ハック・フィン協奏曲

         2018・1・1から

  私は私の意見を述べる。それがよい意見だからではなく、私自身の意見だからだ。

 
    


      「種を蒔く人」

         2020・5・25 

   朝の9時、妻と次女・胡桃のお買い物ブギの運転手役を仰せつかり清田区美しが丘にあるアメリカ資本のスーパー
  マーケット「コストコ」へ向かった。カーナビの案内音声は1時間5分の距離だと教えてくれる。何だか食料品調達という
  よりピクニック気分だ。
   妻が言うには、コストコは来年の4月30日に石狩市の国道337号線沿いに道内2店舗目となる倉庫店をオープンさ
  せる予定だという。それで今日はその下調べということだそうだ。
   コストコで買い物をするには会員にならなければならないということなので、入店後、その手続きをした。氏名・住所・
  電話番号を契約書に書き込み、顔写真を撮られた後、メンバーズカードを受け取った。この時点で倉庫店内の雰囲気
  が日本のスーパーとは全く異質な空間であることが分かった。どこか博物館を思わせる背の高い大型の陳列棚と群れ
  を誘い込むような開放的な誘導コース、これがアメリカン・スタイルというものなのだろうか。
   ここでは夕食の惣菜として豆腐や野菜や魚肉の切り身を籠に入れながら店内を見て回るというような呑気な風景は見
  られない。その強制的な品揃えは決して豊富とは言えず、また日本の食文化(五色・五味・五法)の理解に努めたという
  跡もない。陳列棚にある商品は食料品に限らず家庭用品、化粧品、レジャー用品とすべてが大型パックなのである。
  例えば食料品だが、包装の単位には個食や二人家族といった想定はなく、大家族の1週間、ものによっては1カ月分で
  ある。買い物客は帰宅後それを小分けして冷凍保存するというスタイルだ。
  しかし、同じものを1か月に渡って食べ続けるというのは料理というよりは飼料の世界の感覚だ。確かにアメリカンだ。
  ここでは鮮度というものはあまり重要視されてはいない、追求されているのは物流の量目とその時間の短縮である。
   ネットを覗いて見ると、「コストコのストアコンセプトは、入荷したままのパレットに乗っている商品を大型の倉庫に並べて
  販売することにより、管理や陳列にかかるコスト(費用)などを徹底的に抑える倉庫店スタイルである。入荷した商品は
  閉店後の深夜に、フォークリフトで店内に運び、パレットに載せたままの状態で販売することが特徴である」と解説されて
  いる。
  消費者の家族構成というものは始めから問題外とするこの販売方法は、大雑把にして合理的、情緒的なものは一切無い。
  レジを済ませて商品売り場の外側に出るとそこにはフードコートがあって、やはりホットドックとピザとコカコーラが待ち受け
  ていた。どこまでもアメリカン・ライフである。大衆文化の国、大量消費の国、ヘンリー・フォードとウオルト・デズニーの国、
  個人が存在しにくい民主主義の国。
   『長田弘詩集』(思潮社・1968年発行)の中に「スーパーマーケットのなかのわれわれのオデッセイ」という言葉があった。
  これは1950年代のビートニクの詩人アレン・ギンズバーグ(1926~1997)の代表作『吠える』のなかの詩「カルフォル
  ニアのマーケット」について触れた一節だが、その詩はこんな雰囲気だ。

   「ぼくは見かけた、ウォルト・ホイットマン──子どももいない寂しい年寄りの漁り屋のあなたが、冷蔵ケースの肉をあちこ
   ち突っつきながら、店員たちに色目を使っているのを。ぼくには聞こえた、店員のひとりひとりにあなたが訊ねているのが
   ──ポークチョップを殺したのは誰か。バナナの代金は。君はぼくの天使かい。」
                        (川本皓嗣訳『アメリカ名詩選』岩波文庫)

    家族連れで賑わう店内では全員がマスクを着けている。互いに見えるのは二つの目だけだ。感情は隠されている。
   それでも店内の空気はどこまでもデズニーランドのように祝祭的だ。その理由は分からない。本当に楽しいのだろうか。
    ギンズバーグはこう言っている。

   「きみ自身の内なる月の光が照らすところにしたがいたまえ。狂気を隠してはいけない」 。

    星置に帰って来たのは正午。ファミリーレストラン「ガスト」でヒレカツ定食を食べた後、家の近くのホームセンターで苗
   を買った。青紫蘇、ミニトマト、スイートバジル、南蛮、他にも育ててみたいものがあったが、なにぶんにも農地が広大な
   ので、今日のところはこれまでとした。先日、ある友人に貰ったスイートコーンの種もあるので、取りあえずはこの数種で
   農業開始だ。コストコとは全く正反対の生活様式、笑うなかれ、私もまた一個の農本主義者である。血と汗と涙の自給自
   足、すなわち、清く、貧しく、美しくである。
    農作業で一汗かいた後、部屋に戻って缶ビールを開け、またビートルズの『アンド・アイ・ラブ・ハー』を聴く。

    今日の核心
     ◆黒川検事長が不問なら自らの閣議決定と矛盾
     第一次安倍政権は2006年12月19日、鈴木宗男衆議院議員(当時)の質問主意書への答弁で賭け麻雀が賭博罪(刑法
    185条、最高で50万円の罰金)に当たると閣議決定しました。
    これは2006年12月8日に提出された「外務省職員による賭博に関する質問主意書」に答えたもの。

    「しんぶん・赤旗」の日曜版(24日付)に演出家の宮本亜門さんが、コロナで不安を抱える人応援の「上を向いてプロジェ
   クト」を立ち上げたと書いてあった。

    「上を向いてプロジェクト」では、大竹しのぶさんや市村正親さんらアーティストや一般公募の人たちの映像を編集。ネット
   上で坂本九さんの名曲をリレーで歌い、大きな感動を呼びました。


    『上を向いて歩こう』は中村八大作曲、永六輔作詞、私の好きな『黄昏のビギン』のコンビである。
   この歌が爆発的にヒットした時(1961年)、私は道東の斜里にいた。ビートルズに出会う前のことであったから小学校の高
   学年の頃か。45回転のシングル盤(ドーナツ盤と呼んでいた)をレコードプレイヤーに載せて聴いていた。
   坂本九さんは1941年生まれだから、この歌は九さんにとっては二十歳の勲章である。
    あれから何年経ったのか、亜門さんはこう言う。

    日本では、「エンターティンメントの世界に政治を入れるな」といわれます。それはおかしいんですね。ドイツは政治が入って
   こその演劇です。プロパガンダではなく、いろんな考え、思想、多様性を認めていくことが演劇の仕事です。
    ナチス支配下のオーストリアを舞台にした「サウンド・オブ・ミュージック」など、名作には全部政治的なものが入っています。
   僕も、われわれはどう生きていくのかという問いに答えるべく、一歩ずつ前に進んでいきたいと思います。

    このプロジェクトでは歌とダンスを動画配信している。歌の方は大竹しのぶさんがトップを務めている。ダンスはダ・パンプ
   のISSA(イッサ)さん公式ボーカリストを務めている。

    「上を向いて歩こう」(英題はスキヤキ)。


    上を向いて歩こう
    涙がこぼれないように
    思い出す 春の日
    一人ぽっちの夜

    上を向いて歩こう
    にじんだ星をかぞえて
    思い出す 夏の日
    一人ぽっちの夜

    幸せは雲の上に
    幸せは空の上に

    上を向いて歩こう
    涙がこぼれないように
    泣きながら歩く
    一人ぽっちの夜

    思い出す 秋の日
    一人ぽっちの夜

    悲しみは星のかげに
    悲しみは月のかげに

    上を向いて歩こう
    涙がこぼれないように
    泣きながら歩く
    一人ぽっちの夜
    一人ぽっちの夜
    上を向いて歩こう……

     最後は22日の「スポーツ・ニッポン」の記事だ。

       大竹しのぶ 記者らと賭け麻雀の黒川氏に「怒りを通り越して、恐ろしい」

女優の大竹しのぶ(62)が22日、自身のインスタグラムを更新。緊急事態宣言のさなか、5月1日と同13日に産経新聞記者
    や朝日新聞社員と賭け麻雀をしていたことを認め、辞表を提出した東京高検の黒川弘務検事長(63)について「なぜ麻雀が
    できるのだろう。わからない」などと批判の投稿をした。  大竹は「信じられない事が昨日の夜ありましたね」と切り出し、「検察
    官というのは法を犯した人を起訴できる唯一の仕事であるはずなのに、その人が、かけ麻雀をしていたなんて、しかも事実を伝
    えるべき仕事の新聞記者と」とあきれ。  「自粛を守り、沢山の人が苦しい思いをしています。長い間守ってきたお店を閉めた人、
    面会することも許されず、病院で亡くなった方もいることでしょう。先が見えずに命を絶ってしまった方もいました。犯罪に走った人
    も。そして命をかけて働いている医療従事者の方たち、明日からどうやって生きていけばいいのか、途方に暮れている人たち」と
    記し、「そんな人がいる中で、なぜ麻雀ができるのだろう。わからない。怒りを通り越して、恐ろしいと思いました」と怒りをつづった。
    「本当の言葉で本当の事を教えてくれる人に早く会いたい」とし、「私達一人一人しっかりと生きてゆきましょうね。もう少しです。とに
    かくもう少しです。そこからまたスタートです。希望が持てる様になる日まで、頑張りましょうね」と呼びかけた。

    坂本九さんも宮本亜門さんも大竹しのぶさんも「種まく人」だ。

       思い出す 夏の日
            一人ぽっちの夜




       「内閣支持率」

          2020・5・24 

    雀聖・黒川弘務主演の『麻雀放浪記』に共演者を出したのはネトウヨの産経と偽紳士の朝日である。
   今のところ毎日の共演は確認されていない。その毎日が23日に実施した世論調査の結果を発表した。
   それによると安倍内閣の支持率が27%に急落したということだ。前回調査(6日)の支持率は40%で、一気に13
   ポイントの下落、不支持率は19ポイント増の64%だということだ。
    法務省も調査結果を公表した。これは東京高検検事長を辞職した黒川弘務についてのものだ。
   新聞記者らとの賭けマージャンは5月1、13両日だけではなく、約3年前から月に1,2回程度、金銭を賭けたマー
   ジャンを行っていたということだ。病みつきというのか確信的常習犯である。昔の東映映画に鶴田浩二主演の『総長
   賭博』という任侠物があった。黒川は総長の一歩手前で躓いて、今では水に落ちた犬だが、洒落にもならない恐怖コ
   ントである。
    この件で追い詰められた胴元の靖国小僧は、「人事案を最終的に内閣として認めた責任は私にある」と吐いたが、
   例によって、どう責任を取るのかについては一言も口にしない。
   それどころか定年延長の責任は「法相からの閣議請議(要請)により閣議決定されるといった適正なプロセスを経た」と、
   森雅子法相に責任を擦り付けた。答弁不能の森のマサコにだよ。これはあんまりではないか。ついこの間まで「余人を
   もって代えがたい」と定年延長して頭を撫ぜていた黒川も辞表を出させると慰留の言葉もなくすんなりと受理する。
   忠義一筋だった茶坊主筆頭の菅義偉も謀反の疑いがあるとして座敷牢に閉じ込めてしまった。
    追い詰められれば部下をも切り捨てる冷酷はいつものことだが、他人を切る前に神憑りの女房を切るべきではない
   のか、これこそが諸悪の根源であると思うのだが、「それが出来たら苦労はしない」とでも言うのか、何とも憐れな男
   である。
    そう言えば1カ月前、イタリア人記者からコロナ感染について「対策が失敗だったらどう責任をとるのか」と質問された
   時、靖国小僧は「私が責任を取ればいいというものではない。他の国々と比べても感染者や死者の数も桁が違う」 と
   意味不明なことをほざいていた。
   問題が発覚するたびに問われる任命責任、説明責任、製造者責任、興行責任、亭主としての監督責任、その他にも
   色々とあったが靖国小僧が責任を取ったことは一度もない。従って、それらの問題は全て未解決のままである。そして
   靖国小僧のアリバイ作りに汗を流した部下たちはみんな出世して我が世の春ということになる。
   だから検察OB諸氏から「フランスの絶対王制を確立し君臨したルイ14世の言葉として伝えられる『朕(ちん)は国家で
   ある』との中世の亡霊のような言葉を彷彿(ほうふつ)とさせるような姿勢であり、近代国家の基本理念である三権分立
   主義の否定にもつながりかねない危険性を含んでいる」と、意見書を出されるという前代未聞の醜態を曝すことになる。
    内閣支持率というのは、国民が時の政権をどのように評価しているのかを知るバロメーターであるが、ただし、世論調査
   というのは設問によって数字を誘導操作する場合もあるので、一社の調査結果だけで判断することは避けた方が良い。
    ただ一般論として言えることは、過去の例から見て、20%台というのは政権維持の危険水域だと言われる。
   20%台に落ち込むと内閣解散や総選挙が日程に上ってくる。10%台まで落ちると首相退陣論が本格化する。
   支持率が2、3カ月連続で30%を下回れば、その政権はおおむね半年以内に退陣していることが多い。
   永田町には「青木の法則」なるものがあるそうで、これは
青木幹雄元官房長官が唱えたとされるもので、内閣支持率と
   自民党支持率を足した数字が50%を下回れば政権は倒れるというものである。
    
        1月の支持率は歴代政権の「鬼門」?   withnews(ウイズニュース)から

       【福田内閣】
       2007年12月=支持(31%)/不支持(48%)
       2008年1月=支持(34%)/不支持(45%)→9月に退陣
       【菅内閣】
       2010年12月=支持(21%)/不支持(60%)
       2011年1月=支持(26%)/不支持(54%)→8月に退陣
       【安倍内閣(第1次)】
       2006年12月=支持(47%)→07年1月=支持(39%)→9月に退陣
       【麻生内閣】
       2008年12月=支持(22%)→09年1月=支持(19%)→8月に退陣
       【鳩山内閣】
       2009年12月=支持(48%)→10年1月=支持(42%)→6月に退陣
       【野田内閣】
       2011年12月=支持(31%)→12年1月=支持(29%)→12月に退陣

    ※ withnews(ウィズニュース)は、朝日新聞社が2014年から運営しているニュースサイトである。



      「麻雀放浪記」

         2020・5・23 

   『週刊文春』のスクープによって一夜にして日本を代表するギャンブラーとなった雀聖・黒川弘務さんについて
  日本共産党の二人の議員が国会で胴元(雇い主)の責任を追及した。


        「黒川氏辞職 安倍政権の責任追及」
               宮本・藤野氏 法解釈変更撤回求める
                             衆院委員会

   日本共産党の宮本徹議員は22日の衆院厚生労働委員会で、黒川弘務東京高検検事長が賭けマージャンをして
  辞職した問題を取り上げ、違法・違憲の閣議決定で黒川氏の定年延長をした安倍政権の責任を追及しました。宮本
  氏は「三権分立を損なう閣議決定、法解釈変更をしたことに国民の怒りが沸騰している。ここを正さない限り国民の信
  頼回復はできない」と述べ、閣議決定の撤回を要求。安倍晋三首相は「黒川氏の勤務延長は適切なプロセスを経たも
  の」などと開き直りました。
   宮本氏は「黒川氏を『余人をもって代えがたい』として定年延長し、法解釈を百八十度変えて、この結果だ。その責任
  をどう考えているのか」と述べ、安倍首相の任命責任を追及。安倍首相は「法務省、検察庁の人事案を最終的に内閣
  として認めたもの」「解釈変更は、検察庁法を所管する法務省において適切に行った」というだけでまともに答えません
  でした。
   宮本氏は、進退伺を出した森雅子法相を安倍首相が慰留したことについて「森法相のもとで検察・法務省への信頼回
  復が図れるとは誰もが思っていない。なぜ検察・法務省への信頼が失われているのか理解しているのか」と批判。首相
  は「森法相にはさまざまな批判も受けとめながら、指揮を高め、信頼回復に全力をつくしてもらいたい」としか答えません
  でした。
   一方、同日の衆院法務委員会では、日本共産党の藤野保史議員が黒川氏の定年延長を決めた安倍内閣の責任を
  追及。現行法ではできない定年延長を法改正ではなく内閣の解釈で行った立法権の侵害、「準司法官」である検察官の
  退官人事に内閣が介入できる仕組みをつくり司法権を脅かしたことが問題だと批判しました。
   森法相は「解釈変更は適正に行われた」などと答弁。藤野氏は「三権分立に反する違憲・違法状態をつくりだしたこと
  を全く理解していない」として、森法相の辞任を求めました。

   私の記憶では、麻雀と言えば昔は阿佐田哲也(1929~1989)という名人がいた。
  阿佐田哲也というペンネームの由来は、朝まで徹夜をして麻雀を繰り返し、「朝だ!徹夜だ!」といった言葉を取ったもの。
  本名は色川武大(いろかわ たけひろ)、職業は博徒、余技として小説家、エッセイスト。
  その人生哲学は、「ツキの流れを読んでそれに従う」「欲張りすぎず、(相撲でいえば)九勝六敗を狙う」といったものだ。
   阿佐田の自伝的小説『麻雀放浪記』の中で、主人公の「坊や哲」に師匠であるオックスクラブのママ「八代ゆき」が「博打
  の世界での主従関係はボスと奴隷と敵の三つしかない」と教えている。
   ボスと奴隷と敵か、なるほどね。
  現代の雀聖・黒川弘務にとって、ボスとは安倍晋三のことであり、奴隷とは己自身のことであり、敵とは『週刊文春』のこ
  とか。ボスが「余人をもって代えがたい」と将来の身分を保証してくれたのはほんの何か月か前のことである。黒川も「ツキ
  の流れを読んでそれに従う」と博徒の勘の冴えを見せて居座った。
  しかし、いつの時代でも博徒は正業ではなく、博打は闇営業である。黒川さん、ついつい調子に乗り過ぎたのか、この無頼
  の掟を忘れてしまった。陽が暮れて辺りが暗くなると博徒の血が騒ぐ、こうなるともう抑えることが出来ない。63歳にして深
  夜の麻雀放浪記である。本人にしてみればピカレスク・ロマンの最終章といったところなのかもしれないが、世間の人はそう
  は見てくれない。
   共産党のスナイパー(狙撃手)田村智子さんは22日、国会内で記者会見し、質疑で安倍首相が自身に責任があると述べ
  ながら具体的な責任の取り方について何も答えなかったとして、「行動で示すべきだ」と胴元の長州屋晋三に先ず照明弾を
  撃ち込んだ。この一発で標的の位置を確認すると、本日の獲物であるチロリン博徒の右足に「安倍首相は、定年延長は法
  務省が決めたことを承認したと述べていた。不適切だった人物について前例のない定年延長をした法務大臣はやめさせな
  ければおかしい」と答弁不能の森のマサコ姉御と忖度のヒロム小僧に逃亡阻止の2発を打ち込んだ。
   何処で何が狂ったのか、三代の歴史を誇る名門博徒・長州屋は今や崩壊寸前である。
  長州屋一家28人衆、これまた放浪の旅に出るか。昔懐かしい東映時代劇の世界だね。

      国定忠治   「名月赤城山」

           「赤城の山も今宵限り、
           生まれ故郷の国定村や、
           縄張りを捨て、国を捨て、
           可愛い乾分(こぶん)の手前(てめぇ)たちとも、
           別れ別れになる首途(かどで)だ。・・・」

    
お疲れ様でした。
      さっさと辞めやがれ。
             全員悪党だ。



        「アホノマスクが届いた」

        2020・5・22

     昨日、貧しい我が家にアホノマスクが届いた。何処で誰が作ったのか分からない世界一有名なあの不潔
    な贈り物だ。
     安倍首相が、国の新型コロナウイルス感染症対策として、再利用可能な布マスク2枚を各世帯に配布する
    と発表したのは4月1日(エイプリルフール)のことだ。なんだか随分と昔のことのように思える。
     発案者の佐伯耕三内閣総理大臣秘書官は首相に対して「全国民に布マスクを配れば不安はパッと消え
    ますよ」と進言したということだったが、怖ろしく優秀な部下を持っているんだね。
    しかし、今日現在の国内の感染状況は感染者数16513人、死者は796人だ。
     安倍首相は事あるごとに「世界最大の」とか「世界最高の」とか「スピード感を持って」とかいった言葉を飾り
    つけるが、届いた2枚のマスクを見て改めて思い知ることは、この国の政治の救いようのない劣化と貧困で
    ある。
     第一に我が家は4人家族である、マスクは2枚足りない。2人は助かるとしても残りの2人の死は避けようも
    なく、致し方ないということか。これが「社会的ダーウィニズム」というやつか、経済的優生思想である。
     2枚のマスクは厚生労働省の2つ折りのチラシと一緒に透明なビニール袋に入っている。チラシには「3つ
    の密を避けましょう」と書かれてある。3密とは「密閉空間」「密集場所」「密接場面」ことだが、それを守りたく
    ても守ればその日から生活が成り立たないという人たちもいる。誰もが部屋の中で愛犬とじゃれあってテレビ
    を楽しむことが出来る訳ではないのだ。
     そして、忘れた頃に届いたこのマスクだが、安倍首相が着用していたものと同じ会社のものなのか、見た目
    にも小さすぎる。サイズのことばかりでなく、これまでの報道によってこのマスクが衛生上信頼できない代物で
    あることを私たちは既に知っている。だから、届いたとしても気持ち悪くて着用する人はいないだろう。
    では、なんの為の全国配布だったのか。本当に感染予防が目的だったのか。
     5月20日の「しんぶん・赤旗」はこのアベノマスクの奇奇怪怪について次のように報じている。

          「アベノマスク」
            実績ない企業に30億円
                      「信頼して発注」と政府

     新型コロナウイルス対策として安倍晋三首相の肝いりで政府が配布し、「アベノマスク」とも呼ばれている布マスク。
    受注企業6社すべてが入札を経ない随意契約ですが、マスク事業の実績がない企業にも30億円超の発注をしてい
    ます。その理由を追うと―。(丹田智之)

     厚生労働省のマスク等物資対策班(マスク班)によると、11日までの6社の契約額は、興和=約76・3億円、ユース
    ビオ=約31・8億円、伊藤忠商事=約31・1億円、マツオカコーポレーション=約9・6億円、シマトレーディング=約3
    ・1億円、横井定=約0・1億円です。
    政府は計466億円をかけて、福祉施設や幼児施設、約5000万の全世帯に布マスクを配布する計画です。
           契約額2位には

     マスク班によると、契約額2位のユースビオ(福島市)はシマトレーディング(千葉県富里市)と共同で受注。ユースビオ
    が原料となる布の調達、シマトレーディングが製造・輸入という形で3月16日に契約したといいます。両社とも、政府がな
    かなか社名を公表しなかった企業です。
    ユースビオ代表取締役の樋山茂氏は本紙の取材に、「価格は1枚135円で受注した。ベトナムから輸入した」といいます。
    ユースビオは2017年に創業した再生可能エネルギー原料の販売会社。資本金は1千万円で、NTTの電話番号案内に
    は未登録です。シマトレーディングは植物の輸入商社。両社とも法人登記にマスク関連の事業は書かれていません。
    なぜ実績もない企業が突然、政府と30億円超の随意契約をすることができたのか―。
    マスク班の担当者は「社長さんからマスクの確保が可能だという話を聞いたので、サンプルを提供してもらいました。それ
    以前のやりとりはなかった。海外にネットワークを持ち、実績がなくとも信頼をして発注した」といいます。
    随意契約とした理由については、「迅速性を優先して緊急随意契約という形になった」(マスク班)としています。
    ユースビオはどうやって政府につながったのか―。
            公明議員と親交

     樋山氏は、政府と契約する前から山形県に調達する予定で話が進んでいたとして、こう説明します。
    「山形県の職員から『国が一括して発注することになったので、経産省に連絡してください』と言われた」
    ところが、山形県の担当課長は、「県としてマスクの確保に動いていたのは事実ですが、ユースビオの社名が出たことはあ
    りません。もちろん国に同社を紹介した事実もない」と否定します。
    ユースビオの事務所には公明党のポスターがはってあります。15年には樋山氏が、同党の若松謙維参院議員の政治団体
    に12万円を献金していました。
    樋山氏は、若松議員と親交や献金があったことを認めたうえで、「3年前に国税庁に脱税を指摘されたことを契機に若松議員
    の後援会を辞めた。癒着など疑われるような関係は一切ない。口利きもない」と語りました。

     以上のことから分かる通り、アホノマスクは今もって謎だらけなのだ。
    発注先は誰が決めたのか、その選定の根拠は何だったのか、不良品を出荷した会社はどこなのか、計上された予算と実際
    に支払われた金額は同じなのか。先ず、これらのことを明らかにすべきである。
     アホノマスクが批判を浴びると、今度は国民一人当たり一律10万円給付「特別定額給付金」概要が総務省から発表された。
    これは4月20日のことだ。
     元々は、4月7日の政府の閣議決定で減収世帯に30万円を支給するという措置だったのだが、これも批判を受けて撤回し、
    1週間後の14日に、それに代わる緊急措置として出されたものだが、ここでもまた公明党の斉藤鉄夫幹事長が 「遅くとも6月
    初旬。5月下旬から6月初旬にはお手元に届くようなスピード感を持って行うことが大切だ」と第三者委員会の代表のようなこと
    を言っている。
     何日か前には検察庁法改定案について公明党の代表である下駄屋のナッチャンが「政府は説明責任を尽くしてもらいたい」
    と評論家のようなことを吐いて猛批判を浴びた。公明党の議員さんたちは何時からこんな浮世離れの貴族に成り上がったのだ
    ろうか。
     4月16日の「しんぶん・赤旗」はこの間の事情を次のように報じていた。

          「政府一転」
                 1人10万円給付検討へ
                      野党の要求と世論の批判受け 首相が表明

      政府は15日、新型コロナウイルス感染拡大を受けた追加経済対策として、国民1人あたり10万円の現金給付を実施する
     検討に入りました。全ての国民を対象とする現金給付と自粛に対する継続的な補償を求める日本共産党や立憲民主党など
     野党の要求と、政府が先に発表した「30万円給付」は不十分だとの世論の批判を受けて、方針転換を余儀なくされたものです。
      安倍晋三首相は15日、公明党の山口那津男代表と首相官邸で会い、所得制限なしで国民1人当たり10万円の給付につい
     て「2020年度補正予算案を速やかに成立させた上で、その後、方向性を持ってよく検討したい」と述べました。
      日本共産党は6日の「緊急要望」でも、自粛要請と一体に補償を行うこととともに、緊急にすべての国民を対象に1人10万円
     の給付金を支給することなどを求めていました。
     しかし、安倍首相は日本共産党や野党の要求をかたくなに拒否。7日発表の政府の「緊急経済対策」も、収入が急減した世帯
     への30万円の給付を盛り込んだものの、少額で支給の対象範囲が狭く、手続きが複雑であるうえ、継続的な補償を否定してい
     ました。これに対して、国民から不十分だとの声が強まっていました。自民党内からも、二階俊博幹事長が14日に所得制限付き
     の一律の10万円の現金給付を政府に求める考えを示したほか、有志議員グループが一律10万円以上の給付を行うよう要請文
     を政府に提出(8日)していました。
           いまの補正、組みなおせ
                       志位委員長

      日本共産党の志位和夫委員長は、安倍晋三首相の10万円給付検討を受けてツイッターで、「『まず補正予算案を通してから』
     などと言わずに、いまの補正予算案を急いで組みなおして、その中に『すべての日本在住者に1人10万円給付』を書き込むべき
     だ」と表明しました。

       私の知る限り、自粛要請は補償と一体で行うべきだと最初に言ったのは共産党である。
      昨日、貧しい我が家にも給付金の申請書が届いた。これは私がこれまでに納めて来た税金である。税は、この日のために納め
      てきたのであり、欠陥兵器を爆買いしてもらうために納めたのではない。給付金を受け取るのは国民の権利である。
      もしも政府の初動が科学的にも倫理的にも正しいものであったならば796人という死者は出なかったであろう。死者の中には助
      かる命もあったはずだ。


 
          「消え去る犬」

             2020・5・21

     苫小牧在住の津田 孝さんからメールを頂いた。津田さんがこの20日(水)の道新の「読者の声」に投稿した一文が
    添付されていた。津田さんとはお会いしたことはないけれども、これまでに多くの情報を受け取り、多くのことを教えられ
    てきた。今回もそうだ。津田さんの意見に同意する者として、私はこれを拡散しなければならないと思った。
    よって先ずその記事を以下に転写する。



    頂いたメールへの返信は、次のように書いた。

    メールありがとうございます。
    20日の道新の「読者の声」、読みました。
    今は、ありとあらゆる処で、ありとあらゆる方法で、声を上げなければなりませんね。
    この怒りの声はコピーをとって星置の友人に配ります。
    また私のHP「ハックフィン狂騒曲」にも転写して北海道外の友人達にも発信します。
    怒りの輪を広げ、そしてもっと大きくすること。
    悪政を撃つから悪政を倒すの段階に進めること。それも年内に、雪が降る前に決着をつけること。
   そして新しい年を新しい政権で迎えること。
    簡単なことではありませんが、絶対にそうしなければなりません。
    共に頑張りましょう。
    いつも感謝。
                     星置九条の会 事務局長・中本雪人

     時刻は午前3時30分、後1時間もすれば夜が明けるだろう。その1時間後には朝刊が届くはずだ。
    珈琲でも入れて一息つくか。これからの20時間30分の間に何が起きるのか。
     パソコンを開くといくつかの最新情報の見出しが並んでいる。驚くことばかりだ。
    私は何日か前のこの日記に黒川弘務検事長(63歳)について、「政権の守護神」から「水に落ちた犬」に転落と
    書いたが、それでも向う岸に這い上がって水を払い落としたところで、こちらを振り返ってニヤリと舌を出すので
    はないかと思わぬこともなかった。その人生を見るに、この人の遊泳術は半端なものではない。そのくらいの事
    はやりかねない。羞恥心なんてものは生まれる前から持っていない男なのだから。ところがだ、運が悪かったの
    か落ちたところが浅瀬ではなく、どうやら濁流に呑み込まれてしまったようだ。
    黒川さんについての超最新情報は次のようなものだ。
     
     5月21日(木)発売の「週刊文春」では、2度のマージャンの詳細、もう一つの「不適切行為」、愛犬家でカジノで
    のギャンブルも好む黒川氏の素顔、昔から続く接待マージャンの詳細を知る元ハイヤー運転手の証言、安倍晋
    三首相が“黒川検事総長”にこだわる理由など、グラビアとあわせて9ページにわたって詳報している。
                    「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年5月28日号

     黒川さんの麻雀のお相手は新聞社の記者だと言う。産経新聞社会部記者や朝日新聞の元検察担当記者らと
    賭け麻雀を楽しんでいたということだそうだ。本業は高学歴博徒だったということか。昔懐かしいインテリ・ヤクザ
    という奴か。顔を見る限りは修羅場を生き抜いてきた極道というよりはお座敷ではしゃぎまくる幇間そのものだが、
    いずれにしても博打が終わった後は新聞社が用意したハイヤーでご帰宅の身分だったということだ。近頃の太鼓
    持ちは優雅だね。
     文春オンラインは駄目押しの解説も付け加えている。

     さらに、国家公務員倫理規程上も問題がある。人事院の見解は以下の通りだ。
    「国家公務員が、会社の利益を目的とする人物(記者)から、社会通念上相当と認められる程度をこえて、接待
    や財産上の利益供与を受けている場合、国家公務員倫理規程に抵触するおそれがあります。そもそも賭けマー
    ジャンは刑法犯なので、そういう人物がいれば倫理法以前の問題。国家公務員法の98条(法令遵守)や99条(信
    用を傷つけてはいけない)といった一般服務義務に違反する可能性があり、懲戒免職といった事態も想定されます」
     産経新聞広報部は、「取材に関することにはお答えしません」
    朝日新聞広報部は「社員の業務時間外の個人的行動について詳細はお答えいたしかねますが、お尋ねのような
    行為があったとすれば、不要不急の外出を控えるよう呼びかけられている状況下でもあり、不適切だったと考えま
    す。弊社として適切に対応いたします」

     産経は世間周知の「ネトウヨ新聞」だから、こうした接待業務を営業政策としているのは不思議ではないが、日頃
    リベラルを自称する朝日は「社員の業務時間外の個人的行動」では済まされないだろう。接待は業務の一環として
    位置付けていたから黒川さんに会社が送迎のハイヤーを用意したのだろう。
    全国の皆さん、もう朝日新聞を読むのは止めよう。週に一度は知的な週刊誌『女性自身』を読もうではないか。その
    方が精神衛生にとって有効である、と私は思う。
     テレビ局の情報では、「検察庁のナンバー2、東京高等検察庁の黒川弘務検事長が緊急事態宣言中に新聞社の
    社員らとマージャンをしていた問題で、21日夕方までには進退を決断する可能性が高いことがわかりました」と報じ
    ている。とすると今日の夕方には黒川さんは「水に落ちた犬」からさらに進化して「消え去る犬」という存在になるの
    か、何だか文学的だね。
     レイモンド・チャンドラーの『ロング・グットバイ(長いお別れ)』の世界か。しかし、お世辞にもハードボイルド(固ゆで
    の卵)とは言えまい。黒川弘務とは、とっくの昔に賞味期限の切れた腐った卵である。それ以上でもそれ以下でもない。
     古いイタリア映画に『誘惑されて棄てられて』というものがあった。
    ふと思う。黒川さんも憐れな男だ。サヨウナラ、お元気で。

     ※ 「幇間」とは、宴席などで遊客機嫌をとり、滑稽動作言葉によって座をにぎやかにすることを職業とする男。
        たいこもち男芸者。(三省堂大辞林)。


 
        「だから相手にされない」

           2020・5・20

     パオロ・ジョルダーノの『コロナの時代の僕ら』を早く読みたくてアマゾンのショッピングページを開いてみた
    が、一時的に在庫切れ、入荷時期は未定と出た。売れているんだね。次の休日にコーチャンフォーにでも
    出かけてみるか。
     読みたい本がある、読まなければならない本がある、これはとても幸せなことだ。本を必要とする間は「老い」
    を知ることはないだろう。
     そして、いつものようにビートルズの『アンド・アイ・ラブ・ハー』を聴くことから一日を始める。

     この18日、お隣の韓国では「5・18民主化運動40周年記念式典」が開かれた。場所は実際の抗争の
    中心地だった旧全羅南道庁広場だ。文在寅大統領および与野党の指導部がそろって出席し、40年前に
    ここで血を流して倒れていった犠牲者の魂をたたえ、「5月民主精神」を反すうした。
     文大統領は、「光州の真実を知らせることが民主化運動になり、5・18は韓国の民主主義の偉大な歴史
    になった」と語り、2018年に改憲案を発議したことに言及しつつ「憲法の前文に5・18民主化運動を刻むこと
    は、5・18を誰も損なったり否定したりできない韓国の偉大な歴史として位置付けること」と主張した
     また文大統領は「発砲命令者の究明や、戒厳軍がほしいままに行った民間人虐殺、ヘリ射撃の真実と隠
    蔽(いんぺい)、捏造(ねつぞう)疑惑といった国家暴力の真相は、必ず明らかにしなければならないこと」「政
    府も5・18真相究明に最善を尽くしたい」とし、続いて「処罰が目的ではなく、歴史を正しく記録すること」「(虐殺
    の責任者は)今からでも勇気を出して真実を告白すれば、むしろ容赦と和解の道が開かれるだろう」と演説した。
     韓国ギャラップが8日公表した世論調査によると、文在寅大統領の支持率は71%と2018年7月以来の高水
    準となった。民主化後の韓国大統領が任期満了まで2年を残した時点で記録した支持率としては過去最高。
    新型コロナウイルス感染拡大への政府の対応が評価されていることを示したと報じている。
     40年前の1979年、光州で何が起たのかということだが、時の国軍保安司令官は全斗換(チョン・ドファン)
    である。フリー百科事典を開くと次のような解説が出てくる。

      全斗換は特殊戦略司令部を経て1979年に国軍保安司令官になる。
     朴正煕暗殺事件が起きると、暗殺を実行した金載圭を逮捕・処刑するなど暗殺事件の捜査を指揮する。
     12月12日に戒厳司令官鄭昇和大将を逮捕し、実権を掌握(粛軍クーデター)。1980年5月17日5・17非常
     戒厳令拡大措置
を実施。クーデター後に金大中軍法会議で死刑判決を受けて後に無期懲役に減刑される
     ものの、アメリカに出国)を含む野党側の政治家を逮捕また軟禁し、非常戒厳令を全国に拡大させ、これに
     反発していた光州での民主化要求デモを鎮圧するため陸軍の特殊部隊を送り、市民が多数虐殺された(
     州事件
)。
      盧泰愚らと同じく陸士十一期生グループ。1979年の朴正煕大統領射殺事件を機に軍の実権を握り、5月
     17日クーデターで軍政を開始する。全羅南道で起こった民衆反乱の光州事件を軍を動員して弾圧、大統領
      に就任した。その政治は新軍部政権といわれ、朴政権と同じように経済開発とアメリカ合衆国との同盟関係
      を優先し、NIEsの一つとしての経済発展を継続したが、一方で国内の民主化運動、反政府活動を厳しく取り
      締まり、言論を統制した。1984年には韓国大統領として初めて来日、昭和天皇は挨拶で「不幸な過去」に遺憾
      の意を表明した。

        韓国の「ハンギヨレ新聞」は当時の韓米関係を次のように伝えている。

      12・12軍事反乱と5・17非常戒厳拡大措置当時、ウィリアム・グライスティーン駐韓米国大使が全斗煥(チョン・
     ドゥファン)やイ・ヒソンら新軍部要人と交わした対話内容を本国政府に報告した機密文書が、15日に公開された
      同日公開された文書には、グライスティーン大使が新軍部反乱首長の全斗換保安司令官(当時)をどのように
     見ていたかがよく表れている。グライスティーン大使は全氏が12・12反乱を「クーデターや革命ではなく、朴正煕
     
(パク・チョンヒ)大統領暗殺事件を調査するための目的」だと主張したことについて、「長々しく、事細かに、疑い
     の余地なく自分の利益ばかり求める説明をした」と記した。文書には、全氏が当時、チョン・スンファ陸軍参謀総
     長勢力の反撃を阻止するため、米国に協力を要請した記録も残っている。グライスティーン大使は公電に「全斗
     煥は現在の状況について、表向きには安定しているが、軍部内の多数のチョン・スンファ支持者が今後数週間、
     状況を正すために行動する可能性を懸念していた。全斗煥とその同僚らは(反対勢力の)軍事的反撃を阻止する
     ために我々の支援を望んでいる」と書いた。

       以上は韓国の現代史だが、真相の究明はこれからのことだとして、私が注目するのは文在寅さんの演説の
      内容だ。その中で大統領は「五月の精神」という言葉を何度も言っている。たとえば次のような一節だ。

       人と人が互いに共感し痛みを分け合い希望を作り上げたように、私たちは真実の歴史と共感し、より強い勇気
      を得て、より大きい希望を作り出しました。それが今日の私たち国民です。
      五月の精神'はより広く共感されなければならず世代と世代をつなぎ、何度も新しく生まれなければなりません。

       文在寅さんの歴史に向き合う姿勢はドイツのメルケル首相とどこか共通するものが感じられる。
      この二人には「国粋」というものがない。また「私」というものがない。だから物事の捉え方が常に相対的であり、
      論理的であり、極めて倫理的である。政策の正当性を普遍的なるものに求めている。
       こうした哲学は、トランプにもプーチンにも習近平にもない。安倍晋三は論外である。
      私が政治家という言葉で思い浮かべる人物は、文在寅さんとメルケルさんと、もう一人いる。ウルグアイのホセ・
      ムヒカさんである。「世界一貧しい大統領」と呼ばれたこの人は、2012年のリオ会議(地球サミット)で、こう語った。
       私たちがグローバリゼーションをコントロールしていますか? あるいは、グローバリゼーションが私たちをコント
      ロールしているのではないでしょうか?
       このような残酷な競争で成り立つ消費主義社会で、「みんなの世界を良くしていこう」というような共存共栄な議論
      はできるのでしょうか? どこまでが仲間で、どこからがライバルなのですか?
       このようなことを言うのはこのイベントの重要性を批判するためのものではありません。その逆です。我々の前に
      立つ巨大な危機問題は環境危機ではありません、政治的な危機問題なのです。

       ここから国内の問題に移る。昨日の山陽新聞の記事だ。
      外務省が発表した2020年版「外交青書」が何とも面白い。外交青書というのは、外交の実態を明かににし、国民の
      理解と関心を深めるために外務省が毎年発行する文書のことで、表題は「わが外交の近況」というものだそうだ。
       山陽新聞の見出しはこうだ。

          北方領土「日本に主権」が復活 外交青書「韓国は重要な隣国」も

                  2020年05月19日 12時10分 更新   山陽新聞

 
 4つのポイントが面白い。

     「だから相手にされない」

★ 対露政策  一度削除した理由が分からない。
          復活した理由も見当たらない。意志薄弱にして支離滅           裂。だから相手にされない。

★ 対韓関係  どんなことがあっても謝罪する気はないし、反省もしな           い。けれども重要な隣国でいて欲しい。何とも身勝手な
          大日本帝国である。だから相手にされない。
★ 対北朝鮮関係  本人は国際社会の一員だと思っているが、世界の
          常識は日本はアメリカの属国である。実態は全土米軍          基地国家である。だから相手にされない。
★対中関係   中国の脅威を煽って軍拡路線を走るが、習近平の前で          は何も言えない。トランプの番犬なのか、それとも習皇           帝の愛玩犬なのかよく分からない。だから相手にされな          い。

  以上の4点のどこに外交と呼べるものがあるのだろうか。
 現在の外務大臣は茂木敏充さん(64歳)、竹下派所属。
 「自由で開かれたインド太平洋」構想を推進しているが、その前にやる ことがあるのではないか、先の戦争についての反省と、アジア諸国に
 対する謝罪である。だから相手にされない。
  結論、 無意味な外交青書を書く前に真の独立国家となることだ。

   検察庁法改定案断念の後を受けて、小泉今日子さんがまた投稿した。

       小泉今日子「浮き足立っては…」改正案成立見送りも

    女優の小泉今日子(54)が、自身も抗議していた検察庁法改正案の今国会での成立が見送られたことについて「浮き足立っ
   てはいけない」と気を引き締めた。
    小泉は19日、自身が設立し代表を務める制作会社「明後日」のツイッターを更新。検察庁法改正案に対する反対運動がSNS
   上で盛り上がり、安倍晋三首相は今国会成立を断念したことに「小さな石をたくさん投げたら山が少し動いた」としたが、「が、浮
   き足立ってはいけない。冷静に誰が何を言い、どんな行動を取るのか見守りたい」とつづった。
   小泉は、かねて法案に反対する意向を示しており、10日には「#検察庁法改正案に抗議します」を連続して投稿。著名人らに拡
   大する反対行動を象徴するような動きをみせていた。

    18日、韓国では文在寅大統領が「五月の精神」について演説していた。同じ日、日本ではこういうことがあった。(朝日新聞から)。

          【意見書全文】特捜OB「法改正、失礼ながら不要不急」

     検察庁法改正をめぐり、元東京地検特捜部長ら検察OB38人が18日に公表した意見書の全文は次の通り。
         ◇
     私たちは、贈収賄事件などの捜査・訴追を重要な任務の一つとする東京地検特捜部で仕事をした検事として、このたびの
    検察庁法改正案の性急な審議により、検察の独立性・政治的中立性と検察に対する国民の信頼が損なわれかねないと、深く
    憂慮しています。

     独立検察官などの制度がない我が国において、準司法機関である検察がよく機能するためには、民主的統制の下で独立性・
    政治的中立性を確保し、厳正公平・不偏不党の検察権行使によって、国民の信頼を維持することが極めて重要です。
     検察官は、内閣または法務大臣により任命されますが、任命に当たって検察の意見を尊重する人事慣行と任命後の法的な身
    分保障により、これまで長年にわたって民主的統制の下で、その独立性・政治的中立性が確保されてきました。国民や政治から
    のご批判に対して謙虚に耳を傾けることは当然ですが、厳正公平・不偏不党の検察権行使に対しては、これまで皆様方からご理
    解とご支持をいただいてきたものと受けとめています。
     ところが、現在国会で審議中の検察庁法改正案のうち、幹部検察官の定年および役職定年の延長規定は、これまで任命時に
    限られていた政治の関与を任期終了時にまで拡大するものです。その程度も、検事総長を例にとると、1年以内のサイクルで定年
    延長の要否を判断し、最長3年までの延長を可能とするもので、通例2年程度の任期が5年程度になり得る大幅な制度変更といえ
    ます。これは、民主的統制と検察の独立性・政治的中立性確保のバランスを大きく変動させかねないものであり、検察権行使に
    政治的な影響が及ぶことが強く懸念されます。
     もっとも、検察官にも定年延長に関する国家公務員法の現行規定が適用されるとの政府の新解釈によれば、検察庁法改正を
    待たずにそのような問題が生ずることになりますが、この解釈の正当性には議論があります。検察庁法の改正に当たっては、慎
    重かつ十分な吟味が不可欠であり、再考していただきたく存じます。
     そもそも、これまで多種多様な事件処理などの過程で、幹部検察官の定年延長の具体的必要性が顕在化した例は一度もありま
    せん。先週の衆院内閣委員会でのご審議も含め、これまで国会でも具体的な法改正の必要性は明らかにされていません。今、こ
    れを性急に法制化する必要は全く見当たらず、今回の法改正は、失礼ながら、不要不急のものと言わざるを得ないのではないで
    しょうか。法制化は、何とぞ考え直していただきたく存じます。
     さらに、先般の東京高検検事長の定年延長によって、幹部検察官任命に当たり、政府が検察の意向を尊重してきた人事慣行
    が今後どうなっていくのか、検察現場に無用な萎縮を招き、検察権行使に政治的影響が及ぶのではないかなど、検察の独立性・
    政治的中立性に係る国民の疑念が高まっています。
     このような中、今回の法改正を急ぐことは、検察に対する国民の信頼をも損ないかねないと案じています。
    検察は、現場を中心とする組織であり、法と証拠に基づき堅実に職務を遂行する有為の人材に支えられています。万一、幹部検
    察官人事に政治的関与が強まったとしても、少々のことで検察権行使に大きく影響することはないと、私たちは後輩を信じています。
    しかしながら、事柄の重要性に思いをいたすとき、将来に禍根を残しかねない今回の改正を看過できないと考え、私たち有志は、
    あえて声を上げることとしました。
     私たちの心中を何とぞご理解いただければ幸甚です。
    縷々(るる)申し述べましたように、このたびの検察庁法改正案は、その内容においても審議のタイミングにおいても、検察の独立
    性・政治的中立性と検察に対する国民の信頼を損ないかねないものです。
     法務大臣はじめ関係諸賢におかれては、私たちの意見をお聴きとどけいただき、周辺諸状況が沈静化し落ち着いた環境の下、
    国民主権
に基づく民主的統制と検察の独立性・政治的中立性確保との適切な均衡という視座から、改めて吟味、再考いただくこと
    を切に要望いたします。
                        元・特捜検事有志

     この問題について元東京地検特捜部検事でロッキード事件を捜査した堀田力(ほった つとむ)さんが発言している。

        信頼に傷、総長も黒川検事長も「辞職せよ」 堀田力さん

     検察幹部を政府の裁量で定年延長させる真の狙いは、与党の政治家の不正を追及させないため以外に考えられません。
    東京高検の黒川弘務検事長の定年を延長した理由に、政府は「重大かつ複雑困難な事件の捜査・公判の対応」を挙げました。
    黒川君は優秀な検察官ですが、黒川君でなければ適切な指揮ができないような事件はありえません。

      だから相手にされない。



         「コロナの時代の僕ら」

            2020・5・19 

   拡散用のハッシュタグがついた「 」のツイッターの投稿は700万件にのぼったという
  ことだ。もしこれが路上でのデモだとすると道の長さにして、また広場の面積にしてどのくらいになるのだろうか。
  為政者の方は「3密」で外に出れない状況下では多くの人が参加しての抗議行動は暫くは起きないだろうと高をくくって 
  いたのだろうが、誰もが想像出来なかった形で空前の規模の大集会が突然出現した。そして、「声を上げれば政治は
  変わる」ということを見事に証明してみせた。火事場泥棒は叩きのめされた。
    『週刊朝日』は次のように報じている。

   #検察庁法改正案に抗議します」のハッシュタグがTwitter上で大流行し、大揺れだった安倍政権。小泉今日子さんら
  芸能人を中心にした反対世論に押され、安倍晋三首相は18日午後、今国会での検察庁法改正案の成立断念に追い込
  まれた。安倍首相は自民党の二階俊博幹事長と会談後、「国民の理解なしに前に進めることはできない」と検察庁法改
  正案を先送りする方針を官邸で表明した。

    「しんぶん・赤旗」の日曜版(17日付け)は「国壊す首相に怒り爆発」というタイトルでこの間の事情を詳しく報じていた。

    いきものがたりの水野良樹さん
      「どのような政党を支持するか、どのような政策に賛同するのかという以前の問題で、根本のルールを揺るがしかね
      ない」
    俳優の井浦新さん
      
「もうこれ以上、保身のために都合良く法律も政治もねじ曲げないで下さい。この国を壊さないで下さい」
    元格闘家の高田延彦さん
      
「摩訶不思議で理解不能。なんのために?誰のために?こんな大変な時期に姑息(こそく)な事をやってんだい?」
    劇作家の鴻上尚史さん
       「国民が感染症に苦しんでいるときに、内閣や法相が認めれば、検察庁幹部の定年を例外的に延長できる法律を
       通すなんてストーリーを書いたら、プロデューサーから間違いなく『ありえないです。リアリティがなさすぎ』と突っ込ま
       れると思う」
    演出家の宮本亜門さん
       
「このコロナ禍の混乱の中、集中すべきは人の命。どうみても民主主義とは懸け離れた法案を強引に決めること
        は、日本にとって悲劇です」

    この他に俳優の小泉今日子さん、歌手の西郷輝彦さん、歌人の俵万智さん、俳優の浅野忠信さん、芸人の大久保佳代
   さん、作詞家の松本隆さん、タレントの松尾貴史さん、俳優の秋元才加さん、漫画家のゆうきまさみさん、しりあがり寿さん
   らが次々とツイッターで拡散したということだ。
   この結果、昨日まで「政権の守護神」と呼ばれていた黒川弘務検事長は憐れにも「水に落ちた犬」となってしまった。
    ジャーナリストの青木理さんは言う。

     新型コロナ対策では何もかもが後手後手でピント外れなのに、いったい何をやっているんだ! と多くの人が感じている
    んじゃないですか。安倍政権による検察庁法改定案こそ「不要不急」であり「火事場泥棒」そのものじゃないか、と。

   フォトジャーナリストの安田菜津紀さんは言う。

     物理的なデモが行えないなか、ネット上でいろんな方が抗議の声をあげていることに希望を感じます。権力にとって一番
    都合がいいのは無関心、忘却です。抗議の声を瞬間風速に終わらせないで、おかしなことはおかしいと言い続けること
    が大事だと思います。

     この日の日曜版に「問い直す『コロナ後』の世界」と題して山本昭宏さんが登場した。
    山本さんは1984年生まれで、神戸市外国語大学准教授。専攻は日本近現代文学史、歴史社会学。著書に『核と日本人』
    『大江健三郎とその時代』などがある。山本さんは次のように語っている。

     イタリア人の作家、パオロ・ジョルダーノが今年3月に発表した『コロナの時代の僕ら』(邦訳は早川書房)を読んだ。
    このすぐれた省察の最後には、「すべてが終わった時、本当に僕たちは以前とまったく同じ世界を再現したいのだろうか」と
    いう呼びかけの言葉がある。
     ジョルダーノが言う「以前と同じ世界」を、筆者なりに言い換えると、それは公共部門を含めた社会のあらゆる領域に市場
    原理が浸透し、市場原理であらゆる問題を解決できるという思い込みにとらわれた世界だ。
    【中略】コロナの時代は「水平方向」の考え方にも変更を迫っている。水平方向とは、世界の同時代性を指している。

     この数年は内外を問わず現代文学というものは読んでいないから、このイタリア人作家については何も知らない。
    イタリア文学といえば、アルベルト・モラビア(1907~1990)の小説『無関心な人々』『倦怠』『軽蔑』、評論では『目的としての
    人間』などを読んでいたが、もう50年は昔のことだ。
    でも今回、山本さんの言葉を聴くと読みたくなったね。と言うより、今読まなければならない本の一冊なのだと思う。
    パオロ・ジョルダーノをフリー百科事典で調べてみる。

     パオロ・ジョルダーノ: Paolo Giordano1982年12月19日 - )は、イタリア作家トリノ生まれ。
        人物・来歴
      もとは物理学を学び、素粒子物理学のPh.Dを取得。その関連で仕事をしていた。
     処女作の『素数たちの孤独』La solitudine dei numeri primi2008年ストレーガ賞 (Premio Strega) 受賞。2008年から
     2009年の春にかけてヨーロッパベストセラーになり、イタリア国内だけでも120万部以上を発刊。30ヶ国以上で翻訳され、
     世界中で読まれている。 2010年に『素数たちの孤独』がイタリアで映画化。日本では東京国際映画祭で上映。
        著作

幼い頃に大きな事故にあった少女と、双子の妹と離れ離れになった少年。過去のトラウマから、それぞれ自傷と拒食症になっ
ていた。二人は知り合い、特別な親しい関係になるが、そこに恋愛感情はなかった。物語は、再びそれぞれが別の道に進むと
    ころで幕を閉じる。
アフガニスタンに派兵されたイタリアの若者たちの孤独、性、葛藤を瑞々しい筆致で描きながら、現代の矛盾に鋭く迫る二十一
世紀の戦争小説。
       

   『コロナの時代の僕ら』についての書評(東京新聞・5月3日付)。

        コロナの時代の僕ら パオロ・ジョルダーノ著、飯田亮介訳
     ◆感染症と人 数学的に解く           [評]仲俣暁生(文芸評論家)

    昨年末に確認され、いまなお世界中で猛威をふるうウイルス感染症COVID(コビッド)19が、欧州で最初に広まったのはイタリアだった。
   二月には多くの都市がロックダウンされるなか、ある新聞に発表された「混乱の中で僕らを助けてくれる感染症の数学」という記事が大き
   な反響を呼んだ。
    これを書いたのは小説家のパオロ・ジョルダーノ。『素数たちの孤独』で二〇〇八年にデビューし、国内だけで二百万部以上の売り上げ
   を記録したベストセラー作家である。本書はこの文章を原型として、二月末から三月四日にかけて書き継がれた二十七本の短いエッセイ
   をまとめ、緊急出版したものだ。さらに日本語版には、後に発表された「コロナウイルスが過ぎたあとも、僕が忘れたくないこと」という文章
   が「著者あとがき」として追加されている。
    外出を禁じられた空白の時間にこれらの文章を書き継いだ狙いは二つあると著者は言う。一つは災厄への「予兆」のなかで「すべてを考
   えるための理想的な方法」を見つけること。もう一つは、それが「人類に何を明らかにしつつあるのか」を見届けることだ。
    この感染症の危険性を、さまざまな例を挙げて数学的に解説する序盤は、物理学を専門に修めた人だけあって、実にわかりやすい。
   感染症とは何か。それは「関係を侵す病(やまい)」である。世界中の人やモノが緊密にネットワークされるなか、感染症はまさにネットワーク
   に沿って蔓延(まんえん)し、感染を恐れる人々からつながり自体を奪ってしまう。
    だが本書の真骨頂はその先にある。つながりが奪われたなかにあって、著者は「誰も一つの島ではない」というジョン・ダンの詩を思い浮か
   べ、旧約聖書「詩篇」の一節から「数える」という行為について思索をめぐらせる。この本が稀有(けう)な魅力を湛(たた)える理由は、人文知
   と数理的な思考が短いテキストのなかで融合し、血肉化されているところだ。「僕は忘れたくない」という印象的なリフレインをもつあとがきは、
   未来に向けての切なる祈りを込めた、見事な一篇の「詩」である。

    次はパオロ・ジョルダーノご本人の言葉を書き写す。イギリスのファイナンシャル・タイムズに寄稿したものだ。

       「色褪せる都市」

     今日は何曜日だっけ?
    昨夜ベッドに潜り込んだとき、そう妻に訊いた。彼女は数秒黙りみ、指折り数えていた。
    ここローマでは、北イタリアより少し遅れて都市封鎖された。封鎖から3週目に入ったいま、かつてあった「時間」のあり方はすでに失われている。
    時間はふにゃふにゃと柔らかくなり、ゆっくり流れ、ポロポロと崩れているのだ。
     一方、仕事に限っては訳が違うように思える。最初の数日間は混乱していたものの、電話会議、SkypeやZoomミーティング、そしてWhatsAppに
    よって果てしなく続くチャットのなか、仕事のペースが激化しているほどだ。
    通常であれば生活への影響力を制限できる「境界線」がなくなったいま、目が覚めているあいだはいつだって仕事が襲ってくる。生産性とは私た
    ちがどうしても捨てられないもののひとつであり、激しく執着しているものなのだ。
    それが、いまとなっては生産性のための生産性になっている。私たちは、他に何をすればいいのかわからないから仕事をしているのだ。世界を
    揺るがす危機の一因となったことも偶然ではないだろう。
     私はほとんどの時間を執筆に費やしている。その傍らでコンピューター・プログラムにも久しぶりに目を向けているところだ。素粒子物理学者だ
    った頃以来のことである。感染症に伴う「数字」が意味することを理解するために使っているのだ。
     小説家になったときには数学から永久に離れようと思っていたが、思ってもいない形で再開するに至ったわけだ。
    いつ働きはじめ、いつ止まればいいのか──私の脳は、その判断ができなくなっている。そのため夜はほとんど眠れない。スマホの歩数計は歴
    史的ともいえる少なさを表示しているのに、日中は身体の疲れが残ったままだ。
    そこで、とりあえずYou Tubeにアップされているフィットネスプログラムを始めてみることにした。ソファーを移動させ、腕を広げられるだけのスペー
    スは確保している。本当は3人用に建てられたアパートに家族4人で住んでいる私たちだが、そんな場所があるだけ幸せな方だろう。
     我が家では、家族のうちふたりが交代でゴミ捨てや買い物に出かけている。
    「陽性反応は出ているか?」
    「外出の目的は?」
    「どこから来ていて、どこに向かっている?」
    そうしたことを示す、内務省の規定に沿って発行した最新版の自己申告用紙を携えて行くのだ。
    外に出る人間は常に同じである方がいいだろう。いまのイタリアでは、私たちの一挙手一投足に最大限の注意が払われている。
    だから、私は決して家を出ない。
    最後に外出したのはおよそ10日前で、自宅から一番近い公園へジョギングに行こうとしたときだ。当時はそれくらいならまだ許されていた。目的の
    公園まで行くにはコロッセオ沿いのフォリ・インペリアリ通りを延々と歩かなければならない。
    世界でもっとも観光客が多いはずの場所。そこには、人ひとりとしていなかった。
    「いつもの群衆から解放されたあの場所を見て、不思議な感動を覚えた」──なんて言いたいところだが、それでは嘘になってしまう。実際私の胸
    をかすめたのは、不安と恐れだ。
    カラビニエリ (国家憲兵) の車がゆっくりと通り抜ける。パトカーがクラクションを鳴らして私をさっさと追い払おうとする。
    晴れ渡った朝のなかで足をほぐしたい。そんなささやかな欲求を満たすべくランニングウェアを着ていることに違和感を感じた私は、まっすぐ道を
    戻った。
    それ以来、アパートを出ていない。
    私はローマに住んでいるのだが、実際はローマにいないような心地がする。

 
        「朕(ちん)は国家である」

          2020.5・18

    松尾邦弘・元検事総長ら検察OB14人が連名で15日、「検察庁法改定案反対」の意見書を森雅子法務大臣に
   提出した。その全文は「今と此処」の欄に転写したので時間のある方はお読みください。時間のない方もお読みくだ
   さい。と言うのは、この意見書は、改定案を「政府の意に沿わない検察の動きを封じ込め、検察の力を殺ぐことを意
   図している」と強く批判し、政府に撤回を求めているものだからです。問われているのは、民主主義とは何かというこ
   とです。その中に何が書かれているかということですが、その一部を紹介します。

       本年2月13日衆議院本会議で、安倍総理大臣は「検察官にも国家公務員法の適用があると従来の解釈を変更
      することにした」旨述べた。これは、本来国会の権限である法律改正の手続きを経ずに内閣による解釈だけで法
      律の解釈運用を変更したという宣言であって、フランスの絶対王制を確立し君臨したルイ14世の言葉として伝えら
      れる「朕(ちん)は国家である」との中世の亡霊のような言葉を彷彿(ほうふつ)とさせるような姿勢であり、近代国家
      の基本理念である三権分立主義の否定にもつながりかねない危険性を含んでいる。
       時代背景は異なるが17世紀の高名な政治思想家ジョン・ロックはその著『政治二論』(加藤節訳、岩波文庫)の
      中で「法が終わるところ、暴政が始まる」と警告している。心すべき言葉である。


     意見書のとりまとめを担当した清水勇男さん(元最高検検事)は、「本来は法改正を経てするべきことで、立法権の
    侵害に該当する。三権分立という近代政治の基本原則に反する恐れがある。明らかに憲法違反だ」と指摘している。
     松尾邦弘さん(元検事総長)は、「(検事総長の決め方は)基本的には内部でトップにしたいという総意が圧倒的か
    どうかが重要。外から検察組織をみて、この人がいいと評価するのはなかなか難しいところがある。(内部の意見を
    尊重するのが)一番大事です。上からだけ指示がいくような、あるいは上に対してものが言えないような組織は長い
    目でみれば衰退すると思います」と批判している。
     ところで、例の二人のコイズミさんだが、どういう反応を示しているのか。
    俳優の今日子さんはツイッターに「#検察庁法改正案の強行採決に反対します」を付けて「国会中継見てます」と投稿し、
    検察OBの意見書も紹介して「泣きました。そして背筋が伸びました。こういう大人にわたしはなりたい」と書き、反響を
    呼んでいるということだ。なんだかモンテーニュを思わせるね。
    
     私は私の意見を述べる。それがよい意見だからではなく、私自身の意見だからだ

     で、もう一人のこれも俳優?の進次郎君だが、こちらの方は完全沈黙だ。要するに、自分の意見を持っていないという
     ことなのだろう。日和見主義者、いつものことだがここ一番で喧嘩が出来ない男だ。「オモテナシ」の亭主は「ロクデナシ」
     ということか。永遠の育児休暇というやつか。
     明日のスポーツ新聞の見出しは「上昇の今日子、転落の進次郎」、これで決まりだ。
      さて、次は下駄屋のナッチャンの登場だ。
     この件について公明党の代表である山口那津男さんは「政府は説明責任を尽くしてもらいたい」とするTwitterの投稿
     したそうだ。すると「他人事みたいに言わないで」などと批判が殺到。支持者から失望の声も上がるという状況だ。

         支持者たちから落胆の声

     山口代表の投稿に対して、「問われているのは公明党の姿勢」「説明責任を果たすのは、党代表のあなた」「他人事みた
    いに言わないで」などと批判が噴出。17日午後1時までに4600件を超えるコメントが寄せられた。
    Twitterでは#公明支持やめます のハッシュタグが拡散している。
    「自民党の抑止力になってくれると思っていたのに失望しました」
    「国民の平和のための党だと思っていた残念でなりません」
    「党のプライドはどこへ」
    支持者を自称する投稿者たちから、落胆や怒りの声も上がっている。

      もうそろそろ夏だから下駄の雪も融けてなくなるのか。「鵺の鳴く夜は恐ろしい」と横溝正史は言ったよ(悪霊島)。
    では国会での動きはどうなのか、15日の衆院内閣委員会で共産党の藤野保史議員が質問に立った。
    16日のしんぶん・赤旗の第一面のトップ記事だ。


        検察庁法改定案 広がる採決反対
               野党、徹底審議を要求 武田担当相の不信任案提出
                          政府、恣意的介入否定できず 藤野氏が批判

     「検察庁法ぜったい反対」「強行採決ぜったい反対」―。国会の外で上がるシュプレヒコールが委員会室に響きました。
    特定の検察幹部の定年を特例で延長することを可能にする検察庁法改定案の審議が行われた15日の衆院内閣委員会。
    わずか6時間余りの審議での採決強行を狙う自民、公明両党に対し、日本共産党と、立憲民主党、国民民主党などの共同
    会派は徹底した審議を求めました。与党側は質疑後の理事会で採決を提案。野党側は「断固採決は認められない」と拒否し、
    国民の世論を一顧だにせず、説明責任を果たしていないとして、武田良太国家公務員担当相不信任決議案を衆院に提出。
    内閣委員会は散会となりました。
     日本共産党の藤野保史議員は衆院内閣委員会で、内閣の判断で特定の検察幹部の定年延長を認める「特例規定」を盛
    り込んだ検察庁法改定案について「検察官の独立性を害し、憲法の基本原理である三権分立を脅かすものだ」と批判しまし
    た。森雅子法相はまともに答えられず、藤野氏は「新型コロナウイルスの収束のために集中すべき時期に、火事場泥棒的に
    改定案をごり押しすることは許されない」と述べ、撤回を求めました。
     藤野氏は、検察官は唯一の公訴提起機関で、単なる行政官ではないと指摘。総理経験者さえ逮捕・起訴できる特別の権限
    を持つ「準司法官」であり、その高い政治的中立性を担保するため、一定の年齢で例外なく退官するルールとなっていたとして、
    「検察官の定年を個別に延長できる『特例』を設けること自体が恣意(しい)的介入の余地をつくりだす」と批判しました。
     森法相は「現行法上、検察官について勤務延長を認める規定はないが、その理由は当時の国会議事録を見ても見当たらな
    かった」などと的外れな答えしかできませんでした。
     藤野氏は、現行法は「検察官のキャリアの最後の出口で内閣が人事に介入できないように『特例』を設けていない」と指摘。
    法改定で「特例」を設ければ、どんなに詳細な「要件」をつくっても、「内閣の恣意的な判断が可能になる」と重ねて指摘。森法
    相は「検察官が意に反して辞めさせられることがないことは変わらない」などのごまかしの答弁に終始。藤野氏は安倍内閣が
    1月、黒川弘務東京高検検事長の定年延長を閣議決定したことが全ての始まりだとして「検察全体をゆがめ、“法の支配”を
    “人の支配”にしてしまう」と厳しく批判しました。
    野党からは、国民民主党の後藤祐一議員も追及。武田担当相は「本来なら法務省が答える」と連発し、森法相は恣意的介入
    にならないための「基準」を最後まで示すことができませんでした。

     そして靖国小僧のシンゾウだ。
    黒川弘務検事長が安倍政権に近いとの報道に対して、「それはまったく事実ではない」「私自身、黒川さんと2人でお目にかか
    ったこともないし、個人的なお話をしたこともまったくない」と全面否定。ところがNHKのサイトや各紙の首相動静には、2018
    年12月11日午後に黒川氏と個別に面会した記録が存在するという。またしても嘘だ。この男は病気なのでは、直ぐばれる嘘
    を平気で吐き続ける。嘘はまだ止まらない。今度は政権の守護神・黒川さんの定年延長について、「検察庁の人事は、トップも
    含めた総意で、こういう人事でいくと持ってこられ、そのままだいたい我々は承認をしている」と人事介入を否定した。
     ここで思い出してもらいたい。
    4月7日、緊急事態宣言を出した時、日本在住のイタリア人記者から「世界はほとんどロックダウンしています。安倍首相の対
    策は一か八かの賭けに見えます」といった趣旨の指摘があった。そして「失敗したらどういう風に責任を取りますか?」と訊ねら
    れると、安倍首相はこう返答した。「例えば最悪の事態になった場合、私が責任を取ればいいというわけではありません」と。
    なるほど、「朕(ちん)は国家である」。

