧者」(大日本帝国憲法)とい
   う意識をよく示しているといえます。
   【中略】日本の過去の侵略戦争とともに、戦争指導者としての昭和天皇の戦争責任はいまだ十分に問われては
   いません。また今後の天皇の制度について国民が議論をするために、大切な史料となるでしょう。

    昭和天皇が「反省」の気持ちを表明したいとの意向を持っていた、というところだけを読むと、何か天皇が平和
   主義者でもあったかのように聴こえるが、「反省」といっても、何事についての反省であったかによって意味は異
   なってくる。
    前後の文脈から見て、この「反省」なるものは、戦争を起こしたことではなく、戦争に負けたことに対してのもの
   である。つまり、やり方を間違ったと言っているのだ。だから、改憲と再軍備を望むという発言が出てくる。
   私人の「後悔」と公人の「反省」とは厳しく区別されなければならない。
    ドイツの政治家は戦争を引き起こしたことを真摯に反省する、一方、日本の支配層は戦争に負けたことを未練
   がましく後悔する。違いは、これだ。
   そこで改めて考えよう。「天皇制」とは何か。
    



      「憲法違反」

        2019・8・25 

    2020年度の防衛省の概算要求は、今年度予算の5兆2574億円を上回り、過去最大の5兆3000億円台
   となる見通しで、6年連続で過去最高を更新するということだ。
    社会保障費の抑制や消費税増税で国民の生活を圧迫する政府が、米国製武器などの浪費的爆買いで軍事
   大国化への道を進む。何のために、誰のために、そして、その犠牲となるのは誰か。
   その前に私たちが考えなければならないことは、現憲法下でこうしたことが許されるのかということだ。
   とりわけ戦争放棄を宣言した「憲法九条」に照らして、この問題を考えるとどういうことになるのか。
    
      憲法9条

   (1)日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、
     武力による威嚇又(また)は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこ
     れを放棄する。


   
(2)前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は
      
これを認めない。
      
    
小学生にでも分かることだ。明らかに憲法違反である。しかしこの国のマスメディアはこのことに異議を唱えない。
    一社としてキャンペーン一つ打つこともない。

    そうした中、日本の若者の置かれている状況はというと、「我が国における若い世代の自殺は深刻な状況にある」
    と政府の「自殺対策白書」が記述せざるを得ないほど深刻なものだ。
     10~39歳の各年代の死亡順位のトップは自殺である。男性では10~44歳、女性でも15~29歳で死因トップ
    ということだ。他の主要7カ国(G7)の15~34歳の死因トップは「事故」である。
    このことは「若い世代で死因の第1位が自殺となっているのは、先進国では日本のみであり、その死亡率も他の国
    に比べて高い」と白書も認めている。
     先進国であろうと後進国であろうと若い世代の死因が「事故」ではなく「自殺」であるというのは異常なことだ。つま
    りは、若い世代にとってこの国がいかに生きづらい国であるかということだ。その原因はどこにあるのか。
    国連子ども権利委員会は2010年、日本の教育制度が「高度に競争的」になっていると指摘し、「いじめ、精神的障
    害、不登校・登校拒否、中退及び自殺」につながることを懸念すると勧告した。外から見ても事態は明らかであり、そ
    れが何一つとして改善されることなく増々悪化していく。何故こうなるのか。
     白書によれば、若年層の自殺死亡率(人口10万人に対する自殺死亡者数)は、20~30代では、経済的要因や
    仕事の悩みが原因・動機として浮上しているとのことだ。35~39歳男性の場合、有職者の自殺死亡率16・8に対
    して無職者では136・8と8倍超に達しているということだ。男性無職者の自殺の原因・動機では精神疾患が最も多く、
    20代では「就業失敗」や「失業」、30代では「失業」、「生活苦」が続く。有職者の女性の場合、自殺の原因・動機は
    全世代区分で「うつ病」が最も多く、20~30代ではともに35%を超えている。次に「勤務問題」、「家庭問題」と続く。
     しかし、白書は長時間過密労働の問題には触れず、「過労自殺」という言葉も出してはいないということだ。
    ではこの白書は何のために作成されたのか、統計学の練習か、死因の原因・動機まで分っていながら、その改善策
    を講じないとすれば、目的とするところは警告としての「自己責任論」である。
      
        憲法第25条

    すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
    国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進につとめなければな
    らない。

     ここでも憲法違反である。憲法に従えば、日本には本来、軍事予算というものはない。
    憲法違反の軍事予算を確保するために何が犠牲となっているのか。これもまた小学生にでも分かることだ。
     次に内閣府が毎年発表している「高齢社会白書」(2019年版)によれば、18年の日本の65歳以上人口は3558
    万人で、高齢化率(総人口に占める割合)は28・1%で、1990年の1489万人から2000万人以上増えているとい
    うことだ。そして、就業意欲の背景には老後の生活への不安がある。就労継続の希望理由の国際比較では、日本は
    「収入が欲しいから」が49%で最多。ドイツとスーデンでは「仕事が面白いから」がトップだそうだ。
     少子化の方は、0~14歳人口は18年の1542万人から65年には898万人まで減ると推計されるとのことだ。
    子どもを産むこと、育てることが困難な社会であるということだ。
     農林水産省が6日に発表した食料自給率(カロリーベース)は、過去最低の37%である。
    何故こうなったのか、簡単に云えば、自動車産業の利益を守るために国内の農業を見捨てたということである。
    農産物輸入の「自由化」とは、外国依存を高めつつ、国内生産を切り捨てるということである。このことはいずれ漁業
    でも起こる。
     因みに2009年度の各国の食料自給率は、カナダが264%、オーストラリアが223%、フランスは130%、アメリカ
    は127%。ドイツは95%、イギリスは63%、イタリアは60%、スイスはは50%、日本は39%だった。この数字は何を
    物語っているのか。
     第1次産業とは、自然界に働きかけて直接に富を取得する産業のことで、農業、林業、鉱業、漁業がこれに該当する。
    これは経済の基本であるから、第1次産業が衰えるということは国力が衰退するということである。歴史の訓えるところ、
    大国の条件とは農業国家であるということだ。フランス、ロシア、アメリカ、中国はそういう国であった。別に大国でなくて
    も小国でも構わないが、自給自足とは国内で生産される食糧によって国民の安心と安全を保障する政治力のことである。
    「世の中を治め、民衆を苦しみから救済すること。また、そのような政治」、これを昔の中国の人は「経世済民」といった。
    すなわち「経済」の語源である。
     若い人は夢が持てず、老いた人は追い詰められる。これでも安倍政権を続けさせるのか。
    自国の憲法を守らない政権に私たちの人生を預けるのか、もうそろそろ目を覚まそうではないか。



       「日韓問題とは何か」

          2019・8・24 

     韓国政府が日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄したことについての日本政府の反応を見る。

    「日韓請求権協定に違反するなど、国と国との信頼関係を損なう対応が残念ながら続いている」「韓国に
    は約束をまず守ってもらいたい」。
                                安倍晋三首相。

    「失望を禁じ得ず、極めて遺憾だ」「現下の安全保障環境を完全に見誤った対応だ」。
                                岩屋 毅防衛相。
    「全く異なる次元の問題で、韓国側の主張は全く受け入れられない」「日韓関係は非常に厳しい状況が続い
    ているが、賢明な対応を強く求めていきたい」。
                                 河野太郎外相

      私はいつの時代の新聞を読んでいるのだろうか、彼ら3人の発言は異様に大国的である。まるで明治政
     府の高官の発言を聞いているような錯覚に陥る、なぜこれほどまでに傲慢なのだろうか、3人とも宗主国の
     大政治家という意識で発言している。最初から最後まで相手を見下している。今にも兵を送るぞ、と言わん
     ばかりの恫喝外交である。
      奇妙な政府だね。米国には対米従属の現地妻外交、露国には友情を求める軟弱外交、中国には裏では
     悪口を言いながら本人の前では低姿勢の幇間外交、そして北朝鮮にはこのあいだまでは「対話ではなく圧
     力を」と言っていたのに、今は米国の顔色を伺いながら「無条件で対話を望む」と恋文を送るという変心外交、
     相手が変わるたびに政策が変わる、この外交には一貫性というものがない。原理原則というものがないのだ。
     もうここまで来るとさすがに「地球儀俯瞰外交」などという冗談も通用しないと自覚したのか、最近はこの言葉
     もお蔵入りで、とんと耳にしない。これを八方塞がりというのだろう。
      韓国大統領府の金絃宗・国家安保室第2次長は23日の記者会見で、軍事協定の終了決定に至った最大
     の理由について、日本側の徴用工問題や輸出規制問題に関する対話の提案を徹底して無視したことだと強
     調した。金次長によると、韓国政府は7月に2回にわたって特使を日本に派遣したほか、8月に駐日韓国大使
     が日本政府高官との接触を試みましたということだ。
     金次長は「日本の対応は単純な拒否を超え、『国家的自尊心』を喪失させるほど無視したもので、外交的な
     礼を欠いた」と批判した。
      6月末に大阪で開催されたG20首脳会議で安倍首相は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が面会を要請して
     いたにもかかわらず会談を拒否、議長国でありながら非礼な対応をしている。
      安倍内閣は、こと韓国に関しては明治政府の恫喝外交である。この征韓論は大陸進出の足掛かりを得る
     という野望を隠し持っていた。国境の向こう側には清国があり、露国があった。だが今日の情勢はそういうも
     のではない。だから安倍政権は米国には現地妻、露国には軟弱、中国には幇間、北朝鮮には変心と使い分
     けているのだろうが、なぜか韓国だけには時代錯誤の大日本帝国として振舞う。
      さて、この軍事情報協定終了をどう見るのかということだが、ここで二人の識者の意見を聞く。

      日韓基本条約だけで日韓関係を処理できないという認識をもち、新たな関係を構築する姿勢で臨むこと。
     そして加害者には被害者の気持ちが理解できないとすれば、ひとまず被害者から問題解決の方向を出して
     もらい、そのうえで話し合うことも現実的な道ではないでしょうか。
                      孫崎 享さん   元外務省国際情報局長

      第1次安倍政権下の2007年に、最初に米国と結ばれたGSOMIAは、秘密軍事情報の漏えい防止をたて
     に軍事情報を国民から隠す協定で、国民の知る権利を制約すると指摘されてきました。当時、日本政府は新
     たな法律を制定する必要はないと説明していました。しかし、協定は日本に秘密保全措置の徹底を義務付け
     ており、それが13年に特定秘密保護法として実現し、安保法制に大きな影響を与えました。
     【中略】この問題の根源は、「徴用工」問題を発端とする日韓の歴史認識にかかわる問題です。しかし日本が、
     対韓輸出規制といった経済面での措置をとったことで、韓国政府に日本は誠意ある対応をしていないと受け
     止められ、今回のような反応に至っています。この問題の解決には、根源である歴史認識の視点に立った話
     し合いをすることが不可欠です。
                        前田 哲男さん   軍事ジャーナリスト

      1910年(明治43)8月、大韓帝国は日本に併合されて滅亡し、韓国は日本の植民地となった。
     この時代は帝国主義の全盛期(最終段階)であったから、世界中に植民地というものはあった。当時の一等国
     と呼ばれた国はみんな植民地を持っていた。言い替えれば、植民地を持っていることが一等国の資格であり、
     条件であった。そうした中で、後進の帝国主義国家であった日本も植民地を持った。
      当時の一等国の植民地政策とは異人種支配のことである。この支配を正当化したのは文化における人種的
     優越性という独善である。
     しかし、アジア人の日本は同じアジア人の韓国を植民地とした。こうしたことは他に例を見ない。支配の正当化
     の根拠としたものの一つに「日韓同祖論」というものがある。侵略が朝鮮半島の国境を超えると今度は「北方民
     族起源説」を唱える。そして最後は「八紘一宇」である。こうなると学問と神話の区別はつかない。
     しかし、この粉飾された「大アジア主義」を裏で支えていたものは投機屋の福沢諭吉が唱えた「脱亜入欧」、すな
     わちアジアを踏みつけての一国繁栄論である。
      日韓問題とは何か、答えが出たようである。
 
      
          



           「国益と自尊心」

         2019・8・23

    今日の新聞の第一面は、「韓国 軍事情報協定破棄」である。

   韓国政府は22日、日韓の軍事機密の共有に関するルールを定めた軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄すると
  発表しました。協定の自動更新の期限である24日までに日本政府に書面で通告します。
  【中略】大統領府の金有根(キム・ユグン)国家安保室第1次長は会見で、破棄の理由として、「日本政府が2日に明確な
  根拠を示さず、韓日間の信頼が失われ安保上の問題が発生したとの理由で貿易管理上の優遇対象国から韓国を除外
  した。両国間の安全保障協力の環境に重大な変化をもたらしたとみなした」と説明。こうした状況で安全保障上の敏感な
  軍事情報交流を目的にした協定を維持することは韓国の国益に合致しないと判断した」としました。
   GSOMIAをめぐっては、日本政府が元徴用工をめぐる韓国最高裁判決に対する報復措置として、韓国向けの輸出管理
  を強化して以降、韓国政府内で「韓国を信頼できないとする国と敏感な軍事情報を交換することが正しいのか」などと、見
  直しを示唆する声が上がっていました。

   
 以上は「しんぶん・赤旗」が伝えるところであって、他の新聞やテレビがこの問題をどのように報じているかは詳しくは知
   らない。ネット上では例によって百家争鳴、その多くは無邪気な憂国の志士を気取った独善の落書きであって、嫌韓、反
   韓、征韓のヘイトスピーチの大合唱。ここには品位も知性も論理もない、ナショナリズムの名にも値しない無知と狂信であ
   る。日韓問題とは何か、ウウイキペディア(フリー百科事典)は次のように解説している。

     日韓問題(にっかんもんだい)とは、日本大韓民国(以下、韓国)との間で起きている諸問題のことである。歴史的・
    政治
的背景から解決が困難な課題が多い。なお、韓国側は「韓日問題:한일 분쟁)」と表現している。    
    かつて日本が朝鮮半島を併合・統治していた時期1910年 - 1945年)があり、韓国側はこの韓国併合を違法・無効と
    して、賠償金や謝罪などで未解決の問題と認識しているため、日本と韓国の間では国際交流上の争点が多発している。
     問題は、漫画アニメ映画テレビドラマ音楽等、両国文化の流通、開放問題などから、高度な政治・経済、軍事
    
的問題にまで多岐にわたる。これらの問題は新聞やテレビ等のマスメディアの報道やインターネットを通じて、相手国・国
    民に対する嫌悪・憎悪の感情(嫌韓反日感情)を掻き立て、感情的な対立となることもある。

   
 韓国大統領府国家安保室・金鉉宗第2次長は「日本の対応は単純な拒否を超え、我々の国家的な自尊心まで傷つける
   ほど無視を続け、外交的な礼儀を欠いた」と言っている。
    外交の場で、「国家的な自尊心」という言葉を聞くのは初めてのことだが、この言葉には非常に考えさせられるものがある。
   日本政府にはこうした哲学はあるのだろうか。
   先月の23日、韓国が実効支配している独島(日本名・竹島)上空の韓国領空に侵入したロシア偵察機に対して韓国空
   軍の戦闘機が緊急発進して機関銃360発の威嚇射撃をした。
    日本の風景を覗いて見る。
   
    岩屋毅防衛相は22日の記者会見で、事実上の空母に改修する「いずも」型護衛艦で運用する米国製最新鋭ステルス戦
   闘機F35Bについて、機体の引き渡しを受けるまでの間、米軍の同型機による軟着陸訓練などがあり得るとの認識を示し、
   「先行訓練」の可能性を認めました。【中略】米海兵隊トップのバーガー総司令官が空母に改修した「いずも」型から海兵隊
   のF35Bが発着できるようにするのが「最終目標だ」と述べた。


    韓国は国土を守るためにロシア軍機に威嚇射撃をし、日本はアメリカのために護衛艦を改修して空母を作っておもてなしを
   する。要するにだ、ここから先は子どもでも分かることだが、念のため書き加えておこう。
   文大統領の韓国には「国家的な自尊心」があり、安倍首相の日本には「国家的な自尊心」は一かけらもないということだ。
   もっと分かり易く言えば、韓国は独立国であり、日本は属国であるということだ。
    自民党の石破茂元幹事長は自身のブログで、韓国政府が日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決めたこ
   とについて、「日韓関係は問題解決の見込みの立たない状態に陥った。わが国が敗戦後、戦争責任と正面から向き合って
   こなかったことが多くの問題の根底にあり、さまざまな形で表面化している」と分析している。
    石破さんは、明治維新後の日韓関係を再考する必要性を強調し、「(ナチス・ドイツの戦争犯罪を裁いた)ニュルンベルク
   裁判とは別に戦争責任を自らの手で明らかにしたドイツとの違いは認識しなくてはならない」とも指摘したということだ。
    鳩山由紀夫元首相は、自身のツイッターを更新し、日韓関係の悪化の影響から韓国政府が日韓の軍事情報包括保護協
   定(GSOMIA)の破棄を決めたことに見解を示した。
   鳩山さんは「日本が安全保障を理由に韓国をホワイト国から外したことに対抗して、韓国が日本との軍事協定を破棄するこ
   とを決めた。徴用工に端を発した日韓の対立が最悪の展開となってきた」とした上で「その原点は日本が朝鮮半島を植民地
   にして彼らに苦痛を与えたことにある。原点に立ち返り、早く友愛精神で関係修復すべきだ」とつづっていた。
    テレビ朝日の玉川徹さんは「羽島慎一モーニングショー」に生出演し、日韓関係の悪化の影響から韓国政府が日韓の軍事
   情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決めたことに関連し「こうなってくると、日本の方がもしかすると感情的にエスカレート
   している風に僕には見える」と示し、「そうなったときに今度はメディアがあおる可能性がある。つまり世論の大勢にメディアが付
   こうとする場合がある。特にテレビなんかはそうだから。テレビは視聴率だから、韓国をけしからんと言った方が視聴率が取れ
   るんだったらそっち側に流れる。低きに流れる可能性がある。それが国民の感情をあおっている。それをやっちゃダメだってい
   うことは戦前、我々は学んでいるはずなんです。不当に国民の感情を刺激してはいけないと。冷静になることを呼びかけるのが
   本来のメディアの役割だと僕は思っているので、そういう風にある種、志の低い方に流れる。本当にそう考えてやっているんだっ
   たらいいんですけど、そうじゃないけど、そっちの方が視聴率取れるからっていう形で流れていくメディアがあるんだったら僕は残
   念です」と訴えていた。
    この問題を中国はどう見ているのか。

    北京時事】中国外務省の耿爽副報道局長は23日の記者会見で、韓国が破棄を通告した日韓軍事情報包括保護協定(GSOM
   IA)について「2国間の取り決めは地域の平和と安定、朝鮮半島の和平プロセス推進に役立ち、第三国の利益を損なわないもの
   であるべきだ」と述べ、反対の立場を改めて強調した。
    協定破棄に事実上賛同する発言と言える。
   日韓両政府が同協定に署名した2016年11月、耿氏は会見で「半島の対立を激化させ、北東アジアに新たな不安定要素を増やし、
   地域各国の利益に合わない」と批判していた。北京の外交関係者は、地域のパワーバランスの面から、日米韓の安全保障上の
   連携が崩れることを「中国は期待している」と指摘する。

   
 私の見るところ、トランプは不動産屋上がりのファシストであり、プーチンは土地泥棒であり、習近平は21世紀の始皇帝であり、
   安倍晋三はただのポチであって、東西の良心を体現しているのは、ドイツのメルケル首相と韓国の文在寅大統領である。
   政治家における良心とは何か、いかなる理由があろうとも戦争を否定するということである。


 
         「おもてなしとロクデナシ」

     2019・8・21

   「おもてなしとロクデナシのカップル」の「できちゃった婚」という漫画チックなニュースを日刊ゲンダイが伝えていた。
  「おもてなし」とはキャスターの滝川クリステル(41)のことで、「ロクデナシ」とは小泉進次郎衆院議員(38)のことだ。
  この二人は去る7日に、結婚と妊娠を首相官邸で発表した。結婚にしろ妊娠にしろ個人的な出来事だと思うが、それ
  がなぜ首相官邸で発表されなければならないのか。  
   伴侶を得たことで人生が大きく変わったということを職場の上司に報告し、ついては仲人なんぞをお願いしたいとい
  うことか、それならば世間一般にもよくある話で、特別なニュースとはならない。たまたまその二人が有名人と人気者
  であるという以外はニュースとしての価値はないと思うのだが、それでも「ビックカップル」などと大騒ぎするメディアも
  あって、なかには「将来の首相夫人」と先物買いまでする瓦版まである。
   私はこの二人についてはあまりよく知らないけれども、両人のこれまでの恋愛遍歴については週刊誌の見出しなど
  で時々教えられることがあった。41歳と38歳だから、これが初恋でないことは何の不思議もないが、41歳の方は週
  刊誌の売り上げ貢献度が高く、「恋多き女」というのが代名詞であった。38歳の方も何人か女性と浮名を流し、その
  お相手に共通する特徴は、「可愛い女ではなく、自立した賢い女」というものであった。今回のお相手を見てもそういう
  事なのだろが、要するに進次郎君はロリコンではなく、マザコンなのである。この辺りは安倍晋三君とよく似ている。
  これは世襲議員の特性なのだろうか。
   今回のニュースを知った時、私は進次郎君に新しい母親ができたのかと思った。
   ただ不思議に思うのは、なぜ首相官邸で発表したのかということだ。最初にも言ったが、結婚や妊娠は個人的な出
  来事である。これは公私混同ではないのか、進次郎君は国会議員である。何か御自分を勘違いしているのではない
  か、一言でいえば、非常識である。
   それにもう一つ、私は「できちゃった婚」そのものを批判するつもりはない、しかし、これは20代の情熱が引き起こ
  す荒業であって、そこそこの人生経験も良識もあると思われる41歳と38歳の大人が堂々と発表することではないだ
  ろうと思うのだが、いかがなものでしょうか。
   滝川クリステルという女性は「おもてなし」の名人だと聞くが、これを「表無し」と表記すれば、その意味は「裏有り」と
  いうことか、「表はないけれども裏はありますよ」、ということなのだろう。その裏とは、打算と欲望である。
  二人が弾いた十露盤は、将来の首相の座と首相夫人のハイヒールである。流石に20代の火遊びではないようだ、ど
  こまでも計算されつくしている。
  他人様の色恋沙汰に口を挿もうとは思わないけれども、なんとなく不純な匂いがする、違和感が残るということだ。
   この「ビックカップル」発表騒動について意外なことにある人物が厳しく批判している。
  その人物とは、コピペ(剽窃)の達人にして、極右の海坊主こと、、安倍晋三応援団の団長である百田尚樹(63)だ。
  百田は10日の夜にツイッターに「結婚ニュースで小泉進次郎にスポットが当たっている。私は彼がどんな国家観や
  歴史観を持っているか、また安全保障や憲法に関してどんな考えを持っているか何も知らない。なぜならそれらを一
  言も発言していないからだ。これでは政治家とは言えない!なのにドヤ顔でものを言うのを見てると呆れる」と切り捨
  てた。
そして、「進次郎は選挙の客寄せパンダしかイメージがない」と付け加えた。
   もう一度『日刊ゲンダイ』に戻る。8月17日、進次郎君についてのものだ。

   記者の低レベル化を見せつけたのが、自民党の小泉進次郎衆院議員(38)が参拝に訪れた時だ。小泉議員とい
  えば、つい1週間ほど前、フリーアナウンサーの滝川クリステル(41)との結婚、妊娠報告を首相官邸で行ったのが
  記憶に新しい。この時、大マスコミ記者は、官邸で結婚会見するという小泉氏の「公私混同」を一切批判せず、ニタニ
  タしながら「指輪は?」「プロポーズの言葉は?」なんてバカな質問を続け、小泉氏も小泉氏で、恥も外聞もなく、ヘラヘ
  ラして「昨年からお付き合いを始めて、そして今回自然なかたちで結婚の報告、妊娠の発表になれたことはうれしく思
  います」などと冗舌に語っていた。 
   ところがだ。靖国に姿を見せた小泉氏は、参拝前も後も記者団が「ひと言下さい」と呼びかけても一切応じず、黙って
  車に乗り込んでいたから唖然ボー然。戦争を知らない勉強不足の世襲議員とはいえ、政治家なら、結婚報告よりも、
  靖国参拝を語るのがスジだろう。私的な発言は喜んでベラベラ答えるが、政治的な質問では記者をガン無視とは言
  語道断ではないか。政治家として、あまりに薄っぺらだ。
   記者も記者だ。こういう時こそ、「答えろ! 小泉」となぜ、迫らないのか。相手の言いたいことだけ、話したいことだ
  けを伝えるのであれば、報道でも何でもない。単なる広報マンだろう。