    ※ 「鵺(ぬえ)」   フリー百科事典から
       『平家物語』にある怪物はあくまで「鵺の声で鳴く得体の知れないもの」で名前はついていなかった。しかし現在ではこの怪
      物の名前が鵺だと思われ、そちらの方が有名である。 この意が転じて、掴みどころがなく、立ち回りは巧みだが得体の知れ
      ない人物を喩える際に使われる。



 
        「社会的ダーウィニズム」
            2020・5・17

     法の終わるところ、暴政が始る
                      ジョン・ロック

   
このところ毎日のようにフェイスブックを見ている。
  橋本美香さん(札幌市厚別区)、福盛田勉さん(手稲区星置)、作田信子さん(手稲区星置)、多原良子さん(手稲区)、
  出口憲次さん(札幌)、佐々木明美さん(手稲区)、佐野弘美さん(札幌)、畠山和也さん(札幌)、平岡大介さん(札幌)、
  佐々木とし子さん(帯広)、西原扶美雄さん(福岡)、伊藤徹子さん(東京)、宮田佐和子さん、森埼まゆみさん、岡本
  典子さん(岡山)、その他にもいろんな人のものを見る。
  それぞれに特徴があって面白い。特徴というのは出来事に対する視点と、その調理の仕方だ。そこから見えてくるの
  はフェイスブックを運営する人の見識とセンスだ。
   これを見ていると大手商業新聞もワイドショーのテレビもいらない。特にNHKなどは生活上まったく必要としない。
   今日は作田信子さんのフェイスブックから映画の近作情報を紹介する。


   
 令和悪党列伝

 こんな奴らに
   日本の未来を任せる
    わけには到底いかない




 『アウトセイジ』

       近日上映


  原作  妖怪岸信介

 キャスト

   靖国小僧のシンゾウ
   暴言大王のタロウ
   茶坊主筆頭のヨシヒデ
   忠犬ハチ公のコウイチ


   ロクデナシのシンジロウ
   腐れメロンのイッシュウ
   欠陥工場のトシヒロ

  その他豪華メンバー総出演

 「今だけ、金だけ、俺だけ」の暗黒社会、
 生き残るのは誰だ?
 それとも全員往生か。


 ※ 作田信子さんのフェイスブックから
      


    私は4月4日のこのノートに、「世界の中のお馬鹿」と題して次のようなことを書いた。

    「新型コロナウイルスは世界中を恐怖のどん底に突き落とした。この恐怖は、人を選ばない。変な言い方になるが、
   ある意味では平等である。しかし、感染から快癒となると、人は選ばれる。貧富の差が、そのまま生死を分ける。そして、
   富裕層はその事を知っているから本気で救済に動こうとはしない。
    
    先進国と呼ばれる欧米諸国のコロナ感染状況は今日現在では以下の通りである。

      国名          感染者数          死者数
    アメリカ         1442924          87493
    イギリス          236711          33998
    イタリア          223885          31610
    フランス          141919          27529
    スペイン          230183          27459

    先進国というのは経済が発達した国ということなのだろうが、問題は、それが国民を幸せにしたのか、安心・安全の保障
   をもたらしたかということだ。欧米先進諸国が示すこの数字はまことにもって悲惨である。
   原因は、緊縮政策によって医療体制と社会保障を弱体化させたことにあるのだが、その付けを真っ先に背負わされたの
   が社会の貧困層である。貧富の格差が生死の分かれ目となっている。特に「移民の国」アメリカの状況は壊滅的である。
    この数日、「しんぶん・赤旗」で「新型コロナが問う日本と世界」と題するインタビュー記事を連載している。
   15日には早稲田大学教授の守中高明さんが次のような発言を載せている。全文転写するので、お読みください。

          新型コロナが問う日本と世界(しんぶん・赤旗  5月15日付け))

    弱者を切り捨てる思考

         早稲田大教授 守中高明さん

    新型コロナウイルス感染の拡大がつきつける日本社会の問題を、フランス思想、仏教思想を専門とする守中高明
   早大教授に聞きました。(若林明)


    新型コロナウイルス感染症が爆発的拡大のプロセスにある今、この国の現政権に特有の危険な思考があらためて
   露呈したと感じています。
         新たな優生思想
    最も憂慮すべきは、いくつかの欧米諸国と同様に日本では、新自由主義の経済政策のもとで、医療破壊がすすみ、
   ぎりぎりに縮小された体制の中で、この危機が、新たな“優生思想”を是認しつつ進行していることです。このウイルス
   感染症は罹患(りかん)しても約80%は無症状ないし軽症で済み、重症化するのが約16%、重篤化が約4%(致死率
   は3%前後、ただし国別統計により大きな幅)であることが中国における症例などからわかっていました。特に若年層で
   は無症状がほとんどで、他方、高齢者や基礎疾患を有する人が重症化・重篤化しやすいことがこの病気の特性ですが、
   この特性が健常者と非健常者のあいだに構造的差別を生みました。
    社会的弱者が死ぬことを「いたしかたない」とする思考が意識的・無意識的に形成されてしまったのではないか。この
   傾向は、今後、社会が集団免疫を獲得する過程でさらに強まり、弱者が「淘汰(とうた)」されることを前提とする「社会的
   ダーウィニズム」が容認されることが懸念されます。その背後には、高齢化社会における医療予算の将来的削減という、
   非人道的な計算すら透けて見えます。
         経済・福祉でも

    さらに問題なのは、この傾向が、公衆衛生面だけでなく、経済・福祉の分野でも広がりつつあることです。現に、社会活
   動を制限せざるを得ない状況下で、最も大きなダメージを受けているのは非正規労働者やフリーランスの人々であり、ひ
   とり親家庭とその子どもたちです。自粛を要請しながら補償をしない現政権は、「適者生存」とでも言うかのようにこれらの
   弱い人々を切り捨てています。21世紀の現代、この種の暴力的思考がまん延することは断じて許してはなりません。
        市民の社会的連帯重要
    そもそも、現在の深刻な危機は、東京オリンピックの開催にこだわった現政権の失策による人災であり、「祝賀資本主義」
   (ジュールズ・ボイコフ)による悲劇だと総括することができます。
    東京都の小池百合子知事が緊急記者会見を開き、「感染爆発の重大局面」であると宣言したのは3月25日でしたが、IOC
   (国際オリンピック委員会)のバッハ会長と安倍晋三首相の電話会議により延期が正式に決定されたのはその前日の24日
   でした。このときまで政権は、先行する韓国・台湾・ドイツなどの奏功した政策、他方、イタリア・スペイン・フランス・イギリスな
   どの悲惨な現実から学ぶことをせず、医療体制を整える時間があったにもかかわらず、オリンピック開催という非現実的な
   幻想を優先させました。
    その結果、なにが起きたか。PCR検査を極端に絞ったため真の実態がつかめないまま、コロナウイルスはすでに市中感
   染を広げ、医療崩壊が始まり、十分な治療を受けられずに亡くなる犠牲者が続出しています。
    もともと、東京オリンピック計画は、福島原発事故後の「状況はコントロールされている」という安倍首相の真っ赤なうそから
   始まりました。開催のために巨額の予算が大手ゼネコンなどの利権集団へと投入される一方、政府は福島県の諸地域で避
   難指示を解除し、自主避難者への支援を打ち切りました。「復興五輪」という美名のもとに福島第1原発の過酷事故が収束し
   たかに見せかけ、真実を隠ぺいしつつ商業主義を推し進める―これは現代資本主義の最悪の病理ではないでしょうか。
   国会では、検察庁法改悪、種苗法改悪がろくに審議されることなく強行されようとしています。危機のさなかに危機後の消費
   喚起を打算する「GoToキャンペーン」などは正気の沙汰とは思えません。
    ウイルスの変異がもたらす危機であるからには、本来、その影響は万人に等しくおよぶはずですが、政府の無策のせいで、
   救われる者と救われない者のあいだに分断が起きつつあります。私たちがなすべきは、現政権によるこの残酷な棄民政策に
   はっきりと批判の声を突きつけること、そして緊急医療体制の再構築、休業・廃業・倒産に苦しむ中小企業や小規模事業者へ
   の速やかな経済補償、家計の急変による困窮学生への給付金などを強く要求していくことです。
    そのためには、私たち市民のあいだの社会的連帯がきわめて重要です。この非常事態に真正面から向き合いつつ、資本主
   義経済の暴力的構造の外に自律的な草の根のネットワークを最大に広げることで、誰ひとり取り残さず、すべての人々を救うた
   めに別の政治を実現すること。それが喫緊の課題です。



       「二人のコイズミさん」

        2020・5・16 

     4月9日の沖縄タイムスの名物コラム「大弦小弦」にこんなことが書いてあった。

    ▼県内でなぞかけ名人として知られるケーシーさんに、コロナ対策についてお題を出すとこんな内容が返ってきた。
    「布マスク」とかけまして「森友学園や桜を見る会」と解きます。その心は「口封じに使います」▼緊急時に試される
    のは、国民の命と暮らしを守る責任と覚悟。さまざまな問題を抱えた政府に、切迫した庶民の声は聞こえているだ
    ろうか。(吉川毅)

    「大弦小弦」の意味は、日本国語大辞典によれば以下の解説が出てくる。

       大弦急なれば小弦絶ゆ   (読み)たいげんきゅうなればしょうげんたゆ
      琴、琵琶などの弦を張るのに、大弦を強くかければ小弦は切れてしまう。民を治めるには寛容が大切で、あまり
     に過酷な政治を行なえば、民を疲れさせ国を滅ぼすもとになるばかりであるというたとえ
     ※古事談(1212‐15頃)一「大絃急時者小絃不堪」 〔後漢書‐陳寵伝〕

     アベノマスクの配布目的はコロナの感染予防ではなく、国民の抗議の口封じだったのか、なる程ね。それにしては
    お粗末な代物だったが、その購入代金の明細もまた闇の中である。何所にどれだけ支払ったのか、あるいは支払わ
    なかったのか、支払わなかったとすれば、それは誰の懐に入ったのか、これも解明されていない。
     靖国小僧は事あるたびに「説明責任は私にあります」と言うが、どの問題についてもそれを果たしたことが無い。
    常に論点のすり替えと当事者?への責任転嫁で逃げまくる。「問題ない」「それは当たらない」「個人情報です」の連発
    で、まともに答えようとはしない。
     昨日の共同通信は怪盗・靖国小僧について最新のニュースを伝えている。

        「桜」巡り首相らの告発状提出へ 全国の弁護士ら500人以上    5月15日配信

    安倍晋三首相主催の「桜を見る会」を巡り、2018年4月開催の前夜に後援会が東京都内のホテルで開いた夕食会で、
   参加した有権者に飲食代を提供したとして、全国の弁護士や法学者が21日にも、公選法違反(寄付行為)などの疑いで
   首相と後援会幹部の計3人の告発状を東京地検特捜部に提出することが分かった。15日、関係者が明らかにした。
    宮城県の弁護士有志が1月、桜を見る会問題を追及する会を結成。同様の動きは全国に広がり、告発人は弁護士、
   法学者ら500人以上となる見込みだ。首相は国会答弁で「(会費は)ホテル側が設定した」と説明、支援者への利益供与を
   否定している。

     次は私が信頼する地方新聞の一つである河北新報の13日の社説だ。全文転写する。

        検察庁法改正/一度白紙に戻して出直せ

     政府、与党がもくろむように法案の早期成立を許せば、法治国家の存在意義が根本から問われかねない。
    検察官の定年を延長する検察庁法改正案である。衆院内閣委員会で審議されている。改正案は検察官の定年の63歳
    から65歳への引き上げと、検事長などの検察幹部が63歳で一般の検事となる「役職定年制」が柱だ。この点には野党も
    理解を示している。
     問題なのは、内閣が認めれば役職定年の延長を可能としていることだ。
    検察は刑事事件の捜査、起訴の権限を与えられている。行政府の一部でありながら、必要であれば「首相も逮捕できる」
    という高い独立性を保ってきた。時の政権の意向で人事が左右されるようになれば、独立性や中立性が侵される危険性を
    はらむ。
     そもそも昨年秋の段階でまとめた改正案には、役職定年延長の部分はなかったという。それが今年になって付け加えら
    れた。政府は検察官に定年延長を適用しないとしてきた従来の法解釈を1月に突然変更し、定年となる東京高検の黒川
    弘務検事長の続投を閣議決定した。この人事と密接に絡むと野党は指摘している。
    黒川氏は首相官邸の信頼が厚いとされる。次期検事総長に黒川氏を据える布石とみられている。そのことも野党は政治
    介入と問題視しているが、今回の法改正は続投人事を後から正当化するための「つじつま合わせ」と激しく反発している。
     衆院での審議に、検察庁法を所管する森雅子法相は出席していない。政府が他の国家公務員の定年を60歳から65歳
    に段階的に引き上げる国家公務員法改正案と一体で審議する手法を取ったため、審議の場が法務委員会ではなくなった
    からだ。
     森法相は黒川氏の検事長続投を巡る国会審議で、発言が二転三転した経緯がある。森法相を表に出したくないからだと
    批判されても仕方あるまい。
     恣意(しい)的な検察人事につながるとの批判に対し、自民党の森山裕国対委員長は「内閣は国民が選んだ人たちで構
    成される。非常に公正公平なやり方だ」と反論している。
     しかし黒川氏の続投決定を立法府の手続きを経ない、事実上の法改正と言うべき解釈変更によって強引に行ったのは
    安倍内閣だ。しかも文書に残さず、口頭で内閣法制局や人事院の決裁を得たと、信じがたい釈明をしている。内閣の「公正
    公平」を疑わせているのは安倍内閣自身だろう。
     ツイッターで、検察庁法改正に抗議する投稿が数百万を超えた。新型コロナウイルスの感染拡大で直接行動ができない
    国民の意思の表れだ。まず黒川氏の人事を白紙に戻し、検察庁法改正案の審議は切り離して法相を交えて徹底的に行う
    べきだ。

     この数日、超有名な二人のコイズミさんについて考えている。
    一人は女性の小泉今日子さんだ。1966年生まれの54歳。職業は女優、歌手、随筆家。この女性の言動は闇夜のキャン
    ドルを思わせる。

         発言する芸能人・小泉今日子が掲げる「自由と独立の旗」  5/15(金) 10:02配信  ERIDAY 

            月22日 長期政権の腐敗に怒りのツイートをした小泉
      「人間だから間違えや失敗は誰にでもあるだろう。一生懸命やった結果だったら人はいつか許してくれるかもしれない。
     でも汚らしい嘘や狡は絶対に許されない。カビだらけのマスクはその汚らしさを具現化したように見えて仕方がない。」

       小泉今日子「もうなんか、怖い」 検察庁法改正案にツイ連投抗議も…  5/14(木) 9:38配信 デイリースポーツ

      安倍政権が検察庁法改正案を強行採決する構えをみせている問題で、ツイッターで「#検察庁法改正案に抗議します」
     のハッシュタグを付けた投稿を連投している女優・小泉今日子が、13日深夜、「もうなんか、怖い。」とツイートした。

     もう一人の小泉さんはポエムの進次郎君だ。1981年生まれで39歳。職業は芸能人的政治屋。
    この人はある時期までは自民党の客寄せパンダと呼ばれていた。人気者だったのだ。しかし、転落した。
     「小泉進次郎に政治力はない、あるのは性事力。それも抜きん出ている」と60年以上の歴史を持つ出版社系週刊誌『週刊
    新潮』が褒め上げた記事から流れが変わった。 結婚を機に、あっという間に清廉な貴公子から、スキャンダルまみれの“堕ち
    た偶像”になってしまったということだそうだ。
     また別の週刊誌は、進次郎君の「甘い生活」をより詳しく伝える。『週刊文春』2015・8・13号。

      元復興庁職員の女性と密会した「東京プリンスホテル」の宿泊代(約69万円)も入っていた。しかも同じ時期に、女性実業家
     で亭主も子供もいるA子とも“不倫”していて、彼女との逢瀬のホテル代も同じように政治資金で払っていたというのである。

      進次郎君で検索してみれば次のような情報が出てくる。

    「1」 福島の汚染土の問題について、「30年後の自分は何歳か、発災直後から考えていた。健康でいられたら、その30年後
        の約束を守れるかどうかの節目を見届けることができる政治家だと思う」と答弁。これは竹下登元首相の「言語明瞭、
        意味不明瞭」話法であり、永田町文学における竹下派がよく用いる話法である

    「2」 2019年9月22日に開かれた地球温暖化などを議論する国連の気候行動サミットにて環境大臣として参加した際、「気候
       変動のような大きな問題は楽しく、クールで、セクシーに取り組むべきです」と発言し、大手海外メディアも報じるほどに国
       内外で物議をかもした。また、2019年12月11日、第25回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP25)での日本の消極的
       姿勢が理由で日本が「化石賞」に選ばれた際は、「驚きはない。受賞理由を聞いて私が演説で発信した効果だと思った。
       的確に国際社会に発信できていると思う」と発言した
    
    「3」 日本国内で新型コロナウイルスの感染が発生してる中、2020年の2月16日に開かれたコロナウイルスの感染症対策本
        部を欠席。小泉氏は後援会の予定を変更せず、神奈川県横須賀市の後援会に出席した。野党の追及に小泉氏は「反
        省」という言葉を何度も口にし釈明に追われた。

      進次郎君に関する直近のニュースは5月12日配信の『FLASH』からだ。

         小泉進次郎、産廃業者に出した「ポエムな手紙」に失笑の声

     「こんな手紙を受け取って、思わず失笑してしまいました。現場のことをまったくわかっていないからです」
    そう語るのは、茨城県の産業廃棄物処理会社の社長。「手紙」とは、小泉進次郎環境大臣(39)が全国の廃棄物関係事業者
    団体宛に送付した “感謝の手紙” だ。
     文面を見るだに、お得意の“ポエム”が炸裂していると知れる。新型コロナの感染拡大が収束しないなか、閣僚としてプレゼン
    スを示すのに苦労しているさまが伝わってくる。政治部記者が語る。
     「力を入れる二酸化炭素排出削減をめぐる国際的な議論も中断されているし、環境省内のテレワーク実施率を7割まで上げ
    るなど、時局に合わせた改革を実践しているが、ほとんど報道されない。見せ場に困っているんでしょう」
    苦肉の策として考案したのが、“手紙作戦” というわけだ。
    「コロナ禍で家庭ごみが増加したり、廃棄物処理業者が感染の危機に晒されるなか、環境大臣として何かできないかと、自ら
    発案したそうです。文案は役人が作成し、小泉氏自身が推敲して仕上げたそうです」(環境省担当記者)
     大臣肝いりの文書について、環境省は「厳しい状況下においても日々の廃棄物の処理に従事されているすべての皆様に対し、
    感謝の意をお伝えする趣旨で発出したものです」と話すが、前出の産廃処理会社社長の反応は手厳しい。
    「政府は医療従事者には手厚くサポートするのに、私たち産廃業者のことはなおざりです。雇用に対する助成や、危険な業務を
    していることに対する補償など、ほかにもっとやるべきことがあるはず」
    じつは当の環境省内でも、小泉大臣の評判は芳しくない。自民党関係者が明かす。
    「“クールビズ” をはじめ、環境省では20件ほどの啓発週間を設けているのですが、その多くを廃止すると言いだしたんです。
    党や官邸も寝耳に水だと猛反発しています。しかも、“動物愛護週間” は残すと言っていて、動物保護に熱心な妻・滝川クリス
    テル
さんの影響ではと呆れられています。
     新しい政策をぶち上げては、各方面から猛反対を食らって撤回するような事例が相次ぎ、幹部たちも困り果てている。彼の入閣
    を仕掛けた菅義偉官房長官も、とうとうサジを投げたそうです。小泉氏としても、誰にも迷惑をかけないパフォーマンスをするしかな
    いということから、今回の手紙に繋がったのでしょう」
     別の自民党関係者は、父親との違いを指摘する。
    「最初に耳目を集めるようなお題目をぶち上げるのは、小泉純一郎氏と同じ流儀ですが、彼は裏できちんと根回しをしていたんです。
    それができない進次郎氏は、味方を失っていく一方なんですよ」
    夢を語る前に現実を直視すべきかーー。

     苗字は同じ「コイズミ」でも内容はかなり違う。女性の方は芸能を職業とする常識人であり、男性の方は政治を職業とする非常識
    人である。女性の発現は論理的であり、男性の発言はポエムであって、意味不明である。この違いは何だ、誰か分かる人がいたら
    教えてくれないか。
     今日子さんが観ているのは独裁政治下のコロナ感染拡大の状況である。進次郎君が観ているものは、それが分らない。



         「

             2020・5・15 

    コロナ関連のニュースを拾い読みする。昨日も色々あった。
   私の意見は、今日は書かない。

  1  世界最大のカジノ運営企業である米国のラスベガス・サンズ(シェルドン・アデルソン会長)が13日、日本進出を
    断念すると発表しました。
     同社の同日付報道発表は「日本における統合型リゾート開発(IR)の機会を追求しない」としたうえ「今後、日本以
    外での成長機会に注力する」としています。

  2   日本相撲医協会は13日、西三段目82枚目の勝武士(しょうぶし)さん(本名末武清孝――すえたけ・清隆――
     山梨県出身、高田川部屋)が同日未明、コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため、東京都内の病院で死去
     したと発表しました。28歳でした。協会員の新型コロナによる死は初めて。

  3   自民党の河井案里参院議員(46)――広島選挙区――が初当選した昨夏参院選で地元政界に現金が配られた
     疑惑で、現金配布は、夫で同党衆院議員の河井克行前法相(57)――広島3区――が主導した疑いがあることが
     13日、関係者への取材で分かりました。検察当局は、公選法で禁止された買収行為に該当する可能性があるとみ
     て詰めの捜査を進めているもようです。

  4  「青森・西北五9条の会」「東京・日の出九条の会」
       


    5  新型コロナウイルスの死者が多い上位8カ国と世界総数

        
   死者  感染確認者  回復者
世界総数   291、981  4、262、799  1、493、450
 アメリカ   82,387  1、369、964    230、287
 イギリス   32、769    227、741      1、023
 イタリア   30、911    221、216    109、039
 フランス   26、994    178、349     57、898
 スペイン   26、920    228、030    138、980
 ブラジル   12,461    178、214     72、597
 ベルギー    8、761     53、779     13、732
  ドイツ    7、738    173、171    147、200

    6  4月の企業倒産15%増  
               前年比  中小・零細にコロナ直撃
       東京商工リサーチが13日発表した4月の全国企業倒産状況によると、負債額1000万円以上の倒産件数は
      前年同月比15・1%増の743件で、8カ月連続で増加しました。新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛
      で飲食や宿泊業の破綻が相次ぎました。特に資本金1000万円未満が全体の66%を占め、中小・零細企業への
      影響が一段と目立ちます。

    7   自民党の泉田裕彦衆院議員は13日、短文投稿サイト・ツイッターで、自身が委員を務める衆院内閣委員会で
       審議中の検察庁改定案に言及し、「国民のコンセンサス(一致点)は形成されておらず、審議を尽くさないままで
       の強行採決は「自殺行為」だとして、与党理事に「採決強行なら退席する」と伝えたことを明らかにしました。
        同氏は、「退席」を予告した直後、内閣委員から外されたとツイッターで投稿。造反議員を除外してでも同改定
       案の採決を強行しようという自民党の強硬姿勢があらわになりました。

    8   沖縄と全国の奮闘で、何としても党7議席、オール沖縄の勝利を勝ち取ろう
                                        小池書記局長の訴え(要旨)

        米軍嘉手納基地でコロナの感染者が出ました。しかし基地の中に住んでいるのか基地の外なのかも、米軍は明ら
       かにしていません。感染症対策でも米軍には日本の国内法が適用されない。こんなことでは県民の命と暮らしは守れ
       ません。国内法適用のためにも、日米地位協定の抜本改定が必要です。
        第2に、検察庁法の改悪という火事場泥棒です。安倍政権と自民、公明、維新は検察最高幹部の人事に内閣が介入
       できる仕組みをつくろうとしています。三権分立を脅かすと、日本弁護士連合会も反対声明を出しています。ツイッター
       では短期間に900万に及ぶ怒りの声が上がり、著名人や芸能関係者の皆さんがいっせいに声を上げています。まさに
       日本の民主主義の底力が示されています。

     9  検察庁法 改悪に「二重の危険」
                      志位委員長が会見

        日本共産党の志位和夫委員長は13日の党首会談後、国会内で記者会見し、検察庁法改悪について、「政府の一存で、
       幹部検察官の定年延長の是非を決めることができる。検察官はキャリアの最後の時期に、いわば生殺与奪の権を政府に
       握られることになり、政治的独立性・中立性が侵害され、三権分立と法治主義を危うくする」と強調し、これにより「二重の危
       険」が出てくると明らかにしました。
        一つは、行政権力に対するメスを入れられなくなる危険があることです。志位氏は、「検察は、かつて内閣総理大臣の経験
       者をも逮捕したことがある。このような行政権力に対して捜査のメスを入れることは、検察にしかできません。これができなく
       なる危険がある」と指摘しました。
        もう一つは、行政権力と検察権力が一体化した場合に、国策捜査が行われる危険です。志位氏は、「不当な国策捜査が
       やられる危険もあります。ブレーキが利かなくなってしまう」と指摘し、「政府案は、こうした『二重の危険』がある大改悪だと
       いわなければなりません」と強調しました。

    ※      泉田裕彦(いずみだ ひろひこ)
       
1962年生まれ(57歳)。出生地は新潟県加茂市。京都大学法学部卒。前職は経産官僚、新潟県知事。
       自民党衆議院議員(二階派)。

    ※   7番目のニュースに関連する投稿文を読む。
       1  ●安倍晋三を汚職逮捕から逃れるための違法な検察庁法改正

      2  
●この安倍晋三自民党のスピード感ある対応に批判が殺到している
          これを見ればわかる様に自民党はもう独裁政党です。意見しただけで委員を外されたそうです。もう自民党か
          ら離れた方が良いです。あんな狂った政党にはオカシイ人しか残れません。強行採決に反対した泉田議員を
          支持します。 #検察に安倍首相に対する捜査を求めます

       3  「強行採決をすべきでない」という、健全な議会制民主主義を実現する上で至極当然な主張が、自由民主党
          って所では更迭沙汰になるらしいです。 これで「自由」「民主」党と名乗る欺瞞。 #検察庁法改正案に抗議します
          #検察庁法改正法案に抗議します
#検察庁法改正に抗議します

       4 ほほう。反対意見は許さない…と。 さすがは独裁政権。今回の法改正をどのように使うつもりなのか、よく分か
         る行動ですね。 もう、自由民主党なんて名前返上してもらいたい。不自由独裁党とでも名前変えればどうでしょ
         うか?


 
       「ツイッター・デモ」

         2020・5・14

   「全国革新懇ニュース」5月号の第一面は元特捜検事・弁護士の郷原信郎さんのインタビュー記事だ。
  タイトルは「違法な検事定年延長は絶対に許されない」。これはコロナ危機の中で起きた火事場泥棒事件について
  元検事が問題の本質がどこにあるのかを解説したものだ。以下にその抜粋を書き写す。

         有罪率99パーセントが示すこと
    閣議決定はどう考えても違法で、しかも稚拙です。検察庁法は、退官年齢を明確に規定し、その年齢を超えて検
   察官として勤務することを禁じています。それは、極めて強大な検察官の権限に制限を設けるためです。
    特定の検察官を勤務延長させ、検事総長への道を開くなど許されるはずがありません。
         危険な権力が強大な権力の支配下に
    定年延長がなぜ許されないのか。それは、「検察の独立性」を侵害するからではなく、危ない権力機関を、強大な
   権力を持つ安倍内閣が違法な手段で支配下に収めることに重大な問題があるということです。
   
    出世する役人は往々にして、国民に寄り添うのではなく政治権力にすり寄ります。常に権力者に忖度し、「政権に
   迷惑をかけない」ということを最大限に考えていた官僚中の官僚だったのが、元財務省理財局長の佐川氏でしょう。
          森友再調査不要は論外
   
 近畿財務局職員の赤木俊夫さんの手記は、胸に迫ります。
   赤木さんは信念として「決裁文書をそのまま表に出すことは、国民との関係では当たり前だ」と考えたのです。真っ直
   ぐで、使命感を持つ人でした。「佐川氏のパワハラには誰も逆らえない」。この一文が全てを表しているじゃないですか。
   佐川氏は明確な指示をしていません。「こういう決裁文書はよくない」と原則論のみを言って、赤木さんなど部下を追い
   込み改ざんの実行役を押し付けていった。これは最悪のパワハラでしょう。自らの手を汚さない分、いっそう汚い。
           検察官の良心に従うなら
    
検察官は、自らの信念と良心に基づいて仕事をすべき職業です。将来を上司に握られてうるような仕事のあり方が
   問題なんです。

    このニュース・ペーパーの4面はライターの武田砂鉄さんの随想だ。これも少し書き写す。

       こんな時だからこそ、批判しなければいけない
    
とにかくこの政府は補償を嫌がる。たとえば、小中高の一斉休校によって働くことができなくなったフリーランスには、
   1日につき、4100円が支払われることになった。1カ月換算で12万円だ。当初、その補償から性風俗業などを除こう
   とした。緊急事態宣言が出てもなお、「自粛を要請するが補償はしない」という姿勢が維持され、働かなければ暮らして
   いくことができない人たちに向けて、ひたすら「家にいましょう」と言い続けた。
    自粛を要請してきながら補償をしない。国民の声を引き受けて、制度を設ける。その多くが給付ではなく貸付だ。あま
   りにも国民の生活を軽視している。
    こんな時だからこそ、批判しなければいけない。

    「全国革新懇ニュース」の年間購読料は1200円+郵送料。申し込めば誰でも読める。
   申込先は☎03(6447)4334、ホームペイジも開設している。
    上の二つの問題に関連して、この数日、「ツイッター・デモ」という言葉を耳にすることが多い。
   コロナ感染拡大に出口が見えない状況下で、3密を避けて路上から空間に場所を変えて新たな市民運動のスタイルだ。
   
既に500万人の人が参加している。この中には多くの著名人の名前も見られ、政治的立場を問わずの市民運動として
   急激に発展している。
    昔はどの家庭でもお父さんが最初に朝刊を読んで、家族全員が社会の動きについて知るという風景であった。
   次の時代は、テレビが全国に普及して、ニュースは家族全員が同時に観るものとなった。読むから観るに受容のスタイル
   が変わった時点でニュースは娯楽性を帯びるようになった。
    そして今、多くの人は新聞を読まない。テレビもまた観ない。
   今は「SNS」の時代だという。何のことかと検索してみれば、次のような説明が出て来た。

            SNSとは?

    代表的なSNSと言えばFacebookやInstagram。ソーシャルなネットワーク作りに使えるサービスがSNS。
   SNSとはSocial Networking Service(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の略です。ソーシャルなネットワーク作り
   のために使用できるオンライン上のサービスのことをSNSといいます。
   「ソーシャルなネットワーク?」意味がよく分かりませんね。ソーシャルとは、「社会的な」という意味の英語です。友達や家族と
   いった既知の人々から、まだ出会ったことのない人やグループを想像してください。それから「ネットワーク」という単語は、”交
   流”という日本語に置き換えてみましょう。
    つまり、自分の仲間と情報や写真をシェアしたり、チャットをしたり、自分の関心のある分野の記事を引用して、同じ趣味の人
   を探したり・・・そんなことができるのが、ソーシャル・ネットワーキングです。

     それで何が変わったか。新聞を読む、テレビを観る、読むと観るとでは大きな変化であり、それをもたらしたのは科学の進歩
    と言うものだろう。しかし、基本的にはどちらも受信であり、受容であり、受け止めた者のその時点での意思表示ということは
    起こらない。此処からさらに科学が進歩するとどうなるのか。その答えの一つが「SNS]と呼ばれるものなのかもしれない。
    社会の出来事に対して有名無名を問わず全ての人が自分の意見を発信する、今、これが可能となった。
    勿論、だからといって問題がまったくないわけではない。
    科学がもたらしたものを使用するのは人間である。そして、人間は嘘をつくことの出来る唯一の動物である。
    社会の出来事に一個人が自由に受発信することが可能になった今、これが表面だとすると、その裏面は監視社会の出現で
    ある。未だルールは出来ていない。自由な受発信の中にはフェイク(偽物)もヘイト(差別)もある。このことは注意しておかな
    ければならない。
     さて、「ツイッター・デモ」とは何か、ちょっと覗いて見る。
    

がこれまでと違うのは、今まで動かなかった知識人や政治と
  距離を置いてきた芸能人を含む各分野の著名人が率先して声を上げたことだ ネット住民だけなら無視できたNH
  Kでさえ報道せざるを得なかった理由でもある 一時的な現象に終わられてはならない。



 

日本がこれ以上 沈没してしまわないように 止めないと!!





安倍晋三の安倍友犯罪揉み消しトリオ





 



        「赤旗の記事」

         2020・5・13 

    11日の新聞から最重要だと思われる記事を二つ書き写す。
   最初のものは安倍独裁の恐怖政治に抵抗者として姿を現した様々な市民の声を伝えるものだ。
   二つめは私の尊敬する政治学者・白井聰さんの「コロナ後の世界」についての発言だ。これは全文転写する。
   白井聰(しらい さとし)さんは1977年生まれの42歳。若い人である。京都精華大学専任講師。専門は社会思
   想、政治学。
    何年か前、この人の『未完のレーニン』(講談社・2007年)、『永続敗戦論――戦後日本の核心――』(太田出
   版・2013年)を読んだ。その頃は白井さんはまだ40歳になっていなかったはずだが、こんな若い人が歴史をこの
   ように分析し、世界をこのように解釈するのかと驚いた覚えがある。正直なところを言えば、衝撃だった。
   つまり、それは恥ずかしながらに云えば、学びの体験だった。以来、白井さんの発言は、私が最も注目する人間の
   一人のそれとして耳を傾けるようになった。
    今日の発言の中に「黄禍論」という言葉が出てくる。

     イエローペリル 【yellow peril】
    「黄禍論(こうかろん・おうかろん)」とは、19世紀後半から20世紀前半にかけて欧米やオーストラリアなどの白人
   国家において現れた、黄色人種脅威論であり、人種差別の一種である。
    ヨーロッパから見ての黄禍の対象は古くはモンゴル帝国であったが、近代に入ってからの対象は中国人、日本人
   となり、アメリカでは1882年に排華移民法が制定され、1924年には排日移民法が制定された。
   原爆投下の思想的根拠も黄禍論である。悪い黄色人種を懲らしめるという差別観が人体実験をしたということである。
   前置きはこれで止める。記事をお読みください。

    「1」  検察庁法案 空前の抗議
            ツイッターで急上昇 400万件突破    著名人も続々

     政府・与党などが検察庁法改定案の国会審議入りを強行したことに対し、ツイッター上で空前の規模の抗議
    が広がっています。検察の人事に内閣が露骨に介入できる仕組みを許していいのか―。俳優や漫画家らも次
    々に声を上げる中、ハッシュタグ「#検察庁法改正案に抗議します」のツイートが、投稿数の多い「トレンド」1位
    に上昇。10日夕には、400万件を超えました。
     ハッシュタグを付けて投稿したのは、俳優の浅野忠信さん、城田優さん、秋元才加さん、タレントの大久保佳代
    子さん、演出家の宮本亞門さん、歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさん、漫画「ガラスの仮面」作者の美内すずえさん
    ら。小泉今日子さんが代表を務める会社アカウントの投稿もありました。
     俳優の井浦新さんは同日朝、「もうこれ以上、保身のために都合良く法律も政治もねじ曲げないで下さい。この
    国を壊さないで下さい」とツイート。7万を超える「いいね」が寄せられています。
     問題の発端は、官邸に近いとされる黒川弘務東京高検検事長を、検察トップの検事総長に据えようと、安倍内
    閣が同氏の定年延長を閣議決定したことによるもの。従来の政府の法解釈すらねじ曲げるやり方に厳しい批判
    が相次ぐと、安倍内閣は定年を引き上げ、政府の判断で検察幹部が特別に要職にとどまれるようにする法改定
    によって無法を押し通そうとしています。
    著名人から続々と声が上がっていることに、ネット上では「勇気をもらえる」など連帯が広がっています。

     「2」 新型コロナが問う日本と世界
          資本主義の構造的問題    政治学者 白井聡さん

    新型コロナは、いまの社会のあり方について何を問いかけているのか。政治学者の白井聡さん(京都精華大学専任
   講師)に聞きました。(渡辺健)

     新型コロナウイルスの感染拡大には、資本主義の構造的問題が現れています。いくつかのレベルに分けて整理し
    てみます。
     第一に、新自由主義化による社会の脆弱(ぜいじゃく)化が露呈したことです。イギリスやイタリアで大きな被害が出
    ています。長年の緊縮財政によって公的な医療資源が削減されてきたところを感染症が直撃して医療崩壊を引き起
    こしたことが一因です。
             命の不平等顕著
     第二に、ニューヨークの状況などで顕著のようですが、富者の命は守られやすく、貧者の命は失われやすいことです。
    公的健康保険制度が貧弱なアメリカでは、貧困層はよほどの重症にならない限り病院に行こうとしない。支払えないか
    らです。よって今回のケースでは、手遅れになる場合が貧困層で多いという。激しい階級格差が命の不平等として現れ
    ています。
     こうした状況は人ごとではありません。幸運にも日本で感染爆発は起きていませんが、しかし仮に西欧やニューヨー
    クのように爆発していたら、例えば大阪では「二重行政の解消」の名の下に生じていた医療資源の貧弱化を直撃してい
    たはずです。全国レベルでも、医労連の森田進書記長によれば、1998年に9060床あった感染病床は現在では18
    69床まで減少しているという。極限まで余裕を削って効率化するという新自由主義の考え方がいかに危ういものなのか。
    いま思い知らされているのです。
              搾取の連関構造
     資本主義の問題の最も巨視的なレベルは、南北問題です。多くの識者が指摘していますが、新型ウイルスによる感染
    症の発生の背景には、発展途上国における乱開発があります。森深くに眠っていたウイルスが、開発が進みすぎること
    によって人間世界に出てきてしまって問題を起こす。途上国が自然を破壊しながら工業化を進めることで豊かになろうと
    する。それ以外に豊かさへの道がないという世界資本主義の構造こそが問題なのです。先進国は途上国を搾取し、途上
    国は自然を搾取する。この搾取の連関構造の問題は、しっぺ返しのように先進国住民にとっての巨大な脅威となって戻
    ってきました。
              米中緊張激化を憂慮
     「コロナ以後」の世界に関して私が最も憂慮しているのは米中関係です。欧米、とりわけアメリカで、「黄禍論(こうかろん)」
    が復活しています。コロナ以前から米中間には緊張が走っていたわけですが、コロナ以後にはそれは比較にならないくらい
    高まると私は見ています。仮にアメリカでのコロナ犠牲者が10万人に上るとしたら、「中国によって10万人殺された。われ
    われはその仕返しに中国人を10万人殺す権利がある」―こうした感情が支配的になってくる。トランプ政権は、国内の支持
    固めのために、この感情を抑えるどころか積極的に活用しようとしている兆候があります。要するに、米中戦争の可能性が
    飛躍的に高まるということであり、しかもこうした感情にとらわれた人々は、中国人と東洋人一般の区別がついていません。
     この予測が当たらないことを願っていますが、分断・敵対の感情をどうやって協同・協力のモードへと転換させるのかが、
    途轍(とてつ)もなく重要な課題となります。そのために両者に対してどのように語りかけていくのか。日本にとって文字通り
    の死活問題です。



        「間歇的記憶」

          2020・5・12 
 

     ツイッギー

   「消え去ったアルベルチーヌ」 第六篇

     高遠弘美訳  光文社古典新訳文庫

  本訳書は、全7篇からなる『失われた時を求めて』の<第6篇>に当たる。
 プルースト死後64年目の1986年、彼が最終的に手を入れた<第6篇>「消え去った
 アルベルチーヌ」のタイプ原稿が発見された。
 そこで翌87年、それがフランスのグラッセ書店から<第6篇の決定版>と銘打って
 刊行された。その全訳が本書である。
 じっさい、これまでの<第6篇>と較べると、文章に数々の異同があり、そうした個所
 については、ひとつひとつ、詳細な「註」が付されている。


   高遠弘美(男性)、明治大学教授、フランス文学者。


 

    今日は休日、朝早くからトライアルに車を走らせ、プリンターのインクを2本(ブラックとライト・シアン)とコピー用紙を
   買った。その帰りにホームセンターを2店ほど覗いて野菜の苗を見て回った。まだ種類は少ない。今年はハーブ(香草)
   もやってみたいね。「医学の友にして料理人の称賛の的」という奴だ。バジル、タイム、セージ、なんだか想像するだけ
   でも楽しくなってくるね。これといって理由はないのだが、毎日が楽しくてしょうがない。
    次に郵便局へ手紙を出しに行った。3密を避けてということなのだろう、外に行列ができていた。最後尾に並んで入局
   を待つこと20分、コロナは生活を脅かす現実だね。それが済むと今度はスーパーマーケットだ。100円ショップで大型
   封筒を2組買った。やる気満々である。
    そして黄昏時、優しい妻が私の大好きな牛のスペアリブと鮪のお寿司を用意してくれた。今日の酒は、懐かしのビート
   ルズの『アンド・アイ・ラブ・ハー』を聴きながら呑むのにふさわしい幻の銘酒「スーパーニッカ」だ。これをオンザロックで
   呑む。この一本は、5月3日の憲法記念日に稲穂9条の会の金田幸雄さんがプレゼントしてくれたものだ。もっと頑張り
   なさいという励ましの医薬品か、感謝。

      かくて、われらは今夜も呑む、たしかに芸術は永く、人生は短い。
      しかしこの一杯を飲んでいる時間くらいはある。黄昏に乾杯を!

    この一本は、日本のウイスキーの父と呼ばれる竹鶴政孝が1961年(昭和36年)に死去した妻リタに捧
  げるため、余市蒸留所に籠りきりになって開発したブレンデッド・ウイスキー、言わば、スコットランドのロ
  マンを追想した「愛の賛歌」というべきものだ。

   「愛というのは、相手の幸せを願うもの。お互いの幸せが何であるかを見極めて行動することが愛だと思う」と竹鶴は言
   った。
    ボトルのデザインは各務クリスタル製作所(現・カガミクリスタル)の佐藤潤四朗によるもので、セミクリ
  スタル製手吹きボトルが採用され、発売当初は3000円という高額な金額設定だった。
   ボトルについては「ウイスキーが熟成するまで何年もかかる。これは娘が大きくなれば嫁になるのも一緒なのだから、
   立派な衣装を着せてやりたい」という竹鶴政孝の強い思いがあったとされる。

   竹鶴政孝は経営者というより職人であった。それも妥協というものを厳しく拒絶する第一級の職人だった。 その人物は、
   理想、清潔、実践、というものが何であるかを訓える。だから私は昔からニッカが大好き。これは本物なのです。
   利益に拘らず本物を追求した人間、その人物も本物なのです。 私もそういう人間に成りたいものだ。
     話は変るが、最近、「消え去ったアルベルチーヌ」という言葉に出会った。
   高遠弘美という人がプルーストの『失われた時を求めて』の新訳を出し、その第6篇の題名だということだ。
   井上究一郎訳では「逃げ去る女」(筑摩書房)となっており、鈴木道彦訳でも「逃げ去る女」(集英社)となっている。
    プルーストの『失われた時を求めて』の翻訳状況は以下の通りである。
  • 井上究一郎訳 『失われた時を求めて』 筑摩書房〈筑摩世界文学大系 全5巻〉、1973-1988年
    • 改訂版『プルースト全集 1-10』筑摩書房、1984-1989年/ちくま文庫(全10巻)、1992-1993年
  • 鈴木道彦訳 『失われた時を求めて』(全13巻)、集英社、1996-2001年/集英社文庫(改訂版)、2006-2007年
    • 抄訳版が先行出版した。単行版(上・下)、1992年。文庫版(全3巻)、2002年。
  • 吉川一義訳 『失われた時を求めて』、岩波文庫(全14巻)、2010年11月 - 2019年11月(最終巻に総索引収録)
  • 高遠弘美訳 『消え去ったアルベルチーヌ』 光文社古典新訳文庫、2008年5月
    • 1980年代に発見された新たな原稿を基にしたもの。

   私が持っているのは最初に出版された共訳による新潮文庫版と井上究一郎の個人訳による筑摩書房版と鈴木道彦
  訳による集英社版の3種だ。
高遠さんのものも読んでみたいね。
    ポール・マッカートニーの『アンド・アイ・ラブ・ハー』を聴きながら、 「間歇的記憶」について考えてみようと思っていたのだが、
   ウイスキーがあまりにも美味くて、考える時間を無くしてしまった。
   その遠い昔、私も「そして彼女を愛している」と言ったのだろう。

       愛とは、心で測る時間と空間のことである。
                          マルセル・プルースト



        「反駁的読書」

          2020・5・11 

     今日のコロナ情報
            感染者数 16,537人、死者646人。


    詩人の長田弘(1936年~2015年・75歳没)に『読書からはじまる』という随筆がある。
   その中で詩人は「いい本というのは、そのなかに『いい時間』があるような本です」と言っている。
   この言葉を私流に解釈すると、いい本というのは、それを読んでいた時の自分を全的に取り戻せるような本である。
   その本の内容は忘れてしまったとしても、それを読んでいた時の自分が何者であったかを想い出せる、そういう本の
   ことである。
    詩人は読書についてこう語っている。

    自分の本棚に置く本も、そうです。一度つかったちり紙を取っておく人は、まずいない。でも本は、一度読んでも取っ
   ておく、なぜか。忘れるからです。その本がそこになくなれば、読んだことだって忘れてしまいます。その忘れるちから
   のために、本を取っておく。取っておくために、もう一度読む。このもう一度読むということが本の文化にとって抜き差し
   ならないほど大事なものなのだ、ということを考えるのです。
    読書というのは、「私」を探している本に出会うという経験です。どんなときも、わたしたちにとって、未知の親しい友人
   である本。―――のぞむべきは、本は「私」の友人、というあり方でなく、「私」は本の友人、というあり方です。

     詩人の言うように、もしも私が本の友人であるとするならば、私には多くの友人がいるということになる。中には名前
    は覚えているが顔は思い出せないという友人もいないことはないが、それでもそういう付き合いが過去にあったことだ
    けは間違いなく覚えている。
     この数日、ひょんな事から『方丈記』を読み返すことになった。本を手にした動機は、連日のコロナ感染報道の中で、
    鴨長明が生きた乱世末法の時代と共通すると思われる何かを感じたからだが、その何かを確認するという作業だけ
    であれば、再読にはそれほど長い時間は必要とはしなかっただろう。しかし、『方丈記』は、その周辺を、またその背景
    を学び直す欲求を生じさせた。それで加藤周一の『日本文学史序説』を開いた。次に唐木順三の『中世の文学』『無用
    者の系譜』『無常』の三冊を本棚から取り出した。それでも足りず今度は世阿弥の『風姿花伝』と道元の『正法眼蔵随聞
    記』『正法眼蔵』の三冊を目の前に置いた。最後に用意したのは堀田善衛の『定家明月記私抄』だ。
    どれもこれも若い時に読んだ本であるが、どれもこれも忘れてしまった本である。だから本棚というものが必要なのだ
    ろう。なるほど、確かに「人は、読書する生き物である」ようだ。
     さて、唐木順三の『中世の文学』だが、この一冊について大読書家の松岡正剛が『千夜千冊』の中で絶賛している。
 
     この本を読んでいない人と日本を語るのは遠慮したいものだ。最初に読みおわったときに、そんな気分になったこと
    を憶えている。それほどに、本書からうけた衝撃は大きかった。あまりに大きくて、本書の思索の跡をそのまま引用し
    ないで日本を語るにはどうすればいいか、ぼくはずっと病気に罹ったようなもので、その影響から脱出するのにたっぷり
    10年以上がかかってしまった。
     唐木順三は『井蛙抄』の挿話から、この一冊の思索を始めている。「文覚上人、西行をにくまれり」である。出家の身で
    ありながら数寄に遊んだ西行についての文覚の印象を突端に置いて、以降、唐木は「数寄とは何か」という思索にふける。
    いったい数寄はディレッタンティズムなのかという問いが始まり、中世の初期では数寄が「外形を極微のところまで凝縮し
    た栄華」だったことをつきとめる。それがしかし、長明で変わってくる。「数寄に対する執着にのみ頼ることが数寄」というこ
    とになっていく。ここで風雅を友とする数寄が生まれる。
    ついで数寄の背後にある「すさび」が問題になる。そこには「心理を離れた裸形の現実」がある。それは『徒然草』の思想
    でもある。裸形の現実を見つめると、そこには無常が見える。無が見える。そこで兼好は、数寄の心をいったん否定する。
    しかし、思索はそこにとどまらない。唐木の「すさび」はさらに「さび」にまで進む。「さびはすさびと同じ語源をもちながら、
    すきをも止揚する」。そこにあらわれるのが世阿弥である。世阿弥は数寄を「せぬ隙」にさえ見とどけた。
    ここから芭蕉へは一跳びである。唐木はそのことをしるして、序文をおえる。そして、このあとを、長明兼好、世阿弥、
    道元
一休、芭蕉という順で、ゆっくりと日本の中世を紐解いていく。

     ここで『中世の文学』の道元(1200年~1253年)について書かれた章を開く。

     道元は正治2年(1200)に生まれた。いま年譜と年表に頼って当時の状況を誌しておきたい。
    道元の生まれる10年前に西行が死んでいる。頼朝は1年前に死んだ。定家が頼朝挙兵にあたって紅旗征戎非吾事と書い
    てから20年の後である。道元生誕の翌年、29歳の親鸞が法然の門に入った。法然が土佐に、親鸞が越後に流されたとき、
    道元は8歳である。57歳の長明が鎌倉に下って実朝に会い、その翌年『方丈記』を書いたのだが、そのとき道元は12、3歳
    である。14歳で道元は天台座主公円について剃髪、出家した。道元20歳のとき、実朝が公暁に殺され、22歳のとき後鳥羽
    院の承久の変が起こった。24歳で入宋、26歳で如浄和尚と相見、28歳で帰国した。親鸞が『教行信証』を書いたのは道元
    入宋の翌年である。『愚管抄』の慈円の死んだのはそのまた翌年である。44歳にして道元は越前に向かった。大佛寺、後の
    永平寺を建立したのはその翌年である。

     今回、唐木順三の本を読み返して感じたことは、この人は本質的には学者である。
    石川淳の本を読んでいるとき、私は時の経つのを忘れてしまう。しかし、唐木さんの本を読んでいるときはそういうことは起こ
    らない。だからこの読書は時間がかかる。本を読んでいる間も私の意識は醒めているのである。その教科書的な文体は、私
    の読書の速力とは合わない。正直なところを言うと、松岡さんは絶賛するが、私にはその意味が分からない。
    学問的には優れているとしても、それが文学であるかどうかは別な問題である、と私は思う。
     書くということは、何よりもまず自己表現である。
    読むということは、何よりもまず自己発見である。

        一句の道著は一代の挙力なり、
        一代の挙力は尽力の全挙なり。
                            道元  正法眼蔵第41「三界唯心」   (岩波文庫)


    またしても反駁的読書である。しかし、これが面白い。
    
    


 
       「ドイツと日本の今と此処」

         2020・5・10

        今日のコロナ情報
            感染者数 15、798人、死者621人。


     「責任を認めることは恥ではない。否定することこそ恥なのだ」
                      シュタインマイヤー大統領   ドイツ降伏75年式典

    
 今日の新聞の海外ニュース。

    ドイツのシュタインマイヤー大統領は首都ベルリン市内で演説し、多くの苦しみや犠牲者を生んだナチス・ドイツの
   歴史を直視することが国際社会の信頼の獲得や民主主義と自由を守りことにつながると語りました。
    シュタインマイヤー氏は「私たちが(ナチスの)過去から解放されることはない。思い出すことを怠れば未来を
   失う」
と強調。ドイツの歴史は数百万人の苦しみや殺りくの責任を負っているとして「責任を受け入れるからこそ世界
   の人々から再び信頼され、私たち自身もドイツを信頼できる」と述べました。

    ドイツの政治家は過去の出来事を自身が犯した誤りであると認め、そのことを反省している。日本の政治家も過去
   の出来事を後悔するが、それは運が悪くて戦争に負けたという意味であって、自身の犯した戦争犯罪について後悔す
   ることはなく、それどころか奇妙な聖戦史観をもってそれを美化する。そして、事実は教科書から削られていき、復古
   主義がコロナのごとく感染拡大し続ける。
    ドイツの大統領は極右勢力などを念頭に「それに耐えられず終止符を打とうとする者は、戦争やナチス独裁がもたら
   した大災害を否定するだけでなく、私たちが成し遂げてきたすべての良いことを台無しにしてしまう」と述べた。
   しかし、日本では安倍政権そのものが極右勢力なのである。従って、戦後75年にあたって日本政府が過去を反省する
   言葉を発表することはない、それどころか過去を正当化するために信仰の自由を盾に靖国参拝が集団で行われる。
   だから、国際社会の信頼を得られない、そしてまた民主主義も自由も抑圧される。
    新聞の連載記事「新型コロナが問う日本と世界」、今日の発言者は岡野八代さんだ。


      「ケア軽視の政治転換を」
                  同志社大学教授 岡野八代さん

     新型コロナウイルス感染症の問題は、社会を支えている「家庭」「家族」の役割を浮き彫りにしました。
    人と人との接触によって感染が拡大する新型コロナの防止のために、「ソーシャルディスタンス」、つまり社会的距離をと
    ることによる“隔離”が必要となったことから、経済や教育などの人間の社会的な営みが分断されてしまいました。そのた
    め、人々の主な避難や療養の場所は、「ステイホーム(家にいよう)」の言葉通り「家庭」になりました。家庭で家事や育児、
    介護の大半を担っているのは女性です。家庭への負担増は、女性への負担増を示しています。
          女性差別の構造
     日本では、安倍晋三首相による「一律休校要請」は、学校が担う教育や児童の安全確保をなし崩し的に家庭に押し付
    けたものです。そのうえ、ひとり親世帯など家庭への配慮は極めて不十分です。一律10万円給付は「世帯主」を「受給権」
    者としており、DV(ドメスティックバイオレンス)の実態を考慮したとは言えません。家庭の負担を激増させるコロナ危機の
    構造のなかで、各家庭の事情によって異なって現れる諸問題に十分に対処できていないのは、政治の機能不全です。
     安倍政治の転換は当然です。 政治が女性差別の現状と構造に向き合い、憲法が規定する人権尊重へと転換すべき
    です。そのためには、政治に人間や社会の「脆弱(ぜいじゃく)さ」を前提に考える「ケアの倫理」が必要です。
           個人の尊厳保つ
     人間は乳幼児などの児童期、けがや障害、高齢期などさまざまな場面で誰かに依存し、また依存される存在です。この
    依存関係が保育や介護などのケア(世話、管理)行為を必要とし、それによって個人の尊厳は保たれます。
     ケアする側には何が必要なのか、適切なコミュニケーション(交流)が求められます。人間の脆弱さを認め、気遣いや聞き
    取りをし、誤りがあれば改めるなど、ケアの営みを通じて生まれる価値や態度が「ケアの倫理」です。
    ケア抜きに社会は成り立ちませんが、歴代の自民党政権は軽視してきました。育児や介護などの最終的な責任を家庭と女
    性に押し付け、その一方で、医療費を抑制するなどして社会保障関係費を事実上削減し、医療や保育、介護の現場での労
    働者の低賃金など劣悪な待遇を放置してきました。
    「ケアの倫理」は個人の尊厳を支え、“もうけ第一”“弱肉強食”で自己責任を強いる新自由主義の資本主義のあり方を鋭く問
    う視点だと言えます。
           政治の措置 今すぐに

     女性の権利向上を求めてきたフェミニズムのなかで、「ケアの倫理」を政治変革の理念に据える議論が登場してきました。
    背景には、女性がケア労働を押し付けられ、蔑視されてきた歴史があります。
     国際的には、新自由主義路線で医療や福祉の削減を推進してきた国ほど「医療崩壊」の度合いが強い傾向にあります。コロ
    ナ危機を経て、社会保障強化への流れは強まらざるを得ないでしょう。同時に、「ケアの倫理」に基づく政治の措置は今すぐに
    必要です。
     国連女性機関(UN WOMEN)がジェンダー平等の視点による感染拡大の防止策を提言したように、コロナ危機のもとでジ
    ェンダーや親子などの力関係に基づく「女性や子どもへの暴力」は深刻化しています。すでに若年の女性への食事提供や宿泊
    支援を行う「Colabo(コラボ)」やDV被害者を支える「全国女性シェルターネット」などから、被害の増加が訴えられています。
    国の不十分な行政からこぼれ落ち、“なかったこと”のように扱われてきた問題が浮き彫りとなっているのです。





      「転換期」

         2020・5・9 

        今日のコロナ情報
            感染者数 15、628人、死者601人。

 
        古京はすでに荒れて新都はいまだ成らず。
        ありとしある人は皆浮雲のおもひをなせり。
                                       『方丈記』

      古京とは京都のことであり、新都は福原のことである。入道相国と呼ばれた平清盛が強行した福原遷都は治承4年
     (1180年)のことで、この時、鴨長明は26歳であった。
     この2行を読んで私が思うことは都を京都から福原へ移すという地理的なことではなく、コロナ後の世界ということにつ
     いてである。安倍政権下の今を古京としてみれば、新都とは新しい政権ということになる。その政権の性格がどういう
     ものであるかということを考えるということだ。漠然としたものではあるが、イメージとしては市民参加の政治というもの
     を思い浮かべている。この場合、参考とするのは韓国とドイツのコロナに対する対応の在り方だ。
      6日の新聞がこの2カ国について伝える記事を読む。

     「韓国」
      韓国で初の感染者が確認されたのは1月中旬。2月には宗教施設から集団感染が発生しました。
     政府は、1日あたり1万件を超えるPCR検査の体制を構築。感染者を早期発見し、徹底した隔離と治療、接触者への
     追跡調査などを実施しました。一時、新規感染者が1日あたり900人を超えていましたが、4月19日には1桁台を記
     録。30日には2月中旬以来、初めて国内での発生者がゼロとなりました。

     「ドイツ」
      ドイツが他の欧州諸国と比べ、新型コロナウイルス感染による死者数を大幅に抑えることができたのはなぜなのか。
     初期に検査規模を大幅に拡大したこと以外に、一役買ったのが、平時には批判の的となっていた「過剰病床」でした。
      ドイツ医師会のモントゴメリー会長は「病床数の多さが、ドイツの新型ウイルス抑制の大きな要因だ」と評価しました。

     「日本」  藤原辰史さん(京都大学准教授)。
      忘れてはならないことは、オリンピックの延期を渋ったことで、初動が遅れたことです。報道もなかなか延期や中止の
     議論をしませんでした。今も官邸から流れてくる意見をそのまま流すような「報道」も見られます。
      批判的視野がなければ、対策もクリエーティブ(創造的)になりません。大きすぎるイベントに国威や経済の復興をか
     けるビックイベント経済政策の脆弱(ぜいじゃく)さが、今露呈しているのです。

      この数日、新聞に「新型コロナが問う  日本と世界」と題する特集記事が載っている。それを少し読む。

      5日  「思いやるべきは米でなく国民」
                 防衛ジャーナリスト・元東京新聞論説兼編集委員 半田滋さん

      韓国政府は4月16日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う対策として追加補正予算を編成し、全世帯に支給する
     「緊急災害支援金」の財源として、国防費9047億ウォン(約795億円)を削減して充てることを決定。4月30日に補正
     予算が成立しました。削減対象はF35ステルス戦闘機やイージス戦闘システムの米国からの購入費で、支払いを来年
     に先送りする方向だといいます。
         不要不急の支出
       これ以外にも、トランプ大統領から武器購入を要求されて導入を決めたイージス・アショアや、計画そのものが破綻し
      ている辺野古新基地の建設工事など、「不要不急」の支出はあります。これらを一時停止して、休業を余儀なくされて
      いる店舗への補償など、コロナで苦しむ国民の負担軽減のために使うべきです。
       また、これから夏にかけて、米軍「思いやり予算」の特別協定の延長をめぐる協議が始まります。韓国との交渉を見
      ても、アメリカは米軍駐留経費の大幅な増額を要求するのは間違いありません。
       韓国の場合、北朝鮮と地続きで、米軍の存在が必要だという理由がありますが、日本の場合、敗戦後の米軍駐留が
      始めにありき、といえます。アメリカは自国の国益のために基地を置いています。政府は「もっと払えというのなら、どう
      ぞお引き取りください」と言うべきでしょう。今、思いやる相手はアメリカではありません。国民であるはずです。
       現在の医療体制の危機やPCR検査体制の脆弱(ぜいじゃく)さは、歴代の自民党政権が医療費削減や行政改革と
      いった大号令をかけ、医療体制を弱体化させてきたことに原点があります。必要なのは自衛隊の強化ではなく、医療
      体制の見直しにあります。
       総じていえば、コロナ危機を通じて大きく変わるもの、そう簡単には変わらないものもありますが、この問題が鏡となり、
      日本の姿を映し出しています。その姿を冷静に見て、新しい道を見いだすことが求められています。


       8日  「生きた人間社会考えず」
                        東京外国語大学名誉教授 西谷修さん

         壊された「雇用」
        医療体制で問題が浮き彫りになっています。政府はこの間、「地域医療構想」に沿った医療体制の効率化を推し進
       めてきました。約440の公立・公的病院の再編統合や13万床の病床削減をしようとしています。これがまさに新自由
       主義による社会統治の路線です。
       その結果、病院体制はどうなっているかというと、集中治療室(ICU)は不足し、資材も、医師、看護師の数も足りません。
       現場は大変です。常に利潤を最大化する経営発想で最適化されたシステムは、無駄は省けと言われていて、緊急時に
       はまったく対応できません。公的セクターも経営原理という政策がここにきて危機的状況を招いています。
        日本社会はこれまで、無駄を省いた効率的な社会を目指してきました。そういう名目で壊されてきたのが「雇用」です。
       近代以降の産業社会では雇用が社会の入り口になっています。ここで排除されると、人は社会的な存在意義さえ認め
       られません。
           連帯意識を解体
        法人は「ジュリディカル・パーソン」といって法的には人間のように扱われますが、息もしない、腹も減らない、血も涙もあ
       りません。しかし経済の自由化の下では、その架空の人格である法人を機能させるために、生きている人間を絞り切り捨
       てるようなことが行われてきました。これが新自由主義です。
        新自由主義は経済思想というよりも国家統治の思想です。イギリスのサッチャー元首相が「社会などというものはない。
       あるのは家族と国家だけだ」と言ったのが典型的です。人々が結びつき連帯を伴う社会というものが、福祉に対する“依
       存”を生み出し、経済成長を停滞させているという認識で、富む者の自由と貧者の自己責任を説きました。こうした考えの
       下で、社会を個人に分断し、連携意識とか共同性に支えられている関係をすべて解体して、社会を市場に溶解させました。
       イギリスから始まったその路線が、今ではグローバル世界の原理になっています。こうした中で築かれた私的利潤と全体
       効率を第一とする新自由主義の問題が表面化したのが今回のコロナ禍だと思います。

       9日  「対応不能な新自由主義」
                      神戸女学院大学名誉教授・思想家 内田樹さん

           日米同盟に慣れ
        新自由主義の基本は「選択と集中」です。あらゆる社会活動を生産性、費用対効果、採算性などの数値的基準で格付
       けし、格付け上位者に資源を集中し、格付け下位は切り捨てる。路頭に迷うのは当人の自己責任だという考え方です。
       ただし、これは「平時の思想」です。国家の基盤が安定しているなら、その上でゼロサム的な競争ができる。でも、危機的
       状況では、その基盤そのものが揺らぐ。国民を格付けしたり、競争させたりしている時ではない。しかし、安倍政権には今
       が「非常時」であるという危機感がない。
        韓国や台湾と比べて異様に危機感がないのは、日米同盟に慣れ過ぎたからだと思います。安倍政権にはもう対米自立
       戦略がありません。自力で自前の国家戦略を立てることを断念したので、安全保障でもエネルギーでも食糧でも、国の根
       幹にかかわる政策については米国の指示に従う。わが国の国土や国富や国民の健康や安全をどう守るかについて自分
       の頭で考える習慣を失って久しい。
             責任を“丸投げ”
        だから、他の国々の政府が危機に際して、「非常時モード」に切り替えて、国民を守るためにさまざまな手だてを講じてい
       る時にも、日本政府だけは感染拡大に備えず、ぼんやり五輪開催を夢見ていた。その後も感染抑止のために効果的な措
       置をとらず、自治体と市民に責任を丸投げしている。すべて状況を甘く見た危機意識の欠如がもたらしたものです。
             グローバル化 見直し必要
        コロナ後の世界がどう変わるか。確かなのはグローバル資本主義が大幅な修正を求められるということです。これまでは
       生産拠点を人件費の安い国に移し、海外から部品を調達し、海外をメインの市場にしてきたグローバル企業が「勝ち組」で
       したけれど、そういう企業の思いがけない弱さが露呈した。必要なものを国内で調達でき、国内市場で商品がはける「内向
       き」の企業の方がこの種の危機には強いということがわかった。だから、米国は必須な医療品を国内生産に切り替える方向
       に舵(かじ)を切りました。危機に際しては「必要なものが金を出しても買えない」ということがあるということに気付いたのです。
       医療品だけでなく、エネルギーも食糧も、これから諸国はこぞって「自給自足」体制の整備に取りかかるでしょう。
        日本は必要なものがほとんど自給できない国です。にもかかわらず、世界の大勢に逆行して、さらなるグローバル化を進
       めようとしている。それがどれくらいのリスクを冒すことか。この機会に慎重に点検すべきだと思います。


 
      「出口なし」

 」
          2020・5・8

       今日のコロナ情報
            感染者数 15、547人、死者557人。

 
     韓国の今日の「聯合ニュース」は大統領の支持率について次のように報じている。

    文大統領支持率 1年10か月ぶり70%台に=コロナ対応が高評価

     【ソウル聯合ニュース】世論調査会社の韓国ギャラップが8日に発表した文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率は、
    前週より7ポイント上昇の71%となった。新型コロナウイルス感染拡大への対応が高く評価されて急上昇し、2018年7月
    第1週(71%)以来、1年10か月ぶりに70%を超えた。不支持率は5ポイント下落の21%。
    調査は6~7日、全国の18歳以上の有権者1004人を対象に実施された。

     国内で最初の感染症例が確認されたのは韓国が1月20日で、日本は1月16日だが、現在の状況はかなり異なる。

          国名      感染者数           死者数
        
アメリカ      1,256,771人          75543人
         イギリス        206715人           30615人
         イタリア        215858人           29958人
         スペイン        221417人           26070人
         フランス        137779人           25987人
         ドイツ          169430人           7392人
         韓国          10822人              256人
         日本          15547人              557人

     この結果、韓国の文大統領とドイツのメルケル首相のコロナ対策を世界が称賛し、日本の安倍首相のお粗末を世界が
    笑う。なるほど無能無策の指導者を持つと国民は悲劇である。これはアメリカの場合も同じだ。数字は嘘をつかない。
    トランプが訳のわからないことを喋っているうちにアメリカの死者数は朝鮮戦争(5万4千人)もベチナム戦争(5万8千人)
    も超えてしまった。このまま推移すれば太平洋戦争の死者数9万3千人に近づく、下手をすればそれすら超えてしまう。
    この間、トランプは何をやっていたのか、何もやっていない。これは安倍首相とも同じである。
    一個人の政治的野心が優先されると、実態を把握することが出来なくなる、あるいは、それが出来たとしても有効な対策
    を立てることが出来ない。何故なら、こうした独裁政治の優先順位は何が何でもの政権の延命であって、国民の命と生活
    には全く関心を持たないからである。
    死者がどれほど増えようとも「洪水は我がなき後に来たれ」ということである。
     コロナ感染で貧しい人が路上に死亡している時、王様は暖かい部屋の中で愛犬と戯れていた。外に出て働かなくとも食
    うに困らぬ人、日本にはこういう人が多すぎるのではないか。これを特権階級というか、こういう人たちは口を開けると必ず
    「経済の再開」と言う、それを急ぐために現状の悲惨を過小に評価し、ありとあらゆる統計を操作する。
     安倍首相は4日の記者会見で、「感染者の増加はピークアウトし、収束への道を進んでいる」「これからの1カ月は出口
    に向かって進んでいく1カ月」などと何の根拠もないことを得意気に喋ったが、その後に「現時点でまだ感染者の減少は十
    分なレベルとは言えない」と付け加え、後の逃げ道を用意した。姑息な男である。
      事実、専門家会議委員の西浦博北大教授は「現在確認されている感染者は、氷山の一角」「実際は10倍以上」と指摘
     している。つまり感染の実態は把握できていないということだ。安倍晋三というのは、全くもって出鱈目な男である。
    出口など何処にもないのだ。これが現実である。
     靖国小僧は、コロナ感染は収束に向かっていると言いながら、その同じ口でコロナ感染は拡大していると言っているのだ。
    つまり、収束は本人の希望的観測であり、拡大は手に負えぬ現状に対しての認識を示したものである。では、あの2枚の
    マスクはいったい何だったのか。部下の閣僚でさえ着用しようとはしないアベノマスク、配送と同時に回収が始る奇奇怪怪
    の施しものの裏側にある利権の闇、先ずこのことについて説明するのが物の道筋というものではないのか、発案の愚劣
    さと、その製造責任、これが問題だ。
     そういえば、ジャン・ポール・サルトルに『出口なし』(サルトル全集第8巻・人文書院、1952年発行)という戯曲があった。
    地獄に堕ちた3人のお話である。謎めいた部屋に通された3人の亡霊が、共にこの部屋で永久に閉じ困られるという罰を
    受けるという実存主義の寓話だ。「地獄とは他人のことだ」の言葉はこの戯曲を出典とする。
     今日の毎日新聞の海外ニュース・

       米雇用、戦後最悪2050万人減 4月速報値 失業率14.7%、リーマン超え

     米労働省が8日発表した4月の雇用統計(速報値)によると、景気動向を敏感に映す非農業部門の就業者数は、季節調
    整済みで前月比2050万人減となり、第二次世界大戦後で最大の減少幅を記録した。4月の失業率は14・7%と前月(4・4%)
    から急上昇し、戦後最悪だった1982年11、12月(10・8%)を上回り、30年代の大恐慌時に次ぐ水準まで悪化した。新型コロ
    ナウイルス感染拡大によって経済活動が縮小したためで、世界経済をリードする米国の雇用情勢の深刻な実態が鮮明とな
    った。
     米国の就業者数は、リーマン・ショック後の2009年3月に80万人減、終戦直後の兵役解除の影響を受けた45年9月に195万
    9000人減を記録しているが、今回はこれらを桁違いに上回った。米国の労働力人口は現在、約1億6000万人。およそ8人に
    1人が4月の1カ月だけで職を失った計算になる。




         「ものを書く人」
           2020・5・7

        今日のコロナ情報
            感染者数 15、463人、死者551人。

 

      私の持っている『方丈記』は川瀬一馬さんの校注・現代語訳で、昭和46年に講談社から発行された文庫本である。
     当時の定価は120円、今は770円となっている。川瀬一馬(1906年~1999年)は昭和時代の随筆家、書誌学者、
     日本文化史家、それ以上のことは分からない。
     「校注」とは、古典などの文章を校訂し、注釈を加えること。また、その注釈。
      この本は全文113頁の薄いものが、その内容は「序」「本文」「補注」「現代語訳」「解説」「参考文献」「方丈記関係地
     図」「鴨長明年譜」という構成で私のような初心の者にはすこぶる親切なものである。
      鴨長明の経歴について二つほど辞典を開く。

        鴨長明

      「1」 下鴨神社の禰宜(ねぎ)、長継(ながつぐ)の次男。
     幼時から二条天皇中宮(のちの高松院)の愛顧を得、応保元年(1161)、七歳にして中宮叙爵により従五位下に叙せら
     れたが、以後、生涯昇叙されることはなかった。嘉応二年(1170)、父長継は禰宣職を又従兄弟の祐季(すけすえ)に譲っ
     て引退し、承安二年(1172)頃、死去。長明はこの頃から本格的に歌作に打ち込み、安元元年(1175)には高松院北面
     菊合に列席するなどしたが、翌年、後援を得ていた高松院も死去した。養和元年(1181)、家集『鴨長明集』を自撰(養
     和二年説もある)。初め六条藤家に近い勝命を歌の師としたが、のち俊恵に入門し、歌林苑の会衆として活動する。
     文治二年(1186)または建久元年(1190)頃、伊勢・熊野などを旅する(散佚した旅行記『伊勢記』がある)。文治四年(11
     88)に完成された千載集には一首入集の栄を得た。建久二年(1191)、石清水八幡の若宮社歌合に出詠。正治二年
     (1200)、後鳥羽院後度百首に詠進。以後、院や源通親主催の歌合に度々参加する。建仁元年(1201)八月、後鳥羽院
     により和歌所寄人に任ぜられ、昼夜奉公したが、元久元年(1204)、河合社の禰宣職に就く希望が破れ、和歌所を去る
     (『源家長日記』)。まもなく出家し、東山に遁世。のち、洛北大原に庵を移した。各所を転々としたあと、承元二年(1208)、
     五十四歳の頃、山科の日野山(京都市伏見区日野町)に落ち着く。建暦元年(1211)には飛鳥井雅経と共に鎌倉に下向し、
     将軍源実朝と会見する(『吾妻鏡』)。翌年、『方丈記』を書きあげ、前後して随筆風の歌論書『無名抄』を著す。また仏
     教説話集『発心集』も晩年の作とするのが通説である。建保四年(1216)閏六月十日(九日とも)、没。享年は六十二か。
     中原有安を管弦の師とし、琵琶などの奏者としても名高かった。『続歌仙落書』に歌仙の一人として見え、また新三十六
     歌仙
にも選ばれている。千載集初出。新古今集には十首。勅撰集入集歌は計二十五首。


     「2」 賀茂御祖神社(下鴨神社)の神事を統率する禰宜の鴨長継の次男として京都で生まれた。高松院の愛護を受け、
      応保元年(1161年従五位下叙爵されたが、承安2年(1172年)頃に父・長継が没した後は、後ろ盾を失った。安元
      元年(1175年)長継の後を継いだ禰宜・鴨祐季延暦寺との間で土地争いが発生して祐季が失脚したことから、長明
      は鴨祐兼とその後任を争うが、敗北してしまう。
       和歌俊恵の門下として、琵琶を楽所預の中原有安に学ぶ。歌人として活躍し、歌林苑の会衆として賀茂重保
      の『月詣和歌集』に入撰し、『千載和歌集』にもよみ人しらずとして入集している。以降、石清水宮若宮社歌合、正治
      
後度百首、新宮撰歌合、和歌所撰歌合、三体和歌、俊成卿九十賀宴、元久詩歌合などに出詠し、建仁元年(1201年
      8月和歌所寄人に任命された。
       元久元年(1204年)、かねてより望んでいた河合社(ただすのやしろ)の禰宜の職に欠員が生じたことから長明は就任
      を望み、後鳥羽院から推挙の内意も得る。しかし、賀茂御祖神社禰宜の鴨祐兼が長男の祐頼を推して強硬に反対した
      ことから、長明の希望は叶わず、神職としての出世の道を閉ざされる。そのため、後鳥羽院のとりなしにも関わらず長明
      は近江国甲賀郡大岡寺で出家し、東山、次いで大原、後に日野(現・京都市伏見区醍醐)に閑居生活を行った。
       出家後は蓮胤(れんいん)を名乗ったが、一般には俗名を音読みした鴨長明(ちょうめい)として知られている。建暦
      元年(1211年)には飛鳥井雅経の推挙を受けて、将軍源実朝の和歌の師として鎌倉へ下向したものの、受け入られ
      ず失敗している。
       建暦2年(1212年)に成立した『方丈記』は和漢混淆文による文芸の祖、日本の三大随筆の一つである。他に同時期
      に書かれた歌論書の『無名抄』、説話の『発心集』(1216年以前成立)、歌集として『鴨長明集』(養和元年(1181年))と
      いった作品がある。『千載和歌集』(1首)以下の勅撰和歌集に25首が入集している。

            宵の間の月のかつらのうす紅葉照るとしもなき初秋の空(三体和歌)

      【通釈】夜の初めの時間、月の桂の木はまだ薄い紅葉の色で、照るともなく照っている、初秋の空。
     【語釈】◇宵の間 宵は夕方と夜中の間の時間。◇月のかつら 月には桂の樹があるという中国の伝承に由る。桂はカ
     ツラ科の落葉喬木で、秋、葉は黄色からオレンジ色へと美しく染まる。

       【本歌】壬生忠岑「古今集」
     久方の月の桂も秋はなほ紅葉すればやてりまさるらむ

            枕とていづれの草に(ちぎ)るらむ行くをかぎりの野辺の夕暮(新古964)

     【通釈】そろそろ野宿の場所を探さなくてはならない。今夜は枕として、どこの草と縁を結んで寝れば良いのだろう。あてもなく、
     行ける限りは行こうという旅で、野辺に夕暮を迎えてしまって。
     【語釈】◇羇中夕 羇中(きちゅう)の夕べ。旅の途次に迎えた夕暮。◇枕とて 「草枕」と言うが、その枕として。
     【本歌】よみ人しらず「古今集」
     世の中はいづれかさしてわがならんゆきとまるをぞ宿とさだむる

      川瀬さんの「解説」から書き写す。

      なお、いま一つ念のため言い添えておきたいことは、前にも一寸触れたが、長明が簡易な庵室の生活を送っていた事実と、
     方丈記の生活記述とを目して、長明の生活が困窮状態であったなどと誤解することである。これらは、西行の場合も、兼好に
     ついてもまた、すべて同一であるが、彼等は何れも、荘園の収入等、しかるべき伝来の財産を所有し、生活に差支えない以上
     の収入を持っていたのである。

       夷斎・石川淳に「敗荷落日」という有名な文章がある。これは永井荷風についての追悼文であるが、その中で石川さんは
      随筆の家が成立する条件として、次の二つを挙げている。
      一つは、「本を読むという習性」、二つ目は「食うにこまらぬという保証」である。
      清貧というのは虚像である。そこにいたのは無常の転換期を生き抜いた孤高の生活者である。


       芸は、これつたなけれども、人の耳をよろこばしめんとにあらず、独り調べ、独り詠じて、みづから情(こころ)をやし
      なふばかりなり。




      
    「方丈記を読む」

          2020・5・6 

       今日のコロナ情報
            感染者数 15、354人、死者543人。


   今日もビートルズの『アンド・アイ・ラブ・ハー』を聴きながら鴨長明の『方丈記』を読む。
  
    魚は水に飽かず。魚にあらざれば、その心を知らず。鳥は林をねがふ。鳥にあらざれば、その心をしらず。閑居の
   気味もまた、おなじ。住まずして、誰かさとらん。

    本というのは不思議なものだね。私が『方丈記』を読んだのは20代の中頃のことだったと記憶するが、その時は
   鴨長明という人間について、またその文章について深く考えることはなかった。要するに理解できなかったということ
   だ。それから50年経った今、私はこの随筆が面白くてたまらない。超絶美味である。その味は東海の孤島の産であ
   るからサーロイン・ステーキではなく、和食の最高峰は明石の「鯛づくし懐石」といったところか、酒に例えるならば淡
   麗辛口というものだ。
   長生きはするものだね。旅の途中に拾った石ころが実はとんでもない宝石だったとは、それが分るには長い年月を
   必要とするということか。まことにもって愚かであることは幸せなことである。
    ここで加藤周一さんの『日本文学史序説 上』(筑摩書房・昭和50年発行)を開く。その247頁。

    しかし鴨長明は、法然流の信仰に徹底したのではなく、その何たるかを知って、自嘲しながら、和歌・管弦を捨てな
   かったのである。『無名抄』は和歌・管弦の世界におけるこの人物の態度を要約している。仏教とは殆ど関係がなく、
   その世界は全く世俗的である。全巻80ばかりの長短の記事から成り、記事の内容は、古今の歌、その題材、歌人
   の挿話に係わり、相互に独立していて、その配列には格別の秩序がない(「歌論」と称すべきものは、歌に関する記
   事の一部に過ぎない。『無名抄』は「歌論」を含むが、必ずしも「歌論」を主としない)。整然と構成された『方丈記』との
   対照は、実に鮮やかであり、そのことからも『方丈記』の秩序が、「池亭記」に由来することが知られる。粉本なくして、
   みずからよく知るところを語る鴨長明は、あきらかに全体の構造を無視し、部分を全体から離して、それ自身の興味
   のために描いた。その部分、殊に瑣末な事実に対する彼の好奇心は強く、観察は鋭かった。
   【中略】 この実地検証主義は、またおそらく、普遍的な原理よりは個別的な事実を、超越的な観念よりは日常的な
   経験を尊重してやまない土着思想の一面の、まさに典型的な表現でもあった。

    ここで確認しておくことは、鴨長明は個別的な事実から普遍的な原理に辿り着くことが出来なかったということだ。
   と言うより、その必要を感じることが無かったということか。このことは長明に限らず、日本の随筆と呼ばれる文学形式
   の最大の特徴である。これを箱庭文学と云うか。しかし、だからと言って価値がないわけではない。そこに独立した一個
   の世界があるとすれば、人は学びの姿勢をとって、その世界との交渉に歓び以上のものを見出すだろう。
    
       現代語訳
     ただ、この仮の庵だけが、のどかで恐れもない。家のほどは狭いと言っても、夜に寝るだけの床(とこ)がある。昼に
    坐るだけの場所がある。この身を宿らせるのに不足はない。ヤドカリは、小さな貝を好む。それは、この事実を知るか
    らである。みさごは荒磯(あらいそ)に住んでいる。それは人の世を恐れるからである。わたしの思いもそれに同じ。
    この身を宿らせるべき庵のことを知り、人の世を知れば、身の上を願うこともなく、あくせくすることもない。ただ静かで
    あることを望みとして、憂いのないことを楽しみとするばかりである

     庵の外は、合戦、疫病、地震の末法乱世である。
    長明にとって生きるとは、捨てる心さえも捨てるということだったのか。



      「コロナ後の世界」

          2020・5・5 

       今日のコロナ情報
            感染者数 15、231人、死者521人。


     5月1日の「しんぶん・赤旗」の記事(抜粋)、この日はメーデー。

       100年目のメーデー
      声を上げれば道は開かれる
     
コロナ危機は「新自由主義」「利潤第一主義」による日本社会のゆがみも浮き彫りにしました。疲弊する保健所
     や病院からの悲鳴は、医療・社会保障削減がもたらした深刻な弊害によるものです。マスメディアの中にも、「『公
     務員』を切り捨て続けてきた日本のツケ」などの論評が出始めています。
      国民の生活防衛という緊急の課題とともに、「こんな社会でいいのか」という問いかけが各分野で始まっています。
     政治を身近に思えなかった人たちが、いま政治の役割をひしひしと感じています。
      本来なら今年は第101回のメーデーとなるはずでした。10年のブランクには、1936年から45年まで日本軍国
     主義に禁止を強いられた痛苦の歴史が刻み込まれています。しかし、敗戦後の46年の東京メーデーは50万人の
     参加で見事によみがえり「民主人民政府の即時樹立」などを決議しました。
        よりよい世界の復興へ
      今は活動に制約はあっても沈黙を強いられることはありません。知恵と工夫で団結と連帯を強め、「コロナ後の世
      界をかつてより良い状態に復興する」(グテレス国連事務総長)ため、全力をあげようではありませんか。メーデー
      100年の歴史を踏まえ、希望の明日へ新たな出発を誓い合いましょう。

     
5月3日の「しんぶん・赤旗」の記事(抜粋)、この日は憲法記念日。

         平和のうちに生存する

       日本国憲法は、日本が侵略戦争に敗れた後の1946年11月に公布され、47年5月3日に施行されました。前文
      に記された「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにする」との決意は、憲法を貫く基本精神です。
      さらに前文は「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有する」とうたっています。
       今コロナが世界中で猛威を振るうもとで、この一節はいよいよ重みを増しています。ローマ教皇は今年4月、復活祭の
      メッセージで、コロナ危機の広がりを受けて「今は武器を製造し、取引するときではありません」「そのために費やされる
      莫大(ばくだい)な資産は、人々をいやし、いのちを救うために使われるべきです」と呼びかけました。軍事費を人々の暮
      らしにという考えは、戦争放棄・戦力不保持を規定した9条をはじめ、憲法の精神と重なります。
       安倍首相が3年前の憲法記念日に言い出した、9条に自衛隊を書き込むなどの明文改憲は、自衛隊が大手を振って
      海外に出かける、「戦争できる国」と大軍拡への道であり、文字通りの歴史逆行です。しかし、首相の描く改憲スケジュー
      ルは、自民党の改憲案が3年たっても国会へ提示できないように、思惑通りには進んでいません。それは国民世論の反
      映です。共同通信の最新の調査では安倍政権下での改憲反対が58%を占めます(「東京」など4月29日付)。

       早くも5日、「しんぶん・赤旗」は何を伝えているか(抜粋)、今日は子どもの日。動物園も水族館も休園中。
    
         平等で持続する社会へ

       新型コロナの感染爆発によって現代資本主義の欠陥が一挙に噴き出しています。それは資本への規制や課税を解体し、
      資本主義の野蛮な本性をむき出しにさせてきた新自由主義の弊害でもあります。
       新自由主義は資本の国際移動を自由化し、海外逃避による規制逃れと課税逃れを横行させました。多国籍企業は海外
      の無権利労働者や租税回避地を使って人件費と納税額の削減競争を引き起こし、貧富の格差を空前の水準に広げました。
       資本が主導する経済のグローバル化は感染症が瞬く間に伝播(でんぱ)する世界をつくりました。資本の目先の利益に固執
      する国々は新型コロナの後手に回って入国制限や検疫などの措置を徹底するのが遅れ、水際対策に失敗しました。中国に製
      造業が流出していたためにマスクや人工呼吸器などの医療物資を確保できず、争奪戦を繰り広げる始末です。資本の利益を
      第一にして人命と経済を危機に陥れた「自由貿易・投資」体制は根本から見直されるべきです。
       新自由主義は社会保障にも資本の原理を持ち込みました。自己負担を増やして公的給付を減らし、患者と要介護者を資本
      のサービスや民間保険を買う消費者に変えてきました。
       しかし利益を目的とする資本に任せたのでは、購買力のない消費者は医療や介護を受けられません。公的医療制度の貧弱
      な国々は人口に対して病床や医師が少なすぎることが、感染爆発によって露呈しました。あっという間に医療崩壊に追い込まれ、
      多数の犠牲者を出しています。新自由主義的な社会保障「改革」は根本から転換されなければなりません。
      国連のグテレス事務総長は「これまでと違う経済をつくらなければならない」と述べています。
      「私たちはもっと平等で包容力があり持続可能な経済と社会の建設に焦点を当てる必要がある」
      「世界がいま必要とするのは連帯だ。連帯すればウイルスに勝てるし、よりよい世界を構築できる」

       この朝、なぜか突然、ビートルズに『アンド・アイ・ラブ・ハー(そして彼女を愛している)』という楽曲があることを思い出した。
      あれは17歳の夏だった。懐かしい曲だ。そして懐かしい季節だ。もう半世紀も昔のことだ。
      珈琲を入れて、パソコンの前に座り、ユーチューブでポール・マッカートニーの歌声を久しぶりに聴いた。すると訳もなく涙が
      流れた。午前3時のことだ。それから夜が明けるまで何度も聴き返した。
      そうした時間のなかで、堀田善衛(1918~1998)に『ミシェル城館の人』全3巻があることを思い出した。モンテーニュについ
      て書かれた評伝だ。モンテーニュについて書かれてあるものならば落ちている紙屑でも拾い上げる私なのに何故か堀田さん
      のこの本は持っていない。いつものことだが、私という人間はつまらぬお買い物が多すぎる。本当に大事なもの、必要なものを
      を買い忘れる。さらに、その事さえも忘れる。
       そんなこんなで自身の愚かさを笑っている時、堀田さんに『方丈記私記』という本があったことも思い出した。なんと、これも持
      っていない。幸いにして鴨長明の『方丈記』(川瀬一馬校注、講談社文庫・昭和46年刊行)は手許にある。
      ポール・マッカートニーを聴きながらその本を開いてみた。

       行く河のながれは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、ひさしくとどまり
      たる例(ためし)なし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。

       堀田さんの『方丈記私記』について赤坂憲雄・学習院大教授がこんなことを書いている。

           【書をほどき知をつむぐ】『方丈記私記』堀田善衛著
         この堀田善衛の『方丈記私記』は、東日本大震災のあとに、何か心のよりどころをもとめて読んで、記憶に残った本の一冊
        なのである。堀田自身が『方丈記』を、東京大空襲のさなかに再発見したということに、そそられるものがあった。ここに語られ
        ていたのは、『方丈記』の解釈などからは遠く、ただ「私の、経験」だけだ。はじまりに、東京大空襲の夜のごく限られた「私の、
        経験」が語られていた。
         堀田はいう、戦争という厖大(ぼうだい)な事件は、「その巨大なまでに空(むな)しい必然性のなかに、無限の偶然性を内包
        して」いる、と。そうして、その偶然のひとつひとつは、その一人一人の生と死にかかわっている。戦争のさなかに、誰が死んで、
        誰が生き延びるか、それは残酷なまでにほんの偶然でしかない。

       『方丈記』が書かれたのは、およそ800年前、1212年頃、その時、長明は58歳だった。この作品は、日本人の無常観を表した
      ものだとよく言われるが、無常観とは、、世の全てのものは常に移り変わり、いつまでも同じものは無いという思想のことだ。
       長明は、政治の実権が公家(京都)から武士(鎌倉)に移り変わる動乱の時代を傍観者として生きた。
      モンテーニュが俗界から引退して城館に引きこもったように、長明もその晩年に京都の郊外・日野山に一丈四方の小庵を結び隠棲
      した。この時代の末法思想と長明の浄土信仰の関係はよくわからないが、世の中の価値観が一変した時、人はそれぞれの立場を
      選ぶ。その中の一つに無常観というものがあるのだろう。孤児(みなしご)だった長明が愛したものは音楽と和歌だった。

        原文
       かなむは小さき貝を好む。これ事知れるによりてなり。みさごは荒磯にいる。すなはち人を恐るるがゆえなり。我またかくのごとし。
      事を知り、世を知れれば、願はず、わしらず、ただ静かなるを望みとし、憂へ無きを楽しみとす。

         現代語訳
       ヤドカリは身の丈に合った小さな貝を好む。みさごは人を避け、荒磯に住む。私も同じだ。
      人間社会というのは得体の知れない恐ろしいところだから、出来るだけ遠ざかろうと考えた。
      ただ静かに暮らす事だけを望んで、憂いのない生活を楽しみとしている。

       堀田善衛という人間は、モンテーニュに何を見ていたのか、鴨長明に何を感じていたのか。
      夕暮れ時、またパソコンの前に座って『アンド・アイ・ラブ・ハー』を聴く。こんな素晴らしい曲を何故こんなにも長い間忘れていた
      のだろうか。
       その後、この数日の間に溜まっていた「ハック・フィン協奏曲」を三部プリントアウトし、それを塩谷さん、金田さん、小坂さんの
      3人に届けた。
       家に帰ってから今度は伊藤ゆかりがカヴァーした『アンド・アイ・ラブ・ハー』を聴きながら考えた。「コロナ後の世界」について。



       「失敗の本質」

       2020・5・4 

      今日のコロナ情報
            感染者数 15、057人、死者510人。


    5月3日現在での海外の発生状況。
    
      国名         感染者数        死者数
        中国      82、877人           4633人
        韓国      10、793人            250人
        日本      14、839人            492人
        アメリカ  1、130、115人          66364人
        フランス    130、979人          24760人
        ドイツ      164、967人          6812人
        イタリア     269、328人          28710人
        スペイン    216、582人          25100人

     アメリカの疾病対策センター(CDC)が国内での感染症例を確認したのは1月の22日のことである。中国からの帰国者
    で30代の男性だ。韓国は1月の20日、日本は1月16日。この3国はほぼ同時期である。しかし5月3日の数字を見ると
    3国の状況は大きく違う。何が原因なのか、どうしてこうなったのか。
     アメリカの太平洋戦争での死者は9万3千人、朝鮮戦争では5万4千人、ベトナム戦争では5万8千人、死者数ではベト
    ナム戦争を越えて太平洋戦争に近づいている。世界最強の国家の意外ともいえる脆さというか、これは新自由主義(グロ
    ーバリズム)の効率至上主義が隠し持つ弱者切り捨ての冷酷が露呈したということか。この事情は韓国と比較してみれば
    日本も同じであることが分かる。医療・福祉を軽視の緊縮政策がどういう結果を招くのかという視点でみればスペイン、イタ
    リアも同罪である。つまり、悪政がもたらす必然としての人災だということだ。
     日本の場合は、1月の時点ではオリンピック開催を第一の政治目標としていた、それが為に、数字が操作され、対応が
    遅れ、結果として感染拡大を許してしまった。そればかりでなく、その後も医療体制の強化が急がれるのにアベノマスクな
    どという新興宗教の護符のようなものを配布するという狂騒で世界の笑い者になってしまった。愚劣な指導者を持つと国民
    は悲惨を背負わされる。同じ頃、アメリカではトランプが「消毒剤を注射すると治る」と、科学的な根拠もないことを公然と語
    っていた。マスクに消毒剤、このあたりの知性の水準は安倍とトランプはその計り知れないほどの低さにおいて同類である。
     丸川和雄(東京大学社会科学研究所教授)という学者が5月2日の「ニューズウイーク」で、安倍政権の迷走ドタバタに
    ついて「繰り返される日本の失敗パターン」と題して、いくつかの問題点を指摘していた。
    「1」あいまいな戦略、「2」役に立たない兵器、「3」科学よりも情緒に引きずられる入国拒否、「4」厚生労働省による統計
    操作。
     丸川さんは太平洋戦争での日本軍の犯した戦術・戦略上の誤りから安倍政権の対応の間違いを読み取っているのだが、
    結論から言うと、先の太平洋戦争と同じようにこのコロナ感染拡大問題は負けるべくして負けたということだ。
    もし方法に誤りがなかったとすれば現在の状況とはもっと違ったものになっていただろう。これは韓国の文在寅大統領の
    採った作戦の優越性と正当性が証明している。簡単に云うと、文大統領は第一の目的を「国民の命と生活を守ること」と
    し、この一点に持てる力のすべてを集中したのである。一方、安倍首相はオリンピック開催を最優先にし、それが中止と
    決まると、今度は自身の政権の延命を政治目標とし、最初から最後まで私事の世界から一歩も外に出ることはなかった。
    その象徴的な場面が、例の部屋の中で愛犬と戯れる痴呆の老人の映像である。
     丸川さんが参考にした本は、『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』、初版は1984年(昭和59年)、ダイヤモンド社
    から刊行されたもので、6名の研究者(戸部良一、寺本義也、鎌田伸一、杉之尾孝生、村井友秀、野中郁次郎)による
    共著である。1991年(平成3年)に中公文庫で文庫本として再刊された。
     出版の目的は、「組織としての日本軍の遺産を批判的に継承もしくは拒絶」(「本書のねらい」)であった。
    結論は、日本軍は環境に過度に適応し、官僚的組織原理と属人ネットワークで行動し、学習棄却(かつて学んだ知識を捨
    てた上での学び直し)を通して、自己革新と軍事的合理性の追求が出来なかったということだ。
    旧日本軍の体質や現在の官僚機構を考える上では上質の参考書だと思う。読み物としても面白い。
    ただし、戦争を個々の戦場での情勢の推移だけで捉えるものであるから、戦術・戦略論としては成り立つが、総力戦の実
    態的解明という点では限界を持つ。そもそもの狙いが日本軍の失敗から教訓を引き出し、それを今日の企業経営に生か
    すということであるから、初めから銃後の国民は不在であり、それは経営者にとって労働者が不在であるのと同じ意識で
    ある。さらに一言加えるならば、戦争と企業活動は根本的に異なる。たとえ共通するものがあったとしても、それはあくま
    でも表層的なエピソードに過ぎない。戦争の目的は殲滅であり、企業の目的は生産である。
    過度の類推は本質を見誤る、と私は思う。
    安倍政権の最大の問題点は、政治の私物化である。すべては此処から始まり、すべては此処に還る。



       「芸能人がいっぱい」

            2020・5・3 

        今日のコロナ情報
            感染者数 14、544人、死者458人。


      この国には「芸能界」という特殊な業界がある。スポーツ新聞などの紙面構成は基本的にはスポーツ界、政界、経
     済界、それにこの芸能界の四つで、後は昔ながらの三面記事(事件、醜聞、事故)がつく。この中のどれに比重を置
     くかは、その時の空気、もしくは話題性による。
      芸能界とはどういう世界かと言うと、これが漠然としていてどうも良く分からない。
     スポーツ界と言えば運動選手の消息であり、また競技についての情報であり、これは分かり易い。政界というのは
     政治家の言動であり、政局の裏情報である、これも分かり易い。経済界と言えば、景気の予想であり、企業の商品
     開発の動向や、個々の経営者の発言の紹介であり、これも分かり易い。だが芸能界となると、その生息の範囲が確
     定できない。またそこに生息している人は芸能人ということになるのだろうけれども、芸能の定義が曖昧で、何をもっ
     て芸能人と呼ぶのかの基準がない。だからいわゆる芸能人というものが大量に生産され続け、巷に氾濫する。
     中には芸らしきものを全く持っていない人もいる。そういう人は男も女も己の裸体そのものが芸もしくは商品である。
     男の芸能人の裸体はコメディアンもどきであり、女の芸能人の裸体は写真集となる。
      まあ、それはともかくとして、この数日、芸能人と呼ばれる人たちの発言がやたらと多い。ただし、よくよく見ると、現役
     の芸能人らしき人も確かにいるが、多くは元・芸能人、只今修業中、明日の芸能人、何となく芸能人、何故か芸能人、
     といった面々である。
      ここでヤフーのホームペイジを開いてみる。グーグルでも構わないが。ニュースの項目の立て方と取り上げる視点は
     スポーツ新聞と同じである。ただ紙面が画面に変るだけで、内容に変化はない。安価な大衆娯楽である。
      最初のニュース? は田中みな実(33歳)という女性がテレビドラマで怪演したというもの。この女性は元TBSテレビ
     アナウンサーだったそうだ。先頃、写真集も出し、それが大変に評判だったとか。元はアナウンサーだというから「これ
     から芸能人」といったところか。
      次は歌手の世良公則(64歳)、中日スポーツからの記事だ。

     自民党甘利明衆院議員が「要請だけで接触をここまで減らせる日本って、やっぱり凄いですね。あと一息です。ゴー
     ルデンウィークをステイホームで『さすがニッポン!』って、もう一度世界に言わせませんか」とツイッターで発言したこと
     について、世良は4月29日に「政府の援助無しでここまで弱りきっていても『今は我慢する時』と自分に言い聞かせ努力
     するのが日本人。そんな国民に政府は『はいはい。良くできました。もう少しです。頑張りましょう』と言える神経が理解で
     きない」とつづっていた。
      この人は歌手であり俳優でもあるから本物の芸能人か。とりあえずは現役である。
       次は5月2日の「デイリー」からの記事。

      大阪府知事と大阪市長を務めた橋下徹弁護士が2日放送のカンテレ「胸いっぱいサミット!」にゲスト出演。立憲民
     主党の尾辻かな子衆院議員
がツイッターで橋下氏のギャラについて「1講演200万円」と投稿したことに関連し「一回こ
     こ来い!尾辻!」と“公開討論”を希望した。

      橋下徹の現在の肩書はタレントか。商売上手な男である。ただし、政治と性事の区別が付かないようだが。
       4番目は5月2日の「スポーツ報知」からの記事。

      2日放送の日本テレビ系「ウェークアップ!ぷらす」(土曜・前8時)で、北朝鮮の朝鮮中央通信が2日に金正恩朝鮮労
     働党委員長が1日、中部の平安南道順川で肥料工場の完工式に出席したと報じたことを伝えた。
      番組では朝鮮中央通信が公開したテープカットする正恩氏の写真を放送したが、辛坊治郎キャスターは「この写真をど
     の程度信じていいのかと言わざるを得ない」と見解を示した。

      辛坊治郎(64歳)、元読売テレビアナンサー。よく分からない男だ。
     5番目は4月27日配信の知的な週刊誌『女性自身』から。


       自民党・馳浩議員 セクハラ告発にブログで言及も非難やまず

      自民党馳浩議員(58)が4月22日、虐待や性暴力で居場所を失った少女たちのために運営しているカフェを視察。
     その際にセクハラをしていたことなどがカフェを運営する一般社団法人「Colabo」の代表・仁藤夢乃氏(30)から指摘された。
     馳議員は同件について公式サイトなどで言及したが、火に油を注ぐ形となっている。

     馳浩は元プロレスラー。昔は一流ではなかったが、今も一流ではない。バッチを付けたセクハラ叔父さん。
      6番目は「デイリー」から。

      前東京都知事の舛添要一氏がツイッター投稿で、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の延長に対する持論
     を記した。
      舛添氏は、1人の感染者が何人に感染させているかを示す数値を挙げ、「私は実効再生産数を出せと要求してきたが、やっ
     と専門家会議が1日の会見で出した。全国は0・7、東京都は0・5に低下。しかも感染者数は大幅に減少」と指摘し、「では緊急
     事態宣言解除だろう」とした。

      舛添要一(71歳)、履歴書の職歴の行が長すぎて何が本職だか分からない男だ。公私混同で東京都知事を辞職したことは
     記憶にある。それにしても良く喋る男だ。
      7番目は「日刊スポーツ」から。

         たけし否定「頭きた」元弟子が妻の不正行為告発報道

      タレントビートたけしが2日夜、レギュラー出演しているTBS系の情報番組「新・情報7days ニュースキャスター」に出演した際、
     今週発売の「週刊新潮」で、元弟子の男性が、たけしと再婚した妻が自身の保険証を「不正使用」していると訴えている問題に
     ついて「冗談じゃない」と述べ、真っ向から否定した。

     北野たけし(73歳)は元漫才師、一般大衆を代表する日本人。ヤクザが大好き、皇室が大好き、説教が大好き。何と言ったらい
     いのだろうか、頭がいかれた水戸黄門か。
      8番目は「東スポ」から。

         高須院長「変なこと言いだしたな」とWHOの動きを警戒

      高須クリニック高須克弥院長(75)が2日、自身のツイッターを更新し、世界保健機関(WHOテドロス・アダノム事務局長
     の会見内容に警戒の目を向けた。
     WHOは、4月30日に開かれた専門家による緊急委員会が勧告した内容を1日の会見で公表。国際協力によってウイルスの起源
     を特定することなどが確認されたという。
     高須院長は、この件を報道するネット記事を引用し「変なこと言い出したな。ウイルスの起源は武漢ではないのか!」と投稿した。

      この人は医者というより商売人である。とにかく良く喋る男だ。意味のないことを得意げに長々と喋れるというのは、これも一つの
     才能なのだろう。ナチスを礼賛しホロコーストを否定し、南京事件を否定し、731部隊を擁護するネトウヨである。要するに典型的
     なお馬鹿である。『愚かな知恵者になるよりも、利口な馬鹿になりなさい。』とシェイクスピアは言ったよ。
      9番目は「デイリー新潮」から。緑のタヌキこと小池百合子おばさんの登場だ。

      【コロナ禍】緊急事態宣言解除ならず 小池知事の扇動で“命の経済”をいつまで止めるのか

      「緊急事態宣言が7都府県に出されたのは4月7日でしたが、当初、安倍総理は宣言を出すことに積極的ではなかった。ところが、
     3月下旬の3連休前に手を打たず、感染を広げてしまった小池知事が、7月の知事選に向けて挽回しようと官邸に日参。宣言を出
     すよう執拗に求め、官邸側が折れたのです」
      勢いづいた小池知事は先走って、総理が宣言を発令する前日にフライングで会見し、理美容店や百貨店にも休業要請すると言
     ってしまった。それを受けて百貨店などは、本来は必要なかった休業の準備をしてしまったため、いまも開けられないままである。
     そんな経緯もあるものだから、

      この人は元ニュースキャスター、その後は政界渡り鳥として生計を立てている。忙しい人だ。何事にせよ、立ち止まって考えるこ
     との出来ない人だ。要するに、目立ちたがり屋ということ、ただそれだけだ。
     「存在の耐えられない軽さ」とミラン・クンデラは言ったよ。
      10番目は「フライデイ」から。

        岡村隆史「コロナ風俗発言」謝罪も番組降板署名開始でドロ沼の予感

      「たくさんの方に不快感を与えてしまいました。大変な失言だったと思います」
     お笑いコンビ「ナインティナイン」の岡村隆史が4月30日深夜放送のラジオ番組『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、自身
     の発言をめぐり謝罪した。1週間前の同番組で、「コロナが終息したら絶対面白いことがある。美人さんがお嬢(風俗嬢)をやります。
     短時間でお金を稼がないと苦しいですから。今はお金を貯めて踏ん張りましょう」と、新型コロナの影響で収入が減った貧困女性ら
     が風俗店で働くことを楽しみにしているという趣旨の発言が大問題となっていた。

      岡村隆史(49歳)というのは吉本興業所属の漫才師だと思う。それ以上のことは知らない。
     少し人気が出て知名度が高まると傲慢になる、そしてこれといった芸もないのに自分を芸能人だと錯覚する。よくある話だ。
     岡村某の頭の中はともかくとして、吉本興行という会社そのものが何だか変だ。
      11番目は「デイリースポーツ」から。

        東国原 コロナ対策「日本は韓国方式を取り入れるべきだった」  5/3(日) 14:54配信

      元宮崎県知事の東国原英夫が3日、テレビ朝日系で放送された「ビートたけしのTVタックル」に出演。新型コロナウイルス対策に
     ついて、日本は韓国を見習うべきだった、との主旨の発言をした。
      韓国では1日、新たな感染者数が9人と発表。4月30日の発表は4人(全員が外国からの渡航者)だった。
     2月には大邱市で2月、新型ウイルスのクラスター(感染者集団)が宗教団体で確認され、感染者数が急増。しかし、政府がドライブ
     スルー型の診療所を全国各地に開設するなど、検査数を増やしたのをはじめ、濃厚接触者を隔離して検査するなど、徹底した隔離
     作戦もとった。さらにスマホで感染者の位置情報をチェックするなど、ITを駆使した施策を行った。
      番組では、封じ込めに成功した国として、韓国、台湾、ニュージーランドを取り上げた。東国原は「韓国はやっぱり、SARSとかME
     RSの経験がありますから、非常に感染症対策が行き届いていた」とした上で、「日本は2、3月には韓国方式を取り入れて、先手先
     手を打っていくべきだったと思う」とコメントした。

      どこの町内にもこういう人物はいる。どんな問題にも顔を出し、上からの目線で口を出し、その場をかき回し、白けさせる。
     元々何の専門分野も持たない素人(しろうと)なのだが、全ての分野において訳知りの玄人(くろうと)ぶる軽薄者、俗に言う騒動師で
     ある。
      騒動師と言えば、この他に徳洲会グループからの不透明な借入金問題を追及されて都知事を辞任した猪瀬尚樹(73歳)、俳優と
     しては見るべきものは何もないが、「不倫は文化」の世迷い言で世間を騒がせた石田純一(66歳)がいる。さらには「話し方が嫌い
     なタレント・ランキング」でみのもんたについで堂々の第2位、「嫌われるジジイ」では善戦の第9位に輝くテリー伊藤(70歳)、瞬間性
     興奮症というのか落ち着きのない男である。この他にもう一人、証券取引法違反容疑で逮捕されたホリエモンこと堀江貴文(47歳)、
     地方から出て来た金儲けの上手い子ども。昔、ジョージ秋山に『銭ゲバ』という漫画があった。主人公の名前は蒲郡風太郎といった。
      騒動師の女性ナンバーワンはデヴィ夫人こと根本七保子(80歳)、プライドの高さは超一流、品性の無さも超一流、不思議なバア
     サンだ。最近売り出し中なのは新潟県出身の金子恵美(42歳)さんだ。元自民党議員だが現在は夫の宮崎謙介(39歳)さん(この
     人も元自民党議員)との「夫婦漫才」で生計を立てている。
      昔は「芸人」という言葉があった。フリー百科事典(ウキペディア)では次のように解説している。

     芸人(げいにん)とは、なんらかの技芸や芸能に通じている人、または身に備わった技芸や芸能をもって職業とする人のこと
    を指す日本特有の概念である。史的には江戸時代に定型化した庶民芸能にたずさわる専門職業人に限る場合がある
     かつては俳優舞踊家を含め、演芸や芸能に通じた専門的で職業的な演者一般を芸人と呼ぶことが一般的であった。この用法に
    おける芸人が扱う芸種は今日の落語から歌唱演奏演劇歌劇人形劇舞踊手品傀儡、に至るまで多岐にわたっていた。
     近年の日本ではテレビ番組などの影響により、本来の意味での芸人全体を構成する一部であるお笑い演芸の更に一部にすぎない
    はずの「お笑いタレント」のみを指して芸人と呼ぶ用法が若年層を中心に一般化しつつある。このような用法の変化は芸能人の語が本
    来の意味を離れいわゆるテレビタレントのみを指す語として日本で定着していった現象と軌を一にしており、日本の大衆社会における
    テレビの位置付けや、日本の大衆社会における演芸や芸能に対する認識の水準を物語る現象となっている。

      「芸人」、懐かしい言葉だね。今日では「芸能人」と呼ばれる人間は掃いて捨てるほどいるが、「芸人」という存在はあまり見かけなく
     なった。長い修業時代、辛い稽古や厳しい訓練を経て芸人というものは生まれる。時間に耐えて芸は磨かれて風格となり花となる。

       秘する花を知ること。「秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず」となり。この分け目を知ること、肝要の花なり

      各種の芸を稽古しつくし、工夫に工夫を加えて後、はじめて永続する「花」すなわち一生失せない芸の美を知ることができる。 
                          
                                     世阿弥 『風姿花伝』



     「偽善的であることの大切さ」

        2020・5・2

          今日のコロナ情報
         感染者数 14、281人、死者432人。


      アメリカのモーニング・コンサルト社が2020年4月21日に行った世論調査では、安倍首相(自民党)の支持率は、
     支持が31%で不支持が60%となっているということだが、ではアメリカの方はどうなっているのか。
      米ギャロップ社が発表した最新の世論調査によると、トタンプ支持は43%、不支持は54%ということだ。
     アメリカはこれまで、戦争や危機など国家の重大局面に直面するたびに国民が指導者の下に結集し、大統領の支持
     率が大きく伸びるという現象を繰り返してきたという歴史を持つ国である。その時の指導者が特に偉大だったとは限ら
     ないが、危機に際して一致団結するという現象は良くも悪しくも建国以来の伝統なのである。そして、国民のこの性格
     を良く知っている指導者は危機を「守るべき正義」という立場で演出し、帰属意識に訴える。そういう能力のある大統領
     は歴史に名を遺すことが出来る。
      ワシントン(独立)、リンカーン(解放)、ルーズベルト(反ファシズム)、ケネディ(キューバ危機)、といった人たちだ。
     ジョージ・W・ブッシュは同時多発テロの後、実に70ポイント近い上昇を記録している。決して有能だったとは言えない
     ブッシュでも、その時点ではアメリカ国民は支持した。アメリカ人の愛国心は、一種の集団ヒステリーである。
     単純な善悪二元論は、事の本質についての説明を必要としない。これがアメリカ型の民主主義の怖ろしいところだ。
      がしかし、今回はどうも様子が違うようだ。国難という一致団結のしやすい状況下にあって、何故かトランプの支持率
     は上がらなかった。その理由は何だ、問題は、言葉だ。
     ワシントン、リンカーン、ルーズベルト、ケネディの4人は国民に向かって理想(ビジョン)を語ることが出来た。また、アメ
     リカ国民は理想を語ることの出来る人物を指導者として求めた。
     「アメリカン・ファースト」は金箔不動産屋のトランプの専売特許ではない。歴代の大統領で「アメリカン・ファースト」でなか
     った人物は一人もいない。ただ、それを口にすることの軽率を恥じることを知っていただけである。
     「アメリカン・ファースト」とは「パクス・アメリカーナ(アメリカによる平和)」のことである。つまりは、帝国主義である。
      アメリカのアイデンティティ(自己同一性)に係わる基本的な思考と姿勢には何の変化もないのにも関わらずトランプは
     支持率を上げることが出来なかった。アメリカ国民はトランプの何を拒絶したのか。
      トランプの政治の特徴は、人種差別と経済的分断である。本音はどうであれこれを政策として公然と掲げた大統領は
     過去に一人もいない。
      加藤周一に「偽善的であることの大切さまたは『ローマ帝国滅亡史』の事」という文章がある。
     本は『言葉と人間』、1977年に朝日新聞社から出版されたものである。その248頁。

      たとえば、「彼の美徳、いや、その悪徳さえも、つくりものであった」といって、ローマの自由をみずから破壊しながら、
     自由体制を尊重した皇帝アウグストスの「偽善」を述べる。「人が名によって支配されるものであることを、アウグス
     トス帝は知り抜いていた。古来の自由権がまだあるということさえ、敬意を示して保証してやれば、元老院も国民も
     よろこんで隷属に甘んじるだろうという見通し、これもまた誤っていなかった」(中野氏訳)と、
      一般に政治家に期待できる最高の美徳はおそらく「偽善」だろう、と私は考える。偽善は、少なくとも「善」または大義
     名分に表向きの敬意を示すことを、前提とする。裏向きもそのままでは政治がなりたたぬだろうから「偽」善である。表
     向きにも大義名分を通さぬ場合は、偽善にさえ及ばない。ヒットラーは偽善者ではなかった。

      「偽善」についての定義は人それぞれとする。加藤さんが「ヒットラーは偽善者ではなかった」と言う時、この意味は、
     ヒットラーは政治家ではなかったということだろう。そして、トランプもまた、その飼い犬のポチもまた政治家ではなか
     った。
      最後に、隣国からのニュースを伝える。

         文大統領の支持率64% 9週連続上昇

           5/1(金) 11:48配信   聯合ニュース

      【ソウル聯合ニュース】世論調査会社の韓国ギャラップが1日に発表した文在寅ムン・ジェイン)大統領の支持率は、
     前週より2ポイント上昇の64%となった。9週連続で上昇し、同社の調査で2018年10月第2週(65%)以来、約1年6か月ぶ
     りの高水準となった。不支持率は4ポイント下落の26%。

 


 
         「答弁不能」

           2020・5・1

        今日のコロナ情報
         感染者数 14、088人、死者415人。


     新型コロナウイルスの感染者(累計)が29日現在で、世界で約310万人、死者は21万6000人以上。
    アメリカは死者・感染者とも世界最多で、感染者は100万人を越え、死者は5万8300人を越え、とうとう
    ベトナム戦争での死者5万8220人を上回った。新聞によれば、「感染者には無症状の人がいるほか、
    急速な感染拡大に検査が追い付いていない米国では、実際の感染者数ははるかに多いとみられていま
    す」ということだ。
     久しぶりに知的な週刊誌『女性自身』を開いてみる。

          新型コロナ感染者数が答えられない 安倍首相答弁に不安の声

                      4/30(木) 11:35配信   『女性自身』

     「感染状況が(緊急事態宣言の解除や延長を判断する)ひとつの要素だって、さっき言っていましたけど、
    いったいどれくらいなんですか? いったいどれくらいの国民が感染しているんですか? このコロナウイル
    スに。いま現在」

     4月29日の参議院予算委員会で、国民民主党の森ゆうこ議員(64)からこんな質問を受けた安倍晋三首相
    (65)。新型コロナウイルス対策費を盛り込んだ補正予算案を審議している予算委員会の場。当然、安倍首相
    は即答するかと思いきや、なんと1分以上にわたって、答えに窮してしまったのだ。

     森議員が質問すると、手元の書類に目を落とした安倍首相。しばらく書類を凝視したのち、あたりをキョロキ
    ョロ見まわして、後ろに座っている加藤勝信厚生労働大臣(64)の方に指を向けるが、森議員に「総理に」と言
    われてしまう。そばに近寄ってきた官僚に書類を渡され、何やら説明を受けて、安倍首相はようやく答弁に立つ。
    森議員の質問が終わってからおよそ1分10秒が経っていたが、第一声は森議員への文句だった。

    「いまの、その、現時点で、いまの感染者数というご質問はいただいてなくてですね。いま、あの、これにあるの
    は『緊急事態宣言を解除、延長する基準、判断時期を明確にされたい』、というのが、私への答弁、質問でござ
    いまして、いましておられることについては、質問の通告はされていないということは、まず申し上げておきたいと
    思います」

     議場がざわつくと、さも心外といった口調でこう続けた。

    「それはそうですよ。だって…こ、これに書いて、これに、これに、これに書いてないじゃないですか。その上でで
    すね……」

    安倍首相がいう「これ」とは、おそらく森議員の「質問通告」が書かれた書類のことを指している。「質問通告」とは、
    正確な答弁ができるように、質問する側が事前に質問の要旨を政府に通告すること。あくまでも慣習なので、通告
    にない質問をしてはいけないという決まりもないのだが、安倍政権では「事前通告がない」ことを理由に、閣僚が答
    弁を拒否する例が常態化している。

     だが、ここは新型コロナウイルス対策費などを審議している場。当然、ウイルスの感染者数は審議の前提になるし、
    直前の答弁で安倍首相は「感染者の拡大状況」が緊急事態宣言の判断基準になると答えている以上、おおよそで
    も現状の数字は把握してそうなものだが……。ちなみに安倍首相は新型コロナウイルス感染症対策本部の本部長
    でもある。

    「全部書かないと答えられないの? それももう許されないよ。何を言ってるんですか」

     そう森議員が声を荒げると、安倍首相は書類に目を落として、ようやく政府が取りまとめているPCR検査の陽性者
    数を読み上げたのだった。もともと森議員は“検査不足のために政府が把握する感染者数は正確ではないのではな
    いか“ということを指摘するためにこの質問をしたようなのだが、その前段階、把握している感染者数を答えるというと
    ころで、安倍首相がつまずいてしまうという予想外の結果に……。一連のやり取りが、ツイッター上などで広まると、こ
    んな声が挙がった。

    《感染者数聞かれた時の答弁、知らない事聞かれたから逆ギレ。情けない…》
    《感染症対策をしなければならない責任者が感染者数すら把握していない。通告がなくても答えなければならない数字
     だ。他人から言われなくても毎日把握しておくべき数字だ》
    《安倍ちゃん最高責任者なのに現在の感染者数すら知らんのか…挙げ句の果てに「質問通告書に書いてないんだか
     ら答えられないのは当然」みたいなこと言ってる》

    さらに、芥川賞作家の平野啓一郎氏(44)はやり取りをまとめた動画とともに、ツイートした。

    《「こ、これに、これに、これに書いてないじゃないですか。」彼が首相で、この危機を乗り越えられるとはとても思えない。》

      29日現在での国内での感染者数は14、088人、死者は415人、この数字は特定秘密ではない。新聞を読む人、
     テレビを観る人、パソコンを開く人、スマホを持っている全国の小中学生、つまりコロナ感染状況に関心のある人であ
     れば誰もが知っている危機管理情報である。コロナという見えない敵は国内の全域で私たちの「今日の生活」を脅かし
     ているのである。この数字を知らないのは感染状況に関心のない人だけである。よほど安全な処にいるのか、あるい
     は自身の体力?に絶対の自信があるのか、もしくは底抜けの無神経なのか、そういう人物である。ところが、日本で
     は、そういう不思議な人物がコロナ対策本部長だというのだ。これは現実なのか。
     国会でのこのやり取りを観ていた人は、笑っていいのか、それとも泣くべきかと判断に迷うだろう。
     しかし、「こ、これに、これに、これに書いてないじゃないですか。」の意味は、絶望的である。これが最高責任者の言葉か。
     この人物には事態を正確に把握する能力がない。対策(医療・経済)を実行する意思もない。危機の拡大についての想
     像力もない。それ以上に、生活上必要とする日常的な日本語を話す知力がない。従って、コロナの件に限らず、すべて
     の問題について誰とも対話が不可能である。非常に珍しい人物である。
     知性の貧困、品性の欠如、理性の氷結、彼はいったい何者なのか。
      私は世論調査というものはあまり信用していない。と言うのは、設問によって回答をあらかじめ誘導できるからだ。
     内閣支持率については、読売は高めに出す、朝日は低めに出すといった傾向があるそうだが、この2社に毎日、産経、
     日経、NHKを加えても、単なる情報の氾濫でしかなく、なんの為の世論調査なのか、その意味がよく分からない。
      アメリカのモーニング・コンサルト社が2020年4月21日に行った世論調査では、安倍首相(自民党)の支持率は、
     支持が31%で不支持が60%となっている。この調査結果は日本の報道各社のそれよりは信用できる。
      2020年4月21日(火)、パリに本部を置く国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団(RSF)」が「世界報道自由度ラン
     キング」を発表した。世界180カ国と地域を対象にしたものだ。
      1位はノルウーで、フィンランド、デンマーク、スウーデン、オランダと続く。
     42位が韓国、45位がアメリカ、149位がロシア、177位が中国、最下位の180位が北朝鮮。
     日本は66位である。この位置は上位5カ国とは限りなく遠いが、149位から180位までの諸国とは限りなく近い。
      そして、この国の最高責任者は感染者数について答えることが出来なかった。
      今は笑う時でも泣く時でもない。怒りを持って立ち上がる時だ。


 
      「メディアとしてのフェイスブック」

         2020・4・30

        今日のコロナ情報
         感染者数 13、852人、死者389人。


     昨日の「日刊ゲンダイ」にジャーナリストの立岩陽一郎さんの発言が載っていた。
    それによると、韓国は国防予算を削減してコロナ対策費に当るということだ。先ず、その発言を紹介しよう。

           「韓国は国防予算削減 今の日本に必要なのは最新鋭戦闘機か」
                 公開日: 更新日:

     韓国が20年の国防予算の削減を決めたと国際的な軍事情報誌ジェーンが伝えた。2%を削減して新型コロナウイルス
    
対策に振り向けるという。極めて合理的な判断だと思うが、その合理は日本では通用しないようだ。20年度の当初予算は
    新型コロナについて全く触れない内容がそのまま成立している。これは新型コロナ対策のための補正予算を早く成立させる
    ためだと説明されているが、仮に、この予算の組み替えができていれば迅速な対応は可能だったと悔やまれる。
     北朝鮮との軍事的な緊張を抱える韓国政府が国防予算の削減に踏み切った理由は、国防予算が持つその性格にもよる
    だろう。国防予算は長期的な計画の一部という側面が強く、先送りが可能だ。

      この決断の根拠は、韓国にとって現在の状況下で正面の敵は誰なのか、社会を脅かすものは何なのかという合理的な
     判断によるものだ。北朝鮮とは話し合うことが出来るが、コロナとは話し合うことは出来ない。とするならば、どちらの恐怖
     が目下の現実であるのかということだ。この決断一つ見てもやはり韓国は文明国家である、道義的先進国である。
     政府の仕事は一つしかない。それは国民の命と生活を守ることだ。
     文在寅大統領の政治にはドタバタとか迷走といったものが無い。その発言に嘘はなく、その行動は常に目的が明らかで
     あり、かつ公正であり、示す方向の先には必ず民主主義の光がある。
      こんな素晴らしい国がすぐお隣にあるのだから少しは学んだらどうかと思うけれども、何故か日本は今もって「脱亜入欧」
     の精神分裂症である。
      話は変わるが、私はフェイスブックというものをよく見る。限られた人たちのものだが、そこで知ることは大手商業新聞や
     ワイドショウーで盛り上がるテレビよりも内容が深いというか濃いというか、問題の本質がどこにあるのかを分かり易く教え
     てくれる。
      例えばアベノマスクのことだが、この数日見たものは次のようなものである。どれもこれも信頼できるメディアである。

           「メディアとしてのフェイスブック」

     最初は橋本美香さんの28日付のもの、この人は札幌市厚別区に住む女性だ。

     
 高田 富雄

  不明の1社は、マスク代が247.1億円‼️

 小出 成仁 すでに、菅が調達費90億って白状してますよね。更に日本郵便が、受注額26億と言ってますので、116億で済んでいる。それを200億とか、466億とか言ってた。差額をちょろまかすつもりだったのでしょう。


     

      Naoki Takaishi

マスク業者4社目の謎の会社、株式会社ユースビオ(福島市)。

どう見ても、公明党の事務所。

【同一所在地の会社】

...

技研通信工業株式会社 
福島県福島市西中央5丁目54番6号

株式会社ユースビオ 
福島県福島市西中央5丁目54番6号

株式会社樋山ユースポット
福島県福島市西中央5丁目54番6号


     次は福盛田勉さんのフェイスブックから。この人は星置九条の会の代表である。私の盟友だ。

  小早川 智フォローする
4月21日 20:57

カラクリが分かった!!

今まで、パンツを作っていて、マスクを作った経験もなかった企業の
マツオカコーポレーションは、国から約6億円の設備導入のための
資金を国から補助金で貰ったが、実際は設備導入せず、ミャンマー
の人達を、ただ同然の安い労働賃金で、手作業で一枚一枚マスクを
作らせていたんだ!!

どれだけ、過酷な労働条件下で働かせられていたのかは、カビだらけ
のマスクを見れば分かる。

そりゃ、血まみれになるよ!!!!

 川原 茂雄

北海道のある学校に送られてきたアベノマスクの中に異物が混入していたようです。子どもたちに配布する前に先生方で全品点検したところ、なんと四分の一がアウトだったそうです。こんな不良品を全国民に送りつけるのでしょうか?もし不良品だった時の返送料と再発送料も国が負担するのでしょうか?もし四分の一が不良品ならば、さらに100億円...以上かかるのではないでしょうか。(かわ)

       作田信子さんのフェイスブックから。この人は星置九条の会の呼びかけ人である。

   

     西原扶美雄さんのフェイスブックから。西原さんは九州・福岡在住の人。

   


  宮田佐和子さんのフェイスブックから。岡山の女性。
    「三馬鹿の肖像」

   



       「書くとは、耐えるということである」

         2020・4・29 

    この数日は、ミシェル・ビュトールの『モンテーニュ論』(筑摩叢書201、1973年発行。松崎芳隆訳)
  を読んでいる。昔読んだ時は青いボールペンで傍線を引いていた。今回は赤いボールペンにした。色の違い
  で若い時と今の私の読解力と関心の向かうところの変化(成長ではない)が分かると考えたからだ。

   モンテーニュはラ・ボエシについてこう書いている。

  「もしも人からなぜ彼が好きだったのかと問い詰められても説明のしようがないように思う」「こう答えるより
  しょうがないように思う。『それは彼であり、私であったから』と」。ビュトールは、「みんながラ・ボエシを
  見てみずからの盲目に気づいて欲しいと彼は希う」とモンテーニュの内面を分析する。

    訳者の松崎さんの後書きのタイトルは「エセー――あるいは動く織物について」である。そこにはこう書かれ
  ている。


    詩と小説と批評とを頂点とする三角形の内部を自由に動き回るビュトールにとって、『エセー』とは何であるか。
  この書物での、彼自身の表現を借りて言えば、「動く織物」である。織物とはもちろんテクストの意味であって、
  この表現をもう少し推し進めて彼の別の作品の表題にかけて言うなら「モビール」ということになるだろうか、
  これは私の推測にすぎない。


    ミシェル・ビュトール(1926~2016)はフランスのヌーヴォー・ロマンの作家の旗手の一人である。
  「モビール」はビュトールがどういう意味で使っているのかは分からないが、一般的には、わずかな空気の流れに
  も反応して動く彫刻の一種である。

    ヌーヴォー・ロマン(新しい小説の意)はサルトル・カミユの後の世代のフランス文学で、アンチ・ロマン(反小説)とも呼ば
   れる。私がそれを読んでいたのは20代の中頃のことで、ビュトールのものでは『ミラノ通り』(松崎義隆訳・竹内書店・197
   1年)、『時間割』(清水 徹訳・河出文庫・2006年)、『心変わり』(清水 徹訳・岩波文庫・2005年)の三冊だ。
    ヌーヴォー・ロマンは党派的な文学運動ではないが、個々の作品に共通する特徴として「前衛性」が挙げられる。
   アラン・ロブ=グリエ、クロード・シモン、ナタリー・サロート、マルグリット・デュラスといった作家たちだ。
    1967年に新潮社から出版された『フランス文学史』(河盛好蔵・平岡 昇・佐藤 朔・編)では、ヌーボー・ロマンを次のよう
   に解説している。その317頁。

    彼らは年齢も性格もそれぞれ異なり、べつに一つの流派を作ったわけではないが、伝統的小説の属性である時間に沿った
   筋の展開、作中人物の典型、心理描写、題材の明証性、それに作者の造物主的視点などのすべてを排除するという、共通
   の目標を所有していた。
   「われわれの小説は、作中人物を創造せず、また物語ることもしない」とロブ=グリエは言った。

    少し長くなってしまった。今の私の関心はヌーボー・ロマンにあるのではない。最大の関心事は、常にモンテーニュである。
   より正確に言うならば、『エセー』と、それを読むその時代の人たちとの関係性の濃淡である。そして、私の場合、その中の
   一人にシェイクスピアがいる。
    シェイクスピアについては、最初に立てた全作品を揃えるという計画は、例によって順調に遅れているが、この月曜日、新
   川通りにあるコーチャンフォーで松岡和子さんの訳による『夏の夜の夢  間違いの喜劇』『十二夜』の二冊を買った。
    翻訳者が変わったということは、新しい段階に入ったということだ。
   昨日、庭に水仙の花が咲いた。残酷極まる四月も後1日で終わる。5月になればチューリップも咲くだろう。海辺から吹く風も
   もう少し優しいものになるだろう。順調に遅れているとしても、計画は昨日よりは一歩進んでいるのだ。
    港ヨコハマの釣友・小野さんからメールを頂いた。

 
       4月27日  受信 

    お礼のご挨拶が遅くなりましたが、「星置言論工房 超絶私家版」届いております。

   この本を頂くに値する全国10数名の中本さんの友人に私が本当に該当するかどうか、極めて疑わしいところではありますが、
   喜んで再読させていただきます。
ネットは便利ですが、人の手で綴じられた本には生命が宿っています。
   
星置の 北極星の輝きは 遠き横浜の地も照らしけり
    

     これは褒めすぎと言うものだ。しかし、この励ましは老骨を奮い立たせる。
    平山さん、國中さん、金田さん、そして小野さん、私は友人に恵まれている。もしもこういう人たちとの交遊がなかったならば、
    この70歳の春は救いようもなく悲惨なものとなっていたに違いない。
     モンテーニュは、「私は私の意見を述べる。それがよい意見だからではなく、私自身の意見だからだ」と言ったが、その
    意見を聞いてくれる人がいなかったとしたら、どういうことになるのか。ここに私の幸運がある。
     ビュトールは言う。モンテーニュにとって、書くという行為こそ運命の度重なる打撃に耐える助けになるに違いない、包囲に
    耐えることである、と。
     
モンテーニュはこう語っている。

     最初に物を書いてみようという気がおこりましたのは、ある憂鬱な気分、私の生まれつきの性格に全く反する気分のせいで
    ありまして、これは数年前に飛び込んだ孤独の淋しさから生まれたものです。それに、他にこれといって書く素材も見当たりま
    せんので、私は眼の前に自分自身を差し出し、これを素材とも主題ともいたしました。これは乱暴で突飛な企てです。ですから
    この仕事には、こうした珍しさ以外には注目に値するものは何一つございません。

    
孤独な者にとって、書くという行為は、外側の出来事に耐えるということである。
   



              
      特報

      「絶対に伝えなければならないこと」
 
        2020・4・28  夜
    

     津田 孝さんからのメールを全文転写する。

     皆さま

   相変わらずお騒がせ相済みません

   BCCでお送りしていますが以下は江別市の樋口さまの転送です

   自由と民主主義を守るために奮闘されていらっしゃる方です

   共鳴する所があって勝手に皆さまに発信しています

   この件に関しては昨年の『世界』10月号読者欄に小生の投稿が採用されています

   言いたいこと(納得できないこと)は黙っていないで言うことが大事

   言わないと相手(政府)の言うことを承認したことになる

   動画の中に登場する女子学生がそう言っていますが全くその通りです

 

*************************************

  つ だ たかし 

  津 田  孝(獅子吼老)

   メール;tsudatch@mx32.tiki.ne.jp

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 

-----Original Message-----
     From:
樋口みな子
    Sent: Monday, April 27, 2020 9:41 AM
    To:
銀河通信読者 <ginga@ml-box.sakura.ne.jp>
    Subject: [ginga:00288]
『ヤジと民主主義~小さな自由が排除された先に~』動画で見ることできます。

 

    読者のみなさま

   昨日、放映された標記の番組、見逃した方、道外の読者にお伝えします。

   私は昨日の番組を見ましたが、メディアがコロナ一色になっている今、是非、見るべき番組だと思いました。

   ヤジ排除は北海道だけで起きているのではありません。遠く関東にまででかけ、ヤジを飛ばした大学生を取材
   しています。また札幌で排除された人たちの安倍政権への抗議の声を取材しています。
   私の通信も、民主主義を守りたい、自由に発言したいという思いで発行しています。小さな声を届けつづけた
   いです。
   動画で配信されています。 以下から是非ご覧ください。
    【HBC公式無料動画配信サイト「もんすけTV」】 https://www.hbc.co.jp/monsuketv/
   HBCドキュメンタリー『ヤジと民主主義~小さな自由が排除された先に~』
    【放送日】

     4月26日(日)午後2:00~2:57※北海道ローカル
     【内容】

     「安倍やめろ」

     2019年7月15日、安倍首相が札幌で参議院選挙の応援演説をしているときに、それは起きた。演説会場で
    ヤジを飛ばした1人の男性が、多数の警察官によって排除されたのだ。「増税反対」と声を上げた女性も同じよ
    うに排除された。ヤジだけではない。年金問題に関するプラカードを掲げようとした年配の女性も、警察官によっ
    て安倍首相から遠ざけられ、掲げることはできなかった。
    「無言でプラカードを掲げるというのは誰にでもある権利。弱者ができる唯一の一人でできることを奪う国は民主
    主義ではない」(女性)。
     あの日、札幌では少なくても9人が警察によって排除された。弁護士団体や市民らが北海道警察に抗議し、説明
    を求めたが、道警は7か月にわたり説明をしなかった。だが今年2月、道警はヤジを排除したのは適正だったと結
    論付けた。
     番組では排除された当時の映像を独自に集め、公職選挙法や元警察官、刑法の専門家などへインタビューを行
    い、ヤジ排除の正当性について真正面から検証する。一方で排除された当事者の思いに迫る。
    さらにかつて北海道内で治安維持法によって逮捕された当事者にも取材するとともに、日本で言論の自由を弾圧し
    た原点となる「弁士中止」も発掘する。
     地方都市で起きた警察によるヤジ排除。「たかがヤジで…」という声も少なくない。しかしこの問題を放っておいて
    いいのだろうか。小さな自由が奪われた先に待つものは何か。あの日札幌でおこったヤジ排除は、この国の民主
    主義になにをもたらすのだろうか、検証する。
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       ☆  江別市                

       ☆   樋口 みな子            

    http://www13.plala.or.jp/minginga/                             

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       「またまた文章について」

         2020・4・28   昼

    試論「シェイクスピアを訪ねて」を何人かの友人・知人に配ったことは前に書いた。
   その中の一人に國中吾風さんがいる。その吾風さんから礼状を頂いた。それで何となく気になってパソコンを開いて
   久しぶりに読み返してみた。またやってしまった。何か所か書き間違えがあった。
   コロンブスの新大陸発見の年は1492年だ、それを1942年と書いていた。松本清張に関する所にも書き間違えが
   あった。その他にも有るかもしれないが、もう手遅れだ。どうしてこんな初歩的なミスを犯すのか、本当に馬鹿は死な
   なきゃ治らないね。前にもこんなことがあった。恥ずかしながら一度や二度ではない。
    2年前の11月、私はこんなことを書いていた。