   皆さま、「おもてなしとロクデナシの結婚」は政治上のニュースではありませんよ。婚活の一モデルとしての芸能ニュ
  ース、もしくは風俗情報です。どうか、気軽にお読み飛ばし下さい。
  ある日ある処で、計算高い女と優柔不断の男が出会いました。恋愛ではありません、ほら、例の昔懐かしき「母恋い
  物語」の一節です。
  「母をたずねて三千里」、今、マルコ・進次郎君は母の胸に抱かれてやっと幸せを知りました。
  メデタシ、メデタシ。
  本当に寒い夏だね。
   



       「事実は一つ」

          2019・8・20
  
    安倍首相は65年の日韓請求権協定で、戦後補償問題は解決したと言っているが、戦後74年経った今、
   ドイツでこういう発言をする政治家は見当たらない。
    韓国の「東北アジア歴史財団」の韓日歴史問題研究所長・南 相九(ナム・サンク)さんはこう言っている。

    日本政府は2015年12月、「慰安婦」被害という歴史の事実があり、被害者が心の傷を受けたと認め、「お
   わびと反省の気持ち」を表明しました。一方で、今後は謝罪する必要はない、もう忘れようという態度をとりま
   した。謝罪や反省は一度で終わるものではなく、それをどう守っていくかが大切です。安倍首相は直接、自分
   の言葉で謝罪と反省を公に語り、積極的に記憶していこうと呼びかけることが大事だと思います。
    【中略】安倍首相は、韓国がゴールポストを動かしたと言います。私はフィールド全体が変わったのだと思い
   ます。1965年当時は国家と経済のフィールドでしたが、いまは個人の人権が加わってフィールドが広くなった。
   ゴールポストが動くのは当然です。

    今回の貿易戦争の発端は、昨年の10月、韓国の
大法院(最高裁)が日本企業に、徴用工被害者に対して
   賠償命令を出した判決であるが、これは個人の人権を救済するという普遍的な価値観に基くものであって、
   ここには国家間の経済的な競争や対立や不正について関与するものはなく、またそうしたものを目的とはし
   ていない。問題は、歴史に向き合うかどうかであって、問われているのは倫理と良心である。
    しかるに安倍政権はこの判決に対して経済制裁をもって答えた。これは問題のすり替えである。
   もしも安倍のご飯論法でもって、
国内の支持を取り付けたとしても、それはとうてい国際社会では認められない
   だろう。
    植民地支配下で何が起こっていたのか。徴用工問題、慰安婦(軍性奴隷)、サハリン残留韓国人、そして原爆
   被爆者。こうした国家犯罪について戦後、日本は一度でも本当の謝罪をしたことがあっただろうか。
   歴史の解釈は人それぞれだとしても、事実は一つしかない。この事実と向き合うことなく語られる回顧は酔客の
   漫談にしか過ぎない。
    ではなぜドイツに出来たことが日本には出来ないのか。
   
何日か前のハック・フィンに私は、ドイツの戦後は過去の清算であり、日本の戦後は過去の継続である、と書いた。
   
問題はここだ。右派の人たちが好んで使う言葉に「国体護持」というものがある。戦後も過去を継続した日本は、
   歴史を直視すればこの国体護持が不可能になるということだ。なぜならば、それは明治150年を否定することに
   なるからだ。しかし、大日本帝国の起こした侵略戦争の被害にあったのは朝鮮半島の人々だけではない。
    先の戦争でアジアでは2000万の人が犠牲となった。
   犠牲者というと自然災害と間違えられる恐れもあるので、ここでは被害者と書こう。
   では、その加害者は誰か?「八紘一宇」の旗を振ったのは誰かということだ。
   
  



       「政冷経涼」

          2019・8・19

    今日の「デイリースポツ」で国民民主党の代表である小沢一郎衆院議員(76)が安倍首相を「太平洋戦争の総括から
   逃げている」と糾弾した。小沢さんは公式ツイッターを更新し、その中で、8月15日の全国戦没者追悼式で安倍首相が
   第2次政権発足後の13年から7年連続でアジア諸国への加害責任に言及しなかったことについて「逃げている」と糾弾
   したということだ。
    小沢さんは「総理は太平洋戦争について『歴史認識は歴史家に任せる』と逃げている。要は『侵略』とは認めたくない」
   と指摘。「太平洋戦争を総括できないような政治指導者はあり得ない。歴史に向き合うことこそ、本当の追悼。安倍政権
   は改竄ばかりだが、戦争の美化だけは絶対に許されない」と苦言を呈したということだ。
    小沢一郎と言えば、剛腕、壊し屋、最強保守、といった言葉が思い浮かぶが、この人は決して進歩派ではなく、若い頃
   から田中角栄直系の保守本流であった。その小沢さんが安倍首相を厳しく批判しているのだ。
   違いは何か、保守本流を自負する小沢さんが否定しているのは岸信介を源流とする狂信の極右である。その歴史修正
   主義を保守の立場から道義的に切り捨てたのである。
   保革を問わず政治家たるものは歴史に向き合わねばならず、責任を回避してはならない。
    田中派には小樽市出身の箕輪登(1924~2006)という政治家がいた。この人は防衛政務次官経験者であり、安全
   保障の問題では党内きってのタカ派であった。その箕輪さんが、2004年、自衛隊のイラクへの派遣に反対する運動に
   参加し、国を相手取り札幌地裁に提訴した。イラク日本人人質事件では、自身を身代わりにして人質を解放するよう、犯
   人グループに呼びかける声明を発表した。そればかりでなく、当時の福田康夫内閣官房長官らが主張した「自己責任論」
   に反論し、人質の日本人3名を擁護した。箕輪さんは、「九条の会」傘下の「マスコミ九条の会」の呼びかけ人も務めた。
    保守とは何か、政治音痴の私にはよく分からない。けれどもこれだけは言える。保守とは、一つの哲学であって、狂信の
   極右とは明らかに違う。保革を問わず、戦争は人道に対する犯罪である。そこにあった加害と被害の関係を黙殺して未来
   について語ることは歴史に対する犯罪である。
    14日の韓国の新聞「ハンギョレ」は「金大中元大統領なら 韓日経済戦争 をどう受け止めるだろうか」という記事を載せ
   いた。それを一部書き写す。
    

        金大中図書館『金大中全集2部』を刊行    初公開の史料から見た対日認識

     1998年の「金大中-小渕宣言」(「日韓共同宣言―21世紀に向けた新たなパートナーシップ」)で、韓日関係の発展の転機
   を作った金大中(キム・デジュン)元大統領なら、今回の日本の輸出規制による“韓日経済戦争”をどう受け止めるだろうか。

    13日、延世大学校・金大中図書館は1948年から1997年の大統領就任以前までの記録2015件を盛り込んだ『金大中全集
   第2部』を出版した。今回初めて公開された金元大統領の若い時代の記録を見ると、冷徹な批判意識とあたたかい連帯意
   識を同時に備えた金元大統領の対日認識がうかがえる。

    最近、韓日関係が硬直し再び注目されている「金大中-小渕宣言」は、当時、韓日両国が過去を直視しつつ未来を切り開
   いていくことで意見の一致を見た画期的な宣言として評価されている。韓日外交史上初めて、歴史に対する日本の反省と
   謝罪が公式合意文書に明示されただけでなく、未来志向的な韓日協力の方向も示された。これは、金元大統領が生涯を
   かけて築いてきた対日認識の結果と言える。

    もちろん、金元大統領が望む国交正常化には前提条件があった。ほかならぬ日本の態度の変化だった。金元大統領は
   寄稿文で「(日本の)傲慢な態度に目をつむり、握手の手を差し出すことは、民族の自尊心が許さないことはもちろん、両国
   の友好協力のためにも、決して目的を達成することができないだろう」とし、「日本の正しくない態度の是正を得なければ、
   真に永遠な両国親善の堅固な基礎を築くことはできない」と主張した。

    金元大統領は1973年1月、日本の「中央公論」に掲載された「祖国韓国の悲痛な現実-独裁政治のドミノ的波及」という題
   名の寄稿文を通じて、アジアの中心に立った日本の影響力を認めると同時に、日本に責任感を求めた。「アジア各国民は
   複雑な眼差しで日本を見つめている。日本は自分だけ金持ちになればいいと思うだけで、(アジアの他の国々と)共に生き
   ていこうとはしない立場」だと一喝した。また「日本はアジア各国での民主主義の定着および発展こそアジアの未来を決定
   する基本要件であることを深刻に認識しなければならない」とし、「アジア民主共同体」の組織を提案した。

    現在の日韓関係は「政冷経涼」と呼ぶそうだ。
   1910年(明治43)8月29日、「韓国併合詔書」が公布され、日本帝国は韓国を植民地とした。
   この韓国併合を一人の日本人が批判した。たった一人である。
 

   地図の上朝鮮国に黒々と墨をぬりつつ秋風を聞く

    石川啄木は、日本の良心であった。


 
       「震える少女」

        2019・8・18

    
   
      「震える少女」

   

    「平和の少女像」

 

    左上の写真は米軍撮影の映像で、「恐怖のあまり座り込んだまま体をがたがたと震わす少女」(沖縄県公文書館
   提供)。場所は74年前の高嶺村大里の農道、現在の糸満市。
   太平洋戦争で唯一、住民を巻き込んだ地上戦が繰り広げられた沖縄では、県民の4人に1人が犠牲となった。
    この震える少女は「私だった」と名乗りでた浦崎末子(81)さんは、「あんね―る戦(いくさ)で、むるうらんなて
   (あんな戦争でみんな死んでしまった)。戦争が憎い」と言う。7歳の浦崎さんは、2人組の米兵から水筒で水をもら
   いながら、がたがたと震えていたそうだ。81歳になった浦崎さんは、その時の不安と恐怖の体験を、次のように証
   言する。
   「アメリカ―(米兵)を目の前で見るのは初めてで、青い目が怖かった。見慣れない撮影機が何か武器に見え、撃た
   れるのではないかと怖くなり、がたがた震えた」「米兵が差し出した水筒やお菓子は姉たちから『米軍の食料には毒
   が入っているから食べてはだめだ』と教わっていたので手をつけなかった」と。
    三男は避難中に受けた米軍の催涙弾の後遺症で死亡。父と長男は戦死。次女は戦時中の傷がもとで亡くなり、8
   人家族のうち、生き残ったのは4人だけだった。
    右上の写真は「平和の少女像」だ。日本では「慰安婦像」と呼ぶ人もいる。
   韓国の彫刻家キム・ウンソン(夫・当時49歳)、キム・ソギョン(妻・当時48歳)の夫婦が制作したものだ。最近は、他
   の作家の手による作品も増えつつあるということだ。
    事典では、従軍慰安婦(軍事性奴隷)については次のように解説されている。
   世界百科事典によると、「十五年戦争期に,戦地・占領地で日本軍の監督下に置かれ,軍人・軍属の性交の相手を
   させられた女性。当時は〈軍慰安所従業婦〉などと呼ばれたが,戦後,千田夏光《従軍慰安婦》などにより,この用語
   が普及した。その本質は軍性奴隷である。総数は8万とも20万ともいわれる。日本軍が慰安婦制度を監督・統制して
   いたのは周知の事実だったが,重大な人権侵害・性犯罪だとする認識が広まるのは,1991年に韓国人被害者が名乗
   り出てからである。」。
    大辞林では、「「日中戦争太平洋戦争中、朝鮮などアジアから集められ、戦地で日本軍将兵の性の相手となるこ
   とを強要された女性たち」。大辞泉では、「かつて、主に戦地で将兵の性の相手をさせられた女性。」。
    ではその総数だが、世界百科事典の解説では、次のように書かれてある。

   「慰安婦の総数が把握できる正確な資料が発見されていないため、軍人の総数・公娼の人数などから複数の研究者に
  より推論されている。その数は2万~40万人と幅広いが韓国や国連では20万人説が多い。ただし日本ではこの20万人説
  について根拠がないとの反論がある(千田夏光#朝鮮人慰安婦強制連行「20万」説を参照)」。

   日本人の恥ずかしいところは、自分にとって不都合な事を指摘されると、最初はその事実を否定する。否定しきれない
  となると被害者の数量の問題にすり替える。それも通用しなくなると経済支援をちらつかせて未来志向とか何とかで過去
  を塞ごうとする。すべての日本人がそうだとは言わないが、無関心はやはり消極的にせよ支持または同調である。
   
    その女たちを陸軍は慰安婦、海軍は特要員などといい、そして両軍ともピーとよびならわした。「ピー」は中国語
   で女性性器を指し、ずばり「役畜の女」を物語っている。
            『慰安婦たちの太平洋戦争』 山田盟子著   1991年・光人社発行
   

    