「文章について」
2018・11・30

   日記であれ手紙であれ恋文であれ、あるいはまた小説であれ詩であれ随筆であれエッセーであれ論文であれ
  、その他の何であれ、人が一つの主題(必ずしもあるとは限らないが)と取り組んで、想うままにペンを動か
  して文字を刻んで行を組み立ててゆく、その出来上がったものを一般的には文章と呼ぶのだろうが、外部に発
  信する前のこの段階では、一連の作業は個人の私的な領域に属することであって、読者はそれを書いたご本人
  一人であるからそこで何が起きても世間様には迷惑は掛からない。

   次の段階では、その仕上がった文章らしきものを読み返してあれかこれかと表現の正確性もしくは文学性に
  ついて悩む。
いわゆる「推敲」というやつだが、これは唐の詩人・賈島(かとう)が、「僧は推す月下の門」と
  いう自作の詩句について、
推す(たた)とすべきかどうか迷ったすえ、優れた名文家である韓愈
  
(かんゆ)に問うて、「敲」の字に改めた という故事からできた言葉である。つまり、言葉は意思によって選ば
  れて初めて意味を持つという訓えである。

   しかし、ここでも事はまだ個人の私室の出来事である。起こることはおそらく一つ、それは自身の無知無学
  について改めて思い知るという喜劇だが、幸いなことに部屋のドアは閉められている。誰も見ていないし、誰
  も気づかない。ただ、本人が赤面するだけである。

  そんなつまらぬ思いをするのなら始めから書かなければよいのにとも思うけれども、目の前に紙とペンがあれ
  ば人は何かを書かずにはいられない。

    今それを書かねばならぬ絶対的な必要性がなくとも、人は文字を並べ始める。何故そうなるのか、私の思う
  処その理由は一つしかない。それは書くこと自体が楽しいからである。ふと「遊戯」という言葉を思い出す。

   オランダの文化史学者ホイジンガは、人間の諸活動を「遊び」の視点から考察し、「遊戯」は「文化」より
  古いとし、「ホモ・ルーデンス(遊ぶ人間)」という概念を提唱した。

   洞窟の壁画は人類が最初に発見した「遊び」だろう、と私は思う。そして今、69歳に成らんとする私が毎夜
  この雑文を書き続けるのも堅い岩盤に線を引いている男が、或いは女が覚えるところの歓びに近いものがあるこ
  とを認めなくてはならない。

   さて、ここまでは一個人の孤独な遊びについての話であるから、そこに間違いがあろうとなかろうと全て内緒
  の祝祭事である。

  問題はこの後だ。その仕上がった文章らしきものを止せばよいのに印刷物にして外部に発信するとする。
   例えば封筒に入れて、例えば回覧板として、例えば一冊の本にして出版するとか、方法は色々と想いつくが、要
  するに自分の手許から離すということだ。この時、文章は二度と弁解できないものとなる。公私の領域を問わず、
  文章それ自体に責任が発生するということだ。

  書いた本人は手放す前に何度も読み返している。奇妙な思い込みを持って読み返している。だから、実際には読
  んでいないということになるのだが、この事実に本人が気づくことはない。

  本人は完全な仕上がりだと満足し、完璧な表現だと己惚れるのだが、果たしてそうか。
  プリント・アウトしたものを数時間後あるいは数日後、何かが気にかかって読み返してみる。
   文章は悲惨な状態である。文法上の誤りといったような呑気なものではない、それ以前の全くもって初歩的な間
  違いがそこら中に氾濫している。こうなると赤面どころではなく顔面蒼白である。

  文章がそれを書いた本人の手許から離れるときの作業の手順は、執筆、次に推敲(必ずしもあるとは限らないが)、
  そして校正・校閲となる。

    校正は、誤りを正すことであり、校閲は、原稿に書かれている文章の意味や内容を読み、その誤りを正すことで
  ある。
この作業は一般的には執筆者本人ではなく、その文章を客観的な立場で読むことが出来る第三者が担当する。
  例えば出版社の編集部にはそういう専門家がいる。

   ここで思い出すことは、以前なにかの本で読んだことだが、それはある出版社の編集部の人の話だが、石川淳の
  原稿は校正・校閲の作業を全く必要とはせず、真直ぐ印刷所に送ることが出来たということだ。つまり、文章が完
  璧ということである。

  「夷斎」の雅号をもつこの作家は別格として、普通は誰が書いたものであれ第三者の校正の手を煩わすものだ。
  と言うのは、人は自分の書いたものを客観的に読むことは不可能だからだ。

  だから文章には誤字・脱字の問題が付きまとう。それにパソコン使用者であれば変換ミスがあり、出版物であれば
  誤植ということが起こる。それで『論語』の「後世畏るべし」をもじった「校正畏るべし」という言葉が生まれた
  そうである。

   それで話は私事に戻る。
  何か月か前からだが、私はこの「ハックフィン協奏曲」を3人の人にプリントアウトして郵送している。その理由は、
  一つは3人がパソコンを使わない主義の人だからであり、いま一つ私の方の事情としてはこの3人にはどうしても読
  んでもらいたいという甘えがあってのことだ。人は、自分を理解してくれると思う人には心を開くものだ。それも相
  手の迷惑を考えることもなく必要以上に。

   それは兎も角として、この習慣が身についてから暫くして「校正」という問題にぶつかった。
  プリントアウトしてから四つ折りにして封筒に入れる前にもう一度読み返すのだが、いやはや突然にして世界は真っ
  黒だ。
気分ノリノリで書いた名文と信じたものが実は洞窟の壁に書き殴られた解読不能の低能児の落書きであったとは、
  所詮はこんなものだと諦めはするが、後一月もすれば69歳になるのだよ。

 「馬鹿は死んでも治らない」とは、けだし名言であるな。だが、書くと言うことは、私の知っている唯一の「遊び」であ
  る。これが楽しくて止められない。

  陽も暮れてみんなが家路に就いたとしても私は一人でいつまでも遊んでいる。幼い頃から私はそういう人間だった。
  みんなが日の丸を振って「ガンバレ・ニッポン」と大合唱するとき、私は田舎正宗を呑みながら「コレデイイノカ・
  ニッポン」と横を向く。

   なに、特別に難しいことを言っているのではない。私と言う人間は、集団生活が嫌いだと告白したまでのことだ。
  文章については一つ思い出がある。
  私は中学の2年生の時、同級のある女の子に恋文を書いた。低能児の落書きだから恋心は伝わらなかったのだろう。恋
  は実ることなく終わった。

   仲間の悪餓鬼たちは「どうしてあんな女がいいんだ」「生意気で、意地悪で、気取っている」と言った。
  その時、私は口には出さなかったが、心の中で呟いた。「オマエ達には、あの娘の良さは分からない」と。「あの孤独
  の清潔さは、オマエ達には理解できない」と。「俺が求めているのは餓鬼の色恋ではない。神秘だ。」と。

  自分が世間一般の人間とは異なること、この発見が私の少年期の始まりだった。これはナルシズムではない。だから誇
  りとするものでもない。無能無芸にしてただこの一筋、私もまた風雅の誠を追い求める。

  だから今夜もこうして偽の日記を書いている。
  最後に一言。自分の書いたものを自分が校正する、そんなことは不可能だ。

    あれから2年経った。私は何も変わらない。一つも成長していない。
   相変わらず愚か者である。文章の事に限らず、全ての領域において誤りが多すぎる。やっぱり痴呆症か。あるいは持って生まれた
   性格喜劇か。いずれにしても大人に成り切れない男だ。
   このことは特に恥ずかしいとは思わないけれども、そんなに己惚れてはいない。私の能力は、全ての領域においてこの程度のもの
   だ。まあ、この先も恥をかき散らして走り抜けるさ、これしか生き方を知らないのだから。こんな低能児に生んでくれた母を恨むが、
   その母はとっくの昔に彼岸の人だ。
    私が少年の頃、無慈悲な母はよく言ったものだ。

    「馬鹿な子どもほど文房具に凝るね」と。
  


 
       「パンデミック・プロフィティアーズ」      

        2020・4・28    朝

        今日のコロナ情報
            感染者数 13、576人、死者376人。


     一ヶ所に富が集積する時、他方では不幸、苦悩、苦渋、苦役、孤独、蛮行、精神の退廃が集積しているのだ。
                   カール・マルクス『資本論』

     
戦争や災害が起きて人々が嘆き苦しんでいる時、何処かで笑っている奴が必ずいる。
     彼らは人々の嘆きや苦しみを食べて肥っていく。
      フランス王ルイ15世の愛人であったポンバドール侯爵夫人は「我が亡き後に洪水よ来たれ」と言った。
     侯爵夫人は、悲惨と絶望が及ばない安全で贅沢な邸宅にいたのである。
      マルクスは、この言葉に言及し、、「"大洪水よ、わが亡きあとに来たれ!" これがすべての資本家およびすべての資本家国民
     のスローガンである。それゆえ、資本は、社会によって強制されるのでなければ、労働者の健康と寿命にたいし、なんらの顧慮
     も払わない」と述べた。
      今日のニュースだ。アメリカから二つ。

        「パンデミック・プロフィティアーズ」(感染症拡大で暴利をむさぼる者)
     億万長者(資産10億ドル以上) 30兆円増 米シンクタンク調査 新たな失業者2200万人

      【ワシントン=遠藤誠二】米国で、新型コロナウイルス感染拡大にともない空前の失業者が出る一方、インターネット通販大手
     アマゾンの創業者ベゾス氏ら億万長者らの資産がさらに増えていることが分かりました。
     米国のシンクタンク「政策研究所(IPS)」の調査によると、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)で、同国では3月18日
     ~4月10日に2200万人が職を失う一方、資産10億ドル以上の億万長者の資産の合計は2820億ドル(約30兆円)も増加し、
     これはコロナ禍が始まる前と比べ10%増えています。
      アマゾンのベゾス最高経営責任者(CEO)の資産は15日の時点で、今年1月1日に比べ250億ドル(約2兆6800億円)増加。
     IPSは「近代史上、未曽有の増加だ」「中米ホンジュラスの国内総生産(239億ドル)より多い」と指摘しています。
     アマゾンは、新型コロナウイルス感染拡大による外出制限で需要を増大させ、17万人規模の追加雇用を行い株価も上昇していま
     す。他方で、全国にある集配センターでの感染対策が不十分だとして2度にわたり従業員によるストが実施されています。
     IPSは、ベゾス氏や電気自動車メーカーのマスクCEO、ズーム創業者のユアンCEOら、米国で最も裕福な34人のうちの8人を「パ
     ンデミック・プロフィティアーズ」(感染症拡大で暴利をむさぼる者)と命名。8人はそれぞれ、今年10億ドル以上のもうけをあげてい
     ます。調査責任者のコリンズ氏は▽パンデミック・プロフィティアーズを監視する議会特別委員会を設置する▽増収に応じ緊急に課
     税する▽富裕税の増税を実施する―などの施策を提案しています。

       消毒剤の大手メーカー、飲むな危険と警告  トランプ氏は発言は「皮肉だった」と

               2020・4・25   ニュース・ジャパン
             

      ドナルド・トランプ米大統領が新型コロナウイルス治療として消毒剤を注射するのはどうだと記者会見で言及したことに対し、消毒
     製品の大手メーカーは危険なので「絶対に」体内に入れないよう呼びかけた。
      洗剤など日用品の英大手、レキット・ベンキーザーは24日、「はっきり申し上げます」として、「どのような状況だろうと弊社の消毒製
     品は絶対に、(注射でも内服でもその他のどのような方法でも)人体に入れてはいけません」と声明を出した。
     23日のホワイトハウス会見での自分の発言が多くの医療関係者からも批判されたトランプ氏は、24日午後の新型ウイルス対策タス
     クフォース会議に出席し、記者団を入れたその冒頭で、「おたくみたいな記者たちに、皮肉として質問して、どうなるか試したんだ」と
     発言の意図を述べた。
     消毒剤は人体には危険な物質で、体内に服用すれば害をもたらす。体の表面に付着しただけでも、肌や目、呼吸器官を傷つける恐
     れがある。レキット・ベンキーザー社の消毒剤「ライゾール」はアメリカでも売られている

        トランプ氏は何と

      23日の定例会見では米国土安全保障省の科学技術局幹部が、新型コロナウイルスは太陽光や熱を浴びると比較的早く不活性化
     するようだという政府研究の結果を発表した。
     この研究はさらに、唾液や気道分泌物に含まれる新型コロナウイルスは漂白剤で5分以内に、イソプロピルアルコールを使えばさら
     に速やかに不活性化する可能性を示した。
     これを聞いていたトランプ氏は、「とてつもない紫外線」や「ただひたすら強力な光」を、人体に外から、あるいは内側から浴びせる方
     法が効くかもしれないと発言。さらに続いて、同席していた新型ウイルス対策の政府調整官、デボラ・バークス医師に向かってこう述
     べた。
     「それから、(新型ウイルスを)1分でやっつける消毒剤もあるだろう。1分だ。そういうのをやる方法はあるかな? 体内への注射とか、
     それこそ洗浄に近いような?」
      ホワイトハウスは24日朝、大統領はアメリカ市民に「繰り返し」、新型コロナウイルスの治療法については医師に相談するよう強調し
     てきたとコメントを出した。
     しかし、この時点での声明には、トランプ氏の発言が「皮肉」だったという説明は一切なかった。トランプ氏は同日午後に記者団に、発
     言は記者の反応を試す「皮肉」だったと述べた。
      ツイッターやレディットなどソーシャルメディアには、漂白剤や消毒剤に関するトランプ氏の発言に関する投稿が相次いでいる。レキッ
     ト・ベンキーザー社の「ライゾール」は、アメリカでも有名な掃除・除菌剤ブランドのひとつで、トランプ氏の発言以降、少なくとも12万回以
     上はツイッターの投稿に登場した。
     メリーランド州知事室によると、新型コロナウイルスによる感染症「COVID-19」と消毒剤について100件を超える問い合わせの電話が
     相次いだ。同州の緊急事態管理庁は、消毒剤を注射したり内服したりするのは危険だと警告を発した。
     カナダのマギル大学ヘルスセンター胸部外科のジョナサン・スパイサー医師はBBCに、トランプ氏の発言内容を実行すれば死に至るお
     それがあると述べた。
     「(消毒剤に)含まれる腐食性成分は内臓の内壁を溶かしたり破壊したりする」として、スパイサー医師は家庭内にある掃除洗剤の内服
     は「きわめて危険だ」と強調した。
     トランプ氏が提案した紫外線照射については、米コロンビア大学のドナ・ファーバー医師(疫学)がBBCに、「実用的ではない」と話した。
     「紫外線はあまり遠くまで届かない。なので体外からだろうが体内だろうが、肺には届かない。ただ、肌が黒くなったり赤くなったりするだ
     けで、DNAにも傷がつく」
     ファーバー医師はさらに、体内の新型コロナウイルスに作用するほどの放射能を人体に照射すれば、「コロナウイルスの方がまだましと
     いうくらい、人体をひどく損傷してしまう」と説明した。
     トランプ氏による治療方法についての発言が、広く批判され物議を醸したのはこれが初めてではない。トランプ氏は少し前まで、 抗マラ
     リア薬のヒドロキシクロロキンがCOVID-19に効くかもしれないと、ことあるごとに繰り返していたが、臨床上の証拠はなかった。米食品医
     薬品局(FDA)は24日
、逆に重篤な不整脈など心臓系の副作用が懸念されると声明を出している。

      国内のニュースは一つ。

        馳元文科相らに謝罪要求 セクハラ 
                   女性支援団体が抗議文

      10代の女性に食事提供や宿泊支援を行っている団体「Colabo」(仁藤夢乃代表理事)は24日、自民党の馳浩元文部科学相・衆院
     議員など自民党議員らが同団体の施設を視察中に、馳氏が団体メンバーにセクハラ(性的いやがらせ)を行ったとされる問題で、「抗
     議文と要望書」を発表しました。馳氏らによる視察は団体の活動を尊重せず、メンバーに性加害の恐怖を与えたとして、5月1日までに
     文書での謝罪を求めています。馳氏は現在までにセクハラ行為を自ら行ったことは認めていません。
     「抗議文と要望書」は、「5人まで受け入れ可能」という団体からの事前要請に反して約15人(大半が男性)が訪れたと述べ、無許可で
     の写真撮影とSNSへの写真の投稿や、馳氏らによる威圧的な態度などの問題行動を挙げています。
     同文書は、馳氏が10代の女性向けに定期的に開催しているカフェの設営中に、10代メンバーの「腰を両手で左右から触りました」と
     指摘。女性はすぐに逃げ、活動終了後に「つらかった」と職員に報告したとしています。被害を訴えたメンバーは性暴力被害のトラウマ
     を抱え、「彼女にとって安心安全を感じられる場所であったColaboの活動の中で被害にあった」として、食欲がなくなるなどの症状に悩
     まされていると告発。馳氏がセクハラを認めて謝罪することや、視察参加者全員の反省と文書での謝罪などを求めています。

               きょうの潮流   2020・4・28  しんぶん・赤旗

       ありがたいことに、本欄には日々励ましとともに、さまざまなご意見や感想が寄せられます。己の認識不足を思い知り、目がさめるこ
      ともたびたび▼志村けんさんの訃報をとりあげたときもこんな意見をいただきました。彼の笑いを評価しているが、あのセクハラギャグ
      に女性たちがどれほど嫌な思いをしたか。亡くなったから、昔の話だからと流さないで、そういう人たちを心にとめて書いてほしかったと
      ▼長く男社会にまみれた感覚。それは往々にして態度や発言に表れ、公共の場に垂れ流されることもあります。いまSNS上では、お笑
      いタレント、岡村隆史さんのラジオでの発言が炎上しています▼「コロナ明けたら、なかなかのかわいい人が、短期間ですけれども、美人
      さんがお嬢(風俗嬢)やります」。感染拡大で貧困がひろがり、風俗で働かざるを得なくなる女性が増えることを予想。それを楽しみにして
      いるかのような物言いが批判されています▼「だから、今は我慢しましょう」と呼びかける間、スタッフの笑い声も。これには「追い込まれ、
      風俗に身を投じざるを得ない女性の立場を全く分かっていない」「彼のような考え方が福祉の拡充を阻んでいる」との書き込みが次々と
      ▼日常の生活が断たれるなか、困難や矛盾が働く女性やシングルマザーに集中しています。政府の対策にも性差による視点はとぼしい
      。おりのようにたまった社会のゆがみを正す。コロナ危機の先に、新しい社会をつくっていく契機がここにもあります。

     人々の嘆きや苦しみを大好物とする奴、権力を笠に着て己の欲望を満たそうとする奴、どうしてもこういう人間がなくならない。
     しかし、それ以前に不思議に思うのは、こうした人間がなぜ高い地位に居るのだろうかということだ。こうした人間をその地位に持ち上げ
     たのは誰なのか、私たちである。
      マルクスはこうも言っている。

     「例えば、この人が王であるのは、単に他の人々が彼に対して臣下として振舞うからでしかない。
ところが、逆に彼らは、彼が王
     だから自分たちは臣下だと思い込んでいる
のである」

      
何か月か前のことだ。それほど若くもない二人の男女がオープンカーに乗ってパレードをした。時間にして1時間もあったかどうかと
      いったものだが、その為に造られたオープンカーは8000万円もする超高級車であった。たった1時間程度のパレードのためにだよ。
      もっと他にやるべきことはなかったのか。こうした人たちの仕事とは何なのだろうか。
      ホームドラマの中の王権神授説か。
     



       「緊縮政策とは何か」
   
          2020・4・27

       今日のコロナ情報
         感染者数 13、182人、死者348人。


    25日の新聞にイタリアとスペインのコロナ感染による医療崩壊の現状が報じられていた。
   タイトルは、「元凶は緊縮政策」。
   両国が直面する医療崩壊の主要な原因の一つが、緊縮政策による医療の切り捨てだということだ。
    イタリア国内で感染者・死者が最も集中している北部ロンバルディア州のベルガモ市内の病院に勤務する
   医師はテレビ局ニュースでこう語っている。
   「病院の資材、集中治療室(ICU)のベッド数と重症患者の数が釣り合わない。もし呼吸に問題のある高齢の
   患者が来ても処置はされないだろう。治療するかどうかは、患者の年齢や健康状態で決められる。冷酷な宣
   告だが、残念ながらそれが真実だ」。
    同国メディアでは「(新型コロナの)大流行はシステムの欠陥を浮き彫りにしている。少なくともこの10年間、
   民間の医療を利するために公共の保健分野で行われた財政削減が影響している」という指摘を報じている。
    スペインのプブリコ紙は3月20日付で「新自由主義の右派が医療を壊した」と題する記事を掲載したという
   ことだ。
   全国労組スペイン労働者委員会はメーデー向けの声明で「(EUなど)欧州の機関は、過去の金融危機で彼
   らが押し付けた緊縮政策が、社会的保護と労働者保護の仕組みを弱体化させたことを認めるべきだ」と批判
   し、「人々の権利と福祉が最優先される新しい経済・社会モデルを我々は要求する」と宣言した。
    国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは18年にスペインについて「緊縮政策で追い詰められる患
   者」と題した報告書を発表している。
    ベルギー労働党の欧州議会議員マルク・ポテンガ氏は論文(4月3日発表)で、コロナ危機の前から欧州諸
   国では緊縮政策で医療が切り捨てられてきたと批判し、「緊縮政策は証明済みの深刻な健康被害だ」と述べ、
   「公共サービスは利益志向であってはならない」「健康は商品であってはならない」と強調し、公的医療制度の
   再建を取り組みの中心に置くよう訴えたということだ。
    フランスの社会学者エドガー・モリンさんは「今回の危機によって、われわれがあらゆるレベルで新自由主義
   から脱却することを可能にしなければならない」と述べている。
    この日の新聞の違う紙面では、「米労働省が23日発表した新規の失業保険申請件数(季節調整済み)は、
   18日までの1週間で442万7000件となりました」と報じている。
    その次の海外ニュース欄では、世界的流行受け国連総長が「人権上の危機に」と警告を発したと報じている。

    【ワシントン=池田晋】国連のグテレス事務総長は23日、新型コロナウイルスの世界的大流行が公衆衛生上
   の非常事態と経済危機を同時に引き起こしているだけでなく、「急速に人権上の危機になりつつある」と述べ、
   格差や差別によって社会的・経済的弱者ほど被害を受けていると警告しました。各国の対策では「国民と人権
   が中心に位置づけられなければならない」と呼びかけました。
    また、グテレス氏は、コロナ危機が「感染拡大とは無関係の、弾圧政策に口実を与えうる」とし、「容認しがたい」
   とも強調。国名はあげませんでしたが、米国ではコロナ名目で移民受け入れの一時停止などが進められています。

    最後の紙面は国内ニュースだ。

      長埼クルーズ船 新たに43人陽性
     長崎県は24日、長崎市に停泊中のクルーズ船「コスタ・アトランチカ」で、新たに乗員43人の新型コロナウイ
    ルス感染が判明したと発表しました。同船の感染者は計91人となりました。

     驚いたね。クルーズ船がまだ運航していたとは、ほんとうにどうかしているよ、この国は。
    今、世界がどういう状況下にあるのか分かっているのかね。3密厳禁ではなかったのかね。
    次の記事をもう一度真剣に読んでほしいね。他人事ではないのだよ。

       世界死者が20万人超に―ジョンズ・ホプキンス大集計:新型コロナ世界の感染者数(随時更新)
              Japan Data    4月26日付

     米ジョンズ・ホプキンス大学システム科学工学センター(CSSE)の集計で、日本時間26日早朝、新型コロナウイ
    ルスによる世界の死者が20万人を突破した。国別の死者数は米国が約5万3000人で最も多く、イタリアは2万600
    0人、スペイン、フランスが各2万2000人、英国が2万人超。欧米5カ国だけで死亡者は14万人以上に達し、世界全
    体の7割を占める。世界の感染者数は288万人で、米国が約92万6000人で最多。
     感染者数の多い主な国は以下の通りだ。
    
       国名              感染者数             死亡者数
        アメリカ             933933人            53449人
        イタリア             195351人            26384人
        スペイン             223759人           22902人
        フランス             124114人            22614人
        イギリス             148377人            20319人

      ここから最初の問題に戻る。
     「緊縮政策」とは何かということだが、 『日本語大辞典』によれば、「国家が、財政の基礎を強固にする目的で、冗費
     節約、新事業の繰延べ、または中止などを行なう政策」と解説されているが、これはあまりに常識的というか、事の本
     質には触れていない。三省堂『大辞林』では、「財政政策のうち、可能な限り支出を抑え、歳出を少なくすることで、赤
     字削減や増税回避のための対策とする方策」となるが、これも建前論である。どちらもこの政策が社会に及ぼす影響
     については触れていない。
      松尾 匡・立命館大学経済学部教授はこう語っている。

         「MMT」や「反緊縮論」が世界を動かしている背景
                 「AOC、コービン」欧米左派を支える主要3潮流

     MMT、リフレ、財政出動……混乱している「反緊縮」経済政策を欧米左派の経済政策を紹介しながら整理します。
    アメリカ政界に旋風を巻き起こしている「グリーン・ニューディール」や「MMT(現代貨幣理論)」を唱えるオカシオコルテス
    下院議員をはじめ、イギリスのジェレミー・コービン労働党党首、フランスの「黄色いベスト運動」など欧米左派の新しい
    動きが取り上げられることが増えている。今いったい何が起きているのだろうか。
    「反緊縮」経済政策論の旗手であり、このほど『「反緊縮!」宣言』を上梓した編者の経済学者、松尾匡氏が解説する。

      欧米反緊縮左翼のコンセンサス


     イギリスのジェレミー・コービン党首の労働党やアメリカのサンダース派、フランスのメランション派や黄色のベスト運動、
    スペインのポデモス、ヤニス・バルファキス元ギリシャ財務相の始めたDiEM25など、近年、欧米では反緊縮左翼が台頭し
    ているが、そのコンセンサスとなっているのは、次のような見解である。
     彼らは「財政危機論」を新自由主義のプロパガンダとみなしている。財政危機を口実にして財政緊縮を押し付けることで、
    公的社会サービスを削減して人々を労働に駆り立てるとともに、民間に新たなビジネスチャンスを作り、公有財産を切り売
    りして大資本を儲けさせようとしていると見なす。
    したがって、財政緊縮反対は政策の柱である。逆に、財政危機論にとらわれず、財政を拡大することを提唱する。
    その中身として、医療保障、教育の無償化、社会保障の充実などの社会サービスの拡充を掲げるのはもちろんである。
    しかし「反緊縮」というのは、それにとどまらず、財政の拡大で景気を刺激することで、雇用を拡大するところまで含んでいる
    ことに注意しなければならない。
    その財源としては一様に、大企業や富裕層の負担になる増税を提唱している。しかしそれだけではない。中央銀行による
    貨幣創出を利用する志向が見られ、中央銀行によるいわゆる「財政ファイナンス」はタブー視されていない。
    公的債務の返済を絶対視することは新自由主義側の信条と見なされており、公的債務を中央銀行が買い取って帳消しに
    することも提唱されている。

     スペインの新聞が「新自由主義の右派が医療を壊した」と緊縮政策を批判したが、その意味は具体的にはどういうことな
    のかと考えてみる。
     各国が緊縮政策を取らなければならなかった理由はどこにあるのか。これが問題だ。
    答えは、「グローバリゼーション」である。経済の国際化、または新自由主義のことである。
    フリー百科辞典は次のように解説している。
   
     グローバリゼーション: globalization, globalisation)とは、社会的あるいは経済的な関連が、旧来の国家や地域などの
    境界を越えて、地球規模に拡大して様々な変化を引き起こす現象であるグローバライゼーション、グローバル化、世界
   化、地球規模化
などとも呼ばれる。他動詞にする場合にはグローバライズする(英:globalize)という。

      別の辞典によれば、
     「グローバル化」は「グローバリゼーション」あるいは「グローバライゼーション」とも呼ばれているもので、グローバルの元に
     なっているグローブ(Glob)という単語は、英語で地球のことを指しています。したがって「グローバル化」とは、社会的・経済
     的な関係を地球規模にまで拡大させることを表し、具体的には「ヒト・モノ・カネ」の流れを滞らせる障壁となる国境や規制を
     取り除き、世界規模で結びつきを深めていくような活動が進んでいくことをいいます。

   要するに、グローバル化とは、社会的・経済的に国や地域を超えて世界規模でその結びつきが深まることということだが、この
   解釈で間違いはないとしても、問題はここから先にある。
   グローバル化を必要とするのは誰なのかということ、その必要とする理由が何なのかということだ。
    グローバル化によって起きたことは、産業の空洞化と雇用の損失である。そして、医療・福祉の切り捨てである。
   コロナウイルスのパンデミックはグローバル化に対する警鐘である。



        「もう一つの戦争」

            2020・4・26 

         今日のコロナ情報
         感染者数 12829人、死者334人。


     「COVID-19(コビッドー19)」の猛威が止まらない。アメリカでは感染者数が905358人となり、死者は51,
    949人となった。地球の全地域に対して宣戦布告なしに自由に侵略する世界最強の軍事国家、経済制裁を外交
    の武器とする世界一裕福な国家で何故こういうことになるのか。
     第2次世界大戦でのアメリカの軍人の死者数は約30万人で、そのうち太平洋戦域での死者は9万3千人である。
    朝鮮戦争では5万4千人、ベトナム戦争では5万8千人、イラク戦争では4486人、アフガン戦争では2万2千人以上。
    コロナ感染による死者数は朝鮮・ベトナムの二つの戦争での死者数に近づいている。おそらく近日中にそれも超える
    だろう。死者数が5万人を超えた時、アメリカでは何が起きるのか。朝鮮戦争の時は厭戦気分が国中に広まり、英雄
    マッカーサーが解任された。ベトナムの時は反戦運動が起こった。
     意味のない死を嫌うのはどこの国民も同じだと思うが、その死が国家の政策によるものだと判断された時、アメリカ
    国民は激しく反発し、抵抗し、政府を転覆させる。
    アメリカは建国以来、戦争経済国家であるが、その一方に草の根民主主義の伝統をも持っている。その第一の特徴
    は、大統領が嘘をつくことを許さないというところにある。その第二は、大統領が無能であることを許さないということで
    ある。
     死者の数が5万人を超えたということは、アメリカは新たな戦争を抱えたということである。ここからの問題は、この
    戦争に対してトランプ大統領の発言に嘘があるのかないのかということと、この戦争の解決に向かってトランプ大統領
    が正しいリーダーシップを取る能力があるのかどうかということだ。この2点について、このところクオモニューヨーク州
    知事と比較される内容の記事が多く伝わってくる。指導者の発言に対する信頼性と、その対処能力の迅速性が問われ
    ている。
     アメリカの場合、貧富の差(人種間の格差と同じ意味)がそのまま生死の分かれ目である。シカゴ市では黒人の感染
    死亡者は全体の7割を占め、白人の約5倍にのぼると伝えられる。「ヘルスケア不平等」ということだ。
     アメリカの今日の状況を予測した一冊の本がある。堤未果さんの『沈みゆく大国 アメリカ』(集英社新書・2014年発
    行)だ。少し読んでみる。

     ●人生の終わり方を自分で選ぶという崇高な目的をかかげて導入された〈 尊厳死 〉はいつの間にか、ふくれあがる
     医療費に歯止めをかける最大の免罪符になっていた。
     ●全体の8割を占める中流以下の国民の富はわずか17%。7秒に1軒の家が差し押さえられ、労働人口の3人に
     1人が職に就けず、6人に1人が貧困ライン以下の生活をするなか、年間150万人の国民が自己破産者となってゆく。
     ●政府が薬価交渉権を持たないアメリカで、薬は製薬会社の言い値で売られ、おそろしく値段が高い。
     ●この国のすべての専門職の中で自殺率がトップの職業をご存知ですか? 医師ですよ。
     ●これはちょうど、日本の電力会社とよく似ている。
      経営上のマイナスは、電力料金に上乗せして消費者である国民に負担を回し、電気料金をあげる際は、日頃から
      たっぷり献金している政権与党が承認をくれる。電気料金を値上げする一方で、株主配当と役員報酬はどんどん
      あげられるため、国民の生活は苦しくても大企業の株価は上昇する一方だ。

       私は先に「アメリカ国民は、大統領が嘘をつくことを許さない」と書いた。「大統領が無能であることを許さない」とも
      書いた。51、949人の死の意味はどこにあるのだ。この責任は誰にあるのだ。

       では日本の場合はどうなのだろう。「虚言」と「無能」は安倍晋三という政治家の二大看板であるが、それで
      も彼は総理大臣であり続けている。アメリカ国民にあって、日本国民にないもの、それが問題だ。
       日本と韓国のコロナ状況が逆転した。
      日本の感染者数12829人、死者数334人。
      韓国の感染者数10718人、死者数240人。
      ひと月ほど前までは感染者数・死者数ともに韓国の方が多かったはずだ。それが何故こうなったのか。
      政府の危機意識の違いか、拡大阻止対策の迅速性か、医療体制の強弱の違いか、色々と考えられるが、はっきり
      している事が一つある。
      文在寅大統領は、黴の生えた2枚のマスクを国民に配って、「わが国の支援は世界で最も手厚い」とは言わなかった
      ということだ。


 
        「二つの嘘」

             2020・4・25

         今日のコロナ情報
         感染者数 12388人、死者317人。

   
      「休業に対して補償を行っている国は世界に例がなく、わが国の支援は世界で最も手厚い」

     4月13日、安倍首相は日本の休業補償の充実ぶり、支援の手厚さが世界で一番であると胸を張った。 
    発言は自民党の役員会の場であるから異論は出ない。だから、その場に限っては首相の言葉は真実として
    通用し、少なくとも自民党内では共有された認識となる。
     この発言の前段は、「感染拡大防止のためには人と人との接触機会を最低7割、極力8割削減する必要が
    ある。7都府県に強い自粛要請を行うことで、ほかの県への人の流れが生まれるようなことがあってはならず、
    繁華街の接客を伴う飲食店の利用自粛を要請したところだ。それぞれの地元でも徹底するよう、議員一人一
    人の協力をお願いする」というもので、補償なき要請を一方的に語ったもので具体的な対策というものはない。
     そしてこの後に嘘が自信満々で平然と語られる。
     「さまざまな支援を用意したが、補正予算案の成立を急ぐことで準備を加速させたい。休業に対して補
    償を行っている国は世界に例がなく、わが国の支援は世界で最も手厚い」。

     
 安倍首相は「休業に対して補償を行っている国は世界に例がなく」と言うが、果たしてそうか。ドイツでは大
     企業向けの債務保証などに加え、中小企業や個人事業主に対しても総額500億ユーロ、日本円にしておよそ
     6兆円の支援策を進めている。
      イギリス政府は外出制限の発表に先立って、事業者への支援策を打ち出している。
     仕事がなくても従業員を雇い続ける事業者に対しては、その規模や事業内容に係わらず、従業員一人当たり
     賃金の80%を月2500ポンド、およそ34万円を上限に肩代わりするというものだ。
      安倍首相の発言の前日の13日、アメリカでは
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急の経済対策の1つと
     して、大人ひとり当たり日本円で最大13万円の現金の給付を始めている。
    
以上のことは、この時点で新聞各紙で報じられていた。ネットでは時間的にはもっと早く拡散していた公然の事実
     であって、この世界の動向を知らない日本人は一人もいなかったはずだ。にも拘わらず、安倍首相は休業補償
     をしている国は無いと言い切る。
      彼が天性の嘘つきであることは世間周知の事であるが、それにしてもだ、彼は現職の総理大臣である。
     公人中の公人である総理大臣が感染拡大防止対策について述べなければならない場において、私生活上の事
     について言い訳を繰り返す。森友、加計、桜を見る会、と続く公私混同の醜聞の中にはもう一人の主役として必ず
     奥様の昭惠大明神が出てくる。
      靖国小僧はその女房についてこう語る。
     芸能人とのお花見会について「レストランの敷地内の桜の下でのもので、公園での花見ではない」。
     大分旅行について「観光ではない。参拝しただけである」。
     相変わらずのご飯論法だが、見苦しいというか、浅ましいというか、救いようがない。お馬鹿である。
      休業補償を行っている国はないというのは真っ赤な嘘である。もう一つの「我が国の支援は世界で最も手厚い」と
     いうのは真っ黒な嘘である。
      福盛田勉さんのフェイスブックを開く。

 
   小早川 智
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  カラクリが分かった!!

  今まで、パンツを作っていて、マスクを作った経験もなかった企業のマツオ
 カコーポレーションは、国から約6億円の設備導入のための資金を国から補
 助金で貰ったが、実際は設備導入せず、ミャンマーの人達を、ただ同然の安
 い労働賃金で、手作業で一枚一枚マスクを作らせていたんだ!!

 どれだけ、過酷な労働条件下で働か...せられていたのかは、カビだらけのマス
 クを見れば分かる。

 そりゃ、血まみれになるよ!!!!

 

    次は西原扶美雄さん(左)と作田信子さん(右)のフェイスブックを開く。

   


    「世界で最も手厚い支援」の嘘。
   
      「アホノマスクの謎」  (24日22:18)   TBSニュース

    マスク不足対策として安倍総理が打ち出した、あの布マスクの問題です。汚れや異物の混入など不良品が
   相次いで見つかり、これから配る予定のマスクの全品回収に踏み切る事態となりました。さらに、調達コストが
   当初、政府が発表していた予算「466億円」の5分の1以下だったことも判明。どういうことなんでしょうか。
        
       「アベノマスク」調達も謎だらけ 公開情報わずか、発注枚数や単価さえ分からず

             4/24(金) 17:02配信    47NEWS

    新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、安倍政権が全世帯に配布する布マスクの調達先は、医薬品と繊維
   事業を手掛ける興和(名古屋市)、総合商社の伊藤忠商事(東京)、アパレル製造のマツオカコーポレーション
   (広島県福山市)の3社で、契約額はそれぞれ約54億8千万円、約28億5千万円、約7億6千万円の計約90
   億9千万円と公表された。厚生労働省が社民党の福島瑞穂党首の問い合わせに答えた。しかし、各社の契約
   枚数や単価、郵送費や事務経費は明らかにされず、466億円と言われる総費用と約90億9千万円との差額の
   明細も非公開だ。こうした不透明な調達手法の問題点について、独禁法や公共調達法制を専攻する上智大法
   学部の楠茂樹教授に聞いた。(共同通信編集委員=竹田昌弘)
 

 
        「歴史の見方」

            2020・4・24

      今日のコロナ情報
         感染者数 11919人、死者287人。


    試論『シェイクスピアを訪ねて  あるいは反駁的読書論』は金色の製本テープで背中を閉じて一冊の読み物
   に仕上げた。(この方法は昨年亡くなられた五十嵐公人さんが教えてくれたものだ)。それを信頼する数人の友
   人・知人へ送った。星置の友だちや手稲の知人、それに小樽、横浜、長野、奈良、大阪に住む人たちだ。全部
   で15人ほどか、70年も生きて来て友だちが15人しかいないというのは何とも寂しいことだね。と言うより、恥じ
   るべきか。
    友人が少ない理由は、おそらくは私の性格にあるのだろう。狷介不羈、これである。
   辞書を開くと、「頑固に自分の意志を守って妥協せず、枠に囚われること無く、何ものにも縛られること無く自由気
   ままに行動すること」とあった。このことについては若い頃から気づいてはいたが、治ることはなかったし、また、治
   そうともしなかった。この性格の一番の問題点は、人間としての優しさに欠けるということである。つまり、未熟児、
   あるいは欠陥品ということだ。つまらぬ自己分析はこのくらいにして、今日の出来事を一つ書いておこう。
    試論の送り先の一人に小樽高島在住の平山裕人さんがいる。その平山さんからA4サイズの礼状が届いた。
   中に『東大教授のアイヌ遺骨盗掘 北海道の旅 (1)』と題する小冊子が入っていた。これは官学批判の書である
   と手紙に書いてあった。問題は、曲学阿世の先生たちの研究が、何を証明することを目的としてなされたのかと
   言うことである。
    この小冊子の発行元は「チャランケの会(日本人類学会のアイヌ遺骨研究を考える会)」、共同代表は木村二三夫
   (平取アイヌ遺骨を考える会)と川村シンリツ・エオリパック・アイヌ(旭川アイヌ協議会)と記されている。
     平山さんについてはパソコンで検索すると次のような紹介文が出てくる。

     平山裕人(ひらやま ひろと、1958年6月22日‐ )は、アイヌ史研究者。 北海道小樽市生まれ。1981年北海道教
    育大学
卒業。教職につき、小樽市立北手宮小学校、北海道小樽市立高島小学校教諭。1989年「夷千島里とウソリ
    ウシ政権」で郷土史研究賞特別賞(新人物往来社)受賞。
     「著書」
  • 『アイヌ史を見つめて』北海道出版企画センター 1996
  • 『アイヌの学習にチャレンジ その実践への試み』北海道出版企画センター 2000
  • 『アイヌ史のすすめ』北海道出版企画センター 2002
  • 『アイヌ・北方領土学習にチャレンジ ワークブック』明石書店 2005
  • 『ようこそアイヌ史の世界へ アイヌ史の夢を追う』北海道出版企画センター 2009.5(2刷)
  • 『アイヌ語古語辞典』明石書店 2013
  • 『アイヌの歴史 日本の先住民族を理解するための160話』明石書店 2014
         



     平山さんと知り合ったのは私が60歳の時であったから、かれこれ10年のお付き合いと言うことになる。
   その間、平山さんからは著書やパンプレットや多くの資料を頂いた。
   『シャクシャインの戦い』は2016年に寿郎社から出版されたもので、この後に新しいものを出されたかどうかは分からな
   いが、それ以前のものは全部持っていると思う。『シャクシャインの戦い』は新川通りにあるコーチャンフォーにはまだある
   と思う。その他の作品は曙図書館と石狩図書館にはすべて揃っている。
    私が平山さんから教えられたことは色々あるが、先ずは、歴史と伝説を明確に区別すること、この意味はどちらかを否定
   するというようなことではなく、それぞれの価値を認めた上で、伝説が生まれてくる背景を読み取り、それが何時の時代の
   どのような出来事を反映したものなのかを見極めるということである。二つ目は、歴史を「関係性」の視点で捉えるということ
   である。単一民族史観ではなく、複数の民族の関係の発展と盛衰を相対的に見るということである。
   三つ目は、歴史を中央から見るのではなく地方から見るということである。この意味は、ある立場によってそれが望ましいと
   され公認され文書化された年表類を事実として受け入れるのではなく、地方で現実に起きていたことを掘り起こして再構築
   するということである。
    例えば、「終戦記念日」の問題がある。
   日本人は8月15日を終戦記念日とするが、しかしロシアの対日戦勝利は9月であり、アメリカでは9月2日の東京湾上に
   浮かぶ戦艦ミズーリ号で行われた降伏調印式を記念日としている。中国では9月3日であり、この日を「日本の侵略に対
   する中国人民の抗戦勝利日」としている。
    ロシアというのは旧ソ連のことだが、ソ連の対日作戦は9月2日の降伏文書調印をも無視して継続され、南樺太、北千島、
   択捉、国後、色丹、歯舞の全域を完全に支配下に置いた9月5日になってようやく、一方的な戦闘攻撃を終了した。つまり、
   8月15日以降も戦争は続いていたのである。とするならば、8月15日の終戦記念日は極めて政治的な虚構であり、歴史
   としての事実はそこには無かったということである。
    8月15日とは、天皇がポツダム宣言の受諾を日本国民と大日本帝国軍人に「玉音放送」という形で直接語り掛けた日で
   あり、それは終戦も敗戦も意味することのない曖昧なものであり、戦闘状態をいったん休止する「休戦宣言」に過ぎなかった。
    以上のような考え方は平山さんから学んだことである。




       「医療体制強化とは何か」

            2020・4・23 

     今日のコロナ情報
         感染者数 11496人、死者277人。


     新型コロナウイルス対応の特別措置法に基づく緊急事態宣言(5月6日まで)が7日に出されてから21日で
    2週間となる。この2週間で、国内の感染者数は3906人から1万751人と2・7倍に増加した。驚くべき感染
    拡大の速さだが、おそらく実際の数字はこの10倍だろう。
     そうした中、安倍首相は21日、東京・九段北の靖国神社で春季例大祭が始ったのに合わせ、同神社に祭具
    の真榊(まさかき)を奉納した。靖国神社がコロナウイルスの感染拡大防止の観点から昇殿参拝を受け付けて
    いないため今回は参拝を見送るということだが、この件について韓国は「深い失望と遺憾」を表明する報道官
    談話を発表し、中国は「日本の侵略の歴史に対する誤った態度の反映だ」と批判し、その上で、「日本側が約
    束を確実に守り、実際の行動でアジアの隣国と国際社会の信頼を得ることを促す」と求めたということだ。
     この問題は、コロナ報道の陰に隠れてしまったのかあまり大きく取り扱われてはいないが、国の歴史観と対外
    姿勢の根本に係わることであるから、いずれは政権の体質そのものを問う大問題となるだろう。たとえ国内の
    メディアが問題視しないとしてもアジアの人々にとっては忘れることの出来ない傷跡である。歴史は立場や主観
    でもって操作することはできない。何事もなかったかのような振る舞いや、忘れてしまったかのような態度は誠実
    とは言えまい。
     高市早苗総務相と衛藤晟一沖縄・北方担当相は参拝を断念したそうだ。高市さんと加藤勝信厚生労働相は首
    相と同様に真榊を納めたということだ。こうした人たちが内閣を構成しているのだ。ここには一人のメルケルさんも
    いない。お友だち内閣とは、「画一的(がいちてき)」「云々(でんでん)」「背後(せいご)」の反知性主義の集団のこ
    とである。お馬鹿の楽園の話はまたのこととして、目の前の問題に戻る。
     昨日の新聞の「焦点・論点」欄のインタビュー記事だ。
    タイトルは「問われる病院再編統合」、佐藤英仁さん(東北福祉大学准教授・医療経済学・社会統計)は「間違いだ
    らけの削減論拠、国がすべきは体制強化だ」と語っている。
    では何が問題なのか、佐藤さんのお話を聞いてみよう。

     ―国の姿勢は“カネありき”ですね。

      医療は市場メカニズムの議論がなじまない分野です。企業の目的は利潤の最大化ですから、“お金にならない
     患者は治療しない”ことになるからです。
     だから、自治体が運営する公立病院や、日本赤十字社、済生会などが運営する公的病院は、民間には困難な
     過疎地域での医療や、救急・小児医療など不採算部門を担う歴史的な役割があるのです。
      公立・公的病院が感染症病床の9割以上を担っていることからも、赤字でも医療提供体制を止めるわけにはい
     きません。赤字を理由にした病床削減や統廃合は間違いです。国民の命や健康を守るために必要なお金なので
     す。国が支援すべきです。
       【中略】
      単純な比較ですが、日本がOECD(経済協力開発機構)加盟国の臨床医数の平均値に到達するには、あと約14
     万人養成しないといけません。東京都もOECDには届いていません。日本の高齢化率が世界一であることを考慮す
     ると、より深刻です。絶対的に不足しているのです。
     ところが、厚生労働省による医師の需給推計はと言うと、医師の労働時間を過労死レベルの週55~80時間の間
     で設定しています。医師を抜本的に増やすのではなく、過酷な労働で医療需要に対応しろという考え方です。
     感染拡大という緊急時だからこそ、公立・公的病院をはじめとした医療の役割を再認識すべきです。再編統合を迫
     るなど、逆に追い打ちをかけるような政治は間違っています。


          世界のコロナ死者、18万人超す AFP集計

              4/23(木) 3:34配信    AFP=時事

    【AFP=時事】AFPが当局の発表を基にまとめた集計によると、新型コロナウイルスによる世界の死者は18万人を超えた。
   日本時間の23日午前2時40分時点での世界の死者数は18万289人で、うち3分の2近くに当たる11万2848人が欧州で死亡。
   感染者数は世界全体で259万6383人、欧州では126万3802人となっている。
    死者が最も多い国は米国の4万5153人。以降は多い順に、イタリア(2万5085人)、スペイン(2万1717人)、フランス(2万13
   40人)、英国(1万8100人)となっている。【翻訳編集】 AFPBB News



        「私自身のための広告」

           2020・4・23 

    2月の18日、新川通りにある郊外型大型書店コーチャンフォーでシェイクスピアの『リア王』を買った。
   それから雪の降り続ける間、シェイクスピアの森で迷子となった。元々、方向感覚など持ち合わせていない男なので、
   ホワイト・アウトの空間では脱出の方法が見つからない。いや、そればかりでなく、この森で過ごすことがあまりにも楽
   しかったので、ついつい時の経つのを忘れてしまい、気が付けば世の中は四月、春になっていた。
    迷子であった時間の中で時々、ペンを持ってノートに思いつくことを書き殴った。愚者の落書きである。「小人閑居し
   て不善をなす」の類だが、その落書きを「シェイクスピアを訪ねて」というタイトルを付けて文集らしきものに仕立て上げ
   、何人かの友人諸氏に配った。超絶私家版である。
   その全文をこのホームペイジの「愚者の書架記第二部」のその2として転写した。
    愚者の書架記第二部のその1は「異境異客  ある旅人の肖像」と題して吾風・國中拓(ひろむ)さんについて書いた
   もので、転写したのは昨年の4月の1日のことだから、この間の空白は1年、いったい私は何をしていたのか。
    1年か、世の中は色々なことがあったし、また私の家にも色々なことが起こった。
   まあ、いいか。
    時間のある方は開いてみてください。
   書かれてあることの内容の出来不出来については私の知るところではない。
   モンテーニュの言葉を借りよう。
    
   私は私の意見を述べる。それがよい意見だからではなく、私自身の意見だからだ。
 「シェイクスピアを訪ねて」

      あるいは反駁的読書論


 運命とは、最もふさわしい場所へと、貴方の魂を運ぶのだ。

 
      



         「畑仕事の後で」

             2020・4・22 
     朝7時、畑に消石灰を散布した。これは昨日、近くのホームセンターで買ったものだ。5K袋詰めで598円。
    畑仕事をすると気持ちがいいね。農地が広いから仕事は10分で終わったけれども、何か大きな仕事を終えた
    後の充実感のようなものを覚えるね。太陽の下で土と親しむ、「労働の報酬は、歓びだ」と言ったのはウイリア
    ム・モリスだ。
     さてと、少し世の中を眺めてみるか。

     「手稲区星置のニュース」 
 星置九条の会代表・福盛田勉さんのフェイスブックから―――
     
 4月21日・火曜日
    
     昨日は温かく、小さな畑を耕す。雀ではないの鳴き声に癒された。
    星置9条の会の新幟が届いた
    現行幟はおとなしいデザインで会名が目立たなかった。何ものにも染まらない黒地に、人民の色の赤文字とした。
    福の独断発注!NHK「麒麟がくる」に出てくる幟は、かってなく黒地が多い?!
     コロナのせいで、3の日、19の日、手稲区平和行進等々中止。いつ、お披露目出来るか?...
    発注して、二回校正して、一週間掛からず届いた。四隅補強縫製、送料込みで2590円。
    世の中はさくさくスピードで商売が成り立つ。
    1人10万円支給もさくさくと届くように。         


      

       4月13日・月曜日

      星置緑地の水芭蕉が咲き始めた。赤ゲラ?巣作りのドラム音が心地好い
     春一番の観察会がコロナのせいで中止
     久しぶりの快晴なのに
     緑地は星置駅から小樽方面へ徒歩5分です。

         
         

       「日本国東京のニュース」     

      「1」   野党で協力し抜本的組み替え要求へ     しんぶん・赤旗(4月21日付)から

      
日本共産党の小池晃書記局長は20日、国会内で記者会見し、政府が、新型コロナウイルス感染対策として、
      一律に10万円を給付するとした補正予算案の組み替えを閣議決定したことについて、「自民党と公明党でい
      ったん閣議決定したものを世論の力でひっくり返したことは画期的だ」と語りました。同時に「1回こっきりの10
      万円の給付だけで終わらせるわけにはいかない。補正予算案には、『休業補償』という考え方がまったくないこ
      とが最大の問題だ」として、引き続き、休業・自粛要請などによって、損失を受けた事業者、労働者の営業と生
      活が維持できるよう求めていくと表明しました。
    
      「2」 坂上忍 麻生氏の10万円「手を挙げる方に配る」に「この人のお金でも何でもない…なんであんな
         言い方」
       4/20(月) 16:06配信     スポニチ

       俳優の坂上忍(52)が20日、フジテレビ系「バイキング」(月~金曜前11・55)に出演。麻生太郎財務相が17日の
      閣議後の記者会見で、新型コロナウイルス対策での全国民への10万円給付について「要望される方、手を挙げ
      る方に配る」と発言したことに言及した。
       公明党や野党は一律給付を当初から求めていたが、財務省の反対もあり、7日に閣議決定した緊急経済対策
      では1世帯30万円の給付で1度決着していた。一律給付の先例はリーマン・ショック後の09年、全国民に1万2000円
      を配った定額給付金で、当時首相だった麻生氏は、多くが貯蓄に回って経済の下支え効果は限られたとしていた。
       坂上は、麻生氏の発言について「そもそも、この人のお金でも何でもないんですけどね。なんであんな言い方され
      なきゃいけないのか僕はさっぱり分からない」と話した。

      「3」  岡田晴恵教授、変死後コロナ感染判明11人に危機感「カウントされない死亡者がいる事は肝に銘じないと」
                  4/21(火) 11:10配信      スポーツ報知

       21日放送のテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・前8時)で、感染が拡大する新型コロナウイルス
      について特集した。番組では、5都県で11人が変死後にPCR検査を行い、コロナウイルスへの感染が判明したこと
      を報じた。
       元国立感染症研究所研究員で白鴎大教授の岡田晴恵氏は「こういう事が起こってくるという事は、市中感染が上
      がっているんだろうと。それから、カウントされないコロナの死亡者がいるって事は肝に銘じないといけないと思ってま
      す」と警鐘を鳴らしていた。


      「4」  布製マスクの不良品、7千枚強 厚労省、妊婦向けで確認
                 4/21(火) 13:25配信   共同通信

        妊婦向けに配布している布製マスクに汚れの付着などが見つかった問題で、加藤勝信厚生労働相は21日の閣議
       後記者会見で、不良品は143市町村で計7870枚だったと公表した。厚労省は同日、自治体側に配布をいったん停止
       するよう連絡すると明らかにした。
        妊婦向けの布製マスクは、政府が新型コロナウイルス感染症対策として配っているが、黄ばみや黒ずみの汚れが
       確認されていた。加藤氏は「回収し早急に原因を分析している」と述べた。メーカーには検品体制の確認と強化を要
       請したという。

       「5」 河井前法相夫妻と安倍首相の大誤算 逮捕許諾請求と1億5千万円の行方
                    2020・3・13  週刊朝日
                
         河井案里参院議員と衆院議員で夫の河井克行前法相の公職選挙法違反事件がようやく動いた。広島地検は3月
        3日、案里氏の公設秘書立道浩容疑者、選対幹部の脇雄吾容疑者、克行氏の政策秘書高谷真介容疑者を車上運
        動員(ウグイス嬢)らに法定上限の2倍、3万円の日当を支払ったという運動員買収の容疑で逮捕した。
        だが、ウグイス嬢への日当3万円は、秘書らではなく、最終的に克行氏が決めていたと広島地検ではみているという。
         「脇さんは選挙のときにかかわるだけの立場の秘書。選挙期間中、克行氏と案里氏の選挙遊説のスケジュールを
        毎日、調整していたので、日当3万円の了解を克行氏から得たようだ。広島地検の取り調べや供述調書の内容から
        克行氏をターゲットにしているのは明らかです」(案里氏陣営関係者)
        広島地検は秘書ら3人を逮捕した際、河井夫妻が滞在していた都内のホテルにも捜索に入ったという。

        「6」  国語の時間    西原扶美雄さんのフェイスブックから

       

       漢字を読み間違えた安倍晋三君は靖国幼稚園の学級委員長ですが、性格と頭の方はあまりよくありません。
      正しい読み方は次の通りです。  三省堂『大辞林』から。
       
       「1」 「画一的」の意味は個性や特色がないこと
           「画一的」は「かくいつてき」と読み、一言で説明すると個性や特色がないことを意味しています。
          物事や人などの状態が均一にそろっていることを指している言葉です。「
画一的」を構成している「画」という
          漢字には、限る・区切るという意味があり、時間・空間・数量・状態などの範囲を決めることを表しています。
          つまり「画一的」は、物事の範囲が一つだけで個性や特色がないことをいう意味です。

       「2」 「云々」は「うんぬん」と読む。
          文章や言葉を引用する際に、その後の言葉を省略するために使う言葉。また、言葉にしにくい事柄を濁す
          際にも用いる。
       「3」 「背後」は「はいご」と読む。
          ① 物のうしろ。背中の方。後方。「-に回る」
          ② 物事の表面に現れていない陰の部分。「-から操る」
          
      

            「世界のニュース」


      「1」 中国に透明性求める メルケル独首相     4/21(火) 0:53配信 ・時事通信

       【ベルリンAFP時事】ドイツのメルケル首相は20日、新型コロナウイルスについて「最初の話から中国がもう少し
      透明性を持ってくれていたら、この問題を学ぶ上で全世界の人々にとって、もう少し良い結果になっていたと思う」と
      述べた。 ベルリンで記者会見して語った。 


      「2」 五輪「延期」は保険対象外 IOCは追加経費一銭も出す気なし

           4/14(火) 13:13配信    日刊ゲンダイ

      そんな額では足りないだろう。

     国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は、独紙ウェルトが12日の電子版に掲載したインタビューで、東京五輪
    の1年延期に伴う追加経費に関して現時点で数百億円の負担が想定内にあると語った。また、新型コロナウイルス
    感染が来年も終息せず、五輪をさらに1年延期する可能性については否定的な考えを示した。
     肝心の追加経費については「日本が引き続き負担することで(安倍)首相と合意している」と述べ、IOCが契約している
    保険は五輪中止の場合にのみ適用され、延期は対象外であるとも説明した。
     コロナ禍による休業補償や解雇や倒産の支援にも金がいる。安倍総理が「GDPの2割に当たる事業規模108兆円、
    世界的にも最大級の経済対策」と大見えを切っただけに、この先国の金庫は空っぽになり、大量にお札を刷らなければ
    日本経済はアップアップだ。1兆円ともいわれる五輪の追加経費を払える余裕などない。五輪継続しか頭にないドイツの
    おっさんはそんなことはどうでもいいのだろう。
     もっとも、感染の勢いが止まらない今の状況では、来夏、国立競技場に世界のアスリートが集結するのは厳しそうだが……。

      そして、今日の国内のコロナ情報。

         感染者数11118人、死者186人。

     これでも緑のタヌキは厚化粧ではしゃぎ回り、赤いキツネはお出かけし、靖国小僧はお部屋でポチと遊ぶ。
    8つの政党は、また政党助成金(79億4300万円)を仲良く分け合う。
    自民党43億1500万円、立憲民主党10億7200万円、国民民主党11億6200万円、公明党7億5700万円、日本維
    新の会4億6300万円、社民党9000万円、NHKから国民を守る党4100万円、れいわ新選組4000万円。
    共産党は受け取り拒否。その理由は「日本共産党は政党助成金について、支持政党にかかわりなく税金を山分けするも
    のであり、国民の思想・信条を侵し、政党の堕落をもたらすものとして一貫して廃止を主張し、受け取りを拒否しています」
    と言うことだ。
     貧しい農夫が畑仕事の後で、煙草を一服し、我が手をみつめながら、ふと考える。政治は、清潔でなければならない。

           働けど働けど猶わが生活(暮らし)楽にならざりぢっと手を見る
                                      『一握の砂』   石川啄木



       「韓国に学べ」

          2020・4・21 

      この数年、世界を見渡して見て偉大な政治家だと思える人間が二人いる。
     ドイツのメルケル首相と韓国の文在寅大統領だ。二人の共通するのは、自らの実績を誇らないこと、
     発言に感情論を持ち込まないこと、相手が誰であれ最後まで対話の姿勢を崩さないこと、政府とは国
     民に奉仕する機関であるという哲学に徹しているということ、この2人は東西の文明文化を代表する
     政治家だと思う。
      今の国際社会は、鷲(アメリカ)、熊(ロシア)、龍(中国)の三国志演義の世界であるが、この三国は
     独裁国家であり、外に対しては侵略主義であり、内に対しては貧富の格差を容認する経済至上主義
     であり、それぞれが自国第一の帝国主義国家である。
      第2次世界大戦が終わった時、世界の人々は「自由の国アメリカ」に憧れたと思う、また別な人は
     「革命の祖国ソビエト」を理想とした、また別な人は「中国を民族解放の教師」としてその倫理性を高く
     評価したであろう。しかし、これらのことはすべて幻想であった。
      今、この三国を見るに、アメリカは世界中に軍事基地を持つ戦争経済の警察国家であり、ロシアは
     武力を背景に至る処で土地を掠め取る強盗国家であり、中国は中華思想に酔いしれて統制と弾圧を
     正当化する一党独裁の古代帝国である。この三国には文明と呼べるようなものはない。第一に、民主
     主義というものがない。従って、その外交政策にも内政にも道徳的指導力というものが全くない。
      そして日本はと言うと、安倍首相はトランプには「血の同盟」とへつらい、プーチンには「君と僕は大親
     友」とポエムを捧げ、習近平には「四つの原則を守りなさい」と説教されて項垂れるだけである。
     つまり靖国小僧・安倍晋三は国内では大国主義を煽るが、現実に一歩外に出ると鷲の前でも熊の前で
     も龍の前でも、借りて来た猫ならぬ永遠のポチなのである。ここには自主独立というものはない。これを
     「芸者外交」という。慰安の出前サービス業者なのである。まあ、それでも呼んでくれるお座敷がある内
     はまだいいとして、近頃は何処からもとんとお呼びが掛からない。可哀想に愛嬌者のポチは常に蚊帳の
     外である。主が相手をしてくれないとなれば「忠犬ハチ公」もただの野良犬である。既に賞味期限は過ぎ
     ているということだ。ポチのことは雑種専門のペットショップの店長さんに任せて先へ進もう。
      18日の「しんぶん・赤旗」は韓国の総選挙結果について次のように報じている。

          「ろうそく革命」前進さらに
      15日投開票の韓国総選挙(定数300)は文在寅(ムン・ジェイン)政権の与党が大勝し、市民の力で
     前政権を倒した「ろうそく革命」の前進を望む有権者の意思が示されました。文大統領は16日に発表し
     た談話で「決して自慢せず、より謙虚に国民の声に耳を傾ける」と残り2年の任期に向けた決意を述べ
     ました。【中略】恵泉女学園大学の李泳采(イ・ヨンチェ)教授は「大統領選以降、昨年の地方選、今回の
     総選挙と、国民は民主党に権力を与えることを選択し政治勢力を一新してきた。市民革命がようやく完
     成した」と分析。「選挙結果には、格差社会の解決、南北の平和プロセスの推進など、改革をさらに進め
     てほしいという明確な意思が現れた」と述べました。

      この一報を読んで、私が感じたことは、韓国は世界でもトップクラスの先進国だということだ。ここで言う
     先進性とは、一滴の血も流さずにこういう政権を実現する市民の政治感覚のことだ。
     特権階級の不正と嘘と私物化を許さないという民主主義の成熟度、これが素晴らしい。
     日本はどうなのか、天皇家あり、将軍家あり、得宗家あり、内管領あり、今もって鎌倉時代である。
     半端品の2枚のアベノマスクがお上からの施しとして領民に配布される神の国。常に蒙古襲来を国難とし
     て待ち望む武断主義の国。この国では、歴史は止まったままだ。
      総選挙の結果について韓国国内ではどのように報じられているのか、これも紹介しておく。

         総選挙圧勝「国難克服という民意」 大胆な政策実施へ=文大統領

          4/20(月) 17:06配信     聯合ニュース

     【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅ムン・ジェイン)大統領は20日、青瓦台(大統領府)で開いた首席秘書官
    ・補佐官会議で、15日に実施された総選挙で与党が圧勝したことについて、国難克服のために力を合わせようと
    いう民意だとした上で「一にも二にも国難克服だ。国民の生命を守り、経済も再生させてこそ次がある」と話した。

     また新型コロナウイルスがもたらした人命被害や経済や社会に与えた影響は第3次世界大戦と呼べるほど甚大
    であるとし、「世界経済は(1929年以降に世界を深刻な不況に陥れた)大恐慌以来の最悪の沈滞に陥っている」と
    指摘しながら「われわれはこの戦争の最も先頭にいる。必ず勝利して希望を作り出す。全幅の信頼を寄せてくれた
    国民の意思をかみしめ、国民を信じて大胆に進む」と強調した。

     さらに文大統領は新型コロナによる国難を克服するために与野党が協力するよう求め、緊急災難(災害)支援金
    支給のための追加補正予算案の早急な処理、また経済状況によっては追加で出される可能性のある各種対策な
    どに対する政界の協力を求めた。 

     その上で「恐れなければならない対象はウイルスではなく、国民のみ」とし、国民からの厳しい要求を受け入れ、政
    府と与党が無限の責任を負うという姿勢で、全力で国難克服に対応するよう指示した。

     文大統領は「野党も知恵と力量で競争しながら、国難克服のために協力するよう願う」とし、「政府は野党の意見に
    も常に耳を傾ける」と強調した。

     新型コロナに対する防疫については、「世界にとって希望となる国になる」とし、「国の全ての能力を集め、最も迅速
    で最も模範的にウイルス戦争における勝利をもたらす」と話した。

     韓国で新たな感染者数が減少したことについては、「世界の状況を見ると、安心するにはまだ早い」とし、「われわれ
    がウイルスを十分にコントロールできると判断するまで、防疫の基調を維持していく」との方針を明らかにした。

     これは政府が先月22日から実施している「社会的距離の確保」の強化期間について、5月5日まで維持した上で一部
    制限を緩和するとの方針を発表したことに関連した発言と受け止められる。

     文大統領は「われわれが防疫でしてきたように、連帯と協力で力を合わせれば、経済でも被害を最小化し、最もはや
   く危機克服に成功した国になることができる」とし、果敢な景気対応基調を続ける方針を示した。

      江戸中期の対馬藩の外交官・儒学者である雨森芳洲は、こう言った。

     国のたふときと、いやしきとは、君子小人の多きとすくなきと、風俗のよしあしとにこそよるべき。中国にむまれたりとて、
    ほこるべきにもあらず、又夷狄にむまれたりとてはづべきにしもあらず。

     私は思う。私たちはありとあらゆることについて韓国に謙虚に学ぶべきだと。
    民主主義について、対話外交について、医療体制について、人権擁護について、大衆文化について、無血革命について。
    優れた指導者を生み出すのは、優れた市民にして始めて可能なことだ。
     今、必要なのは虫食いのアベノマスクではなく、N95という「市民と野党の連合政権」である。

      ※   N95マスク
 

  N95マスクは、NIOSH(米国労働安全衛生研究所)規格に合格したマスクです。厚生労働省では、SARS
 (重症急性呼吸器症候群)、MERS(中東呼吸器症候群)、新型インフルエンザや結核菌の対策指定品の
 一つとしています。 
  ウイルスを含んだ飛沫の侵入を防ぐことができる高性能なマスクです。医療施設等における日常業務で
 の感染の可能性も最小限に抑えます。
 通常のインフルエンザは、飛沫※1や接触※2によって感染すると考えられています。特に電車の中や公共
 施設、職場での感染を防ぐため、マスクはとても有効です  