 
        「希望的観測」

         2019・8・17

    しんぶん・赤旗のシリーズ企画記事「日韓関係を考える」の今日の発言者は元経済産業省官僚の古賀茂明さんだ。
   この問題については色々な人が意見を述べているが、その多くは感情論的で読むに値するものではない。
   古賀さんは元経産省の官僚であった人だけに、物の見方が専門的で、説得力がある。長くなるが出来るだけ書き写
   してみる。赤旗を読まない人や何かの事情があって読むことが出来ない人のために。
    題して「政権の危険な発信」。

    安倍政権は、韓国は徴用工問題を「蒸し返す」ひどい国であり、文在寅大統領は「反日」なので懲らしめるという考え
   で、国民の支持率も稼ぐという状況です。しかし、日本のマスコミはきちんと述べませんが、米国のNBCも「文在寅は
   反日ではない。安倍政権が問題だ」という見方を示しています。
    世界は、ヒトラー、ムソリーニ、ヒロヒトが世界大戦で大きな誤りを犯したとみており、これはいくら年月がたっても変わ
   りません。そのうえ安倍政権は歴史修正主義者ではないかと疑われています。今回の一件はこれを増幅する危険な
   発信となりかねません。
    【中略】日本が韓国を併合し主権を奪ったことが歴史問題の始まりですが、日本は一度も「韓国併合」を間違いだと
   認めていません。徴用工問題で国際社会の関心をひきつければ、そのことが改めて世界にさらされることになります。
    【中略】また、安倍政権は、日本経済は韓国よりはるかに強大だから、最後は韓国が土下座するはずだと考え違い
   をしているようです。
    日本は、今や世界的に広がった網の目のようなサプライチェーン(供給網)の中で生かされています。パソコンやAI、
   スマートフォンなどの製造業分野ではほとんど競争力を失っていますが、逆に、「偉大な下請け大国」として部品や原材
   料を供給して生き残っています。なぜ、日本に世界最高の部品があるのかというと、韓国のサムスンと提携し、いろいろ
   教えてもらいながら製造し独占的な地位を占めているからです。
    経済分野で韓国に制裁を加えたとき、何が起きるのか。韓国が日本製品にはリスクがあると判断し、中国や台湾に最
   先端の情報を渡して材料、部品のグレードアップの関係を築く方向に動く。韓国との関係が途絶すると、日本の技術と経
   済は、深刻なダメージを受けます。
    【中略】政治的・経済的に、日本が間違った方向に進んでいても、正しい情報や意見が上がらず、突き進むしかないと
   いう状況になっており、そこにもっとも大きな問題があります。


    安倍政権の一番恐ろしいところは、政策が一部の狂信的勢力の希望的観測によって決定されるということだ。
   希望的観測というのは主観であって、客観的事実に基いてはいない。と言うより、それが正しい判断だと主張するために
   は客観的事実の検証を必要としないということだ。故に、例えば歴史であり、例えば状況であり、例えば経済力等などに
   ついての認識が不正確なものとなり、普遍性を持つことがない。
    一例を挙げれば、時事通信の8月の世論調査(9日~12日実施)では、安倍政権下での憲法改定について聞いたと
   ころ、「反対」が41・3%で、「賛成」の32・1%を大きく上回っているという結果が出た。しかし、安倍政権は先に選挙で
   敗北したにも関わらず(240万票減)、その事実を認めようとはせず、「国民からの力強い信任を得た」と平気で嘘をつく。
    話は変わるが、経済力というのは、農業・工業を問わず商品の開発力・生産力・販売力によって計ることが出来ると思
   うのだが、私は素人(しろうと)だから、それ以上のことは分らない。
    今日の新聞の経済蘭に「ビール生産増加新興国がけん引」という記事が載っていた。
   キリンホールディングスが2018年の世界のビール生産量を発表したものだ。
   国別生産量は中国がトップ、2位が米国、3位はブラジル、4位はメキシコ、5位はドイツ、6位はロシア、そして7位が日本
   の順だ。その後はベトナム、英国、ポーランドと続く。
    ビールの生産量だけでその国の経済力を計ることができるかどうかは私には分らない。
   因みに、スマートフォン(携帯電話)の生産量も普及率も中国がトップである。
   それでだ、道義的なものはひとまず横におくとして、日本の経済力が他国に制裁を加えれるほどの本当に強大なものなの
   かという疑問だ。もしそうでないとすれば安倍政権の断韓外交とは誇大妄想の茶番劇ということになる。
   あまりにも愚かである。


 
         「誠信の交わり」

          2019・8・16

    政治家の言葉。昨日のことだ。新聞によれば、韓国が日本の植民地から解放されたことを記念する「光復節」の15日、
   韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は中西部・天安市の独立記念館で演説し、「今からでも日本が対話と協力の道に
   踏み出すなら、私たちは快く手を握る」と語った。やっぱりこの人は第一級の政治家である。しかも本物の哲人である。
    文氏は歴史問題について「過去を願いみることは未来へと進むことだ。日本が隣国に不幸を与えた過去を考える中で、
   東アジアの平和と繁栄を共に導いていくことを私たちは望む」と強調し、「光復は私たちにとってのみうれしい日ではなか
   った」と続け、東アジアが日本の軍国主義、侵略戦争から解放された日であり、「日本の国民たちも、軍国主義の抑圧か
   ら逃れ侵略戦争から解放された」と語った。
    安倍首相の大国気取りの断韓外交に対して、文氏の外交姿勢と世界観は道徳的優越性において際立っている。
   冷静、寛容、論理、この演説は思想・信条の違いを超えて「人間とはどうあるべきなのか」ということを訓えるものである。
    この日、日本の政治家はどういう発言をしているのか。全国戦没者追悼式での発言だ。
   大島理森(ただもり)衆院議長は、「われわれ国会議員は先の大戦に思いを致し、憲法の精神を体して恒久平和の実現、
   国民生活の安定と向上に全力を尽くす所存だ」と述べた。
    山東昭子参院議長は、「憲法がうたう平和への思いを胸に刻み、人類の未来が平和で希望にくぁふれたものとなるよう
   全力を傾けることを固く誓う」と述べた。
    安倍首相は、過去の歴代首相が言及したアジア諸国に与えた「損害と苦痛」への「深い反省」には触れず、侵略戦争や
   植民地支配への無反省な姿勢を改めて示したということだ。この男はいつでもどこでも右翼団体「日本会議」の代表である。
   それ以上でもそれ以下でもない。何事にも興奮しやすく、狂信の狭量で、その語るところは園児のご飯論法である。
    14日の「ハック・フィン」に私は「もしも中国や台湾やオランダが『少女像』を作って、それを諸外国で展示したらどういうこ
   とになるのだろうか、その場合でも安倍首相は『解決済み』と言うのだろうか」と書いたが、それに近いことが起こった。
    処はドイツのベルリンだ。今日の新聞の海外ニュース欄に次のような記事が載っている。

   
 日本軍「慰安婦」国際メモリアルデーにあたる14日、ベルリンのブランデンブルグ門前広場で、慰安婦問題での日本政府
   による謝罪と補償、すべての戦時性暴力の根絶を求める集会が開かれました。在独韓国人でつくるコリア協議会、在独コリ
   ア女性グループ、日本人女性でつくる「ベルリン女の会」などが主催しました。
    【中略】コリア協議会の任多慧(イム・タヘ)さん(28歳)は、「ソウルの水曜デモが1400回になったことはうれしい半面、14
   00回やっても日本政府が慰安婦問題で謝罪していない。この問題は日本対韓国の問題ではなく、軍事紛争の下での性暴力
   の問題であり、女性の権利の問題だ」と語っていました。

   
  2007年に米下院で「慰安婦決議案」の通過を主導したマイク・ホンダ元議員(78)が13日、韓国女性家族部の陳善美
    (チン・ソンミ)長官と会見し、安倍晋三首相の歴史認識を強く非難したということだ。
    ホンダ氏は、「彼にとって謝罪とは、自分の祖父やみんなが間違っていたという点を認めることにほかならない」とし「彼の
    歴史否定は米国に奴隷がなかったとのと同じこと」だと語った。

   
  江戸時代中期の儒学者・雨森芳洲(1668~1755)は、対馬藩の外交官であった。
    芳洲は、藩主に上申した対朝鮮外交の指針書『交隣提醒(降臨提醒)』のなかで「誠信の交わり(まごころの外交)」を行う
    べきであると説いた。

     朝鮮交接こうせつは、第一に人情にんじょう事勢じせいを知り候事そうろうこと肝要
    (
かんよう
にて候互いにあざむかず争わず、真実を以て交わり候を、誠信とは申し候



 
           「敗戦の日から・・・」

         2019・8・15

   今日は15日、1945年のこの日、大日本帝国が連合国に無条件降伏してから74年目となる。
  この戦争でアジア・太平洋地域で2000万人以上、日本人300万人以上が犠牲となった。なぜこれほどまでの多くの人びと
  が犠牲にならなければならなかったのか、いったいこの戦争は誰が引き起こしたのか、またそれは何のためだったのか、素
  朴な疑問であるが、この事について戦後の日本人は真剣に考察したことがあるのだろうか、この事についての答えを世界に
  向けて発信したことがあっただろうか。私の知る限り、そういうことはなかった。
   1991年の8月14日、韓国の金学順(キム・ハクスン)という女性が「慰安婦」被害者として初めて実名で名乗り出た。それ
  まで「慰安婦」の存在は、おそらく日本の多くの人は知っていたはずだが、この時点までは戦争犯罪として公式に認定される
  ことはなかった。
   「慰安婦」についての解説は次のようなものだ。
     
  • 広辞苑第6版(2008年)従軍慰安婦「日中戦争、太平洋戦争期、日本軍によって将兵の性の対象となる事を強いられた女性。
  • 植民地・占領地出身の女性も多く含まれていた」、「朝鮮人強制連行」の項目「日中戦争・太平洋戦争期に100万人を超える
  • 朝鮮人を内地樺太(サハリン)・沖縄・東南アジアなどに強制的に連行し、労務者や軍夫などとして強制就労させたこと。
  • 女性の一部は日本軍の慰安婦とされた。」
  • 世界大百科事典第2版(2006年)従軍慰安婦「十五年戦争期に、戦地・占領地で日本軍の監督下に置かれ、軍人・軍属の
  • 性交の相手をさせられた女性。」「その本質は軍性奴隷である」と解説している
  • 大辞林第3版(2006年)慰安婦「日中戦争太平洋戦争中、朝鮮などアジアから集められ、戦地で日本軍将兵の性の相手
  • となることを強要された女性たち。」
  • 大辞泉(2006年)慰安婦「かつて、主に戦地で将兵の性の相手をさせられた女性。」
    今日の新聞に、「終戦74年 植民地支配の歴史に向き合うとき」と題するインタビュー記事が載っていた。
   それを一部書き写す。その後に今日のコラムも転写する。

       抜け落ちた記憶「脱亜入欧」克服を
           山田 郎さん・明治大学教授(日本近現代史)

   
戦後の日本社会は「もう戦争はこりごりだ」という「体験的平和主義」が強く根を下ろし、憲法9条を支えてきました。それは
  大事なことです。しかし、植民地支配は日本人の歴史認識から抜け落ちてしまい、記憶が継承されていません。その問題点
  が、「慰安婦」問題や徴用工問題として今、現れているのです。「慰安婦」問題を認め謝罪した河野官房長官談話(1993年)
  や戦後50年の村山首相談話(95年)など進展した部分はありました。しかし、それに対する揺り戻しが思いのほか強かった。
   背景には「明治150年史観」ともいうべきものがあります。アジアの近隣諸国を一段格下に見る、欧米は文明的でそれを
  受け入れないアジアは遅れているという「脱亜入欧」の価値観が戦後もいろいろな形で温存されてきたのです。克服しなけれ
  ばならない問題がここにあります。

        立ち返るべきは加害と被害の実態
            加藤圭木さん・一橋大学准教授(朝鮮近現代史)

   
米朝協議が開始される中、朝鮮半島の和解と統一、平和体制の構築が課題となるもとで、歴史問題を否定する安倍政権
   の動きは、朝鮮半島の平和を目指す韓国に対する挑戦だと批判されています。植民地支配によって否定されてきた民族
   の自主的な国家建設が「回復」されようとしている局面で、安倍政権がそれを攻撃しているという批判です。朝鮮半島の大
   きな変化をとらえ、日本側の認識を正していく必要があります。
   

 

    きょうの潮流


       2019・8・15     しんぶん・赤旗

   歓喜の母国語にあふれ返る街。「マンセー、マンセー」。独立万歳と、路上に出て電車の上まで乗ってさけぶ人びと。「とにかく、
  みんな興奮していた」▼日本の植民地初の帝国大学として、現在のソウルに設けられた京城(けいじょう)帝大。当時の日本人
  医学生たちが1945年8月15日に現地で目にした光景を証言しています(シリーズ『市民たちの戦争』)▼ようやく解放され自由
  がもたらされた喜び。朝鮮半島や中国をはじめ、日本によって侵略されたアジアの各地にこだました思いです。しかし肝心の日本
  では共有されてきませんでした▼“8月15日ギャップ”。日本とアジアの国々の間にある隔たりや大きなズレは以前から指摘され
  てきました。歴史的な転換点は互いに同じなのに、迎え方や気持ちに大きな落差があると。たとえば韓国では、その日を奪われた
  主権を取り戻す「光復節」として祝いますが、その意味がどれだけ日本に理解されているのか▼いま日韓の関係は報復や制裁が
  とびかうほど悪くなり、両国民の感情まで高ぶっています。背景に横たわっているのは、歴史認識の深い溝です。過去と向き合い
  不幸な歴史をくり返さないとの誓いを新たにするのか、それとも日本政府のように是とするのか▼この時期、国内は戦争犠牲者の
  追悼に包まれ、メディアも悲しみの特集を組みます。しかし、そこに被害をうけたアジアの姿はほとんど描かれていません。ギャップ
  を埋める努力。それこそ、加害の責任を負う日本が果たすべき役割です。


    2015年、ソウルの建国大学で講演した日本共産党の志位和夫委員長は、党の「北東アジア平和協力構想」を紹介する
   とともに、次のようなことを語っている。

    「北東アジアに平和と安定を築く基礎となるのは信頼です。そして信頼は、歴史の真実に正面から向き合い、誠実かつ真摯
   に誤りを認め、未来への教訓とする態度をとってこそ、得ることができる。これが私たちの確信です」。

    最後に一つだけ確認しておく。戦争は敗戦によって終わったのである。これが事実である。
   真に歴史と向き合う者は、「終戦」などという無責任な言葉を使うべきではない。



      「寒い夏」

       2019・8・14 

    日韓関係が最悪である。米朝首脳会談が始るまでは日韓米は三国同盟の関係にあったはずだ。
   その頃は、安倍首相は「北の脅威」を煽り、軍拡路線を正当化し、事あるごとに日韓米の信頼と協調を
   安全保障の歌い文句にしていた。それが今では「北の脅威」はどこへいったのか、なんと「無条件の対
   話」を望むと良き隣人のごとく変身している。変わり身が早いのは何らかの計算があってのことではない、
   御主人様のトランプのその日の気分を察してのペットとしての本能である。対米従属は思想ではなく心理
   であるから論理的整合性はなく、変幻自在にして責任を伴わない。
    そこで一つ異変が起きた。御主人様の了解を取ってのことかどうかは分らないが、何を考えてか突然に
   韓国に貿易戦争を仕掛けたのだ。徴用工問題への報復措置だそうだが(本人もそう言っている)、なんだ
   か妙に大国気取りである。アジアの盟主・大日本帝国の復活である。そのせいか近頃はオリンピックでも
   ないのに日の丸を振る人の姿がやたらと目につく。まるで雨後の竹の子のように愛国者が至る処で顔を
   出す。これをネトウヨ大行進というそうだ。
    そうした中、愛知県では「表現の不自由展・その後」と題した企画展に対して政界渡り鳥の異名を持つ
   市長の河村たかしが「多くの日本国民の国民感情を害し」「公衆の嫌悪感を覚えさせる」と抗議した。
   しかし、「少女像」の展示がなぜ国民感情を害するのかについての説明はない。
    問題の発端は、安倍首相が仕掛けた報復措置にあるのだが、政治的な紛争である徴用工問題を経済的
   な手段で解決しようとすることに正当性があるのかということだ。謝罪を求める相手に制裁をもって応えるの
   は本質のすり替えである。これを日本語では、居直り強盗という。
   韓国は、歴史を直視せよと日本側の倫理と良心に呼びかけているのだ。それ以上のことは言っていない。
   これに対して日本側の一部は歴史(少女像はその象徴である)を直視することは、国民感情を害すること
   になると反発している。
    今日の新聞だ。「日韓関係を考える」という企画記事の中で、弁護士の川上詩郎さんがこう言っている。

    そもそも、徴用工問題は重大な人権侵害による被害の回復の問題です。少女や未成年者だった被害者
   は、アジア・太平洋戦争中に植民地支配下の朝鮮半島からだまされるなどして動員され、日本企業で賃金
   も支払われず過酷な労働を強いられるなど、人道に反する強制労働を受けました。
    人権侵害である以上、国家間でいかなる合意をしようとも、被害者の納得を得るものでなければ最終的解
   決にはなりません。被害者が解決のために何を求めているのか知る必要があります。

   【中略】被害者全体との和解に向けては、①事実を認めて謝罪する②謝罪の証しとして補償する③再発防止
   のため次の世代に記憶の継承を行う――という三つの要求事項を実現することが必要です。
    そのために、私は日本企業が資金を拠出して財団をつくれないかと考えています。中国人の強制動員被害
   に対して、西松建設や三菱マテリアルは基金を作り、いずれも協定文書に、被害の事実と人権侵害を認め、
   謝罪を盛り込みました。

  
  私が不思議に思うのは、安倍政権にとって仮想敵国の一つである中国には謝罪したのに、なぜ同盟国であ
   る韓国には謝罪できないのかということだ。この理由が分らない。
    韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は12日、この問題について次のように発言している。
   「対応は感情的なものであってはならない。長い目で冷静に、根本的な対策を模索する必要がある」「過去、日
   本の帝国主義から大きな苦痛を受けた私たちとしては、現在行われている日本の経済報復を非常に厳しく受
   け止めざるを得ない」「経済報復自体が不当なものだが、歴史問題から始まったということが、なおさらだ」。
        もしも中国や台湾やオランダが「少女像」を作って、それを諸外国で展示したらどういうことになるのだろうか、
   その場合でも安倍首相は「解決済み」と言うのだろうか。
   過去に自分が踏みつけた相手(植民地支配)には謝罪をすることもなく友情をも拒否し、過去に自分を踏みつけ
   た相手(原爆投下)には謝罪を求めることもなく媚びへつらう、精神的倒錯というやつか。
    この数年、朝鮮半島の問題を解決するために関係5カ国は(韓国、北朝鮮、米国、ロシア、中国)色々なチャン
   ネルを使って話し合い、平和的な解決の方法を探ってきた。この流れを作ったのは韓国の文在寅大統領である
   のは世界の誰もが認めるところだ。その間、日本の安倍首相は常に蚊帳の外であって、誰からも声を掛けられる
   ことはなかった。つまり、文大統領にはビジョンとリーダーシップがあり、安倍首相には政治家として基本的なもの
   が欠落しているということだ。読売新聞や産経新聞を世界中の人が読んでくれれば話は変わるかもしれないが、
   残念ながら世界の良識は一国の御用新聞などは読まない。
    安倍首相の韓国憎しの感情の裏側に見え隠れするのは、文大統領に対する嫉妬心である。
   政治家として無能であることは本人が一番よく知っていることだ、と私は思う。
    誰かが言った。「教養」とは、羞恥心のことだ、と。

    
   



      「歴史修正主義」

        2019・8・13 

    ドイツのメルケル首相が各国外交団を前に講演し、第2次世界大戦後にドイツが国際社会に復帰した歴史
   から「対話と信頼」の重要性を強調したというニュースは何日か前のこの日記に書いた。
   メルケルさんは、「対話と信頼なくして、今日の挑戦は乗り越えられない。対話と信頼があれば、すべてが可能
   だ」と述べた。では「対話と信頼」とは何かということだが、ナチス・ドイツにも強制労働という犯罪はあった。
    11日のハンギョレ新聞にそのことに関する記事が、「『強制労働165万人賠償』 ドイツ事例が解決策になる
   だろうか」と題して載っていた。

    ドイツは、第2次世界大戦期間に民間人800万人と戦争捕虜450万人、合計1200万人以上を強制労働に動員
   した。その後、責任を認めたドイツは2000年に政府と企業が50億マルクずつ出捐して「記憶・責任・未来財団」を
   作り、89カ国の強制労働被害者165万人余りに43億ユーロを支給した。
    ドイツ政府と企業も、最初から補償に簡単に応じたわけではなかった。敗戦後、西ドイツは「強制労働は犯罪
   ではなく戦争の最も不幸な結果」であり、企業はナチの指示に従っただけだとして責任を回避しようとした。だが、
   1998年から米国で強制労働被害者がドイツ企業を相手に集団訴訟を提起し、この問題が避けられない大きな
   争点になった。

    
     12日のハンギョレ新聞は日本の強制労働について、「松代大本営の秘密工事に動員された数千人の朝鮮
   人はどこにいるだろうか」と題する記事を載せていた。

    日本は敗戦を控えた1944年11月、東京から200キロメートル以上離れた山岳地域の松代に戦時最高統帥機関
   の大本営を移すため、地下バンカーを作る工事を始めた。いわゆる「本土決戦」備えるため、東京の「宮城」(現在
   の皇居)にあった大本営を地下豪に移す計画だった。日本屈指の総合建設会社である西松組(現在西松建設)と
   鹿島組(現在鹿島建設)が工事を請け負った。工事に朝鮮人6千人と日本人3千人が動員されたと推定されるが、
   正確な資料はない。日本軍が敗戦後に資料の大半を廃棄してしまったからだ。一般に公開されている区間は、象
   山地下壕区間の一部(約500メートル)だけだ。今は1年間で5万人が訪れる観光名所となった。地下壕工事は75%
   程度まで進められたが、8月15日の降伏とともに中止された。

    
戦後処理についての日本とドイツの態度と姿勢の違いはあまりにも大きい。同じ敗戦国なのに何故こうも違うのだ
   ろうか。理由は色々と考えられるが、私が思うには、一番の大きな理由は、ドイツでは敗戦後、それまでの支配層
   と信奉されていた原理は一掃されたが、日本は敗戦後も温存された。その一例として、今も靖国神社がある。
    戦争中の事で言えば、ドイツには軍部にも宗教界にも文学界にも反ヒトラー運動はあったが、日本では天皇制独
   裁に抵抗したのは共産党だけであった。
    結論を言うと、ドイツの戦後は過去の清算であり、日本の戦後は過去の継続である。
   それが事実としてはっきりと現れ出たのが今回の「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その
   後」の中止に至るまでの極右(保守ではない)の言動だ。批判と抗議が殺到した展示の一つに、慰安婦をイメージ
   して2011年に制作された「平和の少女像」がある。少女像の作者の一人であるキム・ソギョンさんは、「
少女像は
   反日の象徴ではなく、平和の象徴であることを知らせるために展示会への参加を決意した。しかし、日本の報道で
   は(少女像は)反日の象徴として映っていた。不快に思うという人がいるのも事実。しかしその不快さは、河村市長
   の言う“国民全体の総意”なのかは疑問です」と複雑な心境を明かし、今回の中止の決断に対して反論したという
   ことだ。
    ここで思い出すのは、第2次世界大戦終了40周年の1985年5月、「荒野の40年」と題した演説で「過去に目を
   閉ざす者は現在にも盲目になる」と言ったワイツゼッカー元独大統領の言葉だ。
   この哲人政治家は、ナチス・ドイツによる犯罪を「ドイツ人全員が負う責任」だと強調し、歴史を直視するよう国民に
   促した。
    ナチスドイツの犯罪についてドイツのマース外相は、ワルシャワ蜂起の生存者や遺族を前に、「犠牲者や家族の
   皆さんに敬意を表すために来た。ポーランド国民の皆さんに許しを請いたい」と述べた。
    大日本帝国の犯罪について韓国の文在寅大統領は、日韓の間には「不幸な歴史による深い傷があり、両国は傷
   を癒やそうと努力してきた」と強調し、「いまになって加害者である日本が傷をえぐるなら、国際社会の良識が決して
   容認しないだろう」と日本の歴史修正主義を批判した。
    歴史修正主義とは何か、簡単に云えば、在ったことを無かったことにするということである。



     「デモ」

        2019・8・12

   「デモ」についてフリー百科事典『ウイキペディア』は次のような解説を載せている。

    デモ活動(デモかつどう、英語: demonstration, street protest)は、ある特定の意思・主張をもった人々が集まり、集団
   でその意思・主張を他に示す行為である。「デモ」とはデモンストレーションの略であり、示威運動示威行為、あるいは
   単にデモとも呼ばれる。その活動内容によってデモ行進デモ集会ともいう。
     
    デモンストレーション英語 demonstration)、略してデモ (demo) とは、物事が現実であることを確かに示すこと、事実で
   あることを論証すること、実物に即して本物の機能を示すことなどを意味する。実際にこの言葉が使われるものとして以下の
   事柄が挙げられている。
    色々な意味があるようだが、私が取り上げる「デモ」は、市民の示威運動・示威行進。身をもって団体の主張を示すこと、すな
  わち路上の抵抗運動としてのデモだ。