     「アベノマスク」について

     厚生労働省は19日めでに、新型コロナウイルス対策で政府が配布した妊婦用マスクについて不良品が見つかったと発表
    した。汚れの付着などの報告が1900件寄せられたという。妊婦用マスクは14日から配布が始まり、これまでに約50万枚
    が発送された。17日時点で80市町村から、黄ばみなどの変色や髪の毛の混入といった報告が寄せられている。中には虫
    の混入もあった。
     総額466億円のこのマスクはどこで作られているのか。政府はなぜか具体的なメーカー名については終始「答えられない」
    の一点張り。つまりこのマスクには製造者責任が始めからないのである。誰が何処で製造したのか分からないものを感染
    防止対策としてばら撒くこの好い加減さ。能力がないのなら、さっさと辞めろ。



        「COVID-19(コビッドー19)」      

            2020・4・20

          「最新コロナ情報」(4月19日付)
     国内感染者数10361人、死者161人。
         国別死者数
     アメリカ37158人、イタリア22745人、スペイン20002人、フランス18681人、イギリス14576人、ベルギー
     5163人、ドイツ4352人、イラン4958人、中国4632人、韓国230人、日本161人。


       ニューヨーク知事のクオモさんは「この国に王様はいない」とトランプ大統領を批判した。(FLASH)。
      作家の田中康夫さんは「
令和のルイ16世が犬を抱いて…」と安倍首相を批判した。(スポニチ)。
       落語家の立川談四楼(68)が18日、自身のツイッターを更新し、安倍政権への怒りをあらわにした。

       「ロイター通信が『世界一間抜けなファーストレディー』として昭恵夫人の50人旅行を報じ、その夫である安倍さんの新型
      コロナ
への対応を『臆病でナメクジのように遅い』と痛烈に皮肉ったんだってさ」と紹介すると「何という比喩の巧さだろう。遅
      いと言えばカメだが、その上をゆくナメクジに喩えたんだ。勉強になるなあ」とチクリ。
      直前の投稿では「麻生さん、何だいその『手を挙げた人に10万円』てのは。一律だろうがよ、何で申告しなきゃならねんだ。
      あんたから施しを受けるわけじゃねえぞ」とバッサリ。「財源がなきゃ非常時なんだから札を刷れよ。ゴマをスルように刷りゃい
      いんだ。じゃんじゃん刷れ。そして日本中にばら撒け。分かったか、このヒョットコ野郎!」と痛烈に批判した。(東スポ)。

       とうとう国内感染者数が1万人を超えた。おそらく実際の数はこの10倍だろう。死者は161人、これも今後の2週間でどれ
      だけ上がるか予測がつかない。またこの状況が続けば病死とは別にコロナ不況による自殺者も出るだろう。
      政府の企業救済を目的とする経済対策ではこの危機は乗り越えれない。救済すべきは企業ではなく人命である。
       18日の新聞・赤旗の「焦点・論点」欄は加藤茂孝さん(ウイルス学・元国立感染症研究室室長)のインタビュー記事だ。
      題して「新型コロナ 特徴と影響・対策」。
      加藤さんのお話を聞く。

       コロナとは「王冠」のことで、分類は、電子顕微鏡でみた形で決まります。細菌は単独でも生きられ培養液でふえますが、
      ウイルスは単独では生きられず培養液でも増えない。動物の細胞に入って初めて増殖できます。これまでヒトに感染する
      コロナウイルスは7つ見つかっています。【中略】7番目が今回の新型コロナウイルスで「COVIDー19」(コビッドー19、20
      19年に発生)と呼ばれます。これも呼吸器症候群で、いまのところ致死率が5・5%です。サーズが10%、マーズが35%
      でした。【中略】本来大事なことは普段、流行していないときに計画を考えるグループや組織が必要だということです。日本
      では、流行少し広がってから専門家会議をつくったけれど、中国・武漢の事態がわかってすぐにつくるべきでした。政府は
      今回の対策が終われば専門家会議を解散するといいますが、それではいけません。平時の人材・施設の確保、医療関係
      者の訓練こそ大事です。感染症を甘く見ています。【中略】21世紀の20年でWHOが「新興感染症」と呼ぶものの流行が
      5回起きています。サーズ、新型インフルエンザ、マーズ、ジカウイルス、今回のコビットー19です。それ以外にもエボラ出
      血熱があります。このうち日本に入ってきたのは新型インフルエンザと今回です。10年に1回と思っているかもしれません
      が、世界では5年に1回起きているのです。新興感染症はいつでも起こるものなのです。【中略】感染症を爆発させない対策
      と、経済活動や国民生活を持続させることを併行して進めなければなりません。安倍首相の打ち出した経済対策を見ました
      が、自粛で打撃を受ける弱者への補償や教育継続への観点が弱いです。新興感染症は人類とともにあるので、日常的に
      備えなければなりません。常に議論し考えておく専門的な組織こそ必要です。

       16日夜放送のTBS系番組「NEWS23」では、世界保健機関(WHO)事務局長上級顧問の渋谷健司医師が日本の検査
      体制の問題と逼迫(ひっぱく)する医療現場への財政的支援について語った。イギリスからの中継だ。
      「人と人の接触8割減は困難だ」
      「家にいるというインセンティブ(動機づけ)が足りない。休業補償も含めた、お店に対して休んでもいいよというような施策を
       出すべきだ」
      「日本はクラスター対策をメインにしていたので検査数を絞っていた。非常に監査数が少ないので表れている数字は氷山の
       一角に過ぎない。おそらく(感染者が)10倍以上はいる」
      「肺炎で亡くなった方でも診断がついていないケース」
      「日本は一番肝心な集中治療のベッド数が医療崩壊したイタリア、スペインの半分ぐらい。集中治療医も非常に少ない」

       最後に日刊ゲンダイの記事を紹介しておく。
       
       「不評アベノマスクまた誤算…ネットやリアル店舗で供給回復」   4/19(日) 9:26配信

        「混乱を招いたことは私の責任。おわび申し上げる」
       コロナウイルス禍を巡り5回目となった17日の会見で、安倍首相は珍しく頭を下げた。緊急事態宣言の対象地域の唐突な
       全国拡大や、臨時給付金30万円案を撤回して一律10万円給付を決めたドタバタを謝罪。もっとも、それ以外は新味も中身
       もゼロ。きのうから配布が始まった不評のアベノマスクについては「需要はある」と相変わらずの強弁だったが、品薄とはい
       え紙マスクは少しずつ流通し始めている。泥縄対策にはほとほとウンザリだ。


 
       「タヌキとキツネ」

         2020・4・19

   大昔のことだ。無頼の大将・坂口安吾は「批評の神様」と呼ばれた小林秀雄を「骨董の鑑定人」と切り捨てた。
  その神様・小林に「美しい花がある、花の美しさという様なものはない」という意味不明な名文句があった。
 そんなことを思い出していたら、次の迷文句が自然と口から出た。
    
  「美しい女がいる、女の美しさという様なものはない」

  下の二枚の写真は超有名人
であるから何の説明もいらないだろう。
  私の見るところ左の女性はコメディアン風であり、右の方は指名手配風である。この二人のことをある週刊誌は「ファ
  ーストレディ」と持ち上げ、別の週刊誌は「ワーストババア」とこき下ろす。どちらが正解かは分からないが、この2人は
  何かと世間を騒がすプロの騒動師であることは間違いない。強烈な発信力があるのだ。ただし、その発信力は現在の
  恵まれた地位が生み出しているもので、それがなければ誰も相手にはしないだろう。
   左の女性はこれまでの経歴が示すように計算高くしたたかな人物であり、右の女性はこれまでの言動が示すように
  いわゆる天然である。そうした違いはあるが、最大の共通点は「目立ちたがり屋」ということである。病的なまでの自己
  顕示欲、これがスタミナの唯一の源である。タヌキの方は電卓片手の冷酷な演出であり、キツネの方は神憑りの狂乱
  の巡礼である。多くの人を踏みつけ、巻き込み、そして投げ捨てる。結果としては同じである。

 
   小池百合子
  1952年(昭和27年)生まれ。67歳。
  愛称は、政界渡り鳥、緑のタヌキ。
  経歴  数えきれない。
  趣味 厚化粧とカタカナ連発。
  現・東京都知事。シングルババア。
 
   安倍昭惠
  1962年(昭和37年)生まれ。57歳。
  愛称は、田植えオバサン、赤いキツネ。
  経歴 森友学園・元名誉校長、その他名誉職。
  趣味  お花見とお酒。
  現・首相夫人。


    しかし、本当は「美しい女はいない、女の美しさというものがあるだけだ」ではないのか。
   ではこれを男に置き換えてみるとどうなるのか。

    「美しい男がいる、男の美しさという様なものはない」でいいのか、それとも「美しい男はいない、男の美しさという様なものが
    あるだけだ」ということになるのか。いずれにしても女であれ男であれ、人は美しくなければならない。断るまでもなく面貌容姿
    のことを言っているのではないよ。
    私が日々心掛けているのは、その顔を見ると酒が不味くなるようなものは細心の注意を払って私の生活から取り除くというこ
    とである。精神もまた殺虫剤・除菌剤を必要とするというお話である。
     珍獣図鑑の覗き見はこれぐらいにして、先へ進もう。
   コロナ感染は日に日に拡大している。17日現在、感染者数は9167人、死者は148人。
   共産党の志位和夫委員長は16日、国会内で記者会見し、次のように語った。(シンブン・赤旗 17日付)。

    志位氏は、安倍政権の新型コロナウイルス感染症対策の「緊急経済対策」とそれにもとづく補正予算案の最大の問題点に
   ついて、「『外出自粛や休業要請と一体に補償を』という国民の圧倒的多数の要求に背を向けており、これでは感染爆発を抑
   止する実効性はありません」と指摘。「もう一つの問題点は、すでに始まっている医療崩壊を阻止するための実効ある措置が
   全く盛り込まれていないことです。これらをただちに改めなければなりません」と強調しました。
    提案では▽外出自粛・休業要請などによって、直接・間接の損失を受けている、すべての個人と事業者に対して、生活と営業
   が持ちこたえられる補償をスピーディーに実施する▽医療崩壊を止めるために、検査体制を抜本的に改善・強化するとともに
   、医療現場への本格的財政的支援を行う▽介護・障害者など社会保障の体制を守り、ジェンダーの視点での対策をすすめる
   ▽消費税5%への減税に踏み切る―ことを求めています。




          「ボエシの訓え」

         2020・4・18

    夜遅く、いつものように「日刊ゲンダイ」のホームペイジを開いたら西谷修さんのインタビュー記事が載っていた。
   西谷さんは1950年生まれの70歳。日本のフランス哲学者だ。ちくま文庫から出版されたボエシの『自発的隷従論』
   の監修者である。ボエシについてはこのホームペイジの「愚者の書架記・第一部」に書いたので、ここでは繰り返さない。
    今回の「緊急事態宣言」について西谷さんがどのように観ているのか、それが知りたかった。
   記事の全文をこの後に転写する。お読みください。

「多数者が一者に隷従する不思議」

  ここで私は、これほど多くの人、村、町、そして国が、しばしばただ一人の圧制者を耐え忍ぶなどということが
 ありうるのはどのようなわけか、ということを理解したいだけである。その者の力は人々がみずから与えている
 力にほかならないのであり、その者が人々を害することができるのは、みながそれを好んで堪え忍んでいるから
 にほかならない。その者に反抗するよりも苦しめられることを望むのでないかぎり、その者は人々にいかなる悪
 をなすこともできないだろう。

                        エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ 著『自発的隷従論』

   
    『自発的隷従論』  エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ(1530~1563)
 フランスの裁判官、人文主義者。16歳か18歳の時に『自発的隷従論』を書いた。
 「圧制は支配される側の自発的な隷従によって永続する」という支配・被支配構造の本質を見抜
 いたとされる。ミシェル・ド・モンテーニュの親友だった。32歳で亡くなった。

     ちくま文庫  2013年第一刷発行
         西谷 修 監修・山上浩嗣 訳

       (1   国民の信頼なき政権が緊急事態宣言の茶番 西谷修氏に聞く
                  公開日:

     政府は16日、新型コロナウイルスに関する「緊急事態宣言」について、対象地域を全国に拡大した。これ以上
    の感染拡大を防ぐには全国規模で人の移動を抑えることが欠かせないと判断したためだ。外出自粛の要請によ
    って休日の都市部の混雑は少なくなったとはいえ、平日の電車内はいまだに通勤する会社員らの姿が目立ち、首
    相が呼び掛けたオフィス出勤者の「最低7割削減」は程遠い。
     感染拡大を完全に封じ込めるには、国民一人一人の協力が欠かせず、政府側も強い信念と覚悟が必要だが、
    安倍政権にその姿勢は見られない。多くの国民が求めている「休業補償」に対しても、安倍首相は「休業に対して
    補償を行っている国は世界に例がない」と否定的だ。英国やドイツなど他国の政府と比べて対応の遅れが否めな
    い現政権について、東京外国語大名誉教授の西谷修氏(70)に聞いた。

      ――まずは緊急事態とは、どういう状況を指すのでしょうか。

     近代民主主義国家における政府というのは、国民の負託を受けて権力を行使しています。権力行使には当然、
    制約があり、その制約が法体系です。しかし、通常の法秩序に従っていたのでは間に合わないような事態が生じた
    場合、行政府が機動的かつ強力に動けるようにするために、国民の信頼、信託を得て事態を「緊急」と認定し、必
    要に応じて権力行使の制約を解除する。それが「緊急事態宣言」です。

     ――安倍首相も緊急事態宣言を全都道府県に発令しました。

     安倍政権下の日本というのは、緊急事態宣言を発令する前から、すでに同様の状況にありました。というのも、
    ここ数年の第2次安倍政権下では、あらゆる行政権の制約、統治システムが壊されてきたからです。
     例えば、国家機構が動くためには官僚の存在があり、官僚が動く根拠というのは常に文書です。この法律、条文
    にこう書いているから、私たちはやる権限がありますと。官僚制の根幹です。ところが、安倍政権というのは、その
    文書を改竄したり、破棄したり、あるいはもう作らない、とさえ言い出している。さらに、重大な問題が起きたとしても
    立件されないように検察組織も抑え込もうとし、子飼いの人物を検事総長に充てようとしています。
     そうなると、権力はあらゆる法の拘束を受けず、「権力はあらかじめ無罪である」という状況になりつつあるわけで
    す。緊急事態宣言を発令する前から、行政権に制約がないという状況ですね。こういう権力が緊急事態を宣言する
    のは茶番と言ってもいいでしょう。

      ■国民が緊急事態宣言の発令を求めた意味

     ――今回の緊急事態宣言は国民からも発令を求める声が上がりました。

      緊急事態というのは、誰がそれを認定するのかという問題もあるわけで、政府は他のことばかり気にしてのほほ
     んとやっている。国民が発令を求めた意味は、必ずしも政府に「権力を一元化して仕切ってくれ」ということではない
     でしょう。むしろ、今回の新型コロナウイルスの感染防止は通常の対応では間に合わない。今までの行政対応では
     ダメだから、これが日本社会の危機だということを早く認めて緊急に対処してほしい、という要求の表れでしょう。

      ――欧米でも緊急事態宣言を出して国民に協力を呼び掛けていますが、日本とは何が違うのでしょうか。

      イギリスやドイツ、アメリカでは連日、首相らがテレビなどで新型コロナウイルス感染の危険性や拡大防止を真剣
     に訴えています。ニューヨーク州のクオモ知事もその一人ですが、そうすると、市民の側にも危機感が強くなり、協力
     しようという機運になる。いわば、政権担当者と国民の間で信頼関係が生まれるわけです。ところが、日本では緊急
     事態宣言を発令しても、政府は経済のことだけを気にして人びとをコロナ禍から守るという思いが見えません。日本
     で外出者の7割や8割の削減がなぜできないのかと言えば、国民が勝手だからではなく、これまでの政府対応が不
     十分で、根本的に信頼関係がないからです。宣言の強制力ではなく、政府の姿勢に問題があるのです。

        ■新型コロナは戦争ではなく緩慢な津波

      ――外出制限が進まない最大の理由は補償の問題ですが、安倍首相は「休業補償」に否定的ですね。

      米国でも現金給付が始まりましたが、外出や移動を止めろと言うのなら、それでも生活できるような手当が必要です。
     それでないと市民は行き倒れます。コロナ蔓延を防ぐためと言うなら、国が当座の生活を補償しなかったら、国民は
     生活を維持できない。しかし、日本政府はハナから補償する気がない。だから「緊急事態宣言」発令後も強い姿勢に
     出られないわけです。
      当初の政府方針だった1世帯30万円の「生活支援臨時給付金」にしても、給付申請に大変な手続きが必要。申請し
     ても宝くじに当たるようなものなんて大変な誤魔化しで、その間に困窮者が溢れたでしょう。それが緊急事態なのであ
     って、だから当座はともかく現金支給して、あとで調整すればいいわけですよ。

       ――安倍首相が「世界的に見ても最大級」と胸を張った緊急経済対策についてはどう見ていますか。

      政府の支援はほとんどが企業向けです。企業は経済のエージェントですが、生きた人間ではありません。息もせず、
     腹も減らないし、肺炎にもなりません。新型コロナウイルスに感染して苦しむのは誰かと言えば、生きた一人一人の
     人間です。その人たちが働けなくなったり、あるいは出勤停止になったりして、家賃が払えない、収入が減って家族を
     養えない、というのが問題なのであって、それに対処するのが政府の役目です。社会の担い手が失われるかもしれな
     い状況を放って置いて、経済システムを回すためにだけ支援する。倒錯しているとしか思えません。

      ――新型コロナウイルス感染拡大を止めるにはどうすればいいと思いますか。

      今回のコロナ禍はよく戦争に例えられますが、戦争ではなく、災害と考えるべきです。集団の利害が絡んだ争いでは
     ない。緩慢な津波のように静かに社会に浸透していく。感染の被害を避けるためには社会を閉じる必要があり、その
     ためには経済が打撃を受けるのは避けられません。しかし、今の政権はこの経済システムを維持することしか頭になく、
     その覚悟がない。これまでも日銀などを使って株価を上げ、経済成長していると粉飾してきたため、経済システムを止
     めると全部破綻する。つまり、アベノミクス壊滅となるので、やりたくないのでしょう。

      とにかく「緊急事態宣言」をしたのであれば、それが社会の緊急事態だという意識を強く持ってほしい。そうでないなら、
     すぐに首相を辞めるべきです。それ以外にはまともな展望は立ちません。
      新たな内閣が出来たら、あとは官僚や専門家に「政権のためではなく、この社会の危機を救うためにできることをやれ」
     と言えばいい。あとは地域・現場の要望を聞く、それだけです。

               (聞き手=遠山嘉之/日刊ゲンダイ)
       ▽西谷修(にしたに・おさむ)フランス哲学者。東京外国語大学名誉教授、神戸市外国語大学客員教授。立憲デモクラ
      シーの会呼びかけ人・安保法制に反対する学者の会呼びかけ人を務めた。
     「不死のワンダーランド」「戦争論」など著書多数。
     



        「自由人」

          2020・4・17 

     国内のコロナ感染状況は16日現在で感染者数8582人死者136人。
    感染防止対策として厚生労働省は3月28日、「3密」を避けてくださいと発表したが、これは全国民にあてはまる
    お願いと言えるものなのか、少々疑問である。「3密」を避けることは間違ってはいないが、その前にやらなければ
    ならないことがあるのではないだろうか。
     厚生労働省の言う「3密」とは、1.密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、2.密集場所(多くの人が密集している)、
    3.密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)という3つの条件だが、現実の話、生活上
    この3つの条件をクリアーできる人は経済的にかなり余裕のある人たちである。とすれば、「3密」云々の前にすべて
    の国民がこれを順守できる状況が作られることが先になければおかしいのではないか。
    「3密」などと言う非現実的な造語を振り回す前に「餡蜜」「蜂蜜」「隠密」の3密について協議をし、公開し、実行する
    ことが政治の仕事ではないのか。問題の本質は、補償なき要請という「仁政」にあるのだ、と私は思う。
     「餡蜜」とは生活補償のことであり、「蜂蜜」とは医療体制の強化のことであり、「隠密」とは政府や東京都の隠蔽体質
    のことである。先ず、こちらの「3密」を解決しなければ感染拡大は阻止出来ないだろう。
     私はこの日記の中で、コロナ感染は変な言い方になるが、ある意味では平等である、しかし、そこからの快癒となる
    と不平等が起こる、貧富の差がそのまま反映されると書いたが、このことがアメリカでは事実として証明された。
     アメリカでいま何が起こっているか、最新のニュースを転写する。

         米国 コロナ感染・死亡率 アフリカ系住民突出
                          貧困・持病 背景に人種間格差

     【ワシントン=池田晋】新型コロナウイルスの感染者・死者数がともに世界最多となった米国で、アフリカ系住民(黒人)
    の感染率・死亡率の高さが各州や市の集計から明らかになっています。数値は暫定的なものですが、トランプ大統領や
    米政府専門家もこうした人種間の格差を認めており、背景にはアフリカ系が歴史的に置かれてきた貧困や劣悪な医療
    環境、健康状態があるとみられています。
     南部ルイジアナ州が公表している最新データによると、人口比が32%にすぎないアフリカ系が死者884人のうち約6割
    を占めています。一方、人口比で62%の白人の死者の割合は3割です。
     中西部イリノイ州やミシガン州などでもアフリカ系からは同様に、人口比に対し突出して高い割合で死亡者が出ています。
    感染の中心地となっているニューヨーク市では、アフリカ系(人口比27・5%)とヒスパニック系(同33・5%)の死者数に占
    める割合が高くなっています(6日時点)。
    こうした現状を受け、トランプ氏は7日、アフリカ系住民が「非常に大きな打撃を受けている」との認識を示しました。
     自らもアフリカ系のアダムス公衆衛生局長官は、有色人種の方が高い割合で、高血圧やぜんそくといった新型コロナの
    重症化を招きやすい慢性疾患をもち、自宅勤務への移行が難しい職業や、過密な住宅環境に置かれていると指摘。生物
    学的要因から感染しやすいのではなく、「社会的に感染しやすい状態にある」と述べました。
     米紙ニューヨーク・タイムズは12日付の社説「アフリカ・ヒスパニック系の命を救え」で、少数派は日ごろから貧困、不十分
    な医療、慢性疾患によって不公平に苦しんでいると指摘。ウイルス検査や処置すら受けられず、急激な症状悪化によって自
    宅でそのまま亡くなる人が相次いでいるとし、「こうした人種間の格差は、この国の医療政策のより根本的転換を必要として
    いる」と、できることから手を尽くすべきだと主張しています。

      外に出ることや、人が多く集まる場所は危険だと分かっていても誰もが立派な住宅の茶の間で、テレビを観たり、お茶を
     飲んだり、愛犬とじゃれあったりして、その日一日を何の心配も不安もなく優雅に過ごせる訳ではないのである。
      ところで、厚生労働省は「3密」を避けよと言うが、国内には日本人だけが暮らしているのではない。
     在日米軍の問題はどうするのか、これは外務省の管轄か。
     日米地位協定9条は「合衆国軍隊の構成員は、旅券及び査証に関する日本国の法令の適用から除外される」としている。
     政府は米国を含め過去2週間以内に海外に滞在した外国人の入国は認めないとしているが、米兵は協定上、日本への
     出入りは自由なのである。無審査出入国。
     簡単に云えば、感染患者であるとしても米兵は日本国への出入りは自由であり、また国内の何処へ出向こうとも自由なの
     である。米兵は米国本土にいる時よりも日本にいる時の方が自由人なのである。とすれば米軍基地や寄港した艦船が第
     二波・第三波の震源地となる可能性があるということは否定できない。あるいは既にそうしたことが起きているかもしれない。
      日米地位協定によって在日米兵が特権を持つ自由人であることは分かったが、在日日本人にもそういう人たちがいる。
     次のニュースはファーストレディ安倍昭惠さんに関するものだ。ワーストババアと呼ぶ人もいるが。

          どこかへ行こうと」昭恵夫人が安倍首相“コロナ警戒発言”翌日に大分旅行
                     4/15(水) 16:00配信   文春オンライン

       安倍晋三首相が、新型コロナウイルスから「自らの身を守る行動を」と警戒を呼びかけた翌日、昭恵夫人が大分に旅行し、
      約50人の団体とともに大分県宇佐市の「宇佐神宮」に参拝していたことが、「週刊文春」の取材でわかった。昭恵夫人は、同
      行者に「コロナで予定が全部なくなっちゃったので、どこかへ行こうと思っていたんです」と語っていたという。
       3月15日、昭恵夫人が訪れたのは、全国4万600社の「八幡さま」を束ねる総本宮。この日、昭恵夫人は朝7時ごろに宇佐神
      宮の元宮・大元神社を訪れた後、車で移動し、午前10時半ごろに宇佐神宮へ。
      「この時期なので境内を歩く人はまばらなのですが、その中で、ほとんどの人がマスクをつけていない団体が境内を歩いてい
      たのです。しかも、よく見ると先頭に立っていたのはノーマスクの昭恵夫人。無警戒さに驚きましたね」(目撃者)
      昭恵夫人は宮司の出迎えを受け、お祓いや祈祷といった神事に参列。
      「最近はコロナ対策で、祈祷の際にも間隔を空けて着席するグループが多いのですが、昭恵さんたちは密着しており、警戒
      しているそぶりはなかったそうです」(大分県関係者)
       参拝に同行したのは、医師の松久正氏が主催するツアーの一行。〈神ドクター降臨 in Oita〉と銘打たれたツアーを主催する
      松久氏は、慶応大学医学部出身で「ドクタードルフィン」「変態ドクター」などと自称し、鎌倉市内で診療所を経営しながら、講演
      やYouTubeでも活動している人物だ。松久氏の「診療方針」について、公式サイトではこう説明している。
      〈ドクタードルフィンの超高次元医学(診療)では、薬や手術というものを一切使いません。患者自身で問題(人生も身体も)を
      修復する能力を最大限に発揮させます〉
       新型コロナウイルスについても、フェイスブックでこう述べている。
      〈不安と恐怖が、ウィルスに対する愛と感謝に変わった途端、ウィルスは、目の前で、ブラックホールから、突然、喜んで、消
      え去ります〉
       なぜ昭恵夫人は、松久氏率いるツアー一行と宇佐神宮に参拝したのか。松久氏に聞いた。
      「どこでツアーをお知りになったのかは分かりませんが、昭恵さんから『コロナで予定が全部なくなっちゃったので、どこかへ
      行こうと思っていたんです。宇佐神宮へは前から行きたかった。私も参拝していいですか』とご連絡をいただきました。ツアー
      そのものには参加しておらず、参拝だけ合流した形です」
      昭恵夫人の行動について、安倍事務所に書面で事実確認を求めたが、回答はなかった。
       この前日には、安倍首相が記者会見して、「現状は依然として警戒を緩めることはできません」「感染拡大の防止が最優先」
      「全国津々浦々、心を一つに、正にワンチームで現在の苦境を乗り越えていきたい」と国民にコロナウイルス対策の重要性を
      訴えていた。
      4月16日(木)発売の「週刊文春」では、昭恵夫人の宇佐神宮参拝の詳細や、安倍首相が星野源とコラボして炎上した動画の
      仕掛人は誰なのか、さらには小池百合子東京都知事の9億円CMを巡る水面下の攻防など、「新聞・TVが報じないコロナ全真
      相」を22ページの大特集で報じる。

               「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年4月23日号

       靖国小僧の奥様が神憑りな自由人であることは世間周知の事実であるが、国内にはまた変わった種類の自由人もいて、
      次のニュースは、これだ。知的な女性週刊誌『女性自身』の記事だ。

            高井崇志議員に止まぬ非難の嵐…首相の会食批判もブーメラン

              4/15(水) 23:40配信    女性自身

       立憲民主党・高井崇志議員(50)が4月9日、東京・歌舞伎町のセクシーキャバクラを訪れていたと報じられた。
      新型コロナウイルスの感染が拡大する中、安倍晋三首相(65)が会食を連日行っていたことについて批判していた高井議員
      ネットでは、非難が殺到している。
       デイリー新潮や文春オンラインの報道によると、高井議員が訪れたのは女性の身体への接触などを伴う性風俗店。高井議
      員は合計120分、店内に滞在したという。両媒体によると、高井議員は「軽率だった」として来店を認めたという。
       高井議員は2月、新型コロナウイルスの感染者が増加するなかで安倍首相が会食を続けていたと国会で批判。「総理の危機
      感のなさが国民の皆さんを不安にしている」「せめて今後、会食を自粛される考えはありませんか」と問いかけていた。
      そのため今回の行動は「盛大なブーメラン」として、Twitterでは非難の声が殺到している。
      《自粛要請中の総理の会食つめるも、高井本人は自粛せず》
      《自分はセクキャバとか凄いな》
      《批判する資格ゼロですやん》
       いっぽう、高井議員には妻がいる。そのため《高井崇志議員の奥さんが気の毒》など、家族を心配する声も上がっている。
      各メディアによると、高井議員は14日に離党届を提出。だが、立憲民主党は除籍処分としたという。

        何と言ったらいいのかね。思うに、この国だは、「自由人」という言葉には精神的な意味合いはまったくない。安倍首相、米兵、
      昭惠夫人、高井議員、こうした人たちが自由人であるとすれば、それは「特権階級」とい意味しか持たない。つまり、法律の外側
      の人、常識の外側の人ということである。
       最後に「しんぶん・赤旗」の15日のコラムを転写しておく。

            きょうの潮流 (4月15日付)

        いま人の移動や接触が制限されるなかでインターネットを通じた支援の輪がひろがっています。深刻な事業者に資金をすぐ
       に届けるため寄付を募ったり、家で楽しめるように各界の人気者がSNSで動画を送ったり▼ミュージシャンの星野源さんがギ
       ターで弾き語りする動画「うちで踊ろう」もその一つ。歌に合わせてダンスや共演する音楽家や芸能人がリレーのように次つぎと。
       そこに勝手に乗っかってきたのが安倍首相です▼自宅のソファで犬を抱き、カップ片手にゆったり、読書やテレビをみている自
       身の姿を投稿。「今この瞬間も、過酷を極める現場で奮闘して下さっている、医療従事者の皆さんの負担の軽減につながります」
       などという文言をつけて▼これには批判が殺到。政治利用にくわえて、国民が苦しんでいるときに首相が家で優雅に過ごす様子
       を見せつけるとは。「何様のつもり」とSNS上でも炎上し、「これほど無神経な人間をほかに知りません」「フランスなら革命が起こ
       る異常なレベル…」といった書きこみも▼マスク2枚で怒りをかったばかりなのに、このずれた感覚。周りもいさめない裸の王様状
       態。菅官房長官にいたっては、たくさん「いいね」をもらったと発信の有効を強調する始末です▼仕事がない、お金がない、生きて
       いけない―。ぎりぎりまで追いつめられている国民に思いをはせ、早く安らぎをもたらす。それがあなたのやるべきことではないか。
       危機のなかでくつろぐ首相に私たちの命を託せるものか。



        「ノブレスオブリージュ」

          2020・4・16 

     14日現在での国内での感染者数は7645人、死者は109人。この中で東京都の感染者数は断トツで
    2171人。コロナウイルス対策として政府が拡充した雇用調整助成金(雇調金)について、相談が4万70
    00件に上る一方で、支給決定はたったの2件にとどまっている。
     共同通信社の世論調査によれば、緊急事態宣言を受け、休業要請に応じた企業や店舗の損失を国が
    「補償すべきだ」との回答は82%で「補償する必要ない」は12・4%にとどまっている。
      また「産経」とENNの合同世論調査では、安倍内閣の支持率は、支持は39%で、不支持が44・3%と
     発表された。
      そうした中、安倍首相の短文投稿サイト「ツイッター」への投稿(12日)への批判が殺到している。
     この件については海外メディアも注目し、ロイターは「人々が生き残りを懸けてたたかっている時にこんな
     ぜいたくな(生活の)動画を見せて、『何様のつもりだ』と思わずにいられない」との怒りのツイートを紹介し
     た。また、「アーティストへの休業補償もしないくせして、著名アーティストの人気だけは政治利用する」など
     の厳しい声も上がっている。
      タレントのラサール石井さんは自身のツイッターで「この時世にいい部屋でお茶して犬?庶民の神経逆
     撫でか、世は家でくつろいでおる、民もそうせよって王様感まる出し」と指摘。
     お笑いコンビ・極楽とんぼの加藤浩次は司会を務める情報番組で「なんかちょっとバカにされている気もす
     るんですよね。周りの人間も動いてこうなっているのか、首相も止められなかったのかと思ってしまう」とコ
     メントした。
      13日の『文春オンライン』から転写する。

     「星野源の政治利用」で大失敗 安倍首相ツイッターが理解していなかった「大切なこと」
           4/13(月) 21:00配信    文春オンライン

       《安倍晋三首相が12日、ツイッターを更新し、星野源(39)が歌う「うちで踊ろう」とともに、自宅ソファで愛
      犬のミニチュアダックスフントのロイを抱く姿や、カップ片手にくつろぐ様子を公開した。》(日刊スポーツ4月
      13日)この一面見出しは「国難なのに優雅なツイート 安倍首相は貴族か!!」。日刊スポーツがまたしても日
      刊ゲンダイ化! 2月29日の一面「安倍政権、ふざけるな!!」に続いた。
      スポーツニッポンは「アベノコラボ マスクに続き大失敗」。こちらも厳しい。

        問題はどこにあるのか。4万7000人が雇調金について相談している、その一方に、優雅な特権階級の
       休日がある。
       アベノミクスがアホノミクスと一段格上げとなり、さらにアベノマスクと進化し、最後に行き着いたところが
       アベノコラボということか。この状況をどう見たらいいのか、大本営発表の読売新聞はどう伝えているか。

          内閣支持率42%、不支持率が47%と逆転…読売世論調査
                    4/13(月) 22:09配信

        読売新聞社が11~12日に実施した全国世論調査で、安倍内閣の支持率は42%となり、前回調査(3月
       20~22日)の48%から6ポイント下落し、不支持率47%(前回40%)と逆転した。不支持が支持を上回っ
       たのは2018年5月以来だ。

          緊急事態宣言「遅すぎた」81%…読売世論調査     
        読売新聞社が11~12日に実施した全国世論調査で、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府が東京
       都や大阪府などに緊急事態宣言を発令したタイミングが「遅すぎた」は81%に上った。「適切だった」は15%、
       「早すぎた」は1%だった。

         政府の布マスク配布「評価しない」73%…読売世論調査     

        読売新聞社が11~12日に実施した全国世論調査で、政府が全ての世帯に布製マスクを2枚ずつ配布すると
       決めたことについて聞くと、「評価しない」が73%と多かった。

        私は読売の世論調査などは信用しないが、この記事を読むと、安倍政権の無能と頽廃について読売でも庇い
       切れなくなったということか。
        この件について共産党の小池晃書記局長は「救いようのない、ずれ方だ」と批判し、「仕事が出来ない、お金が
       入らない。生きていけないというのが国民の声だ。国民の悲痛な声に応えるメッセージを送るのが総理の仕事だ」
       と指摘した。さらに、「自宅でこんなふうに過ごせる国民がどれだけいるのかということを考えれば、こういう発信は
       しないと思う。今必要なのは、暮らしを守るために休業補償をし、命を守るために医療を支えるという断固としたメ
       ッセージだ」と訴えた。
        靖国小僧とドクター小池の違いはここだ。政治屋(家業)と政治家(公僕)の違いである。
       公僕の本来の意味は、「公共の立場に対する奉仕者」、または「全体(すなわち国家)のに対する奉仕者」というこ
       とであり、私人ではないということ、さらに加えるならば、それは単なる公務員ではないということだ。
        「ノブレスオブリージュ」という言葉がある。簡単に云うと、身分の高い者はそれに応じて果たさねばならぬ社会的
       責任と義務があるという、欧米社会における基本的な道徳感だ。「高貴な人たちの義務」という訳もあるが、社会的
       身分そのものは重要ではない。人間全般に関わる倫理上の規範である。
       かつて作家の開高健は「位高ければ務め多し」と訳した。



       「梨の種類」

       2020・4・15  

    昨日、星置九条の会の代表・福盛田勉さんからメールが入った。
   この9月に予定していた「ていね9条の会」連絡会主催の鳩山友紀夫講演会が中止となったという報せだ。
   コロナウイルス感染拡大のこの状況下では無理だと判断したのだろう。星置9条の会も3月には作田信子さん
   を囲んでの「講演と文化のつどい」を中止している。9条の会の運動に限らず、今は2人の人間が出会う場合
   でも2メートルの間隔を置かなければ危険だと言う。そうなると年内は集会の企画は立てられそうもない。
   どういう形で運動を継続させるのか、何かいい方法はないのか。
   とりあえずは信頼できるフェイスブックから広く意見を集めて、それをここで紹介するか、今の私に出来ることは
   そんなところだろう。
    先ずは、西原扶美雄さんのフェイスブックを開く。

   
   

    「家庭菜園百科全書」で梨の種類を調べる。

       オモテナシ    滝川クリステル       ロクデナシ    小泉進次郎
       イクジナシ    岸田文雄          ナニモナシ    麻生太郎
       ヨウナシ     菅 義偉           ノウナシ     二階俊博
       ハシタナシ    小池百合子         ヒトデナシ     安倍晋三
 
   ※ 以上の商品はスーパーでは取り扱っておりません。 全品「ザイコナシ」です。             

            



       「先ずは、東京から」

         2020・4・14 

    朝8時、今年初めての農作業をやった。先ずは基本の土起こしである。
   畑は玄関を左に回って直ぐ目の前、何年か前までは花壇と呼ぶこともあったが昨年からは心を入れ替えて「種を蒔く
   人」となったので、それからは我が農園と呼んでいる。
   猫の額よりもまだ一回り小さい鼠の掌ほどの土地ではあるが、農業について知識も経験も技術もない私にとっては
   夢を育てる大農園である。昨年の収穫は、唐黍、唐辛子、小松菜、トマト、青紫蘇、と大豊作?であった。
   愚者の自給自足、土を起こし、種を蒔き、水を与え、一日の労働を終えて額の汗をぬぐう。その夕暮れ時にはシェイ
   クスピアを読み、あるいはモーツルトに耳を傾け、いつものように命の水で喉を潤す。
   ウイリアム・モリスは、「労働の報酬は歓び」だと言ったよ。
    私事はこれぐらいにして、少し世の中の方に眼をやるか。どうなっているのかこの国の「今と此処」は。
   国際ジャーナリストのモーリー・ロバートさんという外国人がこんなことを言っている。

          新型コロナ問題と東京五輪延期で見えた「保守ブームの終わり」

                       4/13(月) 6:00配信    週プレNEWS

     『週刊プレイボーイ』で「挑発的ニッポン革命計画」を連載中の国際ジャーナリスト、モーリー・ロバートソンが「保守
    ブームの終わり」について語る。

         * * *

     新型コロナの感染拡大による安倍政権の対応、そして東京五輪の延期決定までの混乱ぶりを見ると、ここ数年の
    「保守ブーム」が終焉(しゅうえん)を迎えることになるような気がしています。
     これまで安倍首相は"強いリーダー"を演出し続けてきましたが、実際にそこにあったのは強い意志ではなく、「なん
    となく」さまざまな周囲のステークホルダーや"仲間"の都合を優先しつつ、「なんとなく」理想的な日本像とされるもの
    に向けて共同幻想を形づくり、「なんとなく」進んでいただけだったのではないか。そのように感じられるのです。
     本当は東京五輪を成功させたところで、日本が抱える諸課題が解決されることはない(一時的な盛り上がりや関連
    事業のバブルはあったとしても)。にもかかわらず、五輪成功の先には輝かしい憲法改正があり、それによってジャパ
    ン・アズ・ナンバーワンの時代を取り戻せる――安倍政権はそんなムードを醸成しようとしてきました。
     トランプ米大統領にとって「MAGA(Make America Great Again)」というフレーズが"万能薬"だったのだとすれ
    ば、安倍首相にとってのそれは東京五輪の成功だったのでしょう。
     安倍首相はトランプ大統領のように、明らかな差別発言やヘイトスピーチをリツイートしたり、本人が露骨に差別意識
    をにおわせたりはしません。
    「日本人」が緩く連携し合うイメージ、心情的に「愛国」に傾くようなムードづくりをしつつ、平気で差別発言をするような"
    安倍応援団"的な右派論客らの存在を黙認することで利用してきたというのが実態に近いでしょう。
    これが安倍政権がつくり出した「右派のエコシステム」だったのです。本来であれば安倍首相本人なり、自民党の気概
    ある議員なりが、「こんなことを言う人々は本当の保守とは言えない」「保守にパラサイト(寄生)している人たちの意見
    が大きくなると日本は衆愚化する」くらいのことを言うべき場面は何度もあったと思いますが、そんなことは一切ありま
    せんでした。
     その一方で、連立相手は数合わせの宗教政党。グローバリズムの規制緩和に乗り、見せかけの景気回復を実現さ
    せるも、実質賃金は上がらず格差は開くばかり。課題に対する本質的な議論は先送り......。そうした矛盾を全部解決し
    てくれる"最後のおまじない"が五輪だったのです。
     安倍政権周辺の五輪に対する執着が、どれほど新型コロナ問題に影響を与えたかはまだわかりません。ただ、当初
    から思い切った策を打ち出すことなく、学校休校やイベント自粛要請をいったん2週間程度で緩和するかのような様子を
    うかがわせたことが、その後の感染拡大に負の影響を与えたとの見方が強くなれば、逆風はますます強まるでしょう。
     今思えば、東京五輪組織委員会の森喜朗会長の「私はマスクをしないで最後まで頑張ろうと思っている」というコメント
    は、日本の保守層の「なんとなくのロマン」を端的に表していたと思います。五輪に限らず、リニア、万博、カジノ......といっ
    たものも同じかもしれない。
    それを実現することでさまざまな問題が解決するかのような"スピン"が止まったとき、何が起きるのか。コロナ問題がな
    ければ東京五輪後に見るはずだったものを今、われわれは見ているのかもしれません。

    ●モーリー・ロバートソン(Morley Robertson)国際ジャーナリスト。1963年生まれ、米ニューヨーク出身。『スッキリ
     (日テレ系)、『報道ランナー』(関テレ)、『水曜日のニュース・ロバートソン』(BSスカパー!)、『Morley Robertson 
     Show』(Block.FM)などレギュラー出演多数。2年半に及ぶ本連載を大幅加筆・再構成した書籍『挑発的ニッポン革
     命論 煽動の時代を生き抜け』(集英社)(集英社)が好評発売中!1

     ※ Make America Great Again(メイク・アメリカ・グレート・アゲイン、MAGA日本語訳:アメリカ合衆国を再び偉大
       な国に)とは、アメリカ合衆国の政治において用いられる選挙スローガン英語版である。1980年の大統領選挙にお
       いてロナルド・レーガンが使用したのが最初であり、近年では、2016年の大統領選挙においてドナルド・トランプ
       使用している

     オリンピック開催延期決定、コロナウイルス感染爆発のこの状況を日本人はどう見ているのか。
    昨日、「全国革新懇ニュース」4月号が届いた。
    その第一面は7・5都知事選に向けての、「都政を考える夕べ」呼びかけ人3氏からのメッセージを掲載している。

        「共同の力で東京を市民の手に取り戻そう」

     
今の日本は、国政と都政の両レベルで下心政治の餌食になっている。都知事選が近づいて来る中で、改めて、つくづく、
     そう感じます。
      人々のためにあるはずの政策と行政。それらを、自分たちの野望達成のために手段化する。私物化する。この由々し
     き姿勢、許し難き行動原理において安倍政治と小池政治は全く瓜二つです。【中略】小池都政の下で、東京はどんどん、
     人々が住む街、人々のための街でなくなってきました。下心政治のモンスターが、その目立ちたがり願望を満足させる
     ためのパフォーマンス会場。それが今の東京です。こんな東京はあまりにも悲しい。
                         浜 矩子さん・同志社大学大学院教授

      第1は、公社・都立病院の独法化、羽田新ルート、カジノ誘致の問題は急速に浮上してきた重大争点です。また、小池
     知事が掲げていた「築地を守る」などの公約がどれだけ実現されたかという検証も欠かせません。第2は、モリ・カケ、桜
     を見る会、検事長人事での疑惑、公文書管理のずさんさ、政治の私物化などで国民の信を失っている安倍政権に審判
     を下すチャンスだということです。都知事選で「ノー」を突きつけ、東京を変えれば日本は変わります。
                         五十嵐 仁さん・法政大学名誉教授

      願みれば小池都政4年の功績は何だったのだろう。築地のネズミ退治に何らかの戦果を挙げただろうか。小池百合子
     戦法は、初発は攪乱が効くかに見えた。衆議員選挙では「分断と排除」戦法で、国政への野望もご開帳に及んだ。思えば、
     都民ファーストはまさに初発だけだった。3代前の石原都政を引継ぎ、都民ラスト・デベロッパー・ファースト都政に立ち戻
     った。【中略】都政は都営交通、上・下水道などの都民インフラを都開発軍団のインフラに衣替えされる。内閣府も特区開
     発メニューを拡げ、都民の声を聴く術すら奪う。こんな都政はご免だ。
                           永山利和さん  元日本大学教授


       この国を変えよう。先ずは、東京から。
      緑のタヌキは動物園へ、靖国小僧は幼稚園へ、それぞれに最もふさわしい場所へ送り返そう。


 
       「パンデミック宣言1カ月」

           2020・4・13

     世界保健機構(WHO)が3月11日のパンデミックを宣言してから1カ月が経った。
    米ジョンズ・ポプキンス大学の集計によると、世界の感染者は11日現在で、約170万人、死者は10万人を越えた
    ということだ。
     1月に中国の武漢市で爆発的感染が確認され、感染者83、003人、死者3,343人の数字が報道された時には、
    その数字の大きさに驚いたものだが今では桁がはるかに違う。しかも一国内の事ではなく地球全体での同時多発
    である。新聞によれば、「今後、アフリカ諸国など医療体制が脆弱な地域への感染拡大が懸念されます」ということだ。
     この事態に対して国連のグテレス事務総長は3月31日、「国連の創設以来、われわれが直面している最大の試練」
    と表明し、ドイツのメルケル首相は「東西ドイツ再統一や第2次大戦以来の最大の試練」と言い、フランスのマクロン
    大統領は「われわれは(ウイルスとの)戦争状態にある」と危機感を示している。
     各国の死者・感染者数は12日現在で以下の通りである。

    「世界を覆うコロナ禍」 (しんぶん・赤旗)から 
  国名    死者    感染者   国名 死者   感染者
  アメリカ     18,777人   501、560人   中国       3,343人   83,003人 
  イタリア    18、849人   147、577人   韓国     208人   10,450人
  スペイン    16、081人   158、273人   トルコ   1、006人   47、029人
  フランス    13、215人   125,931人   イラン   4、232人   68、192人
  イギリス     8、974人    74、605人  ブラジル   1、074人   19、943人
  ベルギー     3、019人    26、667人   日本      94人    6、005人
  ドイツ     2、736人   122、171人      
  オランダ     2,511人    23、249人      
  スイス     1、002人    24、551人      

      伝え聞くところによれば、遠いドイツのお話だが、メルケルさんは「経済的影響を緩和し、雇用を守るため可能なこと
     すべて行うと約束する」と国民に向かって呼びかけたということだ。
      次も遠い国のお話だが、イギリスのジョンソンさんは「人々の生活や仕事に与える影響は甚大だ。だからこそ大規模
     な経済政策を実施する」と、補償が一体であることを表明したということだ。
      では日本はと言うと、緊急事態宣言(内容は不透明である)によって自粛の要請は大文字で報道されるが、損失補償
     については何らのメッセージもない。安倍首相は、自粛と一体の補償を拒んでいる。
      ここでしんぶん・赤旗の昨日のコラム「きょうの潮流」を転写しておく。お読みください。

          「きょうの潮流 」  2020・4・12

      人類は人命救助にこそお金を使うべきではないか―。新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり米国の学者が米誌に
     意見を寄せていました。医療を後回しにして核兵器などに資金をつぎ込む社会で良いのかという提起です▼ベッド、人工
     呼吸器、マスク、防護服が世界各地で不足しています。医師や看護師の過重労働も深刻です。本来なら救える命が救え
     ない。各国メディアは医療従事者や市民の苦悩を伝えています▼感染者数が世界最多の米国は世界最大の核兵器国で
     す。国際NGOの試算では、米国の核兵器支出1年分だけで、集中治療室のベッド30万、人工呼吸器3万5千を導入し、
     22万人超の医師や看護師の賃金をまかなえます。これだけあれば一体どれほどの人命を救えるでしょうか▼冒頭の学者
     は、コロナ危機は「警鐘」だと指摘します。「理性に欠けた優先順位」や国同士の恐怖・不信をあおる政策を見直し、本当に
     人間を中心に据えた安全保障へかじを切るべきだと訴えました▼英国でも退役した軍司令官3人が国会議員へ宛てた書簡
     で核兵器予算に疑問をぶつけました。コロナ危機からの復興には何十年もかかる。にもかかわらず核ミサイルの維持へ今
     後も資金を出し続けることが「適切なのか?」と▼コロナ危機は今後も長期にわたり続く可能性があります。ウイルスに負け
     ない社会をどうつくるか。当面必要な対策に全力を尽くすと同時に、“軍事優先を続けていいのか”と社会の在り方を根本か
     ら問う声をさらに強めるときです。

      「場当たり、その場しのぎ」の安倍晋三さんは何を考え、どういう生活をしているのだろうか。
     今日の「日刊スポーツ」が、私の疑問に答えてくれた。お金持ちのお馬鹿の休息。ポチがポチと遊ぶマイホーム。

            優雅にくつろぐ安倍首相に「貴族か」ネット批判殺到

                       4/12(日) 20:12配信    日刊スポーツ

       安倍晋三首相が12日、ツイッターを更新し、星野源(39)が歌う「うちで踊ろう」とともに、自宅ソファで愛犬のミニチュア
      ダックスフントのロイを抱く姿や、カップ片手にくつろぐ様子を公開した。「ステイホーム」を訴えるのが狙いとみられるが、
      世の中の混乱をよそに優雅にくつろぐ姿にネットは騒然。同日夜までに30万を超える「いいね」が押される一方、「この国
      の首相は貴族か」と批判も殺到した。

            ◇   ◇   ◇

       星野が「家でじっとしていたらこんな曲ができました。誰かこの動画に楽器の伴奏やコーラスやダンスを重ねてくれないか
      な?」と呼びかけ、大泉洋や高畑充希らが応えて話題を集めていた「うちで踊ろう」に、安倍首相がコラボした。

       星野がギターを手に歌う動画とともに、カジュアルな服装の首相はロイを抱いたり、カップ片手に飲み物を口にしたり。本
      を読み、テレビのリモコンもいじった。「友達と会えない。飲み会もできない。ただ、皆さんのこうした行動によって多くの命が
      確実に救われています。そして、今、この瞬間も過酷を極める現場で奮闘して下さっている医療従事者の皆さんの負担の
      軽減につながります」「いつかまた、きっとみんなが集まって笑顔で語り合えるときがやってくる。その明日を生み出すために
      今日はうちで…。皆様のご協力をお願いします」とツイートしたが、あまりに優雅にくつろぐ姿に「くつろいでいる場合じゃない
      人が日本にたくさんいますよ」と批判的な投稿が殺到。「何様のつもり!」はトレンドワード入りした。

       立憲民主党の蓮舫氏は「医療現場、生活のために仕事を休めない方々の気持ちに応えるには、自身の自宅映像ではな
      く『自粛と補償はセット』の政策を、安倍総理」と訴え、自民党二階派に入会し、与党側にいるはずの細野豪志元環境相まで
      「それどころじゃない人もいる。なぜ星野源さんと一緒なんだ。総理と違って狭い家だとストレスがたまるなど突っ込みどころ
      満載」と筆を滑らせた。

       動画は11日、東京・富ケ谷の私邸で撮影されたという。世界保健機関(WHO)が「パンデミック」を表明して1カ月の節目の日
      だった。新型コロナウイルス対策で先頭に立つはずの首相の超然とした姿にマリー・アントワネットを思い起こした人も多い。
      「下流老人」などで知られる藤田孝典氏は「この国の首相は貴族か。フランスなら第2のフランス革命が起こる異常なレベルだ
      よ」。

       映画「孤狼の血」の白石和弥監督はこう書き込んだ。「これほど無神経な人間を他に知りません。どれほど苦しんでいる人が
      いて、星野さんがどんな思いで動画を作ったのか。想像力のカケラもない人に政治は出来ません」。


 
      「最新情報」
           2020・4・12

     
    「新型コロナウイルス(COVID-19 )」


   11日現在、感染者数7629人、死者数145人。


   
 コロナウイルス感染拡大に関する報道の大氾濫の中で、何が本当なのか判断に苦しむ。
   というのは政治家、専門家、有識者、さらに芸能人、職業不明の暇人とありとあらゆる人がこの時と
   ばかりに存在感を示そうと様々な意見?を述べるので、何が事実なのか分からなくなってくる。
    ただはっきりしていることは、政権の座にある者たちや、それに繋がる者たちや、それに媚びる者
   たち(メディアも含めて)の発言は、オリンピック開催延期決定の前後を挟んで虚言の垂れ流しである。
    虚言はこの一件に限らず、安倍政権の神話的伝統とも言うべき唯一のお家の芸であるから、この
   人たちの蛇足・余談・漫談は最初から無視するのが時間の節約というものである。
    それで新型コロナウイルスとは何かということについて、ここでもう一度確認しておく。
   

         
「メディカル・ノート」から(2020・3・27)
       概要

     新型コロナウイルス感染症は、新型コロナウイルスである“SARS-CoV2”による感染症のことです。WHOはこのウイルス
    による感染症のことを“COVID-19 ”と名付けました。2019年12月以降、中国湖北省武漢市を中心に発生し、短期間で全世
    界に広がりました。2020年3月22日現在、新型コロナウイルス感染者は世界171の国・地域に広がり、感染者は324,291人、
    死者は14,396人に達しています。新型コロナウイルスは中国で発生したと考えられていますが、イタリアを中心としたヨーロッ
    パに流行の中心が移り、死者数はイタリアが中国を上回っているのが現状です。日本国内でも3月25日時点で確認された感
    染者は1,193人に上り、43人が命を落としています。
    新型コロナウイルスは世界を震撼させていますが、現在のところ感染経路、治療法、感染してからの経過など明確には解明
    されていない部分が多々あります。そのため、世界中の研究機関が新型コロナウイルスの解明に向けてさまざまな調査・研
    究を急ピッチで進めているのが現状です。

        原因
      新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は新たに発見されたSARS-CoV2に感染することによって発症します。
    どのような経緯でSARS-CoV2 が生み出されたのか、またはヒトに感染するようになったのかいまだに不明ですが、中国武漢
    市の海鮮売場に関連した人で集団発生したことや、後に野生動物の取引エリアからもウイルスが検知されたことから、そこに
    何らかの原因が潜んでいるとも考えられています。
     コロナウイルスは、ヒトを含めた哺乳類、鳥類などに広く存在するウイルスです。コロナウイルスの特徴として、エンベロープ
    (ウイルス表面の脂質性の膜)上にコロナ(王冠)のようなたんぱく質の突起を持つことが特徴で、これが名前の由来にもなって
    いる1本鎖のRNAウイルスです。ウイルスにはエンベロープを持つものと持たないものがありますが、コロナウイルスを含めエン
    ベロープを持つウイルスはアルコールで失活するという特徴と、変異を起こしやすいという特徴があります。
    コロナウイルスは、一般的な風邪を引き起こすウイルスでもありますが、上記のように変異を起こしたり、動物界のウイルスが
    ヒトに感染したりして重大な被害を与えることがあります。2002年に中国広東省から発生したSARS、2012年に中東地域を中心
    に発生したMERSなどもコロナウイルスの一種です。
        症状
      新型コロナウイルス感染症は、発熱(37.5℃以上)、喉の痛み、咳、痰などの風邪のような症状で終わる場合が多いとされて
     いますが、なかには4日以上経過した後に高熱、胸部不快感、呼吸困難などが出現し、肺炎へ進展する事例もあります。これら
     の重症化は高齢者や基礎疾患(心血管疾患、糖尿病、悪性腫瘍、慢性呼吸器疾患など)を有する人で多く見られる一方、小児
     や若年層のなかには感染してもほとんど症状が出ない無症状病原体保有者が存在することも判明しました。
      中国の国営メディア“新華社通信”の報告によれば、新型コロナウイルス感染症は典型的な肺炎症状だけでなく、下痢や吐き
     気などの消化器症状、頭痛、全身倦怠感といった一見肺炎とは関係ないような症状が現れることも多いということです。このた
     め診断の遅れにつながり、感染が拡大する可能性もあるとして注意喚起がなされています。
     次は最新の情報を3点紹介する。

         米国の死者、イタリアを上回り世界最多に 新型コロナ

                4/12(日) 1:16配信    朝日新聞デジタル

       新型コロナウイルス感染による世界の死者が、日本時間の11日未明、10万人に達した。米ジョンズ・ホプキンス大学シス
      テム科学工学センターの集計によると、12日に米国での死者が1万8860人でイタリアを上回って世界最多となった。
      ジョンズ・ホプキンス大によると、世界の死者は同12日時点で10万4千人、感染者は172万人を超えた。
      世界保健機関(WHO)がパンデミック(世界的な大流行)と認定した3月11日から約1カ月で死者は約24倍となった。イタリア
      や米国、スペインなどでは感染者数の急増で医療崩壊の危機を招き、最初に感染が確認された中国の3343人を大幅に上回
      る死者が出た。
       ワシントン・ポストなどによると、米国では10日、1日の死者数が2千人を超えて過去最多となった。トランプ大統領は同日の
      会見で、人と人との接触を避ける対策などが一定の成果を上げているとし、当初10万~24万人に達すると予測していた死者
      数について「10万人を下回るだろう」との見通しを示した。

         国内感染新たに743人 最多更新、12人死亡

                   4/11(土) 21:09配信     共同通信

     国内では11日、新たに743人の新型コロナウイルス感染が確認され、1日に確認された感染者数の最多を4日連続で更新、
    初めて700人を超えた。累計は6903人となり、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客乗員やチャーター機による帰国
    者を含めると7629人。死者は12人増え、計145人となった。
    死者の都道府県別の内訳は茨城、千葉、愛知、京都が各2人、群馬、神奈川、兵庫、愛媛が各1人。茨城の2人のうち1人は
    30代男性だった。


           「ウイルスとともに生きていく最悪のシナリオも」神戸大・岩田教授 
                        株式会社神戸新聞社
      感染症専門医の岩田健太郎神戸大教授

     東京五輪が2021年夏までに延期される方針が固まるなど、新型コロナウイルス感染拡大の影響が広がり続けている。
    感染症専門医の岩田健太郎神戸大教授が25日、神戸新聞社の取材に応じ、政府の対応や今後の対策について語った。
    (聞き手・井川朋宏)

    -東京五輪の1年延期方針が明らかになった。

    「1年というのは、選手たちのモチベーションやパフォーマンスの維持といった極めて政治的な判断。科学的、医学的な根拠
    でつくられたわけではないので、妥当なのかはわからない」

   -国の対応をどう見るか。

    「オーバーシュート(爆発的患者急増)を避けなさいとか、流行のピークをフラットにしましょうとかはスローガンであって、具体
    的な数字、データを伴わなければ目標にならない。目標を明確にしないと検証ができず、『よく頑張った』という感想しか残ら
    ない。2009年の新型インフルエンザ流行のときもまさにそうだった」

   -兵庫県はクラスター(感染者集団)の箇所数が全国最多。すべき対策は。

   「兵庫にかかわらず、クラスターを見つけ、(感染者を)トレーシング(追跡調査)して対策するという、今と同じことを繰り返すこと。
   感染が広がって追えなくなれば対策ができなくなるので、抑え込むためにベストを尽くすべきだ」

   -終息の見通しは。

   「分からない。終息すればいいなあ、ぐらいの漠然とした希望しかない。一番悲観的な見方としては、終息しないで、ウイルスとと
   もに生きていくしかないという最悪のシナリオも準備しておかないと」
   「ワクチンや治療薬が開発されても、流行そのものを遮断する保証はない。新型インフルも一緒に生きていく覚悟を決めた。同じ
   ようになる可能性がある」


   
       「平気で嘘を吐き続ける男」

          2020・4・11

      コロナ感染症に関する国内の10日現在の状況。
     感染者数5347人、死者88人。その他にクルーズ船の数字は感染者数712人、死者12人。
     都道府県別では、東京1528人、大阪589人、神奈川375人、千葉342人、愛知299人、北海道は226人、
     島根が1人。大変な数字だが、これが事実だという証明はどこにもない。
      オリンピック開催の可能性がまだあった頃だが、ちょうどひと月前か、ニューヨークタイムスを始めとして海外の
     メディアは安倍政権は感染者数を過小に発表していると指摘した、このことは国内では大きく報道されることはな
     かったが(今もない)、つまり、嘘をついていると言ったのだ。ひと月前の理由は、何としてでもオリンピックを自身
     の政治実績にしたかったからで、四月に入ってからの理由は、何としてでも補償はしたくないということだ。いま一
     つの理由は、実際の感染者数が前川喜平さんのいう様に100倍ということになると自身の進退問題に直結してく
     るからだ。感染拡大を制御できないことがバレるのが一番怖いのだ。
      安倍首相は東京への五輪誘致演説の中で、海洋汚染の問題について、。「フクシマについて、お案じの向きに
     は、私から保証をいたします。状況は、統御されています。東京には、いかなる悪影響にしろ、これまで及ぼした
     ことはなく、今後とも、及ぼすことはありません」と世界に向かってヌケヌケと大嘘をついた。
     例の、「アンダーコントロール」発言だ。だが事実は、「アウト・オブ・コントロール(制御不能)」だったし、今もその
     ままである。
      一番恐ろしいことは、この国の首相は平気で嘘をつく人間だということだ。
     
     「我が党においては(1955年の)結党以来、強行採決しようと考えたことはない」
     「TPPは断固反対!」
     「世界最高水準の安全基準」」
     「私は招待者の取りまとめには関与していない」
     「明細書の発行は受けていない」
     「必ず拉致問題を安倍内閣で解決する」
     「私や妻が関与したのなら、総理大臣も国会議員もやめる」
     「世界最大規模の108兆円」


         


        

       今、必要なのは「経済対策」ではなく、国民の命と暮らしを守る「救済対策」なのだ。
      安倍首相の言う「経済対策」とは大企業支援対策の事である。ここにメルケルさんとの決定的な違いがある。
       昨日の「しんぶん・赤旗」のコラム「きょうの潮流」を聞き写す。その後に他紙の報道を四点加える。お読み
      ください。

            きょうの潮流     「しんぶん・赤旗」4月10日付け)

        東日本大震災の津波と原発事故で大きな被害を受けた福島県浪江町(なみえまち)の請戸(うけど)漁港の魚市場
       が再開されました。約9年ぶりに競りが行われ、漁師や仲買人の威勢のいい声が響いたといいます▼東京電力福島
       第1原発から漁港まで10キロもありません。事故で全町避難を強いられ、3年前に沿岸部など一部で避難が解除され、
       漁業の再生へ努力が続けられています▼ところが政府は地元の思いなどお構いなく、原発事故で出た放射能汚染水
       を処理した後の高濃度のトリチウム(3重水素)を含む水の処分方針の決定に向けて動いています。先日、業界や首長
       の意見を聞く会合を福島市で行いました▼政府の小委員会が、トリチウムを薄めて海や大気に放出することが「現実
       的な選択肢」とする報告書をまとめたのを受けたもの。処分方針の決定を急ぎたいのか、新型コロナウイルスの感染
       拡大が深刻になる中でも開催しました▼しかし会合では、県漁業協同組合連合会会長が訴えました。「若い後継者に
       将来を約束していくためにも海洋放出に反対」と。県森林組合連合会会長も「放出となれば住民が帰れないのではない
       かと不安がある」。首長からは「決して期限ありきではない対応」を求める意見などが相次ぎました▼浪江町でも町議会
       が海洋放出に反対する決議を全会一致で可決しています。
       「漁業者の生産意欲をそぐばかりではなく、…町の存続にも関わる重大な問題」であり「被災者にさらなる苦痛を強いる」と。
       政府のやろうとしていることの理不尽さです


      池田清彦氏「悪魔のような安倍政権」…今は夢ではなくて現実

           4/10(金) 22:09配信      デイリースポーツ

      フジテレビ「ホンマでっか!?TV」(水曜、後9・00)に出演する生物学者の池田清彦氏が9日、ツイッターに投稿。
    安倍晋三
首相がかつて「悪夢の民主党政権」と、こきおろしたことを引用するように「悪魔の安倍政権」と皮肉った。
    池田氏は「悪夢のような民主党と、鬼の首を取ったように叫んでいましたが、悪夢はまだ夢ですから可愛いもんです。
    今は夢ではなくて現実ですからね。悪魔のような安倍政権」とツイートした。
     池田氏は10日のツイッターでは「中国と韓国は峠を越しました。欧州は今ピークでしょうか。アメリカはこれから暫く
    悲惨な日々が続くでしょう。それで日本はさっぱり読めません。感染者数、死者数のデータが全く信用できないので、
    予測のしようがありません」と政府の対応が不足していることを指摘した。

        前川喜平氏 感染者数「実際は100倍くらい」…検査不足は安倍政権の責任

            4/8(水) 21:23配信           デイリースポーツ

      元文部科学事務次官の前川喜平氏が7日にツイッターに投稿。日々、発表される新型コロナウイルス感染者数
     ついて、「実際は100倍くらい」と検査態勢の不備を指摘した。
      前川氏は「『感染者数』が毎日発表されてるけど、実際の感染者は100倍くらいいるんだろう。だったら『感染確認者数』
     あるいは『感染確認到達者数』あるいは『やっと検査してもらって感染が確認された人の数』と言うべきだ」と皮肉交じりに
     投稿。「圧倒的な検査不足は、やっぱりアベ政権の責任だ」と安倍晋三首相の責任を指摘した。
      前川氏はまた「ネットカフェも休業になれば、ホームレスは確実に増える」と憂えた。

         安倍政権の対策に「国民を守れない首相ならすぐ辞めるべき」 党内からも批判の声〈週刊朝日〉

4           /8(水) 8:00配信    AERA

       4月1日の参院決算委員会。安倍首相は気色ばんだ様子でこう答弁した。
      「感染症対策を全力でやっている。ここで私が(職を)放り投げることは毛頭考えていない」
      野党議員が、本誌先週号(4月10日号)で掲載した小泉純一郎元首相のインタビューの内容を示し、認識を尋ねたこと
      に対する反論だった。
       小泉氏のインタビューの内容は、森友学園への国有地売却をめぐる公文書改ざん問題で近畿財務局職員が自殺した
      ことについて、安倍首相の責任は「あるよ、十分に」と断言。「いずれ責任を取って辞めざるを得ない」と“最後通告”した
      ものだ。安倍首相は、自らを今の座に引き上げた“政治の師匠”の忠告を全否定した。
      だが、安倍首相が「追い詰められている」と感じているのは、小泉氏だけではない。自民党幹部は言う。
      「今、新聞もテレビも新型コロナのニュースで一色だが、本来であれば河井克行前法務大臣や河井案里参議院議員(自
      民党)の選挙違反事件が連日トップですよ。現職の国会議員が地方議員に現金を配ったという疑惑をかけられ、2人とも
      逮捕されるかもしれないという事態なんですから」
       安倍首相は、日本の全世帯に布マスクを2枚配布し、新型コロナで収入が減った世帯に30万円を給付することをぶち上
      げた。それでも、国民の不満は消えていない。
      「対策が『遅い』と批判されるなかで、2人が逮捕されたらどう防戦するか。そのタイミングで、追加の大型経済対策の発表
      を考えているのでは」(自民党幹部)
      河井夫妻の疑惑は、自民党本部が出した計1億5千万円の選挙資金にも及んでいる。森友問題は、安倍首相の妻・昭恵
      夫人
の関与も取り沙汰されてきた。党内ではいずれも安倍首相の関与の疑いがあるために、新型コロナ対策が遅れてい
      るのではとの疑念も広がっている。官邸関係者は言う。
      「もともと安倍さんは消費増税に消極的で、8%から10%に引き上げるときは2度も延期した。それが、今では与野党の議員
      から国会で消費減税を迫られても、減税には言及しない。『森友問題で借りがあるから財務省に強く言えないのではないか』
      と思われている」
       自らの疑惑で新型コロナ対策が遅れているのであれば、それが日本にとって最大の“リスク”となる。ある与党議員は、吐
      き捨てるように言った。
      「経済対策が遅れたら、日本ではこれから自殺者が相次ぐ。国民の命を守れない首相なら、今すぐ辞めるべきだ」