        その1  性暴力「黙らない」拡散(赤旗)
    相次いだ性暴力の無罪判決に抗議するフラワーデモが11日、全国各地で行われました。東京駅前では、手に花を持ち、花
   柄のアクセサリーや服を身に付けた人が多く参加。自身や家族、友人が経験した性被害を語りながら、「誰もが安心して暮ら
   せる社会にしたい」と訴えました。

        その2   モスクワ6万人デモ(赤旗)
    
当局によるとモスクワ市議選(9月8日投票、定数45)の候補者排除に抗議するデモが10日、市中心部で行われ、主催者
   側によると約6万人が参加しました。抗議デモは5週連続で行われており、今回は最大規模となりました。

        その3  警察催涙弾を発射(赤旗)
    
中国本土への容疑者移送を可能にする香港の逃亡犯条例改定問題で、改正案の完全撤回を求める人々は10日、郊外の
   ベッドタウンなどでデモ行進や抗議活動を行いました。夜に入り、警察はデモ隊排除のため催涙弾を発射しました。

        その4   対韓規制 1・5万人抗議(赤旗)
  
  韓国ソウルの日本大使館前で10日、日本政府の対韓輸出規制に抗議する集会が開かれました。手にろうそくを持った親子
   連れや市民が、「撤回しろ」などと唱和。発端となった徴用工問題に対しても、謝罪と賠償を求めました。約1万5千人が参加し
   ました。

     ロシアの「血の日曜日事件」や中国の民主化弾圧の「天安門事件」までは遡らないが、この数年のことで言えば、韓国では
   2016年に朴槿恵前大統領を退陣に追い込んだキャンドル革命があった。
    アメリカでは2014年、ファーストフード店の労働者らが最低賃金の引き上げを求める大規模デモを計画し、その大規模デモ
   は、150以上の都市で行われ、マクドナルド、バガーキング、ピザハットなどの労働者は、連帯して最低賃金を15米ドルまで上
   げるよう求めていた。この継続的な一連のデモは「15ドルのための闘い」と呼ばれた。
   2018年、フランスでは「黄色いベスト運動」が起こった。これは基本的には、貧富の格差拡大に対する抗議である。
    今度は小学館の『大辞泉』を開いてみる。次のように解説されている。

    「デモンストレーションの略。労働者,農民,市民がその要求や主張を世論に訴え,政府やその他の相手方に対して要求貫徹,
   抗議意思表現のため行う集団示威行動。
   日本では各地の公安条例がきびしくこれを規制しており,そのため憲法第21条の表現の自由の保障に抵触するか否かに問題
   がある」。

    では「デモ」はなぜ起きるのか、発生の原因は様々あるとしても、その目的とするところは一つである。すなわち、「悪政を撃つ」
   ということである。




       「正しい報道」

         2019・8・11

   毎日いろんな出来事が起こり、それを毎日いろんなメディアが伝えるが、日本にはニューヨーク・タイムスもワシントン・ポスト
  もないので、それらのニュースの正確性と正当性を見極めるのはかなり難しい。中には嘘ばかりの悪質なものもあり、また中
  には午後の演芸レベルの漫談もあり、政治であれ、経済であれ、外交であれ、スポーツであれ、芸能であれ、その他の何であ
  れ、何が事実であるかを検証するには多少の予備知識と若干の手間がかかる。
   正しい報道とは何か? 時間もないので小難しいことは言わない。
  私が選んだ「正しい報道」三題を書き写す。どうかお読みください。
  スポーツ、原発、選挙結果についての報道です。すべて事実です。

    歴史的Vを演じた笑顔のシンデレラに海外反響「彼女はキュートで愛ら

            2019.08.05      THE ANSWER編集部


   米女子ゴルフの海外メジャー最終戦・AIG全英女子オープン最終日は首位から出た渋野日向子(RSK山陽放送)が68をマークし、
  通算18アンダーで初優勝を飾った。海外メジャー制覇は1977年に全米女子プロを制した樋口久子(現LPGA顧問)以来、男女通じ
  て42年ぶり2人目の快挙。笑顔と天真爛漫なキャラクターで海外メディアのハートを射止めた20歳。LPGA(全米女子プロゴルフ協会)
  が優勝後のセレモニーの様子を「なんて可愛いの」と公式ツイッターに動画付きで投稿し、海外ファンの注目も高まっている。
   日本国外で試合をしたこともなかった渋野。明るい笑顔で観客を魅了し、海外メディアから「スマイル・シンデレラ」と称された20歳が
  愛嬌たっぷりの優勝セレモニーを披露した。表彰式が行われたグリーン周りのスタンドには大観衆。大勢のスタッフが花道を作る中、
  優勝者の名前がコールされた。
   拍手と歓声で迎えられたメジャー覇者。トレードマークの笑顔で観客に手を振ると、ペコペコで会釈をしながら歩を進めた。トロフィー
  を持って待ち構えるプレゼンターまで少し距離がある。恐縮しきりのシンデレラは、ピョコピョコと小走りでグリーンの中心に向かった。
  何度も頭を下げる新女王。トロフィーを受け取って写真撮影に応じると、再び拍手と歓声のボリュームが跳ね上がった。この様子を映
  した動画をLPGAが公式ツイッターで公開。「彼女はなんて可愛いのだろう。いつも笑顔」と記し、初々しい姿を紹介した。コメント欄には
  海外ファンの反響が集まっている。


 

   原発安全対策費、5兆円超に 政府の「最安」評価揺らぐ

         8/12(月) 5:00配信   朝日デジタル

   東京電力福島第一原発事故後の原発の安全対策費が、電力11社の合計で5兆円を超えることが朝日新聞の調べでわかった。
  建設が遅れているテロ対策施設の費用は、当初の想定の2~5倍に膨らんでいる。まだ織り込めていない原発も多く、安全対策費が
  今後さらに増えるのは確実だ。電源別で原発の発電コストを「最安」とした政府の評価の前提が揺らぎつつある。
   朝日新聞は2013年から、新規制基準で義務づけられた地震や津波、火災、過酷事故などの対策にかかる費用の最新の見積額
  を電力各社に尋ね、集計してきた。建設中を含めて原発をもつ11社の今年7月時点の総額は、少なくとも5兆744億円となり、1年
  前より約6600億円増えた。
   東電は、柏崎刈羽6、7号機(新潟県)の液状化対策やテロ対策施設の建設費などが増大し、9690億円に倍増した。関西電力も
  大飯3、4号機(福井県)のテロ対策施設の建設費として1308億円を追加した。3原発7基の再稼働をめざす関電の安全対策費の
  総額は1兆円を超えた。東北電力は、昨年まで二つの原発の総額を3千数百億円としていたが、今回は女川(宮城県)だけで3400
  億円とし、東通(青森県)の費用は評価できないとして額を示さなくなった。

 

       自民敗北  原動力は共闘
   
五十嵐仁さんにきく    政治学者・法政大学名誉教授
 
          2019・8・11・18合併号   しんぶん。赤旗=日曜版

    参院選の結果をマスメディア、特に「読売」などは「与党勝利」などと報じましたが、自民党は「負けた」と私は思います。
   自民党は改選前より9議席減。比例代表の得票は240万票減です。有権者全体に占める絶対得票率は16・7%。この
      数字は安倍晋三首相が政権に復帰した2012年以来最低の水準です。
    議席を減らし、得票数を減らし、有権者比の得票率も減らした。三拍子そろっています。これを「敗北」と言わない方が
   どうかしていますよ。
    自民党は単独過半数割れとなりました。これまでだったら新聞に「自民党敗北」という見出しが出てもおかしくありません。
   改憲をめざす安倍首相にとって重大なのは、改憲勢力が発議に必要な「参院の3分の2」を割り込んだことです。これまで
   ならやれたことが、これからはできなくなったのですから。
   【中略】3年前の参院選で野党統一候補が勝ったのは11です。その時に勝利した野党統一候補の多くは現職でした。
   今回はほとんど新人。決まったのも選挙直前で、圧倒的に不利な中でのたたかいで、改選2議席の5倍です。
   【中略】今回の野党共闘の勝利を「一定の成果」として評価しないメディアもあります。しかし、私は「画期的成果」「大勝利」
   といっていいと思います。



       「黄色いちゃんちゃんこ運動」

          2019・8・10 

   「全国革新懇ニュース・411」(7・8合併号)の第一面は同志社大学大学院教授の浜矩子さんのインタビュー記事だ。
  題して「闇の勢力とたたかう市民の力に希望がある」、その一部を書き写す。

   光と闇のツートーン。それが今回の参院選の結果だったと思います。光要因は①改憲勢力「3分の2」未達、②自民党
  の選挙前比10議席減、③「1人区」での野党共闘10議席確保。闇要因は超低投票率。つまり光要因3対闇要因1です。
  光トーンの方が断然力強い。だが、低投票率は民主主義を破壊する。油断の余地はない。

   安倍政権の特徴として、「私物化」ということがよく指摘されますが、自分の野望のために、政治、経済、運営、行政を私
  物化するもとで日本経済はいちじるしく健全性を失っています。

   高齢者が多いことを否定的に見る人がいますが、逆です。希望は高齢者にあり、です。経験を積み、ウソを見抜く見識
  もあれば、行動する時間もある。失うもの、怖いものはないが、時間はある。頑固にアベ政治に反対しアホノミクスに頑強
  に抵抗している。

   日本では、フランスの黄色いベスト運動ならぬ黄色いちゃんちゃんこ運動で、おじいちゃん、おばあちゃんが若者とともに、
  革命を起こす構図がありえるように思います。若者を叱りもせず、おもねりもせず、抱きしめるということでしょうか。子ども
  は親のいうことは聞かなくてもおじいちゃん、おばあちゃんは好きですからね。

   浜さんは1952年の生まれだ。私より3歳年下ということか。ものが良く見えている人だね。
  なるほどね、高齢者が多いということはマイナスではなくプラス要因なのか、これは考えつかなかったね。
  ではその高齢者の割合だが、総務省統計局の調査(平成29年10月1日現在)によれば次のようになっている。

 

  総人口は22万7千人の減少,日本人人口は減少幅が7年連続で拡大

  • 総人口は1億2670万6千人で,前年に比べ22万7千人(0.18%)の減少と7年連続で減少しています。
  • 日本人人口は1億2464万8千人で,前年に比べ37万2千人(0.30%)の減少となり,減少幅は7年連続で拡大しています。

 65歳以上人口は3515万2千人,割合は27.7%で過去最高

  • 15歳未満人口は1559万2千人で,前年に比べ18万8千人の減少となり,割合は12.3%で過去最低となっています。
  • 15~64歳人口は7596万2千人で,前年に比べ60万人の減少となり,割合は60.0%で平成4年(69.8%)以降,低下を続けています。
  • 65歳以上人口は3515万2千人で,前年に比べ56万1千人の増加となり,3500万人を超え,割合は27.7%で過去最高となっています。
  • 75歳以上人口は1748万2千人で,前年に比べ57万4千人の増加となり,平成27年以降,15歳未満人口を上回っています。

   他国の事情は知らないが、この調査発表を見ると日本は確かに老人の多い国だ。より正確に言うならば、貧しい老人の
  多い国だ。
   生活困窮支援を行うNPO法人ほっとプラス代表理事で社会福祉士の藤田孝典さんに『下流老人』(朝日新書)という本があった。
  サブタイトルは「一億総老後崩壊の衝撃」というものであった。
  藤田の定義によれば、下流老人とは「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」のことで、2015年現在、下流
  老人は日本国内に推定600万~700万人いるということだ。
  その特徴は、以下の3つが挙げられる。
  1. (高齢期の)収入が著しく少ない
  2. 十分な貯蓄がない
  3. 周囲に頼れる人間がいない(社会的孤立)

  藤田によれば、下流老人は、これらのセーフティネットを失った「3ない状態」にあり、自力では健康で文化的な生活を営むことが困難な
 状況にあると考えられるということだ。下流老人は当事者だけでなく、全世代の国民にかかわる社会問題であるとして、これを放置すれば、
 経済的負担の大きさから親と子の2世代が共倒れとなり、高齢者の尊厳が失われ、将来の不安から現役世代の消費が抑制されたり、少
 子化を加速させる要因にもなり得ると指摘している。
  そこでだ、この下流老人たちが立ち上がればどういうことになるのか、黄色いちゃんちゃんこ運動か、やってみたいね。
 まだ終わったわけではない。生きている限り、人間は明日を見る、今日とは違う明日を見る。
 誰の言葉であったかは忘れたが、人間は可能性の動物だ。