          いったい何だったのか「緊急事態宣言」 対策失敗でも責任取るつもりない安倍首相

              4/10(金) 7:32配信       47NEWS

       新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、安倍晋三首相が7日に発令した緊急事態宣言。本来なら大きな局面転換のはず
      である。だが、結果として宣言の発令後も多くの人々が出勤などのために外出し、多くの店も営業を続けざるを得ない状況に
      なっている。それどころか、宣言から3日を経た現在も、休業補償を要請する店舗や施設などの範囲すら分からない。「決め
      られない政治」も極まれりである。(ジャーナリスト=尾中香尚里)

            ▽国民の痛み和らげる「補償」を否定
        緊急事態宣言とは一体何だったのか。そんな疑問がわいてくる。
       感染拡大の防止に向け、本気で国民の行動変容が必要だと首相がいうなら、まず「十分な補償によって国民の生活を守り
       きる」ことをしっかりと示した上で、外出自粛や休業を要請しなければならなかった。ところが首相のしたことは、逆に国会質
       疑や記者会見で「補償を行わない」方針を明確に伝えることだった。
 



      「誰が責任者なのか」

          2020・4・10 

    昨日の「まぐまぐニュース」を読むと、「緊急事態宣言」と言うものがまっつたく分からなくなる。
   安倍首相、二階幹事長、西村経済担当相、小池知事、みんな言うことが違う。そして菅官房長官はなぜか
   この数日はダンマリを決め込んでいる。なんだか無政府状態だね。偉い人はいっぱいいるけど、どいつも
   こいつも無能力だ。加えて無責任だ。取りあえず「まぐまぐニュース」を全文写す。お読みください。


     「  まぐまぐニュース 」

      二階氏また「ガソリン」投下「8割減できるわけない」に批判殺到

     自民党の二階俊博幹事長は8日、安倍晋三首相の「人の接触を7割8割減らしていく」という発言について、
    報道陣の前で「できるわけない」と否定する発言をしたと日経新聞、TBSニュースなどが報じた。「二階から
    目薬」ということわざを文字って「二階からガソリン」とよくネット上で揶揄される二階氏だが、またも炎上ネタ
    の「ガソリン」を投下してしまった。同じ自民党の総裁である安倍首相の要請を、同党幹事長が頭から否定し
    た発言には、ネット上などで批判の声が多くあがっている。

        二階氏「できるわけない」発言の経緯

    TBSニュースによると、緊急事態宣言発出にあたり、安倍首相は8日、総理大臣官邸で会見を行なった際に、

「最低7割、極力8割、人との接触を減らしていただければ、必ず我々はこの事態を乗り越えることができる、
とこう思っております」

     と述べ、改めて国民に協力を呼びかけていたという。この発言について囲み取材の記者が同日、二階氏に
    「自民党内でもそういった動きが今あるか」と質問すると、二階氏は、

「人の接触を7割とか8割とか8割5分にするとか、そんなことはできるわけがないじゃないですか」

    と回答。「それは国民の皆さんのご協力をお願いすると。お願いベースですよね」とし、「国民はよく理解してい
   ただいていると思う」と語った。幹事長自ら「できるわけない」と曰うのであれば、一体何のための「緊急事態宣
   言」だったというのだろうか。

     休業要請を2週間程度見送るよう打診

    また、西村康稔経済再生担当相は、対象地域となった7都府県知事とのテレビ会議で「外出自粛を第1段階
   (の対策)として、その効果を見極めてから」と、休業要請を2週間程度見送るよう打診した。

    これに対して東京都の小池百合子知事は「東京は感染のスピードが速く、待てる状態ではない」と訴え、統一的
   な対応ではなく実情にあった対応ができるよう求めた。この意見は別の知事からも出たという。安倍首相は7日の
   会見で「もはや時間の猶予はないとの結論に至りました」と述べていたが、それにも関わらず休業要請を2週間も
   見送るとはどういうことなのだろうか。業界団体への配慮などがあったのかもしれないが、そんな悠長なことを言っ
   ている暇がないからこその「非常事態宣言」だったのではないかと疑問が残る。

    なお、9日午後12時の時点で、都が百貨店や理髪店、ホームセンター、屋外のスポーツ施設を対象外とする方向
   で検討していることがわかったと共同通信が報じている。

      損失補償を断固拒否する政府・与党

    地方は休業要請を受けた場合の損失補償を国に求めているが、国は依然として動きが鈍い。しびれを切らした
   小池都知事は、新型コロナウイルスの影響を受けている店舗に対し、独自に支援する制度を創設する方針を固め
   ている。

    首相が「7〜8割の接触を避けよ」といいながら、幹事長は「できるわけがない」と否定、さらに担当大臣が「休業要
   請は2週間程度見送れ」と指示をする。政府・与党が、本気で新型コロナウイルスの感染拡大を防止する気があるの
   か甚だ疑問だ。仮に安倍首相が求める「協力のお願い」を国民が聞き入れたとしても、収入がなくなる店舗の従業員
   や経営者などの生活はどうなってしまうのか。ネット上には、こうした政権側の失言や対応に、失望の声ばかりがあが
   っている。

     安倍首相は「前例にとらわれない思い切った措置」を取るとかなんとか言っていたけど、この人の言葉は政府・与党
    内でも信じる者はすくないだろう。もっとも幼稚園児の「ご飯論法」を信じろというほうが無理ではあるが。
     会見で安倍首相は、自粛要請によって「何の咎(とが)もないにもかかわらず、甚大な影響が及ぶ」ことを認めなが
    ら、損失は直接自粛を要請した業界にとどまらず、さまざまな取引をしている業界にも大きな影響が出るとして、個別
    補償を拒否したということだ。つまり、この緊急事態宣言とは、補償なき自粛ということだ。
     西原扶美雄さんのフェイスブックから転写する。






 
       「責任者は何処にいる」

           2020・4・8

      知的な週刊誌である『女性自身』(私は読んだことはないけれども)の本日配信の記事を書き写す。

       安倍首相「責任を取ればいいわけではない」発言に非難殺到

     安倍晋三首相(65)が4月7日、会見で「私が責任を取ればいいというわけではない」と発言。非難の声が殺到し
    ている。同日、緊急事態宣言の発令にちなんで会見を開いた安倍首相。日本在住のイタリア人記者から「世界
    はほとんどロックダウンしています。安倍首相の対策は一か八かの賭けに見えます」といった趣旨の指摘が。
    そして「失敗したらどういう風に責任を取りますか?」と訊ねられると、安倍首相はこう返答した。
    「例えば最悪の事態になった場合、私が責任を取ればいいというわけではありません」
    続けて、他の国の感染者数や死者数も違うため対策が異なるなどと述べた安倍首相はクラスター対策について
    言及。「クラスターを追跡し潰していけば、収束に向かっていく」と語ったが、Twitterでは安倍首相の発言に非難
    の声が上がっている。
    《責任はちゃんと取ってほしいし、それくらいの覚悟で新型コロナ対策に臨むべきだと思う》
    《責任とる位の意志を持ってリーダーポジションに立てよ!って言いたくなりますね》
    《今の日本を背負う覚悟がないのはちょっと》
    《国のトップが胸を張って責任を取らないって言うのか》

     アメリカのクオモ・ニューヨーク知事は、外出禁止令を出す際に「責めるなら私を責めてくれ。他に責任のある者
    はいない」と発言した。この違いは何だろう。
      ジャーナリストの津山恵子さんのクオモ知事に関する最新の情報を伝えている。
   
      米で人気急上昇、クオモ・ニューヨーク州知事がこの1カ月でやったこと。感染者76人で緊急事態宣言

     ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモ氏。”爆発的感染(オーバーシュート)”の中心となっているニューヨークで
   、抜群のリーダーシップを発揮。
     「弟、クリス・クオモ(CNNアンカー)が、新型コロナウイルス検査で陽性となった」
    米ニューヨーク州知事アンドリュー・クオモ氏(62)は3月31日(米東部時間)、新型コロナ対策の定例記者会見中、突然
   こう明かした。新型コロナウイルスは、国境も人種も貧富の差も超えて感染する「驚異的に人類を等しくするもの」(クオモ
   氏)だから、「(外出しないなどの)個人の責任」の重要性を訴えていた会見最後の下りだった。
    連日午前11時ごろから開かれる定例会見でクオモ州知事は、ニューヨーク州で3月31日現在、感染者が7万5795人、州
   内の死亡者は30日の1218人から1550人に急増と発表した。まさにニューヨーク州は「爆発的感染(オーバーシュート)」の
   中心地だ。
       弟の感染にも表情を変えず
    弟クリス氏(49)は感染しているものの症状は軽く、自宅の地下室に自己隔離しながら、そこからニュース解説番組「クオ
   モ・プライム・タイム」の放送を続けている。米メディアによると、検査を受けたきっかけは発熱、寒気、息切れという新型コ
   ロナの症状3点セットがあったためという。
    クオモ州知事は、弟の感染を話す間も、全く感情を見せなかった。患者やスタッフの移動を簡単にする病院システムの統
   合など、この日発表した対策の目玉を話していた時と同じ表情と口調だった。このクオモ州知事の人気が、アメリカで急上昇
   している。アメリカ人の4人に3人が自宅待機という行き詰まった環境の中、他州の住民までが「癒しになる」と、定例会見のス
   トリーミングを見ている。

     次はコミュニケーション・ストラテジスト(どういう職業だか分からない)の岡本純子さんが「プレジデント・オンライン」に載せ
   た発現を紹介する。

       なぜ安倍首相と小池都知事は「不要不急の会見」を繰り返すのか 海外のリーダーはどこが違うか
   
       ご協力を」「きめ細かな支援」……抽象的な言葉を並べた安倍首相
     安倍首相は3月28日、コロナウイルスの感染拡大について3回目の会見を開いた。
     その会見スタイルはこれまでと同じで、プロンプター(原稿が映し出される透明のボード)を見ながら、用意された原稿を一字
     一句漏らさず、読み上げていた。安倍首相は両側に設置されたプロンプターを交互に見るため規則的に左右に目をやる。
     その姿はロボットのように不自然で、聞き手(視聴者である国民)からすると、誰を向いて話しているのかわからない居心地
     の悪さがある。
     何より、「彼自身の言葉」という感じが全くしない。
     「ご協力を」「徹底的に下支え」「きめ細かな支援」「笑顔を取り戻す」といった抽象的な言葉を並べながら、行間にメッセージを
     にじませる。これこそ日本のお家芸である「以心伝心」「忖度」のコミュニケーションスタイルだろう。
      一方、小池都知事は3月25日夜に新型コロナウイルスについて初めての会見を行った。フリップ(説明用の資料)を用意し、
     「感染爆発 重大局面」と視覚的にアピールするなど工夫も見られたが、データや医学的根拠がなく、あいまいな説明に終始
     した。たとえばこんな発言だ。
     「平日につきましては、できるだけお仕事は、ご自宅で行っていただきたい。もちろん職種にもよりますが。それから夜間の外
     出についてもお控えいただきたい。この週末でございますが、お急ぎでない外出はぜひとも控えていただくようにお願いを申し
     上げます」
      非常にまどろっこしい。外出を控えるのはこの週末だけで、平日はいいということなのだろうか。「お急ぎでない」とは何だろ
     うか。なぜ、「職種にもよるが、仕事はなるべくご自宅で行い、今後は、平日・夜間・週末を含めて、外出は控えていただきたい」
     とシンプルに言えないのだろう。
      彼女のプレゼンでの強みは、決して怒りを見せない感情のコントロール力である。それは今回も発揮され、常に柔らかい表情
     をつくっていた。ただ、ときおり笑顔ものぞかせていた。それは緊張を和ますための戦略なのか、単なる愛想笑いなのか。平時
     ではない「重大局面」にありながら、なんだかひとごとのような、のんびりとした印象を受けた。

      いったい責任者はどこにいるのか、それは誰なのか、この国では、偉い人はいっぱいいるけれども、どんな場面でも責任者
     というものは決して現れてこない。任命責任、使用責任、監督責任と色々な言葉は流されるが、肝心の責任者は絶対に名乗り
     出てこない。
      昨日(7日)、安倍晋三首相は「緊急事態宣言」を発令した。対象は東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、
     福岡県の7都府県である。これによって外出や休業の自粛要請のほか、物資の強制徴用、土地や家屋の強制使用などの
     私権制限が可能になるということだ。しかし、休業を余儀なくされる労働者や飲食店などへの補償は、政府は一貫して拒んで
     いる。
      共産党の小池晃書記局長は、「首相はこれを経済対策としか考えていないようだが、そうではなく、感染拡大を防止する対策
     だ。補償なき『緊急事態宣言』では、いくら休みたくても、働きに出なければならない市民はたくさんいる」と強調し、「外出を控え、
     店を閉め、居酒屋やライブハウスなどにも営業休止を求めるなら、正規労働者もフリーランスも等しく損失補償すべきだ」と言っ
     ている。
      問題点はどこにあるのか。政府は2枚のマスクをあげるから外に出るな、店は閉めろと言う。では、その間の収入はどうなる
     のかと言うと、政府は補償はしない、運がよければ自己責任で生き延びよと言う。では、運が悪ければどうなるのか、真直ぐ火
     葬場ということか。とすると、「緊急事態宣言」とは、この際だから貧乏人は出来るだけ多く成仏しろということか。
      「我が亡き後に洪水よ来たれ」とは、「後は野となれ山となれ」ということである。
     私は大声で言う。「責任者よ、出てこい」、「ここで今すぐ責任を取れ」と。
 
    


 
        「医療と軍事」

       2020・4・6

    今日の新聞で、医療制度研究会副理事長で外科医でもある本田 宏さんが、「新型コロナで医療崩壊の危機 ・
   その背景」と題して問題点を摘出していた。この人は、5年前に『本当の医療崩壊はこれからやってくる!』という
   警鐘の本を出した人だ。つまり、今日の状況を早くから予測していたということだ。
   本田さんは、次のように語っている。

    医師不足と赤字経営は厚生労働省がつくった問題です。医療費と医学部定員を削減してきたのです。日本の医師
   数は、OECD(経済協力開発機構)加盟国の単純平均より約13万人も絶対数不足なのに厚労省などは全国的な
   医師不足を地域間で医師数に偏在があるためとすり替え、偏在解消が急務だと主張してきたのです。
      過労死ライン超8万人の過酷さ
  
  昨年、厚労省は「医師の働き方改革に関する検討会」で年間1860時間(休日労働を含む)以上働いている勤務医
   が2万人いることを認めました。過労死ラインの2倍です。この2万人に、過労死ライン以上の労働時間で働いている
   医師を合わせるとなんと8万人にもなるのです。このような過酷な勤務状況のなかで新型コロナウイルスの感染拡大
   で重症肺炎の患者さんが急増すればどうなるでしょう。一般の疾患や救急患者さんの受け入れが困難になるなど、
   医療現場が機能不全になるのは間違いありません。
    厚労省は高齢化社会到来による医療費上昇をきらって病院の診療報酬点数を操作して、長年日本のGDP当たり
   医療費を先進国以下に抑制してきました。一例をあげれば盲腸の手術や入院料金など病院が受け取る総額は、ヨー
   ロッパ諸国では100万円以上するのに日本では40万円弱です。医療費を国が「公定価格」で最低に抑制したため
   です。
    一方で、同様に公定価格の薬や医療機器価格は先進国の中で最高という非常にゆがんだ構図があります。日本の
   薬価の平均はイギリスと比べて2倍程度です。そのため製薬会社のなかには巨額の内部留保を利用して海外の製薬
   会社の買収も可能となっているのです。

    製薬会社の実態や薬価の原価率についての情報はまったくない。私たちも日頃はあまり関心をもっていないと思う。
   これが自動車産業であれば、関心のある人は新車開発から経営状態までかなりの情報を掴むことができるのだが、
   製薬会社となると闇の奥である。このあたりの事情となると日経新聞でも「タブー」扱いである。
    次のニュースはアメリカ軍についての内部情報だ。

        「空母壊滅」
     「われわれは戦争をたたかっているのではない。水兵たちは死ぬ必要がない。いま行動しなければ、われわれは彼ら
    を失うだろう」。中国海軍を念頭に、南シナ海やフィリピン海を航行中だった米原子力空母セオドア・ルーズベルトの艦長
    は3月30日、艦内での新型コロナウイルス感染拡大の惨状を訴え、乗組員の即時下船を要請しました。4日現在、同艦
    での検査は乗組員約4000人中44%にとどまっていますが、それでも155人の感染を確認。もはや任務継続は不可能
    な状態です。
     さらに、4月以降、フィリピン海などに展開するはずだった米海軍横須賀基地(神奈川県)所属の原子力空母ロナルド
    ・レーガンの乗組員にも感染が拡大。出港の見通しはたっていません。同基地内では3月末現在で5人の感染が確認さ
    れていますが、米国防総省は基地ごとの感染者数を非公表としたため、その後の状況は覆い隠されています。
     米国防総省によれば、軍属や家族を含む感染者数は3日現在で1648人、死亡6人(グラフ)。米軍でこれだけ感染が
    拡大している理由は、地球規模で軍事基地網を築き、海外で複数の軍事作戦を行い、移動を繰り返しているからです。
    このため、米国防総省は3月13日から移動制限措置を取っています。米国の軍事的覇権主義と、常時介入態勢が、感
    染症への脆弱(ぜいじゃく)性をもたらしたのです。

     そして国連の動きだ。

      コロナ停戦 70カ国支持
                  国連総長訴え

     国連のグテレス事務総長が3月23日に「世界のあらゆる場所での即時停戦を呼び掛ける」と訴えたことに対し、これま
    でに国連加盟の約70カ国をはじめ市民社会のネットワーク・組織などが支持を表明しています。グテレス氏が3日の記者
    会見で明らかにし、「COVID―19(新型コロナウイルス感染症)とたたかうには平和と団結がどうしても必要だ」と強調しま
    した。
     グテレス氏は「今の世界でたった一つのたたかいは、新型コロナ感染症に対する共通のたたかいだ」と改めて指摘。
    「地球的規模の停戦の呼び掛けは世界中で共感を呼んでいる」と述べました。
     一方、呼び掛けへの「支持を表明することと実際に行動することとの間には大きな隔たりがある」と表明。停戦の実現に
    は困難が伴うと認めながら、「活発な外交努力が必要だ」「銃を沈黙させるため、平和を求める声を上げねばならない」と
    強調しました。
     シリアやリビア、アフガニスタンでの感染拡大の状況と停戦に向けた努力に触れ、すべての紛争当事者に対し「停戦が
    現実のものとなるよう、可能なことはすべてやる」よう強く求めました。
    「新型コロナ感染症の嵐はあらゆる紛争の現場に近づきつつある」と警告。「打ち勝つためにあらゆるエネルギーを注ぎ
    こまねばならない」と訴えました。

         我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか
               ポール・ゴーギャン



         「蜘蛛の糸」

             2020・4・5 

      斉藤美奈子さんが言う「桜の王様」に関するニュースだ。
     今日の「しんぶん・赤旗」のコラムは、東海の楽園・倭国の「桜の王様」が国民を想うお気持ちを素晴らしい
     プレゼントでお示しになられたということだ。王様の発想と行動様式は、慈父のそれであって、ほとんど古代
     の聖帝を思わせる。これを仁政(じんせい)と呼ぶそうだ。意味は、人民を慈しむ思いやりのある政治という
     ことだそうだ。
      すべての貧しい家庭の人たちが、朝、目を覚まして玄関に出てみると郵便受けに「希望の布マスク」が2枚
      セッツトで入っている、これによって人々は勇気づけられ、改めて聖帝の顔を思い浮かべ、感謝と感動で両
     手を合わせて涙を拭うのである。なんだか古い昔の紙芝居を見せられているような気がしないでもないが、た
     だ私の記憶に誤りがないとすれば、その紙芝居の主人公は「桜の王様」ではなくて義賊の「鼠小僧次郎吉」で
     あった。鼠小僧は江戸の後期に、大名屋敷を専門に荒らしまわった窃盗犯であり、金に困った貧しい者に、
     汚職大名や悪徳商家から盗んだ金銭を分け与えたという伝説があるが、事実は、盗んだ金のほとんどは博打
     と女と飲酒に浪費したということである。別のヴァージョンでは、税金を盗んで毎夜お友だちと美酒満腹の宴会
     を開いたというお話もある。こちらの方の主人公は「鼠小僧」ではなく、なぜか「靖国小僧」となっていた。
     紙芝居の想い出はこれまでとして、その問題のコラムを読む。

      「きょうの潮流」

      筆者宅は家族が花粉症で、日ごろからマスクを備蓄しています。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大が
     長引き、ついに底が見えてきたので、ドラッグストアの行列に並ぶことになりました▼最寄りの店には「在庫な
     し」の張り紙が。自転車で必死に走り、2キロ先の店についたのは開店30分前でした。すでに100メートル近
     い列。出遅れに後悔しましたが、何とか7枚入りを1袋だけ確保できました▼そんな庶民の“右往左往”ぶりを
     みて、「施しもの」を思いついたのか。安倍晋三首相が突如表明した、各家庭への布マスク2枚の配布です。
     ある朝、郵便ポストを開けたらマスクが届いていた、さぞや国民は喜ぶだろう、と▼そう思っていたのかもしれ
     ませんが、あぜんとしました。マスク不足はもう1月下旬から続いています。「増産する」と2カ月以上も言い続
     けながらいっこうに改善されず、その結果がこれか、と。この「アベノマスク」は、「物笑いの種」として米国内で
     も報じられ、全世界で失笑の対象になりました▼最大の問題は、このマスク配布案は専門家会議の意見を踏
     まえていないことです。感染予防の効果も疑問視されています。専門家の意見を聞かずに決めた一律休校要
     請がもたらした混乱から、この人は何も教訓を学ばなかったのでしょうか▼国民が本当に求めているのは、長
     期にわたるコロナウイルスとのたたかいの中、生きていく上での確実な補償と正確な情報です。布マスク2枚に
     希望を見いだせるはずがありません。

      安倍首相が「希望の布マスク」プレゼントを発表したのが4月の1日の事だったので、世界の人々は最初は不
     謹慎な奴だと思いながらもエイプリル・フールの悪い冗談だと受け止めたのだが、数時間後、それが安倍首相
     の本気の感染拡大阻止の対策であると確認できた時、この仁政の底なしの狂気に言葉を失った。
      「施し(ほどこし)」とは辞書によれば、恵み与えること。また、そのもの。布施(ふせ)。施与。「施しを受ける」
     「施しを乞う」と言った解説が出てくる。
      「プレゼント」には、贈る側と、受け取る側に前提としての上下の関係はないが、「施し」は、ある意味では、上
     下関係の確認であり、それの再更新である。そして、この上下関係は社会的な地位の差であり、同時に経済的
     な格差も承認している。では、私たちは施しを受ける身分の者なのか、命が危険にさらされているこの朝、私た
     ちは郵便受けに入れられた2枚のマスクに感謝し、この絶望的な状況に自己責任の覚悟で耐え忍ばなければ
     ならない存在なのか、そうではないだろう、と私は思うのだが。
       この絶望的な状況を解決するためには何が必要なのか。
      思うに、こうした状況下で為政者が語る精神論は、彼の無能と無責任を証明する以外のなにものでもない。
      「無為無策」とは、計画が何もないこと。また、何の対策も立てられず、ただ手をこまねいていることである。
       クルーズ船ダイアモンドプリンセス号は1月20日、横浜港を出発し、鹿児島、香港、ベトナム、台湾、および
      沖縄に立ち寄り、2月3日に横浜に帰港した。この時点でクルーズ船には、乗客2、666人、乗員1、045人、
      合計3、711人が乗船していた。以上が事の始まりである。
      既に2カ月が経った。今日現在で国内の感染者数は3271人、死者は70人だ。
      そして、出て来た対策はすべての家庭に2枚の布マスクの施しである。
      もしも2枚の布マスクで命が助かるとしたら、その意味は、家族構成が2人以上の場合は、3人目からは見殺し
      ということである。誰がその3人目となるのだ。マスクが届いたその日から、その家庭は地獄となる。希望のマ
      スクとは、一本の蜘蛛の糸である。
 
       「阿呆はいつも彼以外のものを阿呆であると信じている」
                     芥川龍之介

     ※ WHO(世界保健機関)は、布マスクの感染予防の効果について、「布マスクの採用は推奨しない」としている。
       布マスクは目が粗く、ウイルス防護にほとんど意味がないということだ。



 
            「世界の中のお馬鹿」

                    2020・4・4    

    新型コロナウイルスは世界中を恐怖のどん底に突き落とした。
   この恐怖は、人を選ばない。変な言い方になるが、ある意味では平等である。しかし、感染から快癒となると、人は選ばれる。
   貧富の差が、そのまま生死を分ける。そして、富裕層はその事を知っているから本気で救済に動こうとはしない。
    今日の新聞では、「国民生活守る 各国・地域の姿勢は」と題する記事があった。各国の指導者は何を語っているのか。

    「人々がどれほどの不安をいだいているかを理解している」「自営の人々は、英国の労働力にとって不可欠だ」
                英国  スナク財務相
 
    「政府が国民に家にとどまるよう要求するのなら、国民の安全を保障することが不可欠だ」
                スペイン  イグレシアス副首相

    「アーティストは今、生命維持に必要不可欠な存在」「皆さんを見殺しにはしない」
                ドイツ   グリュッテルス文化相

    「かつてない事態には、かつてない対策が必要だ」
                カナダ  トルドー首相

    「オーストラリアの労働者の雇用を維持し、この困難な状況のなかで希望とより多くの確実性を提供する」
                オーストラリア  モリソン首相

    「一番困難な人々に力を与えなければならない。そうした人々を優先し、失業の危機に直面した労働者の雇用を保護する
    必要がある」
                韓国  ムン・ジェイン大統領

    「国際社会の各メンバーが力を結集し、共同して挑戦を克服する必要がある」
                台湾  蔡英文総統

    「全世帯に布マスクを2枚届ける」  
                日本  安倍晋三首相

      ここで問題です。以上の発言者の中に正真正銘のお馬鹿さんが一人紛れ込んでいます。それは誰でしょう。分かる人は
     手を挙げてください。なんとも退屈なつまらない授業だ。問題があまりにも簡単すぎる。お馬鹿のアベノマスクと言えば、今や
     世界中の幼稚園児でも知っている。それほどまでにコメディアン(道化師)としては有名なのだ。芸名は、ポエムのシンシャン。
     業界での通名は靖国小僧。名刺の肩書は、長州一家・お馬鹿の三代目。
      英国オックスフォード大学の研究者らが発表した調査結果では、3月20日までの集計で、人口100万人あたりで見た各国
     の検査件数を比較すると、日本は117人にとどまり、ドイツ(2023人)の17分の1にしかないということだ。韓国は6148人、
     オーストラリアは4473人だそうだ。日本の検査件数は極端に少ない。厚生労働省の今月1日の発表によると、2月18日~
     30日に日本国内で行ったPCR検査は約5万6700件。一方、ドイツでは3月15日の時点ですでに16万7000件に達してい
     たということだ。何かがおかしい。このことについて一つの答えが在日アメリカ大使館から出ている。
      国際ジャーナリストの高橋浩祐さんは、次のように報じている。

       在日アメリカ大使館は4月3日、日本に滞在するアメリカ国民に対し、帰国を強く促す文書をホームページ上に掲載した。
      その中で、「幅広く検査をしないという日本政府の決定によって、新型コロナウイルスの有病率を正確に把握すること
      が困難になっている
」と指摘した。同盟国のアメリカから、日本の検査不足が指摘される形となった。
       ヘルスアラート(健康に関する注意喚起情報)と題した掲載文書は、まず日本全体で過去72時間で、一日平均にして約200人
       の650人以上の陽性が確認されたことを説明している。
       そのうえで、「アメリカ国民が自国に帰国したいと望むのであれば、今にでもその準備をすべきである。アメリカに住む
      アメリカ国民ではあるものの、現在一時的に日本に滞在しているアメリカ人は、無期限に日本に滞在する用意がない
      限り、直ちに帰国準備をすべきである
」と述べ、アメリカへの帰国を強く呼びかけている。
       そして、アメリカとヨーロッパに比べて、日本の感染者数と入院数が比較的少ないとした上で、「幅広く検査をしないという日本
      政府の決定によって、新型コロナウイルスの有病率を正確に把握することが困難になっている」と指摘している。
       日本で感染者数が急増したのは、オリンピックの延期が決定してからである。この日から靖国小僧と緑のタヌキこと小池百合子
      婆さんの発言内容が変わった。野放しから自粛である。靖国小僧は錯乱状態で千鳥足、学歴詐称の疑いをもたれている緑のタヌ
      キは例によってカタカナを連発してありもしない教養をひけらかす厚化粧の日々。
      これでいいのか、ニッポン。

 


 
      「大江戸瓦版」
      
             2020・4・3

    今年もまた4月1日付の大江戸瓦版が手に入った。午後の7時、郵便局の人が届けてくれた。
   送り主は、ご存知港ヨコハマの小野さんである。この日、4月1日は世界のどこでもエイプリル・フールだ。まあ、日本の
   場合は靖国小僧が総理大臣になってからは1年365日の毎日がエイプリル・フールで、真実というものが何処を捜して
   も見つからないのだが、その理由はと聞けば、黒塗りの技術とシュレッダー機能が高く、瞬時にして消し去ってしまうから
   だと靖国小僧の子分たちが自慢していた。何だか雲切仁左衛門の一党である。早い話が、泥棒と詐欺師と人斬りが集ま
   って一家を立ち上げたのである。ファンクラブの名称は日本会議とか言うそうだ。協賛団体は合同結婚式で有名な統一
   協会である。名前だけ聞くと宗教団体のようでもあるが、実はこの二つの団体は固有の教義は持たず、神仏混淆にさら
   にキリスト教をかき混ぜ、またさらにその上にイスラム教をまぶしたとても贅沢な社交クラブなのである。こういう特殊な
   団体をフランス人は「カルト」と呼ぶそうだ。日本語では淫祠邪教という。
    それはともかくとして、私がいま手にしている大江戸瓦版は関東地区では「東京新聞」と呼ぶそうだ。この新聞は中日新
   聞の関東版で、中日新聞全体の発行部数は全国紙の毎日や日経や産経を上回っていて、全国ニュースを主体とする紙
   面構成となっているということだ。あの望月衣塑子さんがいる新聞社である。これだけでこの新聞社の性格と姿勢が了解
   されるか、朝日や毎日よりもリベラルである。望月さんの名前を知ったのはこの2・3年のことだが、こういう新聞をもう10
   年近く小野さんは読ませてくれているのである。1日に頂いた越の国の銘酒「越乃雪月花」が気付け薬だとすると、この新
   聞は痴呆防止薬か、それとも精神安定剤か、いずれにしても良薬である。それが証拠に、私は北の海辺の町にありながら
   花の大江戸でのペスト流行による混乱を、あのアルジェリアのオラン市の医師ベルナール・リューの眼でもって正確に知る
   ことが出来る。東京新聞は次のように伝えている。

    「1」 東京都は31日、新たに78人の新型コロナウイルス感染が判明したと発表した。1日の感染者数として最多を更新
       した。既に感染していた患者のうち50~70代の男女7人の死亡も明らかにした。大阪でも最多の28人が判明。
       全国の増加幅は初めて200人を超え240人となった。国内の感染者の累計は、クルーズ船の乗船者と政府チャー
       ター便による帰国者を除いて2千人を上回った。
    「2」【ジュネーブ共同】米ジョンズ・ポプキンズ大の集計によると、新型コロナウイルスの感染者が31日、世界全体で80
       万人を超えた。29日から2日間で10万人増えた。死者は3万8千人を上回った。
    「3」 1月末はまだ、この危機を政治利用しようという空気があった。野党議員が「桜を見る会」の問題を追及すると、自
       民党幹部がツイッターで「感染症について質問しない感覚に驚いている」とつぶやいたり、感染拡大について「緊急
       事態の一つの例。憲法改正の大きな実験台だ」と発言する長老議員がいたり・・・。当時はまだ「中国の問題」だった。
        2月。国内初の死者が出たのが13日で、安倍晋三首相が、小中高校などを休校するよう要請したのは27日だ。
       徐々に緊迫してきたが、それでも26日に首相補佐官など複数の自民党議員が政治資金パーティーを開いたことも
       報じられている。

     東京新聞には「こちら特報部」という頭脳集団があって、年に1回、4月の1日に世界を震撼させる大論文や新発見を
    発表する。今年の第一報は、東京・新宿から特急で1時間半の処にある奥関東・金銀銅温泉で野生のサルが湯船を独
    占したというファンタステックなニュースだ。タイトルは「猿インバンド」。インバンドとは一般的には、「外国人が日本を訪
    れる旅行」のことを指す言葉だが、山から下りて来たサルの御一行様がのんびり露天風呂を楽しんだということか。
     東京新聞の名物はもう一つある。「本音のコラム」だ。
    1日は文芸評論家の斎藤美奈子さんが登場した。以下に転写する。

     

    
     小野さん、有難うございました。
    歯は上下ともに入歯になってしまったけれど、まだ杖もつかず自分の足で歩いているよ。

        感謝



       「アベノマスク」

         2020・4・2

     昨日の参院決算委員会で、共産党の大門実紀史議員が新型コロナウイルスの感染拡大と政府の「自粛要請」により、深刻な
    打撃を受ける中小企業への支援と、働く人たちの雇用を守る実効性のある対策を迅速にとるように安倍晋三首相に迫った。
    この提言の中で、大門さんは「直接支援 実現努力を」と海外の例を挙げた。そのくだりを新聞から書き移す。

       「自粛と一体の補償原則に」

    大門氏は、安倍首相が「リーマン・ショック級の出来事が起きない限り消費税は増税する」として増税を実行したと指摘。首相が
   新型コロナの経済対策を「リーマン・ショックの規模を上回る」としているとし、「リ-マン・ショック以上の出来事が起きたということ
   だ。ならば消費税減税を検討すべきだ」と重ねて求めました。
   【中略】大門氏は、新型コロナによる損害を対象として中小企業に500億ユーロ(約6兆円)の給付を決定したドイツの事例を紹介。
   日本でも、感染拡大で深刻な影響をうける中小企業に対し損害を補填する直接支援をするよう迫りました。
    ドイツでは従業員5人以下(フルタイム担当)の事業者に、3カ月分の資金繰り支援として最大9000ユーロ(約110万円)を
   一括給付。従業員10人以下の事業者には同じく最大約180万円を支給します。ケースによっては2カ月分の追加支給もあり、
   文化・芸術分野のアーティストにも適用されます。

    新聞の海外ニュース欄を見ると、1日現在で世界の死者は4万人を超えている。
   国別では、イタリアが12428人、スペインが8464人、米国が4080人、フランスが3532人、中国が3310人、イランが2898人、
   英国が1789人、オランダが1039人となっている。国内の感染者は3420人、死者は84人(クルーズ船などを除く)。
    そうした中、昨日、安倍首相は5000万世帯へマスク2枚を配布すると発表した。マスクが各家庭に届くのは四月末ということだ。
   医療体制を強化するとか、新薬の開発を急ぐとか、休業・休職期間の補償をするとかと言うのであれば対策として理解できるが、マ
   スク2枚で命をつなげというのは何だか新興宗教の世界だね。この男、頭は大丈夫なのかしら、今に始まったことではないか。

     

    ところでだ、家族が二人以上いる家庭はどうするのか。
   元プロ野球選手でタレントの長嶋一茂(54)は、マスク2枚を思いついた人物に対し「私もバカですけど、こいつはもっとバカなんだ
   なと思う」とバッサリ。
    「アベノミクス」が「アホノミクス」に格上げし、ここにきて「アベノマスク」とさらに一段上がったということか。
   福島では県民を疫病神扱いし、沖縄では県民を土人扱いし、今度は全国民を乞食扱いか、そして本人は毎夜の美食三昧、女房の
   アッキーは悪党共を引き連れたの花見の宴。何とかならないのか、このお馬鹿の二人。





     「四月は残酷極まる月だ」

         2020・4・1 

    長かった冬が終わって今日からは四月だ。この50年、四月は必ず西脇順三郎さんの訳によるエリオットの
  『荒地』を開くことから始めてきた。

    西脇さんの全集を遺してくれたのは父親だ。父親が亡くなったのはもう27年も昔のことだが、この歳になって
  親の有難みが分かるとは、我ながらまことに救いようのない愚か者である。

   では恒例の儀式を始めよう。手にした我が宗の祈祷書は西脇順三郎の訳による『荒地』だ。

           1 埋葬

        四月は残酷極まる月だ

     リラの花を死んだ土から生み出し

     追憶に欲情をかきまぜたり

     春の雨で鈍重な草根をふるい起すのだ。

     冬は人を温かくかくまってくれた。

     地面を雪で忘却の中に被い

     ひからびた球根で短い生命を養い。

     シュタルンベルガ・ゼー湖の向こうから

     夏が夕立ちをつれて急に襲って来た。

 

        さわやかに吹く風は

        ふるさとへ

        わが愛蘭の子よ

        君は何処にさまようや

               「訳注」

        1「埋葬」

      「四月は残酷・・・・ひからびた・・・・」 この7行は四月の月の情景であって、チョーサーの『カンタベ
    リー物語』の序曲を連想させる。しかしその月は悩ましい月で春のめざめで、寧ろ残酷に思わせる月だ。これ
    に反して冬は地中の世界で静かな期節であるとして考えられている。そしてこの節のテーマとしては死と復活
    の最初の暗示である。

      この冬の間、私が読んだシェイクスピアは小田島さんの『リア王』『テンペスト』『ハムレット』の三冊と、
   福田恆存さんの『ハムレット』『オセロー』『ヴェニスの商人』、三上勲さんの『リア王』『マクベス』、中
   野好夫さんの『ロイオとジュリエット』だ。作品としては7本だ。

     シェイクスピアの戯曲全作品は37本だというから、旅は始まったばかりということか。一説によると、最近
   新たに3本が発見されたと聞く、とすると全作品は40本ということになる。気の遠くなるような旅程だね。

    しかし、最初に立てた誓いは守らなければならない。どういう形になるにせよ、全作品を集めて立派な書棚を作
   らなければならない。父親が西脇さんの全集を遺してくれたように、私も父親としての務めを果たさなければ
   ならない。


     『西脇順三郎全集』第三巻、138頁を開く。シェイクスピア「ソネット詩集」第18番。

君を夏の日にたとえても

君はもっと美しいもっとおだやかだ

手荒い風は五月の蕾をふるわし

また夏の季節はあまりにも短い命。

時には天の眼はあまりにも暑く照る

いく度かその黄金の顔色は暗くなる

美しいものはいつかは衰える

偶然と自然のうつりかわりに美がはぎとられる

だが君の永遠の夏は色あせることがない

君の美は失くなることがない

死もその影に君を追放する勇気はない

君は永遠の詩歌に歌われ永遠と合体するからだ

人間が呼吸する限りまた まなこが見える限り

この詩は生き残り、これが君を生かすのだ。


      四月1日、この聖なる夜、詩神に捧げる酒は純米大吟醸「越乃雪月花(コシノセツゲツカ)」、米どころ新潟の一本である。
     これは港ヨコハマの釣友・小野さんが痴呆予防の気付け薬としてわざわざこの日を選んで送ってくれた医薬品である。
     「酒は呑むべし、百薬の長」と言うではないか、先に届いたメールには、「英気を養え」と励ましの言葉があった。
     持つべきものは友である。
      この酒がどういうものであるかは酒造のホームペイジに聞く。

       妙高酒造の創業は文化12年(1815年)。日本スキー発祥の地としても知られる新潟県上越市に蔵を構え、越後富士と
      称される秀峰「妙高山」の麓、頸城平野の風土の中で育まれる妙高酒造には、その秀峰の名にちなんだ従来からの「妙
      高山」という銘柄に加え、品質をより一層吟味した「越乃雪月花」というワンランク上の銘柄があります。
       越乃雪月花は、全量を本醸造以上の特定名称酒のみで仕込まれる吟醸酒がメインの特約店限定銘柄で、原料米には
      地元新潟県産の良質の酒造好適米、仕込水には特に神経を使い、独自の水源から汲み上げる妙高山系のマイルドな超
      軟水の伏流水を仕込水に、自家培養した独自の妙高酵母と平田杜氏の理詰めされた緻密な酒造りによって、日本酒本来
      の旨みを追求した個性豊かな素晴らしい酒が丁寧に醸造されています。
      淡麗辛口のイメージが強い新潟清酒の中にあって、伝統を土台に厳選された原料と創意工夫に満ちた造りによって醸しあ
      げる越乃雪月花は、品格のある香味に、酒の旨みが溶け込んだ絶妙なバランスを誇る美酒です。

        私という人間は餓鬼の頃から単純そのもので、複雑な事は考えられないし、また出来ない。
       酒の話に戻すと、酒を呑むのは勿論好きだが、目の前にある酒の瓶を眺めて、あれかこれか、あれでもないこれでもない、
       と様々のことを連想したり追想したりする時が、一番幸福なのである。

            我思うに飲酒には五つの理由あり。
          友あらば飲むべし。良酒あらば飲むべし。
          喉渇きたらば飲むべし。または、喉渇く恐れあらば飲むべし。
          あるいは、いかなる理由あれども飲むべし。


       小野さん、どうも有難うございます。
      この冬は、「聡明になるまでは、老いるべきではなかった」の苦い想いを噛みしめる毎日でしたが、ここに来てようやく復活の
      準備が出来たようです。この気付け薬は神仙の霊薬か、呑めばたちまち邪気を払って清浄の地に人を導く。静謐のひと時、
      すなわち祝福の酒、命の水である。

             友情に感謝。
                         北の海辺の町から     風狂散人記す。


 
       「一陽来復」

          2020・3・24


        雪きえば ゑぐの若菜もつむべきに 春さへはれぬ深山べの里

    【現代語訳】  雪が消えればゑぐ(多年草のオモダカ)の若菜も摘めるのに。春になっても晴れない山深い里。

               曾禰好忠(そねのよしただ)   中古三十六歌仙に一人。

     朝の8時、3月も後数日で終わるというのに未練がましく小雪がちらちらと目に入ったが、何が何でも今日で冬を
    終わらせようと残雪を踏みつけながらスコップ、スノーダンプ、鶴嘴の除雪の道具を物置にしまった。この地ではま
    だ桜は咲いていないけれども、今日からは春だ、と心に決めた。
     私の名前には「雪」の一文字が入っているのだから、冬は決して嫌いな季節ではないけれども、今年に限っては
    この「汚れてしまった悲しみの季節」が1日も早く終わることを願う。
     一陽来復、無学な私が「易経」など知る由もないが、ただ単純にこの四字熟語に変化への希望を託す。
    冬が終わって春がくること、悪いことが続いた後に幸運が開けること、季節が変わって野山が色づき、私の内面の
    状況にも再生の歌が沸き起こること、まだ70のほんの若造だ、中原中哉の詩に酔っている場合ではない。
     四月になればまた庭いじりを始めよう。愚者の自給自足、土を起こし、種を蒔き、水を与え、一日の労働を終える。
    そして、夕暮れ時にはシェイクスピアを読み、命の水で喉を潤す。これで花(愛)と詩と酒は揃った。
     苦しみは人を成長させ、悲しみは人を優しくさせ、辛い日々は人を豊かにする、そう在りたいと願う。
    老愁に耐える、耐え抜く。
    春よ、来い。命の春よ。


 
       「ヨコハマ通信」

          2020・3・23

    この月の13日の港ヨコハマの釣友・小野さんから久しぶりにメールが届いた。
   小野さんは政治や音楽の領域において新たな才能や運動を発見する独特の臭覚の持ち主で、そういう方面での
   「ユーレイカ(我、発見せり)」を度々知らせてくれる。それで北国の海辺の町の廃屋で余生の真似事を遊ぶ愚かな
   老骨にも都会の出来事、特に若い人たちの怒りと響きをを知ることができる。
    先ずは、届いたメールを転写しよう。

         「ヨコハマ通信」  3月13日
     

     新型コロナウイルスがさまざまな方面に影響を及ぼしています。
    釣り業界も新年から春にかけては新製品のショーが続くのですが、 2月以降のイベントはほとんど中止に追い込
    まれました。

    北海道も大変そうです。お近くの皆さまはご健勝でしょうか。
     音楽業界も大変そうで、ライブハウスが感染拡大要因の槍玉にあがっています。
    そんな中で、 ライブを決行した歌手がいた。 自粛を呼びかけた歌手もいた。
    そしてここに一人、「だって会場空いてるんやもん」と無観客ライブを演った歌手がいます。
    aikoという歌手です。 彼女のファンには熱狂的な人が多い。
    aikoが好き過ぎてライブに行けない」と言う僕の妻もその一人です。
    当然、ライブチケットを取るのは至難の業と聞いています。
    そんなファンたちの前でのライブを何よりも大切にしている彼女が、無観客ライブを行なった。しかもその一部始
    終を今、インターネットで公開しています。

    今朝、それを観ました。僕自身はファンではないのですが、 魂を震わせるようなライブに涙が止まらなくなりました。
    伝わると信じて歌い続けるaikoの歌は、心の奥までまっすぐに届いて響いた。
    動画は15日まで開かれています。中本さん、よかったら観てください。聴いてください。
    とはいえ、趣味ではないかもしれないので、 その場合は奥さまや娘さんたちに勧めてみてください。
                              
                                        ヨコハマ   小野

     「aiko」って誰だ?と中学2年生の娘・胡桃に聞いてみたら、さすがに娘は知っていた。これはほんの一例だが、最近
    こういうことが多い。娘たちにとっては当たり前の風景に過ぎない「今と此処」が、父親にとってはまったくの未知の異境
    であるということ。これは音楽状況に限らず、生活全般に及んでそうした時間差を感じることが多い。
    確かに、私はテレビを観ないし、スマホも持っていないので、知覚する情報量は世間の人たちと比べると圧倒的に少なく、
    また速度も遅い、と思う。しかし、原因はそんなところにあるのではない。認めたくないことだが、本当は私の感受性の老
    衰だろう。
     シェイクスピアは「聡明になるまで、老いるべきではなかった」と言ったが、残念ながら私は、聡明になる前に、どうやら
    老いてしまったようだ。まさかね、まだほんの70歳だよ。
     
      小野さん、いつもありがとう。

     ヨレヨレ、ボロボロ、クタクタ、でも生きているよ。無頼の一筋を生き抜いているよ。

              おもしろや今年の春も旅の空
                                     松尾芭蕉

     


 
       「曲学阿世の徒」

         2020・3・22

     新型コロナウイルスの対策を議論する政府専門家会議というものがある。
    その会議が19日夜、国内の感染は一程度抑えられていると分析しつつ、「一部地域で感染拡大が継続しており、
    大規模流行につながりかねない」との見解を公表した。
    欧州で起きているような爆発的な患者の急増(オーバーシュート)が突然起きることにつながる恐れがあると判断
    したということだが、その後に「爆発的な増加が起きると地域の医療体制が崩壊し、本来なら救えた命を救済でき
    なくなりかねない」と強調したということだ。
     優秀な専門家が集まって議論をした上で発表された対策というのが、この程度のものなのか、理解に苦しむと
    言うより、理解すべきことがまるでないではないか。この発表のどこに対策と呼べるものがあるのだ、これではま
    るで占い師の天気予報か競馬の予想屋の漫談ではないか。無為無策を恥じることもないこの会議はアリバイ作り
    のお飾りである。
    「一程度抑えられている」といった口が次に「オーバーシュートが起きる恐れがある」という。さらに「オーバーシュー
    トが起きると地域の医療体制が崩壊する」と他人事である。全く持って無責任な連中である。
     国民が専門家の諸先生に聞きたいのは、危機に対してどのように対応したらよいのかということであって、科学的
    な根拠に基づいた「状況への対策」である。
     この会議によく似たものに「原子力規制委員会」というものがある。看板には「規制」を掲げているが、実態は「原
    子力推進委員会」というもので、その役割は国民の安全確保にあるのではなく、業界の代理人であって、いかにし
    て再稼働への道を開くかということにある。従って、ここでは科学的根拠なるものは必要とされない、資料は改ざん
    され、あるいは隠蔽されて、情緒的な安全神話がばら撒かれる。
     安倍晋三政権は、「世界で最も厳しい規制基準に適合すると認められた」(エネルギー基本計画)としながら、5年
    近くもテロ対策施設を棚上げしたまま運転させてきた。その「世界で最も厳しい規制基準」とはどこの国との比較で
    言っているのか。フクシマ以降、世界は脱原発に舵を切り変え、再生可能エネルギーを中心としたエネルギー政策
    に転換している。再稼働などと言っているのは日本だけである。
      結論、日本の政府周辺には有識者とか専門家とか呼ばれる人間はひとりもいない。どれもこれも曲学阿世の幇
    間芸人である。
     だから、必要な情報は自分で探し出し、自分で確かめなければならない。
    21日(昨日)の「しんぶん・赤旗」の第1面(2・3面に続く)から少し書き写す。

         新型コロナQ&A
                健康・暮らし・子ども どう守る    しんぶん・赤旗  3月21日

     新型コロナウイルス感染拡大が大問題になっています。感染拡大を防ぎ、命と健康をどう守るか、暮らしと営業、
    子どもと教育をどう守るか―Q&Aで考えます。日本共産党はみなさんの不安に寄り添って、解決をめざす活動に
    全力をあげます。

    どんなウイルス?

    Q 新型コロナウイルスとは、どんなウイルス?

    A 人に感染するコロナウイルスは6種類知られていました。このうち4種類は一般的な風邪の原因となるウイルスで、
      ほとんどの人が6歳までに感染し、多くは軽症です。あとの2種類は動物のコロナウイルスが人に感染し、人から人
      にうつるようになったと考えられるもので、中国圏を中心に流行したSARS(サーズ)と中東を中心に拡大したMERS
      (マーズ)です。
      7番目の新しいウイルスが今回の「新型」で、コウモリが感染源の可能性があります。中国の感染者のデータによれ
      ば8割が軽症で、重症・重篤例は2割となっています。

        検査体制は大丈夫?

      Q どうしてなかなか検査してもらえないの?

      A 要因のひとつとして、日本の感染症対策の体制が年々弱体化していることが指摘されています。

       日本医師会の調べでは、医師がPCR検査を必要と判断したにもかかわらず、検査依頼を受けた保健所が拒否した
      事例が、2月26日から3月16日正午までに26都道府県で290件ありました。日医が記者会見で「それぞれの地域で
      余力がなかったのが一番の背景ではないか」と指摘したように、全国に472ある保健所は1995年当時と比べ、ほぼ
      半減しており、職員数も激減しています。
      国立感染症研究所も研究費や研究者数が削減され続けています。
      PCR検査が6日から保険適用されたことで、検査が必要だと判断した「帰国者・接触者外来」の医師は、保健所を経由
      することなく民間の検査会社や大学に直接、検査依頼を行うことが可能になりました。しかし、6日から16日までに行わ
      れた検査1万4275件のうち、保険適用の検査は計413件(1日平均37件、19日発表時点)にとどまっています。
       日本共産党は、医師が必要と判断した検査を速やかに行うため、感染症対策を担う組織・人員体制や感染防護体制
      の抜本強化とともに、公立・民間医療機関や大学など研究機関への抜本的な財政措置を強く求めています。


    「何言ってるかわからない」と言えば国民民主党の小沢一郎さんがこんなことを言っている。「デイリースポーツ」の記事だ。

    小沢氏、桜質問の答弁「その中において」連発の安倍首相に「何言ってるかわからない」

               3/20(金) 9:10配信      デイリースポーツ

     国民民主党の小沢一郎衆院議員が20日、公式ツイッターに新規投稿。3月4日の参議院予算委員会で、
    桜を見る会前夜祭に関する立憲民主党の福山哲郎幹事長の質問に対し、安倍晋三首相が激しく動揺して
    意味不明の答弁を繰り返したという報道を引用し、「何を言っているか自分でもわからないのだろう」と苦言を
    呈した。
     小沢氏は、福山氏の「料理は無料ですか?」という質問に対する安倍首相の答弁が「その中においてですね、
    その中において、この中身についてでございますが、これはですね、基本的にどういうこの中身になっているか」
    というものだったと文章で再現した。
     その上で、小沢氏は「人間、嘘をつき続けると、最後はこうなる。何を言っているか、もはや自分でもわからな
    いのだろう。国民はこれが総理なのだという自覚を」と訴えた。


 
       「悪徳の栄え」

        2020・3・21

    まず、昨日の新聞のコラムを転写する。

       きょうの潮流    2020・3・20  しんぶん・赤旗

    闇のなかで行われた前代未聞の不正。その舞台となり、手を染めることを強いられた人たちからは驚きと憤り
   の声が上がったといいます。そこまでやるのか▼安倍首相の妻、昭恵氏らが関与した小学校に国有地が異常な
   値引きで払い下げられた森友問題。取引の経緯を記した財務省の公文書は改ざんされ、首相夫妻や政治家に
   かかわる記述は削られていました。誰が何のためにやったのか。それを闇にほうむろうとして▼すべて佐川局長
   の指示―。無念さのなかで命を絶った近畿財務局職員の妻が国と元理財局長を提訴しました。財務省がいかに
   無理筋なことを押しつけたか、国民や国会を欺いていたか。公表された職員の手記や遺書が生々しく伝えていま
   す▼「謝っても、気が狂うほどの怖さと、辛(つら)さ。こんな人生って何?」。公務員としての矜持(きょうじ)も、誠
   実な生き方も奪われた絶望。訴えた妻は、いまでも夫のように苦しんでいる人を助けるためにも、すべてを明らか
   にしてほしいと強く願いながら▼この間の数々の不正の発生元はどこなのか。森友問題は加計や桜疑惑にも通じ
   る、「公」よりも「私」を優先させてきた首相や政権の際立った姿をあらわにしました▼都合の悪いことは隠される。
   いまのコロナ禍に対する政策や首相の呼びかけに多くの人びとが信頼を置けず、試練に立ち向かう一体感を築
   けないのも、こうした疑念がいつまでも拭えないからでしょう。公共や国民の命がないがしろにされる政権が居座る
   ことこそ、この国の不幸です。

    この件について「日刊ゲンダイ」と「朝日新聞」は次のように報じている(3月19日付)。

      森友文書改ざん 財務省“死人に口なし”で疑惑再燃潰しの卑  日刊ゲンダイ 

     森友学園を巡る公文書改ざん問題で、2年前に自殺した財務省職員・赤木俊夫さん(享年54)の妻が18日、
    国と佐川宣寿元国税庁長官を提訴した。同日発売の「週刊文春」では赤木さんの遺書や、決裁文書の改ざんは
    「すべて、佐川局長の指示です」と書かれた手記などを公表。国会でも取り上げられた。
     参院財政金融委員会で立憲民主党議員は、改ざんの経緯について財務省がまとめた報告書と手記の内容が
    かなり違うと指摘。もう一度、調査をし直すべきではないかと迫ったが、財務省側は「調査を尽くした結果をお示し
    した。新たな事実は見つかっていないと考えられることから、再調査を行うことは考えていない」(茶谷栄治官房長)
    と木で鼻をくくったような対応だった。

        ■名指しの6人は全員出世

      「財務省は17日に文春の早刷りを手に入れ、政務三役や財金委の委員など関係者に『手記の内容は誤りがあ
     る』『報告書がすべて』などと“ご説明”に回っていた。蒸し返されないよう、必死でフタをしています」(与党国対関係
     者)。
      麻生財務相はこれまで、赤木さんを弔問しないのは「遺族が来てほしくないということだった」と説明していたが、
     文春報道で遺族が麻生氏の弔問を望んでいたことも分かった。財務省側が「マスコミ対応が大変だから」と言って、
     勝手に遺族側から弔問を断ったことにしていたのだ。
      麻生氏は「お悔やみ申し上げる。公文書改ざんは由々しき問題で遺憾の極み」と原稿を読み上げたが、それくら
     い自分の言葉で語れないのか。 
      財金委では、手記で「刑事罰、懲戒処分を受けるべき者」と名指しされた佐川理財局長(当時)ら6人の現ポストも
     明らかになった。国税庁長官、横浜税関長、外務省駐英公使など、ことごとく出世している。
     「ぼくの契約相手は国民」が口癖だった実直な公務員が改ざんを苦にして死を選び、指示した側は出世する。こんな
     不条理を放置していいのか。
     「安倍首相が国会で『私や妻が関わっていたら総理も議員も辞める』と口走った直後から、佐川氏の指示で改ざんが
     始まった。改ざん問題の本質を明らかにする必要があります」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)

      “死人に口なし”では本当にやりきれない。
        安倍首相、自殺職員の手記に「胸痛む」 でも再調査否定  朝日新聞

         
      森友学園を巡る公文書改ざんが再び国会論戦の焦点に浮上している。自殺した財務省近畿財務局の職員の遺族
     が18日、国などに損害賠償を求めて提訴。野党は19日の国会で安倍晋三首相を追及した。
      首相は19日の参院総務委員会で、職員の手記を読んだことを明かし、「職務に精励していた方が自ら命を絶たれた
     ことは痛ましい出来事であり、胸が痛む思いだ。ご冥福をお祈りしたい」と述べた。
      ただ、野党議員が、改ざんのきっかけは首相の国会答弁だと指摘すると「手記の中には(書かれてい)ない」と反論。
     再調査については、検察の捜査や財務省の調査が終わっていることをあげ、否定的な姿勢を示した。
      再調査をめぐっては、麻生太郎財務相も19日の閣議後会見で「新たな事実が判明したとは考えられませんので、再
     調査を行うと考えているわけではない」と強調した。


      抑圧された者の無念の死に対して、抑圧した者が「胸が痛む思いだ」と白々しく言ってのける。
     忖度の共犯者たちは皆めでたく出世し、墓石の上で宴会を開く。なんとも醜悪極まりない。
     「死人に口なし」、これでいいのか。こんなことが許されるのか。
      共産党の清水忠史衆院議員は言う。

     「まじめに働いてきた職員が苦悩の末に命を絶ち、改ざんを命じた側は誰ひとり責任を取らずに出世した。このような
    不条理を絶対に許すわけにはいかない。他の野党と協力して徹底追及する」。

      最後にもう一つ、「レイバーネット」から転写する。

      残酷な「ドラマ」が私たちの現実にある〜『週刊文春』森友自殺職員の手記    渡辺てる子

     あるコンビニで最後の1冊を買った。こらえきれず車中でページを開いた。すぐに読むのをあきらめた。車中で嗚咽を
    我慢できなくなったからだ。帰宅して読んだ。動悸が止まらない。胸が苦しい。言葉が刺さる。不正を許さず、泣いて公
    文書改ざんを拒否した者が死に追いやられ、あっけらかんと「修正作業」を行う者がのうのうと生きている。こんな残酷
    な「ドラマ」が私たちの現実にある。
     「ぼくの契約相手は国民です」という清々しい信念を持つ者がなぜかくも苦しみ、自死に至り、ご遺族共々、死後まで
    も軽んじられなければならないのか。権力の腐敗に押しつぶされた一人のかけがえのない生命。自死というより憤死で
    はないか。
     取材した相澤冬樹氏は、佐川宣寿氏の自宅のインターホン越しに赤木俊夫氏が遺した「手記」を掲げた。文中には全
    く著されることのない相澤氏の怒りと執念をそこに感じた。
     夫の赤木氏の「後を追う」とまで言っていた妻の昌子さん(仮名)は、真相究明のための裁判を起こすという。醜く巨大
    な権力に闘いを挑む姿に畏敬の念を抱く。決して自死を美化はしたくない。だが、赤木氏の死を無駄にしないために、
    我々はこの事件を忘れてはならない。追及の手を緩めてはならないのだ。
     虚偽答弁を続けるばかりの「官僚」は、時の最高権力者への忖度にまみれた。その賤劣な構図の本丸を我々は「選
    挙制度」で生み出した。我々は、もう二度と赤木氏が苦しんだような状況を作るわけにはいかないのだ。(3月19日)




        「これでいいのか」

          2020・3・20

    スマホが全国的に全世代的に普及し、家庭に固定電話を置かない人が増えたのはこの数年のことだろうか。
   その実態が数字的にどうなのかは詳しくは知らないけれども、若い人たちの話を聴くと今はそれが常識なのだ
   と言う人もいる。スマホは多機能なので、その活用法は電話による送受信だけでなく、生活のあらゆる場面にお
   いて必要とする情報を提供してくれる。50・60代の人でもスマホが無ければ時間の潰し方が分らないという人も
   いる。そして、そういう人たちの多くは孤独な人間である。身近に日々の出来事について話し合うことができる家
   族や友人を持たない人という意味だ。そういう人たちにとってはスマホの価値は本来の携帯電話という機能にあ
   るのではなく、閉鎖された個人的な時空でのお友だちといった位置づけだ。
   ニュースを見る、音楽を聴く、画像を見る、写真を撮る、ゲームに興じる、見知らぬ人とのラインを交換する、その
   他色々。
    私はスマホを持っていないから、その便利さはよく分らないけれども、持っていないことで不便を感じたことは一度
   もない。しかし、余計なお世話ではあるが、いい大人が傍目も気にせず一心不乱にスマホに夢中になっている光景
   はどこか異様である。時々思うのだが、この人たちは他にやることがないのだろうか、もっと他にやるべきことがある
   のではないかと。
    追い詰められ、辱められ、踏みにじられ、孤独と不安と不満の中で明日が見えない状況、それでも無関心である、
   無感覚である。最後の一言は「そんなこと言ったって、どうせ世の中は変わらない」で終わる。
    なぜ自身を変えようとしないのか、なぜ社会を変えようとしないのか。
   一度も戦うことなく受け入れられる諦念、絶望を覚える前に受け入れられる諦念、権利も自由も夢幻と卑屈に笑う
   諦念、問題はこれだ。
    さて、ここで話を変えよう。老骨の社会勉強の時間だ。
   昨日の新聞にこんなことが書いてあった。

          フリーランスって?