     人間は現在もっているものの総和ではなく、

     彼がまだもっていないもの、

     これからもちうるものの合計である。
                                  ジャン・ポール・サルトル



       「文化的後進国」

          2019・8・9

    長崎で開かれた原水爆禁止2019世界大会にオーストリアの政府代表としてゲオルゲビルヘルム・ガルホーファー
   同国欧州統合外務省公使が出席している。長崎市内で9日、この人と共産党の小池晃書記局長が懇談し、核兵器禁
   止条約の発効に向けた取り組みや今後の運動の発展などについて意見を交わしたということだ。
    その様子を新聞は次のように伝えている。

    ガルホーファー氏は、9月の国連総会の際に、世界のNGOと協力して、禁止条約の署名・批准の式典を計画している
   と説明。「批准国が増えれば、さらに批准国が生まれ、発効が早まる」と述べました。
    また、オーストリアが憲法で核兵器と原子力発電を禁止していることについて、ガルホーファー氏は「1970年代初頭、
   当時の政権が原発を建設しようとした際、国民の間に大きな反対の声があがった」と紹介。78年の国民投票で反対が
   上回り、86年のチェルノブイリ原発事故などを受けて、99年8月、「非核オーストリア」の原則が憲法に追加されたと説明
   しました。


     私はこの記事を読んでいて、文化的先進国とは何かということについて考えさせられた。
    その前に今日の新聞からもう一つ書き写す。コラム「きょうの潮流」、これは全文を転写する。

   きょうの潮流


                     2019・8・9   しんぶん・赤旗

   「人類みなヒバクシャ」―。海外に発信活動をする長崎の若者が核兵器使用の恐怖と廃絶する大切さを感じてもらうため考
  えた“定義”です▼ヒロシマ、ナガサキの被爆者、世界各地で行われた核実験による被ばく者、核兵器の脅威の下、いつ次の
  被爆者になるかわからないリスクを抱え生きている私たち全員がヒバクシャだと▼被爆74年の今年、被爆者の平均年齢は82
  歳をこえました。「死ぬまで『核兵器廃絶』を訴え続けます」。長崎市平和式典で被爆者代表として決意を語った山脇佳朗(よし
  ろう)さんは85歳です▼「被爆者の役目は核兵器の残酷さを伝えることだ」との思いから、60歳を過ぎて独学で学んだ英語に
  よる被爆体験の講話もします。「被爆者が生きているうちにあらゆる核保有国に『核兵器をなくそう』と働きかけて」と安倍晋三
  首相に直言しました▼「被爆者のいる時代の終わりにいることを共に考えよう」。田上(たうえ)富久長崎市長は、原水爆禁止
  2019年世界大会長崎でこう話しながら「核兵器をなくしていく最大の力は市民社会です」と強調。式典で「原爆は“人の手”に
  よってつくられ“人の上”に落とされました。だからこそ“人の意志”によって、無くすことができます」と呼びかけました▼“人の
  意志”を表す一つがヒバクシャ国際署名です。「被爆者とともに核兵器のない平和で公正な世界」へ転換を。長崎で誓った思い
  を胸に、10カ月後に迫るNPT(核不拡散条約)再検討会議につなぐ行動を草の根で粘り強くコツコツと。


    先進国という言葉は、一般的には経済的に発達している国という意味を持ち、事実、それらの国が国際社会の経済を
  リードしている。G7とか、G20とか呼ばれる国際会議も参加の資格はこれである。
  従って、先進国という言葉は経済的に富裕な国と定義づけることはできるとしても、文化的な優越性を保証するようなニュ
  アンスはない。あったとしても、それはせいぜい車社会であるとか、電化製品が行き渡っているといったような利便性の範
  疇での生活水準のことでしかない。だから経済的先進国が、実は文化的後進国であるというようなこともあり得る。
  銃乱射事件が後を絶たないアメリカを文化的先進国と呼ぶことは誰にとっても無理である。デモ隊に警察官がゴム弾や催
  涙弾を陣取りゲーム感覚で発射するフランスを文化的先進国と呼ぶのも無理がある。
   この1日に愛知県で開幕した国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019年」の「表現の不自由展・その後」と題した企画展
  が、75日間の開催予定だったはずだが、わずか3日で中止に追い込まれた。
  河村市長が、 少女像や天皇に関する展示を「日本国民の心を踏みにじる行為」だと批判した。これに対して大村知事は、
  「公権力を持つ立場の方が『この内容はよくて、この内容はだめ』と言うのは検閲ととられても仕方がない」と批判した。
  この件について朝日新聞は、「あいち企画展 中止招いた社会の病理」と題した6日の社説で、「市長が独自の考えに基づ
  いて作品の是非を判断し、圧力を加える。それは権力の乱用にほかならない」と書いた。
   そして茶坊主筆頭の菅義偉だ。芸術祭は文化庁の助成事業であるが、2日の会見で「交付の決定にあたっては、事実関
  係を確認、精査して適切に対応したい」と助成の見直しを示唆する発言をした。
   そこへ今度は大阪の松井一郎市長が「慰安婦問題というのは完全なデマ」と追い打ちをかけた。
  この騒動で何が見えてきたか、この国には「表現の自由」がないということである。つまり文化的後進国であるということだ。
   ガルホーファー氏はオーストリアの政治家である。小池晃氏は日本共産党所属の政治家である。
  河村たかし名古屋市長、菅義偉官房長官、松井一郎大阪市長、この3人も一応は政治家と言うことになっている。
  不思議な国だね。



       「ナガサキ」

         2019・8・8 

   昨日は長崎で原水爆禁止世界大会が開かれた。
  主催者報告した世界大会議長団の安斎育朗さんは、「ヒバクシャ国際著名を世界中に広げ、原水爆禁止世界大会
  ニューヨークに総結集しよう」と訴えた。挨拶した田上富久・長崎市長は「核兵器をなくすのは市民の力だ」と述べ、連
  帯する決意を語った。
   この日、安倍首相は官邸でエスパー米国防長官と会談し、「日米同盟の絆は、かつてないほど強固だ。抑止力、対
  処能力を強化し、『自由で開かれたインド太平洋』の実現に向けて協力を進めていきたい」と表明した。
  何かが狂っている。この日、日米の政府関係者が語らなければならないことはヒロシマ・ナガサキについてであって、
  新たな戦争の準備が整ったことを高らかに歌い上げることではないはずだ。安倍内閣とは、いったいどこの国の政府
  なのか。
   6日、安倍晋三首相が徴用工訴訟問題に関して韓国に「約束を守ってほしい」と語ったことを受け、韓国の趙世暎(
  チョ・セヨン)外務第1次官は、「日本の不当な経済措置が輸出規制の問題ではなく、歴史問題に基づく経済報復だと
  証明された」と反発し、「真実に背を向けてはならない」と強調した上で「過去を否定し、人権を無視し、自由貿易の秩
  序を損なう利己的な態度を捨てるべきだ」と批判した。
   5日、リマで開かれているパンアメリカン競技大会に招待されたロス五輪陸上四冠のカール・ルイス氏は、スポーツ
  界の男女平等について問われると、「われわれの大統領は人種差別主義者であり、女性を蔑視する人物だ。自分以
  外の誰も尊重していない」と述べ、「われわれは権利のためにたたかい、お互いに愛しあわなければならない」と訴えた。
   もう一人のアメリカ人の声を聴く。場所は米中西部ミシガン州デトロイトで開かれた来年の大統領選挙の民主党候補
  選びに向けた討論会の会場だ。
  「外交に焦点をおいた対外政策が必要だ。お互いに殺し合うのでなく、テーブルについて話し合い、紛争を終わらせる
  というものだ。私が大統領なら、国連に行き、(現政権のように)国連を攻撃し信用を落とすことなく、問題解決を平和的
  に追求する。米国は世界の警察官とはなり得ない」。とサンダース上院議員は語っている。
   ふと思うのだが、もしもサンダースさんが大統領になったら日本はどうするつもりなのだろうか。
  また高価なゴルフセットを用意して一番乗りのご挨拶に伺うのだろうか。それとも、また「おもてなし」の準備をするのか。
   長崎という地名の由来は、この地を拠点とした桓武平家九州千葉氏本家が、岬の長さから「長崎氏」を名乗ったこと
  からとされる。また一説によれば、鎌倉幕府執権・北条氏の御内人である長崎氏の一派であるとも。そうであれば内管
  領・長崎円喜の所領だったということになる。円喜は法名で、俗名は三郎高綱。
   昭和の歌姫・美空ひばりに『長崎の蝶々さん』という歌がある。今では誰も歌わないだろうが、美空ひばりという歌手は
  こういう歌も歌える人であった。そして、その生き方は、お上無用の叛骨で貫かれていた。もちろん、それは政治的なも
  のではなかったが、この人は反社会的勢力との繋がりについて、それを隠すことも謝罪することもなかった。
  山口組三代目田岡一雄はひばりを「お嬢」と呼んで可愛がり、ひばりは田岡を「おじさん」と呼んで慕った。
   作詞家・作家である中西 礼は満州からの引き揚げ者である。
  この人に『長崎ぶらぶら節』(文春文庫)という小説がある。長崎の丸山の芸者愛八が、研究者古賀十二郎と長崎の古い
  歌を探す物語
だ。
   中西さんは言う(しんぶん・赤旗・日曜版)。
  「戦争を知る僕にとって、改憲を目指す安倍(晋三)首相はとんでもない政治家です。そもそも、憲法を守ることは国会議員
  の責務です。憲法は権力を縛るためにあるのに、それが嫌だから変えたいということ自体が、本来あるべきことではありま
  せん」。
  
   歴史を直視せよ。そして、せめて今日一日ぐらいは罪を償え。
    
      合掌。



       「どこの国の政府なのか」

         2019・8・7 

    今日の新聞の第一面は「ハ月の光」についての報道だ。
 
    原水爆禁止19年世界大会  ヒロシマデー集会開く

    広島に原爆が投下されてから74年となる6日、原水爆禁止2019年世界大会・広島「ヒロシマデー集会」が
   広島市内で開かれました。被爆75年の2020年を「核兵器のない平和で公正な世界」への歴史的転機にしよ
   うと、「広島からのよびかけ」を採択。

   
この日この場所で日本の政治家はどういう発言をしたのか。

        松井一実・広島市長
    「核兵器のない世界の一里塚となる核兵器禁止条約の発効を求める市民社会の思いに応えていただきたい」と訴え。
    日本政府に対して「唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への署名・批准を求める被爆者の思いをしっかり受け
    止めていただきたい」と述べた。
    
        安倍晋三・首相
    
 「核兵器国と非核兵器国の橋渡しに務め、双方の努力を得ながら対話を粘り強く促し、国際社会の取り組みを主導
     していく決意です」と従来の立場を繰り返し、核兵器禁止条約にはいっさい言及しませんでした。

         志位和夫・共産党委員長
     
「この日にこの場に立ち、人類史上最悪の非人道的兵器によって命を奪われた多くの方々の無念を思い、深い追悼
     を申し上げます」「唯一の戦争被爆国・日本の政府が、核兵器禁止条約に背を向けている恥ずかしい状況を変えるべ
     く奮闘したい。とくにヒバクシャ国際署名をさらに大きく広げる活動の一翼をになって頑張る決意です」。

     この日、広島の大会には政府代表としてオーストリアのガルホーファー公使とキューバのリベロ臨時代理大使が参加し、
    核兵器禁止条約の早期発効を促進する発言をしている。
    アントニオ・グテレス国連事務総長からはメッツセージが送られ、それを国連の中満泉軍縮担当上級代表が代読した。
     「広島からのよびかけ」、全文転写する。

 

   原水爆禁止2019年世界大会・広島決議

    広島からのよびかけ

   6日、広島市で開かれた原水爆禁止2019年世界大会・広島大会で採択された決議「広島からのよびかけ」(全文)は、次の
  通りです。


    ちちをかえせ ははをかえせ/としよりをかえせ/こどもをかえせ
   わたしをかえせ わたしにつながる/にんげんをかえせ(峠三吉『原爆詩集』より)

    74年目の広島原爆の日―私たちは、「にんげんをかえせ」という原爆詩人の叫びを思い起こします。
   原爆は、人間として死ぬことも、人間らしく生きることも許しませんでした。それは、「人間の尊厳」を根こそぎ奪う究極の非人道
   兵器だったのです。私たちは核兵器の使用を絶対に許すことができません。その廃絶こそが、核の脅威を根絶する唯一の保証
   であり、人類生存のための緊急課題です。
    来年は被爆75年です。「生きているうちに核兵器の廃絶を」との被爆者の願いを胸に、「核兵器のない世界」をめざす運動を
   飛躍的に強めなければなりません。「国際会議宣言」のよびかける2020年にむけた世界的な行動に立ち上がりましょう。
    核兵器の脅威は決して過去のものではありません。アメリカは核使用の姿勢を強めています。中距離核戦力(INF)全廃条約
   の失効は核軍拡競争の悪夢をふたたび招きかねません。五つの核保有大国は、核不拡散条約(NPT)再検討会議の合意に背
   をむけ、核兵器禁止条約に反対しています。
    「核兵器は安全の保証だ」とする「核抑止力」論は、核兵器の非人道性の告発によって破綻しています。核兵器禁止条約の発
   効はもはや時間の問題です。核兵器にしがみつく勢力による逆流は、彼らの孤立のあらわれです。
    あらゆる逆流に抗して核兵器廃絶にむけた前進をかちとるために、来年5月にせまったNPT再検討会議にむけ、草の根から
   の運動、市民社会と諸国政府の共同の力を大きく結集していきましょう。
    2020年までに世界数億をめざす「ヒバクシャ国際署名」の運動を、首長や議員とも共同し、自治体ぐるみ、地域ぐるみで発展
   させましょう。アメリカの「核の傘」からの離脱と核兵器禁止条約への参加を日本政府に強く求めましょう。400を超えた禁止条約
   への署名・批准を求める自治体意見書のとりくみをさらに大きく広げましょう。日米核密約を破棄し、非核三原則の厳守・法制化を
   求めましょう。
    ニューヨークでの原水爆禁止世界大会をはじめ、2020年NPT再検討会議での国際共同行動を成功させましょう。全国各地か
   ら訪米代表団を送り出しましょう。
   被爆の実相をさらに大きくひろめ、核兵器の非人道性を告発しましょう。すべての地域・自治体で「原爆展」や被爆体験を語る集い
   に取り組みましょう。原爆症認定制度の抜本的改善とともに原爆被害への国家補償を実現するために、被爆者援護・連帯の活動
   をいっそう強めましょう。「黒い雨」地域の指定を拡大し、被災者の救済を実現しましょう。
    安倍9条改憲阻止のたたかいをさらに発展させ、「戦争法」を廃止しましょう。県民の尊厳をかけた「オール沖縄」のたたかいと固
   く連帯し、名護市辺野古への新基地建設の断念、普天間基地の即時返還を求めましょう。軍備拡大と日米軍事同盟の強化に反対
   しましょう。
    朝鮮半島の非核化と東アジアの平和構築のため、憲法の平和原則をいかした外交を展開するよう政府に強く求めましょう。深刻
   化する日韓関係は、政経分離の原則にもとづき、侵略と植民地支配の反省に立った理性的な対応により改善することが必要です。
   日韓はじめ東アジア地域における平和を求める市民運動の連帯を大きく発展させましょう。
    原発再稼働に反対し、原発からの脱却と自然エネルギーへの転換を求めましょう。地球環境保護を求める運動を強めましょう。
   雇用とくらしの破壊、貧困と格差の拡大に反対し、軍事費を削ってくらし・福祉・教育をまもる運動を発展させましょう。あらゆる差別
   に反対し、ジェンダー平等、LGBTの権利拡大を求めましょう。表現の自由へのあらゆる侵害に反対しましょう。
   こうした運動を合流し、市民と野党の共同をさらに発展させて、被爆国にふさわしい役割を政府にはたさせましょう。
   平和行進をはじめ全国各地から反核平和の思いをつないで広島に集結した私たちはよびかけます。人間らしく生きたいと願うすべて
   の人びとと手を携え、人間の尊厳、個人の尊厳のための壮大な共同をつくり出しましょう。被爆者とともに、若い世代とともに、未来を
   切りひらいていきましょう。

     ノーモア・ヒロシマ ノーモア・ナガサキ ノーモア・ヒバクシャ ノーモア・ウォー




      「笑いとは何か」

        2019・8・6 

    この数週間、吉本興業の問題がテレビ・新聞・週刊誌・ネットとどこでも大騒ぎだ。
   事の起こりは一部の芸人の闇営業(反社会的勢力との結びつき)というものであったが、発覚後の吉本興業の
   対応の不透明さが、この会社の体質そのものを問うという次元に変化していったようだ。つまり、問題は二つあ
   るということだ。一つは、いうまでもなく芸人の闇営業が持つ犯罪性であり、いま一つは、「笑い」というものが持
   つ社会との関係性(機能と役割)、すなわち「文化」の問題である。
    この問題について色々な人が意見を述べているが、最初の問題については当事者及びその周辺が活発な応
   酬を展開しているが、後の問題については今のところ本質的な意見というものは出ていないようだ。分類してみ
   れば、先の問題は芸能スキャンダルというものであり、後の問題は社会の健全性に関わる状況の問題である。
    どちらがより重要かということはないけれども、後の問題が解決出来ないとすれば、先の問題はこれからも慢
   性的に起こり続けるだろう。
    そうした中、今日の新聞の「焦点・論点」欄で日本共産党の清水忠史衆院議員が「吉本興行の問題  元芸人
   として思うこと」と題してインタビューに答えていた。
    清水さんは1968年大阪府生まれの51歳。元は松竹芸能所属の漫才師、95年の阪神・淡路大震災のボラン
   ティアの中で政治に関心を寄せ、97年に日本共産党に入党という経歴を持つ。
   ここから先は清水さんの語るところを聞く。

    問題は報酬の最低保障がないことです。「食えない分は自分たちで稼げ」と事務所は闇営業を容認してしまって
   いる。闇営業だと反社会的勢力とのつながりを見抜くのが難しい。事務所がタレントを守るために最低保障や仕事
   の見極めに責任を負うべきです。

    ギャラの話を先にするような若手芸人は生意気だから使わないなどと言われてしまう世界です。やっぱり売れた
   いし、たくさん仕事がほしいじゃないですか。ほとんどのタレントさんはそういう弱い立場でやっています。

    文書での契約にシフトしていくことが大事です。しかし、それだけではだめです。吉本が養成所の合宿参加のため
   「死亡しても責任は一切負いません」という誓約書の提出を求めていたことが発覚しました。「参加する人は法律を
   守ること」とも書いてあったといいます。法律違反のことを誓約させといて、法律を守れと迫るのはこれこそ笑えない
   ギャグです。

    反社会的勢力からの金銭は受け取っていないといううそをついたタレントが、正直に言おうとしたら、「全員連帯責
   任、クビにする」(吉本興業・岡本昭彦社長の会見、7月22日)と止められた。問題をもみ消そうとしたといえます。
   これは企業の体質の問題です。タレントだけに責任を負わせてすむ問題じゃありません。
    政治との距離でいえば、吉本は経済産業省所管の官民ファンド「クールジャパン機構」から最大100億円の出資
   を受ける事業に参入しています。行政との関係では、所属タレントが大阪万博の誘致に協力したり、大阪市と吉本
   で包括連携協定を結んだりしている。吉本新喜劇に安倍首相が出演したり、吉本の芸人が首相官邸を訪問したりし
   たことも政権との深いかかわりを示しています。

    お笑いの原点というのは、権力批判、権力風刺だと思います。とくに上方大阪というのは庶民の笑いですからね。
   弱者の視点で強いものを笑い飛ばしてスカッとする。それが大阪の笑いなのに、権力におもねるようなものが笑える
   のか。権力側の政府や行政と深く結びついて果たして批判や風刺ができるのか。お笑いの矜持(きょうじ)を取り戻し
   てほしいです。

  
  アンリ・ベルクソンに『笑い』という有名な本がある。サブタイトルは「おかしみの意義についての試論」、今、手許に
   あるのは林達夫の訳による岩波文庫本(青ー645-3)だ。
    巻末の林達夫の解説を読む。
   「笑いはベルクソニスムと同じく自動的なもの、こわばったもの、出来合いのものに対する反撥、生の自発性、流動性
   への合流である」。
    ウイキペディア(フリー百科事典)では次のように解説されている。

  
 「笑い(わらい)とは、楽しさ、嬉しさ、おかしさなどを表現する感情表出行動の一つ」

   笑いは一般的に快感という感情とともに生じ、感情体験と深くかかわっている。また、笑いは感情表現の中で
  も極めて特殊なものであり、すぐれて人間的なものである。一般的に動物の中で笑うのは人間だけである。怒り
  悲しみなどの表現は動物にもあるが、笑いがすぐれて人間的である理由として、笑いには「笑うもの」と「笑われ
  るもの
」という分離があり、何かを対象化するというの働きが必要となる。
 

   水の都の大阪は『雨月物語』を書いた上田秋成(1734~1809)の街である。お上無用の都大阪は「知行合一」の中斎・
  大塩平八郎(1793~1837)の街である。私の知る大阪は、自由民権の開祖である兆民・中江篤介の終焉の街である。
  大阪とは何か、一言でいえば、叛骨の街である。
   遠い昔のことだ。私はその街でリー・モーガンの『ザ・サイドワインダー』を聴いていた。
  読んでいた本は『浪花の恋の物語』、もちろん近松門左衛門のものではない。路上の不良にそんな高級なものが読めるわ
  けがない。では誰の書いたものだったのか、よく思い出せないが、多分、それを書いたのはこの私だろう。それは一種の読
  書的体験論であった、いや、体験的読書論であったか。
  大阪は、私にとってそういう街であった。お上無用の叛骨の街。
   芸能においての笑いとは、不条理を告発するということである。
  林達夫は、この精神をウイス・コミカと言った。意味は、「喜劇的精悍さ」ということであるらしい。マーク・トウ
インならば、
  「戦闘的民主主義」と言ったか。




      
     「ていね9条の会」
 
      人とともに生きる

          2019・8・5 


   昨日、「ていね9条の会」の第2回目となる学習会「講演と音楽のつどい」が手稲区民センターで開かれた。
  講師は「人とともに生きる」と題して札幌豊平教会の稲生義裕牧師、音楽の方は村上テル子さん(星置9条の
  会呼びかけ人)の「グスタフ・マーラー追想」、曲目は「ピエ・イエス(慈愛深いイエスよ)」、この2時間がどういう
  内容と雰囲気を持つものであったかは星置9条の会の代表である福盛田勉さんの開会の挨拶が過不足なく
  見事に表現しているので、先ずこれを転写してから話を起こそう。簡潔にして明解、けだし名文である。
  (写真は勉さんのフェイスブックから転写する)。

開会のあいさつ

   本日は何かとお忙しい中、ご参加いただきありがとうございます。
  手稲区内には少なくない「九条の会」があり、それぞれ、地道に活動をしています。昨年、手稲区全体
 での企画・活動をしてみないかということで「ていね九条の会連絡会」が発足、第1回学習会を本日と同
 じ会場で開催しました。

  年に最低1回の企画ということで、第2回学習会を札幌豊平教会牧師の稲生(いのう)(よし)(ひろ)
 を講師にお招きして開催することになりました。

  主催は「連絡会」ですが、責任幹事は参加団体持ち回で「星置9条の会」が今年の当番です。星置らしい
 企画・運営ということで、本日の内容となっています。
  星置9条の会は2004年(平成16年)6月10日全国九条の会発足の翌年、2005年3月5日に設
 立総会を開催。以後、年に2回から3回の企画を継続して、今年3月には第41回交流会を開催しました。

  毎年12月の「みんなで平和を語り合う望年会」は会継続の力になっています。設立当時からの中心的「呼
 びかけ人」5名が鬼籍に入りましたが、先人の遺志をついで、微力ではありますが平和の灯を消さぬよう活
 動しています。

  星置では、座学だけでなく、毎回必ず文化講演(フルート・オカリナ・ハーモニカ・ギター演奏や詩・小説
 の朗読等)と憲法9条の朗読、「憲法9条五月晴れ」の合唱をプログラムとして開催してきました。本日の学
 習会は「星置方式」として、盛沢山ですがお楽しみいただければ幸いです。以上、開会の挨拶といたします。

 

      2019年8月4日・日曜日

ていね九条の会連絡会幹事

(星置9条の会代表 福盛田勉)



 
      「フェイスブック」2019・8・4   福盛田 勉


  連日猛暑の中、爽やかな演奏に暑さを忘れた。文化は平和の象徴今日は「ていね九条の会」第2回学習会。
 60名定員の会場に72名が参加して、当番幹事長としては
  星置9条の会の運営同様、参加者全員での「憲法九条五月晴れ」の合唱にはじまりキーボード演奏3曲で終了。
 2曲は講演講師の稲生義裕札幌豊平教会牧師に忖度??して、オルガン音での神聖なる曲、最初のネコ踏ん
 じゃた!の連弾のあとの心洗われる感動曲、一部だけアップでごめんなさい。
 講演は「人とともに生きる」