            労働法制の保護なし


    65歳以上の労働者のフリーランス化を促す高年齢者雇用安定法等改正案が18日の衆院厚生労働委員会で可決さ
   れました。新型コロナウイルスでも不安定さが注目されているフリーランスとは、そもそもどういう働き方ののでしょうか。
    「フリーランスについての公式な定義は存在していませんが、一般的には人を雇っていないような方で、個人で、業務
   委託で働いているような方が多いと思われます」。厚生労働省の担当者はこう説明します。
    フリーランスは、個人事業主とも呼ばれ、企業に雇われない働き方です。商品個配、料金集金、ソフト作成などさまざ
   まな分野に広がっています。文化・芸能関係もその一つです。自分の特技や生活に合わせて働ける側面がある一方、
   労働法の保護がなく、労働時間の規制も、最低賃金の保障もなく、労災保険の適用も受けられません。健康保険は基
   本的に国民健康保険です。
    内閣府は昨年7月、フリーランスの人数を306万人~341万人ほどと推計する調査結果を公表してますが、この中
   には兼業・副業も含まれています。インターネットを介して単発・短期の仕事を受注する働き方です。都市部で増えてい
   る出前代行の「ウーバーイーツ」などが典型で「ギグワーク」と呼ばれています。
    フリーランス・個人事業主の中には、事実上、企業の指揮命令下で働いている人も少なくありません。実態は、労働者
   なのに労働法の保護を受けていないのです。ところが、安倍政権は「多様で柔軟な働き方」だとしてフリーランスの拡大
   を推進。雇用に伴うさまざまな責任を逃れようとする財界・大企業の要求に応えようとしています。
 



         「一人の公務員の自殺」

           2029・3・19

     暴言大王の麻生太郎がまたまた吐いた。暇な男だね。他にやることはないのかね。
    今回は「呪われた五輪」ときたよ。この老害は少年漫画の読み過ぎなのではないか。いつものことだけれども知性も風格
    もなく、ただひたすらに無邪気である。つまり、阿呆である。
     盟友の靖国小僧の方は、これまた「完全な形」での五輪を目指すと、延期または中止の逃げ道を用意しだした。
    これもゴルフと美食とポエムの高級暇人だ。高級といっても人格に関してのことではないよ。地位と収入のことだ。やっぱ
    り阿呆である。
     そんな中、次のようなニュースが飛び込んできた。まず、これを全文転写しよう。昨日の時事通信の配信だ。

      「全て理財局長の指示」自殺した近畿財務局職員の『手記』を公開...妻が国と佐川氏を提訴

                      3/18(水) 19:26配信

     学校法人「森友学園」を巡る公文書改ざん問題発覚後、国有地売却問題を担当していた財務省の近畿財務局の職員が
    自殺しました。この職員の妻が今年3月18日、「夫は改ざんを強制されて自殺に追い込まれた」として、国と元理財局長に
    慰謝料などを求めて提訴しました。

        森友・公文書改ざん問題

      『最後は下部がしっぽを切られる。なんて世の中だ。手が震える。恐い 命 大切な命 終止符』

     これは、財務省近畿財務局の職員だった赤木俊夫さん(当時54)が自殺する直前に書き残したものです。
      2017年、大阪府豊中市で小学校の開校を目指していた学校法人「森友学園」に対し、国有地が約8億円も値引きされて
     売却されていたことが分かりました。小学校の名誉校長として安倍晋三首相の妻・昭恵氏の名前が書いてあり、値引きに
     安倍首相の関与が疑われました。安倍首相は2017年2月の国会でこう発言しました。
     「私や妻が関係していたということになれば、総理大臣も国会議員も辞めるとはっきりと申し上げておきたい。」(安倍晋三
     首相・2017年2月)
      その後、国有地売却に関する財務省の決裁文書14件で改ざんが行われていたことが発覚。『国と学園側の事前の価格
     交渉を伺わせる記述』や『安倍昭恵氏の名前』などが削除されていました。この改ざん作業にあたった職員の一人が近畿
     財務局の職員だった赤木俊夫さんで、改ざんが発覚した5日後に自ら命を絶ったのです。
      その後、2018年3月、国会では改ざんが行われていた当時・理財局長だった佐川宣寿氏に証人喚問が行われましたが、
     「刑事訴追の恐れ」を理由に証言の拒否を連発。財務省は既に依願退職していた佐川氏を懲戒処分にするなど合わせて
     20人を処分しました。大阪地検特捜部も「改ざん」について捜査しましたが、結局、佐川氏らを不起訴処分とし、刑事責任は
     問われないまま捜査は終結していました。

      阿呆が我が世の春を歌い上げる時、まともな人間がその犠牲となる。
     さて、暴言大王に関するニュースは「時事通信」からだ。

           麻生氏「呪われた五輪」 自説披露も論議呼ぶ

                3/18(水) 17:12配信   時事通信

       麻生太郎財務相は18日の参院財政金融委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大により東京五輪・パラリンピックの
     延期や中止の懸念が高まっていることに関し「呪われたオリンピック」と表現した。
     「40年ごとに問題が起きてきた」との自説を披露したものだが、予定通りの開催を願う競技者らへの配慮を欠いており、論議
     を呼びそうだ。古賀之士氏(国民民主)への答弁。
      過去には、1940年冬の札幌五輪と同年夏の東京五輪を戦争のために返上。80年のモスクワ五輪では日本を含め西側諸国
     が旧ソ連のアフガニスタン侵攻に抗議し、参加をボイコットした経緯がある。
      安倍晋三首相は「完全な形」での五輪を目指すと表明。麻生氏も「190何カ国の人が参加でき、観客も日本だけでなく他の国
     からも入れた形での開催が望ましい」と述べた。
     麻生氏は「スポーツ選手でこの種のこと(感染者)になる確率は極めて低いと思う」との見方を示す一方、「観客は違う」と述べ、
     開催判断の難しさを指摘した。

      京都精華大学専任講師(政治学)の白井聡さんは次のように語っている。

      40年周期で「呪われたオリンピック」になる、という話は私もよくするんですが、興味深いのは、
     1940年東京五輪中止⇒5年後に大日本帝国崩壊、
     1980年モスクワ五輪⇒約10年後にソ連崩壊、

     という事実です。中止まで追い込まれると、そこから5年、中止とはならずとも大いにケチがつくと、そこから10年で、体制は崩
    壊しました。
     2020東京五輪は、東日本大震災、とりわけ福島の原発事故を「なかったことにしたい」という根本動機から招致されたと私は思
    います。動機が最低なだけにトラブルが続発する。
   「復興した姿を世界に見せる」なら、なぜ東京でやるのか?  意味不明です。福島でやるならわかりますが。ですから事実上、東京
   五輪とは、「東京(都会)がまたしても東北・福島(田舎)を踏みにじる様を世界に見てもらう」イベントでしかないわけです。
   日本は一度潰れるべきだ、ということでしょう。


 
         「シェイクスピアの庭」

         2020・3・18

    小田島さんのシェイクスピア三冊『リア王』『テンペスト』『ハムレット』はなんとか読み終えた。
   『リア王』を開いたのは2月の17日・月曜日、『ハムレット』を閉じたのは29日の土曜日。読む前と読んだ後では
   何が変わったか。本当かどうかは分らないが、私なりにシェイクスピアという名の森の深さ、もしくは庭の広さの
   ようなものが朧気ながらも見えてきたということである。もちろん、たったの三冊で全体像をつかんだなどとは言
   わない、そうではなくて、それがどれほど深い森であろうと、どれほど広い庭であろうと、その中に目的地に向かう
   一本の細い道を発見したということだ。どうでもいいようなことだけれども、私はこれを喜ぶ。
    その後は何を選ぶかと考えたが、連日のコロナウイルス感染拡大の報道で、外に出る気もせず、暫くは家の中
   で休息をとることにした。その間、手持ちのシェイクスピア関連の本を読んでいた。
   小田島さんのものでは『シェークスピア劇のヒーローたち』(日本放送出版協会・1989年)、『珈琲店のシェイクス
   ア』(晶文社・1978年)の二冊、世界文学全集第4巻『シェイクスピア』(河出書房・昭和42年)、大山俊一さんの
   『ハムレットの悲劇』(篠崎書林・昭和36年)、西脇順三郎全集第3巻(筑摩書房・昭和46年)に収録されている
   シェイクスピアの「ソネット詩集」、吉田健一著作集第1巻『英国の文学 シェイクスピア』(集英社・昭和53年)、
   ピーター・ミルワードの『シェイクスピアの人生観』(安西徹雄訳・新潮選書・昭和60年)、福原麟太郎の『詩心私語』
   (文芸春秋社・昭和48年)と『読書と或る人生』(新潮選書・昭和42年)、それと評伝・書評ではないがシルヴィア・
   ビーチの『シェイクスピア・アンド・カンパニー書店』(中山未喜訳・河出書房新社・1974年)、この本については機
   会があれば別な処で紹介する。
    70年も生きて来てこの程度の冊数しか持っていないとは何とも貧しい精神だね、確かに私はシェイクスピアにつ
   いてはあまり関心をもってはいなかったけれども、それにしても少なすぎる。今にして後悔するのだけれども、剣菱
   と菊正宗にお金を注ぎ込み過ぎた。まあ、愚か者の人生だ、こんなものだろう。
    その70歳になる愚か者に晩学初心の楽しみの道案内をしてくれた小田島雄志さんとはどんな人なのか、今更
   ながらの感はあるけれども、おそれながらと玄関のベルを鳴らしてみるか。
    小田島雄志(おだじま ゆうし)さんは1930年(昭和5年)、満州・奉天市(現・瀋陽市)で生まれで、今は90歳。
   終戦の翌年の 9月に博多に引揚げ、列車で東京に入った。1953年、東京大学文学部英文学科卒業。
   英文学者、演劇評論家、東京大学名誉教授、東京芸術劇場名誉館長、日本演劇協会理事、豊島区芸術顧問。
   大変な人物である。
   学生の頃、坪内逍遥訳『シェイクスピア全集』や、続いて読んだ『ハムレット』の原書に感動し、シェイクスピア研究
   を志すようになったということだ。
    小田島さんは宝塚歌劇のファンで、タカラヅカの生徒たちとの交遊録のようなものもこれまでに何度か発表して
   いる。また、麻雀の愛好家でもあり、「麻雀の神様」阿佐田哲也とも交流があった。
    若い頃は詩人を志したということだ。ご本人は「詩人への道を志したのはいいが、才能のない悲しさ、いつのま
   にか行き止まりにきてしまい、別の道をふらふら歩いている始末である。ぼくの芸術はぼくの人生よりも短かった
   のである。せめてシェイクスピアの全集を翻訳すれば、彼の名とともにぼくの名もこの日本で少しは生きながらえる
   のではないかと、ちょうど半分ほど訳了したところであるが・・・・」と1978年の9月に語っている。
    小田島さんはこう言う。

    シェークスピアは、それについて「話す」ものではなく、舞台や映画やテレビで「見る」ものだ、とぼくは思っている。
   彼は座付作者として芝居を書いたのであるし、芝居に関しては「百聞は一見にしかず」という諺がみごとにあては
   まるのだから。

    また、別なところではこうも言っている。

    シェイクスピアの人物は、脇役や端役にいたるまで、自分が世界の中心にいるような感覚、という意味での主人
   公意識をもっている。イアーゴーはもとより、ロダリーゴやビアンカにしても例外ではない。活字だとどうしても主人
   公中心に読むことになるが、舞台で見ると、それぞれの小宇宙の王である人物たちが、自分の王国の存否をかけ
   て闘う姿まで浮かび上がってくる。

    なるほどね、こういうのを卓見というのだろう。シェイクスピアは、部屋で読むものではなく、舞台で見るものだと
   いうことか。ただし、読書と観劇は同じ次元で扱えるものかどうかは疑問は残る。
    15日の「しんぶん・赤旗」日曜版の近作映画の紹介欄を開く。なんとここではイギリス映画『シェイクスピアの庭』
   を取り上げていた。その次の頁の芸能欄では、劇団俳優座が『マクベスの悲劇』を上演するという情報が詳しく
   取り上げられていた。マクベスを演じるのは斎藤淳、マクベス夫人は佐藤あかり。同座の今作の上演は41年ぶり。
   前回はマクベスを加藤剛、妻は大塚道子と河内桃子のダブルキャストか。
    映画の方は公式サイトから紹介する。

   
    
     【シェイクスピアと庭】
    シェイクスピアの戯曲には約170種類の植物が登場し、作品の重要な構成要素となっている。
   現在、シェイクスピアの生家や妻アンの実家の庭には、彼の作品に登場する植物が多く植えら
   れている。英語圏の国、特に米国では、公園・大学など公共の庭にこれらの植物を栽培する「シ
   ェイクスピア・ガーデン」が造園され、ニューヨークのセントラルパークなどはその代表格である。  

    
     ケネス・ブラナー悲願のプロジェクト
     不朽の名作を生み出した文豪シェイクスピアの晩年をついに映画化
    没後400年以上を経て、今もなお愛され続ける幾多の名作を世に送り出した英国の偉大な劇作家・詩人ウィリアム・
    シェイクスピア。彼の戯曲は現在でも世界各国で上演され、作品や功績は広く知られているが、その生涯はベール
    に包まれている。芸術家として輝かしい栄光と遺産を築き上げたシェイクスピアは一体どんな人生を送ったのか?
    彼がロンドンを去り、故郷で過ごした人生最期の日々がついに映画化された。監督・シェイクスピア役には、ロイヤル
    ・シェイクスピア・カンパニー出身で10代の頃からシェイクスピアに魅入られてきたケネス・ブラナー。自身が主催する
    ケネス・ブラナー・シアター・カンパニーの第1弾作品として選び、演出・出演をした『冬物語』で幼い息子を失ったリオ
    ンティーズを演じたブラナーは、先ず、シェイクスピアと彼の夭逝した愛息ハムネットとの関係をリサーチしたという。
    49歳という若さで執筆活動を引退したシェイクスピア。「何故、こんなに才能に溢れた男が早くに引退したのだろう?」
    というブラナーの抱いた疑問から本作は生まれた。シェイクスピア劇にその人生をかけ、シェイクスピアを愛して止ま
    ないケネス・ブラナーが満を持して立ち上げた集大成ともいえる悲願のプロジェクトがここに完成した。

      この世のすべてを知り尽くす
     シェイクスピアが知らなかったこと
      1613年6月29日、『ヘンリー八世』(発表当時のタイトルはAll is True)上演中にグローブ座を焼き尽くした大火災の
     後、断筆したシェイクスピア(ケネス・ブラナー)は故郷へ戻った。20余年ものあいだ、めったに会うことのなかった主
     人の突然の帰還。8つ年上の妻アン(ジュディ・デンチ)と未婚の次女ジュディス(キャスリン・ワイルダー)、町医者に
     嫁いだ長女スザンナ(リディア・ウィルソン)は、驚きと戸惑いを隠せずにいた。そんな家族をよそに、17年前に11歳で
     他界したジュディスの双子の弟ハムネット(サム・エリス)の死に取り憑かれたシェイクスピアは、愛する息子を悼む庭
     を造り始める。
      ロンドンで執筆活動に勤しんでいた長いあいだに生じた家族との溝はなかなか埋まらなかったが、気付かなかった
     家族の秘めた思いや受け入れ難い事実が徐々に露わになってゆく・・・
     すべてを知り尽くしていたはずの天才劇作家シェイクスピアでさえ知らなかった驚愕の事実が、彼の家族のなかに潜
     んでいたのだった――。

      俳優座の方も公式サイトから紹介する。

     

劇団俳優座No.341
「マクベスの悲劇」
作=ウィリアム・シェイクスピア
訳=近藤弘幸 演出=森 一

     神の領域に踏み込んだ時、悲劇はそこに始まる。
     人を殺めるという不条理はなぜ起こったのか?そしてあの魔女たちの声とは?
    近藤弘幸氏による新たな視点での翻訳。本水を使った挑戦的な3面舞台に、実力派俳優陣が挑みます。演出は
   「女と男とシェイクスピア」「クレアモントホテルにて」他、数々の翻訳劇を手掛けてきた森一が担当致します。
    おとぎ話ではない夫婦の物語が、今、400年の時空を超えて蘇ります。



        「双方の生きづらさ」

          2020・3・17 

    この頃、「生きづらさ」という言葉をよく耳にする。
   人を生きづらくしているものは何なのか、それは個人の内面の問題なのか、それとも社会のあり方なのか。
   もしある人が「生きづらさ」を感じているとすれば、解決の方法はどこにあるのか。
   誰もが安心して、安全に暮らせる社会、もしそういう社会が実現すれば、この「生きづらさ」という問題はなくなる
   だろう。事はそれほど単純ではないかもしれないけれども、少なくとも、これは個人の責任に帰するものではな
   いだろう。また、そういう解釈は無責任な、もしくは悪意の差別主義である。例えば、事が加害と被害の関係に
   及ぶとき、自己責任論はいかなる意味においても正当性を持たない。
   重要なことは、加害と被害の関係が発生する前の段階で、その社会がどういうものであったかだ。
   そんなことを考えながら新聞を読む。


     「全国革新懇ニュース417=3月号」を開く。
    第一面は奈良女子大学教授の三成美保さんのインタビュー記事だ。この抜粋を書き写す。

         ジェンダー視点―――
      役割規範に縛られていませんか?

        服装や色が意味するのは?
      
「ジェンダー」は堅苦しく考える必要はありません。日常生活の色、服装、マナーに、なぜ? と問う。これが
      「ジェンダー視点」です。
         男性も解放されるべき
      
「ジェンダー」とは、性に基づいた規範や役割を指します。社会や文化の中で「こうあるべき」とされた男らしさ
      や女らしさなどです。ジェンダー規範は女性への抑圧のみのように語られますが、男性をも縛っている。そして、
      男性に対する縛りのほうがきつい。
       「男たる者、泣いてはいけない」「男は、働いて結婚して妻を養わなくてはいけない」。そう思い込んでいません
      か? 女性には、結婚する、シングルで働く、パートで働くなど選択肢が多い。けれども男性は違う。未婚だと
      一人前扱いされにくい。失業したとたんにおちこぼれ扱いされる。ジェンダーに基づく差別の根底には、女性差
      別の問題があるのですが、同時に目をむけるべきは男性差別です。「男だからがんばらないといけない」のでは
      ない。男女問わず「自分が実現させたい」が動機になると人生が豊かになると思います。
         日本的な構造の反映
      
日本はジェンダー平等停滞国です。国際会議では女性が多いのはあたりまえ。でも、日本の企業や閣僚などの
      会議は男性ばかりで異様です。政治経済の意思決定に女性が参与していない。グローバル・ジェンダー・ギャップ
      指数の順位の低さは、それだけが切り離されているのではなく、日常生活の日本的な構造の反映です。女性参画
      の実現は、法律を作ってクータ制を導入すればできるし非常に効果的です。トップに女性を据えることでほかの
      女性のモデルになるし励みになります。
         発見と救済の視点
      
「ジェンダー視点」は発見の視点です。日常生活のなかで「こんなのあり?」と思ったとき問い直してみてください。
      「ジェンダー視点」は救済の視点でもあります。
      社会の障壁にも自分の心の壁にも害されず、個人の自由な思いを実現できる社会。それが「個人の尊厳」が保障
      された公正な社会です。あらゆる世代が「ジェンダー視点」でそれぞれの問いかけをつかみとっていっていただけれ
      ばと思います。

       次は「しんぶん・赤旗」(15日付け)の「焦点・論点」欄のインタビュー記事だ。
      日本障害者協議会代表の藤井克徳さんが「相模原事件  判決を前に」と題してこの問題の本質を明らかにして
      いる。相模原事件というのは、相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」の元職員、植松聖被告(30)が入所
      する重度障害者など45人を殺傷したあの事件だ。
       藤井さんは次のように質問に答えている。

            裁判で明らかにすべきことは何だったのでしょうか
       
向き合うべきテーマは四つありました。一つは、事件当時の精神状態を含む植松被告本人に関することです。
       次に、彼の言動の根底に横たわる社会のあり方や、彼の元職場など事件の背景にあるものです。三つめは、
       植松被告の言動を賛美するネットを中心とした動きです。事件直後からこの動きは後を絶ちません。
        最後に行政のあり方です。大きく見れば、事件は国の政策と無関係とはいえません。生産性・経済性一辺倒の
       社会の中で彼は優生思想的な考えをはぐくみ、犯行に影響したと考えます。
            植松被告に面談しましたね
       
障害者団体としてこの事件に向き合わなければいけないと、植松被告に申し入れ、面談を3回しました。
       彼と話してみて感じたことは、対話が深まらないということです。空疎でかみ合わないのです。彼は自身が心地良
       いと感じることにしか耳を貸さず、私が彼への異論を語るといら立ちをあらわにしました。
        植松被告は重度障害者のことを「心失者」と呼びます。
            植松被告との面談で浮かび上がったことは何ですか
       
問われることの一つは、障害者施設制度の脆弱性です。国が人員配置や建物の基準を決めています。国は事件
       後、再発防止として、施設の防犯対策や精神障害者の措置入院などをめぐって検討しました。それで終わりにする
       のでなく、施設制度の不備に向き合うべきでしょう。
        精神障害者が社会に危害を及ぼすとして隔離することは、誤った障害者観からくるものです。2018年に発覚した
       、官公庁による障害者雇用の水増し問題は、うそをついてでも数字を取り繕う「官製の障害者排除」です。
       旧優生保護法が1996年まで「不良な子孫の出生防止」を掲げて障害者に対する優生手術を強制してきたことは、
       重大な人権侵害にとどまらず、障害者差別や誤った障害者観をこの国に浸透させました。
            再発させないために、私たちはどうすべきでしょうか
       
事件の背景には、社会のいろいろな部署にある「内なる優生思想」「内なる差別」が存在することを意識しなければ
       なりません。事件を契機に、官公庁や国会、裁判所をはじめ市民は、誤った障害者観に向き合う必要があります。
       判決を終着とするのではなく、新たなスタート地点とすべきです。
        そしてゴールは、当事者ニーズと障害者権利条約に基いて障害者施策を転換することです。国は表層的に障害者
       の「自立」を強調するのではなく、経済的にも介助も家族に頼らざるを得ない障害者の実態に足を踏み込むべきです。
       どんな重度の人でも社会の中で安心して暮らせるようにしなければなりません。そのとき、社会は変わるはずです。


 
       「コロニアリズム」

             2020・3・16

         その国家では、万事世の中と逆にしたいと思います。
        まず、取引はいっさい認めません。官職は廃し、
        学問は広めず、裕福とか貧乏とかの差をなくし、
        したがって奉公というものもなくなるわけです。
        契約、相続、境界、領地、田畑、葡萄畑などなくし、
        所有権をめぐる法律問題も起こらなくなります。
        金属、穀物、酒、油などの使用を禁じ、職業はなにも
        なくなります。男はみんな遊んで暮らします。
        女もです、ひたすら無心に清純に生きるのです。
        君主権もなくします――――

                    『テンペスト』第二幕第一場     ゴンザーローの台詞

    小田島さんの訳によるシェイクスピア第二作目は『テンペスト』だ。本を開いたのは2月の23日・日曜日の夜のことだ。
   シェイクスピアにこの作品があることは幼少年期には知らなかった。青年になってからも知ることはなかった。
   第一に元々シェイクスピアには関心がなかった。英文学というとD・H・ロレンス以外は全く知らない。イギリス人の書いた
   ものではアイザック・ウルトンの『釣魚大全』は座右の書として崇めたが、それ以外はほとんど読んだことはない。
   食事にせよ、読書にせよ、その他の何にせよ、私という人間は偏食が激しいのだ。だからこうして発達障害の出来損ない
   となった。
    それはともかくとして、『テンペスト』という作品について私の目や耳が動き出したのは40歳を過ぎたあたりだったろうか、
   何故か気になる作品となった。その理由は後で述べる。
    物の本によれば、テンペストは古いフランス語に由来する英語で、「嵐」または「暴風雨」のこと、転じて「大騒ぎ」や「騒動」
   といった意味でも使われることもあり、また個人の心理の中に荒れ狂う嵐、すなわち「激情」といった意味でも使われること
   もあるそうだ。
    ベートーヴェン(1770~1827)のピアノソナタ第17番ニ短調作品31-2は「テンペスト」の通称で知られている。
   名の由来は、弟子のアントン・シンドラーがこの曲の解釈について尋ねたとき、ベート-ヴェンは「シェイクスピアの『テンペス
   ト』を読めと言い放ったことによる。この音楽家は読書家でもあり、その芸術観は、同時代の文芸ではゲーテやシラーを好み、
   古いものではシェイクスピアの影響を受けたとされる。
   ベートーヴェンの『テンペスト』はネットではその第三楽章をフジコ・ヘミングの演奏で聴くことができる。音楽で読書体験を表
   現すとなれば、こういう風になるのか。楽聖はシェイクスピアをこのよううに読んだということか、ここでのベートーヴェンは古
   典派ではなく、ロマン派の魁である。
    では、『テンペスト』とはどういう作品なのかということだが、小田島さんの『珈琲店のシェイクスピア』(晶文社・1978年発行)
   の169頁で語っているところを聞く。

    シェイクスピアというのはだいたい20年間にわたって芝居を書いてるんです。最初の4・5年というのは当時流行していた
   作品の模倣、つまり修業時代ですね。第二期は独自の世界を築き、ロマンティック・プレイズと言われるものを書き、一方で
   はひじょうにリアリスティックな脇役を作っていくという時代です。それから人間世界を在りのまま描き出せるようになっていく
   のが第三期といわれる悲劇時代なんです。『ハムレット』『オセロー』『リア王』『マクベス』という四大悲劇を中心とする時代。
   その後『アントニーとクレオパトラ』なんかを書いて、やがて最後に『冬物語』『テンペスト』など、愛と調和に充ちた世界に行く。

    小田島さんのもう一冊の本『シークスピアのヒーローたち』では「名指揮者プロスペロー」と題して、次のように書いている。

    『テンペスト』の主人公プロスペローは、他の主人公たちとはことなり、劇世界において全能である。彼が魔法を駆使して、
   娘ミランダや空気の妖精エアリエルや化け物キャリバンを自由に動かし、みごとなハーモニーを生み出していくさまは、オー
   ケストラの名指揮者を思わせる。

    小田島さんの『テンペスト』(白水社)も巻末に訳注はなく、日本シェイクスピア協会の前川正子・津田塾大学教授が解説を
   書いている。前川さんはこう言う。

     この作品が1610年の秋以降に書かれたと推測されるのは、シェイクスピアが材源に使ったと思われるバーミューダ島
    での遭難に関する記録がいくつか、その頃出版されたためである。
     【中略】
     第二幕第一場でゴンザーローが述べる理想郷の姿は、1603年に英訳が出たモンテーニュの「食人種について」と題さ
    れた随想に影響されている。人間の作った社会的制約を廃して、すべてを大自然に委ねるというゴンザーローの理想郷は
    、文明に汚されていない未開の人たちの自然な生き方を肯定的に受け止めるモンテーニュの考え方とよく似ている。
      【中略】
     王政復古時代にサミュエル・ピープスは何度もこの芝居を見たと書き残している。1667年11月7日に初めて見た時には、
    あまり高い評価を下さなかったが、後には、変化に富んでいてこれほど楽しい喜劇はほかにない、と褒めている。

     前川さんの解説で、私が注意するところは、シェイクスピアがモンテーニュを読んでいるということである。そして、それは
    どのように読まれたのかということだ。
     コロンブスが新大陸を発見したのは(ヨーロッパから観ての歴史に過ぎないが)1942年のことである。
    スペイン出身のカトリック司祭バルトロメ・デ・ラス・カサスが『インディアスの破壊に関する簡潔な報告』を発表したのは1542
    年のことである。
    ウリアム・シェイクスピアが生まれたのは1564年である。ポルトガル人ルイス・デ・カモンイスが『ウズ・ルジアダス(ルシタニ
    アの人びと)』を出版したのは1572年のことである。フランスでは1580年、モンテーニュが『随想録』を出した。スペインでは
    ミゲル・セルバンテスが『ドン・キホーテ』の前編を1605年に、後編を1615年に出版している。
     ヨーロッパは植民地主義(コロニアリズム)の時代に入っていた。。イギリスもまた植民地を保有する帝国であった。
    物語は、それが書かれた時代の影響を受け、時には意識的に肯定し、時にはそれを無意識的に激しく否定する。
    例えばだ、この物語をプロスペローではなく化け物とされたキャリバンの視点で観れば、この孤島の世界は全く違ったものにな
    るのではないか。シェイクスピアの創作の意図が何処にあったのか私の知る限りではないが、この作品こそ、最初の植民地
    文学なのではないか。劇の始めにおいてはプロスペローは被簒奪者として現れるが、その後の行動は紛れもない簒奪者である。
     大阪市立大学教授の杉井正史さんは、1944年の10月に開かれた第35回シェイクスピア学会で「プロスペローのいらだち」
    と題する論考を発表している。

       「プロスペローのいらだち」

     1609年の海洋冒険号の生存者で,ヴァージニアの植民者の一人ジョン・ロ コ ルフは,インディアンの長であるパウハタンの
    娘ポカホンタスを誘拐し,こ いれと結婚した。彼は,総督の祝福を求める手紙の中で「自分は,決して抑制のない肉欲によって
    は導かれてはおらず, こうするのはすべてこの植民の利益のため,我が国の名誉のため,神の栄光のため,ポカホンタスとい
    う不信心者に神とイエス・キリストを本当に知らしめるためである」と書いた。

     『テンペスト』についてはどういう読み方が可能なのか。その一例を米田拓男という人の解釈に見る。題して「テンペストと植
    民地主義」、以下に転写する。

     プロスペローは魔法によって、島での支配力を強めていくが、実際の植民地支配の現場では、それは銃であり、言語であり、
    法律であった。中でも、文明の基盤にある言語は、特に大きな役割を果たして来た。
     プロスペローが、物語の舞台となる島を支配するのにも、言葉は大変に有効であった。事実、プロスペローがキャリバンに
    最初に行ったことは、言葉を教えることであった。
    プロスペローとキャリバンの関係は、友好的なものとして始まるが、途中でそれが変化する。そのきっかけとなるのがミランダ
    に対する、キャリバンの強姦未遂事件である。ことによると、それは通常の求愛行為であり、ミランダもキャリバンに対して好意
    を持っていたかもしれないのに、プロスペローは、とにかくそれを陵辱と名付けた。
    そして、それ以降、プロスペローは、言葉によってキャリバンを貶めていくことになる。ミランダをキャリバンに嫁がせるはめにな
    らないように、プロスペローは、キャリバンを、悪魔と獣の領域に貶めておく必要があったのだ。プロスペローと言い争っても、
    キャリバンは手も足も出ない。プロスペローの話す言葉でプロスペローと論争しても、キャリバンに勝てる見込みが無いのは当
    然である。
     しかし、キャリバンは反逆に出る。それは、アイルランド先住民やヴァージニアのインディアンが、イギリス支配に抵抗したのに
    似ている。キャリバンは、ステファノーとトリンキュローという味方を得て、プロスペローの殺害を企てるが、結果的にその目論み
    は裏目に出る。結果的に、キャリバンの「裏切り者」という本性が立証され、従属状態が正当化されてしまうのだ。そして、最後に
    は、キャリバンは改心し、自らいっさいの権利を放棄するのである。
     こうして、『テンペスト』は、プロスペローにとって満足すべき結末を迎える。キャリバンの、強姦未遂という罪には、奴隷になると
    いう罰が下され、殺害未遂という罪には、使用人になるという罰が下される。これら二つの事件で起こった、キャリバンの立場の
    変化は、奴隷制度から封建制度への移行に重ねることができる。その関係は、穏健なものになったが、同時に、いっそう強固な
    ものとなった。この結末は、プロスペローにとってというより、ヨーロッパ植民者の夢の成就といえる。

     植民地主義とは何か、それは言葉を教えることから始まる、そして、それは言葉を奪うことから始まる。これを言語帝国主義と
    いう。次に名を与える、これは元の名を奪うということである。そして、最後に神を与える、これはその土地の歴史を奪うというこ
    である。スペイン人が南米大陸でしたこと、イギリス人が北米大陸でしたこと、日本人が朝鮮半島でしたこと、みなこの手順によ
    って展開された。血塗られた恩寵、これがコロニアリズム(植民地主義)である。
     私は『テンペスト』をそのように読んだ。それは深読みだと笑う人もいるかもしれない。けれども深読みは決して誤読ではない。
    もし、深読みを許さない作品があるとすれば、それは文学とは別の世界の事情であろう。
     『テンペスト』を愛と調和の世界という小田島さんのタカラヅカ的解釈には違和感を覚える。
    小田島さんの『珈琲店のシェイクスピア』を読んだのは40代の始めの頃だった。その題名からして、ジャズと散歩が好きだった
    植草甚一のコラム集に近いものを感じて買い求めたのだが、その本には自由人・植草甚一の無頼の孤独はなかった。
     小田島さんが宝塚の生徒の楽屋を訪ねて、嬉しそうに、得意げに、ファン用語で対談している文章を読むと永井荷風のことを
    思い出した。
     荷風散人、晩年のある日の午後のことだ。歯の抜けた文豪は浅草のストリップ小屋で裸の踊り子たちに囲まれていた。
    荷風ほどの大知識人が、大文学者が、そこに何を求めていたのか。老人の性の問題ならば、谷崎潤一郎に任せておけばよいで
    はないか。生涯素人女には手も出さず、関心の抱かなかった荷風散人がその楽屋に求めた慰安の正体は何だったのか、
    これが私には分らない。
     夷斎という雅号を持つ最後の文人・石川淳が荷風先生の追悼文を書いている。
    題して「敗荷落日」。
 
     一箇の老人が死んだ。通念上の詩人らしくもなく、小説家らしくもなく、一般に芸術的らしいと錯覚されるようなすべての雰囲気を
    絶ちきったところに、老人はただひとり、身近に書きちらしの反故もとどめず、そういっても貯金通帳をこの世の一大事とにぎりしめ
    て、深夜の古畳の上に血を吐いて死んでいたという。このことはとくに奇とするにたりない。小金をためこんだ陋巷の乞食坊主の野
    たれじにならば、江戸の随筆なんぞにもその例を見るだろう。しかし、これがただの乞食坊主ではなくて、かくれもない詩文の家とし
    て、名あり財あり、はなはだ芸術的らしい錯覚の雲につつまれて来たところの、明治このかたの荷風散人の最期とすれば、その文
    学上の意味はどういうことになるか おもえば、葛飾土産までの荷風散人だった。戦後はただこの一篇、さすがに風雅なお亡びず、
    高興もっともよろこぶべし。しかし、それ以後は……何といおう、どうもいけない。荷風の生活の実情については、わたしはうわさば
    なしのほかには何もしらないが、その書くものはときに目にふれる。いや、そのまれに書くところの文章はわたしの目をそむけさせた。
    小説と称する愚劣な断片、座談速記なんぞにあらわれる無意味な饒舌、すべて読むに堪えぬもの、聞くに値しないものであった。
    わずかに日記の文があって、いささか見るべしとしても、年ふれば所詮これまた強弩の末のみ。書くものがダメ。文章の家にとって、
    うごきのとれぬキメ手である。どうしてこうなのか。荷風さんほどのひとが、いかに老いたとはいえ、まだ八十歳にも手のとどかぬうちに、
    どうすればこうまで力おとろえたのか。わたしは年少のむかし好んで荷風文学を読んだおぼえがあるので、その晩年の衰退をののし
    るにしのびない。すくなくとも、詩人の死の直後にそのキズをとがめることはわたしの趣味ではない。それにも係らず、わたしの口ぶりは
    おのずから苛烈のほうにかたむく。というのは、晩年の荷風に於て、わたしの目を打つものは、肉体の衰弱ではなく、精神の脱落だか
    らである。老荷風は曠野の哲人のように脈絡の無いことばを発したのではなかった。言行に脈絡があることはある。ただ、そのことが
    じつに小市民の痴愚であった。(中略)
     むかし、荷風散人が妾宅に配置した孤独はまさにそこから運動をおこすべき性質のものであった。これを芸術家の孤独という。はるか
    に年をへて、とうに運動がおわったあとに、市川の僑居にのこった老人のひとりぐらしには、芸術的な意味はなにも無い。したがって、そ
    の最期にはなにも悲劇的な事件は無い。今日なおわたしの目中にあるのは、かつての妾宅、日和下駄、下谷叢話、葛飾土産なんぞに
    於ける荷風散人の運動である。日はすでに落ちた。もはや太陽のエネルギーと縁が切れたところの一箇の怠惰な老人の末路のごとき
    には、わたしは一灯をささげるゆかりも無い。   

                            『夷斎虚実』文芸春秋社・昭和51年発行。



 
       「この国の今と此処」

        2020・30・15

    この国の今と此処、新型コロナウイルスの感染者1500人を超す、死者は31人。
   先ず、最新の情報を3点ほど確認しておく。1番目は首相の記者会見、2・3番目は時事通信のニュース。
   もう何処で誰が感染するのか分からない。

    怒号と質問が飛び交った首相会見 「36分→53分」続行促す場面も

        3/15(日) 6:30配信     THE PAGE

    3月14日夕、安倍晋三首相は2週間前と同じ午後6時から記者会見に臨んだ。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、
   「緊急事態宣言」を可能にする改正特別措置法や世界的に落ち込みを見せる経済への対策について説明したが、前回
   の首相会見で沸き起こった批判に対する配慮のような変化も見られた。

       記者から一斉に抗議

    「以上をもちまして終わらせていただきます」。司会がアナウンスすると、会見場の後方や脇の方にいた記者たちから怒
   号のような異論が相次いだ。

    「質問に答えてください」「おかしいですよ」「時間取ってもいいんじゃないですか」「総理、これ記者会見と呼べますか」

    会見開始から44分、質疑開始から22分が経っていた。首相は苦笑いを浮かべた。抗議を受けて会見は続けられた。

   この日は新型コロナウイルスへの政府対応を安倍首相が説明する2回目の記者会見だった。

    前回2月29日の会見は、大規模イベント自粛や全国一斉休校の要請について国民に理解と協力を求めた場だったが、
   フリージャーナリストの江川紹子さんの「まだ質問があります」との声を振り切る形でわずか36分で終わったため、「ただ
   の首相の演説会だ」「説明責任を果たしていない」などと批判が集まっていた。

       丁寧な説明には遠く

    今回の会見では、そうした国民の目を意識したかのような対応が見て取れた。
   約22分間の首相の冒頭発言と官邸記者クラブの幹事社2社による質問の後、「幹事社以外からの質問をいただきます」
   と司会が呼びかけると、メディア各社が一斉に挙手した。
   「中国全土からの入国制限は遅かったとの反省はあるか」「非常事態宣言は政権への信頼が大事だが、その信頼が失
   われている」など厳しい質問も飛んだ。
    安倍首相は「政治の使命は国民の命を守ること。適切に判断した」などと原則論でかわした。非常事態宣言については
   「そう簡単な判断じゃない」と言葉を強め、「より透明性をもって、専門家の意見を聞いた上で判断する。そして判断の経
   緯について会見を開いて国民に丁寧に説明する」と強調した。
    新型コロナウイルスの感染拡大による経済の落ち込みに対しては、「一気呵成に思い切った措置を講じていく」などと繰
   り返したが、経済対策の内容や規模を問われると「具体的には政府・与党と練り上げていきたい」と詳細には言及しなかった。

        質問が当たり「驚いた」

    約20分の首相冒頭発言と大手メディア中心の計5人の質疑の計36分で終わった前回の会見に比べ、今回は約53分とい
   う時間を取って計12人の質問に答えた。その中には、記者クラブ加盟のメディアだけではなく、政治ジャーナリストの安積
   明子さん、ニコニコ動画の七尾功さん、IWJの岩上安身さんといったフリーランスやネットメディアの記者も含まれた。安積
   さんは事前通告はしておらず「当たってとても驚いた」と語った。
    前回の会見では、予定時間の超過を理由に江川さんの質問を受け付けなかった。今回は、司会が会見を終了しようとす
   るのを安倍首相が「いいんじゃない」と遮ってみせる場面もあった。

      感染1500人超す 新型コロナ、死者は31人

        3/15(日) 17:56配信    時事通信社

   感染拡大が続く新型コロナウイルスは、15日も各地で新たな患者が判明し、クルーズ船の乗客乗員を含む国内の感染者
  は1500人を超えた。
   また、札幌市の80代女性と名古屋市の高齢男性が同日死亡し、死者は計31人となった。名古屋市は、遺族の意向を理由
  に、基礎疾患の有無や年代などは非公表としている。
   神戸市は同日、兵庫県宝塚市の医療機関に勤務する男性医師2人の感染を発表した。この医療機関は、10日に死亡した
  後に感染が判明した県内の80代男性の入院先で、男性は感染者が相次いでいる同県伊丹市のデイケア施設を利用していた。
  男性の同室患者2人の感染も分かった。
   このほか、15日は北海道で保育園児を含む男女4人、東京都で調布市職員の20代男性ら3人、相模原市で40~80代の男女
  3人、和歌山市で10代女性の感染などが分かった。
  厚生労働省によると、イタリアに滞在歴のある10代と20代の男性が、羽田空港での検疫で14日に陽性と確認された。空港検疫
  での感染判明は4、5例目。 

     はま寿司、ケンタッキーで感染者 サービス業で相次ぐ―新型コロナ

          2020年03月09日21時28分    時事通信

     多くの事例では新型コロナウイルス感染者は周囲の人にほとんど感染させていないものの、【一人の感染者から多くの人
    に感染が拡大したと疑われる事例はある】。
   2020・3・4

     クラスター感染は屋形船やスポーツジムなどの狭い限定的な空間で起こっている。
    この一例として、大阪市内のライブハウスで行われたコンサートに参加した男女4人が新型コロナウイルスに感染していることが
    確認された。
    このライブハウスには100人いたとみられ、対策班は参加者を調べたうえで感染拡大を防ぐ対策を進めることにしている。    
      <<集団感染しやすい密室空間とは?>>
    スポーツジム、ビュッフェスタイルの会食、雀荘、屋形船など。
    共通点は、「換気が悪く」「人が密に集まって過ごすような空間」「不特定多数の人が接触するおそれが高い場所」となる。

     「クラスター」という言葉を誰が言い出したのかは分からないけれども、何かがおかしい。「喚起が悪く、人が密に集まって過ごす
    ような空間」という説明であれば、横浜に帰港した大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」そのものが最初のクラスターだという
    ことになる。であればこの時点では厚労省は「クラスター感染」というものを知らなかったということになる。
     事実、2月19日に横浜港で取材していたBBCのローラ・ビッカー記者は、ダイヤモンド・プリンセスを降りた乗客たちが待機して
    いたバスやタクシーに乗ってその場を離れたことについて、ダイヤモンド・プリンセスの乗客の出身地は50カ国以上で、世界的な感
    染拡大の発生源になる懸念が出ていると、指摘していた。
     何が問題なのか。
    昨日の日刊現代で二人の作家がこんなことを言っていた。
    
       「安倍晋三が総理大臣という悲劇…早急に常識人を据えるべき」

     私は総理大臣は哲人である必要はないと思っております。まずは常識人であること。人の痛みがわかること。義務教育修了程
    度の学力。最低限の品性。そして自分の役職や権限がわかっていること。「私は立法府の長」とか言う狂人は論外です。
    さらに言えば、嘘をつかない人がいい。「移民政策はとりません」「採択されている多くの教科書で自衛隊が違憲であるという記述
    がある」「土砂投入に当たって、あそこ(埋め立て区域2―1)のサンゴは移している」「(福島の原発事故の)状況は、統御されてい
    ます」といった膨大な数の嘘とデマを垂れ流すような人物は論外だ。また、沖縄県沖で米軍のF15戦闘機が墜落した件について
    「(飛行)中止を申し出た」とか、「北方領土問題を解決した上で平和条約を締結するのが日本の原則だと(プーチンに)直接反論
    した」などと外交の場においても平気な顔で嘘をつくやつは安全保障上大きな問題がある。
     北方領土の主権を棚上げし、不平等条約の締結に邁進し、皇室に嫌がらせを続け、沖縄を見捨てる国賊・売国奴も総理にふさ
    わしくない。結局、最初の「常識人であること」という条件に戻ってくる。無知は怖いが無恥はもっと怖い。ポツダム宣言と原爆投下
    の時系列も知らずに「戦後レジームからの脱却」を唱え、表現の自由も法の支配も理解せずに憲法を変えるという究極のバカが
    7年間も総理をやっていた。
     安倍によると、総理大臣の説明が正しい理由は私が総理大臣であるからであり、総理大臣は森羅万象を担当しているとのこと。
    要するにカルトだ。現実と嘘の間に矛盾が発生すれば、言葉の定義自体を変えてしまう。「そもそも」「反社会勢力」の定義も勝手
    に変えてきた。わが国に残された時間はない。まずは早急に政権の座からバカを引きずり降ろすことだ。

        適菜収作家
     1975年生まれ。作家。ニーチェの「アンチクリスト」を現代語訳した「キリスト教は邪教です!」、「ゲーテの警告 日本を滅ぼす
     『B層』の正体
」など著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

         「この国のトップは義務教育をちゃんと受けたのだろうか?」
    
      「保管や廃棄での不適切な取り扱いや、記載の一部を消去する不適切な対応があった。誠に遺憾だ」(安倍晋三・首相)
     これは31日の衆院予算委員会で、首相主催の「桜を見る会」での公文書管理の扱いを質問されたときの、安倍首相の答え。
     遺憾だって。遺憾の意味を知らない? それともわざとそういって、官僚に罪をなすりつけてる? そりゃ、あんたのために悪さし
     た官僚のつぶやきだわさ。そういったことがどれだけ恥ずかしいことかわかっていない。
     まあね、別の日の衆院予算委では、「私は幅広く募っているという認識でした。募集しているという認識ではなかった」と答え、失笑
     された。募集の募の字が、募るって知らなかったみたいで。
     また別の日には、「私の事務所に関わることなので、事務所の説明は総務大臣から」、さらに、「公開の対象とは書いているけど、
     公開されるとは書いてない」
      あの方、義務教育をちゃんと受けたのだろうか。てか、なんでこの人がこの国のトップなのだろう。
     あの方、一年くらいまえ、「私は総理なので森羅万象すべて担当している」といっていたが、ほんとにそう思っているんじゃね? 
     てか実際、あたしもちょっとそんな風に思えてきた。

           室井佑月作家
      1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜
     レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。


 
      「シェイクスピアの森」

          2020・3・13

    2月の18日の火曜日、私は「 今は2月、雪が止まない。そんな寒い冬の夜、私の心を慰め、暖めてくれるのは
   シエクスピアしかない、と思った。愚かな老骨が暖炉の傍らでウイスキーを呑みながら拓く一冊、シイクスピア
   はそういう本だ」と書いた。
    何故、シェイクスピアなのか、正直なところを言えば自分でもよく分からない。ただ、何となく自分が抱えているい
   くつかの問題についてシェイクスピアならば答えが出るとまではいかなくとも、考え方の方向を導いてくれるのでは
   ないかという希望のようなものがあった。当初は、シェイクスピアの全作品ではなく、私が再読の欲求を感じていた
   のは『リア王』一冊だった。私にとっての問題は、老いの狂気と、父と娘の間に生じる誤解(あるいは正解かもしれ
   ない)は避けられないものなのかということだ。だから、70歳にしてシェイクスピアを読むというのは、エドワード、サ
   ードや加藤周一や石川淳を読む動機とは全く異なる。この読書は、純粋に私生活上の精神衛生法である。従って、
   この読書から政治や社会に関する発言が生まれることはない。何処まで行っても私事である。
   そんなことをあれやこれやと考えながら12月から1月にかけてシェイクスピアの森を遠くから眺めて過ごしてきたが、
   これは『リア王』だけでは済まないなという予感のようなものが生じてきた。というのは、私の抱えている問題の性
   格上、とても短期間で解決できるものではなく、また家庭内の単なる雑事で収まるものでもなく、長いお付き合いが
   予想されるからだ。そう思った時、私はシェイクスピアの全作品を読む計画を立てた。
    前にも言ったが、「何かの抑圧から解放されることを望む時、内的治療としての読書は、その病に応じての
  ある程度の長さを必要とする。この時、本を読むということは回復期の記録である。本の中で展開される時
  間の流れと、それを読む人間の現実の生活
の時間を重ね合わせて、もう一つの時間を想像し、もし能力があ
  ればそれを新たに創造すること」、つまり再生への手がかりを掴むということである。
それは、私にとって
  「見出された時」と名付けても良い人生の終着駅のようなものだろう。
  「険しい丘に登るためには、最初にゆっくり歩くことが必要である」とシェイクスピアも言っている。
   
私がシェイクスピアを最初に読んだのは何時のころだったか、かなり遠い昔のことだ。
  例によって記憶は正確ではないけれども、あれは小学校の3・4年の頃だったと思う。読んだのは『リア王』
  『ハムレット』『ロミオとジュリエット』『ヴェニスの商人』の四冊で、後は題名も知らない。
   読んだといっても、それは活字本ではなく、少年少女向けの挿絵で物語の進行を進めるという児童文学書で
  あったから、読むというよりは観るといった感覚だ。それも自分で頁を開いてのものであったか、母親が読ん
  で聴かせてくれたものだったか、今となってはよく思い出せない。いずれにしても読書などとは到底呼べるも
  のではなかった。しかし、この四作品についてはその後も色々な場面で観たり聞いたりすることが多かったの
  で自分でも読んだことがあると思い込むようになったのだろう。
   実際に私が「本」と出会ったのは17歳の夏の浜辺でヘンリー・ミラーの『北回帰線』の頁を開いた時からだ
  から、それ以前に石坂洋二郎や谷崎潤一郎や山田風太郎を、あるいはトルストイやアンデルセンを読んでいたと
  しても、それは読書の名に値するような体験ではなかった。
   さて、最初の一冊『リア王』だが、この本の、そして私の実人生においてもテーマは、「聡明になるまで、老
  いるべきではなかった」という道化の苦い台詞である。
   小田島雄志さんの訳では「年をとるのは知恵がついてからじゃないといけないんだ」と評論家風である。
  三神 勲さんの訳では「りこうにならんうちに、年をとっちまっちゃだめじゃないか」と教訓的である。
  狂気のリア王は80歳の坂を越えている。私はまだ70歳になったばかりだ。まだ狂ってはいない、と思う。
   道化は「ヒバリは育てたカッコウの雛に食い殺される」とリアを揶揄う。
  ここは三神さんは「ひばりが知らずにかっこうを育てりゃ、やがてひなめに食い殺される」となる。
   三神 勲(みかみ いさお、1907年~1997年)、明治学院大学教授を務めた英文学者。シェイクスピア
  の主要作品を中野好夫とともに戦後いち早く翻訳した人だ。
   私が持っている河出書房新社の世界文学全集第四巻『シェイクスピア』(昭和42年発行)に三神さんの『リア
  王』と『マクベス』が収められている。また巻末の長文の解説も三神さんの手によるものである。
  この本に収録されている作品は、『ハムレット』『オセロー』『ヴェニスの商人』福田恆存訳、『ロミオとジュリ
  エット』中野好夫訳の6作品である。巻末には訳注、年表、解説が付いている親切な本である。
   小田島さんには『シェークスピア劇のヒーロー立ち』(日本放送出版協会・1989年発行)という案内本があ
  って、その中で、「受苦の王リア」と題してこんなことを書いている。

  『リア王』を、世界演劇史が生んだ最高の悲劇の一つに数える人は多い。だがその主人公は、悲劇の概念に反し
  て―――と言うことは、自覚した意志をもって敢然と運命に挑戦し敗れるといったイメージとはほど遠く—――意外
  に受け身の人である。もう少し正確に言えば、受苦の人である。

   リア王には、ゴネリル、リーガン、コーディーリアの3人の娘がいる。上の二人は悪徳の世界の住人であり、そ
  の性は淫乱と虚言である。
   問題は、三女コーディーリアだ。父の傲慢と娘の馬鹿正直、これがすれ違う。この時、父は既に狂気の人か。
  ロジエ・マルタン・デュ・ガールの『チボー家の人びと』では、名望家であるチボー氏は息子のジャックを少年院
  へ追放した。ここでも父の傲慢と息子の馬鹿正直のすれ違いである。
   何が問題なのか、エディプスコンプレックスは、ジーグムント・フロイトが提示した概念である。男根期に生じ
  始める無意識的葛藤のことだそうだ。フロイト派によれば、男女ともに適用される用語であり、心的発達の重要な
  転換点として、また神経症の発症段階として注目されていると何かの本に書いてあった。
   私は医学については全くの無知であり、また本を読むのに精神分析学の助けを必要ともしないので、話を元に戻す。
  小田島さんの本には訳注は付いていない。巻末の解説は上野美子さん(うえの よしこ・1939年生まれ)で、
  この人は東京都立大学名誉教授。専門はロビン・フッド伝説とシェイクスピアだそうだ。
  上野さんの解説を読む。

   シェイクスピア劇、いや、シェイクスピア劇に限らず当時の劇は、歴史や他の作家からプロットを借りてくる
  ことが多かったが、『リア王』もその好例である。主要な在源は、先に触れた作家未詳の劇、『レア王とその三
  人娘、ゴネリル、レーガン、コーデラの実録年代記』である。シェイクスピアは、老王と三人娘をめぐる主筋を、
  この古めかしい劇から借用したが、才筆をもって種本を換骨奪胎し、教訓臭の強い年代記から、悲劇『リア王』
  を創造したのだ。
   【中略】
   だが、写実主義の尺度からこの劇を断罪し、批評史に名をとどめた作家がいる。その代表こそトルストイに他な
  らない。トルストイは、『リア王』を不自然で不道徳な駄作だと非難し、粉本となった『レア王』のほうがすぐれ
  ていると主張してはばからなかった。「リア、トルストイと道化」と題する随筆で、ジョージ・オーウエルがこれ
  に反駁したことはあまりにも有名である。1946年にオリヴィエの扮するリア王を観たアンドレ・ジッドも、ト
  ルストイと同様に、不自然でわざとらしい作品だ、と『日記』のなかでおとしめている。
   【中略】
   『リア王』を読むのは、自分の姿を鏡に映すのと同じなのかもしれない。どの時代の『リア王』批評も、その時
   代相をくっきりと投影せずにはおかない。『リア王』のこわさは、まさにここにあるのだ。
   
   小田島さんの『リア王』を読み始めたのは2月17日・月曜日の夜の事だ。読み終えたのは22日の土曜日、6日
  間の仕事だ。確かに、読書の速力は落ちている。視力の衰えなのだろうか、そうでないとすれば、それが問題だ。
   



      「3.11とコロナ」

        2020・3・11 

    まず、この国「今と此処」を改めて確認する。
   今日の新聞の第一面左上の記事。

         きょう「3・11」 9年

    東日本大震災・東京電力福島第一原発事故から11日で9年。住まいを失い、いまなお避難生活を続けている人は
   復興庁の調べで約4万8千人(2月10日現在)。原発事故の影響で、避難指示が解除されても故郷に戻れる人は少
   なく、解除市町村の居住率は28%にとどまっています。住まいや生業(なりわい)の再建など、被災地は多くの課題
   を積み残したまま、震災から10年目に入ります。

    確認することは、震災から10年になろうとする今も何一つとして解決されていないということだ。
   避難者は故郷に帰れず、原発は九州電力玄海3・4号機・川内1・2号機、関西電力大飯3・4号機、高浜原発4号機
   が稼働している。そして今なお4万8千人の人びとが避難生活をしているということだ。
    ではこの9年間、復興に向けて政治は何をしてきたのか。何もしてこなかった。それにも係わらず、政府は10年とな
   る来年の「3・11」の追悼式典を最後にしようとしている。あまりにも無責任、あまりにも冷酷である。
   この政府は、被災者を、犠牲者を、社会的弱者を、性的少数者を、踏みつけて、辱めて、沈黙を強いる。
   彼らはそうした人々の悲惨と不幸に自己責任の圧力をかけたり、単なる不運と見放したりして、税金を使っての美食の
   祭典に興じる。地震が発生しようと、津波が押し寄せようと、コロナが感染拡大しようと、宴会は果てしなく続き、我が世
   の春を寿ぐ。政治は、いったい誰のためにあるのか。
    今日11日、世界保健機関(WHO)は新型コロナウイルスの流行はパンデミック(世界的な大流行)となったとの見解を
   表明した。この意味は、今後、感染者と死者は増え続けるという見通しを示したということだ。
    今日もまた本業不明のいつものメンバーが口に泡をためて蟹さんのごとく喋りまくっているが、こうした自己顕示の漫談
   は捨て置いて、私の信頼する中野晃一さんの話を聞く。問題の本質はどこにあるのか。


      新型コロナで機能不全、安倍政権の事なかれ主義 「やってる感」も無策 これから来る本当の危機

          3/12(木) 6:02配信      47NEWS 

    新型コロナウイルスというグローバルな感染症が脅かすのは、私たち一人一人の身体だけではない。政治学には古くから、
   一つの政府の下に統合された国民と国家を人体に例える概念がある。body politic、「政体」という考え方だ。グローバルな感
   染症はこの政体をも脅かす。日本も例外ではない。 (上智大学国際教養学部教授=中野晃一)

    新型コロナウイルスの脅威に直面した日本の政体、とりわけ人体に例えると頭部に当たるであろう安倍政権に、これまで表
   れた“症状”を整理すると、第一段階は「水際作戦の幻覚」が見られ、第二段階では「国内外から批判を受けたことによる“発
   熱”」と「感染対策のコストとリスクを他者に押しつける外部化衝動」が観察される。このように病に侵されている日本の政体は、
   私権制限を伴う緊急事態宣言を可能とする特措法成立がとどめとなって、いよいよ死に至るかのようである。

      ▽軽視された国内感染

    第一段階では、安倍晋三首相はじめ政権の政治家たちは、新型コロナウイルスがグローバルな感染症である認識を欠き、
   国内感染の拡大の危険性に十分な注意を払わず、その準備を怠っていた。結果として、出入国在留管理庁や厚生労働省な
   どの官庁が、中国・武漢市からの帰国者や、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に対するちぐはぐで穴だらけの「水際作戦」
   をそれぞれ行うのみだった。
    1月28日に国内感染が初めて確認され、30日に安倍首相を本部長とし全閣僚で構成する新型コロナウイルス感染症対策
   本部
が設置された。2月13日に国内初の死者が出たにもかかわらず、加藤勝信厚生労働相は「国内での流行は認められな
   い」と述べるのみで、安倍首相は十数分、対策本部に顔を出すだけで連日会食を繰り返した。小泉進次郎環境相、森雅子法相
   萩生田光一文部科学相は政務で対策本部を欠席するなどしていた。
    当然のことながら水際作戦の限界が明らかになり、対策本部に専門家会議がようやく設置されたのは2月16日、医療機関の
   「受診の目安」を国民に向けて公表したのは17日、そして対策本部が「基本方針」を決定したのは25日だ。この問題で首相が
   初めて記者会見を開いたのは、初の国内感染確認から1カ月がたった2月29日である。

       ▽機能不全を招いた元凶

    これまでもあったように、2014年山梨などの豪雪被害、2018年西日本豪雨被害、そして昨年の台風15号や19号被害など、
   首相はじめ政権与党が国民生活に大きな被害をもたらす災害対応に興味を示さないのは、政権中枢が世襲政治家とその取り
   巻きのような政治家や官僚によって占められていることと無関係ではないだろう。安倍政権でより顕著となったトップダウンの政体
   だからこそ、リーダーシップの欠如は国家の機能不全を悪化させ、官僚組織は場当たり的で事なかれ主義的な対応を行ってしま
   ったものと考えられる。
    国内外からの批判を浴びて、安倍首相は2月29日の記者会見などを通じて、テレワーク(在宅勤務)や休暇取得の推進、スポ
   ーツ・文化イベントの自粛、そして全国一斉の小中高休校措置などの踏み込んだ「要請」を行い、国民が総じて外出を控えること
   によって、クラスター(集団)感染の連鎖による感染の拡大を抑制する狙いを表明した。これに先立って24日に専門家会議が「ここ
   1、2週間が瀬戸際」と言い出した頃から、第二段階の予兆があったと言っていいだろう。

        ▽「やってる感」重視、責任自ら負わず

    ここで、政体における首相ら官邸トップと官僚組織のかみ合わない動作、そして国民生活への圧迫は新たな局面に入る。首相と
   その側近たちは熱に浮かされたかのように生煮えの対策を打ち出し始める。ところが法的あるいは科学的な根拠を欠き、また政
   権内部や与党との協議も経ずに、実際には「これから」着手することを首相自ら発表し「やってる感」を演出することを重視するので
   ある。
    しかも、そうした対策の多くが自粛などの「要請」なので、国家は責任を負わず、ようは自己責任ということになる。とりわけ顕著な
   のは、感染防止のコストとリスクを「家」というプライベートな単位に押しつける傾向である。仕事をできるだけ家でし、さらには子ども
   も家で見て、また自分や家人に発熱など風邪症状があった場合も、原則としてまずは4日以上家で様子を見ることが求められている。
    実際には、家庭内感染は複数確認されているわけだが、第一段階で国内感染が軽視されたように、第二段階でも家庭内感染につ
   いて政府はほぼ無策である。マスク、トイレットペーパー、米などの食料の買い占めが問題になっているが、それは国家が自分たち
   を守らないなら国民自らが自宅を要塞化しなくてはならないという不安を抱いていることの証左でもあるまいか。

         ▽露呈した統治エリートの劣化

    実際、第一段階から今に至るまで繰り返し指摘されているように、検査が少ない、医師が検査を必要と判断しても受けられないよう
   では、感染者の確認と治療に国家は本気で取り組んでいないと疑われても仕方ない。長年、新自由主義改革が繰り返されてきた結果、
   医療資源は確かに限られており、多くの患者が殺到して医療崩壊してしまったら元も子もないのはその通りだ。ただ露骨に国民を衆愚
   とみなしてかかるのは、むしろそれだけ統治エリートの劣化を示す面もある。いずれにしても、他国で実施できる検査が日本で同じよう
   にできないのは、政体として深刻に病んでいるというほかない。
    感染防止のコストはできるだけ国家から家庭に外部化し、限られた医療資源は重症化したケースにあてるというのが政府の基本方針
   の要点になるが、軽症だからと検査せず放置していては感染拡大は防げないし、そのなかから重症化して手遅れになる患者が出ること
   も避けられまい。しかし、それ以上何かをするつもりがあるようには見えない。

         ▽緊急事態宣言が意味するもの

    戦後、現憲法の下で確立された日本の立憲民主政体は過去30年間、グローバル資本主義の波の中で、大きな変容を求められてきた。
   その結果もたらされたのが富と権力の集中である。政治はトップダウン、経済は格差の拡大へと変容しても、かろうじて立憲民主政体の
   範ちゅうに留めていたのは、当時二大政党制へと向かっていた政党政治におけるチェック・アンド・バランスであった。ところが民主党政
   権が2012年に崩壊し、安倍晋三率いる自民党が政権復帰を遂げると、政党政治の歯止めさえ欠いた強権的な支配が確立していった。
    強権的な性格を持つ安倍政権が、新型コロナウイルス対応の次の段階として進めているのが、緊急事態宣言を可能にする特措法の制
   定だ。これまでの対策を事後正当化する目的で、緊急事態が宣言されると、憲法が保障する私権が制限されることもあり得る。それは、
   判断能力を欠いた頭から、日本の立憲民主政体がいよいよ死に至る病に陥ることを意味しかねない。


 
         「何があろうとも、福島を忘れるな」

        2020・3・9

      厚労省などによると9日午後10時30分時点で、国内で確認された感染者は1218人、死者は16人。
     まず赤旗のコラムを転写する。次に朝日新聞の7日付けの記事を転写する。
          きょうの潮流     2020・3・9  しんぶん・赤旗

    カミュの小説『ペスト』が売れているそうです。伝染病に襲われ、封鎖された街で災厄と格闘する市民たち。その
   姿を通し、人間は不条理とどう向き合い、生きていくべきかを問いました▼古来、人類の歴史を動かし、社会を変
   容させた疫病。文明は感染症の「ゆりかご」といわれるように、政治や経済、文化に与えてきた影響は大きい。同
   時に新たな文明をうみだす契機にもなりました▼感染が拡大する新型コロナウイルス。政府がイベント自粛や一律
   休校を要請してから10日がすぎます。上からの独断や押しつけはくらしを混乱させ、さまざまな現場で悲鳴があが
   りつづけています▼緊急事態だと自由や人権を抑制するのではなく、国民の苦しみや不安に寄り添う。生活支援に
   手を尽くすことこそ行政の役割ではないか。一方で、必要な人や場所にマスクを融通したり、職場で勤務形態や休
   みを都合し合ったり、支え合って困難に立ち向かう人びとも▼専門家や現場の声に耳を傾けることは先手の対応に
   もつながるはず。くり返されてきた疫病禍は教訓を残しています。楽観や悲観になりすぎず、決して絶望しないこと。
   そして、対立や差別ではなく力を合わせることを▼カミュは小説で主人公の医師にペストとたたかう唯一の方法を口
   にさせています。それは「誠実さ」。自分の場合は職務を果たすことだと。独り善がりや投げやりにならず、いまやる
   べきことと誠実に向き合う。最も求められている人たちにこそ、伝わってほしいのですが…。

         新型コロナ感染、世界累計10万人超す 5万7千人回復    2020・3・7  朝日新聞
     新型コロナウイルスの感染者数が7日、累計10万人を超えた。米ジョンズ・ホプキンス大学システム科学工学セン
    ター(CSSE)などの集計によると、日本時間の同日午後、感染者数は10万3735人となった。昨年12月に中国で初
    の発症者が出てから約3カ月で、100カ国・地域へと広がった。
     世界保健機関(WHO)や米疾病対策センターの情報をまとめたCSSEのデータなどによると、感染者数が最も多い
    のは中国。次いで韓国、イラン、イタリアとなっている。死者は18カ国・地域で計3519人に上り、2002~03年に流行し
    た重症急性呼吸器症候群(SARS)の死者774人の4倍以上となった。一方、37カ国・地域で計5万7千人以上が回復
    した。
     WHOが6日に発表した統計によると、中国の感染者数は世界全体の約8割を占める。中国では感染の広がりは鈍
    化する傾向にあるが、世界的な感染拡大の収束は見通せない。韓国保健福祉省は7日午後、韓国の感染者数が70
    41人になったと発表。6日には南米のペルーやコロンビア西アフリカのトーゴで初の感染者が確認された。
    (半田尚子、ソウル=神谷毅)

         主な国・地域の感染者数

     中国 8万651人(死亡3070人)、韓国 7041人(死亡48人)、イラン 5823人(死亡145人)、イタリア 4636人(死亡19
    7人)、日本 1155人(死亡13人)、フランス 716人(死亡11人)、ドイツ 684人、スペイン 401人(死亡5人)、米国 33
    8人(死亡14人)、スイス 214人(死亡1人)、オランダ 188人(死亡1人)、英国 164人(死亡2人)、シンガポール 130
    人、ベルギー 109人、ノルウェー 108人、香港 107人(死亡2人)、スウェーデン 101人、マレーシア 83人、オースト
    リア 66人オーストラリア 63人(死亡2人)
      (7日午後10時半時点、米ジョンズ・ホプキンス大や各国の集計から)

     感染拡大がどこまで広がるのか、そしていつ収束するのか、色々な人が色々なことを言っているが、どうも信用できる
    ものがないように思える。
     ネット上では本業不明のいつものメンバーが競馬の予想屋のごとく喧しいが、どうしてこういう人たちの意見?を報道
    するのか、その理由が分からない。有識者気取りのいつものメンバーの名前を挙げておこう。
     東国原英夫(62歳)、舛添要一(71歳)、橋下徹(50歳)、高須克弥(75歳)、立川志らく(56歳)、上西小百合(36歳)、
    金子恵美(42歳)と宮崎謙介(39歳)の夫婦漫才、乙武 洋匡(43歳)、この人たちは何者なのか。易者か予言者か、そう
    ではあるまい。どれもこれも脛に傷を持つ単なる騒動師の面々もしくは野次馬の饒舌の徒に過ぎない。
     今日の新聞から重大なニュースを一つ書き写しておく。

            長引く避難生活で・・・

     東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から11日で9年。暮らしは、生業(なりわい)は―――「被災者の今」を現地
    から報告します。

     原発周辺自治体では、事故後、介護の必要な人が急増し、高止まりの状況が続いています。背景には、多くの住民が古
    里を奪われ、長期避難を強いられ続けている状況があります。
     福島県浪江町は3年前に避難指示が部分解除されたものの、いまだ多くの人が戻れずにいます。面積の8割に及ぶ帰還
    困難区域は、除染もほぼ手付かずの土地が多く残ります。


 
        「パンと権利と平和を」

          2020・3・8

    今日8日は「国際女性デー」だ。国連は今年の女性デーを「ジェンダー平等達成、すべての女性と少女に人権を
   保障する世界的な好機」「要の年」にと呼びかけている。このことについて今日の新聞の主張欄は「男女平等の21
   世紀へ」と題して次のような一文を載せている。

          男女平等の21世紀へ
    

     国際女性デーは20世紀初頭の女性参政権を求める米国の女性たちの行動から始まりました。1910年、社会
    主義をめざす世界の女性運動の会議で、毎年あらゆる国で女性デーを実施することが決議されました。以来、「パ
    ンと権利と平和」をスローガンに1世紀を超えて、世界の女性のたたかいの中で受け継がれてきました。
     日本では23年に初めて開催されました。世界の運動と連帯して女性の切実な願いと平等、くらし、平和の要求を
    掲げて全国で多彩な行動が繰り広げられています。
     77年には、国連総会が「女性の権利と世界平和のための国連の日」と決め、世界的な取り組みとなりました。今
    年の女性デーを前にグテレス国連事務総長は、「奴隷制や植民地主義が汚点であったように、21世紀においては
    女性が被る不平等を私たちはみな恥じ入るべきだ」「21世紀は男女平等の世紀に」と訴え、ジェンダー平等実現へ
    の決意を語っています。

      「主張」は他紙でいうところの「社説」だが、これは第二面の右上にある。第一面には「今日の潮流」と題するコラ
     ムが掲載されている。これも女性デーに関するものなので以下に転写しておく。

           きょうの潮流

      まだ起きていない。山本和奈(かずな)さんは日本の現状をこう言い表します。男女の格差は先進国で最下位。
     性を理由に女性の可能性や夢をつぶす悪(あ)しき慣習は根づよく、差別が差別と認識されない現実があると▼昨
     年、週刊誌の記事に抗議の声をあげ、いまは南米チリに活動拠点を置く山本さん。政治や社会問題が日常の中に
     あり、自分の思いを表現することが当たり前の国で感じ、日本にもとめる変化を『女性のひろば』4月号に語っていま
     す▼人にやさしく、かかわるすべての人々が家族の次に大切な存在といえる関係を―。そんな理想を掲げる服飾大
     手の会社社長が辞任しました。女性社員らに複数のセクハラ行為があったとする一連の報道を受けて▼本人は認め
     ていませんが、ホテルやデートに誘うSNSのメッセージやわいせつ行為をされたという女性への聞き取り記録も。この
     社長は女性の活躍を加速させるリーダーとして、内閣府の男女共同参画会議の議員にも名を連ねていました▼国際
     女性デーのきょう、性暴力をなくそうと花を手に集まるフラワーデモが全都道府県で開かれる予定でした。新型肺炎の
     影響で一斉の開催はかないませんが、性被害を告発する声は全国に社会にひろがりました▼「未来を変えられるかも
     しれないという意思が生まれた場所になった」。デモを呼びかけた作家の北原みのりさんは、異例の運動の意義を強調
     しています。先の山本さんも意思表示をすることで変えていこうと。寝たままのこの国を起こすために。

      第三面の「焦点・論点」欄は連載企画「ジェンダー平等 求めて」で、今日は「性暴力にもっと向き合う社会を」と題して
     のインタビュー記事だ。語り手は一般社団法人「Spring(スプリング)」代表理事の山本 潤さんだ。
     山本さんは1974年生まれ。13歳から20歳まで実の父親から性暴力を受けていた。その体験を「13歳、『私』をなくし
     た私」につづり2017年に出版し、各地で講演活動を続けている。性暴力被害者支援看護師としても活動している。
      山本さんはこう語っている。

      性暴力は、加害者が支配や依存などさまざまな欲求を性という手段、行動を通じて自己中心的に充足させるために行
     われます。その実態は、精神的・物理的に追いつめていったり、上下関係を利用したりさまざまで、暴行・脅迫だけでは
     ありません。実態にあった規定にするため、「暴行・脅迫」要件を見直し、まずは意思に反する性交を処罰する規定を
     設けるべきです。

      ジェンダーとは何か、簡単に云うと次のような解説がある。

       ジェンダー(gender)とは、生物学的な性別(sex)に対して、社会的・文化的につくられる性別のことを指します。世の
      中の男性と女性の役割の違いによって生まれる性別のことです。たとえば、「料理は女がやるもの」って考えている人、
      いますよね?料理=女のシゴト。でも男で料理上手もいるのに?この性別がジェンダーです。

       男女の不平等については次のような報告が発表されている。

       世界経済フォーラム(WEF)は12月16日、各国のジェンダー不平等状況を分析した「世界ジェンダー・ギャップ報告書
      (Global Gender Gap Report)2020」を発表し、毎年発表している2019年版「ジェンダー・ギャップ指数(Gender Gap Inde
       x:GGI)」を公表した。対象は世界153カ国。
       ジェンダー格差が少ない1位から5位までは、アイスランド、ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、ニカラグア。日本
      は121位と昨年の110位から11順位を下げ、過去最低の順位となった。その他、ドイツ10位、フランス15位、カナダ19位
      、英国21位、米国53位、イタリア76位で、日本はG7の中で圧倒的に最下位。中国は106位、韓国は108位で日本より上
      だった。同指数では、「ジェンダー間の経済的参加度および機会」「教育達成度」「健康と生存」「政治的エンパワーメン
      ト」の4種類の指標を基に格差を算定し、ランキング付けされている。

       ジェンダー・ギャップ世界121位を誇る日本の実態は具体的にはどういうことなのか、最新の情報を二つ確認しておく。

         ストライプ石川社長がセクハラ疑惑報道受けて辞任        ストライプインターナショナルは、3月6日付けで石川康晴社長兼最高経営責任者(CEO)が辞任したと発表した。朝日
      新聞などで石川社長による同社スタッフへのセクハラ疑惑が報じられたことの責任を取ったもの。これにより、グループ
      会社キャンの社長でもある立花隆央専務兼最高執行責任者(COO)営業統括本部長が、同日付けで社長兼CEOに就い
      た。
       立花新社長は2002年10月に前身のクロスカンパニーに入社。ブランド管理や店舗開発、生産など幅広い業務に従事。
      05年取締役に就任し生産を担当、14年4月より専務兼COO営業統括本部長、15年よりキャンの社長を務めている。
      石川前社長は引き続き同社の株の40%を保有しており、筆頭株主であることは変わっていない。

         【独自】大手服飾社長が社員にセクハラ 政府会議の議員

       女性向け洋服ブランド「アースミュージック&エコロジー」などを展開するストライプインターナショナル(岡山市)の石川
      康晴社長(49)が複数の女性社員やスタッフへのセクハラ行為をしたとして、2018年12月に同社で臨時査問会が開かれ、
      厳重注意を受けていたことが分かった。
       石川氏は19年3月から、男女の人権尊重や政策立案への女性の参画などを目的とする内閣府男女共同参画会議
      の議員を務める。

         最後は「東洋経済」の記事だ。

           伊藤詩織さんの「勝訴」になぜ世界は騒ぐのか
              日本人に感じる当事者意識の低さ
       2019・12・27

      12月18日、伊藤氏が山口氏から性行為を強要されたとして損害賠償を求めた裁判で東京地方裁判所は、山口氏に330万
     円の賠償を求める判決を下した。4年間の闘いを経て、伊藤氏は勝利を手にしたのである。裁判長は伊藤氏が行為に同意し
     ておらず、被害を虚偽申告する動機がないことを認めた。
      さらに重要なこととして、裁判長は伊藤氏が「公共性および公益目的」のために戦っていると明確に認めると同時に、山口氏
     の証言に食い違いがあることを指摘し、山口氏が起こしていた名誉毀損の訴訟を棄却した。

      セクハラ社長の石川康晴さんは内閣府の男女共同参画会議の議員を務めていた、レイプドラックの達人山口敬之さんは安倍
     晋三君のお友だちであった。元気で恥知らずな男たち。
      日本は従軍慰安婦(軍性奴隷)の存在を公式には認めない国である。従って、謝罪もしない。
     もう一度確認しておく。日本はジェンダー・ギャップ指数世界121位を誇る男尊女卑の神国である。
      



       「お馬鹿の昨日・今日・明日」

            2020・3・7

    共産党の志位和夫委員長は4日の安倍晋三首相との党首会談で、「専門家の知見を踏まえない『政治決断』では、
   国民の理解を得ることはできないし、ウイルスとのたたかいに勝ことはできない。こうした姿勢は即刻あらためるべき
   だ」と批判した。これに対し、安倍首相は「今後は専門家の方々の知見を尊重するという提起はその通りだと思う。そ
   れで、尊重する点で『問題があった』という指摘を受けることがないようにしていきたい」と述べた。
    ところがだその翌日の5日、またしても独断である。今度は中韓両国へ入国制限強化ときた。そのタイミングは中国
   の習近平国家主席の訪日中止の決定直後である。新聞各紙は6日付で、「対中ジレンマ  対策後手」(朝日)、「『習
   氏国賓来日』控え配慮」(読売)などと批判した。
    元々あまり賢い男ではなかったが、ここにきてとうとう錯乱状態に堕ちた。失速、墜落、大破の瞬間速報である。
   上杉 隆さんの『世襲議員のからくり』(文芸春秋新書・2009年発行)に「安倍の場合」と題して次のようなエピソード
   が語られている。

    「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介、その娘の洋子の次男が安倍晋三である。晋三の父、晋太郎は自身も代議士の
   安倍寛の息子でありながら、人の良さから権力欲を曝け出すこともなく一生を終えた。順天堂大学病院で闘病中、隣
   の病室に詰めていた秘書(匿名)は、すでに秘書官であった次男の晋三の忘れられない振る舞いについて述べている。
   「父親の死期が近づき、無念の臨終を迎えるという時期に、隣の部屋でゲームに興じていた。もちろん時間潰しという
   のも分かるが、何かしらやるべきことはあるだろうと思った。彼が後継者なのかと思うと、どこかしら頼りなさを感じた」

    安倍晋三のもう一つのエピソードは母・洋子の登場するものだ。2008年、安倍晋三は政権を投げ出した。
   この年の選挙では母・洋子が壇上に上がり、支持者に向かって頭を下げた。上杉さんは書いている。

    筆者が驚くのは、手術をしたばかりの高齢の母親を選挙に巻き込む息子の非情さである。50歳を過ぎてもなお、親
   に対する甘えを捨てきれず、庇護の下いるのがまさしく安倍だ。

    無能にして非情なこういう男が最長の政権を誇るという。なぜそれが可能だったのか、ここが問題だ。
   一つは「日本会議」という極右の院外団の存在だ。いま一つは自民党内の派閥の無機能化だ。三つ目は祖父・岸信介
   譲りのなりふり構わぬ対米従属だ。この3点セットがあればお馬鹿でも首相は務まる、これがこの国の現実だ。
    そのお馬鹿について時事通信は次のように報じている。

       安倍首相主導で対策連発 「後手」批判意識、現場に混乱 新型コロナ

                 3/8(日)    時事通信

    新型コロナウイルス感染の広がりに安倍晋三首相が新たな対策を連発している。

   大規模イベント自粛や全国の小中高校などの休校要請に続き、5日には中韓両国などからの入国規制強化を表明。
  野党に「対応が後手に回った」と批判されていることを意識し、首相主導をアピールする狙いとみられるが、説明不足
  で現場の混乱も招いている。

  「諸外国で感染が拡大する中、今が正念場だ。今般、積極果断な措置を講じることにした」。5日夕に首相官邸で開か
  れた政府対策本部。首相は(1)中国、韓国からの航空機到着を成田空港と関西空港に限り、入国者を2週間「隔離」(2)
  韓国、イランの一部地域を入国禁止対象に追加(3)マスク転売を禁止―などの方針を矢継ぎ早に示した。

   対策本部の開催は7日で計18回。同日の会合では臨時休校の影響を受けた保護者や売り上げが減少した中小企業
  への支援策などを表明した。

   会合は毎回、終了直前の数分だけが報道陣に公開され、首相は閉会あいさつで新たな施策を打ち出してきた。国民
  生活に直結する重大発表でも事 務方の補足説明はない。それどころか担当省庁が詳細を把握していないケースすら
  ある。

   2月27日の会合では首相が「全国一律」の休校要請を突如表明。首相官邸から駆け足で文部科学省に戻った幹部は
  「大混乱だ」とつぶやいた。3月5日の新たな水際対策をめぐっても、出入国在留管理庁や外務省領事局からマスコミ向
  けの詳しい説明はなかった。中韓からの到着便受け入れ先に指定された空港の検疫関係者は「まだ何も聞いていない」
  と困惑顔で語った。

   菅義偉官房長官は6日の記者会見で「引き続き国民に対し丁寧に説明し、理解を得るべく最大限努めていきたい」と強
  調した。だが、失地回復にまっしぐらのような動きに、主要野党から「対策は遅過ぎ、決断は思い付きだ」(中堅議員)と批
  判の声が上がっている。 
 



      「政治界の脱出王」
 

        
 2020・3・6

     
あの戦う輪転機の伝説を持つニューヨークタイムズが安倍晋三首相を「政治界の脱出王」と厳しく批判している。
    「彼のへたくそな努力は、最大の政治危機を拡大しているだけだ」と酷評し、「東京オリンピック・パラリンピックが中止
    になるか、日本経済が火を噴けば、安倍首相は退陣せざるを得ないだろう」と、強い調子で断言したということだ。
    「脱出王」というのは、安倍首相がこれまで数々の政治危機(スキャンダル)から逃げて来た事実を揶揄したものだろう。
    脱出王もしくは奇術師、これが海外のメディアが観る安倍首相の実像であって、決してまともな政治家とは認知されて
    はいない。
     では国内ではどうかと言うと、日刊ゲンダイは「 錯乱しているとしか言いようがない」と病状を診断し、その「ハリボテ
    外交」を笑う。
     また金子勝慶応大学名誉教授は、「「ヘイト規制臭い、アベによる韓国中国への入国の制限強化もまたしも専門家
    会議を経ていないようだ。クルーズ船の失敗に懲りず、バカボンは科学より政治を優先する。いち早く引っ込んで、呼
    吸器の新ウイルスの専門家にリーダーシップを任せよ」と投稿したとデイリー・スポーツは伝えている。
    奇術師、錯乱、バカボン、愚かな者、汝の名は安倍晋三。この程度の人物なのだ。

     「能力なくして、その地位にしがみつく者、これを俗物と云う」
                                 ウイリアム・シイクスピア

     襲来!新型コロナウイルス】もう止まらない!
    米メディアの安倍攻撃 NYタイムズ紙「政界の脱出王」よばわりの猛批判

                       2020・3・7    J-CASTウオッチ 配信

 

     海外メディアの安倍批判が止まらない!

   新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、日本政府の対応をめぐる海外メディアの批判が目立つようになりました。

    政府が中韓からの入国者らに対する制限措置を発表したことで、批判はさらにヒートアップ。米ニューヨーク・タイムズ紙は安倍晋三
   首相を20世紀初頭にかけて活躍した奇術師になぞらえて、「政治界の脱出王もコロナウイルスの反撃から逃げられない!」と強い口調
   で非難しています。海外メディアは「忖度」も「手加減」もしてくれないようです。

      米メディアは「忖度」しません!

    これまでも新型コロナウイルスをめぐる日本政府の対策に批判の声はありましたが、学校の全国一斉休校や中韓からの入国者制限
   措置の発表といった対策が引き金を引いたことは間違いないでしょう。

    皮肉なことに、安倍首相が「先手先手」で「思い切った」決断をすればするほど、海外メディアの批判が増しているようです。

    米NYタイムズ紙は、中韓からの入国制限が発表されるやいなや、「安倍晋三首相もコロナの反撃からは逃げられない」と題した手厳し
   い内容の記事を掲載しました。

    Shinzo Abe Japan's Political Houdini Can't Escape Coronavirus Backlash
    (日本政界の「脱出王」こと安倍晋三首相も、コロナウイルスの反撃からは逃げられない)


      この政権には無理だ 恐るべき愚鈍と場当たりに国民は戦慄

                  

     錯乱しているとしか言いようがない。この政権に任せていたら、新型コロナウイルスの感染拡大を止めることは無理だ。
    安倍首相が5日の政府対策本部会合で唐突にブチ上げた、中国、韓国からの入国者に2週間の待機を求める制限強化
    に、案の定、現場は振り回されてい…

       安倍首相“咳動画”が中国で拡散 習近平訪日延期の決定打か
                         日刊ゲンダイ

      日朝首脳会談は見通しすら立たず、北方領土返還をめぐる対ロ交渉も暗礁。ハリボテの“外交のアベ”を取り繕うべく
     安倍首相が執心する、中国の習近平国家主席の国賓来日も頓挫した。日中ともに感染拡大中の新型コロナウイルス
     の対応が理由にされているが、果たしてそうなのか





       金子勝慶応名誉教授 安倍首相に「専門家を無視」、自作自演の「非常事態」

                                   3/6(金) 20:12配信      デイリースポーツ

     立教大学大学院特任教授で慶応義塾大学名誉教授の金子勝氏が6日、ツイッターに投稿。政府が中国、韓国からの入国制限
    を強めたことについて批判的にツイートした。
     金子教授は「アベは専門家を無視し、クルーズ船『入国拒否』→『一斉休校』→『中韓入国制限』と自作自演の『非常事態』演出。
    科学的な根拠もなくかえって感染を拡大し、それがさらに『非常事態』を演出。人命を犠牲にする最悪の政治手法」と投稿した。
    金子教授はまた、「ヘイト規制臭い、アベによる韓国中国への入国の制限強化もまたしも専門家会議を経ていないようだ。クルーズ
    船の失敗に懲りず、バカボンは科学より政治を優先する。いち早く引っ込んで、呼吸器の新ウイルスの専門家にリーダーシップを
    任せよ」と投稿した。
     菅義偉官房長官は6日の参院予算委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、政府による中韓両国からの入国制限強化
    に関し、政府の専門家会議での協議を経ていないと明らかにした。会議にはかけていないものの、専門家の知見を判断した根拠の
    一つとしたとの見解を示し「専門家から意見を聞いたのは事実だ」と主張した。



       「女性自身」

         2020・3・5

      以前、週刊誌について書いたことがある。何を書いたのかはよく思い出せないが、週刊誌の読者の性格について
     感じるところを思いつくままに書いたものだと記憶する。どうせ無頼の落書きだから、書き捨て、読み捨てであって、
     どこに書いたかを探し出すまでもない。
      週刊誌には男性用と女性用があって、男性週刊誌は女性の裸体写真とセックス記事とスキャンダル・スクープの
     三本立てで、女性週刊誌は芸能・皇室・ファッションを定番とするというようなことだったか。この分け方はかなり大雑
     把だけれども、それほど間違ってはいないだろう。しかし、これは男女の趣味の違いや関心の方向の違いを意味する
     ものではなく、男女の知性と品性の格差を証明するものである。簡単に云えば、日本の男性は写真を見る、対して女
     性は活字を読むということである。先に女性週刊誌は芸能・皇室・ファッションを定番とすると書いたが、中にはそうで
     ないものもある。大本営発表の読売や産経は論外としても、リベラルにして公平中立を自称する朝日や毎日でも書か
     ないことを真正面から取り上げる女性週刊誌もある。『女性自身』はそういう知的な週刊誌である。こういう編集方針を
     執る男性週刊誌は私の知る限りでは一紙もない。つまり、週刊誌の読者層に限って言えば、日本では女性の方が知
     的水準が高く、また羞恥心の何たるかを弁えており、それに対して男性は知的水準が異様に低く、羞恥心というものを
     まったく持たず、社会に対しても無関心である。
      4・5日に配信された『女性自身』の記事を転写する。これを読めば私の下手な説明など不要であろう。

           安倍首相「説明責任を」河井氏に忠告も「お前が言うな」の声 (3月4日)

      自民党の河井案里参院議員(46)の陣営をめぐる選挙違反事件について3月3日、安倍晋三首相(65)が答弁。その
     発言内容について、Twitter上では“総ツッコミ”状態となっている。

      広島地検は3日、いわゆるウグイス嬢に違法報酬を支払ったとして、案里氏の公設秘書と夫で前法相の克行氏(56)の
     政策秘書ら3人を逮捕した。逮捕に先立って安倍首相は3月3日午前の参院予算委員会で、広島地検が秘書らを立件す
     る方針を固めたことをうけて、次のように述べた。

     「議員としてそうした疑いを抱かれることのないよう身を処していく必要がある」
     「国会議員として、さまざまな疑いについては国民に説明を果たす責任を負っている」

     案里氏に説明を求めたこの発言に対し、Twitter上では《自分は、説明責任を果たしていないのに、他人には言うんだ》
     《よりによって、お前が言うな》と首相の姿勢を疑問視する声が相次いだ。

     さらには《よくぞ言った安倍首相。国会議員の見本になりましょう》と皮肉めいたツイートも。

     「昨年から追求されている『桜を見る会』問題だけでなく、'17年に発覚した森友学園や加計学園に関する疑惑についても、
     安倍首相は十分に説明を果たしているとは言いがたい状況です」(政治部記者)

     また案里氏の選挙違反についても、安倍首相は無関係とは言えないとの声もある。『週刊文春』の報道で、案里氏の選挙
     資金として1億5千万円という異例の大金が自民党本部から振り込まれていたことが発覚。安倍首相も「報告は受けていな
     い」としながらも、党本部による資金支出を認めている。

     「これほどの”軍資金”が案里氏陣営に投下された理由に、首相に批判的な立場であった同選挙区の自民党前職・溝手顕
     正元議員(77)を落選させる意図があったのではないかとの指摘もあります。そうした中で起きた選挙違反ですから、自民党
     総裁でもある安倍首相自身にも説明責任が求められるはずです」(前出・政治部記者)


         コロナで日本経済は壊滅…「令和恐慌」招く安倍政権の失策 (3月5日)

       新型コロナウイルスの影響で、日本経済には激震が走っている。日経平均株価は2月24日からの5日間で2,243円(9.6%)
      も下落。下げ幅はリーマン・ショック直後の'08年10月以来の大きさだ。

       さらに、国際オリンピック委員会(以下、IOC)の重鎮、ディック・パウンド氏が「(3カ月あとも事態が終息していなければ)お
      そらく東京五輪の中止を検討するだろう」と、中止の可能性に言及するなど、東京五輪の中止が現実味を帯び始めている。

       新型コロナによる消費減少という大打撃に加え、東京五輪まで中止となれば、日本経済には甚大な損失が発生することに
      ――。しかし、京都大学大学院の藤井聡教授は、コロナショック以前の“政府の失策”に大きな原因があると話す。

       「そもそも、安倍政権が昨年10月に消費税を8%から10%へ引き上げたことで、日本経済はすでに大きく冷え込んでいました。
      10~12月のGDP(国内総生産)は6.3%のマイナス。東日本大震災の冷え込みに匹敵するほどのひどい落ち込みでした。景気
      動向指数も激しく下落しており、かつ、その下落幅は過去の消費税率引き上げの時よりもさらにひどい。ところが、総理はこの
      状況を『ゆるやかな回復』と主張している。これは明らかな嘘です」

      2月21日には、愛知県の老舗旅館が経営破綻。中国人旅行客の激減が決定打となった模様で、ついに“コロナショック”による
      倒産第1号となった。さらに北海道のコロッケ製造業者、神戸市のクルーズ船運航会社など、新型コロナウイルス関連の倒産
      が相次いでいる。

      リーマン・ショックが起きた'08年、日本では1万5千件以上の企業が倒産。上場企業の倒産は戦後最多の33件となった。日経平
      均株価は一時、7千円を割り込んでバブル後最安値を記録。2カ月でほぼ半減した。'09年には失業率も過去最悪の5.6%となっ
      ている。

      消費増税直後という最悪なタイミングでの“コロナ恐慌”は、リーマン・ショックをも上回る“大倒産時代”を招きかねない――。

      「今後さらに、コロナ騒動で内需も外需も落ち込むでしょう。そのうえ五輪が中止になれば、観戦のために来日する外国人によ
      る経済効果といった“オリンピック景気”も期待できないのです。このままでは、令和2年の日本経済は奈落の底にたたき落とさ
      れることになります。安倍内閣がこのまま何の景気対策もしないのなら、間違いなく“令和恐慌”が日本を襲うでしょう」(藤井教授)

       経済産業省は28日、新型コロナウイルスの感染拡大で被害を受けている中小企業への金融支援を拡充すると発表した。しかし
      藤井教授は、さらに抜本的な対策を決断すべきだと主張する。

      「今すぐに、消費税率を5%に引き下げる。それが内需を回復させる、いちばん簡単な手段です。安倍内閣がすべきことは、嘘を
      つかずに正しく景気判断を行い、対策を行うことです。消費税を5%に戻すのも、決して難しいことではありません。たとえば軽減
      税率の制度を使えばすぐにでもできるはずです」

      迫り来る“新型コロナ恐慌”の悪夢。はたして感染拡大を食い止め、日本経済の窮地を救うことができるのだろうか――。

 


 
      「論客・ドクター小池」

        2020.3・4

    昨日の参院予算委員会で、共産党の小池晃書記局長が質問に立った。
   私の見るところこの人は現在の政界では最高峰の「論客」である。と言うより、「論客」という言葉はこの人のためにあるのかと
   さえ思う。論理、分析、実証の3点において抜群である。それで今日はドクター小池の発言を全文転写する。
   私にとってこの全文を読むということは、一つは社会勉強であり、いま一つは国語の勉強である。すなわち、正しい日本語でこの
   国の「今と此処」を知るということである。
     —-----------    —---------

          新型コロナ対策 国民の不安にこたえ、対案示す    2020・3・4 「しんぶん・赤旗」から

                参院予算委 小池書記局長の質問

     3日の参院予算委員会で、新型コロナウイルスやジェンダー平等をめぐる問題で政府の対応をただした日本共産党の小池
    晃書記局長。安倍晋三首相を厳しく追及するとともに、国民の不安にこたえ、希望を広げる積極的な提案を行いました。

            一律休校
         科学的根拠に基づく対策を

    新型コロナウイルス感染防止策として安倍晋三首相が要請した全国の小中高校・特別支援学校の一律休校について、小池
   氏が科学的根拠を示すよう求めたのに対し、安倍首相は「政治的に判断した」と繰り返し、科学的根拠がなかったことが明確に
   なりました。

    小池氏は、「全国一律休校方針を見直して、科学的根拠に基づく感染予防の道に進むべきだ」と提起。その上で、期間限定
   や休校しないなど各自治体がとっている自主的判断に是正指導をしないよう求めました。

    萩生田光一文科相は、休校要請については「学校の設置者の判断がある。それは尊重する」と答え、事実上、「全国一律休
   校」を撤回しました。

    小池氏は、「給食の停止により大きな影響を受ける牛乳や野菜などを納品する農家をはじめとした関係者を守るため、あら
   ゆる手だてを尽くすべきだ」と提起。江藤拓農林水産相は、長期休業の際に牛乳を引き受ける工場に振り向けるなどとし、それ
   でも減収になる
   業者に対しては「手だてを検討している」と答弁しました。

           休業補償
        「雇調金」助成水準 10割に

    小池氏は、新型コロナウイルスの影響を受けた業者を対象とした雇用調整助成金(雇調金)の拡充を求めました。雇調金は、
   売り上げや生産の減少を余儀なくされても従業員の雇用を維持した企業への助成制度。休ませた従業員に賃金の6割以上を
   支払う「休業手当」などに対し、中小企業の場合は3分の2を助成します。

    小池氏は、自粛要請などによる「休業手当」への助成は賃金の4割程度にとどまると指摘。一方で、2日発表された一律休校
   により仕事を休んだ保護者に賃金を支払った企業に対する新たな助成金制度は、1人当たり日額8330円を上限に、10割を
   助成するという違いがあることを示し、雇用保険2事業の積立金1兆4400億円なども活用して「雇調金の助成水準を引き上げ、
   賃金の10割補償とすべきだ」と求めました。

    加藤勝信厚労相は、緊急事態宣言を出している北海道などで「対策を打っていきたい」と答弁。小池氏は「被害は全国に広が
   っている。危機意識がない。きちんと手当てすることが最低限の政治の責任だ」と指摘しました。

    新たな助成金制度の対象になっていないフリーランスへの対応について安倍首相は、経営相談窓口の設置や、貸し付けなど
   資金繰り支援の措置を講じると説明しました。

    小池氏は、音楽家や劇団員といったフリーランスは政府の要請による公演・イベントの中止で収入が断たれるとし、「貸し付け
   ではなく損失補てんが必要だ」と強調。新たな助成制度で対象となる労働者と同様の対応を検討するよう求めました。

           医療体制
       統廃合をやめ 病床確保急げ

    安倍首相は2月29日の会見で、治療のために必要なベッド数について「全国で2000を超える病床がある」「緊急時は5000
   床を超える病床を確保」と説明しました。首相の説明について加藤勝信厚生労働相は3日、感染症病床2000のうち空床は13
   00床で、さらに一般病床を4000床分確保できると説明しました。

    小池氏は総務省が2017年12月に行った「感染症対策に関する行政評価・監視」では感染症指定医療機関の診療体制につ
   いて、「指定病床数通りの患者の受け入れを危惧する医療機関」が23%もあり、実態把握を勧告していたと指摘。にもかかわら
   ず厚労省がいまだに調査結果をまとめていないとし、「(勧告は)2年前だ。こんなことでいいのか」と批判しました。そのうえで小
   池氏は、中国・武漢からチャーター機で帰国した体調不良の5人を最初に受け入れたのは公立病院だったことにふれ「政府も公
   的病院の重要性を改めて認識したのではないか」と強調。安倍政権が狙う公立・公的病院の統廃合を見直すよう求めました。

   加藤氏は「感染症病床全体の9割以上を公立、公的医療機関が担っており、果たす役割は大きい」と答えました。

    小池氏は、医療現場では従事者の感染防止に必要なマスクや防護服の不足が深刻で、現場からは「職員の安全が守れない」
   との声が上がっていることを紹介し、現場にマスクなどを届けるよう要求。「感染症指定医療機関に優先的に供給」すると言う加藤
   氏に対し、「一般医療機関にも発熱患者が受診する。指定医療機関以外にもマスクを供給する仕組みをつくるべきだ」と提起しま
   した。

    政府は、感染症の疑いがある場合「帰国者・接触者相談センター」に連絡するよう案内しています。相談センターで必要がある
   と判断された人は、全国で844カ所ある帰国者・接触者外来で受診することになります。

    加藤氏は、2月1日からの同外来受診者数は2185件だと報告。小池氏は、相談センターでは6万件を超える相談を受けてい
   るのに約30件に1人しか受診していないことをあげて「帰国者・接触者相談センターがバリアーになってしまっていないか」と述べ、
   帰国者・接触者外来にきちんと誘導されていない状況を指摘。必要な人が受診できるようにせよと求めました。

           検査体制PCR検査 
            誤解ない説明を

    新型コロナウイルスの感染を判定するPCR検査について、安倍首相は「保険適用により、保健所を経由することなく民間の検査
   機関に直接、検査依頼を行うことが可能となる」(2月29日の会見)、「かかりつけ医が必要と考える場合にはすべての患者がPCR
   検査ができる」(3月2日の答弁)と説明しています。

    小池氏は、首相のこうした説明を受けて多くの国民が保険適用でどこの病院でも検査が受けられるようになると思っているが、当
   面は「帰国者・接触者外来」を持つ844の医療機関だけで対応するというのが政府の方針ではないのかと確認。加藤厚労相は「い
   まはそうだ」と認め、かかりつけ医など一般の医療機関で対応できるようにしていくのは次の段階だと認めました。

    小池氏は、「帰国者・接触者外来」を持つ病院の名前はそもそも非公開で国民は知る由もないと指摘。今回の措置で、その他の
   医療機関は検査の依頼すらできなくなるという問題にもふれ、首相の発言は誤解を招いていると、答弁の訂正を求めました。

   安倍首相は「いますぐできるとは申し上げていない」「私の会見を見れば誤解は生じない」と開き直りました。

   小池氏は「これだけ国民が不安を抱えているのだから、誤解の余地のない丁寧な説明に心がけるべきだ」と求めました。

    小池氏は、国立感染症研究所の予算がピーク時の約107億円(2007年度)から約65億円(20年度予算案)へと6割に減らされ
   たことを確認。実人員は348人で、実際に新型コロナウイルスのPCR検査に携わっているのは十数人だと明らかにしました。
  

   アメリカ疾病対策センター(CDC)の人員体制は、1万4000人(常勤職員)と日本の国立感染研の40倍以上、年間予算は120億
  ドル(1兆3000億円)と200倍です。

   小池氏は「国を守るというのであれば、こういう部門にこそ予算をつぎ込むべきだ」と述べ、国立感染研の抜本的な強化を求めました。

   加藤厚労相は「充実を図るべく努力していきたい」と答えました。

           経済対策
        中小企業に無利子融資を

    新型コロナウイルス感染症対策として出した政府の要請により、外出や外食、イベントの中止が相次いでいます。中小零細企業は
   収入の道が途絶える一方、家賃やリース料など負担がのしかかります。

    小池氏は「リーマン・ショック時は20兆円の緊急保証制度。98年の金融危機は金融安定化特別保証制度を30兆円まで拡大。ところ
   が今回5000億円。これは2月13日に決めたもので、事態は全く変わっている。思い切って拡充すべきだ」と迫りました。

    政府の「衛生環境激変対策特別貸付」ではコロナウイルス感染拡大による影響を受けた旅館業等の資金繰りを支援します。しかし
   金利が1・9%と売り上げが激減している中小業者にとって低いとは言えません。小池氏は「これで支援になるのか。財政投融資から
   の調達金利は0・003%だ。無利子・無担保・個人保証なしの融資に」と迫りました。安倍晋三首相は「災害の時と同じ金利だ。それ以
   上の要因があれば検討していきたい」と答えましたが、小池氏は「災害以上に政策による要因がある。政治の責任が問われている」と
   強調しました。

    小池氏は、消費税10%増税による深刻な経済の打撃を取り上げ「さらにコロナウイルスの問題も加わり大変なことになっている。消費
   税率5%への減税に踏み切り、抜本的な経済対策を求める」と訴えました。

           ジェンダー平等推進
          男女賃金の格差是正へ

    職場におけるジェンダー平等の実現を―。小池氏は日本の深刻な男女賃金格差を是正するため、男女賃金格差状況の把握、公表
   を企業に義務づけるべきだと迫りました。

    主要先進国のフルタイム労働者の男女賃金格差は約25%と日本が最も大きくなっています(グラフ)。女性は短時間のパートも多く、
   実際の格差はさらに大きくなります。

   小池氏はこうした実態を告発した上で、昨年の女性活躍推進法審議のさい、男女の賃金格差状況の開示も「把握」も義務づけられなかっ
  たと指摘。労働政策研究・研修機構の調査によれば、男女間賃金格差指数を定期的に計算している企業はわずか3・3%だと述べ、「企業
  が性差別の解消にむけて本気で取り組むには、企業自身が把握し改善の必要性に気づくことが必要だ」と追及。加藤厚労相は労働政策審
  議会で慎重な意見があったことを口実に義務化に背を向けました。

   小池氏は、1999年3月まで有価証券報告書が平均給与額などを男女別で開示していたと述べ「復活すべきだ」と要求。麻生太郎財務相
  が「開示は経営者にとって負担だ」などと拒否したのに対し、小池氏は、アイスランドが男女に同額賃金を支払っている証明書の取得を使用
  者に義務づけたことを紹介し、「先進事例に学び取り組みを進めるべきだ。第一歩として賃金格差の把握を義務づけ、さらに情報公開を」と
  求めました。

   安倍首相は、政府の女性活躍推進と、有価証券報告書での男女別の給与額などの開示が「同じ方向か検討したい」などと答弁。小池氏は
  「基本的な方向はまさに合致している。見直すべきだ」と訴えました。

          女性にだけ苦痛許すな

   小池氏は、職場における暴力とハラスメントの防止も課題だと述べ、職場で女性にだけパンプス・ヒールを強制するのをやめるよう求める
  「#KuToo」運動をとりあげました。

   小池氏は「パンプスやヒールは、外反母趾(ぼし)や腰痛など健康被害を招く。性差別であり健康・労働問題だ」と指摘。安倍首相は「苦痛を
  強いるような合理性を欠くルールを女性に強いることは許されない」と答弁しました。

   小池氏は、日本航空の女性客室乗務員の制服規定を挙げ、「機外ではヒール高3~6センチ、機内では高さ3~4センチ・横幅3~4センチ
  のパンプスをはくこととされ、はき替えのタイミングまで指定されている」と告発。就職活動する女子学生などへの「暗黙のルール」もあると指
  摘し、「パンプス着用の強制に業務上の合理性はない」と力を込めました。

  その上で、英国政府が2018年に発表した「ハイヒールの着用規定のようなジェンダーに特定した規定は避けるべきだ」との見解や、ジェンダ
  ーハラスメントを禁止する法令の制定を加盟国に義務付けるILO(国際労働機関)条約を挙げ、「男女の賃金格差も、ジェンダー平等に反する
  服装規定もなくす政治の責任が問われている」と強調しました。

  安倍首相は「関係法令の着実な執行にとりくみ、職場におけるジェンダー平等の確保に努めたい」と答えました。



      「内閣の賞味期限」

           2020・3・3 

         戦争へは一番後から、宴会へは真っ先かけてだ、
        これが腰抜け武士と食いしん坊の守るべき掟だ。
                              サー・ジョン・フォールスタッフの言葉
                         『ヘンリー四世・第一部』   ウイリアム・シイクスピア
          

     この箴言は、シイクスピアを読まない人が目にする、あるいは耳にしたならば10人が10人とも間違いなく
    安倍晋三の発言だと受け取るだろう。いつものことだが、この男は危険な処へは絶対に視察に出かけない、街
    頭演説の時でも街宣車の周囲は警察や日本会議の連中で二重三重のガードで「こんな人たち」とは接触しない。
     そして、公務はほどほどにして時間がきたら台風が来ようと地震が起きようと下々の悲惨は捨て置いて真っ先
    に高級料理の並ぶテーブルに駆けつける。確かに、腰抜け武士にして食いしん坊である。
    しかし、こういう男が憲政史上最長の在任期間を誇るというのだから日本というのはまことに不思議な国である。
     自民党の河井案里参院議員と夫で前法相の河井克行議員の秘書らが公職選挙法違反(運動員買収)の疑い
    で逮捕された。このことについて安倍首相は今日の参院予算委員会で「大変残念のことだ」と述べた。また「国会
    議員として国民に説明を果たす責任を負っている」とも述べた。河井案里というのは安倍首相が1億5千万円注
    ぎ込んで当選させた人物である。その人に政治家の「説明責任」とやらを果たせと言っているのだよ。これまで「説
    明責任」とやらを一度も果たしたことがない安倍晋三がだよ、全くもってお笑いである。
     小池百合子都知事から「排除発言」を引き出したジャーナリストの横田一(よこた はじめ)さんが「安倍首相の
   保身術を見習いたい(笑い)」
と言っている。(Smart  FRASH/3月3日発売)。

     内閣支持率が急降下中の安倍晋三首相(65)だが、在任期間は憲政史上最長。褒めるところはあるはず――。
    というわけで、鋭く政権を批判してきたジャーナリストたちに、「あえて首相を褒めてみてください」と依頼した!

     今回は、政官業の癒着や公共事業・原発問題などを長年取材してきた、ジャーナリストの横田一氏(63)だ。「長く
    社長をやりたい人は、安倍首相を見習おう」と横田氏は言う。その意味は?

    「『とにかく、強い者にゴマをすっていればいい』ということです。それで、自分のポストを守ることができる。安倍首相
    の保身術には、素晴らしいものがあります。

     安倍首相は、『アメリカの後ろ盾があれば、政権が安泰だ』と知っている。そのために、アメリカに貢ぎ続けるんです。
    『イージス・アショア』などの防衛装備品の購入、辺野古沖の埋め立て、カジノ誘致、すべてアメリカへの貢ぎ物です。

     横浜市へのカジノ誘致に反対する “ハマのドン” こと藤木幸夫氏は、安倍首相を『トランプ大統領の腰巾着』と呼ん
    でいました。ご本人の解説によると、『腰にぴったりとつけてお金を入れるもの』で、スポンサー役ということ。

     「デイリースポーツ」(3日配信)では作家の石田衣良さんがこんなことを言っている。
      石田氏は「ぶっちゃけ言えば、安倍さんの政権の支持率が落ちた途端に焦ったんですよ。これはもう、否定できない
     じゃないですか、タイミング的に。それでこのバタバタなので、ここは反省してほしいし、国民の安全とかを考えた上で、
     じっくり見てたんですっていうんじゃなくて、自分の人気がなくなったらこんな急にメチャクチャなことやっちゃうっていう
     のは、やっぱりちょっとこの事態に限っては信用ならないなと思いますよね」と、安倍政権を厳しく批判した。

      昨日の「デイリー」では慶応大学の金子勝名誉教授が1日にツイッターに投稿したものを紹介している。

      金子名誉教授は「【逃げ帰った大本営会見】」とし、「昨夜のアベ記者会見。『まだ質問があります』との記者の声を振
     り切って終わらせた。無能無知ゆえ、新型コロナ対策会議は10分しか出ず、提灯メディアの頻繁な長時間会食。これで
     はまともな記者の質問には答えられまい。逃げるのは当然」と投稿した。フリーの記者から「まだ質問がある」と声が上が
     る中、会見は36分で終了。安倍首相は約20分後に官邸を出て帰宅した。

       今日の「デイリー」では落語家の立川志らくさんがこんなことを言っている。

      安倍首相は一斉休校について「臨時休業の要請については直接、専門家の意見をうかがったものではありませんが、
     私の責任において判断させていただいた」と発言。首相の側近とされる萩生田光一文科相は、当日まで首相の判断を
     知らなかったと国会で説明している。
      志らくは「この二つは明らかにちょっと訳が分からないですね」とあきれ、「普通は専門家にちゃんと話を聞くべきだし、
     大臣は大臣で、当日まで知らなかったって、これはいったい何なんですか?」と、首相と文科相を批判。「僕は知らなかっ
     たんですよと。もう総理が勝手にやったことですから、僕に何か言われても困りますよという、そういうにおいもしますよね」
     と、萩生田氏の心中を勝手に推察していた。


       いよいよ終わりの始まりか。「そして誰もいなくなった」の一歩手前だ。
      そして今日、国会でコロナウイルスをめぐる現状について安倍首相は、自治体による外出自粛の指示などが可能となる
      「緊急事態宣言」を出すような状況ではない、との見解を示した。
       ところが安倍内閣の一員である橋本聖子五輪相は東京五輪の開催都市契約に20年中に開催されない場合、IOCが
      大会を中止できると明記されていることに触れ「20年中であれば延期できると取れる」と語った。
       そんな中、公私混同を題材にした掛け合い漫才が公演された。

       河野防衛相「議員宿舎があるんだから、議員宿舎に入れということを命じまして」
      苦言を呈した、その相手とは防衛省のナンバー2・山本朋広副大臣(44)。山本副大臣は当選4回、2017年に防衛副
      大臣に就任、去年には2度目となる副大臣に就任した。その山本副大臣に河野防衛相が「議員宿舎に入れ」と言った、
      その理由とは。
       防衛省によると、山本副大臣はこれまでの2度の任期中に、なんと合計146回も都内のホテルに宿泊。その宿泊費を
      公費で負担していたという。その額、およそ118万円。

       もうバラバラである。あれだけ強い絆で結びあっていた友愛の楽園は何処へいってしまったのか、お友だちの間ではもは
      や何の相談もなく、打ち合わせもなく、各自が自己保身に走り、その場その場で勝手なことを口走る。こうなると官僚も誰
      に忖度してよいのか分からない。既に賞味期限は切れている。


 
        「なぜ赤旗を読むか」

        2020・3・2

    私が「しんぶん赤旗」を読み始めてから10年を数える。私はテレビは観ないから芸能界やスポーツ界のニュース
   には詳しくないけれども、自分が生きていく上で必要とする情報は、社会の出来事及び海外の動静は赤旗の日刊紙と
   日曜版ですべて知ることが出来る。情報にとって大事なことは鮮度であることは言うまでもないことだが、それ以上に
   大事なことは精確性と分析力である。しかし、もっと大事なことは、どのような立場で書かれているのかということだ。
   こうした観点から見るとき、私にとって赤旗は単なる情報源ではなく、なくてはならない生活必需品である。
    「しんぶん赤旗」は日本共産党の日刊機関紙である。創刊は治安維持法が存在していた1928年(昭和3年)の2月
   1日、非合法による発行の地下新聞(ガリ版印刷)だった。当時は「せっき」と呼んでいて創刊時の編集長は水野成夫、
   主筆は渡辺政之輔。今年は創刊92周年となり、日本の政党機関紙としては最大の発行部数を誇る。
    元日本共産党赤旗編集局長の韮沢忠雄は、既存のマスコミにはアメリカ合衆国や広告主、創価学会、皇室、部落解
   放同盟などに関する事項にタブーが存在し、そのような報道におけるタブーに切り込める点が、赤旗(あかはた)の存在
   意義の一つであると言っている。
    ではこのような「しんぶん・赤旗」をどのような人たちがどのように読んでいるのか。

    川上詩朗さん(弁護士)➡Twitter
   徴用工問題で解決策を提起する弁護士・川上詩朗さん。「自分の頭で考えるための『事実』『視点』を与えてくれる有益
   な新聞」と「赤旗」を勧めます。政府の言うことを鵜呑みにしない、オリジナルで柔軟なものの見方にとって役に立つ新聞
   です。

     二見伸明さん(元公明党副委員長)➡Twitter
    「朝・毎・読だけでは、かたよってしまうから『赤旗』をとった。根底に流れているのは"反戦・平和" と"ヒューマニズム"」
    ――元公明党副委員長の二見伸明さんが、熱い思いを切々と語ってくれました。

     小松泰信さん(岡山大学名誉教授)➡Twitter
    最近、赤旗「配達宣言」をした小松泰信・岡山大学名誉教授。「赤旗を読めないときは、知らないところで世の中がネガ
    ティブに動いてないか不安にかられる」と〝中毒ぶり〟をアピール。商業紙がとりあげない政治、経済の記事がしっかり
    書かれてることに注目します。

     池田香代子さん(翻訳家)➡Twitter
    「 #桜を見る会」も「 #南スーダン日報」も「赤旗」記事から始まった――翻訳家の池田香代子さんは「赤旗」のスクープ力
    に注目しています。

     角田由紀子さん(弁護士)➡Twitter
    ジェンダー問題の第一線で活躍する弁護士の角田由紀子さん。「赤旗」は「わかりやすく、おもしろい」とまわりの人にも
    すすめてくださっているそうです。

     それで月間の購読料は日刊紙(ブランケット版)が3、497円、日曜版(タブロイド版)は930円。
    因みに新聞各社の購読料はというと、統合版(朝刊のみ)で東京が2950円、読売が3400円、朝日が3093円、毎日
    が3093円、産経が3034円、日経が4000円。
    余談だが、「朝日は経営で売る。毎日は記者で売る。読売は足で売る」と誰かが言っていた。これは読売の購読勧誘員
    の熱心さを揶揄したものだそうだ。
     読売については黒藪哲哉さんの『「押し紙」という新聞のタブー』(宝島社新書・2009年発行)の中に次ぎのようなことが
    書かれてあった。


     早稲田大学の有馬哲夫教授は『原発・正力・CIA』(新潮新書)の中で、読売の元社長・正力松太郎氏が、新聞を通じて
    親米世論を盛り上げるためにCIAに操作されていた事実を、米国公文書館の外交機密文書により明らかにしている。
    正力氏の暗号名は「ポダム」だったという。

    黒藪さんは、日本の新聞は広告料金をつり上げるために、発行部数を誇張している。それを「押し紙」と呼んでいる、と
    告発し、執筆の動機を次のように書きている。

     メディアをコントロールする鍵は、経営部門への介入にほかならない。
    このあたりに、日本の新聞ジャーナリズムの構造的な弱点があるようだ。新聞社に経営上の汚点があり、その摘発を
    逃れるためには、権力構造の一部に組み込まれざるをえないという事情が、徹底した批判精神を発揮できない背景に
    なっているといえるだろう。本書は、新聞ジャーナリズムの衰退を、部数至上主義の功罪という観点から検証したルポ
    ルタージュである。

     ここでもう一冊、ジャーナリストの岩瀬達哉さんの『新聞が面白くない理由』(講談社・1998年発行)の9頁にはこんな
    ことが書いてあった。

     かつて、フランスの『ル・モンド』紙は、「強者にはうやうやしく弱者には無情な日本のプレスは、権力との曖昧な関係を
    維持している」うえ、「その激しい競争は、慎重さよりむしろ、政財界勢力との暗黙の申し合わせに基く自制と情報操作
    への加担に結びついている」(93年11月3日付)と、酷評したことがある。また、同じフランスの『リベラシオン』紙も、日
    本の新聞記者を、「ジャーナリストと、役所の広報課員との中間の位置にある」(93年6月22日付)と揶揄している。

     本題に戻る。私はなぜ赤旗を読むか。3月1日の日曜版の第一面はまたしても特大スクープだ。少し書き写す。

        「桜」参加のマルチ元社長は昭惠氏事業の資金提供者
     「桜を見る会」に参加した悪質マルチ企業代表が、安倍晋三首相の妻・昭惠氏発案のプロジェクトに資金提供していた。
    桜を見る会への参加が大問題となっている「48(よつば)ホールディングス」(48HD、札幌市)をめぐり重大事実が編集部
    の取材で明らかになりました。同社が首相夫妻との記念写真を本社に飾り、会員勧誘に利用していたことも判明。首相夫
    妻の責任は重大です。

     次は日刊紙(3月2日・月曜日)の記事だ。

        「日の丸・君が代」強制やめよ
      ILO・ユネスコ勧告  実施求め市民会議発足

    
国際労働機関(ILO)と国連教育科学文化機関(ユネスコ)が日本政府に対し、教員への「日の丸・君が代」強制の是正を
   求める勧告を出したことについて、同勧告の実施を求める「市民会議」が1日、発足しました。
    ILOとユネスコは昨年春に日本政府に「愛国的な式典に関する規則に関して教員団体と対話する機会を設ける」ことなどを
   内容とする勧告を出しました。卒業式・入学式での「日の丸・君が代」の強制によって教職員の思想・良心の自由が侵されてい
   る問題を、「アイム89東京教育労働者組合」が、ILO・ユネスコの合同委員会に申し立てたことを受けてのものです。
   勧告は「起立や斉唱を静かに拒否することは…教員の権利に含まれる」とのべ、教員団体との対話は、起立・斉唱したくない
   教員にも対応できる合意をつくることや起立・斉唱しなかった教員への懲戒処分を避けることを目的とするよう求めています。
    市民会議は翻訳家の池田香代子さん、作家の落合恵子さん、東京大学名誉教授の堀尾輝久さんら34人が呼びかけ人とな
   り、85人が賛同人となって発足しました。
   同日、東京都内で開かれた発足集会には約150人が参加。寺中誠東京経済大学客員教授らによるシンポジウムなどが行わ
   れ、日本政府に勧告の順守と「日の丸・君が代」強制の中止を求める声明を採択しました。
   日本共産党の宮本徹衆院議員、田村智子、吉良よし子両参院議員、社民党の福島みずほ党首、吉川元衆院議員からメッセ
   ージが寄せられました。




       「そして誰もいなくなった」

         2020・3・1

    安倍首相が27日に表明した全国の小中学校、特別支援学校の一律休校の舞台裏の情報が色々と出て来た。
   新聞によると、首相は官房長官や与党幹部にも知らせず、文科省の抵抗も押し切って独断で表明したということだ。
   今、政権内部で何が起きているのかは分からないけれども、総辞職したというニュースも聞いていないけれども、
   この様子では安倍内閣というのはもはや存在していないのではないか。閣僚が何人いるのかは知らないが、安倍内
   閣は実質は安倍晋三一人であり、全くの個人商店である。例のお友だち連中は何処へ行ったのだろうか。可哀想に
   本当に「裸の王様」になってしまったようだ。
    25日に発表された政府の基本方針では学校での感染対応は都道府県レベルで判断するとされていたが、27日に
   は安倍首相が一転して全国一律の臨時休校を要請し、28日にはさらに一転して「柔軟な対応を求める」と述べた。
   この二転三転を「日刊スポーツ」はコロコロコロナ対策と笑っていた。保守系の「日経」までもが「根拠に基づく行動基準
   を示さないと自治体が判断に迷うケースも出る」と苦言を呈する始末である。毎日新聞は「学校に1日で準備しろという
   のはめちゃくちゃだ」と批判し、朝日新聞は「対策をやっているふりだけじゃないか」と手厳しい。
    混乱とパニックはどこにあるのか、船内にか、市中にか、それとも安倍晋三の頭の中にか、正解はどれだ。考える
   までもないか。
    28日のニューヨークタイムズは臨時休校は政治的な計算だと喝破している
   同紙は東京五輪・パラリンピック中止の懸念が浮上する中、安倍晋三首相が指導力発揮に躍起になったと伝えている。
   記事では、7月の五輪開催を控え、科学的な観点よりも政治的な計算が上回ったとするアナリストらの見方を紹介した
   ということだ。
    スウーデンのウメオ大学の研究チームが国際的な医学誌『ジャーナル・オブ・トラベル・メディシャン』に28日に発表
   した内容は、「下船させ対応なら感染大幅減も」というものだ。それによると「船内の感染率は、中国の最悪の感染地域
   でみられるより約4倍高かった。推定される原因は、船内で人々が互いに接近していたことにある」と指摘している。
   つまり、最初から対応が間違っていたということだ。何故そうなったか、一つは、政府が東京五輪開催のため感染拡大の
   事実を少なめに見積もったということだ。もう一つは、この政権の最大の特徴である集団的無能症である。
   そして気が付けば靖国小僧の傍には誰もいなくなった。
    茶坊主筆頭の菅義偉は反旗を翻したのか、それとも意図的に干されたのか、なぜかこの数日は行方不明である。
   政調会長の岸田文雄が「一律休校」を知ったのは発表直前、「唐突感が否めない」と岸田さんは言う。総務会長の鈴木
   俊一には報告がなかったとかで、鈴木さんは「報告は必要だった」と不満を漏らす。
    政府に全体の意思統一とその確認がなく、与党内部でも協議の必要がないと判断したとなれば、靖国小僧・大殿の乱心
   ということになるのか、やはり、魚は頭から腐るであったということか。
    最後にテレビニュースを一つ伝えておこう。

     1日放送のTBS系「サンデーモーニング」(日曜・前8時)で、安倍晋三首相が2月29日に新型コロナウイルスの
    感染拡大を受けた記者会見を行ったことを伝えた。

      スタジオでジャーナリストの青木理氏は会見について「いいことだと思うんですけど」とした上で「しかし、具体的な例えば、
     検査体制についても休業保証についても共働きや一人親のお子さんには、どうするのかって具体的な措置一切出ず、金
     額についても予備費から出す方針というだけで、僕は昨日がっかりしたんですね」と印象を明かした。
      さらに「判断に時間をかける余裕がなかったとおっしゃるんですけど、もう初の感染者から1か月以上出ているんです。そ
     の間、いろんな準備をしたり、判断をしたり検査体制を充実する余裕があったはずなのに、これをほとんどされていない」と
     指摘した。続けて「その間の首相の記録見ていると、取り巻きだったりとかお友達と会食されてて、昨日も記者会見では三
     十数分で終わっちゃったんですけど、まだ質問ありますって記者が言っているのに、お帰りになられた。予定の時間が過ぎ
     たから。そのままご自宅に戻られているようなんです」と話した。
      その上で「この間のやり方がちぐはぐなのと緊張感がないのと具体的な動きがないのを考えると、今の政権の特徴のやっ
     てる感みたいなものを演出するようなところがここでも見えている気がする。なので本当に1、2週間が勝負なのであれば、
     みなさん協力すると思うのでもっと具体的にどうするんだと、弱者の人たちをどうするんだって、もっと積極的にメッセージ、
     具体的な政策を出してほしいってことに尽きると思うんです」と提言していた。

      さあ今日からは3月だ。桜の季節だ。
      
      さまざまの こと思ひ出す 桜かな     松尾芭蕉

      花ちりて 身は下やみや ひの木笠    与謝蕪村

      死支度 致せ致せと 桜かな        小林一茶

      夜桜や 港の船の 見ゆる園        山口誓子



        「大至急 隔離せよ」

          2020・2・29 
   
     夜の6時半、テレビをつけると靖国小僧がヒトラーのような顔をして「政府の力だけではこの戦いに勝利できない」
    と吠えていた。吐き気がしたのでチャンネルを変えると他の局でも同じ映像が流れていた。よほど重大なニュースな
    のかと思い直して少しの間その演説を聞いてみた。相変わらず感情的で、興奮状態である。ひよっとしてこの男は
    覚醒剤でもやっているのではと思ったが、今のところは薬物反応は出ていないらしい。しかし、私のような素人が観
    ても明らかに陽性である。隔離を急ぐべしと思うのだが、と言うのは、日本会議から発生したネトウヨ・コロナウイルス
    は市中感染率が高いからである。ご本人も数日前には「人混みに出るのは避けてください」と言っていたのだから、
    先ずご本人を隔離するのが先決であろう。この場合の隔離とは、退陣のことである。
     それで靖国小僧は何を吠えていたのかというと、「日刊スポーツ」は次のように報じている。

      満持しての安倍首相会見、疑問や不安に響かぬ精神論

      安倍晋三首相は2月29日、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、初めての国民に向けた会見を開いたが、小
     中高校などの一斉休校要請に至った唐突な判断の具体的根拠は示さなかった。政治決断への理解や協力を求め
     ただけ。予備費2700億円を活用した経済対策には触れたがとりまとめはこれからだ。多くの国民が目にする土曜夕
     方に会見を設定した割には、まさかの時間制限付きで、国民の不安と向き合う覚悟は、この日も見えなかった。
     【中略】今後1~2週間が感染拡大か収束かの瀬戸際という、24日の専門家会議の見解を「土台」としたが、その後も
     全国で感染拡大は続く。首相は「学校で集団感染のような事態は起こしてはならない」と強調し、子どもたちが影響を
     受けることは「断腸の思い」と述べたが、「判断に時間をかけているいとまはなかった」と強調した。説明の不十分さは
     認めたものの、教育現場を混乱させたことへの陳謝はなく、「ご理解を」「ご協力を」と繰り返した。
     【中略】感染防止策を「戦い」と表現するなど、精神論も目立った。「政府の力だけでこの戦いには勝利できない」と国
     民全体に協力を求めたが、「必ず乗り越えることができると確信している」と、希望的観測でしか語れなかった首相。
     「夜日程」が批判される中、前日も作家百田尚樹氏らと会食。この日は会見後、自宅に直行した。【中山知子】

      要するに無内容だったということだ。会見は内容にではなく目的が優先された田舎芝居である。
     自身の決断力と実行力を諸外国に誇示することを目的としたものである。この数日、海外のメディアは「後手後手の
     アベ」と批判を連発している。万年幼児の靖国小僧はこのことがよほど悔しかったのだろう。この反撥には靖国小僧
     の持つ不安が隠されている。それはオリンピック中止に追い込まれることだ。
      25日の専門家会議が決定した基本方針には全国一律の休校要請という発想はなかった。つまり、この唐突な方針
     転換は靖国小僧の独断である。
      共産党の藤野保史議員は、予算案衆院通過の反対討論で、「全国一律で休校する合理的な根拠は示されていない」
     と指摘し、新型コロナウイルス感染症が拡大し、対策が緊急課題となっているにもかかわらず、同予算には新型コロナ
     対策費が1円も計上されていないと批判した。
      「政府の力だけではこの戦いには勝利できない」とはあらかじめ責任転嫁の逃げ道を用意しての自己陶酔である。
     しかし、ご本人は会議3分会食3時間の美食三昧の無責任男であり、その男が大規模なイベント自粛を呼びかけた
     26日、部下の秋葉賢也首相補佐官は立食形式の政治資金パーテイーを開いて金儲けに大忙しである。
     さらには靖国小僧の盟友である暴言大王こと麻生太郎先生は、小中高校などの休校により発生する費用について質問
     した記者に対し、「つまんないこと聞くねえ」と相変わらず反社会的勢力(ギャング・スター)の代表気取りお馬鹿丸出しで
     ある。こういう連中が昼には悲壮な顔で国難を煽り、夜にはドアを閉めて仲間と高級ワインを飲みながら金儲けに走るの
     である。
      寺脇 研さん(元文科相文化庁文化部長)はこう批判している。

      安倍首相の判断はあまりにも唐突です。学校を「閉める」までの期間がたった1日しかない。全国の小中高生は約1300
     万人で人口全体の1割に上ります。親や教員などを含めれば、国民生活全体を大きく変えるもので、現場の大混乱は
     当然です。せめて1週間前に準備に入る必要がありました。
      【中略】安倍首相の判断はそうした自治体独自の権限や準備を事実上無視した政治介入であり、独裁的な行為だとい
     えよう。

      新型コロナウイルス対策の第一手は、妄想虚言の靖国小僧を隔離することである。



        「最後の賢者」

          2020・2・28 

    星置9条の会の重鎮にして最長老である尾張 正さんが26日(水)亡くなられた。享年88歳。
  お通夜は今日の午後6時、告別式は明日の午前9時、場所はベルコ手稲シティホールと福盛田勉さんが知らせてくれた。
   思い起せばあれは風狂無頼59歳の春のことであった。私はこの町で多くの賢者と知り合った。その出会いは、私のそ
  れまでの生き方を根本から変えるものであった。つまりは、人生に向き合う態度ということだが、簡単に云うと、その年の
  12月27日、60歳となる誕生日、私は政治的立場を明確にした。
   人生において政治が第一の問題であるかどうかはともかくとして、政治を変えなければ社会は、また生活も変わらない。
  ここで言う社会及び生活とは、個々人の「人権と権利」に関する状況のことである。こうした考え方は星置の賢者たちから
  学んだことである。
   賢者の名は、塩谷敏彦さん、伊藤太郎さん、五十嵐公人さん、小坂利幸さん、そして尾張正さんである。
  星置9条の会はこの5人の賢者によって2005年の3月5日に設立された。既に10年の歴史を数える。その10年の時間
  の流れの中で私が学びの姿勢をとって受け継いだものは「志」である。
  いかなる理由があろうとも、「戦争」は悪である。
    
    ここに改めてご冥福を祈る。

     感謝


 
         「ペスト」

      2020・2・27

    政府には「新型ウイルス感染症対策本部」というものがある。
   鳩山由紀夫氏が「政府の新型コロナウィルス感染症対策本部は安倍首相のやってるフリのメディア対策だったのだ」と
   指摘し、「首相はメディアや様々な会合には平均2~3時間費やしておられるのに、対策本部の平均出席時間は11分
   だとか。国民の命よりご自分なのだ。今頃に総合的な基本方針を『早急に』取りまとめたいとは信じられない」と遅きに失
   していると投稿したあれだ。
    その対策本部が25日、基本方針なるものを発表した。
   医療体制の方針は、▽一般医療機関で診療時間を分けるなどして患者を受け入れる▽風邪の症状が軽度の場合は、
   自宅での安静を原則とする、―――といったものだ。ただ基本方針は医療機関に財政的な支援をすることにはふれて
   おらず、実効性に疑問を残すものとなったと新聞は報じている。
   この会議に何時間費やしたのか、まさか11分ではないと思うが、またこの会議にアベの靖国小僧やポンコツ加藤やポ
   エムの進次郎が出席していたのかは確認できないが、内容は数日前に靖国小僧が「できるだけ人混みには出ないよう
   にしてください」と云った町内会の回覧板レベルから一歩も前進していない。
    この基本方針のもつ問題点について共産党のドクター小池が次のように批判している。
   25日、日本共産党の小池晃書記局長の国会内での記者会見。
   「患者や国民、医療機関にはさまざまな要請をする一方で、国が果たすべき責任が打ち出されていない」
   「わが国のPCR検査の実施件数が、同程度の感染被害が起こっているとされる韓国などと比べても極端に少ない」
   「こうした措置を取るために、医療機関に対する単なる『要請』ではなく、緊急で抜本的な財政措置をとることを政府に
   求める」
    そして25日の産経新聞だ。朝日ではないよ、毎日でもないよ、大本営発表の国営新聞の産経だよ。
   産経とFNNとの合同世論調査(22,23両日実施)によると、安倍晋三内閣の支持率が前回調査(1月11、12両日
   実施)より8・4ポイント減の36・2%と急落し、不支持率は7・8ポイント増の46・7%となったということだ。
   安倍首相主催の「桜を見る会」の問題をめぐる安倍首相の説明には「納得していない」が78・2%に達し、「納得して
   いる」は11・8%だということだ。
 

    
    ・・・・・・ここで古い本を開いてみる。何十年ぶりのことだろうか。
   「4月16日の朝、医師ベルナール・リウーは、診療室から出かけようとして、階段口のまんなかで一匹の死んだ鼠に
   つまずいた。咄嗟に、気にもとめず押しのけて、階段を降りた。しかし、通りまで出て、その鼠がふだんいそうもない
   場所にいたという考えがふと浮かび、引っ返して門番に注意した」。
   開いた本はアルベール・カミの『ペスト』、1972年に新潮社から「カミユ全集」全10巻として刊行されたものの第4巻
   の10頁。
    この作品は、不条理と人間の闘いの寓意小説であるという見方もある。それは「ある種の監禁状態」についての考察
   という意味であろう。予防を口実にした非常事態宣言、こういうことは起こる。私の読み方に誤りがあるとしても、私が
   読み取ったものは、ファシズムに対する警鐘であrった。
    私がこの全集を買ったのは1977年の春の事で、帯広の田村書店であった。当時、私は20代の半ばであった。
   その頃はまだ「オリエンタルリズム」というものを知らなかった。読書に関して言えば、思えば幸せな時代であった。
    60歳を過ぎた頃、私はカミを必要としなくなるのだが、ここから先のことは個人的な事情であるから、ここに書くこ
   とはしない。問題は、『異邦人』の読み方だ。回りくどい言い方はしない。それが植民地主義者の文学だということだ。
   「入植者」の眼によって書かれた季節であり、土地であり、出来事であったということだ。
   「本との別れ」、これもまた一つの喪失である。

   ・・・・・・さて、一息ついたところで現実に戻る。私が生きているこの国の「今と此処」だ。
   ドクター小池は言う。
   「軽症患者が殺到して、重症患者の治療に支障が出ることは避けるべきだが、『自宅待機』を過度に強調しすぎると、
   重症化を見逃す危険がある」。
    クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号は、1月20日に横浜港を出発し、鹿児島、香港、ベトナム、台湾、沖縄に立ち
   寄り、2月3日に横浜港へ帰港した。日本政府はダイヤモンドプリンセス号の乗員乗客の下船を許可しなかった。この
   時点でのクルーズ船には、乗客2、666人、乗員1、045人、合計3、711人が乗船していた。
   これが最初の監禁である。その後、感染が船外に拡大するにつれて監禁もさまざまな形をとって拡大される。
   監禁とは、人を一定の区画などの閉じ込め、そこから出る自由を奪うことである。感染の拡大を阻止するためにはどう
   いう方法があるのかと考えるとき、見落としてならないのは、方法の政治的な意味である。すなわち人権と自由の問題
   である。若かった私がカミの『ペスト』から教えられたことは、この問題であった。



       「苦渋の決断」

        2020・2・26
             


    昨日、星置9条の会の事務局(福盛田、阿部、中本)の会議があった。阿部さんは体調不良のため出席しなかったの
   で、実質は福盛田代表と私だけの話し合いとなった。結論から先に言うと、3月10日に予定していた「第42回学習交
   流会」は中止と決定した。理由は、新型コロナウイルスである。
    既に会場も確保し、チラシ及び案内状も仕上がっており、予算も確保でき、準備万端整って後は開催日を待つだけと
   いうところまで進んでいたので、何とも残念な思いだ。
    今回は、「8年目の福島をたずねて―――福島と憲法」と題して、星置在住の作田信子さんが福島で観たこと、考えた
   ことについて報告するという形式で、この国の「今と此処」について何が真実であるかをみんなで考えようという企画であ
   った。星置9条の会としてはどうしても実現しなければならない「講演と文化のつどい」だった。
    しかし、現在の状況では開催することは不可能だ。
   この数日、各地域の9条の会のイベント中止のメールが入ってくる。そして、日ごとに感染者の数は増え、地域も拡大し
   ている。今では、日本全土が感染地域だ。安全の場所は何処にもない。
    この問題について、昨日の「デイリー・スポーツ」は次のように報じている。

   IOC現職委員が見解 東京五輪開催可否期限は5月末 
     新型肺炎「これは新しい戦争」

     新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大する中、国際オリンピック委員会(IOC)の元副会長で、現職委員のディック・
    パウンド
氏(カナダ)が、5カ月後に開幕が迫る東京五輪の開催の可否について、判断は遅くとも5月下旬までに行うとの見
    解を示した。AP通信がインタビューを報じた。
     IOC委員の中で最古参のパウンド氏は東京五輪が直面するリスクを指摘。コロナウイルスにおいて宿泊、警備、食料など
    多くの点でクリアすべき問題があるとし「これは新しい戦争」とした。その上で、先伸ばしをしても5月下旬までに判断する必要
    があるとした。また、日本開催が難しいという判断になれば、別の都市への移転ではなく「おそらくキャンセルとみている」と、
    中止になるという見方を示した。
     東京五輪を巡っては、懸念の声が海外メディアから相次いでおり、韓国紙「朝鮮日報」は24日付けで「東京五輪がウイルス
    拡散できしんでいる
」と題して「大会準備に『赤信号』がともっている」と、報じた。タイ紙の「バンコクポスト」は「日本は五輪につ
    いて再考する必要がある」と厳しく指摘。その理由について船内で多くの感染者を出した「ダイヤモンドプリンセス号」での日本
    政府の対応を挙げ「失敗した」と断じている。
     米「タイム」誌は「東京五輪はウイルスの犠牲になる?」と題し、組織委が17日に公式モットー「United by Emotion(感動
    で私たちは1つになる)」に触れつつ「今日、世界をつなぐ感情が1つあるとすれば、それは恐怖かもしれない」と、コロナウイル
    スの脅威を強調。また、「ニューズウィーク」も「2020年五輪はキャンセルされるか?」、ロイター通信は「一部投資家は、ウイル
    スの流行が7月24日に東京で開始される予定の五輪を奪う可能性があることを心配している」などと伝えている。

     オリンピック開催危ぶまれるという報道はこの数日かなり増えている。発言者の立場はそれぞれで、医学的なもの、政治的な
    もの、商業的なものと色々で、中には漫談的な戯言もないわけではない。
     星置9条の会が企画した第42回目の「講演と文化のつどい」の内容は、先にも書いたように「8年目の福島をたずねて―――
    福島と憲法」というものだ。なぜ、作田さんは福島を訪ねたのか、問題はここだ。
     日本にオリンピックを開催する資格はあるのか。福島を置去りにし、沖縄を踏みつけ、世界の潮流に逆行して原発再稼働に
    突き進み、対米従属の軍拡路線をひた走る日本に「平和の祭典」を開催する資格があるのか。
    オリンピックを国威発揚の場とする政治利用、こんなことが許されるのか。
     そんな中、厚生労働省が2月20日夜に発表した国内で開催予定の大規模イベントに関して、正式な方針を発表した。

 「イベント等の主催者においては、感染拡大の防止という観点から、感染の広がり、会場の状況等を踏まえ、開催の必要性を
 改めて検討していただくようお願いします。なお、イベント等の開催については、現時点で政府として一律の自粛要請を行うもの
 ではありません」。
     厚生労働大臣は加藤勝信という人で岡山県出身、竹下派所属、64歳。連日、ニコニコ顔で意味不明な発言を繰り返している。
     この人を誉める記事は見当たらない。この人を批判する記事も見当たらない。ただ、この人に関する記事には必ず「無能」とい
     う二文字がセットになっている。問題は、状況の把握能力に在るのだろう。この人については『日刊現代』が「ポスト安倍」が聞い
     て呆れるポンコツぶり。首相候補どころか大臣も失格だ」と切り捨てていた。
       その加藤さんの部下である厚生労働省大臣官房審議官に大坪寛子という人がいる。この数か月、何かと世間を騒がせている
     毒婦だ。大坪さんの近況については「スポーツ報知」が次のように伝えている。政治欄だったか芸能欄だったか、それとも風俗欄
     だったかは確認していない。

      八代弁護士、海外出張で計4回コネクティングルーム利用の和泉氏&大坪氏に「なぜ和泉補佐官は大変、体調を崩す
    たびに出張に行こうと思うのか?その答弁自体がお笑い」
   2月21日配信、TBS。

      21日放送のTBS系「ひるおび!」(月~金曜・前10時25分)では、政府が